JP6924705B2 - 帯電ローラ - Google Patents

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Description

本発明は、帯電ローラ(以下、単に「ローラ」とも称する)に関し、詳しくは、複写機やプリンタ等の画像形成装置における画像形成プロセスに用いられる帯電ローラに関する。
複写機やファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置においては、帯電ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ、現像ローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ、定着用の加圧ローラ等の各種ローラ部材が用いられている。このようなローラ部材は、一般に、シャフト(芯金)の外周に、ゴム材料や樹脂材料からなる弾性層を担持させた構造を基本構造とする。
また、ローラ部材の用途によって、求められる性能を満足させるために、弾性層上に、さらに、表層を設けてローラの表面性を制御することが行われている。表層については、従来、層自体の割れや摩耗を抑制するために、伸びやすい材料が用いられており、特に、帯電ローラや現像ローラにおいては、帯電性の制御等の目的で、表面粗さを調整するために、表層中に、粒子を分散させる場合がある。例えば、特許文献1には、シャフトと、その外周に形成された弾性層と、その外周面に形成された樹脂被覆層とを備え、樹脂被覆層を、ガラス転移点(Tg)が40℃以上でかつ摩擦係数が0.5以下とした導電性ローラが開示されており、樹脂被覆層に微粒子を含ませることも開示されている。
特開2008−165214号
しかしながら、ローラ部材は使用時において感光体等の他部材と接触することから、表層中に粒子を分散させた場合、使用に伴い粒子が表層中から脱落したり、粒子の摩耗や削れが発生して、所期の帯電性能等が得られなくなり、画像不良等の問題が生ずる場合があった。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、表層からの粒子の脱落、および、粒子の摩耗や削れを生じにくい帯電ローラを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記構成とすることにより上記問題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、シャフトと、該シャフトの外周に順次形成された弾性層および表層と、を備える帯電ローラにおいて、
前記弾性層が、(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(B)(メタ)アクリレートモノマーとを含む紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤および導電剤を含む弾性層用樹脂組成物により形成され、
前記表層が、表層用樹脂組成物と粒子との混合物からなり、該表層用樹脂組成物の引張破断伸び率が51%以上であって、かつ、該粒子の、1μm圧縮時における反力が1.0〜10.3mNであることを特徴とするものである。
本発明の帯電ローラにおいては、前記表層用樹脂組成物が、エステル骨格を有するポリオールと芳香環を有するイソシアネートとからなるウレタン樹脂を含有することが好ましい。また、本発明の帯電ローラにおいては、前記粒子のガラス転移温度(Tg)が34℃以上であることも好ましい。
本発明によれば、表層からの粒子の脱落、および、粒子の摩耗や削れを生じにくい帯電ローラを実現することが可能となった。
本発明の帯電ローラの一例を示す軸方向断面図である。 実施例における摩耗試験の方法を示す概略説明図である。 実施例における粒子のケズレ状態の評価基準を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の導電性ローラの一例を示す軸方向断面図である。図示するように、本発明の帯電ローラ10は、シャフト1と、その外周に順次形成された弾性層2および表層3と、を備えている。
本発明のローラ10においては、表層3が、表層用樹脂組成物と粒子との混合物からなり、表層用樹脂組成物の引張破断伸び率が51%以上であって、かつ、粒子の、1μm圧縮時における反力が1.0〜10.3mNである点が重要である。表層3を構成する樹脂組成物および粒子の条件を所定に規定することで、使用に伴う表層3からの粒子の脱落および粒子の摩耗を抑制することができ、耐久使用時における画像性能の劣化を抑制することが可能となる。すなわち、表層を構成する樹脂組成物として引張破断伸び率が51%以上の柔軟なものを用いることで、外力による変形時に表層自体にクラック(ひび)が発生して、粒子が脱落することを抑制できる。また、粒子については、上記反力が1.0〜10.3mNであるような柔らかすぎず硬すぎない範囲のものを用いることで、粒子の摩耗と脱落とをいずれも抑制することができる。粒子が柔らかすぎると、外力による変形時に表層と粒子との間に隙間が発生して、粒子が脱落しやすくなる。一方、柔らかい粒子であれば、ローラを感光体に押し付けたときに粒子が変形して、粒子と感光体との接触面積が大きくなるが、粒子が硬すぎて接触面積が小さくなると、粒子に対し、より多くの力が加わる結果、摩耗が生じやすくなる。よって、表層3を構成する樹脂組成物および粒子の条件を本発明に従い規定することで、従来よりも粒子の耐摩耗性および耐脱落性に優れた帯電ローラが得られるものとなる。
