JPH10127618A - X線ctスキャナ - Google Patents

X線ctスキャナ

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JPH10127618A
JPH10127618A JP29416596A JP29416596A JPH10127618A JP H10127618 A JPH10127618 A JP H10127618A JP 29416596 A JP29416596 A JP 29416596A JP 29416596 A JP29416596 A JP 29416596A JP H10127618 A JPH10127618 A JP H10127618A
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Katsuyuki Taguchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データサンプリング位置の誤差に起因した画質
劣化を抑制し、視認性の良い高画質なCT画像を得る。 【解決手段】主検出器11の各検出素子の感度分布を求
める手段(ガントリー3及びホストコントローラ25の
図9のステップS1〜S4の処理)と、求められた各検
出素子の感度分布に基づいて複数の投影データそれぞれ
に対応する検出素子の感度分布の重心位置データを求め
る手段(ガントリー3及びホストコントローラ25の図
9のステップS5の処理)とを備え、画像処理手段は複
数の投影データそれぞれに対応するサンプリング位置デ
ータとして複数の投影データそれぞれに対応して求めら
れた重心位置データを用いるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体の体軸方向
に直交する方向(チャンネル方向)に沿って配列された
複数の検出素子を有する検出手段により前記被検体を透
過してきたX線を検出し、検出したデータに応じて生成
された投影データに基づいて被検体の断層面のCT画像
を撮影するX線CTスキャナに係わり、特に、投影デー
タに付加されるサンプリング位置に特徴を有するX線C
Tスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】X線CTスキャナにおいて従来から用い
られていたタイプとして、ファンビーム(シングルスラ
イス)X線CTスキャナ(シングルスライスCTともい
う)がある。
【0003】このファンビームX線CTスキャナは、図
18に示すように、図示しない被検体(例えば患者)を
挟んで対向配置されたX線管球(X線言、X線管)50
及び検出器51を有しており、検出器51においては、
当該被検体の体軸方向に沿ったスライス厚方向に直交す
る方向(チャンネル方向)に沿って扇状に検出素子がN
チャンネル(例えば約1000チャンネル)並べられて
おり、当該各検出素子は、スライス方向に沿った断面が
矩形状に形成されている。
【0004】検出器51には種々のタイプが使用可能で
あるが、小型化が可能なシンチレーション検出器が良く
用いられている。このシンチレーション検出器は、各検
出素子としてシンチレータ及びフォトダイオード等の光
センサ(光電変換器)をそれぞれ有し、被検体を透過し
たX線をシンチレータにより吸収し、その吸収により当
該シンチレータで発生した蛍光を光センサによって電気
信号に変換して各検出素子毎に出力するようになってい
る。
【0005】すなわち、上述したX線CTスキャナによ
れば、X線源50から被検体のあるスライス面(単にス
ライスともいう)に対してファン状にX線ビームを照射
し、被検体のあるスライス面を透過したX線ビームを検
出器51の各検出素子毎に電気信号に変換してX線透過
データを収集する。
【0006】検出器51の各素子毎に収集されたX線透
過データは、その素子毎に設けられたデータ収集素子を
有するデータ収集装置(DAS)に送られ、その各デー
タ収集素子により増幅処理等が行なわれて投影データ
(1回のデータ収集を1ビューという)が収集される。
【0007】そして、X線源50及び検出器51を一体
で被検体の周囲に回転させながらX線源の焦点を介して
X線照射を行なって前記データ収集を約1000回程度
繰り返すことにより、被検体に対する多方向からの投影
データが収集される。
【0008】収集された多方向からの投影データに対し
てデータ補間処理を施してパラレルビームの投影データ
に変換し、その変換投影データにコンボリューションバ
ックプロジェクション等の再構成処理を施して被検体の
スライス面の画像が再構成される。
【0009】X線管50の焦点から照射されるX線ビー
ムは、被検体の体軸方向、すなわち検出器スライス厚方
向に広がりを持つ薄いコーンビームとして被検体に対し
て照射される。このX線ビームのビーム幅を、図19に
示すように被検体到達前にプリコリメータ52で(図1
9(a)参照)、あるいは被検体通過後に検出器入射直
前にポストコリメータ53で(図19(b)参照)制御
して所望のスライス厚を有するX線ビームを生成し、生
成されたX線ビームを検出器51の各検出素子により検
出するようになっている。
【0010】検出器51の各検出素子に入射されたX線
ビームは、当該各検出素子を介して検出信号(電気信
号)に変換されて出力されるが、その際の入力X線強度
と出力電気信号の強度分布(出力分布)の比を各検出素
子の感度として下式のように表す(図20(a)〜図2
0(c)参照、なお、スライス厚方向の分布のみを示
し、チャンネル方向は一定とする。以下の図においても
同様とする)。
【0011】
【数1】 (感度)=(出力)/(入力) ……(1) また、検出器の各検出素子では、シンチレータのスライ
ス厚方向の端部(エッジ部)において光吸収が生じるた
め、図21に示すように、各検出素子51aの感度分布
はその素子の端部(エッジ)51bにおいて低下するこ
とが知られている。したがって、シングルスライスCT
では、図22に示すように、例えばプリコリメータ52
によるX線ビームのコリメートにより検出素子エッジ部
分51bを利用せず、検出素子51aの中央及びその近
傍部分、すなわち当該検出素子51aの感度分布が略平
坦な領域の検出信号のみをデータとして利用している。
このため、検出素子に入射する略矩形のX線ビームの強
度分布(図23(a)参照)に対応した検出素子の出力
分布も、当該検出素子の感度分布(図23(b)参
照))にほとんど関係なく矩形となる(図23(c)参
照)。
【0012】すなわち、図23に示すように、各検出素
子51aには略矩形のX線ビームが入射され、その入射
ビームに対応する矩形の検出信号が出力されることにな
る。
【0013】一方、上述した補間処理やコンボリューシ
ョンバックプロジェクション等の再構成処理において
は、収集された投影データを離散化されたサンプリング
位置のデータとして用いている。すなわち、各検出素子
で検出された信号に基づく投影データは、前記サンプリ
ング位置におけるデータとして用いられることになる。
【0014】シングルスライスCTにおいては、検出素
子における感度分布が略平坦な領域をデータ収集領域と
しており、X線入射範囲及びその検出素子からの出力信
号の強度分布も略矩形であるため、図22に示すよう
に、X線焦点を含む面上に存在する前記X線入射範囲
(あるいは検出素子51a自体の矩形形状)の幾何学的
な重心位置を上述した投影データのサンプリング位置と
している。つまり、ある検出素子により検出された信号
に基づく投影データは、その検出素子の幾何学的重心位
置が有するデータとして以後の再構成処理等で扱われる
ことになる。
【0015】一方、このようなシングルスライスX線C
Tスキャナでは、被検体のある一つのスライス面の画像
を得ているため、短時間に広い範囲の画像を撮影するこ
とは難しく、医師等から単位時間により高精細(高解像
度)且つ広範囲に画像を撮影したいという強い要望が出
されていた。
【0016】この要望に答えるために、近年、マルチス
ライスX線CTスキャナ(マルチスライスCTともい
う)が研究されている。
【0017】このマルチスライスCTは、シングルスラ
イスCTにおける検出器の検出素子を被検体の体軸方向
に対応するスライス厚方向(seg方向)に沿って複数
列(複数(M)セグメント)有しており、当該検出器
は、全体でNチャンネル×Mセグメントの検出素子を有
する2次元検出器60として構成されている(図24参
照)。この場合、DASの各素子は、例えば2次元検出
器60の各検出素子毎に設けられている。
【0018】すなわち、マルチスライスCTによれば、
円錐状(コーン状)のX線ビームを曝射するX線源61
と、上述した2次元検出器60とを有しており、当該円
錐状のX線ビーム(有効視野直径FOV)に基づいて被
検体を透過したX線を2次元検出器60の各検出素子で
検出することにより、当該被検体の多スライス面の投影
データを一度に収集するものであり、上述した高精細且
つ広範囲な画像収集を可能にするものとして期待されて
いる。
【0019】このようなマルチスライスCTにおいて
も、シングルスライスCTと同様に、プリコリメータ、
あるいはポストコリメータで照射X線ビームを制御して
所望のスライス厚を有するX線ビームを生成し、生成さ
れたX線ビームを検出器の各検出素子により検出して出
力するようになっている。
【0020】例えば図24においてあるチャンネルの検
出素子列(なお、セグメント方向のスライスピッチを2
mmとし、セグメント数を30とする)60aに着目すれ
ば(図25(a)参照)、上述したポストコリメータの
制御によりスライス厚が2mmのデータを例えば10スラ
イス(slice)分出力可能である(図25
(b))。また、3つの素子で検出されたデータを束ね
て1つのデータとすることにより、スライス厚が6mmの
データを例えば10スライス(slice)分出力可能
である(図25(c))。
【0021】図25(b)及び図25(c)を比較参照
すると分かるように、図25(b)においてはスライス
厚が2mmの分解能の高いスライスに対応する検出信号が
出力され、図25(c)においてはスライス厚が6mmと
なり分解能は低いがスライス厚方向に沿って撮影領域が
