JP2008231637A - ドライクリーニング用仕上げ剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライクリーニング溶剤に可溶で、且つ衣類のシワ取り効果や防シワ効果を発現させるドライクリーニング用仕上げ剤の提供。
【解決手段】不飽和カルボン酸エステルポリマー及びポリアルキレングリコール含有不飽和カルボン酸エステルポリマーの合計が全構成単位の50〜100重量%であるビニル系高分子化合物を含有するドライクリーニング用仕上げ剤、この仕上げ剤を用いる繊維の処理方法、並びにこの仕上げ剤を、繊維製品に付与する、繊維製品のシワ除去又は防シワ方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維製品のシワを抑制したり、防シワ効果を付与することができるドライクリーニング用仕上げ剤、並びにそれを用いる繊維の処理方法及び繊維製品のシワ除去又は防シワ方法に関する。
ドライクリーニングは、洗浄の媒体として水の代わりに有機溶剤を用いて洗浄する方法であり、この有機溶剤としては、テトラクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶剤、パラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香族系炭化水素等の混合物からなる石油系溶剤等が用いられている。しかし、これらの洗濯方法では、溶液特性や機器特性によって被洗浄物の風合いが損なわれ、シワが発生するという問題がある。
スーツ等のドライクリーニング衣類のシワ取り方法については、一般にアイロンがけやスチームプレス等の熱処理を行う方法がある。熱処理を行わずに衣類のシワを伸ばす手段として、特許文献1にヘキシレングリコールやイソプレングリコール等の特定の水溶性溶剤と水を組み合わせた組成物を衣類のシワ部にスプレーした後、放置するだけでシワ部を取り除く方法が開示されている。しかし、この方法では衣類についた軽いシワは取り除けるが、深いシワを完全に除去するのは困難である。また、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5には、布帛のシワ取り剤組成物及びシワ取り方法が開示されている。これらの方法は、組成物を布帛にスプレー噴霧した後で吊り下げて自然乾燥するか、アイロン掛けを行うことでシワを除去しているが、自然乾燥だけでは十分にシワを除去することができず、またアイロン掛けはシワ取りには非常に効果的であるが、手間がかかる作業である上、風合い回復の上では不十分である。さらに特許文献6には、特定のポリアルキレングリコール部位を有するポリマー成分が衣類のシワを除去するのに効果的であることが開示されている。しかしながら、これらの化合物はドライクリーニング溶剤では可溶化しないことから、ドライクリーニング溶剤中に添加することはできない。また、ドライクリーニング前後にスプレー等を用いてこれらの化合物を衣類に塗布すると、繰り返し使用していくことで衣類に化合物が堆積してしまい。風合いを変化させるという問題からドライクリーニング用のシワ取り剤としては不適切であった。
特開平10−25660号公報 特表平10−508911号公報 国際公開第99/55952号パンフレット 国際公開第99/55953号パンフレット 特開平1−6174号公報 特開2005−256244号公報
本発明の課題は、ドライクリーニング溶剤に可溶で、且つ衣類のシワ取り効果や防シワ効果を発現させるドライクリーニング用仕上げ剤を提供することにある。
本発明は、式(I)で表される構成単位及び式(II)で表される構成単位を含み、式(I)で表される構成単位と式(II)で表される構成単位の合計が全構成単位の50〜100重量%であるビニル系高分子化合物(以下、(a)成分という)を含有するドライクリーニング用仕上げ剤、このドライクリーニング用仕上げ剤を用いる繊維の処理方法、並びにこのドライクリーニング用仕上げ剤を、繊維製品に付与する、繊維製品のシワ除去又は防シワ方法を提供する。
Figure 2008231637
〔式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基、R3は炭素数8〜22のアルキル基、R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す5〜200の数であり、n個のAOは同一でも異なっていても良い。〕
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、ドライクリーニング洗浄剤と共に溶剤に添加するか、あるいはドライクリーニングの前又は後に衣類にスプレーするだけで繊維製品のシワを効果的に除去し、且つ防シワ効果を付与することができ、特にアイロンがけやスチームプレス等の熱処理を行わなくても、繊維製品のシワを効果的に除去することができる。
[(a)成分]
本発明に用いられる(a)成分のビニル系高分子化合物は、前記式(I)で表される構成単位(以下構成単位(I)という)及び式(II)で表される構成単位(以下構成単位(II)という)を含み、構成単位(I)と構成単位(II)の合計が全構成単位の50〜100重量%である。
