JP2008239833A - 紫外線硬化型導電性組成物ならびに電子写真機器用部材、電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ベルト - Google Patents

紫外線硬化型導電性組成物ならびに電子写真機器用部材、電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ベルト Download PDF

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Abstract

【課題】低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性に優れた硬化物を形成することが可能な紫外線硬化型導電性組成物を提供すること。
【解決手段】(A)(a1)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能の第1光重合性モノマーおよび(a2)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されており、かつ、ウレタン結合を有する、単官能の第2光重合性モノマーから選択される1種または2種以上の光重合性モノマーと、(B)光重合開始剤とを含有し、当該組成物中に含まれる重合成分に占める(A)成分の含有量が60重量%以上の紫外線硬化型導電性組成物とする。第1光重合性モノマー、第2光重合性モノマーは、単官能(メタ)アクリレートであると良い。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外線硬化型導電性組成物ならびに電子写真機器用部材、電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ベルトに関するものである。
近年、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器が広く使用されている。これら電子写真機器の内部には、通常、感光ドラムが組み込まれている。
この感光ドラムの周囲には、帯電ロール、現像ロール、トナー供給ロール、転写ロールなどの各種導電性ロールが配設されている。また、電子写真機器の内部には、上記導電性ロール以外にも、転写ベルトなどの導電性ベルトも配設されている。
上記導電性ロールは、通常、芯金の外周に1層または2層以上の導電性弾性層を有している。導電性弾性層材料としては、シリコーンゴムやヒドリンゴムなどのゴムに導電剤や充填剤などを配合した、ゴム系導電性組成物がこれまでの主流であった。
最近では、例えば、特許文献1などに示されるように、紫外線硬化型樹脂塗料を導電性弾性層材料として用いることも提案されている。
特開2006−184895号公報
しかしながら、これまで導電性弾性層材料として広く使用されてきたゴム系導電性組成物は、以下のような問題があった。
すなわち、近年、電子写真機器は、高速化、高画質化が進んでいる。そのため、これに組み込まれる導電性ロールなどの電子写真機器用部材にも、高速化、高画質化に対応できるだけの特性が要求される。
例えば、トナーに対するストレスの低減を図るなどのため、導電性ロールの導電性弾性層には、低硬度であることが要求される。また、感光ドラムとのニップ幅を確保し、安定的な帯電供給を行うなどのため、導電性ロールの導電性弾性層には、良好な耐ヘタリ性が要求される。
シリコーンゴムを用いた場合、低硬度化を図ることができ、良好な耐ヘタリ性を得ることができる。しかし、この場合、導電性を付与するのに電子導電剤をゴム中に練り込まなければならない。そのため、電子導電剤の分散性が悪く、電気抵抗が不均一になりやすかった。
一方、ヒドリンゴムは、半導電性であるため、電気抵抗を均一にしやすい。しかし、ヒドリンゴムは、高硬度であり、耐ヘタリ性も悪い。
このように、従来のゴム系導電性組成物では、低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性が良好なものを得ることが困難であった。
その他にも、ゴム系導電性組成物は、基本的に、型成形、押出成形などによって成形する必要がある。そのため、型費用、型メンテナンス費用が発生し、製造コストが高くなる。また、押し出しを容易にするには、充填剤を高充填する必要があり、これによって低硬度化が妨げられ、耐ヘタリ性が悪化してしまう。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性に優れた硬化物を形成することが可能な紫外線硬化型導電性組成物を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る紫外線硬化型導電性組成物は、
(A)下記(a1)および(a2)から選択される1種または2種以上の光重合性モノマーと、
(a1)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能の第1光重合性モノマー
(a2)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されており、かつ、ウレタン結合を有する、単官能の第2光重合性モノマー
(B)光重合開始剤とを含有し、当該組成物中に含まれる重合成分に占める前記(A)成分の含有量が60重量%以上であることを要旨とする。
ここで、上記紫外線硬化型導電性組成物は、(C)イオン導電剤をさらに含有していると良い。
また、上記第2光重合性モノマーは、上記ウレタン結合を介して上記エチレンオキシド単位が導入されていると良い。
また、上記第1光重合性モノマー、第2光重合性モノマーは、単官能(メタ)アクリレートであると良い。
また、上記紫外線硬化型導電性組成物は、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能の光重合性モノマーをさらに含有していても良い。
この際、上記多官能の光重合性モノマーは、分子量が200〜20000の範囲内にあると良い。
また、上記多官能の光重合性モノマーは、多官能(メタ)アクリレートであると良い。
また、当該組成物の硬化後のデュロメータタイプA硬度は0〜50の範囲内にあると良い。
本発明に係る電子写真機器用部材は、上記紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された部位を有することを要旨とする。
本発明に係る電子写真機器用導電性ロールは、上記紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された層を有することを要旨とする。
本発明に係る電子写真機器用導電性ベルトは、上記紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された層を有することを要旨とする。
本発明に係る紫外線硬化型導電性組成物は、(A)下記(a1)および(a2)から選択される1種または2種以上の光重合性モノマーを特定量含有している。
(a1)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能の第1光重合性モノマー
(a2)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されており、かつ、ウレタン結合を有する、単官能の第2光重合性モノマー
そのため、この組成物を硬化させた硬化物は、従来のシリコーンゴム系、ヒドリンゴム系の導電性組成物による成形物に比較して、低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性に優れる。
