JP6606920B2 - 表面処理された希土類系磁性粉末及びその製造方法並びにボンド磁石及びその製造方法 - Google Patents

表面処理された希土類系磁性粉末及びその製造方法並びにボンド磁石及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、カップリング剤で表面処理された希土類系磁性粉末及びその製造方法並びにボンド磁石及びその製造方法に関する。
近年、希土類系磁性粉末を使用した希土類ボンド磁石が市場を拡大させている。このような希土類磁性粉末には、ネオジム鉄ボロン(Nd−Fe−B)系、サマリウムコバルト(Sm−Co)系、サマリウム鉄窒素(Sm−Fe−N)系等の粉末が使用されている。
これらの希土類ボンド磁石は、屋外で長期間雨や紫外線、熱に晒される製品や自動車のエンジンルーム内といった、過酷な条件下での使用が求められている。
しかしながら、希土類磁性粉末は活性な微粒子の金属磁性粉末であるため、高温、高湿度環境下では酸化や腐食等の変質が進み易く、長期に亘って高い磁気特性を維持することが難しいという課題がある。
この課題に対して、磁性粉末の表面処理を実施することで、希土類ボンド磁石の長期耐久性を高める試みがなされている。例えば特許文献1には、アルキル基やフェニル基を有するシランカップリング剤により疎水処理したSm−Fe−N磁性粉末と、12ナイロン樹脂とを複合化することにより、耐水性の高い磁石を得ることが記載されている。
特開2002−25814号公報
しかしながら、この技術では一定の効果が確認されるものの、80℃、相対湿度95%の条件下で磁気特性の低下がみられており、その耐水性が充分とはいえない。また、多くの親水基(アミド基)を有するナイロン樹脂に対して、アルキル基やフェニル基を有するシランカップリング剤により疎水処理した磁性粉末を複合化しているため、電気的な作用により両者が馴染み難く、結果として機械特性を損ねていた。
本発明に係る実施形態は、希土類系磁性粉末を準備する工程と、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、X:末端に極性基を有するアルキル基、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされる第一カップリング剤と、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、X:炭素数が6以上であるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされる第二カップリング剤とを用いて、前記希土類系磁性粉末を表面処理する工程とを含む表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法である。
また、本発明に係る他の実施形態は、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされるカップリング剤で表面処理された希土類系磁性粉末であって、前記カップリング剤が第一カップリング剤と、第二カップリング剤とを含み、前記第一カップリング剤におけるXが、末端に極性基を有するアルキル基であって、前記第二カップリング剤におけるXが、炭素数が6以上であるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基である表面処理された希土類系磁性粉末である。
上記によれば、高湿度条件で減磁が少なく、かつ優れた機械強度を有するボンド磁石およびそれらボンド磁石の製造方法およびそれら原料となるカップリング剤で表面処理された希土類系磁性粉末及びその製造方法を提供することができる。
第二カップリング剤の有機(X)基の炭素原子数とPCT減磁率の関係を示すグラフである。 第二カップリング剤の添加量とPCT減磁率の関係を示すグラフである。 実施形態に係る相分離構造をもつシランカップリング処理粒子の概念図である。 第二カップリング剤の添加量とPCT減磁率の関係を示すグラフである。 第二カップリング剤の添加量と曲げ強度の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は以下のものに特定されない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
(表面処理された磁性粉末)
表面処理された磁性粉末は、バインダ材と混成してボンド磁石を構成する。本実施形態に使用される磁性粉末は特に限定されないが、Sm−Fe−N系、Nd−Fe−B系、Sm−Co系の希土類磁性粉末が使用可能である。希土類系磁性粉末は、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされるカップリング剤で表面処理されている。ここでカップリング剤は、第一カップリング剤と、第二カップリング剤を含む。