本発明において、表層用樹脂組成物の引張破断伸び率は、51%以上であることが必要であり、好適には70〜300%である。一般的に伸び率が高くなると柔軟性が増し、併せて硬化後の表面の摩擦係数が高くなる。摩擦係数が高くなり、弾性層と表層との界面で剥がれやすくなってしまうことがある。弾性層と表層との密着性の観点から、伸び率は300%以下が好ましい。また、本発明において、粒子の、1μm圧縮時における反力は、1.0〜10.3mNであることが必要であり、好適には2.0〜10.3mNである。粒子脱落を抑制する点から、2.0〜10.3mNが望ましい。粒子のケズレよりも粒子の脱落の方が、画像形成に関して問題が大きいといえる。ここで、引張破断伸び率は、JIS−K6251に準じて測定することができる。また、1μm圧縮時における反力は、フィッシャー硬度計にて測定することができる。
(表層用樹脂組成物)
本発明において、表層用樹脂組成物は、引張破断伸び率が上記範囲を満足するものであればよく、その構成成分については特に制限されず、所望に応じ適宜決定することができる。本発明において、表層用樹脂組成物は、熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂を主成分として形成することが好ましい。このうちエネルギー線硬化型樹脂としては、例えば、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂、赤外線硬化型樹脂などが挙げられ、中でも、紫外線硬化型樹脂が、反応速度およびエネルギー効率の点で、好ましい。また、紫外線硬化型樹脂としては、例えば、ラジカル系光重合開始剤を使用するタイプやカチオン系光重合開始剤を使用するタイプなどが挙げられ、中でも、ラジカル系光重合開始剤が、反応速度が速く、未硬化不純物が少ない点で、好ましい。これらのウレタン樹脂は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートを好適に用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレートとしては、一分子中に(メタ)アクリロイル基(CH=CHCO−またはCH=C(CH)CO−)を1つ以上有し、ウレタン結合(−NHCOO−)を1つ以上有するものである限り特に制限はなく、モノマーまたはオリゴマーのいずれでもよく、目的に応じて適宜選択することができる。具体的には例えば、ポリブタジエン系ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート系ウレタン(メタ)アクリレート、エステル系ウレタン(メタ)アクリレート、エーテル系ウレタンアクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。熱硬化型の場合は、ポリブタジエン系、カーボネート系、エステル系、エーテル系等のポリオールとイソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のイソシアネートからなるウレタン樹脂であってもよい。
また、ウレタン骨格を形成するにあたり、イソシアネートとしては、芳香族イソシアネートを用いて得られたものが、表層3の耐摩耗性向上の面で好ましい。特には、エステル骨格を有するポリオールと芳香環を有するイソシアネートとからなるウレタン樹脂がより好ましく、表層の構造中に、エステル骨格および芳香環を有することにより、表層の耐摩耗性をより向上することができる。
また、表層用樹脂組成物には、必要に応じ、熱重合開始剤や光重合開始剤、光重合開始助剤、触媒、酸化防止剤、老化防止剤、導電剤、整泡剤、充填剤、しゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤、架橋剤、加硫剤、重合禁止剤等の従来公知の添加剤を適宜配合することができる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
このうち熱重合開始剤としては、例えば、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジーt−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジミリスチルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、クミルパーオキシオクトエート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンニトリル等のアゾ化合物などが挙げられる。これら熱重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。熱重合開始剤の配合量としては、熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂100質量部に対し、5質量部以下、好適には2質量部以下とすることができる。
