JP2008249563A - 生体高分子分析装置及び生体高分子分析方法 - Google Patents

生体高分子分析装置及び生体高分子分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サンプルの生体高分子を効率よく結合させることができる生体高分子分析装置を提供する。
【解決手段】生体高分子分析装置1の固体撮像デバイス10は、半導体膜23、光透過性の第一ゲート電極31を有するフォトセンサを備える。第一ゲート電極31は、センサ検出モードでは、半導体膜23に入射した光量に応じて生じるキャリアを蓄積するために第一電圧を印加され、ターゲット移動モードでは、電荷を帯電した生体高分子を誘引するために第一電圧に対して電位差が+30V未満の範囲で可変である第二電圧を印加し、その電圧レベルを変化させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、生体高分子分析装置及び生体高分子分析方法に関し、特に固体撮像デバイスを用いた生体高分子分析装置及び生体高分子分析方法に関する。
様々な生物種の遺伝子の発現解析を行うためにDNAマイクロアレイや抗体マイクロアレイ等の生体高分子分析マイクロアレイやその読取装置が開発されている。生体高分子分析マイクロアレイは、プローブとなる既知の塩基配列のcDNAや抗体をスライドガラス等の固体担体上にマトリックス状に整列固定させたものである。例えば、DNAマイクロアレイ及びその読取装置を用いた遺伝子の発現解析は次のようにして行う。
まず、既知の塩基配列を有した複数種類のcDNA(以下、プローブDNAという)をスライドガラス等の固体担体に整列固定させたDNAマイクロアレイを準備する。
次に、検体からmRNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAを合成し、標識物質で標識したものを用意する(以下、標識DNAという)。ここで、標識物質には蛍光体や化学発光基質、あるいは化学発光基質を発光させる酵素等を用いることができる。
次に、標識DNAをDNAマイクロアレイ上に添加すると、標識DNAが相補的なプローブDNAとハイブリダイズすることによりDNAマイクロアレイ上に固定される。
次に、DNAマイクロアレイを読取装置にセッティングし、読取装置(例えば、特許文献1参照)にて分析する。読取装置は、X方向及びそれ直交するY方向にDNAマイクロアレイを移動させながら、DNAマイクロアレイに励起光ビームを照射して標識物質から発した光を集光レンズでフォトマルチプライヤーに集光させ、光強度をフォトマルチプライヤーで計測することで、DNAマイクロアレイの面内の光強度分布を計測するものである。これにより、DNAマイクロアレイ上の光強度分布が二次元の画像として出力される。出力された画像内で光強度が大きい部分には、プローブDNAの塩基配列と相補的な塩基配列を有した標識DNAが含まれていることを表している。従って、二次元画像中のどの部分の蛍光強度が大きいかによって検体で発現しているmRNAを同定することができる。
特開2000−131237
しかし、DNAマイクロアレイを用いてDNAを分析するには、少量なサンプルのDNAを効率よくDNAマイクロアレイのDNAに結合させなければならなかった。
そこで、本発明の課題は、サンプルの生体高分子を効率よく結合させることができる生体高分子分析装置及び生体高分子分析方法を提供することである。
以上の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、生体高分子分析装置において、
半導体膜、光透過性の第一ゲート電極を有するフォトセンサを備えた固体撮像デバイスにおいて、
前記第一ゲート電極は、センサ検出モードでは、前記半導体膜に入射した光量に応じて生じるキャリアを蓄積するために第一電圧を印加され、
ターゲット移動モードでは、電荷を帯電した生体高分子を誘引するために前記第一電圧に対して電位差が+30V未満の範囲で可変である第二電圧を印加されること、
を特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の生体高分子分析装置において、
前記フォトセンサは第二ゲート電極を備え、
前記センサ検出モードにおいて、前記第一ゲート電極に前記第一電圧を印加したのち、所定時間を経て、前記キャリアの働きに伴った電流を流すために前記第二ゲート電極に第三電圧を印加することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の生体高分子分析装置において、
前記固体撮像デバイスを加熱・冷却する加熱冷却素子を更に備え、
前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加される前に、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを加熱し、
前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加されている時に、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを冷却し、
前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加された後、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを加熱することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の生体高分子分析装置において、
前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加された後、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを加熱する温度は、前記スポットの受光面上に固定されたプローブとミスハイブリダイズした生体高分子を解離する解離温度であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、生体高分子の分析方法であって、
半導体膜、光透過性の第一ゲート電極を有するフォトセンサを備えた固体撮像デバイスにおいて、
