JP2008263040A - 表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末、該Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を含有するボンド磁石用樹脂組成物並びにボンド磁石 - Google Patents

表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末、該Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を含有するボンド磁石用樹脂組成物並びにボンド磁石 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、防錆性に優れるとともに、流動性の良いボンド磁石用Sm−Fe−N系磁性粒子粉末、該Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を含有するボンド磁石用樹脂組成物並びにボンド磁石を提供する。
【解決手段】 Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートに由来するシリカとシランカップリング剤とで表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末であって、Feの溶出量が10mg/L以下であることを特徴とする表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末、該Sm−Fe−N系磁性粒子粉末と樹脂とからなるボンド磁石用樹脂組成物である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、防錆性に優れるとともに、流動性の良いボンド磁石用Sm−Fe−N系磁性粒子粉末、該Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を含有するボンド磁石用樹脂組成物並びにボンド磁石を提供する。
ボンド磁石は、その形状自在性や高寸法精度などの利点があるため、従来から電気製品や自動車部品等の各種用途に広く使用されているが、近年、電気製品や自動車部品の小型・軽量化に伴って、これに使用されるボンド磁石自体の高性能化及び苛酷な環境にも耐えうる高い耐食性が強く要求されている。
ボンド磁石は、一般に、ゴム又はプラスチック材料等の結合剤樹脂と磁性粉末とを混練した後、成形することによって製造されているため、ボンド磁石の高性能化のためには磁性粉末の高性能化、即ち大きな残留磁束密度Bと高い保磁力とを有し、その結果、最大磁気エネルギー積(BH)maxが大きな磁性粉末が強く要求されている。
磁性粉末としては、バリウムフェライトやストロンチウムフェライト等のマグネトプランバイト型フェライトやSm−Fe−N系磁性粒子粉末及び希土類−鉄−ホウ素系磁石が知られている。特に、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末は、飽和磁化値と異方性磁界がともに高く、さらに、高いキュリー温度を有することから、近年特に注目されている。
Sm−Fe−N系磁性粒子粉末はサマリウムと鉄との合金を窒化反応して得ることができるが、永久磁石に用いるためには適度な大きさする必要がある。そのために必要最小限の粉砕を施す必要がある。しかしながら、粉砕工程を経て活性な表面が露出することとなり、その表面に起因して酸化が進み、ボンド磁石になるまでの乾燥、混練、成形などの工程において、磁気特性が劣化する。よって、高性能なボンド磁石を得るために、各工程での耐久性に優れたSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得ることが強く要求されている。
即ち、乾燥、表面処理、混練、成形という各工程で受ける、酸化性もしくは還元性雰囲気と熱による磁気特性の劣化が少ないSm−Fe−N系磁性粒子粉末が強く要求されている。
また、ボンド磁石の実用特性の重要な点である成形性は、高温高圧下における樹脂との混合状態での流動性に左右されることから、樹脂との成型時における耐化学反応性を有する磁性粉末であることが重要である。
従来、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末の耐酸化性を向上させる表面処理方法として、シリカ皮膜を形成することが知られている(特許文献1〜3)。
特開2000−160205号公報 特開2000−309802号公報 特開2005−286315号公報
前出特許文献1〜3には、アルキルシリケートを塩基性触媒下又は水分の存在下で加水分解して、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末の粒子表面をシリカで被覆することが記載されているが、高湿度状況下での保磁力の低下は防止できるものの、より過酷な条件下、例えば、NaCl濃度5%の塩水中に浸漬させるなどの過酷な状況下では錆が発生し、磁気特性が劣化する。
例えば、モーター内でSm−Fe−N系磁性粒子粉末を用いた磁石を使用している際に錆が発生すると、磁気特性が劣化して性能が低下したりモーターロックを引き起こして熱損する可能性がある。
そこで、本発明は、より防錆性に優れたボンド磁石用のSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得ることを技術的課題とする。