光重合開始剤としては、例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノンジエチルケタール、アルコキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノンおよび3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4,4−ジメトキシベンゾフェノン、4,4−ジアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジルメチルケタール等のベンジル誘導体、ベンゾインおよびベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾインイソプロピルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、キサントン、チオキサントンおよびチオキサントン誘導体、フルオレン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルホリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−ブタノン−1等が挙げられる。具体的には例えば、IRGACURE907(BASFジャパン(株)製)等が挙げられる。これら光重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。光重合開始剤の配合量としては、熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂100質量部に対し、5質量部以下、好適には2質量部以下とすることができる。
導電剤としては、公知のイオン導電剤および電子導電剤を適宜用いることができる。このうちイオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ステアリルトリメチルアンモニウム)、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エチル硫酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩等のアンモニウム塩、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸塩等が挙げられる。また、電子導電剤としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボンブラック、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラック、酸化カーボンブラック等のインク用カーボンブラック、熱分解カーボンブラックなどの各種カーボンブラック、天然グラファイト、人造グラファイト、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、ITO、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、ニッケル、銅、銀、ゲルマニウム等の金属、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマー、カーボンウィスカー、黒鉛ウィスカー、炭化チタンウィスカー、導電性チタン酸カリウムウィスカー、導電性チタン酸バリウムウィスカー、導電性酸化チタンウィスカー、導電性酸化亜鉛ウィスカー等の導電性ウィスカー等が挙げられる。導電剤の配合量としては、熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂100質量部に対し、0.1〜5質量部、好適には0.5〜3質量部とすることができる。
(粒子用樹脂組成物)
本発明において、粒子は、1μm圧縮時における反力が上記範囲を満足するものであればよく、その構成成分については特に制限されず、所望に応じ適宜決定することができる。本発明において、粒子用樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレートを主成分として形成することが好ましい。かかるウレタン(メタ)アクリレートとしては、表層用樹脂組成物について挙げたのと同じものを用いることができる。
粒子用樹脂組成物には、表層用樹脂組成物と同様に、必要に応じ、熱重合開始剤や光重合開始剤、光重合開始助剤、触媒、酸化防止剤、老化防止剤、導電剤、整泡剤、充填剤、しゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤、架橋剤、加硫剤、重合禁止剤等の従来公知の添加剤を適宜配合することができる。これらは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、これらの好適配合量についても、表層用樹脂組成物と同様である。
本発明においては、特には、表層用樹脂組成物に光重合開始剤を含有させるとともに、粒子用樹脂組成物に熱重合開始剤を含有させることが好ましい。表層3の樹脂部分に光重合開始剤を含有させて、表層3を光硬化により形成することで、熱硬化させて形成した場合よりも、粒子を脱落しにくくすることができる。これは、粒子は通常、熱硬化により製造されるが、この熱硬化により製造された粒子を含有する表層3にエネルギー線を照射することで、粒子表面に残留した(メタ)アクリロイル基等の光反応性基が速やかに反応して、粒子と表層用樹脂組成物とが化学的に結合することによるものとも考えられる。