構成単位(I)及び(II)において、R3は炭素数8〜22のアルキル基を示すが、炭素数10〜18のアルキル基が好ましく、炭素数12〜18のアルキル基が更に好ましい。R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を示すが、水素原子又は炭素数2〜3のアルキル基が好ましく、水素原子が更に好ましい。AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基を示すが、オキシエチレン基が好ましい。nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す5〜200の数であるが、10〜100が好ましく、20〜100が更に好ましい。
構成単位(I)を得るためのモノマー(以下モノマーAという)の例としては、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
構成単位(II)を得るためのモノマー(以下モノマーBという)の例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、あるいはこれらポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルのモノアルキルエーテル等が挙げられる。
ここで(メタ)アクリル酸はアクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
(a)成分は、上記構成単位(I)及び(II)以外に、モノマーA及びBと共重合可能なモノマー(以下モノマーCという)由来の構成単位を含んでいても良い。
モノマーCの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸低級アルキル又はヒドロキシアルキルエステル;N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、イソプロピル(メタ)アクリルアミド、tert−ブチル(メタ)アクリルアミド等のN−置換(メタ)アクリルアミド;メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;スチレン、スチレンスルホン酸又はその塩等のスチレン誘導体;エチレン、プロピレン等のオレフィン系炭化水素類;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸等のスルホン酸基含有ビニルモノマー又はそれらの塩等が挙げられる。
塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられ、ナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
(a)成分は、ドライクリーニング溶剤への溶解性を高め、更に良好なシワ取り性や風合いを得る観点から、構成単位(I)と構成単位(II)の合計が全構成単位の50〜100重量%であり、80〜100重量%が好ましく、90〜100重量%が更に好ましい。
また、構成単位(I)と(II)の割合は、ドライクリーニング溶剤への溶解性を高め、良好なシワ取り性を得る観点から、(I)/(II)(重量比)は、80/20〜5/95が好ましく、50/50〜10/90がより好ましい。
(a)成分の合成方法は特に限定されず、例えば特開平6−206750号公報に記載されている様な方法が適用できる。具体的には、ラジカル重合開始剤の存在下に、前記の各モノマーA及びB、更に必要によりモノマーCを所定の割合で、ラジカル共重合することにより得られる。
(a)成分の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法、ポリスチレン換算)は、10,000〜1,000,000が好ましく、30,000〜250,000が更に好ましい。
[その他の成分]
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、更に、界面活性剤(以下、(b)成分という)を含有することができる。
(b)成分の界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤;モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、トリ長鎖アルキル4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、オレフインスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂防酸塩等の陰イオン界面活性剤;アミンオキサイド、スルホベタイン、カルボベタイン等の両性界面活性剤が挙げられ、HLB(グリフィン法)が4.0〜15.0の非イオン界面活性剤、炭素数10〜16の1価炭化水素基を1〜3個有する陽イオン界面活性剤、炭素数6〜14の1価炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明で特に好ましい界面活性剤は、一般式(III)で表される非イオン界面活性剤である。