希土類系磁性粉末は、Nd−Fe−B系と比べて耐熱性の点で、またSm−Co系と比べて希少金属を使用しない点でSm−Fe−N系磁性粉末とすることがより好ましい。Sm−Fe−N系磁性粉末としては、Th2Zn17型の結晶構造をもち、一般式がSmxFe100-x-yyで表される希土類金属Smと鉄Feと窒素Nからなる窒化物である。ここで、希土類金属Smの原子%のx値は、8.1〜10%の範囲に、Nの原子%のyは、13.5〜13.9(原子%)の範囲に、残部が主としてFeとされる。
Sm−Fe−N磁性粉末について、例えば、本出願人が先に出願した特許第3698538号で開示された方法で製造できる。これにより、Sm−Fe−N磁性粉末の平均粒径が2μm〜5μmであり、標準偏差が1.5以内のものを好適に使用できる。
一方で、Nd−Fe−B系磁性粉末については、例えば、特許第3565513号に記載されたHDDR法により製造できる。このNd−Fe−B系磁性粉末は、平均粒径が40〜200μm、最大エネルギー積が34〜42MGOe(270〜335kJ/m3)のものを好適に使用できる。
さらにSm−Co磁性粉末については、例えば、特許第3505261号により製造でき、平均径10〜30μmのものが使用できる。
(磁性粉末のカップリング処理)
次に、カップリング剤による磁性粉末の表面処理について述べる。結合樹脂と磁性粉末を混練する前に磁性粉末をカップリング処理することにより、樹磁性粉末の樹脂との結合性を高め、複合化を容易にできる。本実施形態では、X−Si−(OR)n(ただしX:有機成分基、R:Cm2m+1、m=1,2,3…)の化学式で表わされるシランカップリング剤を好適に使用することができ、耐水性底上げと機械強度の両立との課題を解決するために、2種類のカップリング剤として第一カップリング剤と第二カップリング剤を使用する。
(第一カップリング剤)
第一カップリング剤は、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、X:末端に極性基を有するアルキル基、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表され、Xにおける極性基がアミノ基、ウレイド基、エポキシ基、チオール基、メタクリロキシ基を有するものが好ましい。代表的なものを例示すると3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のアミノ基を有するもの、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ基を有するもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメエキシシラン等のメタクリロキシ基を有するもの、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト(チオール)基を有するもの、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、等のものを使用することができる。本実施形態においては、ナイロン樹脂と馴染みの良いアミノ基をもつカップリング剤を使用するのが好ましく、特に、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルトリエトキシシランを使用することが好ましい。第一カップリング剤の添加量としては、磁性粉末100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましく、0.2〜1.5重量部がより好ましい。これより少ないと樹脂との結合強度が不足するため機械強度が不十分となり、これより多いと磁石としての耐水性が低下するだけでなく処理中の液架橋により凝集し、磁気特性の減少を招くため好ましくない。
(第二カップリング剤)
第二カップリング剤(B)は、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、X:炭素数が6以上であるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされ、Xがフェニル基又はジフェニル基を有するものが好ましい。代表的なものを例示すると、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、p−トリルトリメトキシシラン、p−トリルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ドデシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−ドデシルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラン等を使用することができる。本実施形態においては、耐水性向上のため水との親和性が少ない点で炭素数6以上のアルキル基又はアリール基が好ましく、特にフェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランを使用することが好ましい。第二カップリング剤の添加量としては、磁性粉末100重量部に対して0.01〜3重量部が好ましく、0.1〜0.5重量部がより好ましい。これより少ないと磁石の耐水性は不十分となり、これより多いと樹脂との結合性が弱くなり、機械強度に悪影響を及ぼす恐れがある。
