JP2008235769A - AlGaN結晶層の形成方法 - Google Patents

AlGaN結晶層の形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008235769A
JP2008235769A JP2007076490A JP2007076490A JP2008235769A JP 2008235769 A JP2008235769 A JP 2008235769A JP 2007076490 A JP2007076490 A JP 2007076490A JP 2007076490 A JP2007076490 A JP 2007076490A JP 2008235769 A JP2008235769 A JP 2008235769A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
forming
algan
aln
aln layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007076490A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5079361B2 (ja
Inventor
Kei Kosaka
圭 小坂
Shigeaki Sumiya
茂明 角谷
Tomohiko Shibata
智彦 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2007076490A priority Critical patent/JP5079361B2/ja
Priority to US12/051,138 priority patent/US7632741B2/en
Publication of JP2008235769A publication Critical patent/JP2008235769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5079361B2 publication Critical patent/JP5079361B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02612Formation types
    • H01L21/02617Deposition types
    • H01L21/0262Reduction or decomposition of gaseous compounds, e.g. CVD
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02367Substrates
    • H01L21/0237Materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02367Substrates
    • H01L21/0237Materials
    • H01L21/0242Crystalline insulating materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02436Intermediate layers between substrates and deposited layers
    • H01L21/02439Materials
    • H01L21/02455Group 13/15 materials
    • H01L21/02458Nitrides
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02436Intermediate layers between substrates and deposited layers
    • H01L21/02494Structure
    • H01L21/02496Layer structure
    • H01L21/02502Layer structure consisting of two layers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/02104Forming layers
    • H01L21/02365Forming inorganic semiconducting materials on a substrate
    • H01L21/02518Deposited layers
    • H01L21/02521Materials
    • H01L21/02538Group 13/15 materials
    • H01L21/0254Nitrides

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Led Devices (AREA)

