JP2014135439A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高電子移動度トランジスタの特性を向上させる。
【解決手段】電子走行層および電子供給層を有する積層体であって、ソース領域、ドレイン領域およびこれらの領域の対向領域を有する積層体と、ソース電極と、ドレイン電極と、対向領域に形成されたメインゲート部EMおよび対向領域から引き出されたゲート延在部E1を有するゲート電極109と、を有する高電子移動度トランジスタを次のように構成する。ゲート延在部E1は、積層体中に形成された溝121中に配置され、ゲート延在部E1の側壁と溝121の側壁との間に離間部SPを設ける。この離間部SPによりリークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。特に、ソース電極、ドレイン電極およびゲート電極109の形成工程の後に、素子分離領域を形成するためのイオン注入を行っても、離間部SPを設けることにより、リークパスが切断される。
【選択図】図9
【解決手段】電子走行層および電子供給層を有する積層体であって、ソース領域、ドレイン領域およびこれらの領域の対向領域を有する積層体と、ソース電極と、ドレイン電極と、対向領域に形成されたメインゲート部EMおよび対向領域から引き出されたゲート延在部E1を有するゲート電極109と、を有する高電子移動度トランジスタを次のように構成する。ゲート延在部E1は、積層体中に形成された溝121中に配置され、ゲート延在部E1の側壁と溝121の側壁との間に離間部SPを設ける。この離間部SPによりリークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。特に、ソース電極、ドレイン電極およびゲート電極109の形成工程の後に、素子分離領域を形成するためのイオン注入を行っても、離間部SPを設けることにより、リークパスが切断される。
【選択図】図9
Description
本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、例えば、窒化物半導体を用いた半導体装置に好適に利用できるものである。
GaN系窒化物半導体は、SiやGaAsに比べてワイドバンドギャップで、高電子速度であるため、高耐圧、高出力、高周波用途でのトランジスタへの応用が期待されており、近年、盛んに開発が進められている。
例えば、以下の特許文献1(特開2011−155116号公報)には、ゲートリセス部が2DEG(2次元電子ガス)層を貫通して形成されたMIS−HEMTが開示されている。このHEMTは、基板(19)と、この基板上に形成されており、電子走行層(13)及び電子供給層(15)が順次積層されて形成された積層構造体(17)とを含み、かつ電子走行層が、この電子走行層内の電子供給層との境界付近に2DEG層(23)を含んでいる。そして、2DEG層の下側に配設される深さで形成されているゲート形成用凹部(27)と、ゲート絶縁膜(29)が形成されたゲート形成用凹部(27)を埋め込むゲート電極(43)とを備えている。
また、以下の特許文献2(特開2002−9275号公報)には、ゲートパッド部(2)を半導体で構成するとともに、ゲートパッド部(2)の最表面層(3)を、ゲート電極(5)に対してノンアロイでオーミック接触が得られる電界効果型化合物半導体装置が開示されている。そして、例えば、図6には、従来のInP系のHEMTとして、ノンアロイでオーミックコンタクトを得ことができるソース・ドレイン電極(37)の形成方法について開示されている。
なお、本欄において、(括弧)内は、各特許文献に記載の符号を示す。
近年、大きなバンドギャップを有するIII−V族の化合物を用いた半導体装置が注目されている。
その中でも、1)絶縁破壊電界が大きい点、2)電子飽和速度が大きい点、3)熱伝導率が大きい点、4)AlGaNとGaNとの間に良好なヘテロ接合が形成できる点、5)無毒で安全な材料である点などを考慮し、窒化ガリウム(GaN)系など窒化物半導体を用いた半導体装置の開発が進められている。
また、自動車用インバータや直流コンバータとして用いられるパワー系の半導体装置では、制御回路の簡素化や停電時に回路が破壊されないフェールセーフの観点からノーマリーオフ型が用いられる。このため、ゲート閾値電圧を大きくする必要があり、ゲートとチャネル領域とを近づけられるリセスゲート(トレンチゲートともいう)構造の採用がされている。
本発明者は、上記のような窒化物半導体を用いた半導体装置の研究開発に従事しており、半導体装置の特性向上について、鋭意検討している。その過程において、窒化物半導体を用いた半導体装置の特性について更なる改善の余地があることが判明した。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本願において開示される一実施の形態に示される半導体装置は、窒化物半導体層の積層体中に形成された溝中に、この溝の側壁との間に離間部を有するように、その一部が配置されたゲート電極を有する。
本願において開示される一実施の形態に示される半導体装置の製造方法は、窒化物半導体層の積層体中に溝を形成する工程と、この溝の側壁との間に離間部を有するように、その一部が配置されたゲート電極を形成する工程とを有する。
本願において開示される以下に示す代表的な実施の形態に示される半導体装置によれば、半導体装置の特性を向上させることができる。また、本願において開示される以下に示す代表的な実施の形態に示される半導体装置の製造方法によれば、特性の良好な半導体装置を製造することができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、複数の類似の部材(部位)が存在する場合には、総称の符号に記号を追加し個別または特定の部位を示す場合がある。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
また、断面図、平面図および斜視図において、各部位の大きさは実デバイスと対応するものではなく、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。また、断面図と平面図等が対応する場合においても、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。
(実施の形態1)
以下、図面を参照しながら本実施の形態の半導体装置について詳細に説明する。
以下、図面を参照しながら本実施の形態の半導体装置について詳細に説明する。
[構造説明]
図1は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す断面図である。図1に示す半導体装置は、窒化物半導体を用いた電界効果トランジスタ(FET;Field Effect Transistor)である。また、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)やパワートランジスタとも呼ばれる。本実施の形態の半導体装置は、いわゆるリセスゲート型の半導体装置である。
図1は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す断面図である。図1に示す半導体装置は、窒化物半導体を用いた電界効果トランジスタ(FET;Field Effect Transistor)である。また、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)やパワートランジスタとも呼ばれる。本実施の形態の半導体装置は、いわゆるリセスゲート型の半導体装置である。
図1に示すように、本実施の形態の半導体装置100においては、基板102上に、バッファ層103が形成され、バッファ層103上に、窒化物半導体からなる電子走行層(チャネル層ともいう)104が形成され、電子走行層104上に、窒化物半導体からなる電子供給層105が形成されている。即ち、基板102の主面(上面)上に、バッファ層103と電子走行層104と電子供給層105とが、下から順に形成(積層)されている。電子供給層105上には、ソース電極110aおよびドレイン電極110bが形成されている。また、電子供給層105上には、表面保護膜106が形成されている。
ゲート電極109は、表面保護膜106および電子供給層105を貫通し、電子走行層104の途中まで掘り込まれた溝(トレンチともいう)107の内部にゲート絶縁膜108を介して形成されている。ソース電極110aおよびドレイン電極110bは、それぞれ表面保護膜106の開口部を介して電子供給層105と接続するように形成されている。この接続は、オーミック接続である。
ソース電極110aおよびドレイン電極110bの外側には、素子分離領域111が形成されている。この素子分離領域111により、活性領域(素子形成領域)が区画される。そして、この素子分離領域111により、半導体装置100と他の素子との干渉を防止することができる。電子走行層104と電子供給層105との界面近傍に、2次元電子ガス2DEGが生成される。ゲート電極109のソース電極110a側の端部から素子分離領域111までの間の2次元電子ガス2DEGの形成領域がソース領域SRとなる。また、ゲート電極109のドレイン電極110b側の端部から素子分離領域111までの間の2次元電子ガス2DEGの形成領域がドレイン領域DRとなる。
上記2次元電子ガス2DEGは次のメカニズムで形成される。電子走行層104や電子供給層105を構成する窒化物半導体(ここでは、窒化ガリウム系の半導体)は、それぞれ、禁制帯幅(バンドギャップ)や電子親和力が異なる。このため、これらの半導体の接合面に、フェルミ準位よりも低い井戸型ポテンシャルが生成される。この井戸型ポテンシャル内に電子が蓄積されることにより、電子走行層104と電子供給層105との界面近傍に、2次元電子ガス2DEGが生成される。
ここで、電子走行層104と電子供給層105との界面近傍に形成される2次元電子ガス2DEGは、ゲート電極109が形成されている溝107により分断されている。
このため、本実施の形態の半導体装置においては、ゲート電極109に正の電位(閾値電位)が印加されていない状態においてオフ状態を維持でき、ゲート電極109に正の電位(閾値電位)を印加した状態においてオン状態を維持できる。このように、ノーマリーオフ動作を行うことができる。
このため、本実施の形態の半導体装置においては、ゲート電極109に正の電位(閾値電位)が印加されていない状態においてオフ状態を維持でき、ゲート電極109に正の電位(閾値電位)を印加した状態においてオン状態を維持できる。このように、ノーマリーオフ動作を行うことができる。
ここで、本実施の形態においては、ゲート電極109の両端部、即ち、図1の紙面の手前方向および奥行き方向にゲート延在部E1、E2を有する。以下に平面図等を参照しながら詳細に説明する。
