JP2008260270A - 溶液製膜設備及び溶液製膜方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流延ダイ81は、リップ板210、211やインナーディッケル板223、224とを有する。これらの接液面210a、211a、223a、224aが流出口81aを形成する。リップ板210及びインナーディッケル板223は、流出方向A1における稜211cと稜223cとの距離CL1が9μm以下になるように配される。同様にして、距離CL2〜CL4が、それぞれ9μm以下になるように、リップ板210、211やインナーディッケル板223、224が配される。周面82bが50m/分以上で方向Z1へ走行する。流延ドープ51は流出口81aから流出し、周面82bにかけて流延ビード230を形成する。減圧チャンバ90は、流延ビード230の背面230c側を減圧する。
【選択図】図6
Description
本実施形態においては、ポリマーとしてセルロースアシレートを用いており、セルロースアシレートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)が特に好ましい。そして、セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基の水素原子に対するアシル基の置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足するものがより好ましい。なお、以下の式(I)〜(III)において、A及びBは、セルロースの水酸基の水素原子に対するアシル基の置換度を表わし、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。なお、TACの90重量%以上が0.1mm〜4mmの粒子であることが好ましい。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
また、本発明に用いられるポリマーはセルロースアシレートに限定されるものではない。
ドープを調製する溶媒としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが挙げられる。なお、本発明において、ドープとはポリマーを溶媒に溶解または分散して得られるポリマー溶液,分散液を意味している。
図1にドープ製造ライン10を示す。ドープ製造ライン10には、溶媒を貯留するための溶媒タンク11と、溶媒とTACなどとを混合するための溶解タンク13と、TACを供給するためのホッパ14、添加剤液を貯留するための添加剤タンク15と、後述する膨潤液を加熱するための加熱装置18と、調製されたドープの温度を調整する温調機19と、ドープを濾過する濾過装置20と、ドープを濃縮するフラッシュ装置21,濃縮後のドープを濾過する濾過装置22などが備えられている。また、溶媒を回収するための回収装置23と、回収された溶媒を再生するための再生装置24とが備えられている。また、溶解タンク13の下流にはポンプ25が設けられ、フラッシュ装置21の下流にはポンプ26が設けられる。ポンプ25は溶解タンク13中の膨潤液44を加熱装置18に送り、ポンプ26はフラッシュ装置21中の濃縮後の濾過装置22に送る。そして、濾過装置20,22の下流側には、ストックタンク30が接続する。ドープ製造ライン10は、ストックタンク30を介してフイルム製造ライン32に接続されている。
次に、本発明のフイルム製造工程50について説明する。図2のように、フイルム製造工程50は、上記で得られた原料ドープ48から流延ドープ51を調製する流延ドープ調製工程52と、流延ドープ51を支持体上に流延して流延膜53を形成する流延工程54と、自己支持性を有する流延膜53を支持体から剥ぎ取って湿潤フイルム55とする剥取工程56と、湿潤フイルム55を乾燥して、フイルム57を得る乾燥工程58とを有する。なお、このフイルム57を巻き取り、フイルムロールとする巻取工程を行っても良い。
図3に、本実施形態で用いるフイルム製造ライン32の概略図を示す。フイルム製造ライン32は、液法装置61と流延室62とパスローラ63とピンテンタ64と耳切装置65と乾燥室66と冷却室67と巻取室68とを有する。
流延ダイ81の下方には、略円柱状または略円筒状に形成される流延ドラム82が設けられる。流延ドラム82は、流延制御部79と接続する軸82aを有する。流延制御部79の制御の下、流延ドラム82は、周面82bが走行方向Z1に所定速度で走行するように、軸82aを中心に回転する。
剥取ローラ83は、走行方向Z1からみて流延ダイ81より下流側、流延ドラム82の周面82bの近傍に配される。剥取ローラ83は、流延ドラム82上の流延膜53を剥ぎ取り、湿潤フイルム55とする。また、減圧チャンバ90は、流延ダイ81と剥取ローラ83との間の流延ドラム82の周面82b近傍に配される。
図4のように、流延ダイ81は、リップ板210、211を有する。リップ板210、211には、それぞれ所定の形状の窪みが形成されている。これらの窪みが向き合うようにしてリップ板210、211を組み合わせることにより、リップ板210,211に設けられる窪みが、マニホールド215とスリット216と流出口81aとの主要部を形成する。
