JP4425663B2 - スプレーしわ取り剤組成物 - Google Patents
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Description
(b1)平均分子量100〜500の飽和又は不飽和の直鎖もしくは分岐鎖炭化水素
(b2)平均分子量100〜300の1級又は2級アルコール
(b3)下記式(I)又は(II)で表されるエステル化合物又はエーテル化合物
(b4)平均分子量100〜500の脂肪酸
(b5)炭素数12〜24の脂肪酸のトリ、ジ又はモノグリセライド
(b6)スクアラン
(b7)コレステロール
本発明の(a)成分は水溶性高分子化合物であるが、本発明において、高分子化合物が「水溶性」とは、25℃で純水に対して1.0重量%以上溶解するものをいう。水溶性の高い本発明の(a)成分は、水分子を多く保持し、スプレーしわ取り剤組成物中に配合すると、湿潤時における繊維間の滑り性を高めることができ、布のしわ除去効果に寄与していると考えられる。
(a2):カルボキシル基又はその塩を有するビニル系モノマー単位と、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系モノマー単位とからなるビニル系重合体
(a1)のポリマクロモノマーは、主鎖がポリスチレンで、枝部にポリオキシアルキレン鎖を有する櫛形ポリマーである。また、枝部のポリオキシアルキレン鎖は、オキシアルキレン基の平均付加モル数が40〜100のものが好ましく、特に式(III)で表されるマクロモノマーを連鎖重合して得られるポリマーが好ましい。
(a1)のポリマクロモノマーのMw(GPC法、PEG換算)は、1,000,000〜30,000,000が好ましく、10,000,000〜25,000,000が更に好ましい。
モノマー単位(A):ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系モノマー単位
モノマー単位(B):カルボキシル基又はその塩を有するビニル系モノマー単位
モノマー単位(A)を得るために用いられるビニル系モノマーの例としては、下記式(IV)〜(VI)で表される化合物が挙げられる。
式(IV)で表される化合物の具体例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、あるいはこれらポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステルのモノアルキルエーテル等が挙げられる。
式(VII)〜(IX)で表される化合物の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等又はこれらの塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。なお、イタコン酸やマレイン酸は酸無水物であってもよい。酸無水物は、加水分解されてモノマー単位(B)となる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸又はこれらのナトリウム塩、カリウム塩が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸又はこれらのナトリウム塩、カリウム塩が更に好ましい。
本発明の(b)成分は、上記(b1)〜(b7)から選ばれる少なくとも1種の油性化合物である。
(c)成分のシリコーン化合物としては、特に繊維の潤滑剤として用いることができるものが好ましい。具体的には、ジメチルポリシロキサン(以下、ジメチルシリコーンという)、又はジメチルシリコーンの側鎖もしくは末端のメチル基の一部がヒドロキシ基になっているオルガノポリシロキサン(以下、ヒドロキシシリコーンという)、前記ジメチルシリコーン又はヒドロキシシリコーンのメチル基(好ましくは側鎖のメチル基)の一部がメチル基以外の有機基になっているオルガノポリシロキサン(以下、変性シリコーンという)、ジメチルシロキサン鎖の中に有機基が導入されており末端がメチル基以外の有機基になっているオルガノポリシロキサン(以下、末端変性シリコーンという)等が挙げられる。
本発明の(d)成分の界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤;モノ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、ジ長鎖アルキル4級アンモニウム塩、トリ長鎖アルキル4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、オレフインスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂防酸塩等の陰イオン界面活性剤;アミンオキサイド、スルホベタイン、カルボベタイン等の両性界面活性剤が挙げられ、HLB(グリフィン法)が4.0〜15.0の非イオン界面活性剤、炭素数10〜16の1価炭化水素基を1〜3個有する陽イオン界面活性剤、炭素数6〜14の1価炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
〔式中、R21は、炭素数8〜22、好ましくは10〜20の直鎖又は分岐鎖のアルキル基あるいはアルケニル基であり、R22は炭素数2〜8のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。また、pは平均付加モル数を示す0.5〜30、好ましくは1〜20、特に好ましくは1〜10の数である。〕
一般式(X)で表される化合物としては、例えば式(XI)又は(XII)で表される化合物が挙げられる。
〔式中、R23は炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、rは平均付加モル数を示す1〜10、好ましくは1〜8の数である。〕
R24−O−(C2H4O)s−(C3H6O)t−H (XII)
