JP4758747B2 - X線計測装置、x線計測方法およびx線計測プログラム - Google Patents

X線計測装置、x線計測方法およびx線計測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、X線源と検出器とが単純な円軌道上を移動しながら計測したデータを用いて、パノラマ像を得ることが可能な技術に関する。
従来から、支柱の両端にX線源と2次元X線検出器を対向するように設置したX線計測装置がある。このようなX線計測装置の支柱の形状として、C字形、U字形、コ字形などがある。また、X線源と2次元X線検出器とを、天井から吊るす形状や、床から支える形状や、床に立てた別の支柱に取り付ける形状などの支柱を有するX線計測装置もある。
また、ガントリ上にX線源と2次元X線検出器を対向するように設置したX線計測装置もある。
これらのX線計測装置では、支柱またはガントリを移動させることにより、X線源とX線検出器(以下、検出器と記載)の対を被写体の周囲で回転させながらX線計測を行うことが可能である。あるいは、逆にX線源と検出器を固定し、被写体を回転させながらX線計測を行うことも可能である。
このような回転計測により得られた一連の計測データに対して再構成演算処理を行い、再構成像を得るX線計測装置として、CT(Computed Tomography)計測装置あるいはコーンビームCT計測装置などがある。
X線源とフィルムを所定の比率で相対運動させて特定の断層面のパノラマ像を得るパノラマ撮影原理が一般に知られている。このようなパノラマ撮影を行うことが可能なX線計測装置では、U字形の支柱にX線源と検出器とを設置し、被写体の周囲で回転させながらX線計測を行うことが可能な構造となっている。そして、このようなX線計測装置において、CT計測モードとパノラマ計測モードを持ち、CT計測モードでは回転中心を移動させずに計測を行うことによりCT像を得、パノラマ計測モードでは回転中心を包絡線に沿って、X線源および検出器を移動させながら、つまり歯列に沿って検出器を移動させながら、計測を行うことによりパノラマ像を得る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、回転中心を移動させずに計測を行い、得られた一連のデータから所定のデータを取り出して張り合わせることによりパノラマ像を得る技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2における撮影原理は、フィルムを用いたパノラマ撮影原理と同一であり、撮影後にデータの取り出し間隔とシフト量を選定することにより任意の断面のパノラマ像を生成できることが特徴である。さらに、特許文献2には、被写体のパノラマ像から、不要な障害陰影を除去するために、被写体のパノラマ像とは別に障害陰影のパノラマ像を作成し、障害陰影のパノラマ像を被写体位置に投影した場合のボケ像を推定し、ボケ像を被写体のパノラマ像から減算する手法が記載されている。
なお、ここで「張り合わせる」とは、複数の画像を連続してつなげることにより、1枚の画像を生成することをいう。
また、被写体上に幾つかの断層面を設定し、各断層面のパノラマ像を求め、それらを合成することにより、傾斜した歯軸を含む断層面のパノラマ像を得る技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、X線源と被写体の間にX線を遮蔽できるスリットを設置し、スリットのX線を通過させる領域の中心位置をパノラマ像の作成に必要な所定のデータの中心位置に移動させながら計測を行い、X線照射をパノラマ像の作成に必要な位置にのみに限定することにより被曝を低減する技術が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
また、スリットのX線を透過させる領域の幅をパノラマ像の作成に必要な所定のデータの領域に合わせて変化させながら計測を行い、X線照射をパノラマ像の作成に必要な領域に限定することにより被曝を低減する技術が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平10−225455号公報(段落0086〜0104、図16、図17) 特許第2824602号明細書(第3頁左下欄第41行目〜第4頁右上欄8行目、図2) 特許第2787169号明細書(請求項1、第4頁左欄) 特開2000−139902号公報(請求項10、段落0092〜0097) 特開2003−175031号公報(請求項1、段落0036〜0040)
特許文献1の装置では、パノラマ像を得るために、X線源と検出器の中心が複雑な軌道上を移動する必要があり、装置の構造が複雑になるという問題がある。
また、特許文献2では、障害陰影はボケ像であることが前提であり、障害陰影が鮮明な像である場合については記載されていない。特許文献2の手法を鮮明な障害陰影に対して適用すると、障害陰影のパノラマ像も明瞭な像となり、被写体位置に投影された障害陰影の像も明瞭な像となる。すなわち、障害陰影と被写体との区別が極めて困難となる。その結果、障害陰影を正確に推定することが困難となり、被写体のパノラマ像から障害陰影を減算しようとする際に、却って障害陰影が強調されてしまうといった問題がある。
例えば、X線源と被写体との間の距離が約300mm、被写体と検出器の間の距離が約300mmの装置では被写体がX線源に近いので、頭部前方に位置する歯列(被写体)と頭部後方に位置する脊椎(障害陰影)では拡大率が大きく異なる。その結果、被写体である歯列に対して障害陰影となる脊椎像は、特許文献2に想定されているようにボケ像となる。
しかしながら、X線源と被写体との間の距離が約800mm、被写体と検出器との間の距離が約400mmの装置では被写体がX線から離れているので、被写体である歯列と、障害陰影である脊椎の拡大率は大差がない。その結果、障害陰影である脊椎にも焦点があってしまい、両者とも鮮明な像として計測されてしまう。このような状況では、特許文献2の手法によって障害陰影を除去することは困難である。
特許文献3の装置では、障害陰影の除去については記載されていない。特許文献3は、各断面のパノラマ像を部分的に切り出し、張り合わせることによって曲面の断層像を作成するものである。従って、特許文献3の技術に対して、特許文献2に記載の障害陰影除去手法を適用すると、断面毎に対応した障害陰影像を作成し、被写体位置に投影した場合の障害陰影のボケ像を推定し、被写体のパノラマ像から減算する必要があり、処理が複雑になるという問題がある。
特許文献4および特許文献5の装置では、被曝を低減するために、パノラマ像の作成に必要なデータ領域に合わせてX線遮蔽用のスリットを移動させており、この場合、スリットの位置および幅の複雑な制御が必要であるという問題がある。また、スリット幅を必要な領域と一致させることは難しく、スリット幅を必要な領域よりも広く設定してデータを切り出して使用しているため、画像に寄与しない被曝が生じる問題がある。
前記課題に鑑みて、本発明の目的は、X線源と検出器が単純な円軌道上を移動することで、良好なパノラマ像を得ることが可能なX線計測装置、X線計測方法およびX線計測プログラムを提供することにある。