また、本発明においては、より好ましくは、表層用樹脂組成物に用いる熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂として、粒子用樹脂組成物に用いるのと同じウレタン(メタ)アクリレートを用いて、表層用樹脂組成物と粒子用樹脂組成物とを、同一の樹脂成分からなるものとする。すなわち、粒子用樹脂組成物を用いて製造された粒子を、粒子用樹脂組成物と樹脂成分が同一である表層用樹脂組成物中に混合して、表層3を形成する。表層3の樹脂部分に対し、粒子が柔らかいと脱落が生じやすいが、表層用樹脂組成物と粒子用樹脂組成物とを同一の樹脂成分からなるものとすることで、粒子と樹脂との界面の濡れ性のさらなる向上とともに、負荷がかかった際に均一に歪むことにより粒子が柔らかくても粒子が脱落しにくくなるため、好ましい。
本発明において、表層3における粒子の配合量としては、表層用樹脂組成物に含まれる熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂100質量部に対し、通常5〜200質量部、好適には15〜130質量部とすることができる。表層3における粒子の配合量が、少なすぎると粒子が点在化してしまいローラ表面の電気特性のバラツキが大きくなり、多すぎると粒子の分散が悪くなり、場合によっては粒子沈殿が発生するなど、塗料が不安定になり、塗膜表面の表面状態が不均一となるので、いずれも好ましくない。
本発明において用いる粒子の平均粒径としては、特に制限はないが、例えば、1〜50μmとすることができる。また、表層3の厚みは、例えば、1〜20μmとすることができる。ここで、本発明において、表層3の厚みには、粒子の突出部分は含まない。
また、本発明においては、粒子のガラス転移温度(Tg)が34℃以上であることが好ましく、50℃以上の範囲であることがより好ましい。粒子のTgと粒子の柔らかさとは相関がある場合が多く、Tgが低いと粒子は柔らかい傾向になる。粒子のTgが34℃以上であれば、粒子が柔らかすぎて脱落することがない。また、使用環境温度(10〜30℃)において粘性が高くなる粒子でないため、外力により変形しても元の形状へ復元し、ローラに痕がつくことがない。
本発明のローラにおいては、表層3について上記条件を満足するものであればよく、これにより本発明の所期の効果を得ることができる。本発明のローラにおいて、他の構成部分の材質等については、特に制限されず、所望に応じ適宜選定することができる。
本発明のローラに用いるシャフト1としては、良好な導電性を有する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属製のシャフトや、金属製のシャフトの外周に高剛性の樹脂基材を配設したもの、高剛性の樹脂基材のみから構成されるもの、内部を中空にくりぬいた金属製または高剛性樹脂製の円筒体等のいずれを用いてもよい。
本発明のローラにおける弾性層2の構成材料は、ゴム材料、ウレタン材料、シリコーン材料、熱可塑性エラストマー、紫外線硬化型樹脂等、柔軟性を有する素材であれば特に制限はない。具体例として、紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤および導電剤を含む弾性層用樹脂組成物により形成することができる。かかる紫外線硬化型樹脂としては、特に制限されるものではないが、(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、(B)(メタ)アクリレートモノマーとを含むものを好適に用いることができる。
上記(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、アクリロイル基(CH=CHCOO−)またはメタクリロイル基(CH=C(CH)COO−)を一つ以上有し、ウレタン結合(−NHCOO−)を複数有する化合物である。この(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、官能基数が3.0以下、特には、1.5〜2.5であることが好ましい。ここで、官能基とは、アクリロイルオキシ基およびメタクリロイルオキシ基を指し、官能基数とは、平均官能基数を指す。(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの官能基数が3.0以下であると、紫外線硬化型樹脂中の架橋密度が適度に増加するため、層の硬度を上昇させることなく、アセトン抽出量を低減することができ、感光体等の隣接部材に対する汚染性を改良するとの効果が得られる。なお、(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー中に、3官能のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが含まれると、層の硬度を増大させるおそれがある。
