JP2008235740A - GaN系半導体デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

GaN系半導体デバイスおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減でき、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能にしたGaN系半導体デバイスおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】GaN系半導体デバイス20は、シリコン(111)基板1上に、複数のGaN系HFET10を形成し、各GaN系HFET10の電極同士を多層配線で連結して作製された大素子である。シリコン基板1上の半導体動作層(チャネル層3と電子供給層4)を複数の半導体動作層領域に電気的に絶縁分離するイオン注入領域9が形成されている。絶縁分離された各半導体動作層領域と電極5〜7により、複数のGaN系HFET(ユニット素子)10がそれぞれ形成される。各GaN系HFET10の電極同士を電気的に接続して、複数のGaN系HFETが1素子として機能する。
【選択図】図4

Description

本発明は、一つの基板上に、GaN系半導体層を有する複数のGaN系半導体素子が形成されたGaN系半導体デバイスおよびその製造方法に関する。
GaN系電子デバイスは、GaAs系の材料に比べてそのバンドギャップエネルギーが大きく、しかも耐熱度が高く高温動作に優れているので、これらの材料、とくにGaN/Al GaN系半導体を用いた電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)の開発が進められている。
従来、GaN系半導体を用いた電界効果トランジスタとして、窒化ガリウム系化合物半導体で構成されるGaN系HEMT(High Electron Mobility Transistor: 高電子移動度トランジスタ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このGaN系HEMTは基板上に必要に応じてバッファ層を形成し、さらにキャリア走行層、キャリア供給層を順にエピタキシャル成長し、さらに電極を積層している。
また、別の従来技術として、シリコンから成る基板の上にAlNから成る第1の層とGaNから成る第2の層とを交互に複数積層した構造のバッファ層を設け、その上にHEMT素子用の窒化ガリウム系半導体領域を形成する構造が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−173582号公報 特開2003−59948号公報
従来、上記特許文献1,2に記載されているGaN系HEMTのようなGaN系半導体素子は横型素子なので、複数のGaN系半導体素子を連結して大素子を形成することができる。その際、各素子のゲート、ソース、ドレインを連結して大素子を形成する。
そのような大素子を作る際に、GaNと同じ材料の基板があると良いが、現状は良質な基板が得られていないので、GaNなどのGaN系半導体層をシリコン基板やサファイア基板或いはSiC基板上に形成することが多い。
しかし、シリコン基板などの導電性基板上にGaN系HEMTなどのGaN系半導体素子を複数個形成して高耐圧、大電流の大素子を作製する際に、バッファ層の漏れ電流が大きいため、リーク電流が大きくなり、結果としてその大素子の耐圧が低下し、その大素子には高電圧を印加できないという問題があった。つまり、シリコン基板などの導電性基板を使うと、バッファ層のリーク電流が導電性基板にバッファリーク電流として流れてしまい、高耐圧、大電流のGaN系半導体デバイスを実現するのが難しかった。これは主にシリコン基板の導電性と、バッファ層であるGaN/AlN積層構造の絶縁性が不完全であることによるものである。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減でき、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能にしたGaN系半導体デバイスおよびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るGaN系半導体デバイスは、基板上に、少なくともバッファ層と半導体動作層とを有するGaN系半導体デバイスにおいて、少なくとも前記半導体動作層を電気的に絶縁する絶縁領域が形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、少なくとも半導体動作層が絶縁領域により電気的に絶縁分離され、バッファ層の漏れ電流が小さくなる。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記絶縁領域が、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離するように形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、基板上の半導体動作層が絶縁領域により複数の半導体動作層領域に電気的に絶縁分離されるので、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
なお、本発明は、基板上の半導体動作層が絶縁領域により複数の領域に分離される形態として、例えば、次の3つに適用される。
(1)図1に示すように、基板100上に形成された半導体動作層101が、複数の絶縁領域102により独立した複数の半導体動作層領域103に分離される形態。
(2)図2に示すように、前記半導体動作層101が、複数の絶縁領域102Aにより一部が連続する複数の半導体動作層領域103Aに分離される形態。
(3)図3に示すように、前記半導体動作層101が、絶縁領域102Bにより、島状に(マトリクス状に)配置され、独立した複数の半導体動作層領域103Bに分離される形態。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数の半導体動作層領域の各々と、該各半導体動作層領域上に形成された電極とにより複数のユニット素子が形成され、前記複数のユニット素子の電極同士を電気的に接続することによって、前記複数のユニット素子が1素子として機能することを特徴とする。
この態様によれば、基板上の半導体動作層が複数の領域に電気的に絶縁分離された各半導体動作層領域と、該各半導体動作層領域上に形成された電極とにより複数のユニット素子が形成され、複数のユニット素子の電極同士を電気的に接続することによって、複数のユニット素子が1素子として機能する。また、複数のユニット素子の各半導体動作層領域が絶縁領域により電気的に絶縁分離され、各ユニット素子でのバッファ層の漏れ電流が小さくなる。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
なお、設計上素子として動作させない領域や、ゲート電極が形成されピンチオフされる領域ではリーク電流が生じにくいため、例えば図2に示すように、ユニット間に半導体動作層が連続した領域を残した形態としても良い。
このように、本発明における「複数のユニット素子」には、次の3つの形態が含まれる。
(1)図1に示すように、各半導体動作層領域103と、該各半導体動作層領域103上に形成された電極(図示省略)とにより複数のユニット素子110が形成される。
(2)図2に示すように、各半導体動作層領域103Aと、該各半導体動作層領域103A上に形成された電極(図示省略)とにより複数のユニット素子110Aが形成される。(3)図3に示すように、各半導体動作層領域103Bと、該各半導体動作層領域103B上に形成された電極(図示省略)とにより複数のユニット素子110Bが形成される。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記絶縁領域が、前記複数のユニット素子の各々の外周に形成されていることを特徴とする前記半導体動作層に形成された前記絶縁領域が、前記GaN系半導体デバイスの外周に形成されていることを特徴とする。