前記課題に鑑みて、本発明は、検査対象に照射するX線を放射するX線源と、照射されたX線を検出し、検査対象に関するデータを出力する検出器と、前記検査対象に対して前記X線源および前記検出器を同心円上で回転させる回転装置と、前記データの演算処理を行う演算手段とを備えてなるX線計測装置におけるX線計測方法であって、前記X線源と前記検出器とは対向して保持され、前記演算手段が、前記検査対象上に設定した空間における対象の軌道上に位置する複数の着目点について、それぞれ前記軌道に対する法線を算出し、前記算出した法線に基づいて前記着目点に対応するX線源の位置を算出し、前記算出したX線源の位置に対向する位置にあるときの前記検出器から取得されるデータについて、当該データから前記法線が通る所定の部分を抽出して断層像を取得し、前記取得した断層像を前記着目点の位置に基づいて張り合わせることによって第1のパノラマ像を生成することを特徴とする。
また、本発明において、前記断層像を取得する手順は、前記それぞれの着目点に対応するX線源の位置を含めた、前記着目点に対応するX線源の位置の近隣の軌道上に複数のX線源の各位置を設定し、前記設定した各X線源の位置に対向する位置にあるときの前記検出器から取得されるそれぞれのデータについて、当該データから前記X線源の位置と前記着目点とを通過する直線が通る所定の部分を抽出して投影像を取得し、前記各位置における投影像を加算して断層像とすることを特徴とする
本発明によれば、X線源と検出器が単純な円軌道上を移動することで、良好なパノラマ像を得ることが可能なX線計測装置、X線計測方法およびX線計測プログラムを提供することが可能になる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るX線計測装置の側面を示す図である。
X線計測装置1は、被写体(請求項における検査対象)10に対して、X線を放射するX線源3としてのX線管2、照射されたX線を検出し、被写体10に関するデータを出力する検出器4、X線源3と検出器4とが設置され、これらを保持する支柱5、被写体10に対してX線源3および検出器4を同心円上で回転させる回転装置6、被験者(被写体10)を設置し、保持する被験者保持装置7、回転装置6の制御、検出器4から取得したデータの演算などを行う制御処理装置(請求項における演算手段)8およびX線フィルタ11からなる。
X線源3と検出器4とは、互いに対向するように支柱5に設置されて、保持されている。支柱5には、C字型のアームや、U字型のアームや、コ字型のアームや、ガントリなどが用いられる。支柱5の形態は、支柱5を天井から吊るす形態や、支柱5を床から支える形態などとしてもよい。
支柱5は、回転装置6により回転する。これにより、支柱5の一端側に設置されたX線源3および他端側に設置された検出器4が、回転軸9を中心として被験者保持装置7上の被写体(本実施形態では、歯:請求項における検査対象)10の周囲を、一体となって回転する。被験者保持装置7には、椅子や寝台が用いられる。
なお、本実施形態では、X線源3および検出器4をU字型の支柱5から吊るし、X線源3および検出器4を椅子に座った被験者の歯、つまり被写体10の周囲を水平面内で回転させる例を示す。X線計測装置1の他の例は、図7および図8を参照して、後記する。
X線源3から放射されたX線は被写体10を透過し、検出器4によりX線強度に応じた電気信号に変換され、制御処理装置8に被写体10に関するデータ(以下、単に「データ」という)として入力される。制御処理装置8は、X線源3におけるX線発生、検出器4におけるデータの取得および回転装置6における支柱5の回転などを制御する。
これにより、X線計測装置1は、X線源3と検出器4とを単純な同心円上で回転させながらX線の発生と、計測像の取得とを行う回転計測が可能となる。このように回転計測を行うことによって、X線源3と検出器4との動きを単純化することができる。
ここで、制御処理装置8は、計測像に対して後記する所定の処理を実行して投影像を得ることや、パノラマ像作成処理を実行してパノラマ像を取得することや、図3および図6を参照して後記する再構成処理を実行して再構成像を取得することが可能である。
なお、本実施形態において、「投影像」とは、検出器4においてX線が検出された像である計測像に対して対数変換処理等の所定の処理を実行した像である。一般的には、縦方向が体軸に平行な2次元像である。
そして、「再構成像」とは、投影像に再構成処理を施すことによって得られる像である。一般的には、体軸に対して垂直な断面のスライス像であり、スライス像を体軸方向に重ねたものが3次元再構成像である。
さらに、後記する「断層像」とは、投影像(後記する抽出投影像)を重み付き加算した像であり、一般的には、縦方向が投影像の縦方向と同じ方向を有する2次元像である。
また、制御処理装置8は、内部に図示しない記憶手段を有し、処理に必要な関数、パラメータおよび条件などを記憶している。さらに、制御処理装置8は、図示しない入力手段を備える。入力手段としては、キーボード、ファイルからの読み込み、記憶素子の交換などが考えられる。
なお、本実施形態におけるX線計測装置1の制御処理装置8は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を備え、記憶手段に格納されているX線計測プログラムを、CPUが駆動することにより、図3および図6に示す各機能を具現化する。
本実施形態では、検出器4に、2次元検出器を用いることとする。
2次元検出器としては、平面型X線検出器、X線イメージインテンシファイアとCCD(Charge Coupled Device)カメラの組み合わせ、イメージングプレート、CCD検出器、固体検出器などがある。平面型X線検出器としては、アモルファスシリコンフォトダイオードとTFT(Thin Film Transistor)とを一対としてこれを正方マトリックス上に配置し、これと蛍光体を直接組み合わせたものなどがある。検出器4に2次元検出器を用いることにより、X線源3に対する検出器4の相対的な位置を固定した状態で計測を行ったデータを基にパノラマ像を生成することが可能となる。
この検出器4は、所定の大きさの画素(検出素子)が複数並んで構成されている。一般的には、検出器4の大きさ12cm×12cm、画素(検出素子)の大きさ0.2mm×0.2mm、画素数600×600、検出器4の大きさ25cm×20cm、画素(検出素子)の大きさ0.25mm×0.25mm、画素数1000×800、検出器4の大きさ40cm×30cm、画素(検出素子)の大きさ0.4mm×0.4mm、画素数1000×750の3種類の検出器4がよく使用される。
検出器4として、回転軸9に平行な方向に伸びた1次元検出器を用いることも可能である。この場合、X線計測装置1に、検出器4を回転軸9に対し垂直な方向に移動させる検出器移動機構を追加することにより、所定の手順に従って求めた位置で検出器4が計測したデータからパノラマ像を取得することが可能である。