(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーは、ポリスチレン換算の数平均分子量で1,000〜100,000であることが好ましい。(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーの分子量が1,000未満では、層の硬度が高くなり過ぎるおそれがあり、一方、100,000を超えると、層の架橋点が少ないため、アセトン抽出量が大きくなり、感光体等の隣接部材に対する汚染性が悪化するおそれがある。
上記(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、特に制限されないが、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとからウレタンプレポリマーを合成し、このウレタンプレポリマーに水酸基を有する(メタ)アクリレートを付加させることによって製造したものを好適に用いることができる。
上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールは、水酸基(OH基)を複数有する化合物である。かかるポリオールとしては、具体的には、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンポリオール、アルキレンオキサイド変性ポリブタジエンポリオールおよびポリイソプレンポリオール等が挙げられ、これらの中でも、ポリエーテルポリオールが特に好ましい。ポリエーテルポリオールとしては、具体的には、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシブチレングリコール等が好適に挙げられる。上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールとして、これら好適なポリエーテルポリオールを選択することで、層の電気抵抗の低減や、合成速度が速い面でアセトン抽出率の低減、圧縮永久歪みの低減等の効果が得られる。なお、上記ポリエーテルポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールに、エチレンオキシドやプロピレンオキシド等のアルキレンオキサイドを付加させて得られる。これらポリオールは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
ここで、上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールは、分子量が500〜15,000の範囲にあることが好ましい。ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリオールの分子量が500未満では、硬度が高くなるため、導電性ローラの層には不適となり、一方、15,000を超えると、アセトン抽出量が大きくなり、感光体等の隣接部材に対する汚染性が悪化するおそれがある。
また、上記ウレタンプレポリマーの合成に用いるポリイソシアネートは、イソシアネート基(NCO基)を複数有する化合物である。かかるポリイソシアネートとして、具体的には、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)や、これらのイソシアヌレート変性物、カルボジイミド変性物、グリコール変性物等が挙げられる。これらのポリイソシアネートは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
ここで、上記ウレタンプレポリマーは、イソシアネートインデックスが110〜200の範囲にあることが好ましく、115〜200の範囲にあることがより好ましい。なお、イソシアネートインデックスとは、ポリオールのOH基の数をA、ポリイソシアネートのNCO基の数をBとしたとき、(B/A)×100で算出される値である。ウレタンプレポリマーのイソシアネートインデックスが110未満では、圧縮残留歪が増大して、画像不良を発生しやすくなり、一方、200を超えると、ポリオールと反応しないイソシアネートが増加して、物性が低下する。
上記ウレタンプレポリマーの合成においては、ウレタン化反応用の触媒を用いることが好ましい。かかるウレタン化反応用触媒としては、ジブチルスズジラウレート,ジブチルスズジアセテート,ジブチルスズチオカルボキシレート,ジブチルスズジマレエート,ジオクチルスズチオカルボキシレート,オクテン酸スズ,モノブチルスズオキシド等の有機スズ化合物;塩化第一スズ等の無機スズ化合物;オクテン酸鉛等の有機鉛化合物;トリエチルアミン,ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類;テトラメチルエチレンジアミン,テトラメチルプロパンジアミン,テトラメチルヘキサンジアミン等のジアミン類;ペンタメチルジエチレントリアミン,ペンタメチルジプロピレントリアミン,テトラメチルグアニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン,ジメチルピペラジン,メチルエチルピペラジン,メチルモルホリン,ジメチルアミノエチルモルホリン,ジメチルイミダゾール,ピリジン等の環状アミン類;ジメチルアミノエタノール,ジメチルアミノエトキシエタノール,トリメチルアミノエチルエタノールアミン,メチルヒドロキシエチルピペラジン,ヒドロキシエチルモルホリン等のアルコールアミン類;ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル,エチレングリコールビス(ジメチル)アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類;p−トルエンスルホン酸,メタンスルホン酸,フルオロ硫酸等の有機スルホン酸;硫酸,リン酸,過塩素酸等の無機酸;ナトリウムアルコラート,水酸化リチウム,アルミニウムアルコラート,水酸化ナトリウム等の塩基類;テトラブチルチタネート,テトラエチルチタネート,テトライソプロピルチタネート等のチタン化合物;ビスマス化合物;四級アンモニウム塩等が挙げられる。