JP2008278922A - X線ct撮影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影画像データのダイナミックレンジの調整機能を有するX線CT撮影装置を得る。
【解決手段】撮影開始(S101)により、被写体を乗せた回転台は所定の回転速度で回転を始める(S102)。X線曝射を開始すると(S103)、異なる解像度を有する2つの領域を持つ二次元X線センサにより被写体の画像データの収集を行う(S104)。所定数の画像データが収集されるまで撮像が継続され、所定角度毎に撮像された画像データの収集が完了し、回転台の回転を終了する(S105)。
画像データの再構成を行い、再構成画像データを構成する。再構成は二次元X線センサの第1の領域から出力した電気信号に基づいて第1の再構成画像データを構成し、第2の領域から出力した電気信号に基づいて、第2の再構成画像データを構成する(S106)。そして、第1の再構成画像データと第2の再構成画像データを一定の比率で合成する(S107)。
【選択図】図5

Description

本発明は、2つの異なる領域で特性が異なるX線センサを使用するX線CT撮影装置に関するものである。
近年、大画面のデジタルデータを取得するために、X線撮影用の二次元X線センサとしても使用されるFPD(Flat Panel Detector)の開発が進んでいる。特に単純撮影用に、43cm・43cmの大受光面を有する二次元X線センサを用いた撮影装置が実用化されている状況にある。
また、二次元X線センサの開発技術の向上もあり、三次元画像データを撮像するX線撮影装置として、コーンビームを用いたCT(Computed Tomography)撮影装置が開発されている。Z方向にも広がったコーンビームと称するX線ビームを用い、このコーンビームを二次元X線センサで受像するものである。ファンビームを用いたCT撮影装置に比較して、コーンビームでは1回転での走査で被写体を撮影できる範囲が広いため、回転数が少なくて済み、撮影の効率化が図れる利点がある。しかし、ファンビームを用いたCT撮影装置でも、コーンビームを用いた従来のCT撮影装置でも、X線センサの特性はその何れの領域でも同一である。
また、二次元X線センサを用いたX線撮影装置では、X線を電気信号に変換できる範囲であるダイナミックレンジ、つまりX線センサが画像信号として変換できるX線量の最小値と最大値の比率に制限がある。このため、X線センサの受光面に到達するX線が低線量であれば、S/Nが悪化しX線を電気信号として再現できなくなる。逆に、S/N特性を上げるために、X線センサの受光面に到達するX線を高線量とすると、センサ出力が飽和又はオーバフローし、X線画像を電気信号として再現できなくなる。
従って、被写体を撮影する場合に、被写体を透過したX線量の最大値と最小値の比がX線センサのダイナミックレンジを越えると、そのX線センサでは被写体全体を電気信号として再現することが困難になる。
この問題を解決する方法として、特許文献1のように被写体の形状に従って、X線検出器の感度に分布を持たせる撮影装置が開示されている。
また、X線センサの出力が飽和又はオーバフローしているときに、その飽和又はオーバフローが生ずる前後のセンサ出力の立ち上がり又は減衰領域の信号から、当該飽和又はオーバフロー領域における推定出力を算出する。そして、これらの定常出力と推定出力を合成して、画像データを作成する撮影装置が特許文献2に開示されている。
特開平6−254082号公報 特開2003−209746号公報
被写体には、肺領域のようにX線の透過率が良いが細かな臓器で構成されている領域と、腹部のようにX線の透過率が悪いが比較的大きな臓器で構成されている領域がある。また、解像度を上げるとX線センサの開口率は下がり、同一の受光X線量に対するS/Nが悪化する。逆に、S/Nを改善するためにセンサの開口率を上げると解像度が低下する。
しかし、従来のX線CT撮影装置では、領域ごとに適切な撮影が実施できない。このため、胸部撮影に使用するためには解像度を上げる必要があり、腹部領域では胸部と比較して低解像度の撮影で済むにも拘らず、高解像度のセンサを使用するために解像度を下げた場合に比較して、X線量を多く被写体に照射する必要がある。
特許文献1に記載される技術をX線CT撮影装置に適用すると、照射X線中で相対的に被写体が回転するため、回転角ごとに感度分布を変更する必要があり、現実的でない。一方、特許文献2に記載されている飽和又はオーバフロー領域における推定出力を算出する方法では、仮に各投影画像においては僅かな推定誤差であっても、断層再構成の原理上、再構成画像に対して大きな影響を与える可能性がある。