また、上記紫外線硬化型導電性組成物は、ポリマーに比較して低分子量である光重合性モノマーを主成分としている。そのため、低粘度化を図ることができ、取扱い性なども良好である。
また、上記紫外線硬化型導電性組成物は、その製造時に、従来のゴム系導電性組成物のようにゴム混練工程がない。そのため、ゴム混練によるコンタミ不良を解消することができる。
また、上記紫外線硬化型導電性組成物は、成形型によらずに、コーティング法によって成形することができる。そのため、型費用、型メンテナンス費用などが発生せず、その分、製造コストを抑制することができる。
ここで、上記紫外線硬化型導電性組成物が、(C)イオン導電剤を含んでいる場合には、硬化物の電気抵抗の調整を行いやすくなる。
また、上記紫外線硬化型導電性組成物が上記(a2)成分を含んでいる場合には、硬化物中に頑強なウレタン結合が導入される。そのため、硬化物の強度、伸びなどを確保しやすくなる。
また、上記第1光重合性モノマー、第2光重合性モノマーが、単官能(メタ)アクリレートである場合には、比較的種類が多く、材料選択の幅が広がる。そのため、未硬化物である組成物の粘度や、硬化物の硬度、ヘタリ度合、電気抵抗などのバランス調整などを行いやすくなる。
また、上記紫外線硬化型導電性組成物が、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能の光重合性モノマーをさらに含有する場合には、耐ヘタリ性を向上させやすくなる。
とりわけ、上記多官能の光重合性モノマーの分子量が200〜20000の範囲内にある場合には、粘度の大幅な上昇も抑制しやすくなる。
また、上記多官能の光重合性モノマーが多官能アクリレートである場合には、種類が比較的多く、材料選択の幅が広がる。そのため、ヘタリ度合の調整などを行いやすくなる。
当該組成物の硬化後のデュロメータタイプA硬度が0〜50の範囲内にある場合には、例えば、電子写真機器用導電性ロールの導電性弾性層に適用したときに、トナーに対するストレスを低減でき、高画質化、高耐久化に寄与しやすくなるなどの利点がある。
一方、本発明に係る電子写真機器用部材は、上記紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された部位を有する。
そのため、これを例えば、電子写真機器に用いられる各種導電性ロールや導電性ベルトなどの導電性弾性層などに適用すれば、低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性に優れた導電性ロール、導電性ベルトが得られる。
以下、本実施形態に係る紫外線硬化型導電性組成物(以下、「本組成物」ということがある。)、本実施形態に係る電子写真機器用部材について説明する。
1.本組成物
本組成物は、(A)光重合性モノマーと、(B)光重合開始剤とを必須成分として含有している。以下、各成分について詳細に説明する。
本組成物において、(A)成分は、(a1)第1光重合性モノマーおよび(a2)第2光重合性モノマーから選択される1種または2種以上よりなる。
(a1)第1光重合性モノマーは、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能の光重合性モノマーである。
第1光重合性モノマーは、エチレンオキシド単位以外にも、他の単位が1種または2種以上、分子構造中に導入されていても良い。
上記他の単位としては、例えば、炭素数3〜20のアルキレンオキシド単位、トリメチロールプロパン単位、ペンタエリスリトール単位、エチルヘキシルカルビトール単位、グリセリン単位などや、ノニルフェノール単位、パラクミルフェノール単位、ビスフェノールA単位、スチレンオキシド単位、イソシアヌル酸単位、ビスフェノールF単位、フタル酸単位、フェノキシ単位などの環状不飽和構造を含む単位などを例示することができる。
第1光重合性モノマー中のエチレンオキシド単位の含有量としては、硬化物の電気抵抗を低くしやすくなるなどの観点から、好ましくは、1〜98重量%の範囲内、より好ましくは、20〜98重量%の範囲内、さらに好ましくは、40〜98重量%の範囲内にあると良い。
なお、エチレンオキシド単位の含有量は、例えば、NMR(核磁気共鳴装置)などを用いて測定することができる。この点については、後述するモノマー、オリゴマーについても同様である。
第1光重合性モノマーは、モノマー中の官能基が1個の化合物である。官能基としては、具体的には、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、ビニル基、チオール基、ビニルエーテル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、分子内二重結合を有する基などを例示することができる。
第1光重合性モノマーとしては、比較的種類が多くて材料選択の幅が広く、本組成物の粘度や、硬化物の硬度、ヘタリ度合、電気抵抗などのバランス調整などを行いやすいなどの観点から、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能アクリレート、単官能メタアクリレートなどが好ましい。より好ましくは、単官能アクリレートであると良い。
第1光重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、フェノキシエチレンオキシド変性アクリレート(表1の化1等)、ノニルフェノールエチレンオキシド変性アクリレート(表1の化2等)、メトキシエチレンオキシド変性アクリレート(表1の化3等)、エトキシエチレンオキシド変性アクリレート(表1の化4等)、2エチルヘキシルエチレンオキシド変性アクリレート(表1の化5等)、ブトキシエチレンオキシド変性アクリレート(表1の化6等)、エチレンオキシド変性クレゾールアクリレート(表1の化7等)などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
Figure 2008239833
一方、(a2)第2光重合性モノマーは、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されており、かつ、ウレタン結合を有する、単官能の光重合性モノマーである。
この第2光重合性モノマーは、ウレタン結合を有している点で、これを有していない(a1)の第1光重合性モノマーと異なっている。なお、エチレンオキシド単位以外にも、他の単位が1種または2種以上、分子構造中に導入されていても良い点、エチレンオキシド単位の含有量、官能基の種類については、(a1)の第1光重合性モノマーと同様である。
本組成物がこの(a2)成分を含んでいる場合には、本組成物による硬化物中に、頑強なウレタン結合が導入される。そのため、硬化物の強度、伸びなどの機械的特性を改善しやすくなる。
第2光重合性モノマーは、第1光重合性モノマーとの相溶性、導電性などの観点から、好ましくは、ウレタン結合を介してエチレンオキシド単位が導入されていると良い。
第2光重合性モノマーとしては、比較的種類が多くて材料選択の幅が広く、本組成物の粘度や、硬化物の硬度、ヘタリ度合、電気抵抗などのバランス調整などを行いやすいなどの観点から、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されており、かつ、ウレタン結合を有する、単官能アクリレート、単官能メタアクリレートなどが好ましい。より好ましくは、単官能アクリレートであると良い。
ウレタン結合を有する単官能(メタ)アクリレートは、例えば、水酸基と(メタ)アクリロイル基とを含むモノマーと、イソシアネートとを反応させ、アクリレート付加イソシアネートを合成し、これと、分子構造中にエチレンオキシド単位を含むポリオールとを反応させるなどすれば、得ることができる。