これら触媒の中でも、有機スズ化合物が好ましい。これら触媒は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記触媒の使用量は、上記ポリオール100質量部に対して0.001〜2.0質量部の範囲が好ましい。
また、上記ウレタンプレポリマーに付加させる水酸基を有する(メタ)アクリレートは、水酸基を1つ以上有し、アクリロイルオキシ基(CH=CHCOO−)またはメタクリロイルオキシ基(CH=C(CH)COO−)を1つ以上有する化合物である。かかる水酸基を有する(メタ)アクリレートは、上記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基に付加することができる。かかる水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら水酸基を有するアクリレートは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上記(B)(メタ)アクリレートモノマーは、アクリロイル基(CH=CHCOO−)またはメタクリロイル基(CH=C(CH)COO−)を1つ以上有するモノマーである。この(B)(メタ)アクリレートモノマーは反応性希釈剤として作用し、すなわち、紫外線で硬化する上、表層形成用組成物の粘度を低下させることが可能である。
上記(B)(メタ)アクリレートモノマーは、官能基数が3.0以下であることが好ましく、1〜2であることがより好ましい。ここで、官能基とは、アクリロイル基とメタクリロイル基を指し、官能基数とは、平均官能基数を指す。(B)(メタ)アクリレートモノマーの官能基数が3.0以下であれば、紫外線硬化型樹脂中の架橋密度が適度に増加するため、層の硬度を上昇させることなく、アセトン抽出量を低減することができ、感光体等の隣接部材に対する汚染性を改良するとの効果が得られる。また、上記(B)(メタ)アクリレートモノマーが2官能の(メタ)アクリレートモノマーを含む場合、上記(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(B)(メタ)アクリレートモノマーとの合計中の(メタ)アクリレートモノマーの含有率は、0〜40質量であることが好ましい。(メタ)アクリレートモノマーの含有率が40質量%を超えると、残留モノマーが多くなり、アセトン抽出量が大きくなり、感光体等の隣接部材に対する汚染性が悪化するおそれがある。
また、上記(B)(メタ)アクリレートモノマーは、層の硬度を上昇させないために、ガラス転移点(Tg)が50℃以下であることが好ましい。
上記(B)(メタ)アクリレートモノマーとしては、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら(B)(メタ)アクリレートモノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
弾性層2に用いる光重合開始剤としては、上記表層3に用いたのと同様のものを用いることができ、特に制限されるものではない。また、その配合量についても、表層3の場合と同様の範囲で適宜選定することができる。
弾性層2に用いる導電剤は、弾性層に導電性を付与する作用を有する。かかる導電剤としては、表層用樹脂組成物に用いることができるのと同様のものを、適宜用いることができる。
中でも、本発明においては、イオン導電剤として、例えば、過塩素酸ナトリウム(MP−100、昭和化学工業(株)製)や、リチウムイミドのアクリルモノマー溶液(サンコノールMTGA−50R、三光化学工業(株)製)等を好適に用いることができる。これら導電剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。弾性層用樹脂組成物における導電剤の配合量は、その種類にもよるが、紫外線硬化型樹脂を構成する(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(B)(メタ)アクリレートモノマーとの合計100質量部に対して、0.1〜10.0質量部、特には0.4〜7.0質量部の範囲が好ましい。
弾性層用樹脂組成物には、上記の他、本発明の所期の効果を損なわない限り、表層の場合と同様に、公知の種々の添加剤を配合することが可能である。なお、本発明において、弾性層2の厚みは、好適には、0.5〜4mmとする。
本発明のローラは、シャフト1の外周に、弾性層2および表層3を順次形成することにより、製造することができる。