Abstract

【課題】表面平坦性の優れたAlGaN結晶層を作製する方法を提供する。
【解決手段】面内圧縮応力が作用してなる、実質的に原子レベルで平坦な表面層が形成されてなるテンプレート基板の上に、応力緩和効果を有するバッファ層をした上で、AlGaN層を形成するようにすることで、表面が実質的に原子レベルで平坦なAlGaN層を形成することができる。特に、テンプレート基板の表面層が第1のAlN層からなる場合であれば、600℃以下の形成温度でTMAとTMGの混合ガスを、TMAに対するTMGの混合比を3/17以上6/17以下の範囲で供給して第2のAlN層を形成することで、応力緩和効果を有するバッファ層を好適に形成することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、AlNテンプレート基板上へのAlGaN結晶層の形成技術に関する。
III族窒化物からなる結晶層をエピタキシャル形成する際の下地基板として利用可能なテンプレート基板(エピタキシャル基板)を得る技術が公知である(例えば、特許文献1参照)。
一方、Al組成比の高いAlxGa1-xN(x≧0.4)を用いて発光層やn型およびp型導電層を形成することで、紫外域に発光波長を有するダイオード構造型の発光素子が得られることも公知である(例えば、非特許文献1参照)。
非特許文献1に開示されているような深紫外域に発光波長を有する発光素子を作製するためには、サファイアやSiCの単結晶基材の上に、Al組成比の高いAlxGa1-xN(x≧0.4)からなる複数の結晶層を基板上に積層形成することが必要となる。特性の良好な発光素子を得るためには、係る積層形成が良好になされることが必要であり、そのためには、各結晶層の表面平坦性が良好であることが求められる。
特許文献1には、単結晶基材の上に例えばAlNなどのIII族窒化物からなる結晶層を表面層として形成した後、該結晶層の形成温度よりも高い温度での熱処理を行うことで、該結晶層の表面平坦性が改善されたテンプレート基板が得られることが開示されている。しかしながら、係るAlNからなる表面層が形成されてなるテンプレート基板を用いて、非特許文献1に開示されているようなAl組成比の高いAlGaN層を形成した場合、得られたAlGaN層は良好な結晶性を有するものの、必ずしも表面平坦性が良好ではないことが、本発明の発明者によって確認されている。
また、非特許文献1には、クラックの発生を防止するため、Al組成比の高いAlGaN層の形成に先立って、多層バッファ層を形成する態様が開示されているが、この場合も、良好な表面平坦性を有する結晶層を得ることが出来ない点は同様である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、表面平坦性の優れた、Al組成比の高いAlGaN結晶層を作製する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、所定の単結晶基材上に、第1のAlN層を形成することによってテンプレート基板を作製する第1AlN層形成工程と、前記第1のAlN層の上に、第2のAlN層を形成する第2AlN層形成工程と、前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、を備え、前記第1AlN層形成工程においては実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用するように前記第1のAlN層を形成し、前記第2AlN層形成工程においては前記第1のAlN層よりも面内圧縮応力が緩和されてなるように前記第2のAlN層を形成し、前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、ことを特徴とする。
請求項2の発明は、所定の単結晶基材上に、第1のAlN層を形成することによってテンプレート基板を作製する第1AlN層形成工程と、前記第1のAlN層の上に、第2のAlN層を形成する第2AlN層形成工程と、前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、を備え、前記第1AlN層形成工程においては実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用するように前記第1のAlN層を形成し、前記第2AlN層形成工程においては600℃以下の形成温度でかつGa含有雰囲気のもとで前記第2のAlN層を形成し、前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、前記第2AlN層形成工程においては、トリメチルアルミニウムとトリメチルガリウムとの混合ガスの供給を、トリメチルアルミニウムに対するトリメチルガリウムの混合比を3/17以上6/17以下の範囲の所定の値として行うことで、前記Ga含有雰囲気のもとでの前記第2のAlN層の形成を行う、ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、前記第1AlN層形成工程が、前記単結晶基材の上にAlNからなる結晶層をエピタキシャル形成する形成工程と、前記1500℃以上の加熱温度で前記結晶層を加熱する加熱工程と、含み、前記加熱工程によって得られる実質的に原子レベルで平坦な表面を有する前記結晶層を前記第1のAlN層とする、ことを特徴とする。
請求項5の発明は、実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用する第1のAlN層を表面層として備えるテンプレート基板の上に、AlGaNからなる結晶層を形成する方法であって、前記基板の表面に形成されてなる第1のAlN層の上に第2のAlN層を形成するAlN層形成工程と、前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、を備え、前記AlN層形成工程においては前記第1のAlN層よりも面内圧縮応力が緩和されてなるように前記第2のAlN層を形成し、前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、ことを特徴とする。
請求項6の発明は、実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用する第1のAlN層を表面層として備えるテンプレート基板の上に、AlGaNからなる結晶層を形成する方法であって、前記基板の表面に形成されてなる第1のAlN層の上に第2のAlN層を形成するAlN層形成工程と、前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、を備え、前記AlN層形成工程においては600℃以下の形成温度でかつGa含有雰囲気のもとで前記第2のAlN層を形成し、前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、ことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、前記AlN層形成工程においては、トリメチルアルミニウムとトリメチルガリウムとの混合ガスの供給を、トリメチルアルミニウムに対するトリメチルガリウムの混合比を3/17以上6/17以下の範囲の所定の値として行うことで、前記Ga含有雰囲気のもとでの前記第2のAlN層の形成を行う、ことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、前記テンプレート基板が、所定の単結晶基材の上にAlNからなる結晶層をエピタキシャル形成する形成工程と、前記1500℃以上の加熱温度で前記結晶層を加熱する加熱工程と、含むテンプレート基板作製工程によって作製されたものであり、前記加熱工程によって得られる実質的に原子レベルで平坦な表面を有する前記結晶層が前記第1のAlN層とされてなる、ことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、前記AlGaN層の形成に先立って、前記テンプレート基板と前記第2のAlN層からなる積層体を前記AlGaN層の形成温度よりも高い温度に加熱する加熱処理を行う、ことを特徴とする。