本発明の目的は、上述の課題を解決し、投影画像データのダイナミックレンジの調整機能を有するX線CT撮影装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るX線CT撮影装置の技術的特徴は、X線照射手段から被写体に照射されたX線を電気信号に変換するX線センサと、前記X線照射手段及び前記X線センサに対して、前記被写体を相対的に回転する回転手段とを備え、前記X線センサは少なくとも2つの領域を有し、前記少なくとも2つの領域に同一の強度、線質のX線を照射したときに前記X線センサから出力される電気信号の大きさが前記領域によって異なるようにしたことにある。
本発明に係るX線CT撮影装置では、X線センサの少なくとも2つの異なる領域からそれぞれ異なる特性の電気信号を得ることができる。
本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は実施例のX線CT撮影装置のブロック回路構成図を示している。X線照射手段であるX線管1の出射側には、X線の強度又は線質を変更する付加フィルタ2が付設され、その前方に被写体Pを介して二次元X線センサ3が配置されている。回転駆動装置4には回転台5が設けられ、回転台5には被写体Pを支持する支柱6が設けられている。二次元X線センサ3の出力はデータ収集回路7、画像処理回路8、再構成回路9を経て表示パネル10に接続されている。また、制御回路11の出力はX線管1、回転駆動装置4、データ収集回路7、画像処理回路8に接続され、制御回路11には操作パネル12の出力が接続されている。
X線管1及び二次元X線センサ3は互いに対向して配置され、回転軸Oを中心として同期して回転することにより撮像装置が構成され、これらは図示しない機構により上下動可能とされている。特に本実施例では、回転軸上に位置する被写体Pに対して左右空間でX線の強度又は線質を変更するように構成されている。二次元X線センサ3はX線照射領域内で回転する被写体Pを透過したX線像を受けて、順次に電気信号に変換する。
図2において、付加フィルタ2は2つの領域2a、2bに境界線2cを境に分離されている。また、二次元X線センサ3も2つの領域3a、3bに境界線3cを境界として分離されている。線分LはX線管1の焦点と境界線2c、3cのそれぞれの中点を結ぶものであり、この線分L上を鉛直方向の回転軸Oが交叉する。付加フィルタ2の境界線2c及び回転軸Oを含む平面と二次元X線センサ3が交叉する線が境界線3cと一致している。
付加フィルタ2の領域2a、2bは、それぞれ厚みが異なる銅金属(Cu)で構成されている。これにより、付加フィルタ2を透過したX線の透過強度が領域2aと2bで異なり、二次元X線センサ3の領域3a、3bに到達する単位時間当りのX線量が異なる。透過X線の強度を変更するための構成は上記に限定されることなく、例えば領域2a、2bを構成する金属の種類を変えてもよい。この場合に、付加フィルタ2によりX線の強度又は線質の何れかが変更される。また、2つの異なるパワーのX線管1を用意することでも、二次元X線センサ3に到達するX線の線量又は線質、線量及び線質が異なるように構成することも可能である。
回転台5は回転駆動装置4によりX線が照射される被写体Pを乗せて、回転軸Oを中心として回転する。実施例では、被写体Pが回転するようにしているが、被写体Pを固定し、回転軸Oを中心にX線管1及び二次元X線センサ3を回転するようにすることもできる。
データ収集回路7は二次元X線センサ3から送付される電気信号を、データ収集回路7内のA/D変換器でA/D変換して、画像データ、投影画像データ等のデジタルデータとして画像処理回路8に供給する。ここで、A/D変換器を二次元X線センサ3内に備えることも可能であり、データ収集回路7は画像データを保存するメモリの機能をも有している。
二次元X線センサ3では、複数の撮像素子が所定時間の電荷を積分蓄積し、蓄積終了後に電気信号として出力し、画像データとしてA/D変換され、電荷の蓄積と掃き出しの組み合わせ毎に画像データが生成される。特に、回転型のX線CT撮影装置では所定の回転角度毎に、画像データを順次に取得する必要があるため、回転角度に同期して蓄積時間を制御する。
A/D変換器の入出力特性を変更することで、X線センサ3の単位体積当りに照射されるX線の線量と、X線センサ3から出力される電気信号との関係のゲイン特性を調整することもできる。このゲイン特性とは、X線センサ3の単位体積当りに照射されるX線の線量と、X線センサ3の1撮像素子から出力された電気信号をA/D変換した後のデジタルデータの画素値との関係であり、デジタルデータをソフト的に変換してもよい。