本発明者等は、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末の粒子表面に、Feの溶出を防ぐ作用のある被膜物を従来の方法よりも、より緻密で膜厚に被膜することで解決できると考え、種々の被膜材料について鋭意検討したところ、Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートを一定の条件で処理することで得られるシリカが最も効果的であることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、ケイ素化合物で表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末であって、Feの溶出量が10mg/L以下であることを特徴とする表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末である(本発明1)。
また、本発明は、Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートに由来するシリカ及びシランカップリング剤で表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末であって、Feの溶出量が10mg/L以下であることを特徴とする表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末である(本発明2)。
また、本発明は、Si含有量が0.15〜0.8重量%である本発明1又は2記載の表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末である(本発明3)。
また、本発明は、炭素含有量が0.1〜0.5重量%である本発明1乃至3のいずれかに記載の表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末である(本発明4)。
また、本発明は、本発明1乃至4のいずれかに記載の表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末と樹脂とからなるボンド磁石用樹脂組成物である(本発明5)。
また、本発明は、本発明1乃至4のいずれかに記載の表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末を含有することを特徴とするボンド磁石である(本発明6)。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、磁性粉粒子表面にシリカを付着することで、ボンド磁石での防錆性を高めることができる。この際、処理条件を変化させることで磁粉に付着するシリカの厚み及び付着状態を制御することができる。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、防錆性が高まったことで、従来使用することができなかったような過酷な環境においても、錆を発生することなく使用することができる。
前出特許文献1(特開2000−160205号公報)の実施例に記載されたエチルシリケートによる表面処理の工程では(1)水添加、(2)撹拌、(3)予備乾燥、(4)エチルシリケート添加、(5)撹拌、(6)水添加、(7)加熱処理という、7つの工程が必要である。前出特許文献2(特開2000−309802号公報)の実施例に記載されたエチルシリケートによる表面処理の工程では(1)エチルシリケート添加、(2)撹拌、(3)塩基性触媒添加、(4)撹拌、(5)加熱処理の5つの工程が必要となる。本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の製造方法は(1)アルキルシリケートの添加、(2)撹拌、(3)加熱処理の3つで良いために工程が簡略化できる。
また、特許文献1及び2では、加熱処理条件が230℃減圧下であるのに対し、本発明では加熱処理条件が120℃大気圧下での処理が最も効果が得られるので、特殊な容器や加湿用蒸気などの設備が不要で、設備化の際のコストが安価ですむ。
本発明の構成をより詳しく説明すれば、次の通りである。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、ケイ素化合物によって被覆されている。
本発明におけるケイ素化合物としては、Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートとシランカップリング剤を一定の条件下で加水分解させて得られるシリカである。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末はFeの溶出量が10mg/L以下である。Feの溶出量が10mg/Lを超える場合には、Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートと、シランカップリング剤によって処理して得られるシリカの膜厚が不十分か、均一に付着していない可能性があり、そこからFeが溶出する。好ましくは5.0mg/L以下、より好ましくは2.5mg/L以下である。下限値は0.1mg/L程度である。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末のSi含有量は、0.15〜0.80重量%が好ましい。Si付着量が0.15重量%未満の場合には、粒子表面に付着しているシリカの膜厚が十分に得られておらず、Feが溶出して錆が発生しやすくなる。逆に0.9重量%を超えるものであれば、重量あたりの非磁性成分が増加することなり、磁気特性が低下するため好ましくない。より好ましくは0.30〜0.70重量%、更により好ましくは0.40〜0.60重量%である。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の全炭素量は0.10〜0.5wt%が好ましい。0.10wt%未満の場合には、シランカップリング剤による処理によって粒子表面に存在しなければならない有機官能基がなく、樹脂とのなじみが悪くなり、混練・射出成形時の流動性が低下する。