請求項1ないし請求項9の発明によれば、実質的に原子レベルで平坦な表面層が形成されてなるものの表面層に面内圧縮応力が作用してなるテンプレート基板の上に、実質的に原子レベルで平坦な表面を有し、クラックもない表面平坦性の優れたAlGaN層を形成することができる。
特に、請求項2、請求項3、請求項6および請求項7の発明によれば、Ga含有雰囲気のもとで形成するようにすることで、第1のAlN層と略同一の組成を有するにもかかわらず、テンプレート基板の表面層である第1のAlN層に作用する面内圧縮応力を緩和する作用効果を奏するように第2のAlN層が形成でき、これにより、第2のAlN層の上に、実質的に原子レベルで平坦な表面を有し、クラックもない表面平坦性の優れたAlGaN層を形成することができる。
<概要>
図1は、本発明の実施の形態に係る方法を用いることによって作製される積層体10の断面模式図である。積層体10は、発光デバイスや受光デバイスなどの種々のデバイスにおいてその構成部分となる構造体を、簡略化して示したものである。
本実施の形態に係る方法は、下地基板であるテンプレート基板1の上に、AlGaNからなる結晶層(以下、AlGaN層)3を優れた表面平坦性を有するように形成する方法である。本実施の形態においては、下地基板であるテンプレート基板1の上に、まずバッファ層2を設けたうえで、その上にAlGaN層3を設けることで、係る表面平坦性の優れたAlGaN層3の形成を実現する。なお、図示の都合上、図1における各層の厚みの比率および縦横の比率は、実際の比率を反映したものではない。
<テンプレート基板>
テンプレート基板1は、所定の単結晶からなる基材1aの上に、AlNからなる表面層1bが形成された構造を有する。
基材1aは、一般的には、その上に形成する表面層1bの組成や構造、あるいはさらにその上に結晶層の形成手法に応じて適宜に選択される。例えば、SiC(炭化ケイ素)やサファイアなどの基板を用いる。あるいは、ZnO、LiAlO2、LiGaO2、MgAl24、(LaSr)(AlTa)O3、NdGaO3、MgOといった各種酸化物材料、Si、Geといった各種IV族単結晶、SiGeといった各種IV−IV族化合物、GaAs、AlN、GaN、AlGaNといった各種III−V族化合物およびZrB2といった各種ホウ化物の単結晶から適宜選択して用いてもよい。基材1aの厚みには特段の材質上の制限はないが、取り扱いの便宜上、数百μm〜数mmの厚みのものが好適である。
紫外域での光デバイス用途の場合には、動作波長の光に対し透明な材料を用いることが望ましく、III族窒化物の結晶構造との相性から鑑みると、基材1aとしてはサファイアが最も好適である。また、高出力の光デバイスや、放熱性が必要な電子デバイスなどを用途とする場合には、高い熱伝導率を持つSiCが最も好適である。薄膜形成等の加熱処理温度の設定温度によっては、高温で分解しない材料を用いることが必要になる。
本実施の形態においては、C面サファイアを基材1aとして用いる場合を例に説明するが、上述のように、基材1aはこれに限られるものではない。
表面層1bは、一般的には、例えばMOCVD法、MBE法、HVPE法(ハイドライドを用いた気相エピタキシャル成長法)、スパッタ法、基材の窒化処理などの公知の成膜手法によって形成された、III族窒化物結晶からなるエピタキシャル膜である。ここでいうIII族窒化物結晶とは、BxAlyGazIn1-x-y-zN(x,y,z≧0)の組成で表され、ウルツ鉱構造あるいは閃亜鉛鉱構造を有する結晶である。MOCVD法には、PALE法(パルス原子層エピタキシ法;Pulsed Atomic Layer Epitaxy)、プラズマアシスト法やレーザーアシスト法などが併用できる。MBE法に関しても、同様の技術を併用可能である。MOCVD法あるいはMBE法といった成長方法は、製造条件を高精度に制御することができるので、高品質な結晶を成長させることに適している。一方、HVPE法は、原料を一時に多量に供給できるため、短時間で厚膜を成長させることに適している。表面層1bを形成する際に、これらの方法を組み合わせて形成することも可能である。
表面層1bの厚みは、特に限定されるものではなく、最終的に利用されるデバイス構造あるいは使用形態に最適な膜厚を選択すればよい。例えば、数nm〜数mm程度の膜厚が想定されるが、数μm程度の厚みに形成するのが好適な一例である。また、表面層1bの組成は層内において均一である必要はなく、例えば、傾斜組成にしたり、異なる組成の応力緩和層を挿入したりすることも可能である。
また、表面層1b内には、表面層1bを形成する際に不可避的に含まれてしまうH、C、O、Si、遷移金属等の不純物が存在する場合もあるし、導電率制御のために意図的に導入される、Si、Ge、Be、Mg、Zn、Cdといった不純物を含むこともできる。
本実施の形態においては、MOCVD法を用いて、AlNからなる表面層1bを形成する場合を例に説明する。形成方法の詳細については後述するが、基材1aの上に、MOCVD法によって基板温度1100℃以上でAlNからなる単結晶層を形成した上で、この単結晶層を(より厳密には、結晶層を形成したテンプレート基板1ごと)加熱処理したものを表面層1bとする。この表面層1bを、第1のAlN層とも称することとする。
係る加熱処理は、単結晶である基材1aの結晶配列の規則性を利用して、その上に形成された表面層1bの結晶品質の改善を行うものである。そのため、基材1aとして用いる材料は、結晶品質の改善のために行う熱処理の温度帯で分解、融解しないもの、あるいは、表面層1bを形成するIII族窒化物結晶と強く反応しないものが望ましい。熱処理中に基材1aの結晶配列に乱れが生じるのを回避する必要があるからである。従って、熱処理の際、基材1aと表面層1bとの界面において両者の反応生成物が顕著に形成されないことが望ましい。反応生成物が顕著に形成されないとは、具体的には、熱処理後の両者の界面に反応生成物が全く存在しないか、あるいは存在したとしてもその厚みがせいぜい表面層1bの膜厚の1/10以下であることを意味する。この膜厚を超えると、反応生成物の存在により、表面層1bの表面平坦性が損なわれる可能性があるからである。よって、熱処理により基材1aと表面層1bとの界面において全体的にあるいは局所的に極薄の反応生成物が生成されることは、本発明からは除外されない。転位の低減等のためのバッファ層的な役割を果たすなど、こうした極薄の反応生成物が存在した方がむしろ好ましい場合もある。係る観点からは、融点の高いサファイア、MgO、SiCが、基材1aの材料として望ましい。
また、この加熱処理は、特に転位の低減や表面におけるピットの解消に対して有効である。例えば、転位密度は、おおよそ1/2以下にまで減少する。特に、刃状転位を効果的に合体消失させることができる。
加熱処理後のテンプレート基板1の表面(つまりは表面層1bの表面)は、肉眼視では鏡面であってクラックも確認されず、AFM(原子間力顕微鏡)にて測定した5μm□の領域での表面粗さraが数nm程度という、実質的に原子レベルで平坦であるといえる程度の優れた表面平坦性を有する。ただし、加熱処理後の表面層1b(第1のAlN層)においては、無応力の理想的な状態に比してAlNの面内格子定数が小さくなっていることが、すなわち、面内圧縮応力が作用していることが、確認されている。
<バッファ層>
バッファ層2は、この上に形成するAlGaN層3が良好な表面平坦性を有して形成されることを意図して設けられる層である。