(磁性粉末の耐酸化処理)
これら磁性粉末は、カップリング剤により表面処理される前に、耐酸化性、耐食性、樹脂との濡れ性等を改善する目的で表面処理膜が施されていることが好ましい。表面処理膜としては、酸化物、リン酸塩、シリカ、アルミナ、チタニア等種々の表面処理膜を使用することができる。これらの処理は、必要に応じて組み合わせて用いることが可能である。表面処理膜形成方法は、基本的には湿式での化成処理、ミキサ、流動層型混合機を用いた乾式、メッキ、蒸着等により行われ、必要に応じて最適な処理方法をとることができる。この中で、シランカップリング剤との結合性を考慮すると、シリカ膜を使用することが好ましい。シリカ膜を希土類系磁性粉末の表面に形成することで、結合性のよい表面処理膜を形成できる。
シリカ膜の表面処理膜形成方法としては、例えば、特許第3719492号公報に記載されている方法で、ミキサ中で混合しながら、アルコキシシランを触媒存在下で加水分解、脱水縮合させて磁性粉末上にシリカ膜を形成させる方法を使用することができる。SiO2の付着量としては、磁性粉末100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、0.3〜1.5重量部がより好ましい。これより少ないとバリア性の高いシリカ膜にならず、これより多いと処理中の液架橋により凝集し、磁気特性の減少を招くため好ましくない。
(バインダ材)
バインダ材は、射出成形可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、種々のものが使用できる。なかでも、ナイロン樹脂(ポリアミド樹脂)が好適に使用できる。ナイロン樹脂は、アミド結合をもつ高分子化合物であり、6ナイロン、11ナイロン、12ナイロンのようなポリラクタム類、6,6ナイロン、6,10ナイロン、6,12ナイロンのようなジカルボン酸とジアミンとの縮合物、6/6,6ナイロン、6/6,10ナイロン、6/12ナイロン、6/6,12ナイロン、6/6,10/6,10ナイロン、6/6,6/6,12ナイロン、6−ナイロン/ポリエーテルのような共重合ポリアミド類、ナイロン6T、ナイロン9T、ナイロンMXD6、芳香族ナイロン、非晶質ナイロン等が挙げられる。このうち、吸水率の低さと成形性、機械強度との兼ね合いから、12ナイロンを使用することが好ましい。
(添加剤)
さらに、酸化防止剤、滑剤そして安定剤等といった添加剤も必要に応じて添加することができる。例えば、公知の特開2004−266151で挙げられたものを添加剤として使用できる。
(表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法)
次に表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法を説明する。概ね、希土類系磁性粉末の製造方法は、希土類系磁性粉末を準備する工程と、この希土類系磁性粉末をカップリング剤を用いて表面処理する工程とを含む。得られた希土類系磁性粉末を、さらにバインダ材と混錬する工程を経て、ボンド磁石を製造できる。
表面処理する工程には、上述の通り第一カップリング剤による表面処理と、第二カップリング剤による表面処理とを含む。それら表面処理は、第一カップリング剤と第二カップリング剤を同時に投入又は事前にそれらカップリング剤を混合したものを投入することもできるが、別々に投入することが好ましい。個別に表面処理することで、同時に表面処理した際に生じる凝集を避け、効果を高めることが可能となる。
(混練工程)
混練工程は、上述した磁性粉末と、バインダ材である樹脂に、必要に応じて添加剤を混合し、混練することで、射出成形ボンド磁石用組成物(コンパウンド)を得ることができる。混練機は特に限定されないが、単軸スクリュー混練機、二軸スクリュー混練機、ミキシングロール、ニーダ、バンバリーミキサ、噛み合わせ型二軸スクリュー押出機、非噛み合わせ二軸スクリュー押出機等を用いることができる。また混練は、180〜220℃の温度範囲で行うことが好ましい。
このようにして得られた表面処理された希土類系磁性粉末を用いることで、現行品並みに強度を維持しつつも、高温、高湿下においても磁力が低下しない高品質なボンド磁石用組成物が得られる。
<実施例>
(磁性粉末の耐酸化処理工程)
SmFeN磁性粉末(日亜化学製、平均粒径2.8μm)1000gを塩化水素:140gの希塩酸中で1分間攪拌した後、上澄み液の導電率が100μS・cm以下になるまで排水と注水を繰り返した。続いて、オルトリン酸:リン酸二水素ナトリウム=1:35の重量比で混合したものをpH3.2、PO4濃度を20wt%に調整したリン酸処理液50gを処理槽中にゆっくり添加し、10分間攪拌した後に吸引濾過し、真空乾燥した。乾燥後の磁性粉末900gに、25.5gのテトラエトキシシランと、4.5gの水を添加してミキサで混合した。その混合物を真空中200℃で加熱して、粒子表面に酸化珪素膜を形成した。このようにして得られた磁性粉末は、表面の一層目に微細なリン酸塩膜、二層目に微細なシリカ膜が確認され、固有保磁力は15.8kOeであった。