また、樹脂との密着性が低いことから、樹脂に覆われていない部分が存在し、そこから錆が発生する。より好ましくは0.12〜0.40重量%である。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の吸油量は、12.5ml/100g以下が好ましい。吸油量が12.5ml/100gを超える場合には、樹脂とのなじみが悪くなり、混練・射出成形時の流動性が低下する。また、樹脂との密着性が低いことから、樹脂に覆われていない部分が存在し、そこから錆が発生する。より好ましくは12.0ml/100g以下であり、更により好ましくは9.0〜12.0ml/100gである。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の圧縮密度(CD)は4.1g/cc以上が好ましい。圧縮密度(CD)が前記範囲未満の場合には、射出成形時の体積あたりの密度が低くなり、磁気特性が低下する。上限は4.5g/cc程度である。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末のBET比表面積は、0.35〜2.0m/gが好ましい。BET比表面積が前記範囲外の場合には、適切な粉砕が行われておらず、高い磁気特性を得ることができない。より好ましくは0.35〜1.8m/gである。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末のBET比表面積の変化率は、シランカップリング剤処理前後で−20〜−50%が好ましい。BETの変化率が−20%未満の場合には、付着しているシリカの膜厚が十分でないかムラがありFeが溶出しやすい。逆に−50%を超える場合は、付着しているシリカの膜厚が厚すぎ、重量あたりの非磁性成分が増加することとなり、磁気特性が低下するため好ましくない。より好ましくは−20〜−40%である。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の平均粒径は1〜5μmが好ましく、より好ましくは1〜4μmである。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、ThZn17型構造を有することが好ましい。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の磁気特性は(粉末を磁場中配向させて測定したところ)、保磁力が398.1〜2387.3kA/m(5000〜30000Oe)であり、残留磁束密度が1000〜1400mT(10〜14kG)であり、最大磁気エネルギー積が158.8〜358.1kJ/m(20〜45MGOe)である。
次に、本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の製造法について述べる。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、式Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートを添加し室温で予備混合し、その後加熱処理を行い、次いでシランカップリング剤による被覆処理を行って得ることができる。
本発明において、表面処理に用いるSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、吸油量が10.5〜14.0ml/100g、圧縮密度(CD)が4.1g/cc以上、BET比表面積が0.35〜3.0m/g、Fe溶出量は40〜80mg/Lである。
なお、本発明においては、表面処理の対象となるSm−Fe−N系磁性粒子粉末が、粒子の表面近傍のSm/Fe原子比が粒子の中心部分のSm/Fe原子比に対して高いものであることが好ましい。粒子中心部分のSm/Fe原子比はほぼSmFe17の組成であるから、粒子の表面近傍ではSmFe17組成に対してSm−リッチの組成となる。
本発明には、Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートを使用する。具体的には、エチルシリケート、メチルシリケートであり、エチルシリケートが好ましい。添加する際のアルキルシリケートは、アルキルシリケートのみが好ましいが、IPAなどで希釈したものを用いてもかまわない。
本発明に用いるSi(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートの添加量は、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末に対して1.0〜4.0wt%が好ましい。添加量が1.0wt%未満の場合には、表面処理後に得られるシリカの膜厚が薄く、この後行うシランカップリング剤による処理をしても、十分な膜厚が得られないため、Feが溶出しやすい。その為、錆が発生しやすくなる。逆に4.0wt%を超える場合は、付着しているシリカの膜厚が厚すぎ、重量あたりの非磁性成分が増加することとなり、磁気特性が低下するため好ましくない。
本発明において、アルキルシリケートを添加した後の予備混合は10〜30分が好ましい。
予備混合時の雰囲気は、不活性ガス雰囲気が好ましいが、空気中でも構わない。予備混合時には、加熱する必要はない。高温下で予備混合するとアルキルシリケートがSm−Fe−N系磁性粒子粉末に十分に拡散する前に加水分解が進み、その結果、均一なシリカ処理が得られなくなる可能性がある。
加熱処理時の温度は、60〜200℃が好ましい。加熱処理温度が60℃未満の場合には、加水分解反応が起きにくいため、シリカが付着しない。逆に200℃を超える場合には、加水分解反応の進行が早すぎて粒子表面に均一にシリカが付着せずムラができる。より好ましくは90〜190℃である。