具体的にはまず、シャフト1の外周に、上記弾性層用樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して硬化させることで、弾性層2を形成する。
次いで、上記ウレタン(メタ)アクリレートを含む粒子用樹脂組成物を、加熱により硬化させて粒子を作製する(粒子作製工程)。その後、得られた粒子と、熱硬化型またはエネルギー線硬化型のウレタン樹脂を含む表層用樹脂組成物とを混合した混合物を、上記弾性層2の外周に塗布した後、加熱またはエネルギー線照射により硬化させて、表層3を形成することで(表層形成工程)、本発明のローラを得ることができる。この際、前述したように、表層3は好適には、上記粒子とエネルギー線硬化型ウレタン樹脂を含む表層用樹脂組成物とを混合した混合物を用いて、これをエネルギー線照射により硬化させることにより、形成する。
本発明において、各層の形成用の樹脂組成物をシャフト等の外周に塗布する方法としては、スプレー法、ロールコーター法、ディッピング法、ダイコート法、スピンコート法、ディスペンス法、押し出し法等を挙げることができる。
また、本発明において、エネルギー線照射に用いる光源としては、特に制限されるものではなく、水銀灯、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。なお、エネルギー線照射の際の照射強度や積算光量等の照射条件については、各層の形成用の樹脂組成物に含まれる成分や組成、塗布量等に応じて適宜選択することができ、特に制限されるものではない。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
(実施例1)
下記表中に示す配合材料を、プラネタリミキサーにて、60rpm、1時間にて混練して、弾性層用樹脂組成物を調製した。得られた弾性層用樹脂組成物を、シャフト(外径:8mm,材質:SUS)の外周にダイコータにてトラバース塗工した。塗工後のシャフトを回転させながら、この塗工後のシャフトに対し、フュージョンUVシステムズ社製の無電源UVランプHバルブを用いて5秒間紫外線を照射し、厚み約2.0mmの弾性層を形成した。
Figure 0006924705
下記表中に示す配合に従い、上記と同様にして、表層用樹脂組成物を調製した。さらに、得られた表層用樹脂組成物と粒子とを混合して混合物を調製し、この混合物を、弾性層が形成されたシャフトの外周にロールコータにてトラバース塗工した。塗工後のシャフトを回転させながら、この塗工後のシャフトに対し、フュージョンUVシステムズ社製の無電源UVランプHバルブを用いて5秒間UV光を照射して、厚み5μmの表層を形成することにより、各実施例および比較例のローラを得た。
(伸び率)
表層用樹脂組成物の引張破断伸び率については、各実施例および比較例の表層用樹脂組成物の1mm厚の硬化物サンプルをダンベル社のスーパーダンベルカッターSDMK−1000−Dにて打ち抜き、JIS−K6251に準じて、引張破断時における伸び率(%)を測定した。
(1μm圧縮時の反力)
粒子の1μm圧縮時の反力については、フィッシャー硬度計を用い、圧縮端子としてINDENTOR HALTORを使用して、100mN/60sの条件で各粒子を垂直方向から圧縮して測定した。
(クラック試験)
クラックの有無については、得られた各実施例および比較例のローラを、3cm×3cmのブロックにて圧縮した際の耐荷重にて、以下の評価基準に基づき評価した。クラックの確認は、×500倍のマイクロスコープにて行った。その結果を、下記の表中に併せて示す。
○:350N荷重で無傷の場合。
×:350N荷重で圧縮部に亀裂(クラック)が発生した場合。
(摩耗試験の評価方法)
得られた各実施例および比較例のローラについて、摩耗試験を行い、粒子のケズレと脱落の状態について評価した。具体的には、図2に示すように、ローラ10に対し、半径方向外側からSUSプレート20(5cm×5cm、質量300g)を押し付けるようにして荷重をかけた状態で、ローラ10を300rpm×10分間で回転させた後、マイクロスコープ(×500倍)で粒子のケズレおよび粒子の脱落について確認した。一般に、粒子が硬い場合には、まず粒子を覆う樹脂部分が摩耗し、その後に粒子が摩耗していくと考えられ、このため粒子ケズレが発生しやすいと考えられる。一方、粒子が柔らかい場合には、粒子の周囲の樹脂部分の歪みが大きくなって、この歪みにより樹脂部分が破壊し、これにより粒子の脱落が発生しやすいと考えられる。
粒子のケズレおよび粒子の脱落について、以下の評価基準に従い評価した結果を、下記の表中に併せて示す。
(粒子ケズレの評価)
ローラ表面を、マイクロスコープにてローラ上面から観察して、図3に示すような基準で、表層の樹脂部分11中に埋設された状態の粒子12のケズレの状態を評価した。図中では、説明上、粒子12部分を樹脂部分11とは区別して示すが、粒子12は、初期状態では樹脂により被覆されている。符号13で示す白抜き部分がケズレ部分を示す。図中の(a)に示すように、粒子12が無傷の場合を○(目視表面積:90%以上100%以下)、(b)に示すように、粒子12が少し削れているが粒子12の高さ断面はほとんど変わらないレベルの場合を○△(目視表面積:70%以上90%未満)、(c)に示すように、粒子12の高さ断面が変わる程度まで粒子12が削れている状態の場合を△(目視表面積:50%以上70%未満)、(d)に示すように、粒子12が大部分削れている場合を△×(目視表面積:20%以上50%未満)、(e)に示すように、粒子12が全て削れている場合を×(目視表面積:0%以上20%未満)とした。