(シランカップリング処理工程)
ここで、実施例1に係る表面処理された希土類系磁性粉末を説明する。上記で得られたシリカ膜が形成された磁性粉末900gに、第一カップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシラン3.6gとエタノールと水を1:1の重量比にて混合した液1.8gを加え、ミキサで窒素ガス中3分間混合した後、減圧下90℃で30分間加熱処理することで、第一のカップリング処理された磁性粉末を得た。
引き続いて、第二カップリング剤としてフェニルトリメトキシシラン0.9gとエタノールと水をエタノールと水を1:1の重量比にて混合した液1.8gを加え、ミキサで窒素ガス中3分間混合した。次に、磁粉を取り出し、減圧下90℃で30分間加熱処理することで、第二シランカップリング処理された磁性粉末を得た。
(混練・成形工程)
以上のようにして得られたSmFeN磁性粉末に12ナイロン樹脂と酸化防止剤を重量比にしてそれぞれ91:8.5:0.5の重量比で混合し、二軸押出機で混練してボンド磁石用組成物であるコンパウンドを得た。このときの混練温度は210℃であった。
このコンパウンドを射出成形機のバレル内で230℃に加熱し、溶融させたコンパウンドを磁場印加しながら90℃に温調した金型内に射出成形し、径(Φ)10mm−高さ(t)7mmの耐水性評価用の円筒状成形品と幅(w)10×長さ(l)100×高さ(t)3mmの機械強度測定用の板状成形品を得た。
実施例2として、ジフェニルジメトキシシラン1.08gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例3として、p−スチリルトリメトキシシラン0.99gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例4として、n−ヘキシルトリメトキシシラン0.9gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例5として、n−オクチルトリメトキシシラン1.26gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例6として、実施例1の第二カップリング剤の使用量を0.45g(0.5倍量)とした以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例7として、実施例1の第二カップリング剤の使用量を1.8g(2倍量)とした以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例8として、実施例1の第二カップリング剤の使用量を2.7g(3倍量)とした以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例9として、実施例1の第二カップリング剤の使用量を3.6g(4倍量)とした以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例10として、実施例1の第一カップリング剤を投入し窒素ガス中3分間混合した後に、減圧下90℃で30分間の乾燥工程(中間乾燥)を挿まず、引き続き第二カップリング剤を投入し混合した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例11として、実施例10の第二カップリング剤の使用量を1.8g(2倍量)とした以外は、実施例10と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例12として、実施例10の第二カップリング剤の使用量を2.7g(3倍量)とした以外は、実施例10と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例13として、実施例10の第二カップリング剤の使用量を3.6g(4倍量)とした以外は、実施例10と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例14として、実施例11の第一カップリング剤と第二カップリング剤の処理の順番を入れ替えた以外は、実施例9と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
実施例15として、実施例15の第一カップリング剤と第二カップリング剤の処理の順番を入れ替えた以外は、実施例13と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
比較例1