前記第一ゲート電極に、センサ検出モードでは、前記半導体膜に入射した光量に応じて生じるキャリアを蓄積するために第一電圧を印加し、
ターゲット移動モードでは、電荷を帯電した生体高分子を誘引するために前記第一電圧に対して電位差が+30V未満の範囲で可変である第二電圧を印加すること、
を特徴とする。
本発明によれば、蛍光標識されたサンプルの生体高分子を含む溶液を固体撮像デバイスの保護絶縁膜上に散布し、トップゲートドライバによって正電圧が複数のトップゲートラインのうちの少なくとも1つに印加されると、溶液中のサンプルが移動する。従って、固体撮像デバイスの構成部材を利用して効率よく生体高分子をスポットに導くことができ、サンプルの生体高分子が保護絶縁膜上のスポットに濃縮される。そのため、サンプルの生体高分子をスポットの生体高分子に効率よく結合させることができる。
また、トップゲートラインに印加されている正電圧は任意に設定することができるので、トップゲートラインの電触を抑えることができる。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔1〕生体高分子分析チップの全体構成
図1は本発明の実施形態における生体高分子分析装置に用いられる生体高分子分析チップ1の概略斜視図であり、図2はこの生体高分子分析チップ1の概略平面図である。
図1、図2に示すように、生体高分子分析チップ1は、固体撮像デバイス10と、固体撮像デバイス10の受光面側に設けられた枠状の隔壁51と、固体撮像デバイス10の受光面において点在した複数のスポット60,60,…と、固体撮像デバイス10の受光面と反対側の面に設けられたペルチェ素子12と、を具備する。
〔2〕固体撮像デバイス
ここで、図2、図3を用いて固体撮像デバイス10について説明する。図3は、図2に示された沿った断面を展開して示した概略断面図である。
図2、図3に示すように、固体撮像デバイス10は、絶縁基板17と、ボトムゲート絶縁膜22と、トップゲート絶縁膜29と、保護絶縁膜32と、励起光吸収層33と、スポット固定層35とを積層してなる。これらの層間に、複数のボトムゲートライン41、ソースライン42、ドレインライン43、トップゲートライン44、ボトムゲート電極21、半導体膜23、チャネル保護膜24、不純物半導体膜25,26、ソース電極27、ドレイン電極28及びトップゲート電極31(第一ゲート電極)が設けられている。なお、詳細には後述するが、ボトムゲート電極21(第二ゲート電極)、半導体膜23、チャネル保護膜24、不純物半導体膜25,26、ソース電極27、ドレイン電極28及びトップゲート電極31によってダブルゲート型電界効果薄膜トランジスタ20が構成される。
絶縁基板17は、後述する蛍光体が発する光(主に可視光)を透過する性質(以下、光透過性という。)を有するとともに絶縁性を有し、石英ガラス等といったガラス基板又はポリカーボネート、PMMA等といったプラスチック基板である。つまり、絶縁基板17は透明基板である。
この固体撮像デバイス10においては、光電変換素子としてダブルゲート型電界効果薄膜トランジスタ(以下、フォトセンサという。)20が利用され、複数のフォトセンサ20,20,…が絶縁基板17上において二次元アレイ状に特にマトリクス状に配列され、これらフォトセンサ20,20,…がシリコン窒化物(Si3N4、SiN)又はシリコン酸化物(SiO2)等の保護絶縁膜32によってまとめて被覆されている。
なお、図2では8行×8列のマトリクス状の二次元アレイを示すが、さらに多くの行及び列を有していてもよい。
図4はフォトセンサ20を示す平面図であり、図5は図4のV−V矢視断面図である。図4、図5に示すように、フォトセンサ20は、受光部である半導体膜23と、半導体膜23上に形成されたチャネル保護膜24と、ボトムゲート絶縁膜22を挟んで半導体膜23の下に形成されたボトムゲート電極21と、トップゲート絶縁膜29を挟んで半導体膜23の上に形成されたトップゲート電極31と、半導体膜23の一部に重なるよう形成された不純物半導体膜25と、半導体膜23の別の部分に重なるよう形成された不純物半導体膜26と、不純物半導体膜25に重なったソース電極27と、不純物半導体膜26に重なったドレイン電極28と、を備え、半導体膜23において受光した光量に従ったレベルの電気信号を出力するものである。
ボトムゲート電極21は、フォトセンサ20ごとに絶縁基板17上に形成されている。また、絶縁基板17上には横方向に延在する複数本のボトムゲートライン41,41,…が形成されており、横方向に配列された同一の行のフォトセンサ20,20,…のそれぞれのボトムゲート電極21が共通のボトムゲートライン41と一体となって形成されている。ボトムゲート電極21及びボトムゲートライン41は、導電性及び遮光性を有し、例えばクロム、クロム合金、アルミ若しくはアルミ合金又はこれらの合金からなる。
フォトセンサ20,20,…のボトムゲート電極21及びボトムゲートライン41,41,…はボトムゲート絶縁膜22によってまとめて被覆されている。すなわち、ボトムゲート絶縁膜22は全てのフォトセンサ20,20,…に共通して形成された膜である。ボトムゲート絶縁膜22は、絶縁性及び光透過性を有し、例えば窒化シリコン(Si3N4、SiN)又は酸化シリコン(SiO4)からなる。
ボトムゲート絶縁膜22上には、複数の半導体膜23がマトリクス状に配列するよう形成されている。半導体膜23は、フォトセンサ20ごとに独立して形成されている。それぞれのフォトセンサ20において、半導体膜23がボトムゲート電極21に対して対向配置され、半導体膜23とボトムゲート電極21との間にボトムゲート絶縁膜22が挟まれている。半導体膜23は、平面視して略矩形状を呈しており、受光した蛍光の光量に応じた量の電子−正孔対を生成するアモルファスシリコン又はポリシリコンで形成された層である。
半導体膜23上には、チャネル保護膜24が形成されている。チャネル保護膜24は、フォトセンサ20ごとに独立してパターニングされており、それぞれのフォトセンサ20において半導体膜23の中央部上に形成されている。チャネル保護膜24は、絶縁性及び光透過性を有し、例えば窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。チャネル保護膜24は、パターニングに用いられるエッチャントから半導体膜23の界面を保護するものである。半導体膜23に光が入射すると、入射した光量に従った量の電子−正孔対がチャネル保護膜24と半導体膜23との界面付近を中心に発生するようになっている。この場合、半導体膜23側にはキャリアとして正孔が発生し、チャネル保護膜24側には電子が発生する。