係る目的をみたすバッファ層2は、例えば、MOCVD法により、600℃以下の低温で、主としてAlNからなる結晶層を10nm以下の極薄の厚みに形成することによって実現可能である。本実施の形態においては、このようにして形成されたバッファ層2を第2のAlN層と称することとする。
なお、この場合において、形成される結晶層が「主として」AlNからなるというのは、後述する該結晶層の形成過程に起因して、得られたAlN層が不純物として微量のGa原子を含んでいる可能性が高いことの意である。詳細は後述するが、バッファ層2としての役割を好適に果たす第2のAlN層をMOCVD法によって形成する場合には、Al原料として、一般的に用いられるTMA(トリメチルアルミニウム)ガスのみを供給するのではなく、TMAにTMG(トリメチルガリウム)ガスを所定の割合で混合した混合ガスを供給することが必要である。ただし、形成されるのは、混合ガスにおけるそれぞれのガスの混合比(流量比)に相当する比率でAlとGaとが含まれるAlGaNではなく、AlNであることから、第2のAlN層には微量のGaが混入している可能性があると判断される。換言すれば、Ga原子が含有される雰囲気のもとで第2のAlN層の形成を行うようにすることが必要である。
この第2のAlN層の表面では、第1のAlN層の表面において作用していた面内圧縮応力が緩和された状態が実現されてなる。より詳細に言えば、第2のAlN層が、実質的に原子レベルで平坦な(原子ステップが観察される程度の)第1のAlN層の表面に第1のAlN層と略同一の組成の物質によって形成されるにもかかわらず、ホモエピタキシャル成長することなく、つまりは第1のAlN層の結晶格子の情報を引き継がずに、第1のAlN層を形成するAlNよりも面内格子定数が大きい結晶層として形成されるということで、係る応力緩和が実現されてなる。これは、第2のAlN層が、600℃以下というIII族窒化物結晶が十分には成長し得ない程度の(第1のAlN層に比して結晶性が著しく劣っている結晶しか形成されない程度の)低い形成温度で、しかも極薄の厚みに形成されることによるものと考えられる。
なお、引き続きAlGaN層3を形成するために所定の形成温度まで昇温する過程で、あるいはこれに先立って行われる加熱処理(後述)によって、第2のAlN層は加熱され、その結晶性は形成時よりも改善されるが、第2のAlN層における応力緩和の状態は維持されたままであるので、AlGaN層3は、面内圧縮応力が緩和された状態のバッファ層2の上に形成されることになる。
また、言うまでもなく、表面層1bに作用している面内圧縮応力に対する応力緩和効果を有するものである限り、バッファ層2を上述の第2のAlN層以外によって形成することは妨げられない。
また、加熱処理後バッファ層を形成する前に、加熱処理により悪化する表面平坦性を改善するため、1100℃以上の温度でAlN層を一旦ホモエピタキシャル成長することも可能である。
<AlGaN層>
AlGaN層3は、バッファ層2の上に形成される。AlGaN層3は、より厳密にいえばAlxGa1-xN(0≦x≦1)なる組成式で表される結晶層である。AlGaN層3は、図1において図示するように単一の結晶層として形成されるものとは限られず、積層体10が構成部分となって実現されるデバイスが発揮すべき機能に応じて、同一のあるいは相異なる組成の(つまりは種々のxの値が与えられた)複数の結晶層が積層されることで、AlGaN層3が形成される態様であってもよい。あるいは、P型やN型の導電型を有するように、適宜にアクセプタ元素やドナー元素がドープされていてもよい。また、厚みについても、求められる機能に応じて適宜に定められてよい。
本実施の形態において、AlGaN層3は、上述のようなバッファ層2の上に形成されるので、良好な表面平坦性を有するものとして形成される。例えば、肉眼視では鏡面であってクラックも確認されず、AFM(原子間力顕微鏡)にて測定した5μm□の領域での表面粗さraが数nm程度という優れた表面平坦性を有するAlGaN層3が形成可能である。
<AlGaN層の形成プロセス>
次に、上述のような良好な表面平坦性を有するAlGaN層の形成までのプロセスについて説明する。ここでは、C面サファイア単結晶を基材1aとして用いられ、表面層1bとして第1のAlN層が形成されたテンプレート基板1を用い、バッファ層2として第2のAlN層を形成する場合について説明する。
まず、テンプレート基板1を得る。テンプレート基板1の作製は、公知の手法によって実現可能である。例えば、基材1aとして数百μm程度のC面サファイア単結晶を用意し、これを、MOCVD装置の所定位置に載置して1100℃以上の温度に加熱し、TMAとアンモニアガスとをキャリアガスである水素ガスともども所定の流量比で供給することによって、AlN層を数μm程度の厚みに形成する。なお、以下の説明においては、温度は基材1aの温度を表すものとする。
その後、公知の熱処理炉で、係る基材1aとAlN層との積層体を1600℃以上の温度に加熱する加熱処理を行う。MOCVD装置中で加熱する態様であってもよい。加熱処理により、実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに、面内圧縮応力が作用する表面層1bが形成される。これにより、テンプレート基板1が得られたことになる。
なお、加熱処理は、基材1aの融点を超えない温度範囲で、あるいは、基材1aと表面層1bとの反応生成物の生成が顕著に起こらない温度範囲つまりは過度な反応による表面層1bの結晶品質の劣化が生じない温度範囲で行うことが望ましい。ここでは、基材1aとしてC面サファイアを用い、表面層1bをAlNにて形成することから、両者の界面にγ−ALONが顕著に形成されない温度範囲で熱処理を行うことが好ましい。γ−ALONが顕著に形成されてしまうと、表面層1bの表面粗さが大きくなり、バッファ層2を設けたとしても表面平坦性の良好なAlGaN層3を形成することが困難となってしまうからである。
加熱処理中の雰囲気に関しては、AlNの分解を防ぐためにも窒素元素を含有する雰囲気であるのが望ましい。例えば、窒素ガス、アンモニアガスを含む雰囲気を用いることができる。熱処理時の圧力条件に関しては、減圧から加圧までどの圧力で行ってもAlN層の結晶品質が改善されることが、確認されている。
この加熱処理されたテンプレート基板1の上に、バッファ層2とAlGaN層3とを順次に形成する。図2は、これらの形成処理を含む処理を行う場合の温度履歴を例示する図である。
まず、テンプレート基板1をMOCVD装置の所定位置に載置し、水素ガスのみを供給しつつ1050℃〜1100℃程度の温度(図2では1050℃)に加熱して、数分間(図2では6分間)維持した後、さらに水素ガスとアンモニアガスとを供給して数分間(図2では5分間)維持し、供給状態を保ったままその後500℃まで降温する。係る昇温処理は、テンプレート基板1の表面に形成されている表面酸化膜を除去する目的で行う。なお、500度に達するまでの時間は全体として数十分程度(例えば30分程度)とするのが好適である。
500℃に達すると、TMAとTMGとを所定の混合比で混合した混合ガスと、アンモニアガスとを、それぞれ水素ガスをキャリアガスとしつつ、所定の流量で数十秒間(図2では21秒間)供給する。これにより、バッファ層2としての(第2の)AlN層が数nm(図2の場合であれば4nm)の厚みに形成される。
ここで、TMGをTMAと同時に流すことが本発明の効果を発揮するために重要であるが、TMAに対するTMGの混合比を、3/17以上6/17以下の範囲の所定の値とすることがより好ましい。混合比をこの範囲内に定めた場合には、表面平坦性の良好なAlGaN層3を確実に形成することができる。すなわち、混合比が上述の範囲にある場合、応力緩和の効果を良好に発揮するバッファ層2としてのAlN層が形成されることを意味している。