図2は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す平面図である。図3および図4は、図2の要部平面図である。また、図5〜図7は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す断面図であり、例えば、図5は、V3−V3断面に、図6は、V2−V2断面に、図7は、V4−V4断面に対応する。なお、図1は、図2のV1−V1断面に対応する。また、図8および図9は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部(E1)近傍の構成を示す平面図および分解斜視図である。また、図10および図11は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部(E2)近傍の構成を示す平面図および分解斜視図である。
図2に示すように、ゲート電極109は、X方向(ゲート幅方向ともいう)に延在している。このゲート電極109は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置するメインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部(ゲートパッドともいう)E2とを有する。ゲート延在部E1およびゲート延在部E2は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置せず、ソース領域SRとドレイン領域DRとの対向部(対向領域)から外側に、はみだした部分である。ゲート延在部E2のY方向の幅は、メインゲート部EMのY方向の幅より大きく、ゲートパッドとして機能する(図3参照)。例えば、ゲート延在部E2は、その上部のゲート配線と電気的に接続される。
図1を参照しながら説明したように、ゲート電極109は、溝107の内部にゲート絶縁膜108を介して形成されている。この溝107は、メインゲート部EMが埋め込まれた領域であり、この溝107はX方向に延在している。この溝107のX方向の一端には、溝121が形成されおり、他端には、溝122が形成されている(図4参照)。溝107、溝121および溝122は、同じ深さであり、これらは、一体的、連続的に設けられている。
ここで、本実施の形態においては、溝121の内部には、ゲート延在部E1が形成されており、溝122の内部には、ゲート延在部E2が形成されている(図4参照)。しかしながら、溝121は、メインゲート部EMのように、溝107に完全に埋め込まれていない。即ち、溝121の側壁とゲート延在部E1の側壁との間に離間部SPを有している。また、溝122についても同様に、溝122の側壁とゲート延在部E2の側壁との間に離間部SPを有している。
具体的には、図5および図7に示すように、ゲート延在部E1は、溝121の中央部に位置し、溝121の両側の側壁から一定の距離L1だけ離間するように形成されている。この距離L1の部分が離間部SPとなる。また、図6および図7に示すように、ゲート延在部E2は、溝122の中央部に位置し、溝122の両側の側壁から一定の距離L1だけ離間するように形成されている。この距離L1の部分が離間部SPとなる。
即ち、図8および図9に示すように、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPが設けられる。ゲート延在部E1の側面は、溝121の側面と対向し、また、離間している。また、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、後述する、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。
また、図10および図11に示すように、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPが設けられる。ゲート延在部E2の側面は、溝122の側面と対向し、また、離間している。また、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、後述する、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。なお、図11において、112は、ゲート延在部E2と電気的に接続されるゲート配線である。
このように、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPを設けている。即ち、ゲート延在部E1の外周の電子供給層105を除去した構成としている(図5等参照)。電子供給層105が除去されているため、電子走行層104に2次元電子ガスが形成されない。これにより、ゲート延在部E1の外周の電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが切断され、ドレイン領域DRからゲート延在部E1の外周を介してソース領域SRに流れ込むリーク電流を低減することができる。なお、図5では電子走行層104の一部も電子供給層105と共に除去された構成が示されているが、電子供給層104は除去されていなくてもよい。
特に、イオン注入により形成される素子分離領域111の絶縁特性を向上させるため、ソース電極110a、ドレイン電極110bおよびゲート電極109の形成工程の後に、素子分離領域111を形成するためのイオン注入を行っても、ゲート延在部E1の外周の電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが切断されるため、上記リーク電流を低減することができる。詳細は、後述する(図36〜図41参照)。
また、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPを設けている。即ち、ゲート延在部E2の外周の電子供給層105を除去した構成としている(図6等参照)。電子供給層105が除去されているため、電子走行層104に2次元電子ガスが形成されない。これにより、ゲート延在部E2の外周の電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが切断され、ドレイン領域DRからゲート延在部E2の外周を介してソース領域SRに流れ込むリーク電流を低減することができる。なお、図6では、電子走行層104の一部も電子供給層105と共に除去された構成が示されているが、電子走行層104は除去されなくてもよい。
特に、イオン注入により形成される素子分離領域111の絶縁特性を向上させるため、ソース電極110a、ドレイン電極110bおよびゲート電極109の形成工程の後に、素子分離領域111を形成するためのイオン注入を行っても、ゲート延在部E2の外周の電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが切断されるため、上記リーク電流を低減することができる。詳細は、後述する(図36〜図41参照)。
[製法説明]
次いで、図12〜図31を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明するとともに、当該半導体装置の構成をより明確にする。図12〜図31は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図または平面図である。なお、製造方法の説明については、主として、図2のV1−V1断面部を用いて説明し、必要に応じて他の部位の断面図を用いて説明する。
次いで、図12〜図31を参照しながら、本実施の形態の半導体装置の製造方法を説明するとともに、当該半導体装置の構成をより明確にする。図12〜図31は、本実施の形態の半導体装置の製造工程を示す断面図または平面図である。なお、製造方法の説明については、主として、図2のV1−V1断面部を用いて説明し、必要に応じて他の部位の断面図を用いて説明する。
図12に示すように、基板102上に、バッファ層103、電子走行層104および電子供給層105を順次形成する。基板102として、例えば、(111)面が露出しているシリコン(Si)からなる半導体基板を用い、その上部に、バッファ層103として、例えば、AlGaN層を有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法などを用いてヘテロエピタキシャル成長させる。次いで、バッファ層103上に、電子走行層104として、例えば、窒化ガリウム(GaN)層を有機金属気相成長法などを用いてヘテロエピタキシャル成長させる。次いで、電子走行層104上に、電子供給層105として、例えば、AlGaN層を有機金属気相成長法などを用いてヘテロエピタキシャル成長させる。このようにして、バッファ層103、電子走行層104および電子供給層105の積層体が形成される。この積層体は、上記ヘテロエピタキシャル成長、即ち、[0001]結晶軸(C軸)方向に積層するIII族面成長により形成される。この積層体のうち、電子走行層104と電子供給層105との界面近傍には、2次元電子ガス2DEGが生成される。
次いで、電子供給層105上に、表面保護膜(絶縁膜ともいう)106を形成する。例えば、表面保護膜106として、窒化シリコン膜を熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて、電子供給層105上に堆積する。
次いで、図13に示すように、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝107、溝121および溝122を形成する。溝(107、121、122)の上面からの平面視における形状(平面形状ともいう)を図14に示す。図14に示すように、溝107、溝121および溝122は、一体的、連続的に設けられている。溝107のY方向の幅をW107、溝121のY方向の幅をW121、溝122のY方向の幅をW122とすると、W122>W121>W107の関係にある。
次いで、図15に示すように、溝(107、121、122)内を含む表面保護膜106上に、ゲート絶縁膜108を形成する。例えば、ゲート絶縁膜108として、酸化シリコン膜を熱CVD法などを用いて、溝(107、121、122)内を含む表面保護膜106上に堆積する。ゲート絶縁膜108として、酸化シリコン膜の他、酸化シリコン膜よりも誘電率の高い高誘電率膜を用いてもよい。高誘電率膜として、酸化アルミニウム膜(Al2O3)や酸化ハフニウム膜(HfO2膜)を用いてもよい。また、高誘電率膜として、ハフニウムアルミネート膜、HfON膜(ハフニウムオキシナイトライド膜)、HfSiO膜(ハフニウムシリケート膜)、HfSiON膜(ハフニウムシリコンオキシナイトライド膜)、HfAlO膜のような他のハフニウム系絶縁膜を用いてもよい。
次いで、図16〜図19に示すように、溝(107、121、122)の内部のゲート絶縁膜108上にゲート電極109を形成する。例えば、ゲート絶縁膜108上に、導電性膜として、例えば、ニッケル(Ni)膜と、その上部の金(Au)膜からなる積層膜(Ni/Au膜ともいう)を、スパッタリング法をなどを用いて、溝107の内部を埋め込む程度の膜厚で堆積する。次いで、フォトリソグラフィ技術を使用することにより、Ni/Au膜上のゲート電極109の形成領域を覆うフォトレジスト膜PR1を形成する。次いで、このフォトレジスト膜PR1をマスクとしてNi/Au膜をエッチングすることにより、溝(107、121、122)の内部にゲート絶縁膜108を介して配置されるゲート電極109(E1、EM、E2)を形成する(図16、図18、図19参照)。このNi/Au膜のエッチングの際、下層のゲート絶縁膜108がエッチングストッパーの役割を果たす。ゲート電極109の形成材料としては、Ni/Au膜以外の金属膜を用いてもよく、また、不純物を含有した多結晶シリコン膜などを用いてもよい。