5−O−(R6O)p−H (III)
〔式中、R5は、炭素数8〜22、好ましくは10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基であり、R6は炭素数2〜8のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。また、pは平均付加モル数を示す0.5〜30、好ましくは1〜20、特に好ましくは1〜10の数である。〕
一般式(III)で表される化合物としては、例えば式(IV)又は(V)で表される化合物が挙げられる。
7−O−(C24O)r−H (IV)
〔式中、R7は炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、rは平均付加モル数を示す1〜20、好ましくは1〜10の数である。〕
8−O−(C24O)s−(C36O)t−H (V)
〔式中、R8は炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、s及びtはそれぞれ平均付加モル数を示し、sは1〜10、tは1〜10の数である。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドは、ランダム付加でもブロック付加でもよく、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加順序は問わない。〕。
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、更に、シリコーン化合物(以下、(c)成分という)を含有することができる。
(c)成分のシリコーン化合物としては、特に繊維の潤滑剤として用いることができるものが好ましい。具体的には、ジメチルポリシロキサン(以下、ジメチルシリコーンという)、又はジメチルシリコーンの側鎖もしくは末端のメチル基の一部がヒドロキシ基になっているオルガノポリシロキサン(以下、ヒドロキシシリコーンという)、前記ジメチルシリコーン又はヒドロキシシリコーンのメチル基(好ましくは側鎖のメチル基)の一部がメチル基以外の有機基になっているオルガノポリシロキサン(以下、変性シリコーンという)、ジメチルシロキサン鎖の中に有機基が導入されており末端がメチル基以外の有機基になっているオルガノポリシロキサン(以下、末端変性シリコーンという)等が挙げられる。
変性シリコーンのメチル基以外の有機基としては、アミノ基を含む有機基、4級アンモニウム基を含む有機基、アミド基を含む有機基、ポリエーテル基を含む有機基、エポキシ基を含む有機基、カルボキシ基を含む有機基、アルキル基を含む有機基又はハロゲノアルキル基、ハロゲノアルキレン基もしくはハロゲノアリール基を含む有機基、ポリ(N−アシルアルキレンイミン)鎖を含む有機基等が挙げられる。
これらのシリコーン化合物の中では、シリコーンオイルと呼ばれる0〜40℃の温度で液状のシリコーン化合物が好ましい。その25℃における粘度は、好ましくは100〜10,000mm2/s、より好ましくは500〜5,000mm2/sである。この粘度はウベローデ粘度計により測定されたものである。
[ドライクリーニング用仕上げ剤]
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、必須成分として、(a)成分のビニル系高分子化合物を含有する。本発明のドライクリーニング用仕上げ剤中における(a)成分の含有量は、繊維間のすべり性を向上させ、繊維間のよじれを低減させ、戻りシワの発生を抑制する観点から、0.01〜10重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましく、0.5〜8.0重量%が更に好ましく、1.0〜5.0重量%が特に好ましい。
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、必要に応じ(b)成分及び(c)成分を含有することができるが、本発明の仕上げ剤中の(b)成分の含有量は、(a)成分を効果的に繊維に付与させる観点から、0.01〜2.0重量%が好ましく、0.05〜1.0重量%が更に好ましい。本発明の仕上げ剤中の(c)成分の含有量は、繊維についたシワを効果的に低減させる観点から、0.01〜5.0重量%が好ましく、0.05〜5.0重量%が更に好ましい。
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、上記成分以外に水や、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の有機溶剤を含有することができる。本発明の仕上げ剤中の水の含有量は、10重量%以下が好ましく、5.0重量%以下がより好ましい。また、有機溶剤の含有量は、上記各成分の含有量の残部となる。
また、本発明のドライクリーニング用仕上げ剤は、更に香料、殺菌剤、防腐剤等を配合することができる。
[繊維の処理方法、シワ除去及び防シワ方法]