大きい検出信号が出力されるため、上述した高精細且つ
広範囲な画像収集が共に実現できる。
【0022】このようなマルチスライスCTにおいて
も、シングルスライスCTと同様に1つのデータを構成
する検出素子(図25(b)のように1素子が1データ
に対応する場合もあり、また、図25(c)のように複
数素子が1データに対応する場合もある)の形状(不感
帯ゾーンを除いたアクティブエリアの形状や素子全体の
形状)の幾何学的重心位置(長方形であれば対角線の交
点)を当該検出素子で検出された信号に基づく投影デー
タのサンプリング位置としている。なお、図25(c)
のように複数素子が1データに対応する場合において
は、複数素子全体の形状における幾何学的重心位置がデ
ータサンプリング位置となる。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のシングルスライスCT及びマルチスライスCTにおい
て、1つのデータを構成する検出素子のデータサンプリ
ング位置は、常に当該検出素子の幾何学的重心位置に定
められている。
【0024】しかしながら、各検出素子の感度分布は、
前掲図21に示したようにエッジ部分において感度が低
下する分布であり、さらに、その感度分布は、X線管球
の管電流や管電圧、当該検出素子に入射される入射X線
のエネルギー特性(エネルギー分布)等のX線照射条件
やビューレート等のデータ収集条件に対応して変化する
(図26(A)及び(B)参照)ため、場合によって
は、各検出素子の感度分布に偏りが生じることがあっ
た。
【0025】特に、マルチスライスCTにおいて複数の
検出素子の検出データを束ねて1つのデータとして扱う
場合には、束ねられた各データに対応する検出素子の感
度分布が不均一となることがあり、全体の感度分布に偏
りが生じることがあった。
【0026】すなわち、図27に示すように、1データ
分の検出素子(1個、あるいは複数個)の感度分布が偏
りを有する分布である場合、当該検出素子の幾何学的重
心位置と実際の感度分布の重心位置とが異なることがあ
る。
【0027】検出素子の感度分布が平坦である場合にお
いては、実際の感度分布の重心位置は、当該検出素子の
幾何学的重心位置に略一致しているため、当該幾何学的
重心位置をデータサンプリング位置としても別段問題は
無い。
【0028】しかしながら、上述したように検出素子の
幾何学的重心位置が実際の感度分布の重心位置と異なっ
ている場合には、幾何学的重心位置をデータサンプリン
グ位置として補間処理や再構成処理で扱うと、実際の感
度分布から見て誤ったサンプリング位置のデータを利用
していることに等しくなる。このデータサンプリング位
置のズレ(誤差)は、補間処理におけるデータの重み付
け等や再構成処理におけるフィルタ処理等において処理
精度を低下させることになり、再構成されたCT画像に
アーチファクト等の画質劣化を生じさせる原因となって
いた。
【0029】本発明は上述したような事情に鑑みてなさ
れたもので、各投影データに対応する検出器の各検出素
子におけるデータサンプリング位置を当該素子の実際の
感度分布の重心位置に設定することにより、データサン
プリング位置の誤差に起因した画質劣化を抑制し、視認
性の良い高画質なCT画像を得ることをその目的とす
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明のX線CTスキャナでは、X線を曝射するX線
管と、少なくとも被検体の体軸方向に直交する方向に並
べられた検出素子を有し、前記X線から曝射され当該被
検体を透過してきたX線を前記各検出素子により検出す
る検出手段と、この検出手段の各検出素子により検出さ
れたデータに基づいて前記体軸方向に直交するスライス
面の投影データを収集するデータ収集手段と、収集され
た投影データ及びその投影データに対応するサンプリン
グ位置データに基づいて少なくとも画像再構成処理を行
なって前記スライス面のX線画像を撮影する画像処理手
段とを備え、前記画像処理手段は、前記検出手段の各検
出素子の感度分布に基づいて求められた前記投影データ
に対応する検出素子の感度分布の重心位置データを前記
サンプリング位置データとして用いるようにしている。
【0031】特に、本発明のX線CTスキャナでは、前
記検出手段の各検出素子の感度分布を求める手段と、求
められた各検出素子の感度分布に基づいて前記投影デー
タに対応する検出素子の感度分布の重心位置データを求
める手段とを備えている。
【0032】また、前記目的を達成するため本発明で
は、X線を曝射するX線管と、被検体の体軸方向及びそ
の体軸方向に直交する方向に沿って2次元的に配列され
た複数の検出素子を有し、前記X線管から曝射され当該
被検体を透過してきたX線を前記各検出素子により検出
する2次元検出手段と、この2次元検出手段の各検出素
子により検出されたデータに基づいて前記体軸方向に直
交する複数のスライス面の投影データをそれぞれ収集す
るデータ収集手段と、収集された複数の投影データ及び
その複数の投影データそれぞれに対応するサンプリング
位置データに基づいて少なくとも画像再構成処理を行な
って前記複数のスライス面のX線画像を撮影する画像処
理手段とを備えたX線CTスキャナにおいて、前記2次
元検出手段の各検出素子の内、前記体軸方向に沿った少
なくとも1列の検出素子の感度分布を求める手段と、求
められた少なくとも1列の検出素子の感度分布に基づい
て前記複数の投影データそれぞれに対応する検出素子の
感度分布の重心位置データを求める手段とを備え、前記
画像処理手段は、前記複数の投影データそれぞれに対応
するサンプリング位置データとして当該複数の投影デー
タそれぞれに対応して求められた重心位置データを用い
るようにしている。
【0033】特に、前記複数の投影データそれぞれに対
応する検出素子の感度分布の重心位置データは、当該検
出素子のX線入射面を含む2次元座標空間を設定した場
合の当該検出素子の感度分布の1次モーメント量が最小
のときの座標データであり、また、前記検出素子の感度
分布を求める手段は、前記2次元検出手段の各検出素子
の感度分布を求める手段である。
【0034】特に、前記2次元検出手段は、前記体軸方
向における前記検出素子のピッチを不均等に形成した2
次元検出手段であるとともに、前記2次元検出手段の各
検出素子を前記体軸方向の素子毎にスライス厚条件に応
じて選択して前記データ収集装置の体軸方向に対応する
データ収集素子に接続する検出素子選択手段を備え、当
該検出素子選択手段による前記各検出素子の選択内容に
より前記複数の投影データそれぞれのスライス厚を前記
スライス厚条件に応じて設定するように構成している。
【0035】特に、前記感度分布の重心位置データを求
める手段は、前記各検出素子の選択内容に応じたスライ
ス厚を有する複数の投影データそれぞれに対応する検出
素子の感度分布の重心位置データを求める手段であり、
また、前記感度分布を求める手段は、前記X線管から曝
射されたX線を均一強度を有するX線に調整した後で直
接前記検出手段の各検出素子に対して直接照射して当該
各検出素子の感度分布を求める手段である。
【0036】特に、前記感度分布を求める手段は、前記
X線画像撮影時に設定可能な複数のデータ収集条件に応
じて前記検出手段の各検出素子の感度分布を求める手段
であり、前記感度分布の重心位置データを求める手段
は、前記複数のデータ収集条件に応じて求められた複数
の感度分布に基づいて、その感度分布毎に前記複数の投
影データそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心
位置データを求める手段である。
【0037】特に、前記感度分布を求める手段は、前記
X線画像撮影時に設定可能な複数のX線照射条件に応じ
て前記検出手段の各検出素子の感度分布を求める手段で
あり、前記感度分布の重心位置データを求める手段は、
前記複数のX線照射条件に応じて求められた複数の感度
分布に基づいて、その感度分布毎に前記複数の投影デー
タそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置デ
ータを求める手段である。
【0038】本発明のX線CTスキャナによれば、X線
管から曝射され、被検体を透過してきたX線が、2次元
検出手段における例えば被検体の体軸方向及びその体軸
方向に直交する方向に沿って2次元的に配列された複数
の検出素子により検出される。そしてこの各検出素子に
より検出されたデータに基づいて、データ収集手段によ
り前記体軸方向に直交する複数のスライス面の投影デー
タがをそれぞれ収集される。
【0039】収集された複数の投影データ及びその複数
の投影データそれぞれに対応するサンプリング位置デー
タに基づいて、画像処理手段により少なくとも画像再構
成処理が行なわれ、前記複数のスライス面のX線画像が
撮影されるようになっている。
【0040】そして、本発明のX線CTスキャナによれ
ば、2次元検出手段の各検出素子の内、体軸方向に沿っ
た少なくとも1列の検出素子の感度分布(例えば全ての
検出素子の感度分布)が均一強度を有するX線を検出手
段の各検出素子に対して照射すること等の方法により求
められ、求められた各検出素子の感度分布に基づいて、
複数の投影データそれぞれに対応する検出素子の感度分
布の重心位置データが求められる。この複数の投影デー
タそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置デ
ータは、当該検出素子のX線入射面を含む2次元座標空
間を設定した場合の当該検出素子の感度分布の1次モー
メント量が最小のときの座標データとして定義されてい
る。
【0041】このとき、前記画像処理手段により前記サ
ンプリング位置データとして、求められた複数の投影デ
ータそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置
データが用いられているため、当該サンプリング位置デ
ータは、仮に複数の投影データそれぞれに対応する検出
素子の感度分布に偏りが生じていたとしても、当該感度
分布に最適な位置データとなっている。したがって、従
来のCTスキャナのような検出素子の感度分布に関係な