なお、合成時には、必要に応じて、各種ウレタン化触媒、鎖延長剤、アミン類、安定剤、充填剤などを1種または2種以上添加することができる。
水酸基と(メタ)アクリロイル基とを含むモノマーとしては、具体的には、例えば、2ヒドロキシエチルアクリレート、2ヒドロキシプロピルアクリレート、4ヒドロキシブチルアクリレート、2ヒドロキシ3フェノキシプロピルアクリレート、2ヒドロキシ3アクリロイロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシアクリレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
上記イソシアネートとしては、具体的には、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4,ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス4シクロヘキシルジイソシアネートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。また、上記イソシアネートの変性体やプレポリマー化した材料などを使用しても良い。
分子構造中にエチレンオキシド単位を含むポリオールとしては、具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、エチレンオキシド変性ポリプロピレングリコールなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
なお、合成は、最終的に単官能(メタ)アクリレートになっておれば良く、上記エチレンオキシド単位とともに、イソシアネートをつなげて他のポリオールと共重合することなども可能である。共重合成分としては、シリコーンポリオール、フッ素ポリオール、カーボネートポリオール、分子構造中にエチレンオキシド単位を含まないポリオールなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用しても良い。
第2光重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、表2の化8、化9、化10、化11などで表されるモノマーなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
Figure 2008239833
以上の(A)光重合性モノマーによれば、硬化物である重合体の側鎖にエチレンオキシド単位を導入することができる。
ここで、本組成物は、硬化後に、低硬度で、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性を良好なものにする観点から、当該組成物中に含まれる重合成分に占める上記(A)成分の含有量が60重量%以上とされている。
上記(A)成分の含有量は、低高度化、低電気抵抗化などの観点から、好ましくは、65重量%以上、より好ましくは、70重量%であると良い。
なお、上記重合成分は、具体的には、本組成物中に含まれる上記(A)成分であるが、(A)成分以外のモノマー、オリゴマー成分が添加されるときには、これらも含まれる。
本組成物は、上記(A)成分以外にも、他の光重合性モノマー、光重合性オリゴマーを含有していても構わない。
その他の成分としては、例えば、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能の光重合性モノマーや、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能の光重合性オリゴマーを例示することができる。これを含有させた場合には、硬化物の耐ヘタリ性を向上させることができる。
なお、エチレンオキシド単位以外にも、他の単位が1種または2種以上、分子構造中に導入されていても良い点、官能基の種類については、(A)光重合性モノマーに準ずる。
上記多官能の光重合性モノマー/オリゴマーは、分子中の官能基が2個以上の化合物である。官能基数は、特に限定されるわけではないが、数が多い方が、耐ヘタリ性の向上効果に優れる。
上記多官能の光重合性モノマー/オリゴマーは、本組成物の粘度上昇を抑制でき、取扱い性を良好にするなどの観点から、分子量(オリゴマーの場合は数平均分子量)が、好ましくは、200〜20000の範囲内、より好ましくは、500〜10000の範囲内、さらにより好ましくは、1000〜5000の範囲内にあると良い。
上記多官能の光重合性モノマー/オリゴマーとしては、具体的には、例えば、エチレンオキシドジアクリレート、エチレンオキシド変性グリセリントリアクリレート、エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキシドプロピレンオキシド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリアクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリアクリレートなど、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能(メタ)アクリレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
また、その他の成分としては、例えば、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されていない、単官能の光重合性モノマーを例示することができる。
なお、エチレンオキシド単位以外の他の単位が1種または2種以上、分子構造中に導入されていても良い点、官能基の種類については、(A)光重合性モノマーに準ずる。
分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されていない、単官能の光重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、2ヒドロキシ3フェノキシプロピルアクリレート、メタアクリレート変性シリコーン、パーフルオロオクチルエチルアクリレート、2メタクリロイロエチルアシッドホスフェート、2アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ノニルフェノールプロピレンオキシド変性アクリレートなど、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されていない、単官能(メタ)アクリレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
また、その他の成分としては、各種の光重合性オリゴマーを例示することができる。これを含有している場合には、硬化物の機械的強度の向上などに寄与することができる。
上記光重合性オリゴマーとしては、具体的には、例えば、硬化性、耐薬品性、耐熱性、接着性などの観点から、ビスフェノールAアクリレート、ビスフェノールFアクリレート、ビスフェノールSアクリレート、フェノールノボラックアクリレートなどのエポキシ(メタ)アクリレート;可撓性、耐磨耗性、接着性などの観点から、ポリエステル系ウレタンアクリレート、ポリエーテル系ウレタンアクリレート、芳香族系ウレタンアクリレート、脂肪族系ウレタンアクリレートなどのウレタン(メタ)アクリレート;低粘度、物性バランスなどの観点から、PEAアクリレート、PBAアクリレート、PHAアクリレート、カーボネートアクリレートなどのポリエステル(メタ)アクリレート;低粘度、物性バランスなどの観点から、ポリプロピレングリコールアクリレート、ポリテトラメチレングリコールアクリレート、PEGアクリレート、カプロラクトンアクリレートなどのポリエーテル(メタ)アクリレート;耐水性、耐薬品性などの観点から、ブタジエンアクリレートなどのポリブタジエン(メタ)アクリレート;耐候性などの観点から、シリコーンアクリレートなどのシリコーン(メタ)アクリレートなどを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。また、これら各種オリゴマーは、官能基数が1〜15程度の範囲であると良い。