流延ダイ81を構成するリップ板210、211とインナーディッケル板223、224を形成する材料に求められる材質として、流延ドープ51との接触による酸化や腐食等に耐えうること、そして、前述した距離CL1〜CL4を所定の範囲内に維持するため、流延工程54において、寸法の変動が起こりにくい材料を用いることが好ましい。すなわち、リップ板210、211とインナーディッケル板223、224の形成材料としては、下記(条件1)〜(条件3)を満たすものを用いることが好ましい。
(条件1) 電解質水溶液での強制腐食試験でSUS316と略同等の耐腐食性を有するもの。
(条件2) ジクロロメタン、メタノール、水の混合液に3ヵ月浸漬しても気液界面にピッティング(孔開き)が生じない耐腐食性を有するもの。
(条件3) 熱膨張率が2×10−5(℃−1)以下であること。
したがって、リップ板210、211や、側板212,213を形成する材料としては、析出硬化型のステンレス鋼が好ましい。
溶液としては、ポリマーの貧溶媒と良溶媒との混合物であることが好ましい。溶媒がそのポリマーの貧溶媒であるか良溶媒であるかの判断方法は、ポリマーが全重量の5重量%となるように当該溶媒とポリマーとを混合し、その混合物中に不溶解物が有るか否かにより行うことができる。そして、混合物中に不溶解物がある場合には、当該溶媒は貧溶媒であり、混合物中に不溶解物がない場合には、当該溶媒は良溶媒である。
ポリマーとしてセルロースアシレートを用いる場合、ポリマーの良溶媒成分としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素例えば、ジクロロメタン,クロロベンゼンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)を用いること好ましい。これらの中でも、炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素を用いることがより好ましく、ジクロロメタンを用いることが最も好ましい。
ポリマーとしてセルロースアシレートを用いる場合、ポリマーの貧溶媒成分としては、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)やケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)を用いることが好ましい。これらの中でも、炭素原子数1〜12のアルコールを用いることがより好ましく、メタノールを用いることが最も好ましい。なお、溶液を構成する良溶媒や貧溶媒としては、複数の化合物を混合した混合物を用いてもよい。
図3及び図8のように、減圧チャンバ90は、走行方向Z1からみて、流延ダイ81よりも上流側に配される。減圧チャンバ90は、流延ビード230の背面230c側を、流延ビード230の走行方向Z1からみて下流の面(以下、前面と称する)230d側の圧力よりも−10Pa以上−2000Pa以下の範囲で減圧することができる。減圧チャンバ90は、図示しない制御部に接続する。図示しない制御部の制御の下、減圧チャンバ90は、所定の圧力で減圧する。なお、本明細書において、「流延ビード51の背面230c側を−X(Pa)以下に減圧する」とは、流延ビード230の前面230d側よりX(Pa)以上低くなるように、背面230c側を減圧することをいう。
(条件4) 加工時のリップ板210、211及びインナーディッケル板223,224の体積変化率が0.05%以下であること。
(条件5) インナーディッケル板223、224の硬さがリップ板210、211を傷つけない程度のものであること。
巻き取られたセルロースアシレートフイルムの性能及びそれらの測定法は、特開2005−104148号の[0112]段落から[0139]段落に記載されている。これらも本発明にも適用できる。
前記セルロースアシレートフイルムの少なくとも一方の面が表面処理されていることが好ましい。前記表面処理が真空グロー放電処理、大気圧プラズマ放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理、火炎処理、酸処理またはアルカリ処理の少なくとも一種であることが好ましい。
(帯電防止・硬化層・反射防止・易接着・防眩)
前記セルロースアシレートフイルムの少なくとも一方の面が下塗りされていても良い。
前記セルロースアシレートフイルムは、特に偏光板保護フイルムとして有用である。セルロースアシレートフイルムを偏光子に貼り合わせた偏光板を、液晶層に通常は2枚貼って液晶表示装置を作製する。ただし、液晶層と偏光板との配置は限定されるものではなく、公知の各種配置とすることができる。特開2005−104148号には、液晶表示装置として、TN型,STN型,VA型,OCB型,反射型、その他の例が詳しく記載されている。この方法は、本発明にも適用できる。また、同出願には光学的異方性層を付与した、セルロースアシレートフイルムや、反射防止、防眩機能を付与したセルロースアシレートフイルムについての記載もある。更には適度な光学性能を付与し二軸性セルロースアシレートフイルムとして光学補償フイルムとしての用途も記載されている。これは、偏光板保護フイルムと兼用して使用することもできる。これらの記載は、本発明にも適用できる。特開2005−104148号の[1088]段落から[1265]段落に詳細が記載されている。