前述したように、ゲート電極109は、メインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部E2を有する(図17参照)。メインゲート部EMは、溝107の内部に形成され、ゲート延在部E1は、溝121の内部に形成され、ゲート延在部E2は、溝122の内部に形成される。また、メインゲート部EMは、溝107を完全に埋め込むように形成されている(図16参照)が、ゲート延在部E1は、溝121の内側に一回り小さく形成されている。また、ゲート延在部E2も、溝122の内側に一回り小さく形成されている。よって、ゲート延在部E1と、溝121の側壁との間には、離間部SPが設けられる(図18参照)。また、ゲート延在部E2と、溝122の側壁との間には、離間部SPが設けられる(図19参照)。
ここで、図17に示すように、メインゲート部EMのY方向の幅をWEM、ゲート延在部E1のY方向の幅をWE1、ゲート延在部E2のY方向の幅をWE2とすると、WE2>WEM=WE1の関係にある。また、溝121のY方向の幅(W121、図14参照)は、ゲート延在部E1のY方向の幅であるWE1より大きく、例えば、この差の半分が離間部SPの幅(L1)となる。また、溝122のY方向の幅(W122、図14参照)は、ゲート延在部E2のY方向の幅であるWE2より大きく、例えば、この差の半分が離間部SPの幅(L1)となる。なお、溝107のY方向の幅(W107、図14参照)は、メインゲート部EMのY方向の幅WEMと同程度である。
次いで、図20および図21に示すように、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成する。これらの電極は、例えば、リフトオフ法で形成することができる。図20に示すように、ソース電極110aの形成領域およびドレイン電極110bの形成領域の表面保護膜106およびゲート絶縁膜108を除去し、開口部を形成する。次いで、フォトリソグラフィ技術を使用して、上記開口部以外の領域を覆うフォトレジスト膜PR2を形成する。次いで、上記開口部およびフォトレジスト膜PR2上に、金属膜MFとして、例えば、チタン(Ti)膜と、その上部のアルミニウム(Al)膜からなる積層膜(Ti/Al膜ともいう)を、真空蒸着法などを用いて堆積する。蒸着雰囲気の温度は、例えば、室温(25℃)〜110℃程度である。これにより、ソース電極110aおよびドレイン電極110bの形成領域においては、電子供給層105上に、直接、Ti/Al膜が形成される。一方、その他の領域では、フォトレジスト膜PR2上にTi/Al膜が形成される。次いで、図21に示すように、フォトレジスト膜PR2を除去する。この際、フォトレジスト膜PR2上に形成されているTi/Al膜もフォトレジスト膜PR2とともに除去され、電子供給層105上に直接接触するように形成されているTi/Al膜(即ち、ソース電極110aおよびドレイン電極110b)だけが残存する。なお、ここでは、リフトオフ法を用いてソース電極110aおよびドレイン電極110b形成したが、これらの電極を金属膜のパターニングにより形成してもよい。
次いで、ソース電極110aおよびドレイン電極110bのオーミック性を向上させるための熱処理を施す。熱処理としては、例えば、500〜550℃で、30〜60分間の熱処理を行う。このように、本実施の形態によれば、熱処理を伴うソース電極110aおよびドレイン電極110bの形成工程の後に、後述する素子分離工程を行うため、この熱処理により、素子分離領域111の絶縁性が低下することがない。
次いで、図22〜図27に示すように、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。即ち、活性領域(素子形成領域ともいう)をフォトレジスト膜PR3で覆い、所定のイオン種を注入することにより、電子走行層104および電子供給層105の結晶性を破壊する。これにより、素子分離領域111の電子走行層104および電子供給層105が高抵抗化し、素子分離を行うことができる。また、ゲート電極109およびソース電極110aおよびドレイン電極110bをフォトレジスト膜PR3で覆うことにより、これらの電極材料が、注入イオンによりスパッタリングされ、飛散することを防止できる。よって、飛散物(パーティクルともいう)による半導体装置の特性劣化を低減することができる。
注入するイオン種として、例えば、ホウ素(11B)を用い、11Bイオンを電子走行層104と電子供給層105との界面、即ち、2次元電子ガス2DEGが生成される位置よりも深く注入する。イオン注入のドーズ量は、例えば、2×1014(ions/cm2)程度であり、注入エネルギーは、例えば、100keV〜120keV程度である。ホウ素の他、窒素(N)やアルゴン(Ar)などをイオン注入してもよい。このように、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。なお、図24,図25、図26においては、イオン注入領域と非イオン注入領域との境界Kの近傍のイオン注入領域が、電子走行層104の底面まで到達するように図示され、バッファ層103にはイオン注入されていないように図示されているが、バッファ層103にもイオン注入されていてもかまわない。
ここで、イオン注入用のマスクとなるフォトレジスト膜PR3の形成領域は、図23に示すとおりである。即ち、フォトレジスト膜PR3により、メインゲート部EMおよびその両側の領域(即ち、ソース領域SRおよびドレイン領域DRとなる領域)を被覆する(図22、図23参照)。また、ゲート延在部E1の外周を囲むように設けられた離間部SPにおいて、イオン注入領域と非イオン注入領域との境界Kが配置されるように、ゲート延在部E1およびその外周の離間部SPの途中まで、好ましくは略中央部まで、フォトレジスト膜PR3で被覆する(図23、図24、図26参照)。さらに、ゲート延在部E2の外周を囲むように設けられた離間部SPにおいて、イオン注入領域と非イオン注入領域との境界Kが配置されるように、ゲート延在部E2およびその外周の離間部SPの途中まで、好ましくは略中央部まで、フォトレジスト膜PR3で被覆する(図23、図25、図26参照)。図27は、ゲート延在部(E1またはE2)における離間部SPと、イオン注入領域と非イオン注入領域との境界Kとの関係を示す断面図である。
このように、電子供給層105を除去した離間部SPに、イオン注入領域と非イオン注入領域との境界Kを設けることにより、電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。詳細は、後述する(図36〜図41参照)。
次いで、図28〜図31に示すように、層間絶縁膜IL1を形成する。図28に示すように、ゲート電極109(E1、EM、E2)、ソース電極110aおよびドレイン電極110b上を含むゲート絶縁膜108上に、層間絶縁膜IL1として、例えば、酸化シリコン膜を形成する。この後、層間絶縁膜IL1中にコンタクトホール(図示せず)を形成し、コンタクトホールの内部を含む層間絶縁膜IL1上に、金属膜(図示せず)をスパッタリング法などで堆積し、この金属膜をフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングすることにより配線(例えば、ゲート配線など)を形成する。
この層間絶縁膜IL1の形成により、ゲート延在部E1の外周を囲むように設けられた離間部SPおよびゲート延在部E2の外周を囲むように設けられた離間部SPは、層間絶縁膜IL1で埋め込まれることとなる(図29〜図31参照)。
このように、本実施の形態によれば、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、これらの電極のオーミック性を向上させるための熱処理を施した後、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成している。これにより、上記熱処理により、素子分離領域111の絶縁性が低下することがない。
図32〜図35は、本実施の形態の関連技術1の半導体装置の製造工程を示す断面図である。この関連技術1においては、素子分離領域111を形成した後、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、これらの電極のオーミック性を向上させるための熱処理を施している。以下に、図面を参照しながら説明する。
図32に示すように、基板102上に、バッファ層103、電子走行層104、電子供給層105および表面保護膜106を順次形成した後、2次元電子ガス2DEGが生成される位置より深い溝107を形成する。次いで、図33に示すように、ゲート絶縁膜108を形成した後、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。次いで、図34に示すように、表面保護膜106およびゲート絶縁膜108に開口部を形成し、開口部内に、リフトオフ法を用いてソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成する。この後、ソース電極110aおよびドレイン電極110bのオーミック性を向上させるための熱処理を施す。次いで、図35に示すように、溝107の内部のゲート絶縁膜108上にゲート電極109を形成する。
このような、関連技術1の製造工程においては、上記ソース電極110aおよびドレイン電極110bの形成時において、素子分離領域111が形成されている。この場合、ソース電極110aおよびドレイン電極110bの形成工程に必要な蒸着時の熱負荷やオーミック性を向上のための熱処理により、素子分離領域111中の破壊された結晶性、即ち、欠陥が回復し、絶縁性が低下する恐れがある。
このような課題を回避するために、以下の関連技術2の製造工程を採用した場合、リークパスの生成によりリーク電流が増加するという新たな課題が生じる。図36〜図41は、本実施の形態の関連技術2の半導体装置の製造工程を示す断面図、平面図または斜視図である。関連技術2においては、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、これらの電極のオーミック性を向上させるための熱処理を施した後、素子分離領域111を形成している。以下に、図面を参照しながら説明する。