X線源3と検出器4との間に、本実施形態のようにX線フィルタ11を設置してもよい。これにより、X線の照射範囲を制限し、被曝量を低減することができる。X線フィルタ11はアルミニウム、銅、真鍮などの金属、セラミックス、樹脂などからなる。
(X線フィルタ)
次に、図1を参照しつつ、図2に沿ってX線フィルタの説明をする。
図2は、X線フィルタをX線源の回転面に対し、平行な方向に切った側面を示す図であり、(a)は、破線Aから破線Bまでの範囲ではX線フィルタが存在せず、その外側では厚さが一定であり、(b)は、破線Aから破線Bまでの範囲では周辺に行くほど厚さが厚くなり、その外側では厚さが一定だが、破線Aおよび破線Bの位置でエッジをもち、(c)は、破線Aから破線Bまでの範囲では周辺に行くほど厚さが厚くなり、その外側では厚さが一定だが、破線Aおよび破線Bの位置でエッジをもたない構造であり、(d)は、エッジを持たない構造となっており、破線Aから破線Bまでの範囲では周辺に行くほど厚さが増しており、その外側でも周辺に行くほど厚さが増す構造となっている。
ここで、エッジとは、図2の破線で描かれた円で示される部位を指す。
図2(a)〜(d)において、X線は、矢印の方向にX線フィルタ11a〜11dを透過するか、または矢印と逆方向にX線フィルタを透過する。
X線フィルタ11a〜11cでは、破線Aから破線Bまでの範囲ではX線が透過し、その外側ではX線は遮蔽される、あるいは、微弱なX線が透過する。X線フィルタ11dでは、破線Aの外側および破線Bの外側では周辺に行くほどX線の透過量が減少する。透過するX線量のプロファイルについて述べると、X線フィルタ11a,11bでは、破線Aおよび破線Bの位置でエッジを持つ、すなわち破線Aおよび破線Bを境にX線量が急激に変化する。これは、検出器4で検出したデータに、X線フィルタ11a,11bのエッジの像が入ってしまうことを意味する。
X線フィルタ11c,11dにおいて、透過するX線量のプロファイルはエッジを持たない、すなわちX線量は、緩やかに変化していく。これは、検出器4で検出したデータには、エッジの像が入らないことを意味する。
本実施形態のパノラマ像の作成においては、必要なデータの領域にエッジの像が入らないことが必要であるため、エッジを有するX線フィルタ11a,11bの形状では正確なX線フィルタの位置決めが必要である。これに対して、エッジを有さないX線フィルタ11c,11dでは正確な位置決めが不要となり、X線計測装置1の機構を簡素化できる。X線フィルタ11a,11bを用いて計測を行う場合、必要なデータ領域にエッジの像が入ることを防ぐため、破線Aから破線Bまでの範囲が、真に必要な領域よりも広く設定される。
また、X線フィルタ11bは、X線フィルタ11aと異なり、破線Aおよび破線Bの内側でフィルタを厚くしてX線の透過量を減少させることにより、パノラマ像の作成に寄与しない被曝を減少させることができる。
破線Aから破線Bまでの範囲の外側においてX線が遮蔽される場合、計測されたデータの視野は破線Aおよび破線Bの内側の狭い領域となる。その結果、この狭い領域のデータを用いて、歯列の再構成像が生成されるため、生成された再構成像上で歯列の全体像を確認することが困難となる。
従って、この場合は、仮想の再構成像を予め作成し、この仮想の再構成像上で歯列の軌道を設定する。このようにすることで、図3を参照して後記する再構成処理を省き、処理に要する演算時間を短縮することが可能となる。一方、破線Aから破線Bの外側においても、X線が透過する場合、再構成像の視野はX線が照射される範囲に拡大することができる。その結果、実際の再構成像の上で歯列像を確認した上で、後記するように歯列の軌道を設定することができ、正確な軌道の設定が可能となる。勿論、破線Aから破線Bの外側においてX線が透過する場合でも、仮想の再構成像を用いて再構成処理を省くことにより、演算時間を短縮することが可能である。
X線フィルタ11とX線源3の距離を変更することにより、X線フィルタ11を透過して被写体10に照射されるX線の範囲を変更することができる。これにより、エッジの位置を変更した別のフィルタを使用しなくとも、X線の計測が可能な領域を変更することができる。特にエッジを有するX線フィルタ11a,11bの形状では、パノラマ像の作成において必要なデータの領域にエッジの像が入らないように調節することができる。具体的には、X線フィルタ11をX線源3に近付けるほど、破線Aから破線Bまでの範囲を透過して検出器4に到達するX線の幅は広がり、計測可能な領域は拡大する。
後記する通り、パノラマ像の作成に必要なデータの領域は、X線源3の移動に伴って変化する。すなわち、被写体10の形状が複雑なため、計測を行う場所によって、パノラマ像の作成に必要なデータの領域は変化する。これに対し、X線フィルタ11をX線源3の回転軌道の接線方向、およびX線源3と回転中心を結ぶ方向に移動させる、つまりX線フィルタ11を前後左右に移動させることにより検出器4におけるX線透過範囲の中心位置と幅を調整することができる。
また、X線源3と回転軸9とを結ぶ線を、X線フィルタ11の中心として、X線フィルタ11を固定し、X線源3および検出器4に対し、相対的に固定してもよい。
この場合、X線フィルタ11a,11bは、パノラマ像の作成において必要なデータにエッジの像が入らないようにするため、破線Aから破線Bまでの範囲を個々のデータに必要な領域よりも広くとる必要がある。
ここで、X線フィルタ11bは、X線フィルタ11aと異なり、破線Aから破線Bまでの範囲で、周辺に行くほどフィルタを厚くすることによって、X線の透過量を減少させることができる。従って、パノラマ像の作成に寄与しない領域の被曝を、X線フィルタ11aより減少させることができる。
X線フィルタ11c,11dは、X線フィルタ11a,11bと異なりエッジを有しないため、正確な位置決めを必要としない。さらに、X線フィルタ11bと同様に、破線Aから破線Bまでの範囲で周辺に行くほどX線フィルタ11c,11dを厚くしてX線の透過量を減少させることにより、パノラマ像の作成に寄与しない被曝を減少させることができる。
さらに、X線フィルタ11c,11dは、エッジを有さないことにより、フィルタの厚さを中心から急激に厚くする急峻な形状とするができる。従って、パノラマ像の作成に寄与しない領域の被曝を、X線フィルタ11bよりも、さらに減少させることができる。
ここで、X線フィルタ11dは、破線Aおよび破線Bの外側でもX線を透過するため、X線フィルタ11cよりも、中心から急激に厚くする急峻な形状とすることができる。従って、パノラマ像の作成に寄与しない領域の被曝を、X線フィルタ11cよりも、さらに減少させることができる。
このように、X線フィルタ11b〜11dを用いると、X線フィルタ11をX線源3や、検出器4に対して、相対的に固定した状態でも、パノラマ像の作成に寄与しない領域の被曝を、X線フィルタ11aを使用した場合よりも軽減することができる。
(全体処理)
図1を参照しつつ、図3に沿ってX線の計測からパノラマ像を得るまでの全体の処理の流れを説明する。
図3は、X線の計測からパノラマ像を得るまでの全体の処理の流れを示す図である。
まず、処理に先立ち、X線を被写体10に向けて照射する複数のX線源3の位置である照射位置が、図示しない入力装置を介するなどして設定される。