比較例1として、シリカ膜が形成された磁性粉末900gに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン3.6gとエタノールと水を1:1の重量比にて混合した液1.8gを加え、ミキサで窒素ガス中3分間混合した。次に、磁粉を取り出し、減圧下90℃で30分間加熱処理することで、シランカップリング処理された磁性粉末を得た。さらに、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
比較例2
比較例2として、磁性粉末900gに、シランカップリング剤としてフェニルトリメトキシシランを3.6g加えた以外は、比較例1と同様の方法でボンド磁石用コンパウンドを得た。得られたコンパウンドは溶融粘度が高く、ボンド磁石成形品を得るためには成形温度を高める必要があった。射出成形機のバレル内で260℃に加熱した溶融コンパウンドを、磁場印加しながら90℃に温調した金型内に射出成形し、径(Φ)10mm−高さ(t)7mmの耐水性評価用の円筒状成形品を得た。また、280℃に加熱した溶融コンパウンドを、90℃に温調した金型内に射出成形し、幅(w)10×長さ(l)100×高さ(t)3mmの機械強度測定用の板状成形品を得た。
比較例3
比較例3として、ビニルトリメトキシシラン0.72gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
比較例4
比較例4として、メチルトリメトキシシラン0.63gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
比較例5
比較例5として、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン1.17gを第二カップリング剤に使用した以外は、実施例1と同様の方法でボンド磁石用組成物を作製した。
(耐水性の評価)
得られた円柱状磁石を空芯コイルで60kOeの着磁磁界で着磁した後、磁石表面の汚れや油分をふき取って耐圧容器に仕込み、121℃オーブン中で200時間保持するプレッシャークッカーテストを行い、試験前後でのフラックスから不可逆減磁率を求めた。結果を表1に示す。
(機械強度の評価)
続いて、板状磁石を用いて、アイゾッド衝撃強度とインストロン万能試験機にて曲げ機械強度を測定し、ボンド磁石の機械強度を求めた。結果を表1に示す。
以下、得られた結果について考察する。最初に、本実施例における第二カップリング剤の化学構造について検証した。図1は、表1の実施例1〜5と比較例1、3、4、5より第二カップリング剤1分子あたりの有機基(X)成分の炭素原子数と減磁率の関係を示すが、炭素原子数と減磁率には明瞭な傾向がみられ、耐水性改善に効果的な炭素原子数は6以上であるといえる。
続いて、第二カップリング剤の添加量について検証した。結果を表2に示す。図2には、第二カップリング剤(X=フェニル基)添加量と減磁率の関係を示す。減磁率は、カップリング剤添加量が磁性粉末100重量部に対して0.1重量部までは急な減少がみられ、また、0.1重量部以上の添加で緩やかな減少に転じる傾向が見られた。これより、耐水性改善により効果的な第二カップリング剤の添加量は0.1重量部以上である。
以上により、第二カップリング剤の添加効果が確認された。本実施例によると、一層のカップリング剤だけで優れた耐水性を得ることは困難である。表1の比較例1は第一カップリング剤のみであるため耐水性に乏しく、比較例2は第二カップリング剤のみであるため減磁率の改善に一定の効果が見られるものの、ナイロン樹脂と馴染み難くなり、溶融粘度の増大が確認されるとともに、機械強度の大幅な低下がみられた。溶融粘度が増大したコンパウンドは成形温度も高くなる傾向があり、結果、樹脂や磁粉の酸化劣化が生じやすく、耐水性や機械強度を損ないやすい。本実施例によると、第二カップリング剤の添加量を増やしても溶融粘度の上昇は確認できなかった(逆に低下した)。このことから、カップリング処理された粉末の最表面には、第二カップリング剤成分だけでなく、第一カップリング剤成分が頭を出し、図3で示すような相分離構造を形成していると考えるのが自然である。相分離構造における第一カップリング剤成分1が樹脂との馴染みに寄与し、第二カップリング剤成分2が磁粉の耐水化に寄与する。
続いて、2種類のカップリング剤の処理方法について検証した。結果を表2、図4、図5に示す。図4、図5は、第一のカップリング処理と第二のカップリング処理の間の乾燥工程(中間乾燥)の有無と、ボンド磁石の機械強度の関係を示したものである。図4によると、減磁率は中間乾燥の有無に関係がなかった。また、図5によると中間乾燥を入れた場合、カップリング剤処理量の増加に伴って曲げ強度は向上した。これは磁粉の凝集の影響であると考えられる。中間乾燥を入れた場合、処理中の液量が減少することで液架橋による凝集が起こりにくくなるためと考えられる。
続いて、2種類のカップリング剤の処理の順番について検証した。結果を表3に示す。表3は、第二カップリング剤を先に塗布し、第一カップリング剤を後から塗布することで磁石を作製した。結果として、カップリング剤の順番は耐水性や機械強度に影響しないことがわかった。