このように、本組成物は、上記(A)成分以外の光重合性モノマー、オリゴマーを併用することができる。これらを用いた場合には、用いるその他の成分の種類、量などを調整することにより、得られる硬化物の硬度、ヘタリ量、電気抵抗、機械的特性などを調節することが可能になる。但し、本組成物中に含まれる重合成分中に占めるこれらの含有量は、合計で40重量%未満である。
次に、本組成物は、必須成分として、(B)光重合開始剤を含んでいる。
上記光重合開始剤は、特に限定されることなく、通常使用され得るものであれば、何れのものでも使用することができる。
上記光重合開始剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエ−テル、ベンゾインエチルエ−テル、2−メチルベンゾイン、ベンジル、ベンジルジメチルケタ−ル、ジフェニルスルフィド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、ジアセチル、エオシン、チオニン、ミヒラ−ケトン、アントラセン、アントラキノン、アセトフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−イソプロピルαヒドロキシイソブチルフェノン、α・α´ジクロル−4−フェノキシアセトフェノン、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、メチルベンゾイルフォルメイト、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]・2・モルフォリノ−プロペン、チオキサントン、ベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、ベンゾフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モンフォリノプロパノン1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1オン、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピル−イル)チタニウム)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1−)などを例示することができる。これらは1種または2種以上併用することができる。
上記光重合開始剤の含有量の下限値は、本組成物中に含まれる重合成分100重量部に対し、好ましくは、0.01重量部以上、より好ましくは、0.1重量部以上、さらにより好ましくは、1重量部以上であると良い。
一方、上記光重合開始剤の含有量の上限値は、本組成物中に含まれる重合成分100重量部に対し、好ましくは、50重量部以下、より好ましくは、10重量部以下であると良い。
次に、本組成物は、好ましい添加成分として、(C)イオン導電剤をさらに含んでいると良い。
上記イオン導電剤は、特に限定されることなく、電子写真機器分野で使用され得るものであれば、何れのものでも使用することができる。
上記イオン導電剤としては、具体的には、例えば、化12で表される4級アンモニウム過塩素酸塩(但し、化12中、R、R、R、Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、フェニル基、キシリル基などを示す)、化13で表されるホウ酸塩(但し、化13中、R、R、R、Rは、炭素数1〜18のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、フェニル基、キシリル基などを示し、Mn+は、アルカリ金属イオンもしくはアルカリ土類金属イオンであり、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンなどを示す)などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
(化12)
Figure 2008239833
(化13)
Figure 2008239833
上記イオン導電剤の含有量の下限値は、本組成物中に含まれる重合成分100重量部に対し、好ましくは、0.01重量部以上、より好ましくは、0.1重量部以上、さらにより好ましくは、1重量部以上であると良い。
一方、上記イオン導電剤の含有量の上限値は、本組成物中に含まれる重合成分100重量部に対し、好ましくは、50重量部以下、より好ましくは、10重量部以下であると良い。
本組成物は、上記以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて光安定剤、粘度調整剤、老化防止剤、加工助剤、滑剤、難燃剤、可塑剤、発泡剤、充填剤、架橋剤、架橋助剤、分散剤、消泡剤、顔料などの各種の添加剤を1種または2種以上含有していても良い。
以上説明した本組成物は、取扱い性が良好であるなどの観点から、その粘度(25℃)は、好ましくは、100000mPa・s以下、より好ましくは、10000mPa・s以下であると良い。塗工性などにも優れるなどの観点から、さらにより好ましくは、5000mPa・s以下であると良い。
また、本組成物を紫外線により硬化させた硬化物は、例えば、電子写真機器用の導電性ロールなどに用いた際に、回転時の発生音の低減、トナーストレスの低減などに寄与しやすいなどの観点から、デュロメータタイプA硬度が、好ましくは、0〜50の範囲内、より好ましくは、0〜40の範囲内、さらにより好ましくは、0〜30の範囲内にあると良い。
上述した本組成物の製造方法としては、例えば、必須成分である(A)光重合性モノマー、(B)光重合開始剤と、必要に応じて含有させる(C)イオン導電剤やその他の任意成分とを、所望の配合(但し、(A)成分の含有量は、60重量%以上)となるように秤量し、これらを攪拌機、サンドミルなどの混合手段により混合する方法などを例示することができる。なお、混合中、混合後に脱泡処理などを行っても良い。
2.電子写真機器用部材
本実施形態に係る電子写真機器用部材は、上記本組成物が硬化されて形成された部位を有している。
電子写真機器用部材としては、具体的には、帯電ロール、現像ロール、トナー供給ロール、転写ロールなどの各種導電性ロール、転写ベルトなどの導電性ベルトなどを例示することができる。
導電性ロールは、導電性シャフトの外周に、1層または2層以上の導電性層が積層されている。
導電性シャフト材料としては、導電性を有するものであれば、何れのものでも使用し得る。一般には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属製の中実体、中空体からなる芯金などを例示することができる。
導電性ロールの具体的な層構造としては、導電性シャフトの外周に、ベース層、抵抗調整層などの中間層、表層が順に積層された3層構造、ベース層、表層が順に積層された2層構造などを例示することができる。