そして、検出器4は、被写体10を設置しない状態でX線を照射されることによって計測を行い、計測の結果、取得したデータを強度分布像として取得する(S301)。
そして、検出器4は、X線を照射しない状態で計測を行い、計測の結果、取得したデータをオフセット像として取得する(S302)。
次に、制御処理装置8は、被写体(被験者)10を設置した状態で、X線源3と検出器4を同心円上で、被写体10の周りを回転させつつ、各照射位置においてX線源3からX線を放射させ、この放射されたX線をデータとして検出器4が検出する回転計測によって、検出器4は、前記した各データを計測像として取得する(S303)。このとき、X線源3や、検出器4の位置によって、検出器4の感度やX線フィルタ11の厚さが異なるため、計測像は強度分布を有することになる。ここで、X線フィルタ11の厚さが異なる原因として、X線フィルタ11が、図2に示すような構造をしていることが原因として挙げられる。
X線源3と検出器4との回転の範囲は、パノラマ像の作成に必要なデータが取得できる角度であり、対象が歯列の場合、およそ180°〜360°である。ただし、歯列の一部を対象とする場合は、さらに狭い範囲でも良く、このように狭い範囲でX線源3と検出器4とを回転させることにより、計測時間および演算時間を短縮することができる。
さらに、検出器4は、ステップS301で取得した強度分布像、ステップS302で取得したオフセット像およびステップS303で取得した各計測像を制御処理装置8に送る(S304)。
制御処理装置8は、送られた強度分布像と各計測像から各々オフセット像を減算した後に、オフセット像を減算した各計測像を、オフセット像を減算した強度分布像で除算する強度補正処理を行い(S305)、強度補正像を生成する。
ステップS305の強度補正処理を、式として表すと以下の通りになる。
ステップS305では、以下の式による計算を、各計測像について行う。
強度補正像=(計測像−オフセット像)/(強度分布像−オフセット像)
さらに、制御処理装置8は、強度補正処理の結果得られた各強度補正像を、対数変換して−1を乗算する対数変換処理を行う(S306)ことによって、投影像を生成する(S307)。
そして、制御処理装置8は、生成された各投影像を再構成処理することによって(S308)、再構成像を生成する(S309)。具体的には、投影像にフィルタ関数をコンボリューション(畳み込み)演算し、さらにバックプロジェクション(逆投影)演算を行うことによって、再構成像を生成する。この再構成処理において、再構成像を複数生成することにより、パノラマ像とする対象が含まれた像を得ることができ、対象の軌道を正確に設定することが容易になる。ここで、複数の再構成像を加算した像や、MIP(Maximum Intensity Projection)像を作成し、これを後記するAxial像として使用することも可能である。あるいは、再構成像を1枚だけ生成し、この再構成像を後記する対象軌道の近似関数算出に用いることにより、再構成演算処理に費やす時間を短縮し、後記する任意のAxial像の選択処理を不要として処理を簡素化することが可能である。
さらに、制御処理装置8は、生成した各再構成像の中から、任意のAxial像(回転軸に垂直な面上のスライス像)を選択し(S310)、その上でパノラマ像生成の基となる対象の軌道を設定し、パノラマ処理を行い(S311)、第1パノラマ像を生成する(S312)。パノラマ処理の説明は、図4〜図6を参照して後記する。
次に、制御処理装置8は、生成した第1パノラマ像を平滑化処理する(S313)ことによって、第1パノラマ像の平滑化像を生成する(S314)。平滑化には、例えば移動平均などが用いられる。
続いて、生成した第1パノラマ像の平滑化像に所定の係数を乗算した上で、第1パノラマ像から、所定の係数を乗算した第1パノラマ像の平滑化像を差分する重み付き差分処理を行い(S315)、第2パノラマ像を生成する(S316)。
ここで、強度補正処理(ステップS305)は、必ずしも必要ではなく、検出器4の感度やX線フィルタ11の厚さが一定である場合には省略することができる。また、X線フィルタ11の厚さが異なる場合には、厚さによってX線フィルタ11を透過してくるX線のエネルギーが異なり、同じ被写体10を透過する場合でも、被写体10において吸収されるX線の量が異なることが想定される。その場合には、事前にX線フィルタ11の厚さに対するX線吸収の補正係数のテーブルあるいは近似式を作成しておき、これらを用いて強度補正処理にX線吸収の補正を行う処理を追加することも可能である。また、強度補正処理や対数変換処理は、検出器4の内部に演算器を備えておき、この演算器で実行してもよい。
また、再構成処理(ステップS308)は、必ずしも必要ではない。例えば、図2(a)〜(c)に示す形状のX線フィルタ11a〜11cを用いて、破線Aから破線Bまでの範囲の外側でX線を遮蔽する場合、遮蔽領域では再構成像が被写体10の構造、すなわち、目的とする対象の構造を検出することはない。このような場合には、再構成処理(ステップS308)を省略し、制御処理装置8が、仮想の再構成像を予め設定しておき、この仮想の再構成像を基に作成した仮想のAxial像上で軌道を仮定することも可能である。このように、再構成処理を省略することにより、処理時間が削減でき、処理の高速化が可能となる。
なお、本実施形態では、回転計測中にX線をパルス状に発生して計測像を取得する場合を示したが、勿論、回転計測中にX線を連続的に発生して計測像を取得することも可能である。その場合、処理に先立ち、X線源3の照射位置の代わりに、被写体10の計測像を取得する複数の検出器4の位置を設定し、ステップS303では、この位置における計測像が取得される。あるいは、パルス状のX線照射、連続的なX線照射に関わらず、処理に先立ち、X線源3の照射位置あるいは検出器4の計測像の取得位置を設定せずに、所定の手段で設定したタイミングで検出器4に計測像を取得させ、その位置を保存しておき、この保存された位置をX線源3の照射位置あるいは検出器4の計測像の取得位置とすることも可能である。ここで所定の手段とは、例えば検出器4の内部で発生する同期信号であり、この信号に基づいて計測を行う場合などが考えられる。
(対象軌道の近似関数算出)
ここで、図1などを参照しつつ、図4に沿って再構成像上で目的とする対象に対して軌道を設定し、関数で近似する方法を説明する。
図4は、再構成像上で目的とする対象(被写体)に対して軌道(対象軌道)を設定し、関数で近似する方法を示す模式図である。
一般に、Axial像401上では、視野402は円形となる。例えば、頭部403内に歯404が並んでおり、目的とする対象が歯列であるとする。ここで、制御処理装置8は、Axial像401上に黒丸で示す複数の点405を設定する。次に、制御処理装置8は、画像上の横方向にX軸、縦方向にY軸をとり、例えば最小二乗法を用いて、これらの点を通る近似関数406を算出する。近似関数406としては任意の次数の多項式、楕円、双曲線、複数の関数の合成など、あらゆる関数が考えられる。
なお、対象軌道の近似関数406を求める処理は、必須ではなく、任意の点をつなげることによって、対象軌道の曲線を求めてもよい。