次に、本発明の実験1について説明する。フイルム製造に使用したポリマー溶液(ドープ)の調製に際しての配合を下記に示す。
原料ドープ48の調製に用いた化合物の処方を下記に示す。
セルローストリアセテート(置換度2.8) 89.3重量%
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 7.1重量%
可塑剤B(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 3.6重量%
の組成比からなる固形分(溶質)を
ジクロロメタン 87重量%
メタノール 12重量%
n−ブタノール 1重量%
からなる混合溶媒に適宜添加し、攪拌溶解して原料ドープ48を調製した。なお、原料ドープ48の固形分濃度は19.3重量%になるように調整した。原料ドープ48を濾紙(東洋濾紙(株)製,#63LB)にて濾過後さらに焼結金属フィルタ(日本精線(株)製06N,公称孔径10μm)で濾過し、さらにメッシュフイルタで濾過した後にストックタンク30に入れた。
なお、ここで使用したセルローストリアセテートは、残存酢酸量が0.1重量%以下であり、Ca含有率が58ppm、Mg含有率が42ppm、Fe含有率が0.5ppmであり、遊離酢酸40ppm、さらに硫酸イオンを15ppm含むものであった。また6位水酸基の水素に対するアセチル基の置換度は0.91であった。また、全アセチル基中の32.5%が6位の水酸基の水素が置換されたアセチル基であった。また、このTACをアセトンで抽出したアセトン抽出分は8重量%であり、その重量平均分子量/数平均分子量比は2.5であった。また、得られたTACのイエローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であった。このTACは、綿から採取したセルロースを原料として合成されたものである。以下の説明において、これを綿原料TACと称する。
下記の処方からマット剤液を調製した。なお、TACは、原料ドープ48の調製に用いたものと同じ物を用いた。
シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジルR972) 0.67重量%
セルローストリアセテート 2.93重量%
トリフェニルフォスフェート 0.23重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.12重量%
ジクロロメタン 88.37重量%
メタノール 7.68重量%
上記処方からマット剤液を調製して、アトライターにて体積平均粒径0.7μmになるように分散を行った後、富士フイルム(株)製アストロポアフィルタにてろ過した。そして、マット剤液用タンクに入れた。
下記の処方から紫外線吸収剤溶液を調製した。なお、TACは、原料ドープ48の調製に用いたものと同じ物を用いた。
UV剤1 2(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−tert―ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 5.83重量%
UV剤2 2(2´−ヒドロキシ3´,5´−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール 11.66重量%
セルローストリアセテート 1.48重量%
トリフェニルフォスフェート 0.12重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.06重量%
ジクロロメタン 74.38重量%
メタノール 6.47重量%
上記処方から紫外線吸収剤溶液を調製し、富士フイルム(株)製のアストロポアフィルタにてろ過した後に紫外線吸収剤液法用タンクに入れた。
減圧チャンバ90が、背面230c側を略−350Paで減圧したこと以外は、実験1と同様にしてフイルムを製造した。
減圧チャンバ90が、背面230c側を略−150Paで減圧したこと以外は、実験1と同様にしてフイルムを製造した。
距離CL1〜CL4が10μm以上に調整された流延ダイを用いたこと、及び減圧チャンバ90が、背面230c側を略−90Paで減圧したこと以外は、実験1と同様にして、溶液製膜方法によりフイルムを製造した。
距離CL1〜CL4が10μm以上に調整された流延ダイを用いたこと、及び減圧チャンバ90が、背面230c側を略−150Paで減圧したこと以外は、実験1と同様にして、溶液製膜方法によりフイルムを製造した。
表1に記載される条件で流延工程を行ったこと以外は、実験1と同様にして、溶液製膜方法によりフイルムを製造した。なお、実験7では、減圧チャンバ90による背面230c側の減圧を行わなかったこと以外は実験1と同様にして、溶液製膜方法によりフイルムを製造した。
上記実施例において、同伴風の流入、流延ビードの不安定化による厚みムラの故障の有無について、下記の方法により評価した。なお、以下の測定は、各実験1〜11全てに共通であり、実験1〜11での評価結果を、減圧チャンバ90の減圧量P1、距離CL1〜CL4とともに、纏めて表1に示す。なお、表1における評価結果の番号は、以下の各評価項目に付した番号に対応する。
形成された流延膜と流延ドラムの周面との間に同伴風が流入したか否かを目視にて調べ、以下の評価を行った。