この態様によれば、各ユニット素子の半導体動作層領域が、各ユニット素子の外周に形成された絶縁領域により電気的に絶縁分離され、各ユニット素子のバッファ層の漏れ電流が小さくなる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数の半導体動作層領域が、前記絶縁領域により前記バッファ層に達するまで電気的に絶縁されていることを特徴とする。
この態様によれば、複数の半導体動作層領域が絶縁領域によりバッファ層に達するまで電気的に絶縁分離されるので、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記バッファ層は、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はそれらの積層構造から成ることを特徴とする。
この態様によれば、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はそれらの積層構造から成るバッファ層をシリコン基板などの導電性基板上に形成する場合でも、バッファリーク電流として基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
なお、本発明に係るGaN系半導体デバイスは、前記バッファ層は、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はGaNの単層、又はAlNの単層、又はAlNとGaNの積層構造から成るものであってもよい。AlGa1−xNは、適宜、例えばB、P等の他の元素を含んでいてもよい。また、積層構造としては、例えばGaNとAlNを交互積層したもの等を用いることができる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記絶縁領域は、前記基板上の半導体動作層に、高抵抗のイオン注入領域が少なくとも前記バッファ層に達する深さまで形成された領域であることを特徴とする。
この態様によれば、基板上の半導体動作層が、ユニット素子ごとに高抵抗のイオン注入領域によりバッファ層に達する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流として基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記イオン注入領域には、水素、ホウ素、窒素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどのイオンを用いてイオン注入されていることを特徴とする。
この態様によれば、水素、ホウ素、窒素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどのイオンを用いてイオン注入領域が形成される。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記絶縁領域は少なくとも前記半導体動作層を分断する深さの溝によって形成され、前記複数のユニット素子が前記溝によって第1のメサ構造を形成していることを特徴とする。
この態様によれば、ユニット素子ごとに少なくとも半導体動作層を分断する深さの溝により少なくとも半導体動作層を分断する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流として基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記溝には、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜が埋め込まれていることを特徴とする。
この態様によれば、ユニット素子ごとに少なくとも半導体動作層を分断する深さの溝に埋め込んだ高抵抗の材料から成る絶縁膜により電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流として基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記各半導体動作層領域が段差を有し、該段差により前記複数のユニット素子が第2のメサ構造を形成していることを特徴とする。
この態様によれば、複数のユニット素子の半導体動作層領域が段差により第2のメサ構造を形成しており、該第2のメサ構造を形成する段差によりユニット素子ごとに電気的に絶縁分離されるので、複数のユニットの電極同士を連結して大素子を形成するプロセスの途中で、各ユニット素子の特性を測定できる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数のユニット素子は、前記基板上に形成された、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はそれらの積層構造から成るバッファ層と、前記バッファ層上に形成されたGaNから成るチャネル層と、前記チャネル層上に形成されたAlGaNから成る電子供給層と、前記電子供給層上にそれぞれ形成されたゲート電極、ソース電極およびドレイン電極と、をそれぞれ備えたGaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタであることを特徴とする。
この態様によれば、複数のGaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタ(Hetero-junction FET: HFET)から成る大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。例えば、ゲート幅が200umのHFETを1000個多層配線で連結することで、ゲート幅が200mmの大素子を作製できる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数のユニット素子間で、前記ゲート電極同士、ソース電極同士およびドレイン電極同士をそれぞれ多層配線で連結させることで、大素子として形成されたことを特徴とする。
この態様によれば、複数のユニット素子をそれぞれ構成するGaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタのゲート電極同士、ソース電極同士およびドレイン電極同士を多層配線で連結することで、複数のGaN系HFETから成る大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数のユニット素子は、GaN系MOS電界効果トランジスタであることを特徴とする。
この態様によれば、複数のユニット素子をそれぞれ構成するGaN系MOS電界効果トランジスタから成る大電流でかつ高耐圧の大素子を実現できる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数のGaN系半導体素子は、GaN系ショットキーダイオードであることを特徴とする。
この態様によれば、複数のユニット素子をそれぞれ構成するGaN系ショットキーダイオードから成る大電流でかつ高耐圧の大素子を実現できる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスは、前記複数のユニット素子には、種類の異なるGaN系半導体素子が含まれることを特徴とする。
この態様によれば、複数のユニット素子に種類の異なるGaN系半導体素子を含むことで、種類の異なるGaN系半導体素子を含むGaN系半導体集積回路、例えば、GaN系ショットキーダイオードとGaN系HFETとを一つの基板上に形成した集積回路で、ユニット素子ごとに絶縁分離されて基板に流れるリーク電流の少ないGaN系半導体集積回路を実現できる。