図36に示すように、基板102上に、バッファ層103、電子走行層104、電子供給層105および表面保護膜106を順次形成した後、2次元電子ガス2DEGが生成される位置より深い溝107を形成する。次いで、ゲート絶縁膜108を形成した後、溝107の内部のゲート絶縁膜108上にゲート電極109を形成する。次いで、表面保護膜106およびゲート絶縁膜108に開口部を形成し、開口部内に、リフトオフ法を用いてソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成する。この後、ソース電極110aおよびドレイン電極110bのオーミック性を向上させるための熱処理を施す。次いで、図37に示すように、フォトレジスト膜PR3をマスクとしてイオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。
ここで、フォトレジスト膜PR3は、図38の破線で囲んだ領域として示すように、ゲート電極109、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを被覆するように形成する。この際、フォトレジスト膜PR3を露光する際のマスクずれや、現像後の膜収縮などを考慮し、一定のマージンmを含んでフォトレジスト膜PR3を形成する必要がある。
即ち、図37に示す図38のV1−V1断面部においては、ソース電極110aの端部からマージンmを加味した位置から、ドレイン電極110bの端部からマージンmを加味した位置までフォトレジスト膜PR3で覆う必要がある。また、図39に示す図38のV3−V3断面部においては、ゲート延在部E1およびその両側のマージンmの領域をフォトレジスト膜PR3で覆う必要がある。また、図40に示す図38のV2−V2断面部においては、ゲート延在部E2およびその両側のマージンmの領域をフォトレジスト膜PR3で覆う必要がある。しかしながら、このマージンm部においては、素子分離用のイオンが注入されないため、導電性を有する電子走行層104および電子供給層105(2DEG)が残存した状態となる。
即ち、図41の分解斜視図に示すように、素子分離用のイオンが注入されない領域(非注入領域ともいう)が、ゲート延在部E1の外周に沿って形成される。よって、この非注入領域がリークパスRPとなり、図41の矢印に示すように、リーク電流IRが生じてしまう。なお、ゲート延在部E2の外周にも同様にリークパスが形成される。このようなリーク電流IRは、トランジスタの閾値電圧の変動の要因となり、トランジスタ特性を著しく劣化させる。
これに対し、本実施の形態においては、ゲート延在部E1の外周の電子供給層105を除去し、離間部SPを設けている(図8、図9等参照)。また、ゲート延在部E2の外周の電子供給層105を除去し、離間部SPを設けている(図10、図11等参照)。これにより、図41に示すようなリークパスRPが形成されることがないため、リーク電流を低減することができ、トランジスタ特性を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、ゲート延在部E1が形成される溝121をゲート延在部E1の形成領域より予め大きく形成し、溝121の側壁とゲート延在部E1の側壁との間に離間部SPが生じるようにゲート延在部E1を形成している。また、本実施の形態においては、ゲート延在部E2が形成される溝122をゲート延在部E2の形成領域より予め大きく形成し、溝122の側壁とゲート延在部E2の側壁との間に離間部SPが生じるようにゲート延在部E2を形成している。さらに、ゲート電極109(E1、E2、EMを含む)、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを覆いつつ、この離間部SP中に、素子分離用のイオンの注入領域と非注入領域の境界Kが生じるようにフォトレジスト膜PR3を形成した後、素子分離用のイオン注入を行っている。このように、ソース電極110aおよびドレイン電極110bの形成後に、素子分離用のイオン注入、即ち、素子分離領域111の形成を行うことで、素子分離領域111に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bの形成時の熱負荷が加わることがない。その結果、素子分離領域111の絶縁特性を向上させることができる。
このように、本実施の形態においては、素子分離領域111の絶縁特性を向上させ、また、不所望なリークパスRPの形成を回避することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、上記実施の形態1の変形例について説明する。
本実施の形態においては、上記実施の形態1の変形例について説明する。
(変形例1)
上記実施の形態1においては、溝107のY方向の幅W107を、メインゲート部EMのY方向の幅WEMと同程度としたが、メインゲート部EMの構造を、いわゆる、“T型ゲート構造”としてもよい。
上記実施の形態1においては、溝107のY方向の幅W107を、メインゲート部EMのY方向の幅WEMと同程度としたが、メインゲート部EMの構造を、いわゆる、“T型ゲート構造”としてもよい。
図42は、本実施の形態の変形例1の半導体装置の構成を示す要部断面図である。また、図43および図44は、本実施の形態の変形例1の半導体装置の構成を示す要部平面図である。実施の形態1と異なる箇所は、ゲート電極109の構成のみであるため、この点について詳細に説明する。
図42に示すように、変形例1の半導体装置は、ゲート電極109のメインゲート部EMにおいて、溝107に埋め込まれた埋め込み部、張り出し部GSおよび張り出し部GDを有する。
張り出し部GSは、溝107のソース電極(110a)側の側壁から電子供給層105の上方に、表面保護膜106およびゲート絶縁膜108を介して延在する。溝107の側壁から張り出し部GSのソース電極(110a)側の側壁までの距離(張り出し距離ともいう)は、hである。
張り出し部GDは、溝107のドレイン電極(110b)側の側壁から電子供給層105の上方に、表面保護膜106およびゲート絶縁膜108を介して延在する。溝107の側壁から張り出し部GDのドレイン電極(110b)側の側壁までの距離(張り出し距離ともいう)は、hである。
よって、この場合、ゲート電極109のメインゲート部EMの幅WEMは、溝107のY方向の幅であるW107に、上記距離hの2倍を加算したものとなる(WEM=W107+2h)。このように、メインゲート部EMの構造を、いわゆる、“T型ゲート構造”とすることにより、ゲート抵抗を低減することができる。このようなメインゲート部EMを含むゲート電極109を形成するには、実施の形態1で説明したゲート電極の形成工程において、上記張り出し部(GD、GS)を加えたパターン形状となるように、ゲート電極材料をエッチングすればよい。
この際、ゲート延在部E1のY方向の幅(WE2)を、メインゲート部EMのY方向の幅(WEM=W107+2h)と同程度としても、離間部SPを設けることにより、リークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。
即ち、図43に示すように、実施の形態1(図8)と同様に、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPを設ける。ゲート延在部E1の側面は、溝121の側面と対向し、また、離間している。そして、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。
また、図44に示すように、実施の形態1(図10)と同様に、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPを設ける。ゲート延在部E2の側面は、溝122の側面と対向し、また、離間している。そして、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。
このように、ゲート電極109が、T型ゲート構造であっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。さらに、T型ゲート構造を採用し、上記関連技術2に示す製造方法を適用した場合、図45に示すように、張り出し部GD、GSの下部にもリークパスRPが形成されるため、リーク電流IRが増加する。これに対し、上記変形例1においては、張り出し部GD、GSの下部を含むその外周の半導体層を除去し、離間部SPを形成することにより、リークパスを切断することができる。図45は、関連技術2の製造方法により形成したT型ゲート構造の半導体装置の要部の分解斜視図である。
(変形例2)
本変形例においては、ゲート電極109に、ドレイン領域DR側へ張り出したフィールドプレート部fpを設ける。
本変形例においては、ゲート電極109に、ドレイン領域DR側へ張り出したフィールドプレート部fpを設ける。
図46は、本実施の形態の変形例2の半導体装置の構成を示す要部断面図である。また、図47および図48は、本実施の形態の変形例2の半導体装置の構成を示す要部平面図である。実施の形態1と異なる箇所は、ゲート電極109の構成のみであるため、この点について詳細に説明する。
図46に示すように、メインゲート部EMにおいて、溝107に埋め込まれた埋め込み部と、溝107のドレイン電極(110b)側の側壁から電子供給層105の上方に、表面保護膜106およびゲート絶縁膜108を介して延在するフィールドプレート部fpを有する。この構成は、上記変形例1(図47)において、ソース電極110aへの張り出し距離(hs)より、ドレイン電極110b側への張り出し距離(hd)が大きい構成に対応する(図47参照)。
よって、この場合、ゲート電極109のメインゲート部EMの幅(WEM)は、溝107のY方向の幅であるW107に、上記張り出し距離hsとhdとを加算したものとなる(WEM=W107+hs+hd)。このように、ゲート電極109に、ドレイン領域DR側へ張り出したフィールドプレート部fpを設けることにより、局所的な電界集中を抑制し、半導体装置の耐圧を向上させることができる。
この際、ゲート延在部E1のY方向の幅(WE2)を、メインゲート部EMの幅(WEM=W107+hs+hd)と同程度としても、離間部SPを設けることにより、リークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。このようなフィールドプレート部fpを含むゲート電極109を形成するには、実施の形態1で説明したゲート電極の形成工程において、上記フィールドプレート部fpを加えたパターン形状となるように、ゲート電極材料をエッチングすればよい。
即ち、図47に示すように、実施の形態1(図8)と同様に、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPを設ける。ゲート延在部E1の側面は、溝121の側面と対向し、また、離間している。そして、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。
また、図48に示すように、実施の形態1(図10)と同様に、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPを設ける。ゲート延在部E2の側面は、溝122の側面と対向し、また、離間している。そして、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。