くサンプリング位置が当該素子の幾何学的重心位置に予
め固定されていた場合と比べて、データサンプリング位
置の誤差(位置ズレ)が解消されている。
【0042】特に、本構成によれば、2次元検出手段と
して、体軸方向における前記検出素子のピッチが不均等
に形成された2次元検出手段を用いた場合においては、
検出素子選択手段により2次元検出手段の各検出素子が
体軸方向の素子毎にスライス厚条件に応じて選択されて
データ収集装置の体軸方向に対応するデータ収集素子に
接続されることにより、その各検出素子の選択内容、言
い換えれば各検出素子の内の何れの検出素子を束ねてデ
ータ収集素子に接続するかを定める内容により、複数の
投影データそれぞれのスライス厚がスライス厚条件に応
じて設定される。
【0043】このとき、本構成では、各検出素子の選択
内容に応じたスライス厚を有する複数の投影データそれ
ぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置データが
求められている。すなわち、どんなスライス厚条件が設
定されたとしても、当該スライス厚を有する複数の投影
データそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位
置データが求められていることになる。したがって、ス
ライス厚の選択の仕方(束ね方)に起因して、得られた
投影データの対応する検出素子の感度分布に偏りが生じ
たとしても、データサンプリング位置に誤差(位置ズ
レ)が生じることが無い。
【0044】また、本構成によれば、複数の投影データ
それぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置デー
タは、X線画像撮影時に設定可能な複数のデータ収集条
件毎に求められた検出手段の各検出素子の感度分布に基
づいてそれぞれ生成されているため、当該複数のデータ
収集条件の内の所定のデータ収集条件が選択されて前記
CT画像が撮影された場合、そのデータ収集条件に対応
して求められた検出素子の感度分布の重心位置データを
用いることにより、データ収集条件に起因した各検出素
子の感度分布への影響を抑制することができる。
【0045】さらに、本構成によれば、複数の投影デー
タそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置デ
ータは、X線画像撮影時に設定可能な複数のX線照射条
件毎に求められた検出手段の各検出素子の感度分布に基
づいてそれぞれ生成されているため、当該複数のX線照
射条件の内の所定のX線照射条件が選択されて前記CT
画像が撮影された場合、そのX線照射条件に対応して求
められた検出素子の感度分布の重心位置データを用いる
ことにより、X線照射条件に起因した各検出素子の感度
分布への影響を抑制することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。
【0047】図1は、本実施形態のX線CTスキャナ1
の概略構成を示すブロック図である。
【0048】図1によれば、X線CTスキャナ(CTシ
ステム)1は、被検体(患者)P載置用の寝台2と、被
検体Pを挿入して診断を行なうための図示しない診断用
開口部を有し、被検体Pをスキャンして投影データの収
集を行なうガントリー3と、スキャナ全体の制御を行な
うとともに、収集された投影データに基づいて画像再構
成処理や再構成画像表示等を行なうシステム部4とを備
えている。
【0049】寝台2は、図示しない寝台駆動部の駆動に
より被検体Pの体軸方向に沿ってスライド可能になって
いる。
【0050】ガントリー3は、その診断用開口部に挿入
された被検体Pを挟んで対向配置されたX線管球10及
び主検出器11と、ガントリー駆動部12とを備えてお
り、X線管球10と主検出器11は、ガントリー駆動部
12の駆動により、ガントリー3の診断用開口内に挿入
された被検体Pの体軸方向に平行な中心軸の廻りに一体
で回転可能になっている。ガントリー3内のX線管球1
0と被検体Pとの間には、X線のエネルギー分布を被検
体の撮像部位等に応じてHigh(高エネルギー分布)
/Low(低エネルギー分布)のどちらか一方に制御す
るフィルタ10Aと、X線管球10のX線焦点から曝射
されフィルタ10Aを介して送られてきたコーン状のX
線ビームを整形し、所要の大きさのX線ビームを形成す
るためのプリコリメータ13が設けられている。また、
主検出器11のX線ビーム入射側には、例えば主検出器
11の列方向に沿って移動する2枚のX線遮蔽板を有す
るポストコリメータ14が設けられている。このポスト
コリメータ14は、スキャン条件(スライス厚条件)に
応じて2枚のスリット板の主検出器11の列方向に沿っ
た移動位置を制御することにより被検体Pを透過してき
たX線ビームをトリミングして、良好なプロファイルの
透過X線ビームを生成するように構成されている。
【0051】さらに、X線CTスキャナ1は、X線管球
10に高電圧を供給する高電圧発生装置15を備えてい
る。この高電圧発生装置15によるX線管球10への高
電圧供給は、例えば非接触式のスリップリング機構によ
り行なわれる。
【0052】主検出器11には、シンチレータ及びフォ
トダイオード等の光センサ(光電変換器)を有するシン
チレーション検出器が用いられている。すなわち、X線
管球10から曝射され被検体を透過したX線をシンチレ
ータにより吸収し、その吸収により発生した蛍光を光セ
ンサによって電気信号に変換して出力するようになって
いる。
【0053】このシンチレーション型主検出器11は、
図2に示すように、1chあたり複数seg(本実施形
態では20seg)がseg方向(体軸方向、スライス
厚方向)に沿って並べられた検出素子列をチャンネル方
向(ch方向)に沿って複数ch(本実施形態では16
ch)アレイ状に配列した2次元検出器(図2では、1
6ch×20segの2次元検出器を示している)とし
て構成されている。
【0054】すなわち、図2では、第1chの20se
g分の素子列を11a1 とすると、第1ch:11a1
〜第16ch:11a20の素子列が配置されており、ま
た、第1segの16ch分の素子列を11α1 とする
と、第1seg:11α1 〜第20seg:11α20の
素子列が配置されていることになる。
【0055】ここで、このように2次元配列された各検
出素子の各素子の位置(アドレス)を(seg,ch)
で表すと、例えば(第1seg,第1ch)に位置する
素子は、11(1,1)として表され、以下、第1ch
11a1 の素子列は、11(2,1)…11(20,
1)と表される。また、このようにして、残りのch1
1a2 〜11a16の素子列は、それぞれ第2ch11a
2 →11(1,2)…11(20,2),第3ch11
a3 →11(1,3)…11(20,3),・・・・,
第15ch11a15→11(1,15)…11(20,
15),第16ch11a16→11(1,16)…11
(20,16)として表される。
【0056】なお、各seg間及び各ch間は、例えば
金属板等のセパレータ(反射板)11s1 及び11s2
が設けられ、隣接するch間及びseg間のクロストー
クを無くすように構成されている。
【0057】そして、主検出器11は、被検体Pを透過
して入射されたX線から不均等スライス厚の検出信号を
生成し、この不均等スライス厚の検出信号を束ねて同一
スライス厚を有する複数のスライス、あるいは異なるス
ライス厚を有する複数のスライス等、指定されたスライ
ス厚に基づく検出信号として出力するようになってい
る。
【0058】本実施形態において上述した不均等スライ
ス厚の検出信号を生成するために、主検出器(2次元検
出器)11の各chの素子列11a1 〜11a16の各素
子のseg方向のスライス厚(スライスピッチ)は、中
央の素子から端部の素子に向けてピッチが広がるように
不均等に形成されている。なお、このseg方向に沿っ
て不均等に形成されたスライスピッチのことを不均等ピ
ッチという。
【0059】ここで、主検出器11の各チャンネル(c
h)の素子列1a1 〜11a16の構成を図3に示す。な
お、図3は、第1chの素子列11a1 について代表し
て示している。
【0060】本実施形態においては、X線CTスキャナ
1で得られる最小スライス厚を実現するためのサイズを
有する検出素子列を基本セグメントと呼び、本実施形態
では最小スライス厚が1mmの場合について説明する。
【0061】図3によれば、本実施形態の主検出器11
の各チャンネルの素子列11a1 〜11a16の構成は、
中央に基本セグメント(1mm−seg;1mmスライス厚
のセグメント)を8セグメント((図面向かって右側か
らseg1a1 〜seg1a8 とする)配列し、さらに
その外側に2mmセグメント(2mm−seg;2mmスライ
ス厚のセグメント)を片側に2セグメントずつ合計4セ
グメント配列し(図面向かって右側からseg2a1 〜
seg2a4 とする)、さらにその2mmセグメントの外
側に、4mmセグメント(4mm−seg;4mmスライス厚
のセグメント)を片側に2セグメントずつ合計4セグメ
ント配列する(図面向かって右側からseg4a1 〜s
eg4a4 とする)。さらに、4mmセグメントの外側に
8mmセグメント(8mm−seg;8mmスライス厚のセグ
メント)を片側に2セグメントずつ合計4セグメント配
列している(図面向かって右側からseg8a1 〜se
g8a4 とする)。1チャンネルあたり合計20seg
であり、全体で64mmに対応する。なお、ここに示した
寸法は、ガントリー3(X線管球10及び主検出器1
1)の回転軸中心での値であり、主検出器11における
実寸法ではない。
【0062】そして、主検出器11の各検出素子により
検出されたX線透過データは、スイッチ群20を介して
例えば各チャンネルの検出素子列11a1 〜11a16そ
れぞれ(20seg)に対して、当該20segより少
ない8列分(8スライス分)のデータ収集素子(DAS
−1a1 〜DAS−8a1 …DAS−1a16〜DAS−
8a16)を有するDAS(データ収集装置)21に送ら
れる。
【0063】図4は、本実施形態の2次元検出器11,
スイッチ群20,及びDAS21の構造を示す斜視図で