半導体膜23の一端部上には、不純物半導体膜25が一部、チャネル保護膜24に重なるようにして形成されており、半導体膜23の他端部上には、不純物半導体膜26が一部、チャネル保護膜24に重なるようにして形成されている。不純物半導体膜25,26は、フォトセンサ20ごとに独立してパターニングされている。不純物半導体膜25,26は、n型の不純物イオンを含むアモルファスシリコン(n+シリコン)からなる。
不純物半導体膜25上には、ソース電極27が形成され、不純物半導体膜26上には、ドレイン電極28が形成されている。ソース電極27及びドレイン電極28はフォトセンサ20ごとに形成されている。縦方向に延在する複数本のソースライン42,42,…及びドレインライン43,43,…がボトムゲート絶縁膜22上に形成されている。縦方向に配列された同一の列のフォトセンサ20,20,…のソース電極27は共通のソースライン42と一体に形成されており、縦方向に配列された同一の列のフォトセンサ20,20,…のドレイン電極28は共通のドレインライン43と一体に形成されている。ソース電極27、ドレイン電極28、ソースライン42及びドレインライン43は、導電性及び遮光性を有しており、例えばクロム、クロム合金、アルミ若しくはアルミ合金又はこれらの合金からなる。
フォトセンサ20,20,…のソース電極27及びドレイン電極28並びにソースライン42,42,…及びドレインライン43,43,…は、トップゲート絶縁膜29によってまとめて被覆されている。トップゲート絶縁膜29は全てのフォトセンサ20,20,…に共通して形成された膜である。トップゲート絶縁膜29は、絶縁性及び光透過性を有し、例えば窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
トップゲート絶縁膜29上には、トップゲート電極31がフォトセンサ20ごとに形成されている。それぞれのフォトセンサ20において、トップゲート電極31が半導体膜23に対して対向配置され、トップゲート電極31と半導体膜23との間にトップゲート絶縁膜29及びチャネル保護膜24が挟まれている。また、トップゲート絶縁膜29上には横方向に延在する複数本のトップゲートライン44,44,…が形成されており、横方向に配列された同一の行のフォトセンサ20,20,…のトップゲート電極31が共通のトップゲートライン44と一体に形成されている。トップゲート電極31及びトップゲートライン44は、導電性及び光透過性を有し、例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛若しくは酸化スズ又はこれらのうちの少なくとも一つを含む混合物(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム)で形成されている。
フォトセンサ20,20,…のトップゲート電極31及びトップゲートライン44,44,…は保護絶縁膜32によってまとめて被覆され、保護絶縁膜32は全てのフォトセンサ20,20,…に共通して形成された膜である。保護絶縁膜32は、絶縁性及び光透過性を有し、窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
保護絶縁膜32の上面には、後述する蛍光体64(図10〜図13に図示)の励起光を吸収する励起光吸収層33が設けられている。励起光吸収層33は、蛍光体64から発する蛍光に対して高い透過性を示すものが好ましい。
励起光吸収層33の上面には、スポット固定層35が設けられている。スポット固定層35は、スポット60となる後述するプローブと共有結合または静電結合することで、スポット60を固定するものである。スポット固定層35が設けられた側の面が、固体撮像デバイスの受光面となる。
以上のように構成された固体撮像デバイス10は、スポット固定層35の表面を受光面としており、各フォトセンサ20の半導体膜23において受光した光量を電気信号に変換するように設けられている。
〔3〕スポット
図2、図3に示すように、固体撮像デバイス10の受光面にはスポットが形成されている。各スポット60は、プローブとなる既知の塩基配列のcDNA(プローブDNA61)や抗体等の溶液をスポット固定層35上に滴下し、乾燥して形成される。以下ではプローブとして既知の塩基配列のcDNAを用いた場合について説明する。
1つのスポット60では同じ塩基配列の一本鎖のプローブDNA61が多数集まった群集が固体撮像デバイス10の受光面に固定化され、スポット60ごとにプローブDNA61は異なる塩基配列となっている。プローブDNA61としては、既知のmRNAの塩基配列のDNA又はその一部と同一の若しくは相補的な塩基配列のDNAが用いられる。具体的には、例えば、後述する蛍光標識DNA62で用いるのと同じ細胞検体から作成したcDNAライブラリを用いることができる。
1つのスポット60はフォトセンサ20上に重なるように形成されている。なお、1つのスポット60に重なったフォトセンサ20の数は異なっていてもよい。また、図1では2×2のスポット60が形成されているが、スポット60の数は固体撮像デバイス10の大きさに合わせた任意の数にすることができる。
〔4〕隔壁
図1、図2に示すように、隔壁51は固体撮像デバイス10の縁に沿ってスポット固定層35の上に密着されている。隔壁51が枠状に設けられることで、隔壁51によって囲まれた内側の部分がウェル52となり、ウェル52内において固体撮像デバイス10の受光面が露出して複数のスポット60,60,…が点在している。
〔5〕ペルチェ素子
ペルチェ素子12は、固体撮像デバイス10の受光面とは反対側の面に貼着されている。ペルチェ素子12は、固体撮像デバイス10を加熱したり、冷却したりするものである。ペルチェ素子12の加熱又は冷却によって、ウェル52内に存するものも加熱されたり、冷却されたりする。なお、ウェル52の内側を加熱・冷却できるのであれば、ペルチェ素子12の設ける位置は固体撮像デバイス10の受光面の反対面でなくても良く、例えば隔壁51に設けられていても良い。また、加熱と冷却を電気的に行えるものであれば、加熱冷却素子はペルチェ素子12でなくても良く、例えばヒータとクーラの組み合わせであっても良い。