〔式中、R24は炭素数10〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、s及びtはそれぞれ平均付加モル数を示し、sは1〜10、tは1〜10の数である。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドは、ランダム付加でもブロック付加でもよく、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加順序は問わない。〕
[スプレーしわ取り剤組成物]
本発明のスプレーしわ取り剤組成物は、上記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を含有する。本発明のスプレーしわ取り剤組成物中の(a)成分の含有量は、衣類が湿潤している状態での繊維同士のすべり性を向上させ、繊維間のよじれを低減させ、戻りじわの発生を抑制する観点から、0.1〜10重量%が好ましく、0.1〜5.0重量%が更に好ましく、0.2〜2.0重量%が特に好ましい。(b)成分の含有量は、水分の蒸散速度を低減し、乾燥速度を低下させ、しわ発生を抑制させる観点から、0.01〜0.5重量%が好ましく、0.05〜0.3重量%が更に好ましく、0.1〜0.2重量%が特に好ましい。(c)成分の含有量は、衣類が乾燥した状態での繊維同士の滑り性を向上させる観点から、0.02〜3.0重量%が好ましく、0.05〜1.0重量%が更に好ましく、0.1〜0.5重量%が特に好ましい。(d)成分の含有量は、(b)成分を効率的に乳化させる観点から、0.02〜1.0重量%が好ましく、0.1〜0.6重量%が更に好ましく、0.2〜0.4重量%が特に好ましい。
本発明のしわ除去方法は、上記のような本発明のスプレーしわ取り剤組成物を、繊維製品に付与することにより、熱処理せずに繊維製品のしわを除去する方法である。
下記成分を表1に示す割合で混合した溶液をホモミキサーで3000rpm、10分間攪拌混合して、スプレーしわ取り剤組成物を調製した。得られた組成物について、下記方法でしわ取り性を評価した。結果を表1に示す。
(a−1):特開2001−64123号公報の表2に記載のポリマクロモノマー(2)[式(XIII)
(a−2):特開2001−64123号公報の表2に記載のポリマクロモノマー(3)[前記式(XIII)で表されるマクロモノマーを重合して得られた、Mw20,500,000、Mw/Mn=1.6のポリマー]
(a−3):特開2003−27088号公報合成例2のポリマー[ポリエチレングリコール(EO付加モル数9)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸=80/20(重量比)共重合体、Mw=39,000]
(a−4):特開2003−27088号公報合成例4のポリマー[ポリエチレングリコール(EO付加モル数23)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸=50/50(重量比)共重合体、Mw=31,000]
(a−5):特開2003−27088号公報合成例8のポリマー[ポリエチレングリコール(EO付加モル数120)モノメタクリル酸エステル/メタクリル酸=70/30(重量比)共重合体、Mw=127,000]
(b−1):流動パラフィン(モレスコホワイトP−55、松村石油(株)製、平均分子量296)
(b−2):セチルアルコール(和光純薬(株)製)
(c−1):LE−463(日本ユニカー(株)製、ジメチルポリシロキサンの乳化物)
(c−2):BY22−020(東レダウコーニング(株)製、ジメチルポリシロキサン)
(c−3):Polon MF−7(信越化学(株)製、ジメチルポリシロキサン)
(d−1):炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル付加した非イオン界面活性剤(HLB=10.8)
<しわ取り性の評価法>
木綿ブロード#60(染色試材、(株)谷頭商店)及びウール生地(ウールサージ、(株)谷頭商店)からなる試験布20cm×10cmにイオン交換水をスプレー噴霧して湿潤させた後、試験布を2つ折りにして、40℃に設定した恒温室内で折り目部分に2kgの重りを載せ、24時間放置することによってしわをつけ、これをしわ取り評価のモデルじわとした。
・しわ判定基準
5:全くしわがない
4:ほとんどしわがない
3:僅かにしわが残っている
2:相当しわが残っている
1:著しくしわが残っている
Claims (5)
- (a)分子中にポリオキシアルキレン鎖を有する重量平均分子量10,000〜300,000,000の水溶性高分子化合物0.1〜10重量%、
(b)下記(b1)及び(b2)から選ばれる少なくとも1種の油性化合物0.01〜0.5重量%、
(c)ジメチルポリシロキサンから選ばれるシリコーン化合物0.02〜3重量%、及び
(d)界面活性剤0.02〜1重量%
を含有するスプレーしわ取り剤組成物。
(b1)平均分子量100〜500の飽和又は不飽和の直鎖もしくは分岐鎖炭化水素
(b2)平均分子量100〜300の1級又は2級アルコール - (a)成分が、下記(a1)及び(a2)から選ばれる少なくとも1種の水溶性高分子化合物である請求項1記載のスプレーしわ取り剤組成物。
(a1):主鎖がポリスチレンで、枝部にポリオキシアルキレン鎖を有するポリマクロモノマー
(a2):カルボキシル基又はその塩を有するビニルモノマー単位と、ポリオキシアルキレン鎖を有するビニル系モノマー単位とからなるビニル系重合体 - (d)成分が、HLB(グリフィン法)が4.0〜15.0の非イオン界面活性剤、炭素数10〜16の1価炭化水素基を1〜3個有する陽イオン界面活性剤、炭素数6〜14の1価炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2記載のスプレーしわ取り剤組成物。
- (b)成分が、平均分子量200〜400の流動パラフィンである請求項1〜3いずれかに記載のスプレーしわ取り剤組成物。
- 請求項1〜4いずれかに記載のスプレーしわ取り剤組成物を、繊維製品に付与する、熱処理せずに繊維製品のしわを除去する方法。
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