(X線源の位置および検出器の位置の決定)
図1などを参照しつつ、図5に沿ってX線源3の位置および検出器4の位置を求める方法を説明する。
図5は、図4で算出した近似関数を基に、X線源の位置および検出器の位置を求める方法を示す模式図である。
回転軸9に垂直な面上の再構成像であるAxial像401(図4参照:図3のステップS310で選択)を含む面を示しており、座標の原点は、X線源3と検出器4の回転面の中心、すなわち回転軸9とする。
ここで、図3の処理の説明において用いられた照射位置をT(xTj,yTj)(以下、Tと記載:j=1〜L)とする。なお、後記するSとの混乱を避けるため、Tは、図5には示さないものとする。ここで、Lは、全計測数であり、照射位置Tの数と一致する。
ここで、回転中に、所定時間、連続してX線が照射される場合のように、照射位置を規定できない場合には、検出器4が計測像を取得する位置を照射位置T(xTj,yTj)(j=1〜L)と仮定する。この場合、Lは、全計測数である。
ここで、全パノラマ処理数をNとする。全パノラマ処理数Nは、図6を参照して後記するステップS603〜ステップS614を行う全処理回数である。また、iは、パノラマ処理回数、つまり後記するステップS603〜ステップS614の処理を何度繰り返したかを数えるループカウンタであり、N以下の正の整数である。
さらに、図5に示すy=f(x)は、図4において算出した対象軌道の近似関数406である。
まず、制御処理装置8は、y=f(x)上の任意の着目点P(xpi,ypi)(以下、単にPと記載)を設定する。
そして、制御処理装置8は、Pにおけるy=f(x)の接線y=g(x)を算出する。
さらに、制御処理装置8は、算出した接線y=g(x)の傾きの逆数に−1を乗算することによって、y=g(x)に直交する直線の傾きを算出し、この直線がPを通ることからPにおける法線y=h(x)を算出する。
続いて、制御処理装置8は、算出した法線y=h(x)と、X線源3が動く円軌道との交点を、X線源3の位置S(xSi,ySi)(以下、Sと記載)として算出する。
なお、本実施形態では、X線源3の位置Sおよび照射位置Tは、X線源3の中心点の位置であるとする。
また、ここで、算出したX線源3の位置Sと一致する照射位置Tが存在するか否かを、制御処理装置8が判定し、判定の結果、一致する照射位置Tが存在しないときは、X線源3の位置Sの最近傍、すなわちX線源3の位置Sとの距離が最も近い照射位置TをX線源3の位置Sとして用いてもよい。
さらに、制御処理装置8は、算出した法線y=h(x)と、X線源3に対向して保持されている検出器4との交点を、検出器4上の抽出位置ui,0(xui,0,yui,0)(以下、ui,0と記載)として算出する。ここで、検出器4上の抽出位置ui,0とは、図3のステップS307で取得された投影像のうち、この抽出位置ui,0を中心として、検出器4上の所定の範囲から抽出された投影像(以下、抽出投影像と記載)を取得するための位置である。
さらに、制御処理装置8は、X線源3を、前後にM回ずつ移動させた位置Si+k(k=−M〜M)を取得し、各位置Si+kと着目点Pとを結ぶ直線が、各位置Si+kにおけるX線源3に対向する検出器4と交わる点を、検出器4上の抽出位置ui,kとして算出する。ここで、X線源3の位置Si+kと一致する照射位置Tが存在しないときは、X線源3の位置Si+kの最近傍の照射位置TをSi+kとして用いてもよい。
そして、iに1を加算し、着目点Pについて、同様の処理を行う。
(パノラマ処理)
図1および図5などを参照しつつ、図6に沿って、図3のステップS311のパノラマ処理に関する処理を説明する。
図6は、本実施形態に係るパノラマ処理の流れを示すフローである。
ここでは、一例としてパノラマ像の対象を歯列と仮定する。
まず、処理に先立って、パノラマ処理数Nを、図示しない入力手段を介して設定しておく。さらに、処理に先立って、後記するX線源3を移動させる回数Mを入力しておく。
なお、図6でも図3において用いられた照射位置をT(xTj,yTj)(以下、Tと記載:j=1〜N)として、説明を行う。
最初に、制御処理装置8は、被写体10の再構成像上で目的とする対象の軌道(ここでは、歯列の軌道)を設定し、この設定に基づいて対象軌道の近似関数y=f(x)を設定する(S601)。
次に、制御処理装置8は、iの初期値として、i=1を設定する(S602)。ここで、iは、パノラマ処理回数、つまり後記するステップS603〜ステップS614の処理を何度繰り返したかを数えるループカウンタであり、N以下の正の整数である。
なお、以下の説明では、パノラマ処理回数i=1(最初の処理)として説明するが、図面上ではより一般的にiとして記載する。
次に、制御処理装置8は、計測を行いたい対象軌道上で任意の着目点Pを設定する(S603)。
そして、制御処理装置8は、着目点Pにおける近似関数y=f(x)の接線y=g(x)を算出する(S604)。
さらに、制御処理装置8は、接線y=g(x)に直交する着目点Pにおける法線y=h(x)を算出する(S605)。
そして、制御処理装置8は、法線y=h(x)が通るX線源3の位置Sを算出する(S606)。つまり、算出した法線y=h(x)に基づいて、着目点Pに対応するX線源3の位置Sを算出する。具体的には、算出した法線y=h(x)とX線源3が動く軌道との交点を、X線源3の位置Sとする。
次に、制御処理装置8は、ステップS606で求めたSを中心とした前後に所定の範囲内に所定の間隔で、M個のX線源3の位置S1+k(k=−M〜M)を決定する、すなわちX線源3の位置Sを中心として、前後にM回ずつ移動した各X線源3の位置S1+kを決定する(S609)。
ここで、Mは、パノラマ処理に先立って制御処理装置8に入力されていたX線源3を移動させる回数であり、任意の整数である。つまり、着目点Pに対応するX線源3の位置を含めた、着目点Pに対応するX線源3の位置の近隣の軌道上に複数のX線源3の各位置を設定する。
ここで、「前」とは、Sの添え字kの番号が、小さい番号であるX線源3の位置を示し、「後」とは、Sの添え字kの番号が、大きい番号であるX線源3の位置を示す。
そして、制御処理装置8は、ステップS609で求めた各X線源3の位置S1+kと、着目点Pとを結ぶ直線が通る検出器4上の抽出位置u1,kを算出する(S610)。
さらに、制御処理装置8は、各X線源3の位置S1+kに対応する検出器4上の抽出位置u1,kを中心とした所定の範囲における抽出投影像D1,kを取得する(S611)。つまり、ステップS609で算出したX線源3の位置S1+kに対向する位置にあるときの検出器4から取得される計測像に所定の処理を実施して得られた投影像について、当該投影像からX線源3の位置S1+kと着目点Pとを通過する直線が通る所定の部分(抽出位置u1,kを中心とする、所定の範囲)を抽出する。なお、X線源3の位置S1+kがステップS606で算出した位置Sの場合は、前記直線は、法線h(x)となる。