ここで、導電性ロールは、本組成物が硬化されて形成された導電性層を、積層構造中の何れの位置に有していても良い。積層構造中の全ての層が、本組成物が硬化されて形成された導電性層であっても良い。また、本組成物が硬化されて形成された導電性層を複数有する場合、各導電性層の組成は、同じであってもそれぞれ異なっていても良い。
上記導電性ロールの積層厚みは、特に限定されるものではないが、導電性ロールを組み込む画像形成装置などの小型化に有利になるよう小径化を図るなどの観点から、好ましくは、0.1〜5mm、より好ましくは、0.5〜4mm、さらに好ましくは、1〜3mmの範囲内にあると良い。
また、上記ベース層の厚みは、通常、0.1〜3mm程度であると良い。中間層の厚みは、通常、0.1〜1mm程度であると良い。表層の厚みは、通常、1μm〜20μm程度であると良い。
本組成物による導電性層以外の他の導電性層を形成する材料としては、具体的には、例えば、エピクロロヒドリンゴム、NBR、シリコーンゴム、EPDM、アミド系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、フッ素系樹脂などに電子導電剤やイオン導電剤などの導電性付与剤、さらに、必要に応じて、発泡剤、架橋剤、表面調整剤、可塑剤などを1種または2種以上添加した組成物などを例示することができる。これらは1種または2種以上混合されていても良い。
本組成物を硬化させてなる導電性層は、ディッピング法、ロールコーティング法、スプレーコート法などの各種のコーティング法により本組成物を塗布し、塗布された本組成物に対して、紫外線照射装置により所定光量の紫外線を所定時間照射して硬化させることにより形成することができる。なお、上記塗布は、1回または2回以上繰り返しても良い。
例えば、ベース層に対して本組成物を適用する場合には、本組成物を貯留した貯留槽内に導電性シャフトを浸漬し、引き上げた後に紫外線を照射して硬化させる方法などを例示することができる。
また例えば、中間層や表層などに対して本組成物を適用する場合には、導電性シャフトに下層となる導電性層が形成されたロール体を、上記と同様に本組成物が貯留された貯留槽内に浸漬し、引き上げた後に紫外線を照射して硬化させる方法、下層となる導電性層の表面にロールコーティング法などにより、本組成物を塗布し、紫外線を照射して硬化させる方法などを例示することができる。
なお、本組成物によらない他の導電性層材料を用いて導電性層を形成する方法としては、その材料の状態にもよるが、注型法、押出法、ディッピング法、ロールコーティング法などが挙げられる。
一方、導電性ベルトは、基材の表面に1層または2層以上の導電性層を有している。
導電性ベルトは、基材、導電性層の何れか一方が、本組成物の硬化物より形成されていても良いし、基材、導電性層の双方が、本組成物の硬化物より形成されていても良い。
基材、導電性層は、その材料の状態にもよるが、注型法、押出法、ディッピング法、ロールコーティング法などを用いて成形することができる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
1.実施例および比較例に係る導電性組成物の調製
(実施例1〜23、比較例1〜8)
後述する表3〜表7に示す配合割合(単位は重量部)となるように、各種材料を秤量し、これらを攪拌機により撹拌、混合した後、室温にて24時間放置(脱泡のため)することにより、実施例1〜23および比較例1〜8に係る紫外線硬化型導電性組成物を調製した。
なお、これら組成物の調製時に使用した各種材料は、以下の通りである。
(A)(EO含有+単官能)光重合性モノマー
(a1)
・フェノキシエチレンオキシド変性アクリレート(1)[東亞合成(株)製、「アロニックス M102」]
・フェノキシエチレンオキシド変性アクリレート(2)[新中村化学工業(株)製、「NKエステルAMP−60G」]
・メトキシエチレンオキシド変性アクリレート[共栄社化学(株)製、「ライトアクリレート 130A」]
・ノニルフェノールエチレンオキシド変性アクリレート[共栄社化学(株)製、「ライトアクリレート NP−4EA」]
(a2)
・ポリプロピレングリコール(PPG)−ウレタンアクリレート(1)
トリレンジイソシアネート[三井化学ポリウレタン(株)製、「コスモネートT100」]60.2gと、2ヒドロキシエチルアクリレート[大阪有機化学工業(株)製、「HEA」]39.8gを反応容器に投入し、80℃で8時間反応させて、アクリレート付加イソシアネートを合成した。
得られたアクリレート付加イソシアネート12.7gと、ポリプロピレングリコール[エチレンオキシド単位を10重量%含有、2官能、分子量2000、第一工業製薬(株)製、「ハイフレックスD2000」]87.3gとを別の反応容器に投入し、80℃で8時間反応させ、単官能のポリプロピレングリコール(PPG)−ウレタンアクリレート(1)を合成した。
なお、合成後、NCO%測定したところ、残存するNCOは0.5%以下であり、合成反応が終了していることを確認した。
・ポリエチレングリコール−ウレタンアクリレート
上記ポリプロピレングリコール(PPG)−ウレタンアクリレート(1)の合成において、ポリエチレングリコール(PEG)[エチレンオキシド単位を100重量%含有、2官能、分子量2000、三洋化成(株)製、「PEG−2000」]を用いた以外は同様にして、ポリエチレングリコール(PEG)−ウレタンアクリレートを合成した。
(EO含有+多官能)光重合性モノマー
・エチレンオキシド変性ジアクリレート(2官能)[新中村化学工業(株)製、「NKエステル A−1000」]
・エチレンオキシド変性グリセリントリアクリレート(3官能)[新中村化学工業(株)製、NKエステル A−GLY20EO」]
・エチレンオキシド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(4官能)[ダイセルユーシービー(株)製、「Ebecryl40」]
光重合性オリゴマー
・カーボネートジアクリレート(2官能)[新中村化学工業(株)製、「NKオリゴ UA−512」]
・ブタジエンジアクリレート(2官能)[新中村化学工業(株)製、「NKオリゴ UA511」]
・エステルジアクリレート(2官能)[新中村化学工業(株)製、「UA122P」]
・ビスフェノールAジアクリレート(2官能)[ダイセルユーシービー(株)製、「Ebecryl3700」]
・テトラメチレングリコールジアクリレート(3官能)[新中村化学工業(株)製、「UA160TM」]
(EO非含有+単官能)光重合性モノマー
・2ヒドロキシ3フェノキシプロピルアクリレート[共栄社化学(株)製、「エポキシエステルM−600A」]
・ポリプロピレングリコール(PPG)−ウレタンアクリレート(2)
上記ポリプロピレングリコール(PPG)−ウレタンアクリレート(1)の合成において、ポリプロピレングリコール[エチレンオキシド単位を含まない、2官能、分子量2000、旭硝子ウレタン(株)製、「エクセノール2020」]を用いた以外は同様にして、ポリプロピレングリコール(PPG)−ウレタンアクリレート(2)を合成した。
・メタアクリレート変性シリコーン[信越化学工業(株)製、「X22−164B」]
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート[共栄社化学(株)製、「ライトアクリレートFA108」]
(B)光重合開始剤[チバスペシャルティケミカルズ(株)製、「イルガキュアー189」]
(C)イオン導電剤
・トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート
(比較例9)