ある。図4に示すように、2次元検出器11は、検出素
子がアレイ状に並べられており、スイッチ群20は、例
えばスイッチ基板上にFET等のスイッチング素子を実
装して構成されている。また、DAS21のデータ収集
素子は、2次元検出器11の各検出素子と同様にアレイ
状に配列されている。
【0064】DAS21の各データ収集素子(DAS−
1a1 〜DAS−8a1 …DAS−1a16〜DAS−8
a16)は、送られたX線透過データに対して増幅処理や
A/D変換処理等を施して当該被検体Pの8スライス分
の投影データを収集するようになっている。
【0065】ここで、主検出器11の例えば第1チャン
ネルにおける20segの検出素子列11a1 (seg
1a1 〜seg1a8 、seg2a1 〜seg2a4 、
seg4a1 〜seg4a4 、seg8a1 〜seg8
a4 )と、この第1チャンネルの検出素子列11a1 に
対応するDAS21の8列(8スライス)分のデータ収
集素子(DAS−1a1 〜DAS−8a1 )を有するD
AS(データ収集装置)21とのスイッチ群20による
接続関係を図5に示す。なお、図5には、説明を容易に
するために、素子列両端のseg8a1 〜seg8a4
と各DAS−1a1 〜DAS−8a1 とを接続するスイ
ッチ群のみを示している。
【0066】図5によれば、seg8a1 は、スイッチ
S11を介してDAS−1a1 に接続され、以下、スイッ
チS12〜S18を介してDAS−2a1 〜DAS−8a1
に接続されている。そして、S1Gを介してGNDに接続
されている。同様に、seg8a2 は、スイッチS21〜
S2Gを介してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及びGN
Dに接続されている。
【0067】以下、seg4a1 は、スイッチS31〜S
3Gを介してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及びGND
に接続され、seg4a2 は、スイッチS41〜S4Gを介
し手DAS−1a1 〜DAS−8a1 及びGNDに接続
されている。また、seg2a1 は、スイッチS51〜S
5Gを介してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及びGND
に接続され、seg2a2 は、スイッチS61〜S6Gを介
してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及びGNDに接続
されている。
【0068】さらに、seg1a1 …seg1a8 は、
それぞれスイッチS71〜S7G…スイッチS141 〜S14G
を介してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及びGNDに
接続されている。そして、seg2a3 は、スイッチS
151 〜S15G を介してDAS−1a1 〜DAS−8a1
及びGNDに接続され、seg2a4 は、スイッチS16
1 〜S16G を介してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及
びGNDに接続されている。また、seg4a3 は、ス
イッチS171 〜S17G を介してDAS−1a1〜DAS
−8a1 及びGNDに接続され、seg4a4 は、スイ
ッチS181 〜S18G を介してDAS−1a1 〜DAS−
8a1 及びGNDに接続されている。
【0069】そして、seg8a3 は、スイッチS191
〜S19G を介してDAS−1a1 〜DAS−8a1 及び
GNDに接続され、seg8a4 (20seg目)は、
スイッチS201 〜S20G を介してDAS−1a1 〜DA
S−8a1 及びGNDに接続されている。
【0070】各接続スイッチS11〜S20G には、それぞ
れシステム部4のホストコントローラ25から図示しな
い制御信号線が接続されており、この制御信号線を介し
てホストコントローラ25から送られる制御信号に応じ
て接続スイッチS11〜S20Gは個別にON/OFFし、
各セグメントseg1a1 〜seg1a8 、seg2a
1 〜seg2a4 、seg4a1 〜seg4a4 、及び
seg8a1 〜seg8a4 とDAS−1a1 〜DAS
−8a1 及びGNDとの接続/非接続を個別に切り換え
制御するようになっている。
【0071】なお、第2チャンネルの検出素子列11a
2 〜第16チャンネルの検出素子列11a16について
も、第1チャンネルの検出素子列11a1 と同様に図3
に示した構造を有している。また、当該第2チャンネル
の検出素子列11a2 〜第16チャンネルの検出素子列
11a16は、各接続スイッチを介して対応するDAS−
1a2 〜DAS−8a2 …DAS−1a16〜DAS−8
a16にそれぞれ接続されており、各接続スイッチは、ホ
ストコントローラ25からの制御信号に応じて各セグメ
ントとDASのデータ収集素子及びGNDとの間で接続
/非接続を個別に切り換え制御するようになっている。
【0072】ここで、同一のスライス厚で8スライスを
収集する場合のX線透過データのスイッチ群20による
束ね方の一例を図6及び図7に示す。図6及び図7中、
網掛け部分が検出されたX線透過データを使用する検出
素子の範囲を表し、太線が束ねたX線透過データの切れ
目を表している。なお、ここでは、説明を簡単にするた
めに、主検出器11の第1チャンネルの検出素子列11
a1 で検出されたX線透過データを束ねてDAS−1a
1 〜DAS−8a1 に送る構成についてのみ示している
が、第2チャンネルの検出素子列11a2 〜第16チャ
ンネルの検出素子列11a16とDAS−1a2 …DAS
−8a2 〜DAS−1a16…DAS−8a16との間でも
同様に行なわれることは言うまでもない。
【0073】図6(A)は、スライス厚として最小のス
ライス厚(1mm)で8スライスを収集する場合における
スイッチ群20によるX線透過データの束ね方を示すも
のである。
【0074】すなわち、ホストコントローラ25は、入
力されたスライス厚条件(1mm)を含むスキャン条件に
基づいてスイッチ群20のスイッチS11 〜S20G をO
N/OFF制御して、各検出素子列で検出されたX線透
過データを束ねる。すなわち、seg1a1 〜seg1
a8 とDAS−1a1 〜DAS−8a1 とをそれぞれ接
続するスイッチS71、S82、S93、S104 、S115 、S
126 、S137 、S148がONされ、それ以外のスイッチ
S72〜S7G、S81、S83〜S8G、S91、S92、S94〜S
9G、・・・、S141 〜S147 、S14G はそれぞれOFF
される。
【0075】また、seg8a1 〜seg8a4 とGN
Dとを接続するスイッチS1G、S2G、S19G 、S20G は
それぞれONされ、以下、seg4a1 〜seg4a4
とGNDとを接続するスイッチS3G、S4G、S17G 、S
18G →ON、seg2a1 〜seg2a4 とGNDとを
接続するスイッチS5G、S6G、S15G 、S16G →ONさ
れる。さらに、S11〜S18、S21〜S28、S31〜S38、
…、S61〜S68、S151 〜S158 、S161 〜S168 、
…、S201 〜S208 →OFFされる。
【0076】この結果、スキャン撮影時に被検体Pを透
過したX線は、第1チャンネルの検出素子列11a1 の
基本セグメント(seg1a1 〜seg1a8 )を介し
て電気信号に変換された後、上述したようにON/OF
F制御されたスイッチ群20を介して1mm厚の8スライ
ス(1mm−slice×8−slice)のX線透過デ
ータとして各DAS−1a1 〜DAS−8a1 に送るこ
とができる。
【0077】また、図6(B)は、スライス厚として2
mmスライス厚で8スライスを収集する場合におけるスイ
ッチ群20によるX線透過データの束ね方を示すもので
ある。
【0078】すなわち、ホストコントローラ25は、入
力されたスライス厚条件(2mm)を含むスキャン条件に
基づいてスイッチ群20の各スイッチS11〜S20G をO
N/OFF制御して、seg2a1 をDAS−1a1 ,
seg2a2 をDAS−2a1 に接続し、seg1a1
〜seg1a2 を束ねてDAS−3a1 、seg1a3
〜seg1a4 を束ねてDAS−4a1 、seg1a5
〜seg1a6 を束ねてDAS−5a1 、seg1a7
〜seg1a8 を束ねてDAS−6a1 にそれぞれ接続
する。さらに、seg2a3 をDAS−7a1 、seg
2a4 をDAS−8a1 に接続し、他のseg4a1 〜
seg4a4 ,seg8a1 〜seg8a4 を全てGN
Dに接続する。
【0079】この結果、スキャン撮影時に被検体Pを透
過したX線は、第1チャンネルの検出素子列11a1 の
基本セグメント(seg1a1 〜seg1a8 )及び2
mmセグメント(seg2a1 〜seg2a4 )を介して
不均等スライス厚の電気信号に変換された後、上述した
ようにON/OFF制御されたスイッチ群20により束
ねられて2mm厚の8スライス(2mm−slice×8−
slice)のX線透過データとして各DAS−1a1
〜DAS−8a1 に送ることができる。
【0080】同様に、図7(A)では、ホストコントロ
ーラ25は、各スイッチS11〜S20G をON/OFF制
御して、seg4a1 をDAS−1a1 、seg4a2
をDDAS−2a1 、seg2a1 〜seg2a2 →D
AS−3a1 、seg1a1〜seg1a4 →DAS−
4a1 、seg1a5 〜seg1a8 →DAS−5a1
、seg2a3 〜seg2a4 →DAS−6a1 、s
eg4a3 をDAS−7a1 、seg4a4 をDAS−
8a1 、seg8a1 〜seg8a4 →GNDにそれぞ
れ接続する。
【0081】この結果、スキャン撮影時に被検体Pを透
過したX線は、第1チャンネルの検出素子列11a1 の
基本セグメント(seg1a1 〜seg1a8 ),2mm
セグメント(seg2a1 〜seg2a4 ),及び4mm
セグメント(seg4a1 〜seg4a4 )を介して不