加熱処理時の時間は1〜3時間が好ましい。加熱処理時の時間が1時間未満の場合には加水分解・脱水縮合反応が不十分で、シリカが十分に付着しない。また、3時間以上の場合、加水分解・脱水縮合反応は既に完了しており意味がない。
本発明において、加熱処理時の雰囲気は、不活性ガス雰囲気中が好ましいが80℃以下であれば大気中でも構わない。なお、圧力は、減圧下もしくは大気圧のどちらでも構わない。
本発明におけるアルキルシリケートによる表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末のFe溶出量は、20mg/L以下が好ましい。Fe溶出量が前記範囲外の場合には、本処理後にシランカップリング剤による処理を行ってもFe溶出量が抑制できず、目的の効果が十分得られない。好ましくは10mg/L以下である。
本発明におけるアルキルシリケート処理後のSm−Fe−N系磁性粒子粉末のSi含有量は0.10〜0.6重量%が好ましい。Si付着量が0.10重量%未満の場合には、シリカの膜厚が薄いためFeが溶出して錆が発生しやすくなる。逆に、0.6重量%を超える場合は、この後に行うシランカップリング剤処理後のシリカとの合計量が多くなり、重量あたりの非磁性成分が増加することなり、磁気特性が低下するため好ましくない。より好ましくは0.15〜0.40重量%である。
本発明におけるアルキルシリケート処理後のSm−Fe−N系磁性粒子粉末の吸油量は、11.5〜14.5ml/100gが好ましい。本発明におけるアルキルシリケート処理後のSm−Fe−N系磁性粒子粉末の吸油量が11.5ml/100g未満の場合には、シリカを付着させることによる粒子表面の改質が十分に行われていないために、シランカップリング剤による処理を行っても粒子表面はFeが溶出しやすい。一方、14.5ml/100gを超える場合は、この後シランカップリング剤による処理を行っても樹脂とのなじみが悪く、密着性の低い部分から錆が発生する。より好ましくは12.5〜14.5ml/100gである。
本発明におけるアルキルシリケート処理後のSm−Fe−N系磁性粒子粉末の圧縮密度(CD)は4.0g/cc以上が好ましい。圧縮密度(CD)が前記範囲未満の場合には、射出成形時の体積あたりの密度が低くなり、磁気特性が低下する。より好ましくは4.05〜4.5g/ccである。
本発明におけるアルキルシリケート処理後のSm−Fe−N系磁性粒子粉末のBET比表面積は、0.5〜2.5m/gが好ましい。BET比表面積が前記範囲外の場合には、適切な粉砕が行われておらず、高い磁気特性を得ることができない。より好ましくは0.6〜1.8m/gである。
本発明におけるアルキルシリケート処理後のSm−Fe−N系磁性粒子粉末のBET比表面積の変化率は、アルキルシリケートによる処理前後で−5〜−45%が好ましい。BETの変化率が−5%未満の場合には、付着しているシリカの膜厚が薄い、もしくは粒子表面のSi付着状態が均一ではなく、部分的に凝集していることが考えられ、この後行うシランカップリング剤による処理をしても、Fe溶出を抑制する十分な効果が得られない。その為、錆が発生しやすくなる。逆に−45%を超える場合は、付着しているシリカの膜厚が厚すぎ、重量あたりの非磁性成分が増加することとなり、磁気特性が低下するため好ましくない。より好ましくは−30〜−40%である。
次に、シランカップリング剤による被覆処理について述べる。
本発明においては、前記エチルシリケートによる表面処理を行った後、更に、シランカップリグ剤による表面処理を行う。
本発明で用いるシランカップリグ剤としては、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチレンジシラザン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシル[3−(トリメトキシsリル)プロピル]アンモニウムクロライド、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、オレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、ポリエトキシジメチルシロキサン、ポリエトキシメチルシロキサン、ビス(トリメトキシシリルプロピル)アミン、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルファン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、1,3,5−N−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、t−ブチルカルバメートトリアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のシランカップリング剤等を用いることができる。
シランカップリグ剤は、水、イソプロピルアルコール(IPA)等で希釈したものを用いてもよい。
シランカップリング剤による表面処理は、常法によって行えばよく、本発明では、混合・攪拌と同時に加熱しておくことが好ましい。
加熱処理時の雰囲気は不活性ガス中が好ましく、加熱処理温度は85〜150℃が好ましい。加熱処理温度が85℃未満の場合には、シランカップリング剤を希釈した際に用いたIPAが揮発せずに粒子表面に残っているため、樹脂と混練する際になじみが悪くなる。逆に150℃以上では、シランカップリング剤の反応が完了し、シリカは十分付着しているので意味がない。
次に、本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物について述べる。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を結合剤樹脂中に分散してなるものであって、当該Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を85〜99重量%含有し、残部が結合剤樹脂とその他添加剤とからなる。