導電性ミラブルシリコーンゴムコンパウンド(モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ・ジャパン合同会社製、「XE23−A4902」)100重量部と、パーオキサイド架橋剤(モメンティブ・パフォーマンスマテリアルズ・ジャパン合同会社製、「TC−8」)1.5重量部とを、ニーダーで混練することにより、比較例9に係るシリコーンゴム系導電性組成物を調製した。
(比較例10)
エピクロロヒドリンゴム(ECO)(ダイソー(株)製、「エピクロマーCG102」)100重量部と、ステアリン酸(花王(株)製、「ルナックS−30」)1重量部と、酸化亜鉛2種(三井金属工業(株)製)5重量部と、受酸剤(協和化学工業(株)製、「DHT−4A」)3重量部と、粉末イオウ(鶴見化学(株)製)1.5重量部と、チアゾール系加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーDM」)1.5重量部と、チラウム系加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーTS」)0.5重量部と、トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート1重量部とを、ニーダーで混練することにより、ヒドリンゴム系導電性組成物を調製した。
2.実施例および比較例に係る導電性組成物の特性評価
次に、得られた各導電性組成物の特性評価を以下のようにして行った。
(粘度)
実施例1〜23、比較例1〜8に係る導電性組成物(液状)の25℃における粘度を、B型粘度計((株)トキメック製、「VISCOMETER DVL−B2」)にて測定した。
(硬度)
実施例1〜23、比較例1〜8に係る紫外線硬化型導電性組成物を、バーコート法によりガラス板上にコーティングし、紫外線を照射し、厚さ約1mm、縦100mm、横100mmのシート状硬化物、および、JIS K6262に規定される大型試験片(直径29mm、厚み12.5mmの円柱状硬化物)を作製した。この際、紫外線照射機(アイグラフィック社製「UB031−2A/BM」)の紫外線ランプ(水銀ランプ形式)とコーティングした各組成物との距離は200mmとし、紫外線は30秒間照射(積算光量120mW/cm)した。
一方、比較例9および比較例10に係るゴム系導電性組成物を、プレスにより成形、架橋(比較例9は、150℃で45分、比較例10は、160℃で30分)し、厚さ約1mm、縦100mm、横100mmのシート状成形物、および、JIS K6262に規定される大型試験片(直径29mm、厚み12.5mmの円柱状成形物)を作製した。
次いで、得られた各円柱状硬化物・成形物につき、JIS K6253に準拠して、デュロメータタイプA硬度を測定した。
(圧縮永久歪み)
耐ヘタリ性を調べるため、上記各円柱状硬化物・成形物を用い、JIS K6262に準拠して、70℃に168時間保持した後の圧縮永久歪み(圧縮率25%)を測定した。
(体積抵抗率および体積抵抗ばらつき)
10mm角の電極を、上記各シート状硬化物・成形物表面に形成し、100V印加したときの体積抵抗率を測定した。また、直径1mmの電極にて10点の電気抵抗値を測定(Ω・cm)し、最大値(Rmax)と最小値(Rmin)の電気抵抗の差を(logRmax−logRmin)として求め、これを体積抵抗ばらつきとした。
(破断強度、破断伸び)
JIS K6251に準拠し、2号ダンベル試験片を用いて、各硬化物・成形物の破断強度、破断伸びを測定した。
表3〜表7に、実施例および比較例に係る導電性組成物の配合割合および特性評価結果をまとめて示す。
Figure 2008239833
Figure 2008239833
Figure 2008239833
Figure 2008239833
Figure 2008239833
表3〜表7を相対比較すると、以下のことが分かる。すなわち、比較例9に係るシリコーンゴム系導電性組成物を用いた成形物は、デュロメータタイプA硬度が50以下であり、比較的低硬度である。また、圧縮永久歪み(C.S.)の値も低く、耐ヘタリ性も良好である。しかし、体積抵抗ばらつきが大きく、電気抵抗が不均一であった。
比較例10に係るヒドリンゴム系導電性組成物を用いた成形物は、体積抵抗ばらつきが小さく、電気抵抗が均一であった。しかし、デュロメータタイプA硬度が50を越えており、比較的高硬度であった。また、圧縮永久歪み(C.S.)の値が高く、耐ヘタリ性も悪かった。
これらに対し、実施例1〜23に係る紫外線硬化型導電性組成物による硬化物は、本発明に規定される要件を満たしている。そのため、シリコーンゴム系、ヒドリンゴム系の導電性組成物による成形物に比較して、低硬度であり、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性に優れることが確認できた。
また、同じ紫外線硬化型導電性組成物である実施例1〜23と比較例1〜8とを比較すると、次のことが分かる。
すなわち、比較例1〜3の組成物は、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されていない、単官能の光重合性モノマーを主成分としてる。そのため、比較例1〜3の硬化物は、他に比較して、電気抵抗が高く、低抵抗化を図り難かった。
比較例4〜5の組成物は、(a1)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能の光重合性モノマーを含有している。しかし、その割合が、本願で規定される量よりも少ない。そのため、比較例4〜5の硬化物は、低硬度化を図ることができなかった。また、比較例4の硬化物は、電気抵抗も高めであった。
比較例6〜8の組成物は、光重合性オリゴマーを主成分として含有している。そのため、粘度が急激に高くなり、取扱い性が極端に悪化した。また、比較例6〜8の硬化物は、過度に高硬度化され、電気抵抗も極めて高くなった。
これらに対し、本発明に規定される要件を満たす実施例1〜23の組成物の硬化物は、本発明に規定される要件を満たしていない比較例1〜8の組成物の硬化物に比較して、低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性のバランスに優れることが確認できた。また、本発明に規定される要件を満たす実施例1〜23の組成物は、粘度が1万mPa・s以下であり、取扱い性も良好であった。
また、実施例同士を比較すると、次のことが分かる。すなわち、実施例1〜4によれば、アクリル当量が大きくなるほど、硬化物は、低硬度化、低電気抵抗化される傾向があることが分かる。ただ、耐ヘタリ性、機械的特性が悪化する傾向があることが分かる。
しかし、実施例5〜6によれば、分子構造中にウレタン結合を有する光重合性モノマーを用いることで、硬化物の機械的特性を改善することが可能であることが分かる。また、光重合性モノマー中のエチレンオキシド単位の導入量を増加させることにより、低電気抵抗化される傾向があることが分かる。
また、実施例7によれば、エチレンオキシド単位が比較的多い単官能の光重合性モノマーを用いることで、(C)イオン導電剤を添加しなくても、中抵抗領域を確保することが可能であることが分かる。
また、実施例8〜11によれば、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能の光重合性モノマーをさらに含有させることにより、硬化物の耐ヘタリ性が向上することが分かる。
また、実施例12〜13によれば、分子構造中にウレタン結合を有する光重合性モノマーを用いることで、硬化物の機械的特性を改善することが可能であることが分かる。また、光重合性モノマー中のエチレンオキシド単位の導入量を増加させることにより、低電気抵抗化される傾向があることが分かる。