なお、図3において、仮想の再構成像を用いることにより、再構成処理(ステップS308)を実施しない場合には、投影像の生成(ステップS307)も不要として、実施しない場合もある。その場合には、図6のステップS611の代わりに、各X線源3の位置S1+kに対応する検出器4上の抽出位置u1,kを中心とした所定の範囲における計測像を取得し、図3のステップS302で取得した強度分布像とステップS303で取得したオフセット像を用いて、抽出投影像D1,kを算出してもよい。抽出投影像D1,kの求め方は、ステップS307で説明した通りである。
次に、制御処理装置8は、抽出投影像D1,k(k=−M〜M)を重み付き加算し、着目点Pにおける断層像Qを算出する(S613)。
ステップS611においてX線源3の位置Sを前にM回、後ろにM回移動して抽出投影像D1,kを取得した際、それぞれのX線源3の位置Sl+kから放射されたX線は、常に対象軌道上の着目点Pを通過する。しかしながら、それ以外の点は、すべて異なる点を通過する。
従って、ステップS613において、抽出投影像D1,kを重み付き加算をすることにより、着目点である被写体10はより鮮明となり、それ以外の点である障害陰影はより不鮮明となる。従って、この処理を行うことによって、障害陰影を除去することが可能となる。
対象(被写体10)と障害陰影の拡大率の差が小さくなるほど、Mを大きくし、X線源3の位置Sを前後に移動させる角度を大きくする。このようにすると、対象と障害陰影との拡大率の差が小さく、障害陰影が鮮明な像である場合にも、これを除去することができる。被写体10が検出器4に近く、対象と障害陰影の拡大率が大きく異なる場合には、最初から障害陰影は、ボケ像として撮影されるので、M=0として、抽出投影像Di,0を断層像Qとして用いることにより、重み付き加算処理を不要とし、高速化を図ることができる。
次に、制御処理装置8は、現在のiに1を加算して(S614)、対象軌道上で着目点Pから任意の移動距離dだけ離れた着目点Pを設定する。
そして、制御処理装置8は、現在のiの値が予め設定しておいたN以下であるか否かを判定する(S615)。
ステップS615における判定の結果、現在のiの値がN以下である場合(S615→Yes)、ステップS603へ処理を戻す。
以下、iがNより大きい値となるまで、ステップS603〜ステップS615の処理を繰り返す。
ステップS615における判定の結果、現在のiの値がNより大きい場合(S615→No)、ステップS616へ処理を進める。
ステップS616では、制御処理装置8が、補間処理が必要か否かを判定する。具体的には、X線源3の動く距離が、所定の値より大きい、すなわち各抽出位置ui,kから得られた断層像Qを張り合わせると、張り合わせた画像に不連続が生じてしまうか否か、または、X線源3の動く距離が、所定の値より小さい、すなわち抽出位置ui,kから得られた断層像Qを張り合わせると、張り合わせた画像に重複が生じてしまうか否かによって、判定される。
ステップS616の判定の結果、補間処理が必要であると判定された場合(S616→Yes)、必要な断層像Qに関して補間処理を行って(S617)、ステップS618へ進む。
ステップS616の判定の結果、補間処理が必要でないと判定された場合(S616→No)、ステップS618へ進む。
ステップS618では、一連の処理によって得られた断層像Qを、着目点Pの位置に基づいて張り合わせることによって、第1パノラマ像を生成する(図3のステップS312)。なお、補間処理(ステップS617)が行われない場合には、断層像はQ(i=1〜N)となる。補間処理が実施される場合には、QとQi+1の間の断層像が生成される、あるいは、QとQi+1が統合されるため、断層像の個数は変化する。
例えば、検出器4が9.6秒で一回転する等速回転をしながら、一秒間に30枚の画像を取り込む場合、抽出投影像Dが存在するX線源3の照射位置の角度は1.25°刻みとなる。
このように、X線源3の照射位置が離散値である場合、ステップS603で設定された着目点Pに対するX線源3の位置Sに対応する照射位置Tが、必ずしも存在するとは限らない。
このような場合、ステップS606の処理の後、制御処理装置8が、算出したX線源3の位置Sと一致する照射位置T(j=1〜L)が存在するか否かを判定してもよい。
この判定の結果、制御処理装置8が、算出したX線源3の位置Sと一致する照射位置Tが存在すると判定した場合は、ステップS609に進み、算出したX線源3の位置Sと一致する照射位置Tが存在しないと判定した場合は、X線源3の位置Sの最近傍、すなわちX線源3の位置Sとの距離が最も近い1つの照射位置TをX線源3の位置Sとして用いる処理(最近傍処理)を行ってもよい。
あるいは、着目点Pに対するX線源3の位置Sの近傍に存在する複数の照射位置Tを抽出し、照射位置Tに対向する検出器4上で各X線源3と着目点Pとを結ぶ直線が通る複数の抽出位置uを求め、求めた各抽出位置uにある抽出投影像Dを求め、これらの抽出投影像Dの重み付き加算値を、抽出投影像Dとしてパノラマ処理に用いることも可能である。
あるいは、これらの各抽出位置uにおける抽出投影像Dの値を関数で近似し、法線上の抽出投影像Dの推定値を算出し、これをパノラマ処理に用いることも可能である。
着目点Pが対象軌道上のどこに位置するかによって、X線源3から着目点Pまでの距離が変化し、断層像Qの拡大率が変化する。すなわち、被写体10である歯列は、複雑な形状をしているため、X線源3と、被写体10と、検出器4とは、常に同じ位置関係を保つことができるわけではない。この状態で取得した投影像を基に、パノラマ像を生成すると、場所によって被写体10が大きく写ってしまうか、または小さく写ってしまうことになる。この問題を解決するために、制御処理装置8は、X線源3の回転面が検出器4と交わる位置を基準として、この基準位置から離れた位置にある着目点Pの断層像Qを用いる場合には、ステップS618の処理の前に、断層像Qの拡大率を補正してから、断層像Qの張り合わせを行うことによって、第1パノラマ像をしてもよい。拡大率の補正は、例えば、着目点Pにおける法線が通るX線源3の位置Sに応じた断層像D1,0の拡大率を基に設定した係数を乗算する。
本実施形態では、ステップS609において、前後にM回ずつ移動したX線源3の位置Si+kを、照射位置Tを基に決定したが、これに限らず、例えば任意の範囲において、任意のX線源3の位置をM個決定し、これをSi+kとしてもよい。そして、このX線源3の位置Si+kと着目点Pを結ぶ線が通る検出器4上の抽出位置ui,kを算出してもよい。
本実施形態では、パノラマ処理に先立ってパノラマ処理数Nを設定し、処理回数を数えるループカウンタiによって処理の開始と終了を判定する場合について記載したが、処理回数の代わりに、着目点P(xpi,ypi)の座標を判定基準とすることも可能である。例えば、ステップS602において、着目点Pを初期値とし、ステップS615において、移動距離dで移動してきた着目点Pの座標が、対象軌道y=f(x)(図5参照:被写体10上)から外れたとき、繰り返しのループを終了するようにしてもよい。
(移動距離の決定)
ここで、対象軌道上の点(着目点)PとPi+1の間隔(すなわち、移動距離d)の決定を、図1、図5および図6などを参照しつつ、以下の記述により説明する。