前記結合剤樹脂としては、成形法によって種々選択することができ、射出成形、押し出し成形及びカレンダー成形の場合には熱可塑性樹脂が使用でき、圧縮成形の場合には、熱硬化性樹脂が使用できる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ナイロン(PA)系、ポリプロピレン(PP)系、エチレンビニルアセテート(EVA)系、ポリフェニレンサルファイド(PPS)系、液晶樹脂(LCP)系、エラストマー系、ゴム系等の樹脂が使用でき、前記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ系、フェノール系等の樹脂を使用することができる。
なお、ボンド磁石用樹脂組成物を製造するに際して、流動性、成形性を改善し、Sm−Fe−N系磁性粉末の磁気特性を十分に引き出すために、必要により、結合剤樹脂の他に可塑剤、滑剤、カップリング剤など周知の添加物を使用してもよい。また、フェライト磁石粉末などの他種の磁石粉末を混合することもできる。
これらの添加物は、目的に応じて適切なものを選択すればよく、可塑剤としては、それぞれの使用樹脂に応じた市販品を使用することができ、その合計量は使用する結合剤樹脂に対して0.01〜5.0重量%程度が使用できる。
前記滑剤としては、ステアリン酸とその誘導体、無機滑剤、オイル系等が使用でき、ボンド磁石全体に対して0.01〜1.0重量%程度が使用できる。
前記カップリング剤としては、使用樹脂とフィラーに応じた市販品が使用でき、使用する結合剤樹脂に対して0.01〜3.0重量%程度が使用できる。
他の磁性粉末としては、フェライト磁石粉末、アルニコ系磁石粉末、希土類系磁石粉末などが使用できる。
ボンド磁石用樹脂組成物の流れ性(MFR)は、後述する評価法において、150〜1000g/10min程度が望ましい。150g/10min未満の場合には、射出成型の成形性と生産性が著しく低下する。
本発明に係るボンド磁石用樹脂組成物は、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末を結合剤樹脂と混合、混練してボンド磁石用樹脂組成物を得る。
前記混合は、ヘンシェルミキサー、V字ミキサー、ナウター等の混合機などで行うことができ、混練は一軸混練機、二軸混練機、臼型混練機、押し出し混練機などで行うことができる。
次に、本発明に係るボンド磁石について述べる。
ボンド磁石の磁気特性は目的とする用途に応じて種々変化させることができるが、残留磁束密度は350〜850mT(3.5〜9.0kG)であり、保磁力は238.7〜1428.5kA/m(3000〜18000Oe)であり、最大エネルギー積は23.9〜198.9kJ/m(3〜25MGOe)であることが好ましい。
ボンド磁石の成形密度は4.5〜5.5g/cmであることが好ましい。
本発明におけるボンド磁石は、前記ボンド磁石用樹脂組成物を用いて、射出成形、押出成形、圧縮成形又はカレンダー成形等の周知の成形法で成形加工した後、常法に従って電磁石着磁やパルス着磁することにより、ボンド磁石とすることができる。
<作用>
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、Feの溶出量が低減されたものである。
本発明において、水や触媒を添加することなくアルキルシリケートが加水分解できる理由は明確でないが、本発明に用いるSm−Fe−N系磁性粒子粉末は粉体表面がアルカリ性であるために、これが触媒として作用し、粒子表面に吸着・存在している微量な水分と加水分解反応を起こしているため、新たに水を添加することなく反応が促進しているのではないかと推測している。
次に、実施例、比較例を用いて本発明についてさらに説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
Sm−Fe−N系磁性粒子粉末の平均粒径はHELOSにて測定した。
Sm−Fe−N系磁性粒子粉末の比表面積測定はBET法で求めた。
Si含有量はX−F(蛍光X線分析)による組成分析を行って算出した。
吸油量は、JIS K 5101に基づいて測定した。
圧縮密度は、試料を1t/cmの圧力で圧縮したときの密度を測定した。
炭素量は(株)堀場製作所の炭素硫黄測定装置、EMIA−820Wを用いて測定した。
鉄の溶出量は、カテコールを0.05g溶解させた純水50g中に、試料1.0gを浸漬させ、室温30℃の温度下で24h放置した後のろ液について、ICP発光分析装置を用いて測定した。カテコールは試料から溶出したFeを錯体化して安定化させて、試料から溶出してきたFeを正確に測定できるようになる。
Sm−Fe−N系磁性粒子粉末の磁気特性は、アクリル製のカプセル中に蝋と磁性粒子粉末を入れて、配向磁場を印加しながら、加熱冷却し、磁粉を配向した上で、試料振動型磁力計VSM(東英工業株式会社製)で測定した値で示した。
ボンド磁石用樹脂組成物の流れ性(MFR)は、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末89.4重量部と12ナイロン樹脂9.1重量%、酸化防止剤0.5重量%及び表面処理剤1.0重量%とをヘンシェルミキサーを用いて混合し、二軸押出混練機により混練(混練温度190℃)を行い、得られた組成物をセミメルトインデクサ(型式2A、東洋精機(株)製)を用いて加熱温度270℃、加重10kgfの条件で測定した。
ボンド磁石の磁気特性は、配向磁場中で成型したボンド磁石をBHトレーサー(東英工業工業株式会社)により測定した。