また、実施例15〜16によれば、多官能の光重合性モノマーを含有させる場合、官能基数が多いほど、硬化物の耐ヘタリ性を向上させやすいことが分かる。
また、実施例17〜23によれば、組成物中の重合成分として、特定量の(A)成分以外に、光重合性オリゴマーや、分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されていない、単官能の光重合性モノマーを混合可能であることが分かる。
この場合、低硬度化を図る観点からは、シリコーン系を混合すると良いことが分かる。良好な耐ヘタリ性を得る観点からは、エステル系を混合すると良いことが分かる。機械的強度の向上を図る観点からは、カーボネート系を混合すると良いことが分かる。
つまり、これらのことから、(A)成分の光重合性モノマー以外に、各種骨格を有する光重合性モノマー、オリゴマーを必要に応じて混合することで、硬化物の硬度、耐ヘタリ性、機械的強度などを狙いに応じて調節することができることが分かる。
4.電子写真機器用の現像ロール、帯電ロール、転写ベルトの作製
次に、上記作製した実施例9、10、11、12、13および比較例9、10に係る導電性組成物を用いて、電子写真機器用の現像ロール、帯電ロール、転写ベルトを作製した。
<現像ロールの作製>
H−NBR(アクリルニトリル量36%、ランクセス(株)製、「THERBAN B3850」)100重量部と、ステアリン酸(花王(株)製、「ルナックS−30」)0.5重量部と、亜鉛華(ZnO)5重量部と、ジチオカルバミン酸塩加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーBZ−P」)1重量部と、スルフェンアミド系加硫促進剤(大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーCZ−G」)2重量部と、カーボンブラック(電気化学工業(株)製、「デンカブラックHS100」)40重量部と、粉末イオウ(鶴見化学工業(株)製)1重量部と、MEK800重量部とを配合し、サンドミルを用いて分散処理することにより、中間層材料を調製した。
ポリウレタンエラストマー(日本ポリウレタン(株)製、「ニッポラン2304」)100重量部と、イソシアネート(大日本インキ化学工業(株)製、「バーノックD750」)20重量部と、MEK800重量部とを配合し、サンドミルを用いて分散処理することにより、表層材料を調製した。
(実施例1G)
実施例9に係る紫外線硬化型導電性組成物を満たした容器内に、直径10mmのステンレス製(SUS304)の芯金を浸漬させ、引き上げた直後に、紫外線を照射(30秒間照射、光量120mW/cm)し、付着した組成物を硬化させた(ディップコーティング法)。上記操作を10回繰り返し、芯金の外周に厚み5mmのベース層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記ベース層の外周に、上記表層材料を塗工し、150℃で30分加熱処理することにより、厚み6μmの表層を形成した。
以上により、実施例1Gに係る2層構造の現像ロールを作製した。
(実施例2G)
注型法を用いて、上記芯金の外周に、比較例9に係るシリコーンゴム系導電性組成物を成形し、170℃で1時間加熱処理を行い、厚み5mmのベース層を形成した。
次いで 実施例11に係る紫外線硬化型導電性組成物を満たした容器内に、上記ベース層を浸漬させ、引き上げた直後に、紫外線を照射(30秒間照射、光量120mW/cm)し、付着した組成物を硬化させた(ディップコーティング法)。上記操作を1回繰り返し、ベース層の外周に厚み10μmの中間層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記中間層の外周に、上記表層材料を塗工し、150℃で30分間加熱処理することにより、厚み6μmの表層を形成した。
以上により、実施例2Gに係る3層構造の現像ロールを作製した。
(比較例1G)
注型法を用いて、上記芯金の外周に、比較例9に係るシリコーンゴム系導電性組成物を成形し、170℃で1時間加熱処理を行い、厚み5mmのベース層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記ベース層の外周に、上記中間層材料を塗工し、150℃で30分間加熱処理することにより、厚み10μmの中間層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記中間層の外周に、上記表層材料を塗工し、150℃で30分間加熱処理することにより、厚み6μmの表層を形成した。
以上により、比較例1Gに係る3層構造の現像ロールを作製した。
<帯電ロールの作製>
フッ素変性アクリルバインダー(大日本インキ化学工業(株)製、「ディフェンサTR230K」)313重量部と、フッ素樹脂(アトフィナジャパン(株)製、「カイナー7201」)50重量部と、導電性酸化チタン(石原テクノ(株)製、「タイペークET300W」)100重量部と、MEK200重量部とを配合し、サンドミルを用いて分散処理することにより、アクリル系表層材料を調製した。
(実施例1T)
実施例10に係る紫外線硬化型導電性組成物を満たした容器内に、直径6mmの芯金を浸漬させ、引き上げた直後に、紫外線を照射(30秒間照射、光量120mW/cm)し、付着した組成物を硬化させた(ディップコーティング法)。上記操作を10回繰り返し、芯金の外周に厚み1.75mmのベース層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記ベース層の外周に、上記アクリル系表層材料を塗工し、120℃で30分間加熱処理することにより、厚み6μmの表層を形成した。
以上により、実施例1Tに係る2層構造の帯電ロールを作製した。
(実施例2T)
押出法を用いて、上記芯金の外周に、比較例10に係るヒドリンゴム系導電性組成物を押し出し、180℃で1時間加熱処理を行い、厚み1.74mmのベース層を形成した。
次いで 実施例12に係る紫外線硬化型導電性組成物を満たした容器内に、上記ベース層を浸漬させ、引き上げた直後に、紫外線を照射(30秒間照射、光量120mW/cm)し、付着した組成物を硬化させた(ディップコーティング法)。上記操作を1回行い、ベース層の外周に厚み100μmの中間層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記中間層の外周に、上記アクリル系表層材料を塗工し、120℃で30分間加熱処理することにより、厚み6μmの表層を形成した。
以上により、実施例2Tに係る3層構造の帯電ロールを作製した。
(比較例1T)
押出法を用いて、上記芯金の外周に、比較例10に係るヒドリンゴム系導電性組成物を押し出し、180℃で1時間加熱処理することにより、厚み1.75mmのベース層を形成した。
次いで、ロールコーティング法により、上記ベース層の外周に、上記アクリル系表層材料を塗工し、120℃で30分間加熱処理することにより、厚み6μmの表層を形成した。
以上により、比較例1Gに係る2層構造の帯電ロールを作製した。
<転写ベルトの作製>
フッ素樹脂(ダイキン工業(株)製、「ネオフロンVT100」)100重量部と、カーボンブラック(電気化学工業(株)製、「デンカブラックHS100」)10重量部と、アセトン200重量部とを配合し、リングミルを用いて分散処理することにより、基層材料を調製した。
アクリルシリコーンバインダー(東亞合成(株)製、「サイマックUS350」)100重量部と、カーボンブラック(電気化学工業(株)製、「デンカブラックHS100」)10重量部と、トルエン400重量部とを配合し、リングミルを用いて分散処理することにより、表層材料を調製した。