バッファ層2を形成した後、いったん1200℃まで昇温し、数十分間(図2では30秒間)保持する。これは、バッファ層2として形成した第2のAlN層の結晶性を向上させる目的で行う。
その後、AlGaN層3の形成温度(図2では1050℃)にまで降温し、該形成温度に達した時点で、TMAとTMGとを所定の混合比で混合した混合ガスと、アンモニアガスとを、それぞれ水素ガスをキャリアガスとして所定の流量で供給し、所望の組成のAlGaN層3を所定の厚みに形成する。このようにして形成されたAlGaN層3は、バッファ層2が好適に形成されていることで、その表面が鏡面であってクラックも確認されず、表面粗さraが数nm程度という優れた表面平坦性を有する。
なお、段階的あるいは連続的にTMAとTMGとの混合比を違えることで、組成の異なる多層構造の、あるいは傾斜組成を有するAlGaN層3を形成する態様であってもよい。あるいは、適宜のタイミングでアクセプタ元素やドナー元素をドープすることにより、AlGaN層3の一部または全部がP型層やN型層となるようにしてもよい。
仮に、第2のAlN層の形成において、TMAに対するTMGの混合比を6/17よりも大きく、例えば9/17とした場合、形成したAlGaN層3の表面は鏡面となり、該鏡面部分における表面粗さraは1nmであるものの、その一方で、表面にはクラックの存在が確認される。このことは、TMGの混合比が大きい場合は、応力緩和の効果を有するAlN層が良好に形成されないことを意味している。
一方、例えば、TMGを混合せずにTMAのみを同様に供給して第2のAlN層を形成した場合、その上にAlGaN層3を形成すると、その表面にクラックは確認されないものの、六角柱状の凹凸が形成され、表面粗さraが10nm以上となってしまう。なお、そもそも第2のAlN層の形成自体を行わず、テンプレート基板1の上に直接にAlGaN層3を形成した場合も、同様に六角柱状の表面凹凸が形成され、表面粗さraが10nm以上となることが確認されている。
すなわち、TMAのみを同様に供給して第2のAlN層を形成したうえでAlGaN層3を形成した場合と、第2のAlN層を形成せずにAlGaN層3を形成した場合とで、得られたAlGaN層3の表面状態には違いがないことになる。換言すれば、TMGを混合せずにTMAのみを供給しても、実質的に第2のAlN層を形成しない場合と同じ表面状態のAlGaN層3しか得られないことを意味している。これは、TMAのみを供給して第2のAlN層を形成した場合、形成されるのは第1のAlN層の結晶格子の情報を引き継いだ結晶層であるため、第1のAlN層のみの場合と同様の結果しか得られない、ということであると考えられる。TMAに対するTMGの混合比が3/17よりも小さい場合についても、Gaの供給が十分でないために、TMAのみを供給するのと差異のない結果しか得られないものと判断される。
また、TMAとTMGとの混合比によるAlGaN層3の表面状態の違いは、TMGによって供給されるGa原子が、直接的あるいは間接的に第2のAlN層による応力緩和に寄与していることを示唆する結果であるといえる。
以上、説明したように、本実施の形態によれば、面内圧縮応力が作用してなる、実質的に原子レベルで平坦な表面層が形成されてなるテンプレート基板の上に、応力緩和効果を有するバッファ層をした上で、AlGaN層を形成するようにすることで、表面平坦性の優れたAlGaN層を形成することができる。特に、テンプレート基板の表面層が第1のAlN層からなる場合であれば、600℃以下の形成温度でTMAとTMGの混合ガスを供給することによって第2のAlN層を形成することで、応力緩和効果を有するバッファ層を好適に形成することができる。これにより、例えば、Al組成比の高いAlGaN層を機能層として有する素子を好適に作製することが可能となる。
同一条件で作製したテンプレート基板の上に、相異なる形成条件でバッファ層を形成した(バッファ層を形成しない場合も含む)上で、同一条件でAlGaN層を形成したNo.1〜No.5の5種類の試料を作製し、その表面を観察した。No.1は、バッファ層を形成せずにテンプレート基板の上にAlGaN層を形成した。No.2〜No.5は、TMAの供給量は17μmol/min.とし、TMGの供給量をそれぞれ、0、3、6、9μmol/min.としてバッファ層を生成した。
テンプレート基板は、厚み400μmの単結晶C面サファイアを基材として用意し、その上にMOCVD装置を用いて1μmの厚みのAlN層をエピタキシャル成長させたうえで、これを窒素中1700℃での加熱処理を行うことにより得た。加熱処理後の表面層(第1のAlN層)には面内圧縮応力が印加されていることを確認した。第1のAlN層の面内の格子定数(a)は、X線回折法、TEMを用いて確認したところ、3.101Åであった。
得られたテンプレート基板をMOCVD装置の所定位置に載置し、水素ガスのみを供給しつつ1100℃に加熱して、6分間維持した後、さらに水素ガスとアンモニアガスとを供給して5分間維持したうえで、その後降温した。係る熱処理時間は30分とした。これにより、テンプレート基板の表面に形成されている表面酸化膜を除去した。
No.1以外の試料は、ガスの供給状態を保ったままその後500℃まで降温した。500℃に達すると、それぞれの試料について、水素ガスをキャリアガスとしつつ、上述の供給量でTMAおよびTMGを供給するとともに、アンモニアガスを供給することで、第2のAlN層を形成した。第2のAlN層の面内の格子定数(a)は、X線回折法、TEMを用いて確認したところ、3.109Åであった。第2のAlN層よりも第1のAlN層よりも面内の格子定数が大きいことから、圧縮応力が緩和されていることが確認できる。
No,1の試料については表面酸化物の除去後、N0.2〜No.5の試料については第2のAlN層の形成後、形成温度を1050℃として、水素ガスをキャリアガスとしつつ、所定の供給量でTMAおよびTMGを供給するとともに、アンモニアガスを供給することで、ノンドープのAl0.6Ga0.4N層を0.2μmの厚みに形成し、引き続き、SiH4を所定の供給量でさらに供給することで、SiがドープされたAl0.6Ga0.4N層を1.5μmの厚みに形成した。これにより、AlGaN層を得た。得られた試料のAlGaN層の表面を肉眼で観察するとともに、AFMにて5μm□の領域における表面粗さraを測定した。
図3は、No.1〜No.5の試料についての作製条件と、得られたAlGaN層の表面の観察状態を一覧にして示す図である。
図3に示すように、No.3およびNo.4の試料については、表面は鏡面であり、クラックも観察されず、表面粗さraも数nmであって、実質的に原子レベルで平坦な表面を有するAlGaN層が形成されていることが確認された。
一方、No.1およびNo.2の試料では、表面にクラックは見られないものの、六角柱状の凹凸が形成されていた。また、表面粗さraは10nm以上であった。
また、No.5の試料では、表面は鏡面となり、該鏡面部分における表面粗さraは1nmではあるものの、表面にはクラックの存在が確認された。
すなわち、第2のAlN層の形成に際して、TMAに対するTMGの混合比を、3/17以上6/17/以下とした場合には、表面平坦性の良好なAlGaN層が形成されるものの、混合比がこの範囲より大きくても小さくても、さらには第2のAlN層を形成しない場合についても、表面平坦性の良好なAlGaN層は得られないことが確認された。
本発明の実施の形態に係る方法を用いることによって作製される積層体10の断面模式図である。 テンプレート基板1の上にバッファ層2とAlGaN層3とを順次に形成する形成処理を含む処理を行う場合の温度履歴を例示する図である。 No.1〜No.5の試料についての作製条件と、得られたAlGaN層の表面の観察状態を一覧にして示す図である。
符号の説明
1 テンプレート基板
1a 基材
1b 表面層
2 バッファ層
3 AlGaN層
10 積層体