画像処理回路8はデータ収集回路7からの画像データに対して、オフセット補正処理やゲイン補正処理、LOG変換等の前処理を行う。再構成回路9は複数の画像データから、断面画像データ、三次元ボクセルの再構成画像データを再構成し、また各種の演算処理を行い画像データを再構成する。更に、再構成回路9は例えばフィルタ処理、逆投影処理等を行い、再構成画像データを再構成する。
再構成画像データを生成する方法はどのような方法を用いてもよいが、フィルタ処理ではラマチャンドラン関数或いはシェップローガン関数が一般的である。また、フィルタ処理された画像データは逆投影され、このアルゴリズムは例えばフェルドカンプのアルゴリズムを使用するが、これに限定されるものではない。逆投影が完了して再構成画像データが生成されると、断面等は表示パネル10に表示される。
制御回路11はX線CT撮影装置の全体を制御する。このようなX線CT撮影装置において、図示しないメインメモリには、制御回路11での処理に必要な各種のデータなどが記憶されると共に、制御回路11の作業用としてのワークメモリが含まれている。制御回路11はメインメモリを用いて、操作パネル12からの操作に従った装置全体の動作制御等を行う。
ここで、画像処理回路8及び再構成回路9はソフトウエアにより構成することも可能である。この場合には、制御回路11が供給されたプログラムコードを実行することにより、前述の機能が実現される。また、各回路にサブCPUを設け各回路が自立的に処理を実行するように構成することも可能である。
二次元X線センサ3のゲイン特性は、X線センサ3の撮像素子が同一であっても、蛍光体による領域3a、3bでX線を光に変換することによっても変更することができる。このような蛍光体としては、CSIやGOS等があり、撮像素子の受光部に貼り付けることができる。
ここで、二次元X線センサ3は解像度の大きい領域を構成する素子と、解像度の小さい領域を構成する素子とで構成されている。図3は1つ分の撮像素子の開口率と解像度との関係の説明図である。領域Sa、Sbは電荷を蓄積するコンデンサなどで構成され、残りの領域が受光部Pa、Pbである。領域Sa、Sbの大きさは小さいほど開口率を上げることができるが、縮小するには限界がある。このため、撮像素子(Pb,Sb)の開口率は、撮像素子(Pa,Sa)の開口率よりも大きくなっている。
同一線量を受光した場合には、開口率の大きな撮像素子(Pb,Sb)の方がS/Nは撮像素子(Pa,Sa)と比較して良くなる。つまり、撮像素子(Pb,Sb)で構成される低解像度側の領域である領域Sbのほうが、X線に対する感度が高くなっている。
図4は解像力が異なる短冊状の小領域の撮像素子を接合して、解像力が異なる大領域のX線センサ3とした場合の説明図である。このように、短冊状の小領域のセンサを接合することで、領域3a、3bで解像度が異なる二次元X線センサ3が構成される。また、この場合に小領域のセンサ同士の間隔に差を与えても解像度が異なるようにすることができる。
図5は撮影動作のフローチャート図である。撮影開始(ステップS101)の指令が操作パネル12から入力されると、制御回路11を介して回転台5は所定の回転速度で回転を始める(ステップS102)。ここで、制御回路11は回転駆動装置4から発生される図示しないエンコーダ信号を監視し、所定の一定速度及び角度に到達したかを確認する。
所定の速度及び角度に到達した時点で、X線管1に信号を送りX線曝射を開始し(ステップS103)、X線は付加フィルタ2を介して被写体Pに曝射される。同時に、二次元X線センサ3による画像データの収集をデータ収集回路7を介して行う(ステップS104)。回転台5が所定の回転角度を回転し、所定数の画像データが収集されるまで撮像が継続される。所定角度毎に撮像された画像データの収集が完了すると、回転台5の回転を終了する(ステップS105)。
次に、再構成回路9で画像データの再構成を行い、2系統の再構成画像データを構成する。ここで、再構成は二次元X線センサ3の例えば高解像度である領域3aから出力した電気信号に基づいて第1の再構成画像データを構成し、低解像度である領域3bから出力した電気信号に基づいて、第2の再構成画像データを構成する(ステップS106)。そして、対応する第1の再構成画像データと第2の再構成画像データを一定の比率で合成する。具体的には、第1の再構成画像データに係数k1を乗算し、第2の再構成画像データにk2に乗算する。そして、乗算した画像データを加算する(ステップS107)。