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様に係るGaN系半導体デバイスの製造方法は、基板上に、少なくともバッファ層と半導体動作層とを有するGaN系半導体デバイスの製造方法において、少なくとも前記半導体動作層を電気的に絶縁する絶縁領域を形成して、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程と、前記複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成して、複数のユニット素子を形成する工程と、前記複数のユニット素子間で前記電極同士を電気的に接続する工程と、を備え、前記複数のユニット素子を1素子として機能させることを特徴とする。
この態様によれば、基板上の半導体動作層を絶縁領域により複数の半導体動作層領域に電気的に絶縁分離し、各半導体動作層領域上に電極を形成して複数のユニット素子を形成し、複数のユニット素子の電極同士を電気的に接続して、複数のユニット素子を1素子として機能させる。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスの製造方法は、前記絶縁領域を形成して前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程は、前記基板上の半導体動作層に、前記基板或いは前記基板の近傍に達する深さまで、水素、ホウ素、窒素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどのイオンを用いてイオン注入する工程と、イオン注入後、前記イオン注入された領域に熱処理を施して高抵抗のイオン注入領域を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、基板上の半導体動作層に、基板或いは基板の近傍に達する深さまで、水素などのイオンを用いてイオン注入し、イオン注入後、イオン注入された領域に熱処理を施して高抵抗のイオン注入領域を形成することで、基板上の半導体動作層が、ユニット素子ごとに高抵抗のイオン注入領域によりバッファ層に達する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流として基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスの製造方法は、前記イオン注入する工程において、前記高抵抗のイオン注入領域を、前記ユニット素子ごとに少なくとも前記バッファ層に達する深さまで形成することを特徴とする。
この態様によれば、基板上の半導体動作層が、ユニット素子ごとに高抵抗のイオン注入領域によりバッファ層に達する深さまで電気的に絶縁分離されるので、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスの製造方法は、前記絶縁領域を形成して、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程は、前記複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成した後に、前記複数の半導体動作層領域に前記基板に達する深さのメサ構造を形成する工程と、前記メサ構造内に電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜を埋め込む工程と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成した後に、複数の半導体動作層領域に基板に達する深さのメサ構造を形成することで、微細な電極、例えばゲート電極だと2μm程度の微細な電極を形成することができる。深いメサ構造を形成し、後から電極を形成しようとすると、レジスト等で微細なパターンを形成するのが難しい。つまり、深いメサ構造を形成したところに、ゲート電極だと例えば2μm程度の微細な電極を形成することになるので、非常に厚いレジスト(例えば4〜5μmの厚さのレジスト)でメサ構造を埋め込んでパターニングすることになる。2μmのパターンを厚いレジストで形成しようとすると、なかなか条件がうまくでない。
本発明の他の態様に係るGaN系半導体デバイスの製造方法は、前記絶縁領域を形成して、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程は、前記複数上の半導体動作層領域に深さの浅い第1のメサ構造を形成する工程と、前記複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成した後に、前記複数の半導体動作層領域に、前記基板に達する深さの第2のメサ構造を形成する工程と、前記第1のメサ構造および第2のメサ構造内に電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜を埋め込む工程と、を備えることを特徴とする。
この態様によれば、複数のユニット素子ごとに、深さの浅い第1のメサ構造内および基板に達する深さの第2のメサ構造内に埋め込んだ高抵抗の材料から成る絶縁膜により、基板に達する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流として基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
また、複数のGaN系半導体素子の各境界部におけるGaN系半導体層に深さの浅い第1のメサ構造を先に形成することで、複数のGaN系半導体素子が、第1のメサ構造により素子ごとに分離されるので、複数のGaN系半導体素子の各電極を連結して大素子を形成するプロセスの途中で、各GaN系半導体素子の特性を測定できる。さらに、電極形成後に、基板に達する深さの第2のメサ構造を形成することで、微細な電極を形成することができる。
本発明によれば、複数のGaN系半導体素が、素子ごとに基板まで或いは基板の近傍まで電気的に絶縁分離されるので、シリコン基板などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。例えば、従来バッファリーク電流が200Vで10-6A台だったのに対し、10-9〜10-10、3桁〜4桁程度低減することが可能になった。このことにより、高耐圧、低リーク電流の素子を実現することができ、破壊耐圧は従来600V程度だったものが、1200Vを得ることが可能になった。そのため、高耐圧のインバータやコンバータなどへの応用が可能になる。以上のことより、高耐圧で、かつ低リーク電流のGaN系電界効果トランジスタなどのGaN系半導体デバイスの実現が可能である。
次に、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
以下の各実施形態に係るGaN系半導体デバイスでは、一例として図1に示すように、基板100上に形成される半導体動作層101が、絶縁領域102により複数の半導体動作層領域103に電気的に絶縁分離されている。また、各半導体動作層領域103と、各半導体動作層領域103上に形成された電極(図示省略)とにより複数のユニット素子110が形成される。複数の半導体動作層領域103の各々と、各半導体動作層領域103上に形成された電極とにより複数のユニット素子110が形成される。そして、複数のユニット素子の電極同士を電気的に接続することによって、複数のユニット素子110が1素子として機能する。このような複数のユニット素子110により、各実施形態に係るGaN系半導体デバイスが大素子(1素子)として形成される。
(第1実施形態)
第1実施形態に係るGaN系半導体デバイス20を、図4乃至図7に基づいて説明する。