Claims (9)

  1. 所定の単結晶基材上に、第1のAlN層を形成することによってテンプレート基板を作製する第1AlN層形成工程と、
    前記第1のAlN層の上に、第2のAlN層を形成する第2AlN層形成工程と、
    前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、
    を備え、
    前記第1AlN層形成工程においては実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用するように前記第1のAlN層を形成し、
    前記第2AlN層形成工程においては前記第1のAlN層よりも面内圧縮応力が緩和されてなるように前記第2のAlN層を形成し、
    前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  2. 所定の単結晶基材上に、第1のAlN層を形成することによってテンプレート基板を作製する第1AlN層形成工程と、
    前記第1のAlN層の上に、第2のAlN層を形成する第2AlN層形成工程と、
    前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、
    を備え、
    前記第1AlN層形成工程においては実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用するように前記第1のAlN層を形成し、
    前記第2AlN層形成工程においては600℃以下の形成温度でかつGa含有雰囲気のもとで前記第2のAlN層を形成し、
    前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  3. 請求項2に記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、
    前記第2AlN層形成工程においては、
    トリメチルアルミニウムとトリメチルガリウムとの混合ガスの供給を、トリメチルアルミニウムに対するトリメチルガリウムの混合比を3/17以上6/17以下の範囲の所定の値として行うことで、前記Ga含有雰囲気のもとでの前記第2のAlN層の形成を行う、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、
    前記第1AlN層形成工程が、
    前記単結晶基材の上にAlNからなる結晶層をエピタキシャル形成する形成工程と、
    前記1500℃以上の加熱温度で前記結晶層を加熱する加熱工程と、
    含み、
    前記加熱工程によって得られる実質的に原子レベルで平坦な表面を有する前記結晶層を前記第1のAlN層とする、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  5. 実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用する第1のAlN層を表面層として備えるテンプレート基板の上に、AlGaNからなる結晶層を形成する方法であって、
    前記基板の表面に形成されてなる第1のAlN層の上に第2のAlN層を形成するAlN層形成工程と、
    前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、
    を備え、
    前記AlN層形成工程においては前記第1のAlN層よりも面内圧縮応力が緩和されてなるように前記第2のAlN層を形成し、
    前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  6. 実質的に原子レベルで平坦な表面を有するとともに面内圧縮応力が作用する第1のAlN層を表面層として備えるテンプレート基板の上に、AlGaNからなる結晶層を形成する方法であって、
    前記基板の表面に形成されてなる第1のAlN層の上に第2のAlN層を形成するAlN層形成工程と、
    前記第2のAlN層の上に、AlGaN層を形成するAlGaN層形成工程と、
    を備え、
    前記AlN層形成工程においては600℃以下の形成温度でかつGa含有雰囲気のもとで前記第2のAlN層を形成し、
    前記AlGaN層形成工程においては1000℃以上の形成温度で前記AlGaN層を形成する、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  7. 請求項6に記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、
    前記AlN層形成工程においては、
    トリメチルアルミニウムとトリメチルガリウムとの混合ガスの供給を、トリメチルアルミニウムに対するトリメチルガリウムの混合比を3/17以上6/17以下の範囲の所定の値として行うことで、前記Ga含有雰囲気のもとでの前記第2のAlN層の形成を行う、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、
    前記テンプレート基板が、
    所定の単結晶基材の上にAlNからなる結晶層をエピタキシャル形成する形成工程と、
    前記1500℃以上の加熱温度で前記結晶層を加熱する加熱工程と、
    含むテンプレート基板作製工程によって作製されたものであり、
    前記加熱工程によって得られる実質的に原子レベルで平坦な表面を有する前記結晶層が前記第1のAlN層とされてなる、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のAlGaN結晶層の形成方法であって、
    前記AlGaN層の形成に先立って、前記テンプレート基板と前記第2のAlN層からなる積層体を前記AlGaN層の形成温度よりも高い温度に加熱する加熱処理を行う、
    ことを特徴とするAlGaN結晶層の形成方法。
JP2007076490A 2007-03-23 2007-03-23 AlGaN結晶層の形成方法 Expired - Fee Related JP5079361B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007076490A JP5079361B2 (ja) 2007-03-23 2007-03-23 AlGaN結晶層の形成方法
US12/051,138 US7632741B2 (en) 2007-03-23 2008-03-19 Method for forming AlGaN crystal layer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007076490A JP5079361B2 (ja) 2007-03-23 2007-03-23 AlGaN結晶層の形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008235769A true JP2008235769A (ja) 2008-10-02
JP5079361B2 JP5079361B2 (ja) 2012-11-21