均等スライス厚の電気信号に変換された後、上述したよ
うにON/OFF制御されたスイッチ群20により束ね
られて4mm厚の8スライス(1mm−slice×8−s
lice)のX線透過データとして各DAS−1a1 〜
DAS−8a1 に送ることができる。
【0082】さらに、図7(B)では、各スイッチS11
〜S20G をON/OFF制御して、seg8a1 をDA
S−1a1 、seg8a2 をDAS−2a1 、seg4
a1〜seg4a2 →DAS−3a1 、seg2a1 〜
seg2a2 及びseg1a1 〜seg1a4 →DAS
−4a1 、seg1a5 〜seg1a8 及びseg2a
3 〜seg2a4 →DAS−5a1 、seg4a3 〜s
eg4a4 →DAS−6a1 、seg8a3 をDAS−
7a1 、seg8a4 をDAS−8a1 にそれぞれ接続
する。
【0083】この結果、スキャン撮影時に被検体Pを透
過したX線は、第1チャンネルの検出素子列11a1 の
各セグメント(seg1a1 〜seg1a8 ,seg2
a1〜seg2a4 ,seg4a1 〜seg4a4 ,及
びseg8a1 〜seg8a4 )を介して不均等スライ
ス厚の電気信号に変換された後、上述したようにON/
OFF制御されたスイッチ群20により束ねられて8mm
厚の8スライス(8mm−slice×8−slice)
のX線透過データとして各DAS−1a1 〜DAS−8
a1 に送ることができる。
【0084】一方、X線CTスキャナ1のシステム部4
は、例えばCPU等を有するコンピュータ回路を搭載し
たデータ処理装置26を有している。このデータ処理装
置26は、DAS21の各データ収集素子により収集さ
れた8スライス分の投影データを保持し、上述したガン
トリー3の回転による多方向から得られた同一スライス
の全ての投影データを加算する処理や、後述する記憶装
置27に記憶されたサンプリング位置データに基づい
て、加算処理により得られた多方向投影データに対して
必要に応じて補間処理、補正処理等を施すようになって
いる。
【0085】また、システム部4は、データ処理装置2
6におけるデータ処理や後述する再構成装置28の画像
再構成処理に必要なサンプリング位置データ等のデータ
を記憶する記憶装置27と、データ処理装置26により
データ処理されて得られた投影データに対して、前記サ
ンプリング位置データに基づいて、例えばコンボリュー
ションバックプロジェクション等の再構成処理を施し
て、8スライス分の再構成画像データを生成する再構成
装置28と、この再構成装置28により生成された再構
成画像データを表示する表示装置29と、キーボードや
各種スイッチ、マウス等を備え、オペレータOを介して
スライス厚、スライス数、ビューレート(1秒あたりの
サンプリング数)、管電流値、及び管電圧値等の各種ス
キャン条件を入力可能な入力装置30と、再構成装置2
8により生成された再構成画像データを記憶可能な大容
量の記憶領域を有する補助記憶装置31とを備えてい
る。
【0086】そして、X線CTスキャナ1のシステム部
4は、CPUを有するコンピュータ回路を搭載したホス
トコントローラ25を有している。このホストコントロ
ーラ25は、高電圧発生装置15に接続されるととも
に、バスBを介してガントリー3内の図示しない寝台駆
動部、ガントリー駆動部12、ポストコリメータ14、
スイッチ群20、及びDAS21にそれぞれ接続されて
いる。
【0087】また、ホストコントローラ25、データ処
理装置26、記憶装置27、再構成装置28、表示装置
29、入力装置30、及び補助記憶装置31は、それぞ
れバスBを介して相互接続され、当該バスBを通じて互
いに高速に画像データや制御データ等の受け渡しを行な
うことができるように構成されている。
【0088】上述した記憶装置27に記憶されたサンプ
リング位置データは、前掲図6及び図7に示した各DA
S−1a1 〜DAS−8a1 に出力される複数スライス
厚(1mm,2mm,4mm,8mm)のX線透過データそれぞ
れに応じて予め設定されており、しかも、そのサンプリ
ング位置は、各X線透過データに対応する検出素子の感
度分布の重心位置として設定されている。また、前記感
度分布は、X線照射条件やデータ収集条件等のスキャン
条件に応じて変化するため、当該感度分布の重心位置も
各種のスキャン条件に対応するようにそれぞれ設定され
ている。
【0089】ここで、感度分布の重心位置は次のように
定義される。すなわち、ある検出素子のスライス厚方向
(x方向)における感度分布I(x)が図8のように表
されたとすると、その感度の1次モーメント量Mは、次
式のように定義される。
【0090】
【数2】M=|Σ(I(x)・l(x)| ……(2) 但し、l(x)=x−xc を表す。
【0091】このとき、感度分布の重心位置(x方向)
xc は、上記1次モーメント量Mが最小のとき(min
(M))の当該Xcの値で定義される。
【0092】検出素子はスライス厚方向及びチャンネル
方向にそれぞれ所定の長さを有する矩形形状に形成され
ているため、各検出素子のX線入射面において設定され
た座標軸(所定の点を原点としてスライス厚方向をx方
向、チャンネル方向をy方向として定める)において、
下式により1次モーメント量Mの最小値min(M)を
求めることにより、そのmin(M)における(xc ,
yc )を重心位置と定義することができる。
【0093】
【数3】 ただし、l(x,y)は、(xc ,yc )から(x,
y)までの距離を表す。
【0094】上述したように、データサンプリング位置
として感度分布の重心位置を用いるためには、前掲図6
〜図7で示された各スライス厚(1mm,2mm,4mm,8
mm)のX線透過データ収集において、当該各データに対
応する感度分布を測定し、測定された感度分布に応じて
重心位置を設定しなければならない。
【0095】そこで、本構成では、各種のスキャン条件
(X線照射条件、データ収集条件)に応じて前記各スラ
イス厚(1mm,2mm,4mm,8mm)のX線透過データに
対応する検出素子毎の感度分布を予め測定し、測定され
た感度分布に基づいて各データ毎のデータサンプリング
位置、すなわち感度分布の重心位置を求めている。
【0096】ここで、感度分布測定処理及び感度分布重
心位置(データサンプリング位置)設定処理について説
明する。なお、この処理はスキャン撮影前の処理として
行なわれる。また、例えば、スキャン条件は、次のよう
に設定されているものとする。
【0097】データ収集条件 ・スライス厚条件(検出素子の束ね方条件):図6〜図
7で示された各スライス厚(1mm,2mm,4mm,8m
m)。 ・ビューレート:1000ビュー/秒or1500ビュ
ー/秒。 X線照射条件 ・管電流:30,50,100,150,200,25
0,or300mA。 ・管電圧:80,100,120,130,or140
kV。 ・エネルギー分布:フィルタ10Aの設定(High
or Low)。
【0098】まず最初に、オペレータOは、例えば入力
装置30及びホストコントローラ25を介して高電圧発
生装置15やガントリー3を制御して、上述したスキャ
ン条件のある一組(ビューレート:1000ビュー/
秒、管電流:30、管電圧:80、フィルタ10Aの設
定:LoW)に基づいて主検出器11の各検出素子毎の
スキャン撮影を実施する。
【0099】すなわち、ホストコントローラ25の制御
に基づいて上記スキャン条件に基づいてX線をX線管球
10から曝射する。このとき、プリコリメータ13、あ
るいはポストコリメータ14の制御により曝射されたX
線をコリメートして、均一強度且つ非常に薄い(0.2
mm程度)X線(以下、単に均一強度のX線とする)を主
検出器11の検出素子の一部に照射する(図9、ステッ
プS1;図10(a)参照)。その結果、当該検出素子
には均一な強度のX線が入射される。そして、ホストコ
ントローラ25は、均一強度のX線が一部に入射された
検出素子の出力信号を測定する(ステップS2;図10
(b)参照)。
【0100】そして、コリメータの制御によりX線照射
位置を少しずつ移動させながら均一強度のX線を該当す
る検出素子の全領域に照射して各々の領域の出力信号を
測定し(図10(c)参照)、この測定された検出素子
の全ての出力信号に基づいて、上記(1)式の関係から
当該検出素子の感度分布を測定する(ステップS3)。
【0101】以下、コリメータの制御によりX線照射位
置を少しずつ移動させながら全ての検出素子に対してX
線を照射して当該全ての検出素子により検出させること
により、各検出素子毎の感度分布を測定する(ステップ
S4)。
【0102】例えば主検出器11の第1chの各素子
(seg1a1 〜seg1a8 ,seg2a1 〜seg
2a4 ,seg4a1 〜seg4a4 ,及びseg8a
1 〜seg8a4 )では、図11に示すように感度分布
(スライス厚方向に沿った分布)が測定される。なお、
他のchの各素子も同様に測定される。
【0103】なお、コリメータの制御によっても強度分
布が均一のX線ビームが得られない場合においては、検
出素子に入射する前のX線ビームの強度分布を例えばフ
ィルム等に焼き付けて測定し、検出素子で測定した感度
分布を測定されたX線ビームの強度分布で補正して(例
えば感度分布を強度分布で割る)、均一化したX線ビー
ムによる感度分布を得ることもできる。
【0104】そして、上述したステップS1〜ステップ
S4の処理を上記スキャン条件のあらゆる組合わせ毎に
行なうことにより、主検出器11の各検出素子の感度分
布を各組合わせ毎に求める(ステップS5)。
【0105】そして、ホストコントローラ25は、スキ
ャン条件の組合わせ毎に測定された主検出器11の各検
出素子の感度分布に基づいて、前掲図6及び図7で示し
た各スライス厚(1mm,2mm,4mm,8mm)のX線透過
データに対応する検出素子の感度分布を抽出し、抽出さ
れた感度分布の重心位置を、当該感度の1次モーメント
最小値を与える位置((3)式参照)として各組合わせ
毎に求めて処理を終了する(ステップS6)。
【0106】例えば、図7(B)に示した8mm厚の8ス
ライスのX線透過データの内の向かって左側の4スライ