図4は第1実施形態に係るGaN系半導体デバイス20の一部を示す断面図、図5はGaN系半導体デバイス20の一部を模式的に示す斜視図である。また、図6および図7は、GaN系半導体デバイス20を構成する複数のGaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタ(Hetero-junction FET: HFET)10の対応する電極同士を連結する多層配線の構造を示す平面図である。
このGaN系半導体デバイス20の特徴は、以下の構成にある。
・一つのシリコン(111)基板1上にバッファ層2が形成され、バッファ層2上にチャネル層3が形成され、チャネル層3上に電子供給層4が形成されている。チャネル層3と電子供給層4が、図1に示す半導体動作層101に相当する。従って、以下の説明では、チャネル層3と電子供給層4からなる半導体動作層を、半導体動作層101とする。
・シリコン基板1上の半導体動作層101を複数の半導体動作層領域に電気的に絶縁分離するイオン注入領域9が形成されている。このイオン注入領域9が、図1に示す絶縁領域102に相当する。図4では、イオン注入領域9により電気的に絶縁分離されたチャネル層3と電子供給層4からそれぞれ成る2つの半導体動作領域を示してある。これらの半導体動作領域が、図1に示す半導体動作領域103に相当する。従って、以下の説明では、イオン注入領域9により電気的に絶縁分離されたチャネル層3と電子供給層4からそれぞれ成る半導体動作領域を、半導体動作層領域103とする。
・イオン注入領域9により絶縁分離された複数の半導体動作層領域103の各々と、各半導体動作層領域103上に形成された電極(ゲート電極5、ソース電極6およびドレイン電極7)とにより、複数のユニット素子がそれぞれ形成されている。図4では、イオン注入領域9により絶縁分離されたユニット素子として、2つのGaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタ(以下、「GaN系HFET」という。)10が示されている。
・複数のユニット素子の電極同士を電気的に接続することによって、複数のユニット素子が1素子として機能する。図5では、ユニット素子である2つのGaN系HFET10のゲート電極5同士、ソース電極6同士およびドレイン電極7同士を、コンタクトライン21a,22a,23aなどの多層配線で電気的に接続した状態を示してある。このように、図4および図5に示すGaN系半導体デバイス20は、複数のGaN系HFET10(ユニット素子)が1素子として機能する大素子になっている。
・複数の半導体動作層領域103が、イオン注入領域(絶縁領域)9によりバッファ層2に達するまで電気的に絶縁されている。
・バッファ層2は、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はそれらの積層構造から成る。本実施形態では、一例として、バッファ層2は、AlNとGaNを交互に積層した積層構造になっている。
・複数のイオン注入領域9には、水素、ホウ素、窒素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどのイオンを用いてイオン注入されている。
・GaN系半導体デバイス20を構成する複数のGaN系HFET10は、シリコン基板1上に形成されたバッファ層2と、バッファ層2上に形成されたGaNから成るチャネル層3と、チャネル層3上に形成されたAlGaNから成る電子供給層4と、電子供給層4上にそれぞれ形成されたゲート電極5、ソース電極6およびドレイン電極7と、をそれぞれ備えている。
・各GaN系HFET(ユニット素子)10では、チャネルの長さLに相当するアンドープGaNから成るチャネル層3の表面にはアンドープAlGaNから成る電子供給層4がヘテロ接合しているため、接合している部分の界面には2次元電子ガス8が発生する。そのため、2次元電子ガス8がキャリアとなってチャネル層3は導電性を示すようになる。またソース電極6およびドレイン電極7は、例えば、電子供給層(AlGaN層)4に最も近接した領域からTi、AlとSiの合金、Wの順に積層して形成されてなる。
複数のGaN系HFET10を連結して大素子FETとして構成された上記GaN系半導体デバイス20は、以下のようにして作製することが可能である。即ち、成長装置はMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置を用い、基板はシリコン基板1を用いた。
(1)図4に示すGaN系半導体デバイス20の層構造を作製する手順を説明する。
まず、シリコン(111)基板1をMOCVD装置内に導入し、ターボポンプでMOCVD装置内の真空度を1×10-6hPa以下になるまで真空引きした後、真空度を100hPaとし基板1を1100℃に昇温した。温度が安定したところで、基板1を900rpmで回転させ、原料となるトリメチルアルミニウム(TMA)を100cm3/min、アンモニアを12リットル/minの流量で基板1の表面に導入しAlNから成るバッファ層2の成長を行った。成長時間は4minでバッファ層2の膜厚は50nm程度である。
その後、トリメチルガリウム(TMG)を100cm3/min、アンモニアを12リットル/minの流量でバッファ層2の上に導入してGaN層から成る電子走行層3の成長を行った。成長時間は500secで、電子走行層3の膜厚は400nmであった。
次に、トリメチルアルミニウム(TMA)を50cm3/min、トリメチルガリウム(TMG)を100cm3/min、アンモニアを12リットル/minの流量で導入し、Al0.25Ga0.75N層から成る電子供給層4の成長を行った。成長時間は40secで、電子供給層4の膜厚は20nmである。このようにして、図4に示した層構造が完成する。
(2)次に、上記半導体動作層101を構成する電子供給層4とチャネル層3、およびバッファ層2に、高抵抗のイオン注入領域9をシリコン基板1に達する深さまで形成する工程について説明する。
まず、シリコン基板1上の半導体動作層101(電子供給層4とチャネル層3)を、複数の半導体動作層領域103にシリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離をするため、SiO2などの絶縁膜を形成し、パターニングを行なって、イオン注入を施す。このイオン注入は、水素や窒素などの原子(イオン)を用いてシリコン基板に達する深さまで行われる。加速電圧は、50keVで行い、ドーズ量は1e15cm-2程度である。なお、このイオン注入には、水素、窒素以外に、ホウ素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどの原子(イオン)を用いても良い。
イオン注入後、イオン注入された領域に熱処理を施して高抵抗のイオン注入領域9を形成する。
(3)このようにしてイオン注入領域9を形成した後、パターニングを行って、ゲート電極5を形成すべき箇所のSiO2膜をマスクして、ソース電極6とドレイン電極7を形成すべき箇所を開口して電子供給層4の表面を表出させ、そこに、Ti、AlとSiの合金膜、Wを順次蒸着してソース電極6とドレイン電極7を形成した。
次いで、前記マスクを除去し、逆に、ソース電極6とドレイン電極7の上を覆い、ゲート電極5となる部分に開口部を設けたSiO2 マスクを形成し、Ni、Auを蒸着してゲート電極5を形成した。
(4)この後、複数のGaN系HFET10の対応する電極同士、つまり、ゲート電極5同士、ソース電極6同士、およびドレイン電極7同士を、図5に示すようにコンタクトライン21a,22a,23aなどの多層配線で連結する。
(5)この後、図5に示すように、複数のGaN系HFET(ユニット素子)10全体を、各コンタクトライン21a,22a,23aなどの多層配線を除き、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜11で覆う。この絶縁膜11には、SiO2、ポリイミドなどの電気的に高抵抗の材料が使用される。
このようにして、大素子FETとしてのGaN系半導体デバイス20が完成する。
各GaN系HFET10のゲート幅は200um程度であるが、それらを多層配線で連結させることで、大素子FETを形成する。具体的にはゲート幅が200umのGaN系HFET10を1000個連結させ、ゲート幅200mmの大素子FETを作製した。
次に、図4に示すGaN系半導体デバイス20において、複数のGaN系HFET10を多層配線で連結する構造を、図5乃至図7に基づいて説明する。なお、図5で符号「21a」は複数のGaN系HFET10の対応するゲート電極5同士を接続するゲートコンタクトラインである。また、符号「22a」は対応するソース電極6同士を接続するソースコンタクトラインであり、符号「23a」は対応するドレイン電極7同士を接続するドレインコンタクトラインである。
図6に示すように、各GaN系HFET(ユニット素子)10の電子供給層4上では、一方向に延びるストライプ状のゲート引き出し配線21と、ゲート引き出し配線21に直交する方向に延び且つ互いに間隔をおいて配置される複数のストライプ状のソースバスライン22と、ソースバスライン22の両側に間隔をおいて配置される複数のストライプ状のドレインバスライン23と、絶縁層(不図示)を介してゲート引き出し配線21の上をアーチ状に跨ぐソースバスライン22の一端部に電子供給層層4上で接続されるソース接続パッド24と、ドレインバスライン23の他端に接続されるドレイン接続パッド25と、が形成されている。
また、電子供給層4上では、ソースバスライン22とドレインバスライン23の間であって、ソースバスライン21寄りに間隔をおいてゲートバスライン26が形成され、ゲートバスライン26の一端にはゲート引き出し電極21が接続されている。
ドレインバスライン23の両側部には、図6および図7に示すように、これに直交する方向で上記の複数のドレイン電極7が櫛歯状に接続され、さらに、ソースバスライン22の側部には、ドレイン電極7と間隔をおいて平行に配置されるソース電極6が櫛歯状に接続されている。なお、ソース電極6とゲートバスライン26が交差する部分では、ソース電極6がゲートバスライン26上を絶縁層(不図示)を介してアーチ状に跨いでソースバスライン22に接続されている。
そのようなソース電極6とドレイン電極7の間の領域には、ソースバスライン22、ドレインバスライン23の長手方向に沿ってS字状に蛇行するチャネル領域があり、そのチャネル領域にはゲート電極5がS字状に蛇行する形状で配置されてゲートバスライン26の側部に接続される。
ゲート引き出し配線21は、図6に示すように、ソース接続パッド24に形成された凹状領域の内側に間隔をおいて配置されるゲート接続パッド27に接続されている。ゲート系パターン、即ちゲート引き出し配線21,ゲート電極7、ゲートバスライン26、ゲート接続パッド27は同一金属から形成され、ドレイン系パターン、ソース系パターンもそれぞれ同一金属から形成されている。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○シリコン基板1上のチャネル層3と電子供給層4からなる半導体動作層101(図1参照)が高抵抗のイオン注入領域9により複数の半導体動作層領域103に電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板1などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
○複数の半導体動作層領域103が、イオン注入領域9によりバッファ層2に達するまで電気的に絶縁されているので、シリコン基板1などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、各GaN系HFET10でのバッファリーク電流としてシリコン基板1に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
○シリコン基板1上の半導体動作層101が複数の領域に電気的に絶縁分離された各半導体動作層領域103と、各半導体動作層領域103上に形成された電極(ゲート電極5、ソース電極6、およびドレイン電極7)とにより複数のGaN系HFET(ユニット素子)10がそれぞれ形成される。複数のGaN系HFET10の電極同士を電気的に接続することによって、複数のGaN系HFET10が1素子として機能する。また、複数のGaN系HFET10の各半導体動作層領域103が高抵抗のイオン注入領域9により電気的に絶縁分離され、各GaN系HFET10でのバッファ層の漏れ電流が小さくなる。このため、シリコン基板1などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、基板に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子を実現可能になる。
○複数のGaN系HFET10が、高抵抗のイオン注入領域9によりシリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離されている。このため、シリコン基板1などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流としてシリコン基板1に流れるリーク電流を低減することができる。従って、大電流でかつ高耐圧の大素子FETとしてのGaN系半導体デバイス20を作製できる。
○AlNとGaNの積層構造から成るバッファ層2をシリコン基板1などの導電性基板上に形成する場合でも、バッファリーク電流としてシリコン基板1に流れるリーク電流を低減することができ、大電流でかつ高耐圧の大素子FETとしてのGaN系半導体デバイス20を実現できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るGaN系半導体デバイス20Aを、図8および図9に基づいて説明する。
このGaN系半導体デバイス20Aの特徴は、次の構成にある。
・シリコン基板1上に形成されるチャネル層3と電子供給層4からなる半導体動作層101(図1参照)を複数の半導体動作層領域103に電気的に絶縁分離する絶縁領域が、少なくとも半導体動作層101を分断する深さの溝によって形成され、複数のGaN系HFET(ユニット素子)10がその溝によって第1のメサ構造12を形成している。
本実施形態では、第1のメサ構造12を形成する溝によって、半導体動作層101がシリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離されて、複数の半導体動作層領域103が形成されている。
・第1のメサ構造12を形成する溝により絶縁分離された複数の半導体動作層領域103の各々と、各半導体動作層領域103上に形成された電極(ゲート電極5、ソース電極6およびドレイン電極7)とにより、複数のGaN系HFET10がそれぞれ形成されている。図8では、第1のメサ構造12を形成する溝により絶縁分離されたユニット素子として、2つのGaN系HFET10が示されている。
・複数のGaN系HFET10の電極同士を電気的に接続することによって、複数のGaN系HFET10が1素子として機能する。図9では、2つのGaN系HFET10のゲート電極5同士、ソース電極6同士およびドレイン電極7同士を、コンタクトライン21a,22a,23aなどの多層配線で電気的に接続した状態を示してある。このように、図8および図9に示すGaN系半導体デバイス20Aは、複数のGaN系HFET10が1素子として機能する大素子になっている。
・第1のメサ構造12を形成する溝には、図9に示すように、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜11が埋め込まれている。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
この実施形態では、シリコン基板1上にエピタキシャル構造を形成した後に、シリコン基板1までのエッチング(ドライエッチング)を塩素系ICPなどを用いて行なうことで、第1のメサ構造12を形成する。
以上のように構成された第2実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○第1のメサ構造12を形成する溝によって、半導体動作層101がシリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離されて、複数の半導体動作層領域103が形成されている。
また、第1のメサ構造12を形成する溝には、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜11が埋め込まれているので、GaN系HFET10ごとに、その溝とその溝に埋め込んだ絶縁膜11とにより、シリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板1などの導電性基板を使って大素子を形成する場合でも、バッファリーク電流としてシリコン基板1に流れるリーク電流を低減することができる。従って、大電流でかつ高耐圧の大素子FETとしてのGaN系半導体デバイス20Aを実現できる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るGaN系半導体デバイス20Bを、図10に基づいて説明する。
このGaN系半導体デバイス20Bの特徴は、次の構成にある。
・シリコン基板1上に形成されるチャネル層3と電子供給層4からなる半導体動作層101(図1参照)が、上記第2実施形態と同様に、第1のメサ構造12を形成する溝によってシリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離されて、複数の半導体動作層領域103が形成されている。
・各半導体動作層領域103が段差を有し、この段差により複数のGaN系HFET(ユニット素子)10が第2のメサ構造13を形成している。図10では、第1のメサ構造12を形成する溝により絶縁分離された複数のユニット素子として、2つのGaN系HFET10が示されている。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成された第3実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
○複数のGaN系HFET(ユニット素子)10の各半導体動作層領域103が段差により第2のメサ構造13を形成しており、このメサ構造13を形成する段差によりGaN系HFET10ごとに電気的に絶縁分離される。このため、複数のGaN系HFET10の電極同士を連結して大素子を形成するプロセスの途中で、各GaN系HFET10の特性を測定できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係るGaN系半導体デバイス20Cを、図11に基づいて説明する。
このGaN系半導体デバイス20Cは、一つのシリコン(111)基板31上に、複数のユニット素子として、GaN系MOS電界効果トランジスタ(以下、「GaN系MOSFET」という。)10Aを形成し、複数のGaN系MOSFET 10Aの対応する電極同士を多層配線で連結して作製された大素子FETである。
複数のGaN系MOSFET10Aは、一つのシリコン(111)基板31上に形成されたAlNから成るバッファ層32と、バッファ層32上に形成されたp型GaN活性層33と、p型GaN活性層3表面に形成されたn+型ソース領域34sおよびn+型ドレイン領域34dと、をそれぞれ備える。この実施形態では、p型GaN活性層33と、n+型ソース領域34sおよびn+型ドレイン領域34dが、図1に示す半導体動作層101(図1参照)に相当する。従って、以下の説明では、p型GaN活性層33と、n+型ソース領域34sおよびn+型ドレイン領域34dとからなる半導体動作層を、上記各実施形態と同様に半導体動作層101とする。
さらに、複数のGaN系MOSFET 10Aは、n+型ソース領域34sおよびn+型ドレイン領域34dにそれぞれオーミック接触するソース電極(S)36およびドレイン電極(D)37と、p型GaN活性層3表面のソース電極36とドレイン電極37の間の領域に形成された絶縁膜35と、絶縁膜35上に形成されたゲート電極38と、をそれぞれ備える。
そして、このGaN系半導体デバイス20Cの特徴は、次の構成にある。
・上記半導体動作層101を複数の半導体動作層領域103(図1参照)に電気的に絶縁分離する絶縁領域が、少なくとも半導体動作層101を分断する深さの溝によって形成され、複数のGaN系MOSFET(ユニット素子)10Aがその溝によって第1のメサ構造12を形成している。
本実施形態では、第1のメサ構造12aを形成する溝によって、半導体動作層101がシリコン基板1に達する深さまで電気的に絶縁分離されて、複数の半導体動作層領域103が形成されている。
・第1のメサ構造12aを形成する溝により絶縁分離された複数の半導体動作層領域103の各々と、各半導体動作層領域103上に形成された電極(ソース電極36、ドレイン電極37およびゲート電極38)とにより、複数のGaN系MOSFET10Aがそれぞれ形成されている。図11では、第1のメサ構造12aを形成する溝により絶縁分離されたユニット素子として、2つのGaN系MOSFET10Aが示されている。
・複数のGaN系MOSFET10Aの電極同士を電気的に接続することによって、複数のGaN系MOSFET10Aが1素子として機能する。このように、図11に示すGaN系半導体デバイス20Cは、複数のGaN系MOSFET(ユニット素子)10Aが1素子として機能する大素子になっている。
・第1のメサ構造12を形成する溝には、図9に示す上記第4実施形態と同様に、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜11が埋め込まれている。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成された第4実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○複数のGaN系MOSFET(ユニット素子)10Aが、シリコン基板31に達する深さのメサ構造12aにより電気的に分離されると共に、メサ構造12a内に埋め込んだ高抵抗の材料から成る絶縁膜11によりシリコン基板31に達する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板31などの導電性基板を使って大素子FETを形成する場合でも、バッファリーク電流としてシリコン基板31に流れるリーク電流を低減することができる。従って、大電流でかつ高耐圧の大素子FETとしてのGaN系半導体デバイス20Cを作製できる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態に係るGaN系半導体デバイス20Dを、図12に基づいて説明する。
このGaN系半導体デバイス20Dは、一つのシリコン(111)基板41上に、複数のユニット素子として、GaN系ショットキーダイオード10Bを形成し、複数のGaN系ショットキーダイオード10Bの対応する電極同士を多層配線で連結して作製された大素子である。
複数のGaN系ショットキーダイオード10Bは、一つのシリコン基板41上に形成されたGaNから成るバッファ層42と、バッファ層42上に形成されたGaNから成るドリフト層43と、ドリフト層43上に形成されドリフト層43とショットキー接合を構成するショットキー電極44と、シリコン基板41の裏面に形成されたオーミック電極45と、をそれぞれ備える。
そして、このGaN系半導体デバイス20Dの特徴は、次の構成にある。
・上記半導体動作層101を複数の半導体動作層領域103(図1参照)に電気的に絶縁分離する絶縁領域が、少なくとも半導体動作層101を分断する深さの溝によって形成され、複数のGaN系ショットキーダイオード(ユニット素子)10Bがその溝によって第1のメサ構造12bを形成している。
本実施形態では、第1のメサ構造12bを形成する溝によって、半導体動作層101がシリコン基板41に達する深さまで電気的に絶縁分離されて、複数の半導体動作層領域103が形成されている。
・第1のメサ構造12bを形成する溝により絶縁分離された複数の半導体動作層領域103の各々と、各半導体動作層領域103上に形成された電極(ショットキー電極44およびオーミック電極45)とにより、複数のGaN系ショットキーダイオード10Bがそれぞれ形成されている。図12では、第1のメサ構造12bを形成する溝により絶縁分離されたユニット素子として、2つのGaN系ショットキーダイオード10Bが示されている。
・複数のGaN系ショットキーダイオード10Bの電極同士を電気的に接続することによって、複数のGaN系ショットキーダイオード10Bが1素子として機能する。このように、図12に示すGaN系半導体デバイス20Dは、複数のGaN系ショットキーダイオード(ユニット素子)10Bが1素子として機能する大素子になっている。
・第1のメサ構造12bを形成する溝には、図9に示す上記第4実施形態と同様に、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜11が埋め込まれている。
その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成された第5実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○複数のGaN系ショットキーダイオード(ユニット素子)10Bが、シリコン基板41に達する深さのメサ構造12bにより電気的に分離されると共に、メサ構造12b内に埋め込んだ高抵抗の材料から成る絶縁膜11によりシリコン基板31に達する深さまで電気的に絶縁分離される。このため、シリコン基板41などの導電性基板を使って大素子FETを形成する場合でも、バッファリーク電流としてシリコン基板41に流れるリーク電流を低減することができる。従って、大電流でかつ高耐圧の大素子FETとしてのGaN系半導体デバイス20Dを作製できる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態に係るGaN系半導体デバイス20Eを、図13に基づいて説明する。
このGaN系半導体デバイス20Eの特徴は、次の構成にある。
図10に示す上記第3実施形態では、第1のメサ構造12を形成する溝により絶縁分離された複数GaN系HFET(ユニット素子)10には、1組の電極(ゲート電極5、ソース電極6およびドレイン電極7)がそれぞれ形成されている。
これに対して、本実施形態に係るGaN系半導体デバイス20Eでは、第1のメサ構造12を形成する溝により絶縁分離された複数GaN系HFET(ユニット素子)10Cには、2組の電極(ゲート電極5、ソース電極6およびドレイン電極7)がそれぞれ形成されている。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成された第6実施形態によれば、上記第3実施形態と同様に、以下の作用効果を奏する。
○複数のGaN系HFET(ユニット素子)10Cの各半導体動作層領域103が段差により第2のメサ構造13を形成しており、このメサ構造13を形成する段差によりGaN系HFET10ごとに電気的に絶縁分離される。このため、複数のGaN系HFET10の電極同士を連結して大素子を形成するプロセスの途中で、各GaN系HFET10の特性を測定できる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記各実施形態では、ユニット素子である複数のGaN系半導体素子(GaN系HFET10,10C、GaN系MOSFET10A、GaN系ショットキーダイオード10B)が、シリコン基板に達する深さまで絶縁分離されているが、本発明はこれに限らず、少なくともバッファ層に達する深さまで絶縁分離されているGaN系半導体デバイスにも適用可能である。なお、複数のGaN系半導体素子が、シリコン基板に達する深さまで絶縁分離されている方が、絶縁効果が大きく、シリコン基板に流れるリーク電流がより小さくなるので好ましい。また、絶縁の深さは深ければ深いほどよく、バッファ層の途中まで絶縁されていてもある程度効果を示す。
・上記各実施形態では、複数のGaN系半導体素子がバッファ層を有するものについて説明したが、バッファ層の無い複数のGaN系半導体素子を備えたGaN系半導体デバイスにも本発明は適用可能である。この場合、複数のGaN系半導体素子が、素子ごとに基板まで或いは基板の近傍まで電気的に絶縁される。
・GaN系半導体デバイスを構成する複数のGaN系半導体素子としては、上記各実施形態で説明した半導体素子以外に、GaNを用いたダイオード、バイポーラトランジスタなどを用いて構成されるGaN系半導体デバイスにも本発明は適用可能である。
・上記各実施形態では、シリコン基板を用いているが、シリコン基板以外の導電性基板、或いはサファイア基板を用いた構成にも本発明は適用される。例えば、SiC基板、サファイア基板、GaN基板、MgO基板、ZnO基板を用いて構成された複数のGaN系半導体素子を備えたGaN系半導体デバイスにも本発明は適用可能である。サファイア基板は絶縁性基板であるが、サファイア基板を用いて構成された複数のGaN系半導体素子を備えたGaN系半導体デバイスの場合にも、サファイア基板に流れるリーク電流を低減できる。
・図11に示すGaN系半導体デバイス20Cにおいて、図4に示す上記第1実施形態と同様のイオン注入領域を形成することで、或いは、図8に示す上記第2実施形態と同様に深いメサ構造を形成することで、少なくともバッファ層に達する深さまで電気的に絶縁分離した構成のGaN系半導体デバイスにも本発明は適用可能である。
・同様に、図12に示すGaN系半導体デバイス20Dにおいて、図4に示す上記第1実施形態と同様のイオン注入領域を形成することで、少なくともバッファ層に達する深さまで絶縁分離した構成のGaN系半導体デバイスにも本発明は適用可能である。
基板上の半導体動作層が絶縁領域により複数の領域に分離される一つの形態を示す説明図。 基板上の半導体動作層が絶縁領域により複数の領域に分離される別の形態を示す説明図。 基板上の半導体動作層が絶縁領域により複数の領域に分離されるさらに別の形態を示す説明図。 本発明の第1実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を示す断面図。 第1実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を模式的に示す斜視図。 同GaN系半導体デバイスの多層配線の構造を示す平面図。 図6の一部を拡大して示した平面図。 本発明の第2実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を示す断面図。 第2実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を模式的に示す斜視図。 第3実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を示す断面図。 第4実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を示す断面図。 第5実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を示す断面図。 第6実施形態に係るGaN系半導体デバイスの一部を示す断面図。
符号の説明
1,31,42…シリコン基板
2,32,42…バッファ層
3…チャネル層