(実施例1B)
基層材料を満たした容器内に、円柱形金型を浸漬させて引き上げた後、付着した組成物を120℃で30分間乾燥させた(ディップコーティング法)。上記操作を2回繰り返し、厚み150μmの基層を形成した。
次いで、実施例13に係る紫外線硬化型導電性組成物を満たした容器内に、上記基層を浸漬させ、引き上げた直後に、紫外線を照射(30秒間照射、光量120mW/cm)し、付着した組成物を硬化させた(ディップコーティング法)。上記操作を1回行い、基層の表面に厚み100μmの表層を形成した。
以上により、実施例1Bに係る2層構造の転写ベルトを作製した。
(比較例1B)
上記基層材料を満たした容器内に、円柱形金型を浸漬させて引き上げた後、付着した組成物を乾燥させた(ディップコーティング法)。上記操作を2回繰り返し、厚み150μmの基層を形成した。
次いで、上記表層材料を満たした容器内に、上記基層を浸漬させて引き上げた後、付着した組成物を120℃で30分間熱風乾燥させた(ディップコーティング法)。上記操作を1回行い、基層の表面に厚み10μmの表層を形成した。
以上により、比較例1Bに係る2層構造の転写ベルトを作製した。
5.現像ロール、帯電ロール、転写ベルトの評価
<現像ロールおよび帯電ロールの評価>
(ロール表面硬度)
高分子計器(株)製、「アスカーゴム硬度計A型」)を用いて、各ロール表面の硬さを測定した。
(ロール抵抗)
金属ドラムと各ロールとを線接触させ、200rpmで各ロールを回転させ、1000V印加した状態での電気抵抗を測定し、ロール抵抗とした。
(ヘタリ量)
各ロールの表面に、金属板を押しつけ、定変位50μm変形させ、50℃で168時間保持し、解放した後のヘタリ量を測定した。
(画像出し評価)
各ロールを、カラーレーザープリンタ(現像ロール/キヤノン(株)製、「LBP−2510」、帯電ロール/リコー(株)製、「IPSIO CX−3000」)のカートリッジ内に組み込み、初期状態におけるベタ画像の出力を行った。得られた画像について、画像濃むらの有無を目視にて確認した。画像濃度むらがなかったものを良好「○」とし、画像濃度むらが発生したものを不良「×」とした。
(ヘタリ画像出し評価)
ヘタリ量測定後の各ロールを、上記カートリッジ内に組み込み、ベタ画像を出力し、ヘタリスジ発生の有無を目視にて評価した。ヘタリスジがなかったものを良好「○」とし、ヘタリスジが発生したものを不良「×」とした。
(耐久評価)
各ロールを、市販のカラーレーザープリンタのカートリッジ内に組み込み、15℃×10%RHの低温低湿環境下で、10000枚のハーフトーン画像出しを行った後、ベタ画像を出力した。得られた画像について、画像濃むらの有無を目視にて確認した。画像濃度むらがなかったものを良好「○」とし、画像濃度むらが発生したものを不良「×」とした。
<転写ベルトの評価>
(ベルト表面硬度)
高分子計器(株)製、「マイクロゴム硬度計MD−1型タイプA」)を用いて、各ベルト表面の硬さを測定した。
(ベルト抵抗)
JIS K6271 二重リング電極法に準拠して、電気抵抗を測定し、ベルト抵抗とした。
(画像出し評価)
各ベルトを、市販のカラーレーザープリンタのカートリッジ内に組み込み、ベタ画像を出力し、異常放電による転写不良を目視にて確認した。異常放電による転写不良が発生しかったものを良好「○」とし、異常放電による転写不良が発生したものを不良「×」とした。
(耐久評価)
各ベルトを、市販のカラーレーザープリンタ(リコー(株)製、「imagio MPC2500」)のカートリッジ内に組み込み、15℃×10%RHの低温低湿環境下で、10000枚のハーフトーン画像出しを行った後、ベタ画像を出力した。得られた画像について、画像濃むらの有無を目視にて確認した。画像濃度むらがなかったものを良好「○」とし、画像濃度むらが発生したものを不良「×」とした。
表8〜表10に、実施例および比較例に係る現像ロール、帯電ロール、転写ベルトの評価結果を示す。
Figure 2008239833
Figure 2008239833
Figure 2008239833
表8〜表10によれば、実施例に係る導電性組成物を用いた現像ロール、帯電ロール、転写ベルトは、何れも、低硬度、耐ヘタリ性、電気抵抗の均一性に優れており、いずれも高画質化に寄与できることが確認できた。
以上、本発明の実施形態、実施例について説明したが、本発明は上記実施形態、実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能なものである。

Claims (11)

  1. (A)下記(a1)および(a2)から選択される1種または2種以上の光重合性モノマーと、
    (a1)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、単官能の第1光重合性モノマー
    (a2)分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されており、かつ、ウレタン結合を有する、単官能の第2光重合性モノマー
    (B)光重合開始剤とを含有し、
    当該組成物中に含まれる重合成分に占める前記(A)成分の含有量が60重量%以上であることを特徴とする紫外線硬化型導電性組成物。
  2. (C)イオン導電剤をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  3. 前記第2光重合性モノマーは、前記ウレタン結合を介して前記エチレンオキシド単位が導入されていることを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  4. 前記第1光重合性モノマー、第2光重合性モノマーは、単官能(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  5. 分子構造中にエチレンオキシド単位が導入されている、多官能の光重合性モノマーをさらに含有することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  6. 前記多官能の光重合性モノマーは、分子量が200〜20000の範囲内にあることを特徴とする請求項5に記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  7. 前記多官能の光重合性モノマーは、多官能(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項5または6に記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  8. 当該組成物の硬化後のデュロメータタイプA硬度が0〜50の範囲内にあることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の紫外線硬化型導電性組成物。
  9. 請求項1から8の何れかに記載の紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された部位を有する電子写真機器用部材。
  10. 請求項1から8の何れかに記載の紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された層を有する電子写真機器用導電性ロール。
  11. 請求項1から8の何れかに記載の紫外線硬化型導電性組成物が硬化されて形成された層を有する電子写真機器用導電性ベルト。
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