Family

ID=39775168

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007076490A Expired - Fee Related JP5079361B2 (ja) 2007-03-23 2007-03-23 AlGaN結晶層の形成方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7632741B2 (ja)
JP (1) JP5079361B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011175997A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Yamaguchi Univ 半導体基板及びその製造方法
JP2011222969A (ja) * 2010-03-26 2011-11-04 Ngk Insulators Ltd 半導体素子用エピタキシャル基板の製造方法、半導体素子用エピタキシャル基板、および半導体素子
JP2013086976A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Tamura Seisakusho Co Ltd 結晶積層構造体の製造方法
JP2015042598A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 国立大学法人東北大学 窒化アルミニウム(AlN)膜を有する基板および窒化アルミニウム(AlN)膜の製造方法
JP5820089B1 (ja) * 2014-08-29 2015-11-24 創光科学株式会社 エピタキシャル成長用テンプレート及びその作製方法、並びに、窒化物半導体装置
KR101581169B1 (ko) * 2014-08-29 2015-12-29 소코 가가쿠 가부시키가이샤 에피택셜 성장용 템플릿 및 그 제조 방법, 그리고 질화물 반도체 장치
JP2018098356A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 三菱電機株式会社 Iii−v族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5367434B2 (ja) * 2009-03-31 2013-12-11 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 半導体装置の製造方法
JP5704724B2 (ja) * 2009-09-07 2015-04-22 パナソニック株式会社 窒化物半導体多層構造体の製造方法
JP2011216548A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Jx Nippon Mining & Metals Corp GaN系半導体エピタキシャル基板の製造方法
CN103918061A (zh) * 2011-10-13 2014-07-09 株式会社田村制作所 结晶层叠结构体及其制造方法以及半导体元件
EP3026693B1 (en) 2013-07-26 2021-06-09 Stanley Electric Co., Ltd. Pretreatment method for base substrate, and method for manufacturing laminate using pretreated base substrate
JP2016171196A (ja) * 2015-03-12 2016-09-23 株式会社東芝 半導体装置の製造方法
US10629770B2 (en) * 2017-06-30 2020-04-21 Sensor Electronic Technology, Inc. Semiconductor method having annealing of epitaxially grown layers to form semiconductor structure with low dislocation density
CN109686821B (zh) * 2018-11-30 2021-02-19 华灿光电(浙江)有限公司 一种发光二极管的外延片的制备方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11340147A (ja) * 1998-05-25 1999-12-10 Matsushita Electron Corp 窒化物半導体ウエハーの製造方法および窒化物半導体素子の製造方法
JP2002176197A (ja) * 2000-05-22 2002-06-21 Ngk Insulators Ltd フォトニックデバイス用基板およびその製造方法
JP2003282434A (ja) * 2002-03-20 2003-10-03 Ngk Insulators Ltd ZnO系エピタキシャル成長基板、ZnO系エピタキシャル下地基板、及びZnO系膜の製造方法
JP2006332570A (ja) * 2004-06-29 2006-12-07 Ngk Insulators Ltd Iii族窒化物結晶の表面平坦性改善方法、エピタキシャル成長用基板、および半導体素子