着目点PとPi+1間の移動距離dの標準値は、抽出投影像Dにおける回転面に平行な方向の検出器4の画素の大きさを被写体10の位置に投影した値とする。具体的には、例えば、画素の中心から隣の画素の中心までの距離をX線源3と検出器4との間の距離で除算し、X線源3と被写体10との間の距離を乗算した値とする。
移動距離dを標準値に設定し、そのまま断層像Qを連続させて、パノラマ像を生成すると、パノラマ像の分解能は抽出投影像Dの分解能と同等となるため、抽出投影像Dの分解能を低下させずにパノラマ像を得ることができる。
移動距離dが標準値より大きい場合、そのまま断層像Qを張り合わせると、パノラマ像は横方向に縮小した像になる。この場合、横方向に補間処理を行って、縦方向と同じ拡大率にすることにより、縦方向の分解能は低下させずにパノラマ像の変形を防ぐことができる。あるいは、縦方向に補間処理を行って横方向と同じ縮小率にすることにより、パノラマ像の変形を防ぐことができる。
移動距離dが標準値より小さい場合、横方向に重複した抽出投影像Dが取得される。このような場合、そのまま断層像Qを張り合わせると、パノラマ像は横方向に拡大した像になってしまう。この場合、横方向に補間処理を行って縦方向と同じ縮小率(あるいは拡大率)にすることにより、抽出投影像Dの分解能を保った状態で変形のないパノラマ像を得ることができる。あるいは、縦方向に補間処理を行って横方向と同じ拡大率にすることにより、縦横両方向に詳細で変形のないパノラマ像を得ることができる。
補間処理には、例えば内挿法、外挿法、最近傍法、加算平均法、重み付き加算法、間引き法といった方法が用いられる。
なお、移動距離dを必ずしも等間隔にする必要はない。着目点Pを不等間隔で移動させた場合、その間隔の長さに応じて、断層像Qを張り合わせる際に断層像Qの補間処理を行い、縦方向と横方向で同一の拡大率にする。これにより、パノラマ像の変形を防ぐことができる。
また、図2を参照して説明したX線フィルタ11において、破線Aから破線Bまでの範囲を被写体10の位置に投影した幅と、移動距離dを一致させることによって、不要な被曝を避けることができる。
図7および図8は、本実施形態の他の例を示す図である。
図1におけるX線計測装置1では、U字型の支柱5を床で支えた別の支柱(図示せず)から吊るし、X線源3および検出器4を椅子(被験者保持装置7)に座った被験者(被写体10)の周囲を床面に平行な面内で回転させる形としたが、これに限らず、例えば図7および図8に示すX線計測装置1a,1bのように、図1における被験者保持装置7が寝台12であり、回転軸9が床に対して平行であり、X線源3および検出器4が寝台12に横になった被写体10の周囲を回転する形態としてもよい。このとき、図7のC字型のアーム13および図8のガントリ14が、図1における支柱5に相当する。これらの形態において、アーム13またはガントリ14または支柱5と、被験者保持装置7との両方あるいは片方を移動させることにより、回転軸9を被写体10の軸に対して斜めに設定することも可能である。
また図7および図8におけるX線計測装置1a,1bとは別に、U字型のアームを床で支え、椅子に座った被写体10の周囲を床面に平行な面内で回転させる形態としてもよい。
図1、図7および図8の装置では、X線源3と検出器4とは支柱5によって対向するように固定されており、回転装置6によって同心円上を移動する。しかし、図5で示した検出器4上の抽出位置ui、kにおいて抽出投影像Di、kが存在すれば、必ずしも、X線源3と検出器4は対向する必要はなく、同心円上を移動する必要はない。
また、本実施形態では、(1)被写体(被験者)10が固定されており、回転装置6によってX線源3と検出器4とが回転軸9を中心として回転する形態を示した。また、(2)X線源3と検出器4が固定されており、回転装置(図示せず)によって被写体10が回転軸9を中心として回転する形態も可能である。あるいは、(3)X線源3と検出器4と被写体10とが回転軸9を中心として回転する形態も可能である。形態(2)および形態(3)の場合にも、相対的な回転として、被写体10を固定した形態(1)の回転の形態に変換することにより、本実施形態と同様にパノラマ像を得ることができる。
(効果)
次に、図1および図5を参照しつつ、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態によれば、検査対象に照射するX線を放射するX線源3と、照射されたX線を検出し、検査対象に関するデータを出力する検出器4と、前記検査対象に対して前記X線源3および前記検出器4を同心円上で回転させる回転装置6と、前記データの演算処理を行う制御処理装置8とを備えてなり、前記X線源3と前記検出器4とは、対向して保持され、前記制御処理装置8は、前記検査対象上に設定した空間における対象の軌道上に位置する複数の着目点について、それぞれ前記軌道に対する法線を算出する手段と、前記算出した法線に基づいて前記着目点に対応するX線源3の位置を算出する手段と、前記算出したX線源3の位置に対向する位置にあるときの前記検出器4から取得されるデータについて、当該データから前記法線が通る所定の部分を抽出して断層像を取得する手段と、前記取得した断層像を前記着目点の位置に基づいて張り合わせることによって第1のパノラマ像を生成する手段とを備えてなることを特徴とする。
このような構成により、X線源3と、検出器4とを単純な円軌道で運動させつつ、パノラマ像を得ることが可能となる。これにより、X線計測装置1の構造を単純化でき、座位型や立位型だけでなく、仰臥位型のCT装置でもパノラマ撮影が可能となる。
また、本実施形態において、前記断層像を取得する手段は、前記着目点に対応するX線源3の位置を含めた、前記着目点に対応するX線源3の位置の近隣の軌道上に複数のX線源3の各位置を設定する手段と、前記設定した各X線源3の位置に対向する位置にあるときの前記検出器4から取得されるそれぞれのデータについて、当該データから前記X線源3の位置と前記着目点とを通過する直線が通る所定の部分を抽出して投影像を取得する手段と、前記各位置における投影像を加算して断層像とする手段とをさらに備えてもよい。
このような構成により、複数の検出器4上の抽出位置から得られた投影像は、着目点をすべて含むのに対し、それ以外の障害陰影は、投影像中で位置がずれているか、あるいは含まれていないこととなる。このような投影像を各々加算することによって、着目点をより鮮明にし、障害陰影をより不鮮明にすることができ、障害陰影の除去が容易となる。
そして、本実施形態は、前記制御処理装置8は、前記設定した対象の軌道を近似関数として設定する手段とをさらに備えることを特徴としてもよい。
このような構成により、前記X線源3の位置と、前記検出器4の位置とを、より効率的に求めることが可能となる。
さらに、本実施形態は、前記検出器4を、2次元検出器としてもよい。
このような構成により、X線源3に対する検出器4の相対的な位置を固定した状態で計測を行うことによってパノラマ像を生成することが可能となる。
また、本実施形態は、前記制御処理装置8は、前記第1のパノラマ像を平滑化した平滑化像を求め、前記第1のパノラマ像と、前記平滑化像との差分をとることにより、第2のパノラマ像を生成する手段とをさらに備えることを特徴としてもよい。