〔7〕生体高分子分析装置
生体高分子分析チップ1を生体高分子分析装置70にセッティングして生体高分子分析チップ1を用いるので、生体高分子分析装置70について説明する。図6は、生体高分子分析装置70の構成を示すブロック図であり、図7は、セッティングされた生体高分子分析チップ1及びその周辺回路を示した回路図である。
図6、図7に示すように、生体高分子分析装置70は、着脱可能な生体高分子分析チップ1と、装着された生体高分子分析チップ1の固体撮像デバイス10を駆動するトップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75、ドレインドライバ76と、これらを制御するコントローラ71と、コントローラ71から出力された信号により出力(表示又はプリント)を行う出力装置72と、コントローラ71により制御されて、励起光(主に紫外線)を生体高分子分析チップ1に照射する励起光照射装置73と、を備える。
トップゲートドライバ74はトップゲートライン44,44,…に接続され、ボトムゲートドライバ75はボトムゲートライン41,41,…に接続されている。ドレインドライバ76はコラムスイッチ81と、プリチャージスイッチ82と、アンプ83とから構成され、コラムスイッチ81がドレインライン43,43,…に接続されている。
トップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75及びドレインドライバ76に対して、固体撮像デバイス10が着脱可能に設けられている。固体撮像デバイス10がトップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75及びドレインドライバ76に取り付けられた場合、ソースライン42,42,…が一定電圧源Vssに接続され、具体的にはソースライン42,42,…が±0〔V〕の接地に接続される。
また、トップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75及びドレインドライバ76は、コントローラ71によって制御される。ここで、図8は、トップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75及びコントローラ71から出力される信号のタイミングチャートである。
図6〜図8に示すように、コントローラ71は、制御信号φchm、制御信号φtg及び制御信号φbgを出力する。制御信号φchmは、コントローラ71からトップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75に出力される信号であり、制御信号φtgは、コントローラ71からトップゲートドライバ74に出力される信号であり、制御信号φbgは、コントローラ71からボトムゲートドライバ75に出力される信号であり、制御信号φpgは、コントローラ71からドレインドライバ76のプリチャージスイッチ82に出力される信号である。
コントローラ71から出力される制御信号φchmはゲート信号である。つまり、コントローラ71は制御信号φchmをトップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75に出力することによってトップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75をターゲット移動モードM1又はセンサ検出モードM2の何れかで動作させる。具体的には、制御信号φchmがハイレベルの場合、トップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75がターゲット移動モードM1で動作し、制御信号φchmがローレベルの場合、トップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75がセンサ検出モードM2で動作する。
コントローラ71は、制御信号φtgをトップゲートドライバ74に出力することによってトップゲートドライバ74を動作させる。また、コントローラ71は、制御信号φbgをボトムゲートドライバ75に出力することによってボトムゲートドライバ75を動作させる。
図7、図8において、信号φT1〜φTnは、トップゲートドライバ74によって各トップゲートライン44に出力される信号である。信号φT1〜φTnに付された数字1〜nは、トップゲートライン44の行番号を表す。つまり、例えば第1行のトップゲートライン44への出力電圧は信号φT1となり、第2行のトップゲートライン44への出力電圧は信号φT2となる。信号φB1〜φBnは、ボトムゲートドライバ75によって各ボトムゲートライン41に出力される信号である。信号φB1〜φBnに付された数字1〜nは、ボトムゲートライン41の行番号を表す。また、図2に示すように、全体の行数が8行の場合、n=8である。なお、図7、図8に示された各信号は、電圧のレベルで表されたものである。
トップゲートドライバ74は、制御信号φchm及び制御信号φtgに従って動作する。ここで、制御信号φchmがハイレベルの場合、つまり、ターゲット移動モードM1の場合、トップゲートドライバ74は制御信号φtgに従って、トップゲートライン44,44,…のうちの少なくとも一本(図8では、1行目、4行目及び5行目)に対してローレベルの一定電圧(図8では、−15V)を印加した状態を維持する。そのターゲット移動モードM1において、トップゲートドライバ74は、制御信号φtgに従って、他のトップゲートライン44(図8では、2行目及び3行目)に対してはローレベルよりも高い電圧(第二電圧)を印加して、その電圧のレベルを変化させる。
一方、制御信号φchmがローレベルの場合、つまり、センサ検出モードM2の場合、トップゲートドライバ74は制御信号φtgに従って、±0〔V〕を越えたハイレベルのパルス電圧(第一電圧)(図8では、一例として+15〔V〕である。)をトップゲートライン44,44,…に順次印加する。トップゲートドライバ74がパルス電圧を印加しない時には、つまり信号φT1〜φTnがローレベルの時には、負電圧(図8では、一例として−15〔V〕である。)がトップゲートドライバ74によってトップゲートライン44,44,…に印加される。