ボンド磁石の防錆性は、作製した10φ×7mmのボンド磁石の成形体を日本ボンド磁石工業協会のボンド磁石試験方法ガイドブックに記載されている「ボンド磁石の耐食試験方法」に従って実施した。試験環境は、最も苛酷な試験である塩水浸漬を選択し、作製した10φ×7mmの成形体をNaCl+純水、濃度5%溶液に浸漬させ、100hでの錆の発生具合を比較し、前記試験方法に記載された判断基準(◎、○、△、×)に基づいて評価した。錆の発生具合を明確に判断する為、ボンド磁石の表面はやすりで削って浸漬させた。
[前駆体1]
万能攪拌機に、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末(サンプルA)1500g作製し、Si(OR)(Rは炭素数2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートを30g直接添加し、窒素ガス中で10分間混合した。その後、撹拌しながら窒素雰囲気中120℃で1時間加熱処理し、粒子表面にシリカが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得た。
アルキルシリケートを処理する前のSm−Fe−N系磁性粒子粉末の諸特性を表1に示す。
[前駆体2〜8]
処理に用いるSm−Fe−N系磁性粒子粉末の種類、エチルシリケートの添加量及び加熱温度を種々変化させて、アルキルシリケートを処理したSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得た。
アルキルシリケートを処理したSm−Fe−N系磁性粒子粉末の諸特性を表2に示す。
前駆体1〜8で得られたシリカが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末についてX−F(蛍光X線分析)による組成分析を行ったところ、Si分析値は表2に示すようになり、本発明では水を使用することなく所定量のシリカが付着していることが確認できた。ただし、前駆体7、8はSi付着量が所定量より低い。これは、本実験では水を使用しない為に、アルキルシリケートの添加量が増えると、加水分解に必要な水分が不足する為である。
前駆体1〜8で得られたシリカが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末について、吸油量を測定した結果、表2に示すようになった。アルキルシリケート処理していないものと比べると吸油量は増加しており、Si付着による表面改質が確認できた。
前駆体1〜8で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末について、圧縮密度(CD)を測定した結果、表2に示すようになり、アルキルシリケート処理による圧縮密度の低下は起きなかった。
前駆体1〜8で得られたシリカが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末について、BET法よる比表面積を測定した結果、表2に示すようになった。アルキルシリケート処理していないものと比べると、比表面積の変化率は−10%〜−40%であった。これにより、Siは粒子表面の一部に凝集しているのではなく、均一に付着していることが推測できる。
前駆体1〜8で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末と表面処理を施していない磁粉について、鉄の溶出量を測定した。表2に示すように、120℃で加熱処理を行ったものが最も鉄の溶出量を抑制した。
[比較例1]
サンプルB1500gに、Si(OR)(Rは炭素数2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートを12.3g噴霧添加して、窒素ガス中1分間混合した。その後、pHが12に調整されたアンモニア水5.4gとエタノール15.9gの混合溶液を直接添加し、万能攪拌機で窒素ガス中1分間撹拌した。撹拌が終了後、磁性粉末を取り出し、減圧下230℃で30分間加熱処理し、シリカ薄膜が形成されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得た。
表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の諸特性を表3に示す。
[比較例2]
サンプルB 1500gに、純水を3g(粉に対して0.2重量部)添加し、窒素ガス中0.5分間混合した。磁性粉末を取り出し、減圧下50℃で30分間加熱処理(予備乾燥)した。次に、Si(OR)(Rは炭素数2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートを37.5g磁粉に添加し、窒素ガス中1分間混合した。その後、水5.4g(Si(OR)(Rは炭素数2のアルキル基で表されるアルキルシリケートの加水分解に必要とされる理論量))を添加し、窒素ガス中混合した。その後、磁性粉末を取り出し磁性粉末を取り出し、減圧下、230℃、30分間加熱処理し、磁性粉末を得た。
アルキルシリケートを処理したSm−Fe−N系磁性粒子粉末の諸特性を表3に示す。
比較例1、2で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の鉄の溶出量を調査し、前駆体1〜8と比較した。その結果、前駆体1〜8は比較例1,2に比べて溶出量が低減されており、その中でも120℃で加熱処理を行ったものが最も鉄の溶出量を抑制できていることがわかる。
[実施例1]
前駆体1で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末1500gに、シランカップリング剤(γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)15g、IPA35g、純水3gの混合溶液を直接添加して、万能攪拌機にて窒素ガス中10分間撹拌した。その後、撹拌しながら窒素雰囲気中100℃で1時間加熱処理し、冷却して磁粉を取り出した後、減圧下、120℃、2時間加熱処理をすることでエチルシリケートに由来するSi付着上にカップリング剤のSiが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得た。