このように、ゲート電極109が、フィールドプレート部fpを有する構造であっても、実施の形態1と同様の効果を奏する。さらに、フィールドプレート部fpを有する構造を採用し、上記関連技術2に示す製造方法を適用した場合、図49に示すように、フィールドプレート部fpの下部にもリークパスRPが形成されるため、リーク電流IRが増加する。これに対し、上記変形例2においては、フィールドプレート部fpの下部を含むその外周の半導体層を除去し、離間部SPを形成することにより、リークパスを切断することができる。図49は、関連技術2の製造方法により形成したフィールドプレート部fpを有する半導体装置の要部の分解斜視図である。
(変形例3)
上記実施の形態1においては、ゲート絶縁膜108として酸化シリコン膜を用いたが(図15等参照)、ゲート絶縁膜として、酸化アルミニウム(Al2O3)を用いてもよい。
上記実施の形態1においては、ゲート絶縁膜108として酸化シリコン膜を用いたが(図15等参照)、ゲート絶縁膜として、酸化アルミニウム(Al2O3)を用いてもよい。
図50は、本実施の形態の変形例3の半導体装置の構成を示す断面図である。実施の形態1と異なる箇所は、ゲート絶縁膜308として、酸化アルミニウムを用いている点のみである。
このように、ゲート絶縁膜308として、酸化アルミニウムを用いた場合、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を用いた場合と比較し、電子走行層104や電子供給層105へのSi(シリコン)の拡散を抑制することができる。
この酸化アルミニウムよりなるゲート絶縁膜108は、例えば、原子層堆積(ALD;Atomic Layer Deposition)法を用いて形成することができる。
(変形例4)
本変形例は、ゲート電極109に、上記変形例2で説明したフィールドプレート部fpを採用し、ゲート絶縁膜308に、上記変形例3で説明した酸化アルミニウムを採用したものである。
本変形例は、ゲート電極109に、上記変形例2で説明したフィールドプレート部fpを採用し、ゲート絶縁膜308に、上記変形例3で説明した酸化アルミニウムを採用したものである。
図51は、本実施の形態の変形例4の半導体装置の構成を示す断面図である。図52は、本実施の形態の変形例4の半導体装置の構成を示す平面図である。断面図は、平面図のV1−V1部に対応する。
図51および図52に示すように、メインゲート部EMにおいて、溝107に埋め込まれた埋め込み部と、溝107のドレイン電極110b側の側壁から電子供給層105の上方に表面保護膜106およびゲート絶縁膜108を介して延在するフィールドプレート部fpを有する。また、ゲート絶縁膜308として、酸化アルミニウム(Al2O3)を用いている。
このように、ゲート電極109が、フィールドプレート部fpを有する構造であっても、実施の形態1や変形例2と同様の効果を奏する。即ち、リーク電流を低減することができる(図49等参照)。また、ゲート電極109として、酸化アルミニウムを用いることで、Si(シリコン)の拡散を抑制することができる。
(実施の形態3)
上記実施の形態1においては、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPを設けたが(図8、図9参照)、ゲート延在部E1の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設けてもよい。
上記実施の形態1においては、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPを設けたが(図8、図9参照)、ゲート延在部E1の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設けてもよい。
また、上記実施の形態1においては、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPを設けたが(図10、図11参照)、ゲート延在部E2の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設けてもよい。
[構造説明]
図53は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E1の近傍の構成を示す平面図である。図54は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E1の近傍の構成を示す分解斜視図である。図55は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E2の近傍の構成を示す平面図である。図56は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E2の近傍の構成を示す分解斜視図である。実施の形態1と異なる箇所は、ゲート延在部E1の近傍の離間部SPおよびゲート延在部E2の近傍の離間部SPの形状、即ち、溝121および溝122の形状のみであるため、この点について詳細に説明する。
図53は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E1の近傍の構成を示す平面図である。図54は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E1の近傍の構成を示す分解斜視図である。図55は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E2の近傍の構成を示す平面図である。図56は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部E2の近傍の構成を示す分解斜視図である。実施の形態1と異なる箇所は、ゲート延在部E1の近傍の離間部SPおよびゲート延在部E2の近傍の離間部SPの形状、即ち、溝121および溝122の形状のみであるため、この点について詳細に説明する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、ゲート電極109は、X方向(ゲート幅方向ともいう)に延在している。このゲート電極109は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置するメインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部(ゲートパッドともいう)E2を有する。ゲート延在部E1およびゲート延在部E2は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置せず、ソース領域SRとドレイン領域DRとの対向部から外側に、はみだした部分である(図2参照)。
実施の形態1と同様に、溝107の内部に、メインゲート部EMが埋め込まれている。また、溝121の内部には、ゲート延在部E1が形成されており、溝122の内部には、ゲート延在部E2が形成されている。
ここで、本実施の形態においては、実施の形態1(図8)と異なり、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPを設けておらず、図53および図54に示すように、ゲート延在部E1のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられている。即ち、ゲート延在部E1が設けられる溝121のY方向の幅は、メインゲート部EMおよびゲート延在部E1のY方向の幅と同程度であるが、溝121のX方向の幅(長さ)は、ゲート延在部E1のX方向の幅(長さ)より大きい。その結果、ゲート延在部E1のX方向の端部にのみ離間部SPが形成される(図53、図54参照)。
また、本実施の形態においては、実施の形態1(図10)と異なり、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPを設けておらず、図55および図56に示すように、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられている。即ち、ゲート延在部E2が設けられる溝122のY方向の幅は、ゲート延在部E2のY方向の幅と同程度であるが、溝122のX方向の幅(長さ)は、ゲート延在部E2のX方向の幅(長さ)より大きい。その結果、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが形成される(図55、図56参照)。
ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。
このように、ゲート延在部E1の外周の一部に離間部SPを設けている。即ち、ゲート延在部E1の外周の一部の電子走行層104および電子供給層105を除去した構成としている。これにより、ゲート延在部E1の外周に位置する電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが離間部SPにより切断され、ドレイン領域DRからゲート延在部E1の外周を介してソース領域SRに流れ込むリーク電流を低減することができる。なお、少なくとも電子供給層105が除去されていれば、電子走行層104に2次元電子ガスが形成されないため、電子供給層104は除去されていなくてもよい。
特に、イオン注入により形成される素子分離領域111の絶縁特性を向上させるため、ソース電極110a、ドレイン電極110bおよびゲート電極109(E1、EM、E2)の形成工程の後に、素子分離領域111を形成するためのイオン注入を行っても、上記リークパスが切断されているため、上記リーク電流を低減することができる。
また、ゲート延在部E2の外周の一部に離間部SPを設けている。即ち、ゲート延在部E2の外周に位置する電子走行層104および電子供給層105の一部を除去した構成としている。これにより、ゲート延在部E2の外周に位置する電子走行層104および電子供給層105を介したリークパスが離間部SPにより切断され、ドレイン領域DRからゲート延在部E2の外周を介してソース領域SRに流れ込むリーク電流を低減することができる。なお、少なくとも電子供給層105が除去されていれば、電子走行層104に2次元電子ガスが形成されないため、電子供給層104は除去されていなくてもよい。
特に、イオン注入により形成される素子分離領域111の絶縁特性を向上させるため、ソース電極110a、ドレイン電極110bおよびゲート電極109(E1、EM、E2)の形成工程の後に、素子分離領域111を形成するためのイオン注入を行っても、上記リークパスが切断されているため、上記リーク電流を低減することができる。
[製法説明]
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1の「製法説明」の欄で説明した製造工程と同様の工程で形成することができる。実施の形態1の製造工程と異なる点は、溝107、溝121および溝122の形成工程のみであるため、この点について詳細に説明する。即ち、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝107、溝121および溝122を形成する(図1参照)。この際、溝121のY方向の幅を、ゲート延在部E1のY方向の幅と同程度とし、溝121のX方向の幅(長さ)を、ゲート延在部E1のY方向の幅(長さ)より大きくなるように形成する。また、溝122のY方向の幅を、ゲート延在部E2のY方向の幅と同程度とし、溝122のX方向の幅(長さ)を、ゲート延在部E2のX方向の幅(長さ)より大きくなるように形成する(図53〜図56参照)。