ボトムゲートドライバ75は、制御信号φchm及び制御信号φbgに従って動作する。ここで、制御信号φchmがハイレベルの場合、つまり、ターゲット移動モードM1の場合、ボトムゲートドライバ75はボトムゲートライン41,41,…の何れにも電圧を印加せず、信号φB1〜φBnは何れもローレベル(図8では、±0〔V〕)である。
一方、制御信号φchmがローレベルの場合、つまり、センサ検出モードM2の場合、ボトムゲートドライバ75は制御信号φbgに従って、ハイレベルのパルス電圧(第三電圧)(図8では、一例として+15〔V〕である。)をボトムゲートライン41,41,…に順次印加する。ボトムゲートドライバ75がパルス電圧を印加しない時には、つまり信号φB1〜φBnがローレベルの時には、ボトムゲートライン41,41,…の電圧は±0〔V〕である。
センサ検出モードM2においてトップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75によって印加されるパルス電圧のタイミングについて図8及び図9を用いて説明する。ここで、図9は、センサ検出モードM2において、トップゲートドライバ74がi行目のトップゲートライン44にハイレベルのパルス電圧を印加してからボトムゲートドライバ75が(i+1)行目のボトムゲートライン41にハイレベルのリードパルスを印加するまでの間のトップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75及びドレインドライバ76によって出力される信号のタイミングチャートである。なお、iとは、1〜nのうちの任意の数であり、i行目が最終行目の場合には(i+1)行目は1行目である。
図8及び図9に示すように、トップゲートドライバ74が何れかの行のトップゲートライン44にハイレベルのパルス電圧を印加した後に所定時間を経てボトムゲートドライバ75が同じ行のボトムゲートライン41にハイレベルのパルス電圧を印加するように、トップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75が出力信号をシフトする。つまり、同じ行では、ボトムゲートライン41にパルス電圧が印加されるタイミングは、トップゲートライン44にパルス電圧が印加されるタイミングより遅れている。
図9において、リセット時間Tresetは、トップゲートライン44にパルス電圧が印加されている時間であり、読み出し時間Treadは、ボトムゲートライン41にパルス電圧が印加されている時間であり、蓄電時間Teは、トップゲートライン44へのパルス電圧の印加停止時からボトムゲートライン41へのパルス電圧の印加開始時までの時間である。
図9に示すように、制御信号φpgは、センサ検出モードM2において何れの行の蓄電時間Teの間においてハイレベルになる振幅信号である。制御信号φpgがハイレベルになることによってプリチャージスイッチ82がオンになり、プリチャージ電圧Vpgが全てのドレインライン43,43,…に印加される。制御信号φpgがローレベルの場合には、プリチャージスイッチ82がオフであるから、何れのドレインライン43,43,…にもプリチャージ電圧Vpgが印加されない。図9において、プリチャージ時間Tprchは、制御信号φpgがハイレベルになっている時間である。
コラムスイッチ81はプリチャージ電圧Vpgの印加後にドレインライン43,43,…の電圧を列順次にアンプ83に出力する。アンプによって増幅された電圧がA/Dコンバータ78によってデジタルの画像信号に変換され、そのA/D変換された画像信号がコントローラ71に入力される。
コントローラ71は励起光照射装置73を点灯させる機能を有する。励起光照射装置73は、後述する蛍光体を励起する励起光を生体高分子分析チップ1に照射するものである。
コントローラ71は入力した二次元の画像データに従った画像を出力装置72に出力させる機能を有する。出力装置72はプロッタ、プリンタ又はディスプレイである。
コントローラ71がペルチェ素子12をコントロールすることによって、ペルチェ素子12を加熱状態にしたり冷却状態にしたり、ペルチェ素子12の加熱又は冷却を停止したりする。
〔8〕生体高分子分析方法、生体高分子分析チップの制御方法、分析装置の動作
次に、生体高分子分析装置70を用いて試料を分析する方法について説明する。
上記生体高分子分析チップ1で分析する試料としては、DNAを用いることができる。試料となるDNAとしては、細胞検体内で発現しているmRNAを抽出し、逆転写酵素を用いるRT−PCR反応により得られたcDNAを用いることができる。cDNAは蛍光体で標識する。蛍光体は、分析装置の励起光照射装置から出射される励起光で励起されるものであってその励起光によって蛍光を発するものを選択するが、蛍光体としては、例えばCyDyeのCy2(アマシャム社製)がある。
cDNAを蛍光体で標識するには、例えば、蛍光体で標識されたオリゴdTプライマや、標識されたdNTPミックスを用いてRT−PCR反応を実施すればよい。以下では、この標識されたcDNAを蛍光標識DNAという。
次に、生体高分子分析チップ1をセッティングし、固体撮像デバイス10をトップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75及びドレインドライバ76に接続し、ペルチェ素子12をコントローラ71に接続し、励起光照射装置73を固体撮像デバイス10の受光面に対向させる。
次に、図10に示すように、コントローラ71がペルチェ素子12を発熱させて、ペルチェ素子12により固体撮像デバイス10が加熱される。
その加熱状態で、作業者が、蛍光体64で標識した蛍光標識DNA62を含有した溶液(以下、蛍光標識DNA溶液という)をウェル52内に注入する。ウェル52に注入された蛍光標識DNA溶液が、ペルチェ素子12によって75℃程度に加熱されていることが好ましい。蛍光標識DNA溶液が常温より高く加熱されると、蛍光標識DNA62及びプローブDNA61が一本鎖となる。