スのデータは、seg8a4 により検出されたデータ、
seg8a3 により検出されたデータ、seg4a3 〜
seg4a4 により検出されたデータが束ねられて生成
されたデータ、seg2a3 〜seg2a4 及びseg
1a5 〜seg1a8 により検出されたデータが束ねら
れて生成されたデータである。
【0107】これらのデータに対応する検出素子(se
g8a4 、seg8a3 、seg4a3 〜seg4a4
、seg2a3 〜seg2a4 及びseg1a5 〜s
eg1a8 )の感度分布(スライス厚方向に沿った分
布)をそれぞれ図12に示す。
【0108】図12によれば、本構成のようなスライス
厚方向に不均等に形成された検出器の各データを束ねて
例えば同一スライス厚のデータとして出力するような場
合では、各データに対応する検出素子(例えば、seg
8a4 、seg8a3 、seg4a3 〜seg4a4 、
seg2a3 〜seg2a4 及びseg1a5 〜seg
1a8 )の感度分布は、データ毎に異なっている。
【0109】特に、複数segの検出データを束ねて生
成されたデータ、例えばseg2a3 〜seg2a4 及
びseg1a5 〜seg1a8 の各データを束ねて生成
されたデータに対応する感度分布(図13に拡大して示
す)は、束ねずに単独のseg8a4 で生成されたデー
タに対応する感度分布と比べて大きくことなっている。
【0110】これは、上述した検出素子端部(エッジ)
の感度低下の影響をスライス厚の薄い素子程強く受け、
厚い素子程弱い影響しか受けないためであり、8mmスラ
イスに対応するseg8a4 の感度分布と比べて、その
8mmスライスよりも非常に薄い2mmスライスに対応する
seg2a3 〜seg2a4 及び1mmスライスに対応す
るseg1a5 〜seg1a8 の感度分布は偏りを有し
ていることが分かる。
【0111】したがって、例えばseg2a3 〜seg
2a4 及びseg1a5 〜seg1a8 の各データを束
ねて生成されたデータのサンプリング位置を、図13に
示すように、当該seg2a3 〜seg2a4 及びse
g1a5 〜seg1a8 が形成する矩形形状の幾何学的
重心位置に設定したのでは、上述した感度分布の偏りに
より誤差が生じ、補間処理や再構成処理等において精度
が悪化する恐れがある。
【0112】しかしながら、本構成では、図12及び図
13に示すように、各データに対応する感度分布の重心
位置(xc1〜xc4)を(3)式に基づいて求めており、
図14に示すように、求められた8mm厚の8スライスの
X線透過データそれぞれに対応する感度分布の重心位置
を、当該X線透過データのサンプリング位置データに設
定しているため、感度分布の偏りに関係なくその感度分
布に適したサンプリング位置を求めることができる。
【0113】このようにして、各スライス厚の(1mm,
2mm,4mm,8mm)のX線透過データに対応する検出素
子の感度分布の重心位置が当該各データのサンプリング
位置データとして各スキャン条件の組合わせ毎に求めら
れる。このサンプリング位置データは、上述した記憶装
置27に各スキャン条件の組合わせ及び各スライス厚の
X線透過データ毎にそれぞれ記憶される。
【0114】続いて、通常のスキャン撮影時における全
体動作について説明する。
【0115】ホストコントローラ25は、オペレータO
から入力装置30を介して入力されたスライス厚(1mm
スライス〜8mmスライスの何れか)やX線照射条件(上
述した管電圧値及び管電流値)及びデータ収集条件(上
述したビューレート)等のスキャン条件を内部メモリに
記憶し、この記憶したスキャン条件に基づいて記憶装置
27に記憶されたサンプリング位置データの中から、当
該スライス厚、X線照射条件及びデータ収集条件に対応
するサンプリング位置データを読み出す(図15、ステ
ップS10)。
【0116】そして、ホストコントローラ25は、記憶
されたスキャン条件(あるいは、マニュアルモードにお
いてオペレータOから直接設定されたスキャン条件)に
基づいて高電圧発生装置15、図示しない寝台駆動部、
ガントリー駆動部12、及びビームトリマ14を介して
寝台2の体軸方向への送り量、送り速度、ガントリー3
(X線管球10及び主検出器11)の回転速度、回転ピ
ッチ、ビームトリマ14のエッジ位置、及びX線の曝射
タイミング等を制御しながら当該高電圧発生装置15、
寝台駆動部、ガントリー駆動部12、及びビームトリマ
14を駆動させることにより、被検体Pの所望の撮影領
域に対して多方向からコーン状のX線ビームを照射して
スキャン撮影を実行する。そして、そのスキャン撮影に
より被検体Pの撮影領域を透過した透過X線は、主検出
器11の各検出素子を介してX線透過データとして検出
される(ステップS11)。
【0117】同時に、ホストコントローラ25は、内部
メモリに記憶されたスキャン条件(あるいは、マニュア
ルモードのスキャン条件)に基づいてスイッチ群20の
各スイッチの切り換え制御を行なって主検出器11の各
検出素子とDAS21との接続状態を切り換えることに
より、当該各検出素子で検出されたX線透過データを束
ねて、スキャン条件に対応したスライス厚を有する複数
スライスのX線透過データを生成する(ステップS1
2)。
【0118】そしてホストコントローラ25は、生成さ
れた複数スライスのX線透過データをDAS21に送っ
て当該複数スライスの投影データを生成するとともに、
生成された各投影データに対して、当該各投影データ
(すなわち、この投影データの元になるX線透過デー
タ)に対応するサンプリング位置データを付加し、サン
プリング位置データが付加された投影データ、すなわち
サンプリング位置に基づく投影データとしてデータ処理
装置26に送る(ステップS13)。
【0119】このとき、各投影データに付加されたサン
プリング位置データは、当該投影データに対応する検出
素子の感度分布の重心位置となっているため、本構成の
ようなスライス厚方向に不均等ピッチを有する検出素子
を2次元配列して形成された主検出器11を用いた場合
であっても、当該各素子の不均等ピッチ構造に起因した
感度分布の偏りに関係なく、各データに最適なサンプリ
ング位置を設定することができる。
【0120】そして、データ収集処理装置26は、サン
プリング位置データが付加された複数の投影データに対
して、そのサンプリング位置データに基づいて補間処理
を必要に応じて行なった後、そのサンプリング位置デー
タ及び投影データに基づいてコンボリューションバック
プロジェクション等の画像再構成処理を行なって複数ス
ライスのCT画像をそれぞれ生成する(ステップS1
4)。
【0121】そして、ホストコントローラ25は、生成
された複数のCT画像を順次表示装置29に表示して処
理を終了する(ステップS15)。
【0122】すなわち、表示装置29に表示されるCT
画像は、従来のようなデータサンプリング位置の誤差に
起因した画質劣化やアーチファクトが大幅に抑制された
視認性の良い高画質なCT画像となっている。
【0123】また、予め各スキャン条件のあらゆる組合
わせに基づいてサンプリング位置データを求めているた
め、入力装置30から他のスキャン条件が入力されて
も、そのスキャン条件に対応したサンプリング位置デー
タに基づいてスキャン撮影及びデータ補間処理・再構成
処理を行なうことができる。したがって、スライス厚
(1mmスライス〜8mmスライス)の変化、X線管球の管
電流や管電圧等のX線照射条件、あるいはビューレート
等のデータ収集条件の変化に起因した検出素子の感度分
布の変化、及びその感度分布の変化により生じるサンプ
リング位置データの誤差を解消し、当該X線照射条件あ
るいはデータ収集条件の変化に係わらず常に視認性の良
い高画質なCT画像を得ることができる。
【0124】なお、本実施形態では、全ての組合わせに
対して全ての検出素子の感度分布を測定したが、セグメ
ント毎(基本セグメント〜8mmセグメント)に一つの感
度分布に近似してサンプリング位置を各セグメント単位
で決定することも可能である。また、スキャン条件の一
部(例えば管電流)には、当該条件を変化させても感度
分布があまり変化しないものもあるため(管電圧が定ま
れば管電流を変えても感度分布はほとんど変化しな
い)、このような場合では、その条件がいずれの値であ
っても同一のサンプリング位置を適用してもよい。さら
に、上述したスキャン条件(X線照射条件,データ収集
条件等)以外の条件に応じてサンプリング位置を設定し
てもよい。
【0125】一方、本実施形態では、感度分布の重心位
置をスライス厚方向について示したが、チャンネル方向
における感度分布の重心位置についても、(3)式で同
様に求められており、スライス厚方向及びチャンネル方
向それぞれにおいて最適なサンプリング位置を求めるこ
とができる。なお、上述したスライス厚方向のエッジ部
分の感度劣化が感度分布の偏りに支配的な場合であれ
ば、スライス厚方向において感度分布の重心位置を求
め、チャンネル方向においては、幾何学的重心位置を用
いることもできる。
【0126】ところで、本実施形態においては、各チャ
ンネルあたり1mm〜8mmのセグメントを合計20セグメ
ント配列した主検出器11aで得られたX線透過データ
を8スライス分のDAS21で投影データとして収集す
る例について説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0127】例えば、4スライス分のデータ収集素子を
有するDAS21' を備えた場合の4セグメント検出器
及びその感度分布を図16に示す。
【0128】4セグメント検出器の例えば第1chの素
子列11A1 は、図面向かって左から2個の1mmセグメ
ント(seg1A1 ,seg1A2 ),1個の2mmセグ
メント(seg2A),及び1個の4mmセグメント(s
eg4A)がスライス厚方向に沿って配列されている。
【0129】このように配列された第1chの素子列1
1A1 の全ての検出素子(seg1A1 ,seg1A2
,seg2A及びseg4A)を束ねて1つのデータ
(8mmスライス)として出力する場合(図16(a))
においても、全ての素子(seg1A1 ,seg1A2
,seg2A及びseg4A)の幾何学的重心位置を