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1の「製法説明」の欄で説明した製造工程と同様の工程で形成することができる。実施の形態1の製造工程と異なる点は、溝107、溝121および溝122の形成工程のみであるため、この点について詳細に説明する。即ち、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝107、溝121および溝122を形成する(図1参照)。この際、溝121のY方向の幅を、ゲート延在部E1のY方向の幅と同程度とし、溝121のX方向の幅(長さ)を、ゲート延在部E1のY方向の幅(長さ)より大きくなるように形成する。また、溝122のY方向の幅を、ゲート延在部E2のY方向の幅と同程度とし、溝122のX方向の幅(長さ)を、ゲート延在部E2のX方向の幅(長さ)より大きくなるように形成する(図53〜図56参照)。
次いで、実施の形態1と同様に、溝(107、121、122)内を含む表面保護膜106上に、ゲート絶縁膜108を形成し、溝(107、121、122)の内部のゲート絶縁膜108上にゲート電極109(E1、EM、E2)を形成する。
ゲート電極109は、メインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部E2とを有する。メインゲート部EMは、溝107の内部に形成され、ゲート延在部E1は、溝121の内部に形成され、ゲート延在部E2は、溝122の内部に形成される。ここで、ゲート延在部E1において、ゲート延在部E1のY方向の幅を溝121のY方向の幅と同程度とするが、ゲート延在部E1のX方向の幅(長さ)が、溝121のX方向の幅(長さ)より小さくなるように、ゲート延在部E1を形成する。これにより、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられる。ゲート延在部E2において、ゲート延在部E2のY方向の幅を溝122のY方向の幅と同程度とするが、ゲート延在部E2のX方向の幅(長さ)が、溝122のX方向の幅(長さ)より小さくなるように、ゲート延在部E2を形成する。これにより、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられる。
次いで、実施の形態1と同様に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、ソース電極110aおよびドレイン電極110bのオーミック性を向上させるための熱処理を施す。
次いで、実施の形態1と同様に、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。この際、イオン注入用のマスクとなるフォトレジスト膜PR3の形成領域の端部が離間部SPに位置するように形成する。これにより、素子分離用のイオン注入領域と活性領域となる非イオン注入領域との境界Kが離間部SPに配置される。この後、実施の形態1と同様に、層間絶縁膜IL1を形成し、さらに、層間絶縁膜IL1上に、金属膜よりなる配線を形成する。
この層間絶縁膜IL1の形成により、ゲート延在部E1の端部に設けられた離間部SPおよびゲート延在部E2の端部に設けられた離間部SPは、層間絶縁膜IL1で埋め込まれることとなる。
このように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、これらの電極のオーミック性を向上させるための熱処理を施した後、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成している。これにより、上記熱処理により、素子分離領域111の絶縁性が低下することがない。また、離間部SPによりリークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。
なお、本実施の形態においては、ゲート延在部(E1、E2)の外周の内、Y方向に延在する辺に沿って離間部SPを設けたが、離間部SPの位置は当該位置に限定されるものではない。例えば、ゲート延在部(E1、E2)の外周の内、X方向に延在する辺のいずれかに沿って離間部SPを設けてもよい。また、ゲート延在部(E1、E2)の外周の内、Y方向に延在する辺の全域を離間部SPとする必要もなく、例えば、辺の中央部の領域に離間部SPを設けてもよい。また、ゲート延在部(E1、E2)の外周において、2か所以上の離間部SPを設けてもよい。
(実施の形態4)
上記実施の形態1においては、ゲート電極として、いわゆるリセスゲート構造を採用しているが、電子供給層上にメインゲート部を配置してもよい。
上記実施の形態1においては、ゲート電極として、いわゆるリセスゲート構造を採用しているが、電子供給層上にメインゲート部を配置してもよい。
図57は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す断面図である。図58は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す平面図である。図59は、図58の要部平面図である。なお、図57は、図58のV1−V1断面に対応する。また、図60および図61は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部(E1)近傍の構成を示す平面図および分解斜視図である。また、図62および図63は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部(E2)近傍の構成を示す平面図および分解斜視図である。実施の形態1と異なる箇所は、ゲート電極109のメインゲート部EMの構成のみであるため、この点について詳細に説明する。
[構造説明]
図57に示すように、本実施の形態においては、ゲート電極109のメインゲート部EMは、電子供給層105上に配置されている。即ち、実施の形態1の溝107を形成しない構成となっている。
図57に示すように、本実施の形態においては、ゲート電極109のメインゲート部EMは、電子供給層105上に配置されている。即ち、実施の形態1の溝107を形成しない構成となっている。
また、本実施の形態においても、図58に示すように、ゲート電極109は、X方向(ゲート幅方向ともいう)に延在している。このゲート電極109は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置するメインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部(ゲートパッドともいう)E2とを有する。ゲート延在部E1およびゲート延在部E2は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置せず、ソース領域SRとドレイン領域DRとの対向部から外側に、はみだした部分である。
前述したように、メインゲート部EMは、溝の内部に配置されず、電子供給層105上に配置されているが、ゲート延在部E1は、溝121の内部に形成され、ゲート延在部E2は、溝121の内部に形成されている。
よって、図59に示すように、2つの溝(121、122)が、メインゲート部EMのX方向の幅(長さ)に対応する距離だけ離れて形成されている。
溝121の内部に配置されるゲート延在部E1および溝122の内部に配置されるゲート延在部E2の構成は実施の形態1と同様である。
即ち、図60および図61に示すように、ゲート延在部E1の外周を囲むように、離間部SPが設けられる。ゲート延在部E1の側面は、溝121の側面と対向し、また、離間している。また、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。ここで、ゲート延在部E1の膜厚(厚さ)TE1を、溝121の深さとメインゲート部EMの膜厚TEMとの和とすることで、ゲート電極109の平坦性を向上することができる(図61参照)。なお、ゲート延在部E1の膜厚TE1を、メインゲート部EMの膜厚TEMと同程度としてもよい。
また、図62および図63に示すように、ゲート延在部E2の外周を囲むように、離間部SPが設けられる。ゲート延在部E2の側面は、溝122の側面と対向し、また、離間している。また、この離間部SP内に配置されている一点鎖線は、活性領域と素子分離領域111との境界Kである。ここでは、境界Kは、素子分離領域111であるイオン注入領域と活性領域である非イオン注入領域との境界であり、離間部SPの中間位置に存在している。ここで、ゲート延在部E2の膜厚(厚さ)TE2を、溝122の深さとメインゲート部EMの膜厚TEMとの和とすることで、ゲート電極109の平坦性を向上することができる(図63参照)。なお、ゲート延在部E2の膜厚TE2を、メインゲート部EMの膜厚TEMと同程度としてもよい。
このように、メインゲート部EMを電子供給層105上に配置した構成であっても、ゲート延在部E1の外周に離間部SPを設けることで、リークパスが離間部SPにより切断され、リーク電流を低減することができる。また、ゲート延在部E2の外周に離間部SPを設けることで、リークパスが離間部SPにより切断され、リーク電流を低減することができる。
ここで、本実施の形態の半導体装置(図57)においては、メインゲート部EMの下部の電子走行層104と電子供給層105との界面近傍にも2次元電子ガス2DEGが形成される。このため、本実施の形態の半導体装置においては、ゲート電極109に正の電位(閾値電位)が印加されていない状態においてオン状態となり、ゲート電極109に正の電位(閾値電位)を印加した状態においてオフ状態を維持できる。このように、ノーマリーオン動作を行うことができる。
[製法説明]
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1の「製法説明」の欄で説明した製造工程と同様の工程で形成することができる。実施の形態1の製造工程と異なる点は、溝(107、121、122)の形成工程のみである。本実施の形態においては、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝121および溝122を形成する。即ち、溝(107)を形成しない。
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1の「製法説明」の欄で説明した製造工程と同様の工程で形成することができる。実施の形態1の製造工程と異なる点は、溝(107、121、122)の形成工程のみである。本実施の形態においては、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝121および溝122を形成する。即ち、溝(107)を形成しない。