本発明のドライクリーニング用仕上げ剤を用いる繊維の処理方法は特に限定されないが、本発明の仕上げ剤をドライクリーニング溶剤に混合して繊維を処理する方法、あるいは本発明の仕上げ剤をドライクリーニングの前又は後に繊維に処理する方法等が挙げられる。具体的な方法としては、本発明の仕上げ剤を、ドライクリーニング洗浄剤と共に溶剤に添加する、ドライクリーニングの前又は後の繊維製品に、本発明の仕上げ剤をスプレーする等の方法が挙げられる。このような方法により、繊維製品のシワを効果的に除去し、且つ防シワ効果を付与することができる。
合成例1
窒素雰囲気下で75℃に昇温したセパラブルフラスコに、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数23)モノメタクリル酸エステル(NK−エステルM−230G、新中村化学(株)製)48.9g、メタクリル酸ステアリル45.2g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル5.7g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)(V−65、和光純薬工業(株)製)0.28gを2−ブタノン66.7gに溶解したものを、2.5時間かけて滴下し、75℃に保ちながら30分攪拌した。その後、30分毎に3回、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)(V−65、和光純薬工業(株)製)0.20gを2−ブタノン0.67gに溶解させたものを、75℃に保ちながら滴下し、80℃に昇温した後、30分攪拌し続けた。これを冷却して、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数23)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸ステアリル/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル=49:45:6(重量比)共重合体を得た。得られた共重合体のGPC測定の結果、重量平均分子量は20.6万(ポリスチレン換算)であった。
合成例2
メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数90)モノメタクリル酸エステル(NK−エステルM−900G、新中村化学(株)製)18g、メタクリル酸ラウリル2gをジエチレングリコールモノブチルエーテル20gに溶解したものを窒素雰囲気下で80℃に昇温したところに、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数90)モノメタクリル酸エステル(NK−エステルM−900G、新中村化学(株)製)162g、メタクリル酸ラウリル18gをジエチレングリコールモノブチルエーテル180gに溶解したものと、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルヴァレロニトリル)(V−65、和光純薬工業(株)製)0.93g、2−メルカプトエタノール0.10gをジエチレングリコールモノブチルエーテル40gに溶解したものとを、80〜85℃に保ちながら、別々に2時間かけて滴下し、その後80℃に保ちながら、さらに2時間攪拌を続けた。これを冷却して、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数90)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸ラウリル=90:10(重量比)の共重合体を得た。得られた共重合体のGPC測定の結果、重量平均分子量は10.5万(ポリスチレン換算)であった。
比較合成例1
イオン交換水243g、プロピレングリコール243gを窒素雰囲気下で80℃に昇温したところに、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数90)モノメタクリル酸エステル(NK−エステルM−900G、新中村化学(株)製)850g、メタクリル酸150g、2−メルカプトエタノール4.6gをイオン交換水300gとプロピレングリコール500gの混合液に溶解したものと、過硫酸ナトリウム4.6g、35%過酸化水素3.8gをイオン交換水200gに溶解したものとを、80〜85℃に保ちながら、別々に2時間かけて滴下した。80℃に保ったまま、1時間後、過硫酸ナトリウム4.6g、35%過酸化水素3.8gをイオン交換水50gに溶解したものを、15分かけて滴下し、更に1時間後に再び、過硫酸ナトリウム4.6g、35%過酸化水素3.8gをイオン交換水50gに溶解したものを、15分かけて滴下し、80℃に保ちながらさらに2時間攪拌を続けた。これを冷却して、メトキシポリエチレングリコール(EO付加モル数90)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸=85:15(重量比)共重合体を得た。得られた共重合体のGPC測定の結果、重量平均分子量は7.4万(ポリスチレン換算)であった。
なお、上記共重合体の重量平均分子量の測定条件は以下の通りである。
<重量平均分子量測定条件>
共重合体をクロロホルムに溶解した0.5重量%溶液をGPCにより下記条件で測定し、ポリスチレン換算の重量平均分子量を求めた。
・GPC測定条件