図6において、X線管1からのX線xは略平行線として被写体Pに照射され、X線管1はX線xが略平行線となるように被写体Pから離れた位置に配置されている。X線xは広がりファン角を実際には有しているが、説明のために平行線として説明する。
X線管1が位置aにあり、回転軸Oに対して対向する二次元X線センサ3は被写体Pに対して相対的に位置bにある。このときのX線の経路をAとする。次に、X線管1が位置bにあり、回転軸Oに対して対向するX線センサ3は位置aにあるときのX線の経路をBとする。経路AとBは回転軸Oから同距離にあるものとする。
つまり、二次元X線センサ3の領域3a上の経路Aを経由するX線を受ける撮像素子は、180度回転して経路Bを経由するX線を受ける。これは他の撮像素子も同様であり、X線センサ3が360度回転することで、領域3aの出力だけで再構成領域の第1の再構成画像データを得ることができることを示している。同様に、X線センサ3が360度回転することで、領域3bの出力だけで再構成領域の第2の再構成画像データを得ることができる。
また、境界線3cから同一距離にある領域3a、3bの撮像素子は、180度回転したときに、同一の経路のX線を受けていることになる。これは、ファン角を有するファンビームで撮影する場合でも同様に考えることができる。
図5のステップ106で得られた第1の再構成画像データは、第2の再構成画像データよりも高解像度であるが、係数k1、k2の比率を変えることで、高解像度の画像と低解像度の画像の比率を適宜に変更して加算することができる。また、第1の再構成画像データは第2の再構成画像データよりも高周波成分の比率が高くなっているため、係数k1、k2の比率を変えることで、加算した再構成画像データの高周波成分と低周波成分の比率を調整することができる。
この効果は、X線の強度及び線質を同一にしても得られ、これにより腹部領域を中心に診察したいときには低周波成分の比率を上げ、胸部を中心に診察したいときには、高周波成分を比率を上げるようにすればよい。
次に、低解像度の領域3bでは開口率の高い撮像素子を使用しているため、領域3aの撮像素子よりも低線量で撮像することが可能である。従って、付加フィルタ2を挿入して低解像側の領域3bに到達するX線線量を、領域3aに比較して低線量にすることができる。この場合には、被写体Pの被爆線量を更に減少することができる。
低解像度の領域3bは例えば内臓などを主として撮像するために用いる場合があり、この場合は内臓の撮像に有効なX線の線質を用いたほうが効果的である。高解像度の領域3aは例えば肺野などを主として撮像するために用いる場合があり、この場合は肺野の撮像に有効なX線の線質を用いたほうが効果的である。
従って、領域3a、3bに到達するX線の線質を変更することで、目的とする再構成画像を得ることができる。線質及び線量を変更する場合には、上記の効果を全て有するように構成することができる。
実施例2は実施例1と画像データの加算方法のみが異なる。従って、実施例1と同一の構成には同じ符号を付している。
図7は実施例2におけるX線CT撮影装置の撮影工程を示すフローチャート図である。ステップS201〜S205までは図5のステップS101〜S105と同じである。
画像処理回路8で2系統の画像データを合成することにより、1つの画像データを生成する(ステップS206)。2系統の画像データとは、二次元X線センサ3の領域3aから出力した第1の画像データD1と、二次元X線センサ3の領域3bから出力した第2の画像データD2である。付加フィルタ2の領域2a及び2bの材質や厚みを調整することにより、例えば領域3aには比較的強度の大きな放射線を照射し、領域3bには比較的強度の小さな放射線を照射する。
二次元X線センサの出力特性が線形である場合に、2種類の画像データD1とD2の間に比例関係が成立し、その比例定数kは領域3aに照射されたX線の強度と領域3bに照射されたX線の強度の比に基づいて定まる。
ただし、この比例関係D1=k・D2が成立するのは、画像データD1、D2共にX線センサ3の有効なダイナミックレンジに収まっている場合である。広いダイナミックレンジを持つ被写体Pを撮影する場合には、一般にX線センサ3の有効なダイナミックレンジに収まらない。強度の大きな放射線が照射された画像データD1の一部画素は飽和し、強度の小さな放射線が照射された画像データD2の一部画素は、S/Nの悪化により正しい信号を検出できず、比例関係D1=k・D2は成立しない。