次いで、実施の形態1と同様に、溝(121、122)内を含む表面保護膜106上に、ゲート絶縁膜108を形成し、溝(121、122)の内部および溝121と溝122間の電子供給層105上に、ゲート絶縁膜108を介してゲート電極109(E1、EM、E2)を形成する。
ゲート電極109は、メインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部E2とを有する。メインゲート部EMは、電子供給層105上に形成され、ゲート延在部E1は、溝121の内部に形成され、ゲート延在部E2は、溝122の内部に形成される。この際、実施の形態1と同様に、ゲート延在部E1の外周に沿って離間部SPが設けられ、ゲート延在部E2の外周に沿って離間部SPが設けられるように、ゲート電極109(E1、EM、E2)を形成する。
次いで、実施の形態1と同様に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、ソース電極110aおよびドレイン電極110bのオーミック性を向上させるための熱処理を施す。
次いで、実施の形態1と同様に、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。この際、イオン注入用のマスクとなるフォトレジスト膜PR3の形成領域の端部が離間部SPに位置するように形成する。これにより、素子分離用のイオン注入領域と活性領域となる非イオン注入領域との境界Kが離間部SPに配置される。この後、実施の形態1と同様に、層間絶縁膜IL1を形成し、さらに、層間絶縁膜IL1上に、金属膜よりなる配線を形成する。
この層間絶縁膜IL1の形成により、ゲート延在部E1の端部に設けられた離間部SPおよびゲート延在部E2の端部に設けられた離間部SPは、層間絶縁膜IL1で埋め込まれることとなる。
このように、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、これらの電極のオーミック性を向上させるための熱処理を施した後、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成している。これにより、上記熱処理により、素子分離領域111の絶縁性が低下することがない。また、離間部SPによりリークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。
(実施の形態5)
上記実施の形態4のメインゲート部EMの構造を実施の形態3に適用してもよい。即ち、電子供給層105上にメインゲート部EMを配置し、ゲート延在部E1の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設け、ゲート延在部E2の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設ける。
上記実施の形態4のメインゲート部EMの構造を実施の形態3に適用してもよい。即ち、電子供給層105上にメインゲート部EMを配置し、ゲート延在部E1の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設け、ゲート延在部E2の外周を囲む領域の一部に離間部SPを設ける。
図64および図65は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部(E1)近傍の構成を示す平面図および分解斜視図である。また、図66および図67は、本実施の形態の半導体装置のゲート延在部(E2)近傍の構成を示す平面図および分解斜視図である。
実施の形態3と異なる箇所は、ゲート電極109のメインゲート部EMの構成のみであるため、この点について詳細に説明する。
[構造説明]
実施の形態4と同様に、本実施の形態においては、ゲート電極109のメインゲート部EMは、電子供給層105上に配置されている。即ち、実施の形態1や3の溝107を形成しない構成となっている(図57参照)。
実施の形態4と同様に、本実施の形態においては、ゲート電極109のメインゲート部EMは、電子供給層105上に配置されている。即ち、実施の形態1や3の溝107を形成しない構成となっている(図57参照)。
また、本実施の形態においては、実施の形態3と同様に、ゲート電極109は、X方向(ゲート幅方向ともいう)に延在している。このゲート電極109は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置するメインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部(ゲートパッドともいう)E2とを有する。ゲート延在部E1およびゲート延在部E2は、ソース領域SRと、ドレイン領域DRとの間に位置せず、ソース領域SRとドレイン領域DRとの対向部から外側に、はみだした部分である。
前述したように、メインゲート部EMは、溝の内部に配置されず、電子供給層105上に配置されているが、ゲート延在部E1は、溝121の内部に形成され、ゲート延在部E2は、溝121の内部に形成されている。
溝121の内部に配置されるゲート延在部E1および溝122の内部に配置されるゲート延在部E2の構成は実施の形態3と同様である。
即ち、図64および図65に示すように、ゲート延在部E1のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられている。即ち、ゲート延在部E1が設けられる溝121のY方向の幅は、ゲート延在部E1のY方向の幅と同程度であるが、溝121のX方向の幅(長さ)は、ゲート延在部E1のY方向の幅(長さ)より大きい。その結果、ゲート延在部E1のX方向の端部にのみ離間部SPが形成される。ここで、ゲート延在部E1の膜厚(厚さ)TE1を、溝121の深さとメインゲート部EMの膜厚TEMとの和とすることで、ゲート電極109の平坦性を向上することができる。なお、ゲート延在部E1の膜厚TE1を、メインゲート部EMの膜厚TEMと同程度としてもよい。
また、図66および図67に示すように、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられている。即ち、ゲート延在部E2が設けられる溝122のY方向の幅は、ゲート延在部E2のY方向の幅と同程度であるが、溝122のX方向の幅(長さ)は、ゲート延在部E2のX方向の幅(長さ)より大きい。その結果、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが形成される。ここで、ゲート延在部E2の膜厚(厚さ)TE2を、溝122の深さとメインゲート部EMの膜厚TEMとの和とすることで、ゲート電極109の平坦性を向上することができる。なお、ゲート延在部E2の膜厚TE2を、メインゲート部EMの膜厚TEMと同程度としてもよい。
このように、メインゲート部EMを電子供給層105上に配置した構成であっても、ゲート延在部E1の外周の一部に離間部SPを設けることで、リークパスが離間部SPにより切断され、リーク電流を低減することができる。また、ゲート延在部E2の外周の一部に離間部SPを設けることで、リークパスが離間部SPにより切断され、リーク電流を低減することができる。
なお、本実施の形態の半導体装置は、実施の形態4の半導体装置と同様にノーマリーオン動作を行うことができる。
[製法説明]
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1または3の「製法説明」の欄で説明した製造工程と同様の工程で形成することができる。実施の形態1または3の製造工程と異なる点は、溝(107、121、122)の形成工程のみである。本実施の形態においては、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝121および溝122を形成する。即ち、溝(107)を形成しない。
本実施の形態の半導体装置は、実施の形態1または3の「製法説明」の欄で説明した製造工程と同様の工程で形成することができる。実施の形態1または3の製造工程と異なる点は、溝(107、121、122)の形成工程のみである。本実施の形態においては、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、表面保護膜106および電子供給層105を貫通して電子走行層104の途中まで達する溝121および溝122を形成する。即ち、溝(107)を形成しない。
次いで、実施の形態1と同様に、溝(121、122)内を含む表面保護膜106上に、ゲート絶縁膜108を形成し、溝(121、122)の内部および溝121と溝122間の電子供給層105上に、ゲート絶縁膜108を介してゲート電極109(E1、EM、E2)を形成する。
ゲート電極109は、メインゲート部EMと、ゲート延在部E1と、ゲート延在部E2を有する。メインゲート部EMは、電子供給層105上に形成され、ゲート延在部E1は、溝121の内部に形成され、ゲート延在部E2は、溝122の内部に形成される。この際、実施の形態3と同様に、ゲート延在部E1の外周の一部に離間部SPが設けられ、ゲート延在部E2の外周の一部に離間部SPが設けられるように、ゲート電極109(E1、EM、E2)を形成する。
即ち、ゲート延在部E1において、ゲート延在部E1のY方向の幅を溝121のY方向の幅と同程度とするが、ゲート延在部E1のX方向の幅(長さ)が、溝121のX方向の幅(長さ)より小さくなるように、ゲート延在部E1を形成する。これにより、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられる。ゲート延在部E2において、ゲート延在部E2のY方向の幅を溝122のY方向の幅と同程度とするが、ゲート延在部E2のX方向の幅(長さ)が、溝122のX方向の幅(長さ)より小さくなるように、ゲート延在部E2を形成する。これにより、ゲート延在部E2のX方向の端部にのみ離間部SPが設けられる。
次いで、実施の形態1と同様に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、ソース電極110aおよびドレイン電極110bのオーミック性を向上させるための熱処理を施す。
次いで、実施の形態1と同様に、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成する。この際、イオン注入用のマスクとなるフォトレジスト膜PR3の形成領域の端部が離間部SPに位置するように形成する。これにより、素子分離用のイオン注入領域と活性領域用となる非イオン注入領域との境界Kが離間部SPに配置される。この後、実施の形態1と同様に、層間絶縁膜IL1を形成し、さらに、層間絶縁膜IL1上に、金属膜よりなる配線を形成する。
この層間絶縁膜IL1の形成により、ゲート延在部E1の端部に設けられた離間部SPおよびゲート延在部E2の端部に設けられた離間部SPは、層間絶縁膜IL1で埋め込まれることとなる。