次に、コントローラ71がトップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75に制御信号φchmを出力され、その制御信号φchmがハイレベルになる。すると、トップゲートドライバ74及びボトムゲートドライバ75がターゲット移動モードM1で動作する。即ち、図8に示すように、制御信号φchmがハイレベルである間、トップゲートドライバ74が正の電圧をトップゲートライン44,44,…のうちの少なくとも一本に対して所定時間だけ印加し、その電圧のレベルを変化させる。
ターゲット移動モードM1における蛍光標識DNA62の動きを図10〜図11の模式図を用いて説明する。図10に示すように、トップゲートライン44,44,…に正電圧が印加されていない場合には、蛍光標識DNA62が固体撮像デバイス10の受光面上の溶液中において浮遊している。その後、図11に示すように、制御信号φchmがハイレベルになって、トップゲートライン44,44,…のうち正電圧が印加された行に負電荷を帯電している蛍光標識DNA62が誘引される。正電圧が印加された行にはスポット60があり、そのスポット60の周辺では、蛍光標識DNA62の濃度が濃縮する。そのため、蛍光標識DNA62がそのスポット60のプローブDNA61に短時間でハイブリダイゼーションしやすくなる。
また、コントローラ71がハイレベルの制御信号φchmを出力している時に、つまり、ターゲット移動モードM1の間に、コントローラ71がペルチェ素子12の電圧の極性を変えてペルチェ素子12に吸熱させる。これにより、固体撮像デバイス10及び蛍光標識DNA溶液が冷却される。ウェル52に注入された蛍光標識DNA溶液が、ペルチェ素子12によって25℃程度に冷却されることが好ましい。蛍光標識DNA溶液が常温まで冷却されると、ハイブリダイゼーションしやすくなり、電極上で二本鎖となる。
以上のように、スポット60に蛍光標識DNA62が密集し、蛍光標識DNA溶液が冷却されると、蛍光標識DNA62がそのスポット60のプローブDNA61と相補的であれば、蛍光標識DNA62がそのプローブDNA61にハイブリダイゼーションし、ハイブリダイゼーションの効率が良くなる。一方、プローブDNA61と相補的ではない蛍光標識DNA62は、そのスポット60には結合しない。
また、ターゲット移動モードM1の間においてトップゲートライン44に印加された正電圧を任意に設定することができるので、そのトップゲートライン44の電触を抑えることができる。つまり、トップゲートライン44にローレベル時とハイレベル時で+30V以上の差がある正の高電圧が印加され続けると、表面に存する蛍光標識DNA溶液等が保護絶縁膜32のスルーホールを通じてトップゲートライン44に浸透し、トップゲートライン44が電触する恐れがあるが、本実施形態においてはトップゲートライン44の正電圧をローレベル時とハイレベル時の電位差が+30V未満の範囲で可変であるように設定することで、そのトップゲートライン44の電触を抑えることができる。特にトップゲートライン44の正電圧を1V以上3V以下(ローレベル時との電位差が+16V以上+18V以下)に設定することが好ましい。また、電圧の上げ下げを急激に行わず段階的に行うことによって、ターゲットの移動を妨げることなく電触を抑制することができる。例えば本実施形態では1段階目を−1.5V、2段階目を1.5Vに設定している。
次に、コントローラ71が制御信号φchmをローレベルにしてトップゲートライン44の正電圧印加を止めるとともに、ペルチェ素子12を発熱させる。これにより、図12に示すように、プローブDNA61に結合していない蛍光標識DNA62が溶液中に浮遊する。この時、ウェル52に注入された蛍光標識DNA溶液が、ペルチェ素子12によってプローブDNA61の解離温度まで加熱することが好ましい。ここでいうプローブDNA61の解離温度とは、ミスハイブリダイズしており不安定である二本鎖は切れて一本鎖になり、ハイブリダイズが正しく行われており安定である二本鎖は二本鎖のままでいられる温度をさす。解離温度はDNA塩基配列特有であるが、25℃以上75℃未満の範囲であり、同定するDNA塩基配列によって任意に設定することができる。
以上のように、制御信号φchmをローレベルにしてトップゲートライン44の正電圧印加を止め、蛍光標識DNA62が解離温度まで加熱されると、正常な二本鎖を形成したもの以外のDNAを電極周辺から分離、移動させることができる。
その後、ウェル52内の蛍光標識DNA溶液を洗浄用バッファー溶液で洗い流し、プローブDNA61とハイブリダイズしなかった蛍光標識DNA62をウェル52内から除去する。一方、プローブDNA61とハイブリダイズした蛍光標識DNA62は、そのプローブDNA61に結合した状態でウェル52内に残存する。
その後、コントローラ71が励起光照射装置73を制御して励起光照射装置73を点灯させると、励起光照射装置73から固体撮像デバイス10の受光面に向けて励起光が出射する。
スポット60,60,…のうち蛍光標識DNA62とハイブリダイゼーションしたスポット60からは蛍光(主に可視光波長域)が発し、蛍光標識DNA62と結合しなかったスポット60からは蛍光が発しない。そのため、蛍光標識DNA62と結合したスポット60に対応したフォトセンサ20には高強度の蛍光が入射し、蛍光標識DNA62と結合していないスポット60に対応したフォトセンサ20には殆ど蛍光が入射しない。また、スポット60に対応していないフォトセンサ20にも蛍光が入射しない。固体撮像デバイス10の受光面にスポット60,60,…が固定されているため、蛍光標識DNA62と結合したスポット60から発した蛍光はあまり減衰せずに、そのスポット60に対応したフォトセンサ20に入射して電子−正孔対を発生させる。従って、フォトセンサ20の感度が低くても、十分に強度を検知することができる。
励起光照射装置73が点灯した状態で、コントローラ71がトップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75、ドレインドライバ76に制御信号φtg、制御信号φbg、制御信号φpgをそれぞれ出力することによって、トップゲートドライバ74、ボトムゲートドライバ75、ドレインドライバ76が固体撮像デバイス10を駆動する。このとき、制御信号φchmがローレベルであるので、センサ検出モードM2である。