サンプリング位置として用いるのではなく、当該全ての
素子(seg1A1 ,seg1A2 ,seg2A及びs
eg4A)の感度分布の重心位置をサンプリング位置デ
ータとして用いることにより、感度分布の偏りの影響が
無くなり、再構成CT画像の画質を向上させることがで
きる。
【0130】また、図16(b)は、第1chの素子列
11A1の内のseg1A1 ,seg1A2 及びseg
2Aを束ねて1つのデータ(4mmスライス)として出力
し、seg4Aを(束ねて)1つのデータ(4mmスライ
ス)として出力する場合であるが、この場合において
も、seg1A1 ,seg1A2 及びseg2Aの幾何
学的重心位置及びseg4Aの幾何学的重心位置をサン
プリング位置として用いるのではなく、当該素子(se
g1A1 ,seg1A2 及びseg2A)の感度分布の
重心位置及び素子(seg4A)の重心位置をそれぞれ
サンプリング位置データとして用いることにより、感度
分布の偏りの影響が無くなり、再構成CT画像の画質を
向上させることができる(なお、本構成の場合では、s
eg4Aの感度分布の重心位置は幾何学的重心位置とは
同一位置となっている)。
【0131】さらに、本実施形態では、主検出器(2次
元検出器)の各chの素子列の各素子のスライス厚方向
(seg方向)のスライス厚(スライスピッチ)が不均
等に形成された2次元検出器を有するX線CTスキャナ
について説明したが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、例えば、スライス厚方向のピッチが均等な通常
の2次元検出器を有するX線CTスキャナについても適
用可能である。
【0132】特に、スライス厚方向のピッチが均等な2
次元検出器の一例として、照射X線を直接電気信号に変
換して出力する2次元X線検出器がある。そして、この
2次元X線検出器のチャンネル方向に沿って配列された
少なくとも1列の素子の内の少なくとも一部の素子の材
質がチャンネル方向の沿って配列された他の素子の材質
よりも高感度(時間的に反応が敏感)なものを用いるこ
とにより、当該スライス厚方向の高分解能化を可能にし
た2次元X線検出器がある。
【0133】この2次元X線検出器を図17に示す。図
17によれば、2次元X線検出器41は、1chあたり
複数seg(本実施形態では5seg)がスライス厚方
向(seg方向)に沿って並べられた検出素子列をチャ
ンネル方向(ch方向)に沿って複数ch(本実施形態
では5ch)アレイ状に配列した2次元検出器(図2で
は、5ch×5segの2次元検出器を示している)と
して構成されている。
【0134】すなわち、図16に示すように、第1ch
の5seg分の素子列を41a1 とすると、第1ch:
41a1 〜第5ch:41a5 の素子列が配置されてお
り、また、第1segの5ch分の素子列を41α1 と
すると、第1seg:41α1 〜第5seg:41α5
の素子列が配置されていることになる。
【0135】そして、スライス厚方向において中央であ
り、チャンネル方向に沿って配列された素子列41α3
が高感度な材質で形成され、その他の素子列41α1 ,
41α2 、41α4 ,41α5 は、当該高感度材質より
も感度が低い材質(Cs I等)で形成されている。
【0136】すなわち、高感度材質で形成された中央の
素子列41α3 部分に対応するスキャン撮影時には、ビ
ューレートを高く(例えば1000ビュー/秒)、その
他の素子列41α1 ,41α2 、41α4 ,41α5 に
対応するスキャン撮影時には、ビューレートを低く(例
えば30ビュー/秒)設定することにより、ワイドな撮
影領域及び所望のスライス面の画像の高分解能化が共に
図れるように構成されている。
【0137】上述した構成において、例えば隣接する素
子列41α2 ,41α3 を束ねて1つのデータにした場
合では、各素子列41α2 ,41α3 の感度分布は異な
るため、当該各素子列41α2 ,41α3 の幾何学的重
心位置をサンプリング位置と設定すると、感度分布の重
心位置とサンプリング位置にズレが生じ、画質劣化につ
ながる恐れがある。
【0138】しかしながら、本発明を適用すれば、各素
子列41α2 ,41α3 全体の感度分布の重心位置をデ
ータサンプリング位置として設定することができるた
め、前記データサンプリング位置のズレに起因した画質
劣化を大幅に抑制することができる。すなわち、2次元
検出器の各素子列の感度分布が異なる場合であっても、
各感度分布に応じた最適なデータサンプリング位置を設
定し、設定されたデータサンプリング位置に基づいて補
間処理や再構成処理が行なわれるため、再構成画像の画
質劣化を大幅に抑制し、当該再構成画像の画質を向上さ
せることができる。
【0139】なお、チャンネル方向に沿って配列された
少なくとも1列の内の少なくとも一部の素子の材質が他
のスライス厚方向の素子列の材質よりも高感度(時間的
に反応が敏感)なものを用いた2次元検出器としては、
上述した2次元X線検出器に限らず、通常の2次元X線
検出器(例えばシンチレーション型検出器)においても
適用可能である。
【0140】また、その他の2次元検出器や通常の検出
器(シングルスライスCT用)を用いたCTスキャナに
おいても、例えばスライス厚方向の各検出素子の感度分
布にばらつきがある場合では、本発明を適用することに
より、感度分布の偏り係わらず当該感度分布に最適なデ
ータサンプリング位置を設定することができる。
【0141】さらに、本実施形態では、スキャナのコリ
メータを用いてX線ビームを制御して均一強度のX線ビ
ームを生成し、この均一強度のX線ビームを用いて感度
分布を測定するように構成したが、本発明はこれに限定
されるものではない。例えば、鉛遮蔽板等のX線遮蔽部
材を用いて、測定者(オペレータ)が当該X線遮蔽部材
をマニュアルで移動制御して均一強度のX線ビームを生
成してもよい。
【0142】また、工場等で検出器単体として測定され
た感度分布を下にサンプリング位置を決定し、決定され
たサンプリング位置に基づいて図15に示す処理を行な
ってもよい。
【0143】
【発明の効果】以上述べたように本発明のX線CTスキ
ャナによれば、複数の投影データそれぞれに対応する検
出素子の感度分布の重心位置データをデータサンプリン
グ位置として用いることにより、従来のサンプリング位
置が検出素子の幾何学的重心位置に固定されていた場合
と比べてデータサンプリング位置の誤差(位置ズレ)が
解消されている。したがって、データサンプリング位置
の誤差に起因したアーチファクト等の画質劣化を抑制
し、視認性の良い高画質なCT画像を得ることができ
る。
【0144】また、本発明のX線CTスキャナによれ
ば、体軸方向における前記検出素子のピッチが不均等に
形成された2次元検出手段を用いて複数の異なるスライ
ス厚を有する複数のスライス画像を撮影する場合におい
ても、複数のスライス厚を有する複数の投影データそれ
ぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置データを
当該スライス厚に対応して求めておき、この重心位置デ
ータを各スライス厚条件に対応するデータサンプリング
位置として用いているため、スライス厚の選択の仕方
(束ね方)に起因して、得られた投影データの対応する
検出素子の感度分布に偏りが生じたとしても、データサ
ンプリング位置に誤差(位置ズレ)が生じることが無
い。この結果、データサンプリング位置の誤差に起因し
たアーチファクト等の画質劣化を抑制し、視認性の良い
高画質なCT画像を得ることができる。
【0145】さらに、本発明のX線CTスキャナによれ
ば、複数の投影データそれぞれに対応する検出素子の感
度分布の重心位置データをX線画像撮影時に設定可能な
複数のデータ収集条件毎に求められた検出手段の各検出
素子の感度分布に基づいてそれぞれ求めているため、C
T画像撮影時にどんなデータ収集条件が設定されても、
設定されたデータ収集条件に対応して求められた検出素
子の感度分布の重心位置データをデータサンプリング位
置として用いることにより、データ収集条件に起因した
各検出素子の感度分布への影響を抑制することができ
る。
【0146】そして、本発明のX線CTスキャナによれ
ば、複数の投影データそれぞれに対応する検出素子の感
度分布の重心位置データをX線画像撮影時に設定可能な
複数のX線照射条件毎に求められた検出手段の各検出素
子の感度分布に基づいてそれぞれ求めているため、CT
画像撮影時にどんなX線照射条件が設定されても、設定
されたX線照射条件に対応して求められた検出素子の感
度分布の重心位置データをデータサンプリング位置とし
て用いることにより、X線照射条件に起因した各検出素
子の感度分布への影響を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わるX線CTスキャナの
概略構成を示すブロック図。
【図2】主検出器(2次元検出器)の構成を示す図。
【図3】最小スライス厚が1mm、全体のセグメント数が
20個の場合の検出器列の構成を示す図。
【図4】主検出器、スイッチ群、データ収集装置の概略
構成を示す斜視図。
【図5】8スライス分のDASでデータ収集する際のス
イッチ群の構成の一例を示す図。
【図6】同一ピッチで8スライスのデータを収集する際
のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×8
スライス、(B)は2mm×8スライスを示す図。
【図7】同一ピッチで8スライスのデータを収集する際
のデータの束ね方を示すものであり、(A)は4mm×8
スライス、(B)は8mm×8スライスを示す図。
【図8】ある検出素子のスライス厚方向(x方向)にお
ける感度分布I(x)を表す図。
【図9】本実施形態の構成における感度分布測定処理及
び感度分布重心位置(データサンプリング位置)設定処
理を説明するための概略フローチャート。
【図10】(a)は検出素子の一部に入射される均一強
度のX線ビームを示す図、(b)は入射されたX線に基
づいて当該検出素子で測定された出力信号を示す図、
(c)はその検出素子の全ての領域で測定された出力信
号分布を示す図。
【図11】第1chの各検出素子のスライス厚方向に沿