このように、本実施の形態においても、実施の形態3と同様に、ソース電極110aおよびドレイン電極110bを形成し、これらの電極のオーミック性を向上させるための熱処理を施した後、イオン注入技術を用いて、素子分離領域111を形成している。これにより、上記熱処理により、素子分離領域111の絶縁性が低下することがない。また、離間部SPによりリークパスが切断され、リーク電流を低減することができる。
ここで、上記実施の形態4においては、メインゲート部EMを電子供給層105上にゲート絶縁膜108を介して形成したが(図57参照)、メインゲート部EM上を電子供給層105上に直接形成してもよい。図68は、本実施の形態の半導体装置の他の構成を示す断面図である。
図68に示すように、ゲート電極109のメインゲート部EMは、電子供給層105上に直接配置されている。即ち、メインゲート部EMと電子供給層105との間にゲート絶縁膜を形成しない構成となっている。この場合、ゲート電極109は、ショットキー電極となる。このゲート電極109の材料としては、ニッケル(Ni)膜と、その上部の金(Au)膜からなる積層膜(Ni/Au膜ともいう)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)などの金属を用いることができる。
他の構成は、実施の形態4と同様であるため、その説明を省略する。また、図68に示す半導体装置は、ゲート絶縁膜108の形成工程を省略するか、または、表面保護膜106上にゲート絶縁膜108を積層した状態で、溝(121、122)を形成すればよい。
また、図68に示すメインゲート部EMを電子供給層105上に直接配置する構成を実施の形態5の半導体装置に適用してもよい。
このように、ゲート電極をショットキー電極とし、メインゲート部EMを電子供給層105上に直接配置した場合においても、実施の形態4や5で説明したように、ゲート延在部E1の外周全域またはその一部に離間部SPを設けることで、リークパスが離間部SPにより切断され、リーク電流を低減することができる。また、ゲート延在部E2の外周全域またはその一部に離間部SPを設けることで、リークパスが離間部SPにより切断され、リーク電流を低減することができる。
さらに、イオン注入により形成される素子分離領域111の絶縁特性を向上させるため、ソース電極110a、ドレイン電極110bおよびゲート電極109の形成工程の後に、素子分離領域111を形成するためのイオン注入を行っても、上記リークパスが切断されるため、上記リーク電流を低減することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、実施の形態2の変形例2のフィールドプレート部fpを実施の形態3〜5の半導体装置に適用する等、上記実施の形態で説明した構成を適宜組み合わせて半導体装置に適用してもよい。
2DEG 2次元電子ガス
100 半導体装置
102 基板
103 バッファ層
104 電子走行層
105 電子供給層
106 表面保護膜
107 溝
108 ゲート絶縁膜
109 ゲート電極
110a ソース電極
110b ドレイン電極
111 素子分離領域
112 ゲート配線
121 溝
122 溝
308 ゲート絶縁膜
DR ドレイン領域
E1 ゲート延在部
E2 ゲート延在部
EM メインゲート部
fp フィールドプレート部
GD 張り出し部
GS 張り出し部
h 距離
hd 距離
hs 距離
IL1 層間絶縁膜
IR リーク電流
K 境界
L1 距離(幅)
m マージン
MF 金属膜
PR1 フォトレジスト膜
PR2 フォトレジスト膜
PR3 フォトレジスト膜
RP リークパス
SP 離間部
SR ソース領域
TE1 膜厚
TE2 膜厚
TEM 膜厚
W107 幅
W121 幅
W122 幅
WE1 幅
WE2 幅
WEM 幅
100 半導体装置
102 基板
103 バッファ層
104 電子走行層
105 電子供給層
106 表面保護膜
107 溝
108 ゲート絶縁膜
109 ゲート電極
110a ソース電極
110b ドレイン電極
111 素子分離領域
112 ゲート配線
121 溝
122 溝
308 ゲート絶縁膜
DR ドレイン領域
E1 ゲート延在部
E2 ゲート延在部
EM メインゲート部
fp フィールドプレート部
GD 張り出し部
GS 張り出し部
h 距離
hd 距離
hs 距離
IL1 層間絶縁膜
IR リーク電流
K 境界
L1 距離(幅)
m マージン
MF 金属膜
PR1 フォトレジスト膜
PR2 フォトレジスト膜
PR3 フォトレジスト膜
RP リークパス
SP 離間部
SR ソース領域
TE1 膜厚
TE2 膜厚
TEM 膜厚
W107 幅
W121 幅
W122 幅
WE1 幅
WE2 幅
WEM 幅
Claims (20)
- 第1窒化物半導体層および前記第1窒化物半導体層上に形成され、前記第1窒化物半導体層と異なるバンドギャップを有する第2窒化物半導体層を有する積層体であって、ソース領域、ドレイン領域、および前記ソース領域と前記ドレイン領域との対向領域を有する積層体と、
前記ソース領域の前記第2窒化物半導体層上に形成されたソース電極と、
前記ドレイン領域の前記第2窒化物半導体層上に形成されたドレイン電極と、
前記対向領域に形成された第1部および前記対向領域から引き出された第2部を有するゲート電極と、を有し、
前記第2部は、前記積層体中に形成された第1溝中に配置され、
前記第2部の側壁と前記第1溝の側壁との間に離間部を有する、半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記第1溝の側壁は、絶縁層の側壁である、半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記第2窒化物半導体層と前記ソース電極との接触、および前記第2窒化物半導体層と前記ドレイン電極との接触は、ショットキー接触である、半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記第1部は、前記対向領域に配置され、前記第1溝と連続して形成された第2溝中に配置されている、半導体装置。 - 請求項4記載の半導体装置において、
前記第1部は、前記第2溝の前記ソース電極側の側壁から前記第2窒化物半導体層の上方に延在する第1張り出し部、および前記第2溝の前記ドレイン電極側の側壁から前記第2窒化物半導体層の上方に延在する第2張り出し部を有する、半導体装置。 - 請求項5記載の半導体装置において、
前記第2張り出し部は、前記第1張り出し部より大きい、半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記第2部の外周に沿って、前記離間部が形成されている、半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記第2部の外周の一部に、前記離間部が形成されている、半導体装置。 - 請求項1記載の半導体装置において、
前記第1部は、前記対向領域の前記第2窒化物半導体層上に形成されている、半導体装置。 - 請求項9記載の半導体装置において、
前記第2部の膜厚は、前記第1部の膜厚より大きい、半導体装置。 - 請求項8記載の半導体装置において、
前記第1部は、前記対向領域の前記第2窒化物半導体層上に形成され、
前記第2部の膜厚は、前記第1部の膜厚より大きい、半導体装置。 - (a)第1窒化物半導体層を形成し、前記第1窒化物半導体層上に、前記第1窒化物半導体層と異なるバンドギャップを有する第2窒化物半導体層を形成することにより積層体を形成する工程と、
(b)前記積層体のソース領域および前記ソース領域と対向領域を介して配置されるドレイン領域に、それぞれソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、
(c)前記積層体を選択的に除去することにより、前記対向領域に配置される第1溝および前記第1溝と連続して形成され、前記対向領域から引き出された位置に配置される第2溝を形成する工程と、
(d)前記第1溝および前記第2溝の内部にそれぞれ第1部および第2部を有するゲート電極を形成する工程であって、前記第2溝の側壁と前記第2部の側壁との間に離間部を有するようにゲート電極を形成する工程と、
を有する、半導体装置の製造方法。 - 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程の後、
(e)前記第2溝、前記ゲート電極、前記対向領域、前記ソース領域および前記ドレイン領域の外周に絶縁層を形成する工程を有する、半導体装置の製造方法。 - 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程は、前記第2溝、前記ゲート電極、前記対向領域、前記ソース領域および前記ドレイン領域の外周に、イオン注入を行うことにより、前記絶縁層を形成する工程である、半導体装置の製造方法。 - 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程は、前記ゲート電極、前記対向領域、前記ソース領域および前記ドレイン領域を覆う膜をマスクに前記イオン注入を行う工程であり、前記膜の端部は、前記離間部に位置する、半導体装置の製造方法。 - 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程により、前記第2溝の側壁は、前記絶縁層の側壁となる、半導体装置の製造方法。 - (a)第1窒化物半導体層を形成し、前記第1窒化物半導体層上に、前記第1窒化物半導体層と異なるバンドギャップを有する第2窒化物半導体層を形成することにより積層体を形成する工程と、
(b)前記積層体のソース領域、および前記ソース領域と対向領域を介して配置されるドレイン領域に、それぞれソース電極およびドレイン電極を形成する工程と、
(c)前記積層体を選択的に除去することにより、前記対向領域から引き出された位置に配置される第1溝を形成する工程と、
(d)前記対向領域の上方に第1部を有し、前記第1溝の内部に第2部を有するゲート電極を形成する工程であって、前記第1溝の側壁と前記第2部の側壁との間に離間部を有するようにゲート電極を形成する工程と、
を有する、半導体装置の製造方法。 - 請求項17記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d)工程の後、
(e)前記第1溝、前記ゲート電極、前記対向領域、前記ソース領域および前記ドレイン領域の外周に絶縁層を形成する工程を有する、半導体装置の製造方法。 - 請求項18記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程は、前記第1溝、前記ゲート電極、前記対向領域、前記ソース領域および前記ドレイン領域の外周に、イオン注入を行うことにより、前記絶縁層を形成する工程である、半導体装置の製造方法。 - 請求項19記載の半導体装置の製造方法において、
前記(e)工程は、前記ゲート電極、前記対向領域、前記ソース領域および前記ドレイン領域を覆う膜をマスクに前記イオン注入を行う工程であり、前記膜の端部は、前記離間部に位置する、半導体装置の製造方法。
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