同伴風の流入が確認できなかった。(○)
微量の同伴風の流入を確認することができた。(△)
同伴風の流入をはっきりと確認することができた。(×)
流出口81aから周面82bにかけて形成された流延ビードの振動の有無を目視にて調べ、以下の評価を行った。
流延ビードの振動が確認できなかった。(○)
微量の流延ビードの振動を確認することができた。(△)
流延ビードの振動をはっきりと確認することができた。(×)
得られたフイルムの厚みムラを次の方法で測定して、以下の評価を行った。測定方法は、フイルムを25℃,60RH%下でアンリツ電気社製、電子マイクロメーターを用いて、5箇所を測定した。測定値の平均値と偏差とから相対標準偏差RSD(=偏差/平均値×100%)を算出した。そして相対標準偏差からフイルムの厚みムラを以下基準で行った。
5%未満・・厚みの均一性に優れている。(○)
5%以上10%未満・・若干の厚みムラが生じているものの、光学フィルムとしての使用には問題がない程度であった。(△)
10%以上・・厚みムラが生じている。(×)
使用したセルローストリアセテートは、木材から採取したセルロースを原料として合成されたものであり、Ca含有率が5ppmであったこと、UV剤1として、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、溶液製膜方法によりフイルムを製造した。
セルローストリアセテート及びUV剤1は実験1と同様のものを用いて、それ以外は、実施例1の実験2〜11と同様にして、溶液製膜方法によりフイルムを製造した。
32 フイルム製造ライン
44 膨潤液
48 原料ドープ
50 フイルム製造工程
51 流延ドープ
52 流延ドープ調製工程
53 流延膜
54 流延工程
55 湿潤フイルム
56 剥取工程
57 フイルム
58 乾燥工程
61 液法装置
62 流延室
79 流延制御部
81、302、312 流延ダイ
81a 流出口
82 流延ドラム
82a 軸
82b 周面
83 剥取ローラ
90 減圧チャンバ
210、211 リップ板
210a,211a 接液面
210b、211b、 端面
210c、211c、 稜
215 マニホールド
216 スリット
218 側板
220 供給口
223、224、300,301、310、311 インナーディッケル板
223a,224a 接液面
223b、224b 端面
223c、224c 稜
223d 端面
227 斜面
230 流延ビード
230a 両側端部
230c 背面
Claims (12)
- エンドレスに走行する支持体上に、ポリマーと溶媒とを含むドープを流延し、
前記支持体上に流延膜を形成した後に前記支持体から前記流延膜を剥ぎ取り乾燥させてフイルムを製造する溶液製膜方法において、
前記ドープの流出方向における凹凸が9μm以下である流出口から前記ドープを流出し、
前記流出口から前記支持体にかけて前記ドープが形成する流延ビードの背面側を減圧することを特徴とする溶液製膜方法。 - 前記背面側を−100Pa以上−1000Pa以下に減圧することを特徴とする請求項1記載の溶液製膜方法。
- 前記フイルムの膜厚が20μm以上70μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の溶液製膜方法。
- 前記フイルムの幅が1.5m以上3m以下であることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載の溶液製膜方法。
- 前記支持体の走行速度が50m/分以上200m/分以下であることを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項記載の溶液製膜方法。
- 前記支持体が、キャスティングドラムまたは流延バンドであることを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1項記載の溶液製膜方法。
- エンドレスに走行する支持体上に、ポリマーと溶媒とを含むドープを流延し、
前記支持体上に流延膜を形成した後に前記支持体から前記流延膜を剥ぎ取り乾燥させてフイルムを製造する溶液製膜設備において、
前記ドープの流出方向における凹凸が9μm以下である流出口を有する流延ダイと、
前記流出口から前記支持体にかけて前記ドープが形成する流延ビードの背面側を減圧する減圧チャンバとを備えることを特徴とする溶液製膜設備。 - 前記減圧チャンバが、前記背面側を−100Pa以上−1000Pa以下に減圧することを特徴とする請求項7記載の溶液製膜設備。
- 前記フイルムの膜厚が20μm以上70μm以下であることを特徴とする請求項7または8記載の溶液製膜設備。
- 前記フイルムの幅が1.5m以上3m以下であることを特徴とする請求項7ないし9のうちいずれか1項記載の溶液製膜設備。
- 前記支持体の走行速度が50m/分以上200m/分以下であることを特徴とする請求項7ないし10のうちいずれか1項記載の溶液製膜設備。
- 前記支持体が、キャスティングドラムまたは流延バンドであることを特徴とする請求項7ないし11のうちいずれか1項記載の溶液製膜設備。
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