そこで、例えば予めX線センサ3の特性を解析して、低信号側の検出限界Lと高信号側の飽和限界Hを求めておき、H>k・Lとなるように比例係数kを調節、即ち照射するX線の強度比を調節する。これにより、広いダイナミックレンジを持つ1つの画像データD3を次のように合成することができる。
D3=D1(信号値<H)
=k・D2(信号値≧H)
ここで、比例係数kを大きく設定するほど、画像データD3のダイナミックレンジが広がることは云うまでもない。
このステップS206における2系統の画像データは、例えば二次元X線センサ3の領域3a、3bのゲイン特性を異なるものとし、X線の強度を同一とした場合に、ダイナミックレンジを持つ1つの画像データを合成できる。更に、例えばゲイン特性とX線強度の両方を異なるものとした場合についても同様である。
最後に、再構成回路9が画像データD3から再構成画像データを構成し(ステップS207)、X線CT撮影装置の動作を終了する。
本実施例2によれば、X線の強度が異なる2系統の画像データを合成することで、ダイナミックレンジの拡張が可能であり、二次元X線センサ3が備えるダイナミックレンジよりも広いダイナミックレンジを有する被写体の撮影を可能とすることができる。
実施例1のブロック回路構成図である。 付加フィルタを介してX線センサにX線を照射する説明図である。 X線センサを構成する素子の開口率と解像度の関係の説明図である。 解像力が異なる短冊状の小領域のセンサを接合して、解像力が異なる大領域のセンサを構成する場合の説明図である。 処理フローチャート図である。 再構成原理の説明図である。 実施例2の処理フローチャート図である。
符号の説明
1 X線管
2 付加フィルタ
3 二次元X線センサ
4 回転駆動装置
5 回転台
7 データ収集回路
8 画像処理回路
9 再構成回路
10 表示パネル
11 制御回路
12 操作パネル
P 被写体

Claims (10)

  1. X線照射手段から被写体に照射されたX線を電気信号に変換するX線センサと、
    前記X線照射手段及び前記X線センサに対して、前記被写体を相対的に回転する回転手段とを備え、
    前記X線センサは少なくとも2つの領域を有し、前記少なくとも2つの領域に同一の強度、線質のX線を照射したときに前記X線センサから出力される電気信号の大きさが前記領域によって異なるようにしたことを特徴とするX線CT撮影装置。
  2. 前記X線センサの2つの領域の境界線は前記回転手段の回転軸の方向と平行にした請求項1に記載のX線CT撮影装置。
  3. 前記X線センサは複数の撮像素子を有し、境界線を境として前記2つの領域に分け、前記2つの領域において前記撮像素子の間隔が異なるようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のX線CT撮影装置。
  4. 前記X線センサは複数の撮像素子を有し、境界線を境として前記2つの領域に分け、前記2つの領域において前記撮像素子の開口率が異なることを特徴とする請求項1〜3の何れか1つの請求項に記載のX線CT撮影装置。
  5. 前記X線センサは複数の撮像素子を有し、境界線を境として前記2つの領域に分け、前記2つの領域において前記撮像素子のゲイン特性を異なるようにした請求項1〜3の何れか1つの請求項に記載のX線CT撮影装置。
  6. 前記X線センサの前記2つの領域からのそれぞれの出力に基づいて、2種類の再構成画像データを再構成する再構成手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つの請求項に記載のX線CT撮影装置。
  7. 前記2種類の再構成画像データの値を一定の比率で加算する加算手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のX線CT撮影装置。
  8. 前記2種類の再構成画像データで対応する位置の画素値を、それぞれの画素値に基づく比率により加算する加算手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のX線CT撮影装置。
  9. 前記X線照射手段の出射側にX線の強度又は線質を前記回転手段の回転軸の方向と平行な境界線を境とした左右の空間で異なるようにする付加フィルタを設けたことを特徴とする請求項1〜7の何れか1つの請求項に記載のX線CT撮影装置。
  10. 請求項1〜9のうちの何れか1つの請求項に記載のX線センサ。
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