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080054248A1 (en) * 2006-09-06 2008-03-06 Chua Christopher L Variable period variable composition supperlattice and devices including same

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11340147A (ja) * 1998-05-25 1999-12-10 Matsushita Electron Corp 窒化物半導体ウエハーの製造方法および窒化物半導体素子の製造方法
JP2002176197A (ja) * 2000-05-22 2002-06-21 Ngk Insulators Ltd フォトニックデバイス用基板およびその製造方法
JP2003282434A (ja) * 2002-03-20 2003-10-03 Ngk Insulators Ltd ZnO系エピタキシャル成長基板、ZnO系エピタキシャル下地基板、及びZnO系膜の製造方法
JP2006332570A (ja) * 2004-06-29 2006-12-07 Ngk Insulators Ltd Iii族窒化物結晶の表面平坦性改善方法、エピタキシャル成長用基板、および半導体素子

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011175997A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Yamaguchi Univ 半導体基板及びその製造方法
JP2011222969A (ja) * 2010-03-26 2011-11-04 Ngk Insulators Ltd 半導体素子用エピタキシャル基板の製造方法、半導体素子用エピタキシャル基板、および半導体素子
JP2013086976A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Tamura Seisakusho Co Ltd 結晶積層構造体の製造方法
JP2015042598A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 国立大学法人東北大学 窒化アルミニウム(AlN)膜を有する基板および窒化アルミニウム(AlN)膜の製造方法
JP5820089B1 (ja) * 2014-08-29 2015-11-24 創光科学株式会社 エピタキシャル成長用テンプレート及びその作製方法、並びに、窒化物半導体装置
KR101581169B1 (ko) * 2014-08-29 2015-12-29 소코 가가쿠 가부시키가이샤 에피택셜 성장용 템플릿 및 그 제조 방법, 그리고 질화물 반도체 장치
WO2016031039A1 (ja) * 2014-08-29 2016-03-03 創光科学株式会社 エピタキシャル成長用テンプレート及びその作製方法、並びに、窒化物半導体装置
US9556535B2 (en) 2014-08-29 2017-01-31 Soko Kagaku Co., Ltd. Template for epitaxial growth, method for producing the same, and nitride semiconductor device
JP2018098356A (ja) * 2016-12-13 2018-06-21 三菱電機株式会社 Iii−v族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US7632741B2 (en) 2009-12-15
JP5079361B2 (ja) 2012-11-21
US20080233721A1 (en) 2008-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5079361B2 (ja) AlGaN結晶層の形成方法
JP5274785B2 (ja) AlGaN結晶層の形成方法
JP4712450B2 (ja) AlN結晶の表面平坦性改善方法
JP4849296B2 (ja) GaN基板
TWI479541B (zh) A group III nitride semiconductor semiconductor substrate, a group III nitride semiconductor semiconductor substrate, a group III nitride semiconductor device, and a group III nitride semiconductor self-supporting substrate, and a method of manufacturing the same
JP5236148B2 (ja) エピタキシャル基板、半導体素子、エピタキシャル基板の製造方法、半導体素子の製造方法、およびiii族窒化物結晶における転位偏在化方法
KR102192130B1 (ko) Iii-n 단결정
JP4823856B2 (ja) AlN系III族窒化物単結晶厚膜の作製方法
KR20080075914A (ko) 낮은 전위 밀도를 가지는 GaN의 성장 공정
GB2485418A (en) GaN on Si device substrate with GaN layer including sub-10nm SiNx interlayers that promote crystal growth with reduced threading dislocations
KR20090018106A (ko) 비극성 및 준극성 (al, ga, in)n을 위한 인-시츄 결함 감소 기술
JP6966063B2 (ja) 結晶基板、紫外発光素子およびそれらの製造方法
JP4860736B2 (ja) 半導体構造物及びそれを製造する方法
US8039130B2 (en) Method of forming group-III nitride crystal, layered structure and epitaxial substrate
JP2010010613A (ja) 積層体、自立基板製造用基板、自立基板およびこれらの製造方法
Uesugi et al. Fabrication of AlN templates on SiC substrates by sputtering-deposition and high-temperature annealing
JP2008074671A (ja) 自立窒化物基板の製造方法
JP2008053594A (ja) 窒化物半導体層の形成方法
JP5254263B2 (ja) Iii族窒化物結晶の形成方法、積層体、およびエピタキシャル基板
JP2007056349A (ja) Iii族窒化物の単結晶作製方法およびiii族窒化物単結晶層を含む積層体
JP2010251743A (ja) Iii族窒化物半導体成長用基板、iii族窒化物半導体自立基板、iii族窒化物半導体素子、ならびに、これらの製造方法
Tavernier et al. Progress Toward Making Gallium Nitride Seed Crystals Using Hydride Vapor‐Phase Epitaxy
Ryou Gallium nitride (GaN) on sapphire substrates for visible LEDs
JP2006185962A (ja) 半導体成長用基板および半導体膜の製造方法
Liu et al. Modulation and Refinement of In–N re-Bonding of InGaN Through in Post-Flow During a Refined Temper Fire Treatment Process

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090910

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120802

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120828

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120829

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150907

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5079361

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees