JP4748532B2 - GaN系半導体装置の製造方法 - Google Patents

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本発明は、GaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタなどのGaN系半導体装置及びその製造方法に関する。
一般に横型FET素子では、3つのボンディングパッドが必要になり、素子のサイズが大きくなってしまう。そのため従来、GaAs-FETでは、基板の裏面から孔(バイヤホール)を掘り、裏面電極とソース電極を電気的に接続させて、ボンディングパッドを一つ減らす技術がある(例えば、特許文献1の図2参照)。
しかしながら、このような従来のGaAs-FETでは、耐圧が落ちてしまうので、対策としてバイヤホール部分を絶縁膜で覆うという技術がある(例えば、特許文献1の図1参照)。この半導体装置は、GaAs等の半導体基板の表面にソース電極(第1の導電体)を有し、半導体基板の裏面に裏面電極(第2の導電体)を有し、半導体基板中にソース電極と裏面電極を接続するバイヤホールを有し、バイヤホールは第3の導電体で充填され、バイヤホール内の第3の導電体と半導体基板との間に絶縁膜を有する。
また、GaN系半導体素子は、GaAs系の材料に比べてそのバンドギャップエネルギーが大きく、しかも耐熱度が高く高温動作に優れているので、これらの材料、とくにGaN/AlGaN系半導体を用いた電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)等の開発が進められている。
従来、GaN系半導体装置として、窒化ガリウム系化合物半導体で構成されるGaN系HEMT(High Electron Mobility Transistor: 高電子移動度トランジスタ)等が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−21474号公報 特開2006−173582号公報
ところで、上記特許文献1に開示された従来技術を、そのままGaN系半導体装置に適用する場合には、次のような問題点がある。
(1)シリコン(Si)基板上にGaN系半導体からなる能動層を形成したエピタキシャルウェハでは、歪が大きいため、反りやクラックを抑制するために基板厚が500um以上必要であり、基板の裏面から孔(バイヤホール)を掘ることが非常に困難である。
(2)仮に基板の裏面からバイヤホールを掘れたとしても、バイヤホールの幅が10umに対してその深さが500um以上となり、バイヤホール内の導電体と半導体基板との間に形成する絶縁膜をバイヤホールの奥深くまで成膜するのが困難である。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、ボンディングパッドを減らして、素子サイズの小型化を可能にし、かつ、アバランシェ破壊を抑制して信頼性の向上を図ったGaN系半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項に記載の発明に係るGaN系半導体装置の製造方法は、P型のシリコン(Si)基板と、該基板上に形成されたGaN系半導体からなる能動層と、オン状態で2つの電極間で能動層を介して電流が流れる第1電極および第2電極の少なくとも2つの電極と、前記基板の裏面に形成された裏面電極と、を備えたGaN系半導体装置の製造方法であって、
前記能動層における前記2つの電極の一方の電極を形成する部分に、選択的にイオン注入して高抵抗化したイオン注入層を形成する工程と、溝の内壁面のみに前記イオン注入層を残して絶縁層を形成するように、前記イオン注入層を前記シリコン基板に達する深さまでエッチングする工程と、前記絶縁層の内面に、前記能動層の表面と前記シリコン基板とを電気的に接続するように前記一方の電極を、前記シリコン基板および前記能動層の両方にオーミック接合する金属を用いて形成する工程と、前記溝を埋めるように、前記能動層上に層間絶縁膜を堆積する工程と、前記層間絶縁膜における前記2つの電極の他方の電極と対応する箇所に貫通孔を開け、前記他方の電極と電気的に接続するパッド電極を、前記層間絶縁膜上面の一部および前記貫通孔内部に形成する工程と、前記シリコン基板と前記能動層の間に、p-GaN層及びn-GaN層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ボンディングパッドを減らして、素子サイズの小型化を可能にし、かつ、アバランシェ破壊を抑制して信頼性の向上を図ったGaN系半導体装置を実現することができる。
次に、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において同様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係るGaN系半導体装置20を、図1に基づいて説明する。
このGaN系半導体装置20は、GaN系ヘテロ接合電界効果トランジスタ(GaN系HEMT,別名GaN系HFET)として構成されている。
GaN系半導体装置20は、P型の不純物を添加したP型のシリコン(Si)基板21と、この基板上に形成されたバッファ層22と、バッファ層22上に形成されたアンドープGaN層から成るチャネル層(キャリア走行層)23と、チャネル層23上に形成されたアンドープAlGaNから成るキャリア供給層24と、を備える。図1では、チャネル層23とキャリア供給層24を、AlGaN/GaN(24,23)で示しているが、チャネル層23及びキャリア供給層24は、図に示すGaN系半導体装置20Aのチャネル層23及びキャリア供給層24と同様の2層構造である。バッファ層22は、AlNとGaNの積層構造である。バッファ層22、第1GaN半導体層であるチャネル層(キャリア走行層)23および第2GaN半導体層であるキャリア供給層24により、GaN系半導体からなる能動層25が構成されている。
また、GaN系半導体装置20は、オン状態で2つの電極間で能動層25を介して電流が流れる第1電極としてのソース電極(S)31および第2電極としてのドレイン電極32(D)と、ゲート電極(G)33と、シリコン基板21の裏面に形成された裏面電極34と、を備えている。
このGaN系半導体素子20では、チャネル層(アンドープGaN層)23の表面には、キャリア供給層24(アンドープAlGaN層)がヘテロ接合しているため、接合している部分の界面には2次元電子ガス(図の2次元電子ガス26を参照)が発生する。そのため、2次元電子ガス26がキャリアとなってチャネル層23は導電性を示すようになる。
また、このGaN系半導体装置20では、能動層25におけるソース電極31を形成する部分に、能動層25の表面側からシリコン基板21に達する深さの溝(トレンチ)27が形成されている。この溝27の壁面は略垂直になっている。
溝27内には、能動層25の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するソース電極31と、ソース電極31の溝27内の部分を能動層25に対して絶縁する絶縁層70とが形成されている。
ソース電極31は、能動層25の表面(キャリア供給層24の表面)側からシリコン基板21に達する深さの溝27の内壁面に、その表面側からシリコン基板21と接触する位置まで、後述する所定の厚さに形成されている。
ソース電極31には、シリコン基板21および能動層25の両方にオーミック接合する金属を用いている。例えば、ソース電極31は、能動層25およびシリコン基板21と接触するTi層と、このTi層上に積層されたAlとSiの合金からなる層とを含む積層体である。ドレイン電極32も、キャリア供給層24と接触するTi層と、このTi層上に積層されたAlとSiの合金とを含む積層体である。ゲート電極33は、例えば、NiとAuの積層体である。
キャリア供給層24の表面における、ソース電極31、ゲート電極33およびドレイン電極32の間には、パッシベーション膜28が形成されている。このパッシベーション膜28上には、ソース電極31内の溝を埋めるように、窒化Si(SiN)からなる層間絶縁膜29が形成されている。ドレイン電極32は、能動層25上に形成された層間絶縁膜29上面の一部に形成されかつ層間絶縁膜29の貫通孔29a内部に延びるパッド電極(ドレインパッド)30dと電気的に接続されている。
図2は、GaN系半導体装置20の上面を示している。図2に示すように、層間絶縁膜29の上面には、ドレインパッド30dとゲートパッド33aとが形成されている。パッド電極30dは、貫通孔29a内部で延びる導体部を介して、櫛型のドレイン電極32の複数の櫛32aと電気的に接続されている。このように、パッド電極30dは、櫛型のドレイン電極32の櫛32aと櫛32aとを電気的に接続することにより、電流密度を緩和している。一方、図1及び図2に示すソース電極(櫛型のソース電極の複数の櫛)31は、P型のシリコン(Si)基板21の裏面に形成された裏面電極34と電気的に接続されている。ゲートパッド33aは、図1に示すゲート電極33と電気的に接続されている。
ソース電極31のTi層の厚さは、能動層25のチャネル層23との良好なオーミック接触を得るためには、15nmから40nmの間の厚さにする必要がある。Ti層の厚さが15nmより小さいと、ソース電極31とP型のシリコン基板21とのコンタクト抵抗(Rc)が、例えば10-4Ωcm2より大きくなるので、好ましくない。Ti層の厚さが40nmより大きいと、そのコンタクト抵抗(Rc)が、例えば10-4Ωcm2より大きくなるので、好ましくない。
そして、P型のシリコン基板21のP型不純物濃度は、5×1019cm-3以上、1×1021cm-3以下である。P型のシリコン基板21のP型不純物濃度が5×1019cm-3より小さいと、コンタクト抵抗(Rc)が高くなるので好ましくない。そのP型不純物濃度が1×1021cm-3より大きいと、バッファ層22、チャネル層23およびキャリア供給層24(能動層25)の結晶性が悪くなるので好ましくない。
上記構成を有するGaN系半導体装置20は、例えば、以下のようにして作製することが可能である。ここでは、絶縁層70を、絶縁膜で形成する場合におけるGaN系半導体装置20の作製方法ついて、図3(A)〜(C)に基づいて説明する。成長装置はMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置を用いた。
(1)まず、P型のシリコン基板21をMOCVD装置内に導入し、ターボポンプでMOCVD装置内の真空度を1×10-6hPa以下になるまで真空引きした後、真空度を100hPaとしシリコン基板21を600℃に昇温した。温度が安定したところで、シリコン基板21を900rpmで回転させ、原料となるトリメチルアルミニウム(TMA)を100cm3/min、アンモニアを12リットル/minの流量でシリコン基板21の表面に導入しAlNとGaNの積層構造から成るバッファ層22の成長を行った。成長時間は4minでバッファ層22の膜厚は50nm程度である。
(2)次に、アンモニアを12リットル/minの流量を流しながら温度上昇させ、1050℃に保った後に、トリメチルガリウム(TMG)を300cm3/min、アンモニアを12リットル/minの流量でバッファ層22の上に導入してGaN層から成るチャネル層(キャリア走行層)23の成長を行った。成長時間は2000secで、チャネル層23の膜厚は3000nmであった。
(3)次に、トリメチルアルミニウム(TMA)を50cm3/min、トリメチルガリウム(TMG)を100cm3/min、アンモニアを12リットル/minの流量で導入し、Al0.25Ga0.75N層から成るキャリア供給層24の成長を行った。成長時間は40secで、キャリア供給層24の膜厚は20nmである。このようにして、図1に示した層構造が完成する。
(4)次に、塩素ガスなどを用いて素子分離を行う。
(5)次に、フォトレジストを塗布し、パターニングを行って、ドレイン電極32を形成すべき箇所を開口する。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、リフトオフ法により、TiおよびAlとSiの合金膜からなるドレイン電極32を形成する。
(6)次に、前記フォトレジストを除去し、SiO絶縁膜を形成し、この絶縁膜のパターニングを行ってソース電極31を形成すべき箇所を開口する。この後、その開口において、能動層25を、その表面側からシリコン基板21に達する深さまでエッチングで除去して、壁面が略垂直の溝27を形成する(図3(A)参照)。
(7)溝27を形成した後、前記SiO絶縁膜を除去する。この後、絶縁膜(SiO)71を全面に形成する(図3(A)参照)。
(8)次に、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)法で絶縁膜71を全面エッチング(全面異方性エッチング)することにより、溝27の内壁面のみに絶縁膜を残す(図3(B)参照)。これにより、溝27の内壁面に、絶縁膜で構成された絶縁層70が形成される。
(9)次に、フォトレジストを塗布し、パターニングを行って、ソース電極31を形成すべき箇所を開口する。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、リフトオフ法により、TiおよびAlとSiの合金膜からなるソース電極31を、絶縁層70の内面および能動層25の表面に形成する(図3(C)参照)。ここでは、Tiと、AlとSiの合金膜とを順次蒸着して、シリコン基板21および能動層25と接触するTi層と、AlとSiの合金からなる層とを含む積層体からなるソース電極31を、絶縁層70の内面全体に、上述した所定の厚さで、シリコン基板21に達する深さまで形成する。これにより、能動層25の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するが、溝27内の部分は、絶縁層70により絶縁されて能動層25とは電気的に接触しない構造のソース電極31が、溝27内に形成される。
(10)次に、前記フォトレジストを除去し、キャリア供給層24の表面にパッシベーション膜28を形成する。
(11)次に、パッシベーション膜28のゲート電極33形成部を開口し、Ni、Auを蒸着してゲート電極33を形成する。
(12)次に、パッシベーション膜28上に、ソース電極31の溝27を埋めるように、窒化Si(SiN)からなる層間絶縁膜29を堆積する。
(13)次に、層間絶縁膜29におけるドレイン電極32と対応する箇所に貫通孔29aを開ける。この後、ドレイン電極32と電気的に接続するドレインパッド(パッド)30dを、層間絶縁膜29上面の一部および貫通孔29a内部に形成する。
(14)最後に、シリコン基板21の裏面に裏面電極34を形成する。
これにより、図1に示すGaN系半導体装置(GaN系HEMT)20が完成する。
このGaN系半導体装置20では、オン状態で、電流がドレイン電極から能動層25のチャネル層(キャリア走行層)23を介してソース電極31へ流れ、さらにソース電極31を縦方向に流れ、P型のシリコン基板21を介して裏面電極34へ流れる。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
○ソース電極31が能動層25の表面とシリコン基板21を電気的に接続しているので、ソース電極31がシリコン基板21を介して裏面電極34と電気的に接続され、裏面電極34全体がソース電極31用のボンディングパッドとなる。これにより、ソース電極31のボンディングパッドが不要になり、ボンディングパッドの数が減るので、素子サイズ(チップ面積)を小さくすることができる。
○ソース電極31の溝27内の部分は、絶縁層70により能動層25とは電気的に接触しない構造となっているので、溝27内のソース電極31から能動層25への電子の注入によるアバランシェ破壊が抑制される。
○能動層25におけるソース電極31を形成する部分に、能動層25の表面側からシリコン基板21に達する深さの溝27を形成し、この溝27内に、能動層25の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するソース電極31と、ソース電極31の溝27内の部分を能動層25に対して絶縁する絶縁層70とを形成している。このため、溝27および絶縁膜70の形成が容易になる。
○ボンディングパッドを減らして、素子サイズの小型化を可能にし、かつ、アバランシェ破壊を抑制して信頼性の向上を図ったGaN系半導体装置を得ることができる。
次に、上記構成を有するGaN系半導体装置20において、絶縁膜で形成された絶縁層70に代えて、絶縁層70Aを、能動層25をイオン注入により高抵抗化したイオン注入層で構成してもよい。
このように、絶縁層70Aをイオン注入層で構成したGaN系半導体装置20の作製方法ついて、図4(A)〜(C)に基づいて説明する。
上記工程(5)の後、上記工程(6)〜(9)に代えて、次の工程(6´)〜(8´)を実施する。
(6´)ソース電極31を形成すべき箇所の開口に、選択的にイオン注入して高抵抗化したイオン注入層73を形成する(図4(A)参照)。
(7´)次に、溝27Aの内壁面(イオン注入層73と能動層25の境界面)のみにイオン注入層73を残して絶縁層を形成するように、イオン注入層73をシリコン基板21に達する深さまでエッチングする(図4(B)参照)。これにより、溝27Aの内壁面のみにイオン注入層73が残って、高抵抗化したイオン注入層からなる絶縁層70Aが形成される。このように、ここでの溝27Aの内壁面は、工程(6´)で形成したイオン注入層73と能動層25の境界面に相当する。
(8´)次に、フォトレジストを塗布し、パターニングを行って、ソース電極31Aを形成すべき箇所を開口する。このパターニングされたフォトレジストをマスクとして、リフトオフ法により、TiおよびAlとSiの合金膜からなるソース電極31Aを、絶縁層70Aの内面および能動層25の表面に形成する(図4(C)参照)。
ここでは、Tiと、AlとSiの合金膜とを順次蒸着して、シリコン基板21および能動層25と接触するTi層と、AlとSiの合金からなる層とを含む積層体からなるソース電極31を、絶縁層70Aの内面全体に、上述した所定の厚さで、シリコン基板21に達する深さまで形成する。これにより、能動層25の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するが、溝27A内の部分は、絶縁層70Aにより絶縁されて能動層25とは電気的に接触しない構造のソース電極31が、溝27A内に形成される。
この後、上記工程(10)〜(14)を実施することで、絶縁層70Aをイオン注入層で構成したGaN系半導体装置20が完成する。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るGaN系半導体装置20Aを、図5に基づいて説明する。
このGaN系半導体装置20Aは、上記第1実施形態に係るGaN系半導体装置20の溝27を、内壁面が傾斜面となった断面逆台形状の溝27Bに変更したものである。
このGaN系半導体装置20Aでは、能動層25におけるソース電極31Aを形成する部分に、能動層25の表面側からシリコン基板21に達する深さの溝(トレンチ)27Bが形成されている。この溝27B内には、能動層25の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するソース電極31Aと、ソース電極31Aの溝27B内の部分を能動層25に対して絶縁する絶縁層70とが形成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様である。
このような構成を第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るGaN系半導体装置20Cを、図6に基づいて説明する。
このGaN系半導体装置20Cは、GaN系MOS型電界効果トランジスタ(GaN系MOSFET)として構成されている。
GaN系半導体装置20Cは、P型のシリコン基板21と、この基板上に形成されたGaN系半導体からなるエピタキシャル層(能動層)41と、ソース電極42と、ゲート電極43と、ドレイン電極44と、エピタキシャル層41上に形成されたゲート酸化膜45とを備え、ゲート酸化膜45上にゲート電極43が形成されたMOS型電界効果トランジスタである。
このGaN系半導体装置20Cでは、能動層としてのエピタキシャル層41におけるソース電極42を形成する部分に、エピタキシャル層41の表面側からシリコン基板21に達する深さの溝(トレンチ)27Cが形成されている。この溝27内には、エピタキシャル層41の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するソース電極42と、ソース電極42の溝27内の部分をエピタキシャル層41に対して絶縁する絶縁層70とが形成されている。
また、GaN系半導体装置20Cは、エピタキシャル層41の表面に、再成長技術或いはイオン注入技術を用いて形成されたオーミック電極(ソース電極42およびドレイン電極44)下の不純物層を備える。このGaN系半導体装置20は、不純物層として、エピタキシャル層41表面におけるソース電極42下(ソース電極42の左右の上端部42a、42b下)の領域にそれぞれ形成されたオーミックコンタクト層46a,46bと、ドレイン電極44下の領域に形成されたオーミックコンタクト層47と、電界集中の緩和を目的としたリサーフ層48とを備える。
エピタキシャル層41は、P型のシリコン基板21上に、例えば所定量のMgを添加(ドープ)したGaNをMOCVD法によってエピタキシャル成長させたp-GaN層である。
オーミックコンタクト層46a,46bおよび47はそれぞれ、GaN系半導体にシリコン(Si)などを所望の濃度になるように添加したものをMOCVD法で成長させて形成されたn+層である。
また、リサーフ層48は、GaN系半導体にシリコン(Si)などをオーミックコンタクト層46a,46bおよび47の濃度より低い所望の濃度になるように添加したものをMOCVD法で成長させて形成されている。なお、図6において、符号29Bは層間絶縁膜である。
以上のように構成された第3実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、GaN系半導体素子の低オン抵抗という利点を維持しつつ、信頼性の高いGaN系MOSFETを実現できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係るGaN系半導体素子20Dを、図7に基づいて説明する。
このGaN系半導体装置20Dは、GaN系ショットキーダイオード(GaN系SBD)として構成されている。
GaN系半導体装置20Dは、P型のシリコン基板21と、この基板上に形成されたGaN系半導体からなる能動層55と、能動層55とオーミック接合する第1電極としてのカソード電極61と,能動層55とショットキー接合する第2電極としてのアノード電極62と、を備える。
能動層55は、例えば、シリコン基板21上に形成されたGaN系半導体からなるバッファ層52と、バッファ層52上に形成されたアンドープGaNからなるキャリア走行層53と、キャリア走行層53上に形成されたアンドープAlGaNからなるキャリア供給層54とにより構成されている。
このGaN系半導体装置20Dでは、能動層55におけるカソード電極61を形成する部分に、能動層55の表面側からシリコン基板21に達する深さの溝(トレンチ)27Dが形成されている。この溝27内には、能動層55の表面とシリコン基板21とを電気的に接続するカソード電極61と、カソード電極61の溝27内の部分を能動層55に対して絶縁する絶縁層70とが形成されている。
また、キャリア供給層54の表面における、カソード電極61およびアノード電極62間には、パッシベーション膜28Dが形成されている。このパッシベーション膜28D上には、カソード電極61の断面逆台形状の溝を埋めるように、窒化Si(SiN)からなる層間絶縁膜29Dが形成されている。
以上のように構成された第4実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、GaN系半導体素子の低オン抵抗という利点を維持しつつ、信頼性の高いGaN系ショットキーダイオードを実現できる。
(第5実施形態)
次に、第6実施形態に係るGaN系半導体素子20Eを、図8に基づいて説明する。
このGaN系半導体装置20Eは、図5に示す上記第2実施形態に係るGaN系半導体装置20Aにおいて、エピタキシャルウェハの縦方向耐圧を向上させるために、シリコン基板21と能動層25(チャネル層23)の間に、p-GaN層81及びn-GaN層82を備えている。
GaN系半導体装置20Eでは、図5に示すGaN系半導体装置20Aと同様に、溝27B(図5参照)が能動層25におけるソース電極31Aを形成する部分に形成されている。
以上のように構成された第5実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
○図5に示すGaN系半導体装置20Aでは、絶縁層70により、溝27B内のソース電極31Aから能動層25(バッファ層22)への電子の注入によるアバランシェ破壊は抑制できるが、エピタキシャルウェハの縦方向に高電圧がかかるので、エピタキシャルウェハの縦方向耐圧を向上する必要がある。これによれば、シリコン基板21と能動層25の間に、p-GaN層81及びn-GaN層82を備えているので、空乏層が伸びて、エピタキシャルウェハの縦方向における耐圧が向上する。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・図6に示す上記第3実施形態に係るGaN系半導体装置20Cでは、ソース電極42が、エピタキシャル層41におけるソース電極42を形成する部分をシリコン基板21に達する深さまで掘った溝27B内に、シリコン基板21およびエピタキシャル層41の両方と電気的に接触するように形成されているが、本発明はこれに限定されない。ドレイン電極44が、エピタキシャル層41におけるドレインソース電極44を形成する部分をシリコン基板21に達する深さまで掘った溝27B内に、シリコン基板21およびエピタキシャル層41の両方と電気的に接触するように形成した構成にも、本発明は適用可能である。
・上記各実施形態で説明したGaN系半導体装置に限らず、本発明は、GaN系半導体を用いたMOSFETやDiode、Bipolar TransistorなどのGaN系半導体装置にも適用可能である。
本発明の第1実施形態に係るGaN系半導体装置を示す断面図。 GaN系半導体装置の上面を示す平面図。 (A)〜(C)は第1実施形態に係るGaN系半導体装置の作製方法を示す工程説明図。 (A)〜(C)は第1実施形態に係るGaN系半導体装置の別の作製方法を示す工程説明図。 本発明の第2実施形態に係るGaN系半導体装置を示す断面図。 本発明の第3施形態に係るGaN系半導体装置を示す断面図。 本発明の第4実施形態に係るGaN系半導体装置を示す断面図。 本発明の第5実施形態に係るGaN系半導体装置の概略構成を示す模式図。
符号の説明
20,20A,20C、20D,20E:GaN系半導体装置
21:P型のシリコン(Si)基板
22:バッファ層
23:チャネル層(キャリア走行層)
24:キャリア供給層
25,55:能動層
31,31B:ソース電極
32,32B:ドレイン電極
33:ゲート電極
27,27A,27B,27C,27D、27E:溝
28,28D:パッシベーション膜
29,29B,29D:層間絶縁膜
29a:貫通孔
30d,30s:パッド電極
41:エピタキシャル層(能動層)
42:ソース電極
43:ゲート電極
44:ドレイン電極
45:ゲート酸化膜
52:バッファ層
53:キャリア走行層
54:キャリア供給層
61:カソード電極
62:アノード電極
81:p-GaN層
82:n-GaN層

Claims (1)

  1. P型のシリコン(Si)基板と、該基板上に形成されたGaN系半導体からなる能動層と、オン状態で2つの電極間で能動層を介して電流が流れる第1電極および第2電極の少なくとも2つの電極と、前記基板の裏面に形成された裏面電極と、を備えたGaN系半導体装置の製造方法であって、
    前記能動層における前記2つの電極の一方の電極を形成する部分に、選択的にイオン注入して高抵抗化したイオン注入層を形成する工程と、
    溝の内壁面のみに前記イオン注入層を残して絶縁層を形成するように、前記イオン注入層を前記シリコン基板に達する深さまでエッチングする工程と、
    前記絶縁層の内面に、前記能動層の表面と前記シリコン基板とを電気的に接続するように前記一方の電極を、前記シリコン基板および前記能動層の両方にオーミック接合する金属を用いて形成する工程と、
    前記溝を埋めるように、前記能動層上に層間絶縁膜を堆積する工程と、
    前記層間絶縁膜における前記2つの電極の他方の電極と対応する箇所に貫通孔を開け、
    前記他方の電極と電気的に接続するパッド電極を、前記層間絶縁膜上面の一部および前記貫通孔内部に形成する工程と、
    前記シリコン基板と前記能動層の間に、p-GaN層及びn-GaN層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とするGaN系半導体装置の製造方法。
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