った感度分布を示す図。
【図12】束ねられた8mm厚の8スライスのX線透過デ
ータに対応する各検出素子の感度分布を示す図。
【図13】seg2a3 ,seg2a4 及びseg1a
5 〜seg1a8 の各データを束ねて生成されたデータ
に対応する感度分布を拡大して示す図。
【図14】8mm厚の8スライスのX線透過データそれぞ
れに対応する感度分布の重心位置を示す図。
【図15】本実施形態の構成における通常のスキャン撮
影時の全体動作を説明するための概略フローチャート。
【図16】本実施形態の変形例に係わる4セグメント検
出器及びその感度分布を示す図。
【図17】本実施形態の変形例に係わる2次元X線検出
器を示す図。
【図18】シングルスライスCTにおけるX線管球及び
検出器の構成を示す図。
【図19】(a)はプリコリメータによりX線ビームの
制御構成を示す図、(b)はポストコリメータによりX
線ビームの制御構成を示す図。
【図20】(a)は検出器に入射されるX線強度分布を
示す図、(b)は検出器感度分布(スライス厚方向)を
示す図、(c)は検出器から出力される信号強度分布を
示す図。
【図21】シンチレータエッジでの感度分布を示す図。
【図22】シングルスライスCTにおいて検出素子に入
射されるX線ビームの入射範囲及び検出素子におけるデ
ータサンプリング位置(幾何学的重心位置)を示す図。
【図23】(a)はシングルスライスCTにおける検出
器に入射されるX線強度分布を示す図、(b)はシング
ルスライスCTにおける検出器感度分布(スライス厚方
向)を示す図、(c)はシングルスライスCTにおける
検出器から出力される信号強度分布を示す図。
【図24】マルチスライスCTにおけるX線管球及び検
出器の構成を示す図。
【図25】(a)は従来のマルチスライスのあるチャン
ネルの検出素子列を示す図であり、(b)は高解像度モ
ードにおける検出素子列の構成を示す図であり、(c)
は撮影領域最大モードにおける検出素子列の構成を示す
図である。
【図26】X線照射条件やデータ収集条件に対応して変
化する感度分布を示す図。
【図27】1データ分の検出素子の感度分布が偏りを有
する場合における当該検出素子の幾何学的重心位置と実
際の感度分布の重心位置とをそれぞれ示す図。
【符号の説明】
1 X線CTスキャナ 2 寝台 3 ガントリー 4 システム部 10 X線管球 11 主検出器 11a1 、11A1 、41α1 第1チャンネルの検出
素子列 12 ガントリー駆動部 13 スリット 14 ビームトリマ 14a、14b X線遮蔽板 15 高電圧発生装置 20 スイッチ群 21 データ収集装置(DAS) 25 ホストコントローラ 26 データ処理装置 27 記憶装置 28 再構成装置 29 表示装置 30 入力装置 31 補助記憶装置 41 2次元X線検出器 41α3 高感度検出素子列 seg1a1 〜seg1a8 、seg2a1 〜seg2
a4 、seg4a1 〜seg4a4 、seg8a1 〜s
eg8a4 検出素子列11a1 の各セグメント DAS−1a1 〜DAS−8a1 検出素子列11a1
に対応するデータ収集素子 S11〜S20G スイッチ群20の各スイッチ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を曝射するX線管と、少なくとも被
    検体の体軸方向に直交する方向に並べられた検出素子を
    有し、前記X線から曝射され当該被検体を透過してきた
    X線を前記各検出素子により検出する検出手段と、この
    検出手段の各検出素子により検出されたデータに基づい
    て前記体軸方向に直交するスライス面の投影データを収
    集するデータ収集手段と、収集された投影データ及びそ
    の投影データに対応するサンプリング位置データに基づ
    いて少なくとも画像再構成処理を行なって前記スライス
    面のX線画像を撮影する画像処理手段とを備え、 前記画像処理手段は、前記検出手段の各検出素子の感度
    分布に基づいて求められた前記投影データに対応する検
    出素子の感度分布の重心位置データを前記サンプリング
    位置データとして用いるようにしたことを特徴とするX
    線CTスキャナ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX線CTスキャナにおい
    て、前記検出手段の各検出素子の感度分布を求める手段
    と、求められた各検出素子の感度分布に基づいて前記投
    影データに対応する検出素子の感度分布の重心位置デー
    タを求める手段とを備えたことを特徴とするX線CTス
    キャナ。
  3. 【請求項3】 X線を曝射するX線管と、被検体の体軸
    方向及びその体軸方向に直交する方向に沿って2次元的
    に配列された複数の検出素子を有し、前記X線管から曝
    射され当該被検体を透過してきたX線を前記各検出素子
    により検出する2次元検出手段と、この2次元検出手段
    の各検出素子により検出されたデータに基づいて前記体
    軸方向に直交する複数のスライス面の投影データをそれ
    ぞれ収集するデータ収集手段と、収集された複数の投影
    データ及びその複数の投影データそれぞれに対応するサ
    ンプリング位置データに基づいて少なくとも画像再構成
    処理を行なって前記複数のスライス面のX線画像を撮影
    する画像処理手段とを備えたX線CTスキャナにおい
    て、 前記2次元検出手段の各検出素子の内、前記体軸方向に
    沿った少なくとも1列の検出素子の感度分布を求める手
    段と、求められた少なくとも1列の検出素子の感度分布
    に基づいて前記複数の投影データそれぞれに対応する検
    出素子の感度分布の重心位置データを求める手段とを備
    え、 前記画像処理手段は、前記複数の投影データそれぞれに
    対応するサンプリング位置データとして当該複数の投影
    データそれぞれに対応して求められた重心位置データを
    用いるようにしたことを特徴とするX線CTスキャナ。
  4. 【請求項4】 前記複数の投影データそれぞれに対応す
    る検出素子の感度分布の重心位置データは、当該検出素
    子のX線入射面を含む2次元座標空間を設定した場合の
    当該検出素子の感度分布の1次モーメント量が最小のと
    きの座標データである請求項3記載のX線CTスキャ
    ナ。
  5. 【請求項5】 前記検出素子の感度分布を求める手段
    は、前記2次元検出手段の各検出素子の感度分布を求め
    る手段である請求項3記載のX線CTスキャナ。
  6. 【請求項6】 前記2次元検出手段は、前記体軸方向に
    おける前記検出素子のピッチを不均等に形成した2次元
    検出手段であるとともに、 前記2次元検出手段の各検出素子を前記体軸方向の素子
    毎にスライス厚条件に応じて選択して前記データ収集装
    置の体軸方向に対応するデータ収集素子に接続する検出
    素子選択手段を備え、当該検出素子選択手段による前記
    各検出素子の選択内容により前記複数の投影データそれ
    ぞれのスライス厚を前記スライス厚条件に応じて設定す
    るように構成した請求項5記載のX線CTスキャナ。
  7. 【請求項7】 前記感度分布の重心位置データを求める
    手段は、前記各検出素子の選択内容に応じたスライス厚
    を有する複数の投影データそれぞれに対応する検出素子
    の感度分布の重心位置データを求める手段である請求項
    6記載のX線CTスキャナ。
  8. 【請求項8】 前記感度分布を求める手段は、前記X線
    管から曝射されたX線を均一強度を有するX線に調整し
    た後で直接前記検出手段の各検出素子に対して直接照射
    して当該各検出素子の感度分布を求める手段である請求
    項7記載のX線CTスキャナ。
  9. 【請求項9】 前記感度分布を求める手段は、前記X線
    画像撮影時に設定可能な複数のデータ収集条件に応じて
    前記検出手段の各検出素子の感度分布を求める手段であ
    り、前記感度分布の重心位置データを求める手段は、前
    記複数のデータ収集条件に応じて求められた複数の感度
    分布に基づいて、その感度分布毎に前記複数の投影デー
    タそれぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置デ
    ータを求める手段である請求項8記載のX線CTスキャ
    ナ。
  10. 【請求項10】 前記データ収集条件は、前記検出手段
    の各検出素子において検出されるデータ数を表すビュー
    レートを含む請求項9記載のX線CTスキャナ。
  11. 【請求項11】 前記感度分布を求める手段は、前記X
    線画像撮影時に設定可能な複数のX線照射条件に応じて
    前記検出手段の各検出素子の感度分布を求める手段であ
    り、前記感度分布の重心位置データを求める手段は、前
    記複数のX線照射条件に応じて求められた複数の感度分
    布に基づいて、その感度分布毎に前記複数の投影データ
    それぞれに対応する検出素子の感度分布の重心位置デー
    タを求める手段である請求項8記載のX線CTスキャ
    ナ。
  12. 【請求項12】 前記X線照射条件は、前記X線管の管
    電圧値及び管電流値の内の少なくとも一方を含む請求項
    11記載のX線CTスキャナ。
  13. 【請求項13】 前記2次元検出手段は、少なくとも前
    記体軸方向に直交する方向に沿った少なくとも1列の検
    出素子の検出感度を当該体軸方向に直交する方向に沿っ
    た他の列の検出素子の検出感度よりも高く設定した請求
    項3記載のX線CTスキャナ。
  14. 【請求項14】 前記2次元検出手段は、当該検出手段
    の各検出素子により入射されたX線を直接電気信号とし
    て検出可能な2次元X線検出器である請求項13記載の
    X線CTスキャナ。
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