センサ検出モードM2においては、図8に示すように、トップゲートドライバ74が1行目のトップゲートライン44から行順次にトップゲートライン44,44,…に対してパルス電圧を印加する。また、ボトムゲートドライバ75が1行目のボトムゲートライン41から行順次にボトムゲートライン41,41,41,…に対してパルス電圧を印加する。
各行のプリチャージ時間Tprch中においては、ドレインドライバ76のプリチャージスイッチ82に入力される制御信号φpgがハイレベルになるので、各行のプリチャージ時間Tprch中には、プリチャージ電圧Vpgが全てのドレインライン43,43,…に印加される。
i行目の各フォトセンサ20の動作について詳細に説明する。図9に示すように、トップゲートドライバ74がi行目のトップゲートライン44にパルス電圧を印加する。そのi行目のリセット時間Tresetにおいては、i行目の各フォトセンサ20の半導体膜23内や半導体膜23とチャネル保護膜24との界面近傍に蓄積されたキャリア(ここでは、正孔である。)が、トップゲート電極31の電圧により反発して吐出される。
i行目のトップゲートライン44に対するパルス電圧の印加が終了してから、i行目のボトムゲートライン41にパルス電圧が印加されるまでの蓄電時間Teでは、入射光の光量に従った量の電子−正孔対が半導体膜23内で生成されるが、そのうちの正孔がトップゲート電極31の電界により半導体膜23内や半導体膜23とチャネル保護膜24との界面近傍に蓄積される。
次に、蓄電時間Teの後半のプリチャージ時間Tprch中に、ドレインドライバ76が全てのドレインライン43,43,…にプリチャージ電圧Vpgを印加する。プリチャージ時間Tprchでは、i行目の各フォトセンサ20のトップゲート電極31の電圧が負電圧(−15〔V〕)であり、ボトムゲート電極21の電圧が±0〔V〕であるため、半導体膜23内や半導体膜23とチャネル保護膜24との界面近傍に蓄積された正孔の電荷だけではゲート−ソース間電圧が低いので半導体膜23にはチャネルが形成されず、ドレイン電極28とソース電極27との間に電流は流れない。プリチャージ時間Tprchにおいてドレイン電極28とソース電極27との間に電流が流れないため、ドレインライン43,43,…に印加されたプリチャージ電圧Vpgによってi行目の各フォトセンサ20のドレイン電極28に電荷がチャージされる。
次に、ドレインドライバ76によるプリチャージ電圧Vpgの印加が終了し、ボトムゲートドライバ75がi行目のボトムゲートライン41にパルス電圧を印加する。ボトムゲートドライバ75がi行目のボトムゲートライン41にパルス電圧を印加している読み出し時間Treadでは、i行目の各フォトセンサ20のボトムゲート電極21の電圧が正電圧(+10〔V〕)であるため、i行目の各フォトセンサ20がオン状態になる。
読み出し時間Treadにおいては、蓄電時間Teにおいて蓄積されたキャリアがトップゲート電極31の負電界を緩和するように働くため、ボトムゲート電極21の正電界により半導体膜23にnチャネルが形成されて、ドレイン電極28からソース電極27にキャリアの働きに伴った電流が流れるようになる。従って、読み出し時間Treadでは、ドレインライン43,43,…の電圧は、ドレイン−ソース間電流によって時間の経過とともに徐々に低下する傾向を示す。
ここで、蓄電時間Teにおいて半導体膜23に入射した光量が多くなるにつれて、半導体膜23に入射した光量に応じて生じ、蓄積されるキャリアも多くなり、蓄積されるキャリアが多くなるにつれて、読み出し時間Treadにおいてドレイン電極28からソース電極27に流れる電流も大きくなる。従って、読み出し時間Treadにおけるドレインライン43,43,…の電圧の変化傾向は、蓄電時間Teで半導体膜23に入射した光量に依存する。即ち、蓄電時間Teにおいて半導体膜23に入射した光量が多くなるにつれて、読み出し時間Treadにおけるドレインライン43,43,…の電圧の変化速度が大きくなる。そのため、i行目の読み出し時間Treadから次の(i+1)行目のプリチャージ時間Tprchまでの間に、コラムスイッチ81、読み出し時間Treadが開始してから所定の時間経過後におけるドレインライン43,43,…の電圧がコラムスイッチ81によって列順次にアンプ83に出力されて、アンプ83によって増幅され、更にA/Dコンバータ78によってA/D変換される。これにより、光の強度に換算される。なお、i行目の読み出し時間Treadから次の(i+1)行目のプリチャージ時間Tprchまでの間に、コラムスイッチ81を介して、所定の閾値電圧に至るまでの時間を検出しても良い。この場合でも、光の強度に換算される。
上述した一連の画像読み取り動作を1サイクルとして、全ての行の各フォトセンサ20にも同等の処理手順を繰り返すことにより、固体撮像デバイス10がフォトセンサ20,20,…のそれぞれで光量を検知し、受光面に沿った光強度分布を二次元の画像として取得する。コントローラ71は、固体撮像デバイス10で取得された画像を入力し、その画像を出力装置72に出力する。そして、コントローラ71の処理が終了する。
作業者は、出力装置72により出力された画像からハイブリダイゼーションの有無を確認し、ハイブリダイゼーションが起きていれば蛍光標識DNAの塩基配列を特定する。即ち、蛍光標識DNAの塩基配列は、画像の中でハイブリダイゼーションによって蛍光を発した画素に重なったスポット60と相補的な配列であるので、出力された画像データ中のどの部分が蛍光を発したかによって蛍光標識DNAの塩基配列を特定することができる。
以上のように、本実施形態によれば、ターゲット移動モードM1において、トップゲートライン44,44,…に正電圧を印加するだけで、蛍光標識DNAが固体撮像デバイス10の表面の各スポット60に移動して濃縮するから、蛍光標識DNAを移動させるための電極を固体撮像デバイス10に別途設けなくても済む。
また、固体撮像デバイス10の受光面上にスポット60,60,…が点在しているから、固体撮像デバイス10で撮像を行うだけで二次元の画像が得られる。更に、生体高分子分析装置70にレンズを設けなくとも、固体撮像デバイス10で鮮明な像を得ることができるので、生体高分子分析装置70をシンプルな構造にすることができる。更に、スポット60から発した光が殆ど減衰せずに固体撮像デバイス10の受光面に入射するので、固体撮像デバイス10の感度が高くなくても済む。
<変形例1>