4…電子供給層
9…イオン注入領域
10,10C…GaN系HFET
10A…GaN系MOSFET
10B…GaN系ショットキーダイオード
11…絶縁膜
12…メサ構造
13…メサ構造
20,20A,20B,20C,20D,20E…GaN系半導体デバイス
100…基板
101…半導体動作層
102,102A,102B…絶縁領域
103,103A,103B…半導体動作層領域
110,110A,110B…ユニット素子

Claims (21)

  1. 基板上に、少なくともバッファ層と半導体動作層とを有するGaN系半導体デバイスにおいて、
    少なくとも前記半導体動作層を電気的に絶縁する絶縁領域が形成されていることを特徴とするGaN系半導体デバイス。
  2. 前記絶縁領域が、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のGaN系半導体デバイス。
  3. 前記複数の半導体動作層領域の各々と、該各半導体動作層領域上に形成された電極とにより複数のユニット素子が形成され、前記複数のユニット素子の電極同士を電気的に接続することによって、前記複数のユニット素子が1素子として機能することを特徴とする請求項2に記載のGaN系半導体デバイス。
  4. 前記絶縁領域が、前記複数のユニット素子の各々の外周に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のGaN系半導体デバイス。
  5. 前記複数の半導体動作層領域が、前記絶縁領域により前記バッファ層に達するまで電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  6. 前記バッファ層は、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はそれらの積層構造から成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  7. 前記絶縁領域は、前記基板上の半導体動作層に、高抵抗のイオン注入領域が少なくとも前記バッファ層に達する深さまで形成された領域であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  8. 前記イオン注入領域には、水素、ホウ素、窒素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどのイオンを用いてイオン注入されていることを特徴とする請求項7に記載のGaN系半導体デバイス。
  9. 前記絶縁領域は少なくとも前記半導体動作層を分断する深さの溝によって形成され、前記複数のユニット素子が前記溝によって第1のメサ構造を形成していることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  10. 前記溝には、電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜が埋め込まれていることを特徴とする請求項9に記載のGaN系半導体デバイス。
  11. 前記各半導体動作層領域が段差を有し、該段差により前記複数のユニット素子が第2のメサ構造を形成していることを特徴とする請求項9又は10に記載のGaN系半導体デバイス。
  12. 前記複数のユニット素子は、前記基板上に形成された、AlGa1−xNを主体とする半導体層、又はそれらの積層構造から成るバッファ層と、前記バッファ層上に形成されたGaNから成るチャネル層と、前記チャネル層上に形成されたAlGaNから成る電子供給層と、前記電子供給層上にそれぞれ形成されたゲート電極、ソース電極およびドレイン電極と、をそれぞれ備えたGaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項3乃至11のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  13. 前記複数のユニット素子間で、前記ゲート電極同士、ソース電極同士およびドレイン電極同士をそれぞれ多層配線で連結させることで、大素子として形成されたことを特徴とする請求項12に記載のGaN系半導体デバイス。
  14. 前記複数のユニット素子は、GaN系MOS電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項3乃至11のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  15. 前記複数のGaN系半導体素子は、GaN系ショットキーダイオードであることを特徴とする請求項3乃至11のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  16. 前記複数のユニット素子には、種類の異なるGaN系半導体素子が含まれることを特徴とする請求項3乃至11のいずれか一つに記載のGaN系半導体デバイス。
  17. 基板上に、少なくともバッファ層と半導体動作層とを有するGaN系半導体デバイスの製造方法において、
    少なくとも前記半導体動作層を電気的に絶縁する絶縁領域を形成して、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程と、
    前記複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成して、複数のユニット素子を形成する工程と、
    前記複数のユニット素子間で前記電極同士を電気的に接続する工程と、を備え、前記複数のユニット素子を1素子として機能させることを特徴とするGaN系半導体デバイスの製造方法。
  18. 前記絶縁領域を形成して前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程は、
    前記基板上の半導体動作層に、前記基板或いは前記基板の近傍に達する深さまで、水素、ホウ素、窒素、フッ素、シリコン、Mg、カーボン、Znなどのイオンを用いてイオン注入する工程と、
    イオン注入後、前記イオン注入された領域に熱処理を施して高抵抗のイオン注入領域層を形成する工程と、を備えることを特徴とする請求項17に記載のGaN系半導体デバイスの製造方法。
  19. 前記イオン注入する工程において、前記高抵抗のイオン注入領域を、前記ユニット素子ごとに少なくとも前記バッファ層に達する深さまで形成することを特徴とする請求項18に記載のGaN系半導体デバイスの製造方法。
  20. 前記絶縁領域を形成して、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程は、
    前記複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成した後に、
    前記複数の半導体動作層領域に前記基板に達する深さのメサ構造を形成する工程と、
    前記メサ構造内に電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜を埋め込む工程と、を備えることを特徴とする請求項17に記載のGaN系半導体デバイスの製造方法。
  21. 前記絶縁領域を形成して、前記基板上の半導体動作層を複数の半導体動作層領域に分離する工程は、
    前記複数上の半導体動作層領域に深さの浅い第1のメサ構造を形成する工程と、
    前記複数の半導体動作層領域上に電極をそれぞれ形成した後に、前記複数の半導体動作層領域に、前記基板に達する深さの第2のメサ構造を形成する工程と、
    前記第1のメサ構造および第2のメサ構造内に電気的に高抵抗の材料から成る絶縁膜を埋め込む工程と、を備えることを特徴とする請求項17に記載のGaN系半導体デバイスの製造方法。
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