(粒子脱落の評価)
ローラ表面を目視で確認して、下記の基準に従い評価した。
○:全く脱落が見られない場合。
○△:目視でぎりぎり脱落が見えるレベルである場合。
△:目視で脱落を確認出来るが程度が軽微である場合。
×:明らかに脱落している場合。
××:脱落が激しい場合。
Figure 0006924705
*1)SN34(ウレタンアクリレート(エステル系、芳香族イソシアネート使用))、亜細亜工業(株)製
*2)NX44−31(ウレタンアクリレート(PPG(ポリプロピレングリコール)系、脂肪族イソシアネート使用))、亜細亜工業(株)製
*3)PX31−76(ウレタンアクリレート(PTMG(ポリテトラメチレングリコール)系、脂肪族イソシアネート使用))、亜細亜工業(株)製
*4)PX31−77(ウレタンアクリレート(PTMG系、芳香族イソシアネート使用))、亜細亜工業(株)製
*5)PX31−69(ウレタンアクリレート(PPG系、脂肪族イソシアネート使用))、亜細亜工業(株)製
*6)UX33−1(ウレタンアクリレート(PPG系、脂肪族イソシアネート使用))、亜細亜工業(株)製
*7)BASFジャパン(株)製
*8)御国色素(株)製
*9)CE300(熱硬化型ポリウレタン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(根上工業(株)製)
*10)UCN5200D(H10)(熱硬化型ポリウレタン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(大日精化(株)製)
*11)UCN5200D(H20)(熱硬化型ポリウレタン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(大日精化(株)製)
*12)SP20(ナイロン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径30μm)(東レ(株)製)
*13)MZ20HN(アクリル樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(綜研化学(株)製)
*14)ABX20(アクリル樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(積水化学(株)製)
*15)GS350T(アクリル、スチレン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径30μm)(根上工業(株)製)
*16)JB300(熱硬化型ポリウレタン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(根上工業(株)製)
*17)AK300(熱硬化型ポリウレタン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(根上工業(株)製)
*18)C300(熱硬化型ポリウレタン樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(根上工業(株)製)
*19)GR300(アクリル樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(根上工業(株)製)
*20)LPS−20C(フェノール樹脂を主成分とする粒子、平均粒径20μm)(リグナイト(株)製)
Figure 0006924705
Figure 0006924705
上記表中に示すように、表層を、所定の引張破断伸び率を有する表層用樹脂組成物と、所定の反力を有する粒子との混合物からなるものとした各実施例のローラは、表層におけるクラックの発生がなく、また、摩耗試験においても粒子のケズレや脱落がほとんど認められず、耐久性に優れるものであることが確かめられた。
1 シャフト
2 弾性層
3 表層
10 導電性ローラ
11 樹脂部分
12 粒子
13 ケズレ部分
20 SUSプレート







Claims (3)

  1. シャフトと、該シャフトの外周に順次形成された弾性層および表層と、を備える帯電ローラにおいて、
    前記弾性層が、(A)ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと(B)(メタ)アクリレートモノマーとを含む紫外線硬化型樹脂、光重合開始剤および導電剤を含む弾性層用樹脂組成物により形成され、
    前記表層が、表層用樹脂組成物と粒子との混合物からなり、該表層用樹脂組成物の引張破断伸び率が51%以上であって、かつ、該粒子の、1μm圧縮時における反力が1.0〜10.3mNであることを特徴とする帯電ローラ。
  2. 前記表層用樹脂組成物が、エステル骨格を有するポリオールと芳香環を有するイソシアネートとからなるウレタン樹脂を含有する請求項1記載の帯電ローラ。
  3. 前記粒子のガラス転移温度(Tg)が34℃以上である請求項1記載の帯電ローラ。
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