図14に示すように、隔壁51のうち対向する部分にそれぞれ電極151,152を設け、電極151,152を対向させても良い。この場合、ターゲット移動モードM1において、電極151の電圧を電極152の電圧よりも高くし、蛍光標識DNA溶液に電界を発生させると、蛍光標識DNA溶液中の蛍光標識DNA62が電極152に向かって泳動する。
<変形例2>
図15に示すように、固体撮像デバイス10の受光面に対向させるように補助電極153を設けても良い。この場合、センサ検出用としての印加電圧値、電圧印加時間の制限を課すことなく、より高速な蛍光標識DNA62の移動を行える。例えば、センサ検出モードM2において補助電極153に電圧を印加することによって、センサ検出モードM2においても蛍光標識DNA62の移動を行える。
<変形例3>
図16に示すように、平面視してトップゲートライン44と直交する複数の補助電極154を保護絶縁膜32と励起光吸収層33との間に設けても良い。ターゲット移動モードM1においてこれらの補助電極154に対して選択的に正電圧を印加することによって、蛍光標識DNA62をトップゲートライン44の方向にもトップゲートライン44の垂直方向にも移動させることができる。
<変形例4>
スポット60は、プローブDNA61からなるものであったが、プローブ抗体からなるものでも良い。プローブ抗体としては、検出する既知のタンパク質や糖鎖等の抗原と結合する抗体(以下、プローブ抗体という)を用い、例えばモノクローナル抗体を用いることができる。
なお、スポット60のプローブとして、その他の既知の生体高分子や低分子等を用いてもよい。例えば、抗原となるペプチドやタンパク、糖鎖、低分子リガンド、既知の細胞等を用いてもよい。
図1は、本発明の実施形態における生体高分子分析装置に用いられる生体高分子分析チップを示した斜視図である。 図2は、上記生体高分子分析チップを示した平面図である。 図3は、III−IIIに沿った面の概略断面図である。 図4は、上記生体高分子分析チップにおける1画素の光電変換素子を示した平面図である。 図5は、図4のV−V矢視断面図である。 図6は、上記生体高分子分析チップを用いた生体高分子分析装置の構成を示したブロック図である。 図7は、上記生体高分子分析チップ及びその周辺回路を示した図面である。 図8は、上記生体高分子分析チップを駆動するための信号の推移のタイミングチャートである。 図9は、ある行における信号の電圧の推移を示したタイミングチャートである。 図10は、蛍光標識DNAとプローブDNAをハイブリダイゼーションさせる方法についての説明図である。 図11は、蛍光標識DNAとプローブDNAをハイブリダイゼーションさせる方法についての説明図である。 図12は、蛍光標識DNAとプローブDNAをハイブリダイゼーションさせる方法についての説明図である。 図13は、上記生体高分子分析チップに励起光を照射した状態における説明図である。 図14は、変形例における生体高分子分析チップを示した断面図である。 図15は、変形例における生体高分子分析チップを示した断面図である。 図16は、変形例における生体高分子分析チップを示した断面図である。
符号の説明
10 固体撮像デバイス
12 ペルチェ素子
17 絶縁基板
23 半導体膜
32 保護絶縁膜
41 ボトムゲートライン
44 トップゲートライン
60 スポット
70 生体高分子分析装置
74 トップゲートドライバ
75 ボトムゲートドライバ

Claims (5)

  1. 半導体膜、光透過性の第一ゲート電極を有するフォトセンサを備えた固体撮像デバイスにおいて、
    前記第一ゲート電極は、センサ検出モードでは、前記半導体膜に入射した光量に応じて生じるキャリアを蓄積するために第一電圧を印加され、
    ターゲット移動モードでは、電荷を帯電した生体高分子を誘引するために前記第一電圧に対して電位差が+30V未満の範囲で可変である第二電圧を印加されること、
    を特徴とする生体高分子分析装置。
  2. 前記フォトセンサは第二ゲート電極を備え、
    前記センサ検出モードにおいて、前記第一ゲート電極に前記第一電圧を印加したのち、所定時間を経て、前記キャリアの働きに伴った電流を流すために前記第二ゲート電極に第三電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の生体高分子分析装置。
  3. 前記固体撮像デバイスを加熱・冷却する加熱冷却素子を更に備え、
    前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加される前に、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを加熱し、
    前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加されている時に、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを冷却し、
    前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加された後、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを加熱することを特徴とする請求項1または2に記載の生体高分子分析装置。
  4. 前記第一ゲート電極に前記第二電圧が印加された後、前記加熱冷却素子が前記固体撮像デバイスを加熱する温度は、前記スポットの受光面上に固定されたプローブとミスハイブリダイズした生体高分子を解離する解離温度であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の生体高分子分析装置。
  5. 半導体膜、光透過性の第一ゲート電極を有するフォトセンサを備えた固体撮像デバイスにおいて、
    前記第一ゲート電極に、センサ検出モードでは、前記半導体膜に入射した光量に応じて生じるキャリアを蓄積するために第一電圧を印加し、
    ターゲット移動モードでは、電荷を帯電した生体高分子を誘引するために前記第一電圧に対して電位差が+30V未満の範囲で可変である第二電圧を印加すること、
    を特徴とする生体高分子分析方法。
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