実施例2〜8
前駆体の種類を種々変化させた以外は実施例1と同様にして表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得た。
シランカップリング剤によって処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の諸特性を表4に示す。
実施例1〜8で得られたシリカが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末についてX−F(蛍光X線分析)による組成分析を行ったところ、Si分析値は表4に示すようになり、所定量のSiが付着していることが確認できた。
実施例1〜8で得られたシリカが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末について、BET法よる比表面積を測定した結果、表4に示すようになり、アルキルシリケート処理後とシランカップリング剤処理後の比表面積の変化率は−20%〜−35%であり、いずれもBET比表面積が低下していることが確認された。これにより、Sm−Fe−N系磁性粒子粉末表面に付着している多くのSiは均一に付着していることが推測できる。
実施例1〜8で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の鉄の溶出量を測定した。表4に示すように、シランカップリング剤による処理を行うことによって、鉄の溶出量がアルキルシリケート処理したときよりも更に抑制できることがわかる。
[比較例3]
比較例1〜2で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末1500gに、実施例1と同様にシランカップリング剤による処理を施し、Si付着上にカップリング剤のSiが付着したSm−Fe−N系磁性粒子粉末を得た。
比較例3、4で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の鉄の溶出量は表5に示すようになった。
[実施例9]
次に、実施例1で得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末89.4重量部と12ナイロン樹脂9.1重量部、酸化防止剤0.5重量部及び表面処理剤1.0重量部とをヘンシェルミキサーを用いて混合し、二軸押出混練機により混練(混練温度190℃)を行い、ペレットを得たのち、射出成形してボンド磁石を作製した。
得られたボンド磁石の諸特性を表6に示す。
実施例10〜17、比較例5〜6
表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末の種類を種々変化させた以外は、前記実施例9と同様にしてボンド磁石を得た。
ボンド磁石の成型体について、防錆性を評価した。表6に示すように、実施例は比較例に比べて、いずれも優れた防錆性を有することが確認された。その中でもアルキルシリケートで処理した後120℃で加熱処理して得られたSm−Fe−N系磁性粒子粉末を用いて作製した10φ×7mm成形体が、最も錆の発生を抑制できていることが確認できた。
実施例11及び比較例5で得られたボンド磁石の防錆性試験の結果を、図1及び図2に示す。実施例11(図1)のボンド磁石はほとんど錆が発生していないが、比較例5(図2)のボンド磁石は多数の錆が発生していることが確認された。
本発明に係る表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末は、磁性粉粒子表面にシリカを付着することで、ボンド磁石での防錆性を高めることができるので、ボンド磁石用のSm−Fe−N系磁性粒子粉末として好適である。
実施例11で得られたボンド磁石の防錆性試験の結果である。 比較例5で得られたボンド磁石の防錆性試験の結果である。

Claims (6)

  1. ケイ素化合物で表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末であって、Feの溶出量が10mg/L以下であることを特徴とする表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末。
  2. Si(OR)(Rは炭素数1ないし2のアルキル基)で表されるアルキルシリケートに由来するシリカ及びシランカップリング剤で表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末であって、Feの溶出量が10mg/L以下であることを特徴とする表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末。
  3. Si含有量が0.15〜0.8重量%である請求項1又は2記載の表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末。
  4. 炭素含有量が0.1〜0.5重量%である請求項1乃至3のいずれかに記載の表面処理されたSm−Fe−N系磁性粒子粉末。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のSm−Fe−N系磁性粒子粉末と樹脂とからなるボンド磁石用樹脂組成物。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載のSm−Fe−N系磁性粒子粉末を含有することを特徴とするボンド磁石。
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