この構成により作製された磁性粉末を用いた12ナイロンのボンド磁石は、高温高湿度環境下での耐久性と優れた機械強度を併せ持つ。よって磁性粉末の耐水性とナイロン樹脂との結合性を高めることで、高温高湿度環境下での耐久性と優れた機械強度を併せ持つボンド磁石が実現できる。
本発明の実施形態に係る希土類系磁性粉末及びその製造方法並びにボンド磁石及びその製造方法によれば、ナイロンバインダのボンド磁石の耐水性を効果的に高めることが可能となり、100℃以上の高温と高湿度雰囲気に曝されるモータ、センサ用の磁性材料への応用が可能である。
1…第一カップリング剤成分
2…第二カップリング剤成分

Claims (16)

  1. 希土類系磁性粉末を準備する工程と、
    一般式;X−Si−(OR)n(ただし、X:3−アミノプロピル基、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされる第一カップリング剤と、一般式;X−Si−(OR)n(ただし、X:炭素数が6以上であるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされる第二カップリング剤とを用いて、前記希土類系磁性粉末を表面処理する工程と
    を含表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  2. 記第二カップリング剤におけるXがフェニル基又はジフェニル基である請求項1に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  3. 記希土類系磁性粉末を準備する工程において、表面にシリカ膜が形成されている前記希土類系磁性粉末を準備する請求項1または2に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  4. 記表面処理する工程において、第一カップリング剤で表面処理し、その後第二カップリング剤で表面処理する請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  5. 記表面処理する工程において、第二カップリング剤で表面処理し、その後第一カップリング剤で表面処理する請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  6. 前記第一カップリング剤の添加量が前記希土類系磁性粉末100重量部に対して0.01〜3重量部である請求項1〜のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  7. 前記第二カップリング剤の添加量が前記希土類系磁性粉末100重量部に対して0.01〜3重量部である請求項1〜のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  8. 前記希土類系磁性粉末を準備する工程において、Sm−Fe−N系磁性粉末である前記希土類系磁性粉末を準備する請求項1〜のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法にて表面処理された希土類系磁性粉末を得る工程と、それにより得られた希土類系磁性粉末とバインダ材とを混錬する工程と、を含むボンド磁石の製造方法。
  10. 一般式;X−Si−(OR)n(ただし、R:炭素数が1〜3のアルキル、n=1〜3)で表わされるカップリング剤で表面処理された希土類系磁性粉末であって、
    前記カップリング剤が第一カップリング剤と、第二カップリング剤とを含み、
    前記第一カップリング剤におけるXが、3−アミノプロピル基であって、
    前記第二カップリング剤におけるXが、炭素数が6以上であるアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であ表面処理された希土類系磁性粉末。
  11. 記第二カップリング剤におけるXがフェニル基又はジフェニル基である請求項10に記載の表面処理された希土類系磁性粉末。
  12. 記希土類系磁性粉末の表面にシリカ膜が形成されている請求項10または11に記載の表面処理された希土類系磁性粉末。
  13. 前記第一カップリング剤の添加量が前記希土類系磁性粉末100重量部に対して0.01〜3重量部である請求項1012のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末。
  14. 前記第二カップリング剤の添加量が前記希土類系磁性粉末100重量部に対して0.01〜3重量部である請求項1013のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末。
  15. 前記希土類系磁性粉末が、Sm−Fe−N系磁性粉末である請求項1014のいずれか一項に記載の表面処理された希土類系磁性粉末。
  16. 請求項1015のいずれか一項に記載の、表面処理された希土類系磁性粉末と、バインダ材とを含むボンド磁石。
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