カラム:東ソー(株)製 GMHHR−H 2本、溶離液:1mol/LファーミンDM20(花王(株)製)/CHCl3、流速:1.0mL/min、カラム温度:40℃、検出器:示差屈折率計。
実施例1〜8及び比較例1〜5
下記配合成分を用い、表1に示す組成のドライクリーニング用仕上げ剤を調製した。得られた仕上げ剤について、下記方法でシワ取り性及びドライクリーニング溶剤可溶性を評価した。結果を表1に示す。
<配合成分>
(a−1):合成例1で得られた共重合体
(a−2):合成例2で得られた共重合体
(a’−1):比較合成例1で得られた共重合体
(b−1):炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル付加した非イオン界面活性剤(HLB10.8)
(c−1):DOW CORNING TORAY FZ−2203(東レ・ダウコーニング(株)製、ジメチルポリシロキサンとポリアルキレンオキサイドの共重合体)
<シワ取り性の評価法>
ウール生地(ウールサージ、染色資材(株)谷頭商店)からなる試験布20cm×10cmにイオン交換水をスプレー噴霧して湿潤させた後、試験布を2つ折りにして、40℃、80%RHに設定した恒温室内で折り目部分に2kgの重りを載せ、24時間放置することによってシワをつけ、これをシワ取り性評価のモデルシワとした。
これらの試験布4枚を1セットとし、200mlの分液ロートに入れ、それを振とう機(大洋科学工業株式会社製,TAIYO RECIPRO Shaker SR-II)に設置したものにより下記組成のドライクリーニング用洗浄剤組成物1.0容量%、及び表1記載のドライクリーニング用仕上げ剤1.0容量%を含有するドライクリーニング用石油系溶剤:エクソールD−40(100ml,エクソン化学株式会社製)で20℃、100rpmで10分間攪拌したのち、常温で乾燥した後にシワの取れ具合を評価した(洗剤溶剤混合処理評価)。
一方、これらの仕上げ剤を添加しない系で、上記と同様の手法にて攪拌した処理後の試験布1枚に対して、表1に示すドライクリーニング用仕上げ剤を0.5mL塗布してから常温で乾燥させたものについてもシワの取れ具合を評価した(仕上げ剤塗布評価)。
・洗浄剤組成物組成
POEアルキルエーテル(炭素数12、エチレンオキシド3モル付加物)38重量%
日本石油株式会社製,商品名ナフテゾールL:48重量%
スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシルエステルNa:12重量%
水:2.0重量%。
シワの取れ具合の判定は、表1記載のドライクリーニング用仕上げ剤を処理した布と、仕上げ剤を処理していない布(対照)とを、5名のパネラーに以下の基準に従い0.5点刻みで採点してもらい、その平均値を求めて評価点とした。尚、0.4以上の差は有意な差として認識できるレベルといえる。
・シワ判定基準
5:全くシワがない
4:ほとんどシワがない
3:僅かにシワが残っている
2:相当シワが残っている
1:著しくシワが残っている
<ドライクリーニング溶剤可溶性の評価法>
表1記載のドライクリーニング用仕上げ剤2.0容量%を含有するドライクリーニング用石油系溶剤:エクソールD−40(100ml,エクソン化学株式会社製)で20℃、100rpmで10分間攪拌した溶液を試験管に採取し、目視判定により、溶液の分離及び濁りが認められないものを○、やや濁りの認められるものを△、分離するものを×とした。
Figure 2008231637

Claims (7)

  1. 式(I)で表される構成単位及び式(II)で表される構成単位を含み、式(I)で表される構成単位と式(II)で表される構成単位の合計が全構成単位の50〜100重量%であるビニル系高分子化合物を含有するドライクリーニング用仕上げ剤。
    Figure 2008231637
    〔式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基、R3は炭素数8〜22のアルキル基、R4は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示す5〜200の数であり、n個のAOは同一でも異なっていても良い。〕
  2. 更に、界面活性剤を含有する請求項1記載のドライクリーニング用仕上げ剤。
  3. 更に、シリコーン化合物を含有する請求項1又は2記載のドライクリーニング用仕上げ剤。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載のドライクリーニング用仕上げ剤を用いる繊維の処理方法。
  5. 請求項1〜3いずれかに記載のドライクリーニング用仕上げ剤を、ドライクリーニング溶剤に混合して繊維に処理する請求項4記載の繊維の処理方法。
  6. 請求項1〜3いずれかに記載のドライクリーニング用仕上げ剤を、ドライクリーニングの前又は後に繊維に処理する、請求項4記載の繊維の処理方法。
  7. 請求項1〜3いずれかに記載のドライクリーニング用仕上げ剤を、繊維製品に付与する、繊維製品のシワ除去又は防シワ方法。
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