このような構成により、パノラマ像における濃度ムラを除去することが可能となる。
そして、本実施形態は、前記断層像の拡大率の補正を行ってから、前記断層像を張り合わせて前記第1のパノラマ像を生成することを特徴としてもよい。
このような構成により、被写体の複雑な形状のため、部位によって異なる拡大率の断層像が得られても、この断層像に補正をかけることで自然な形のパノラマ像を得ることができる。
また、本実施形態は、前記X線源3と、前記検査対象との間に、前記X線源3と回転中心を結ぶ線を中心として、前記中心から周辺に行くほど厚さが厚くなるX線フィルタ11を設置することを特徴としてもよい。
このような構成により、被写体10に照射されるX線の量を軽減し、かつ生成したパノラマ像にエッジが生じることを防ぐことができる。
本実施形態に係るX線計測装置の側面を示す図である。 X線フィルタをX線源の回転面に対し、平行な方向に切った側面を示す図であり、(a)は、破線Aから破線Bまでの範囲ではX線フィルタが存在せず、その外側では厚さが一定であり、(b)は、破線Aから破線Bまでの範囲では周辺に行くほど厚さが厚くなり、その外側では厚さが一定だが、破線Aおよび破線Bの位置でエッジをもち、(c)は、破線Aから破線Bまでの範囲では周辺に行くほど厚さが厚くなり、その外側では厚さが一定だが、破線Aおよび破線Bの位置でエッジをもたない構造であり、(d)は、エッジを持たない構造となっており、破線Aから破線Bまでの範囲では周辺に行くほど厚さが増しており、その外側でも周辺に行くほど厚さが増す構造となっている。 X線の計測からパノラマ像を得るまでの全体の処理の流れを示す図である。 再構成像上で目的とする対象(被写体)に対して軌道(対象軌道)を設定し、関数で近似する方法を示す模式図である。 図4で算出した近似関数を基に、X線源の位置および検出器の位置を求める方法を示す模式図である。 本実施形態に係るパノラマ処理の流れを示すフローである。 本実施形態の他の例を示す図である(その1)。 本実施形態の他の例を示す図である(その2)。
符号の説明
1,1a,1b X線計測装置
2 X線管
3 X線源
4 検出器
5 支柱
6 回転装置
7 被験者保持装置
9 回転軸
10 被写体
11,11a,11b,11c,11d X線フィルタ
401 Axial像
402 視野
403 頭部
404 歯
406 近似関数

Claims (9)

  1. 検査対象に照射するX線を放射するX線源と、照射されたX線を検出し、検査対象に関するデータを出力する検出器と、前記検査対象に対して前記X線源および前記検出器を同心円上で回転させる回転装置と、前記データの演算処理を行う演算手段とを備えてなるX線計測装置であって、
    前記X線源と前記検出器とは、対向して保持され、
    前記演算手段は、
    前記検査対象上に設定した空間における対象の軌道上に位置する複数の着目点について、それぞれ前記軌道に対する法線を算出する手段と、
    前記算出した法線に基づいて前記着目点に対応するX線源の位置を算出する手段と、
    前記算出したX線源の位置に対向する位置にあるときの前記検出器から取得されるデータについて、当該データから前記法線が通る所定の部分を抽出して断層像を取得する手段と、
    前記取得した断層像を前記着目点の位置に基づいて張り合わせることによって第1のパノラマ像を生成する手段と
    を備えてなり、
    前記断層像を取得する手段は、
    それぞれの前記着目点について、
    前記着目点に対応するX線源の位置を含めた、前記着目点に対応するX線源の位置の近隣の軌道上に複数のX線源の各位置を設定する手段と、
    前記設定した複数の各X線源の位置に対向する位置にあるときの前記検出器から取得されるそれぞれのデータについて、当該データから前記X線源の位置と前記着目点とを通過する直線が通る所定の部分を抽出して投影像を取得する手段と、
    前記複数のX線源の各位置における投影像を加算して前記着目点の断層像とする手段と
    を備えることを特徴とするX線計測装置。
  2. 前記演算手段は、
    前記設定した対象の軌道を近似関数として設定する手段を
    さらに備えることを特徴とする請求項1に記載のX線計測装置。
  3. 前記検出器は2次元検出器である
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線計測装置。
  4. 前記演算手段は、
    前記第1のパノラマ像を平滑化した平滑化像を求め、前記第1のパノラマ像と、前記平滑化像との差分をとることにより、第2のパノラマ像を生成する手
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のX線計測装置。
  5. 前記演算手段は、
    前記断層像の拡大率の補正を行ってから、前記断層像を張り合わせて前記第1のパノラマ像を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線計測装置。
  6. 前記X線源と、前記検査対象との間に、前記X線源と回転中心を結ぶ線を中心として、前記中心から周辺に行くほど厚さが厚くなるX線フィルタ設置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線計測装置。
  7. 検査対象に照射するX線を放射するX線源と、照射されたX線を検出し、検査対象に関するデータを出力する検出器と、前記検査対象に対して前記X線源および前記検出器を同心円上で回転させる回転装置と、前記データの演算処理を行う演算手段とを備えてなるX線計測装置におけるX線計測方法であって、
    前記X線源と前記検出器とは対向して保持され、
    前記演算手段が、
    前記検査対象上に設定した空間における対象の軌道上に位置する複数の着目点のそれぞれについて、それぞれ前記軌道に対する法線を算出し、
    前記算出した法線に基づいて前記着目点に対応するX線源の位置を算出し、
    前記着目点に対応するX線源の位置を含めた、前記着目点に対応するX線源の位置の近隣の軌道上に複数のX線源の各位置を設定し、
    前記設定した複数の各X線源の位置に対向する位置にあるときの前記検出器から取得されるそれぞれのデータについて、当該データから前記X線源の位置と前記着目点とを通過する直線が通る所定の部分を抽出して投影像を取得し、
    前記複数のX線源の各位置における投影像を加算して前記着目点の断層像とし、
    前記取得した断層像を前記着目点の位置に基づいて張り合わせることによって第1のパノラマ像を生成する
    ことを特徴とするX線計測方法。
  8. 前記演算手段は、
    前記設定した対象の軌道を近似関数として設定する
    ことを特徴とする請求項に記載のX線計測方法。
  9. 請求項7または請求項に記載のX線計測方法を、コンピュータに実行させるX線計測プログラム。
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