JP4633619B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、衣料等の繊維製品用の液体洗浄剤組成物に関する。
衣料等の繊維製品の洗浄における消費者の要求は多岐にわたり高く、洗浄力は元より、洗浄操作による被洗浄物の型崩れ(縮み、しわ、ヨレ)、ハリ、色合い、風合い等の変化がないこと、洗浄後の匂いといった点の要求が高い。
これらの要求に応えるために、洗濯機においては、低攪拌力のおしゃれ着用洗濯コースが開発され、洗濯補助具として、洗濯ネットが開発されている。また、つけこみ洗いや、押し洗いといった手洗いが行われている。このように、被洗浄物の型崩れを起こしにくい低機械力の洗濯条件で洗浄力を向上させることが課題となっている。
洗浄処理後の脱水、乾燥方法によっても、被洗浄物の型崩れ(特にしわ、縮み)が発生するため、取り扱いに注意を必要とする。また、脱水を行わずに陰干しによる乾燥が型崩れ防止には有効であるが、乾燥までに長時間を要するために、残留する水道水中の塩素イオンとの接触時間の増加に伴う被洗浄物の褪色の問題や、洗浄が不充分であれば匂いの問題があった。
これらの問題に対して洗浄剤組成物としては、特定のアミン化合物を用いた色調変化抑制効果のある洗浄剤(例えば、特許文献1参照)、特定の4級アンモニウム化合物を用いた柔軟効果のある洗浄剤(例えば、特許文献2参照)、モノエタノールアミン及びアミノ変性シリコーンを用いた褪色防止効果及び被洗浄物の変形・変質防止効果のある洗浄剤(例えば、特許文献3参照)等が知られている。これらの技術は部分的には使用者の要求を満たすが、課題として挙げる全ての問題を解決するわけではない。また、これらの技術を組み合わせても使用者の要求を十分に満足させることはできない。特にヨレを防止し、洗浄前のハリ感を維持することが困難であった。
特開2003-206495号公報 特開2005-23123号公報 特開2004-204157号公報
本発明の課題は、衣料等の繊維製品の洗浄において、洗浄力に優れ、被洗浄物の型崩れ(縮み、しわ、ヨレ)防止性が高く、ハリ、色合い、風合いの劣化のない液体洗浄剤組成物を提供することにある。
本発明は、(a)下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤、(b)下記一般式(II)で表される非イオン界面活性剤、(c)下記一般式(III)で表されるアミン化合物、(d)シリコーン化合物、(e)分子中に6〜10個の炭素原子を含み、且つ芳香族スルホン酸又はその塩、及び(f)水を含有し、組成物中の(a)成分の含有量が5〜50質量%、(b)成分の含有量が1〜10質量%、(c)成分の含有量が0.1〜10質量%、(d)成分の含有量が0.1〜5質量%、(e)成分の含有量が0.5〜10質量%、(f)成分の含有量が40〜90質量%である液体洗浄剤組成物に関する。
1−X−(EO)n(PO)m−R2 (I)
〔式中、R1は炭素数8〜20の炭化水素基、好ましくは直鎖または分岐鎖のアルキル基、アルケニル基であり、−X−は−O−、−COO−、−CONH−等の−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基を表す、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、n及びmは付加モル数を表し、nは3〜20、mは0〜6、nとmの合計は3〜15、R2は水素原子、は炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。〕
3−X−(EO)p(PO)q−R4 (II)
〔式中、R3は炭素数8〜20の炭化水素基、好ましくは直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基−X−は−O−、−COO−、−CONH−等の−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基を表す、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、p及びqは付加モル数を表し、pは20〜100、qは0〜6、pとqの合計は20〜100、R4は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。〕
Figure 0004633619
〔式中、R5、R6は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R7は炭素数1〜4のアルキレン基であり、Aは下記一般式(III−1)もしくは(III−2)
Figure 0004633619
(式中、R8、R9は、それぞれ炭素数11〜23の炭化水素、好ましくは直鎖もしくは分岐したアルキル基又はアルケニル基である。)で表される基である。〕
本発明により、洗浄力に優れ、被洗浄物の型崩れ(縮み、しわ、ヨレ)防止性が高く、ハリ、色合い、風合いの劣化のない液体洗浄剤組成物が得られる。
[(a)成分]
(a)成分の非イオン界面活性剤としては、洗浄性能、安定性の点で式(I)中、R1は炭素数10〜16が好ましく、炭化水素基としては炭素数10〜16の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミドを原料とするもの、特に、アルキル基、アルケニル基が挙げられ、nは5〜15が好ましく、mは0〜3が好ましい。
[(b)成分]
(b)成分の非イオン界面活性剤としては、ハリ感、洗浄性能、安定性の点で式(II)中、R3は炭素数10〜16が好ましく、炭化水素基としては炭素数10〜16の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミドを原料とするもの、特に、アルキル基、アルケニル基が挙げられ、pは20〜200が好ましく、20〜100がより好ましく、qは0〜3が好ましい。
[(c)成分]
(c)成分のアミン化合物としては、ラウリルアミドプロピルジメチルアミン、ミリスチルアミドプロピルジメチルアミン、パルミチルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、オレイルアミドプロピルジメチルアミン、パルミチルアミドプロピルジエタノールアミン、ステアリルアミドプロピルジエタノールアミン等の脂肪族アミドアルキル三級アミン、パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル三級アミンなどが挙げられ、これらの中でもミリスチルアミドプロピルジメチルアミン、パルミチルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、オレイルアミドプロピルジメチルアミン等が色あせ防止の点で特に好ましい。
本発明において、上記(c)成分は、そのまま使用してもよく、酸で中和して酸塩として使用してもよい。中和する酸としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、クエン酸、高分子アクリル酸などが挙げられる。また、これらの酸は、随意に1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[(d)成分]
(d)成分のシリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として使用することができる。
このシリコーン化合物の分子構造は、直鎖状であっても分岐や架橋していてもよい。また、変性シリコーン化合物は1種類の有機官能基により変性されていても構わないし、2種以上の有機官能基により変性されていてもよい。
シリコーン化合物はオイルとして使用でき、また任意の乳化剤によって分散された乳化物としても使用できる。特に、柔軟処理した繊維製品の黄変を防止するために、アミノ基を含有しないシリコーン化合物であることが好ましい。更に、柔軟性、滑らかさ、ドレープ性を高める点から、(d)成分のシリコーン化合物は、非イオン性であることが好ましく、より好ましい例としては、ジメチルシリコーン、カルビノール変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。
このなかでも特に好ましいシリコーン化合物として、柔軟性付与及び液体柔軟剤組成物を透明にし、容器(特にキャップ接合部)や家庭用電気洗濯機の自動投入口に固着物を発生させず、商品価値を高めることができるなどの観点から、ポリエーテル変性シリコーンを挙げることができる。本シリコーンは、ポリエーテル基を有しないジメチルシリコーンに比べ、透明な液体柔軟剤組成物を得るのに好適である。更に、静電気防止性や吸水性を得るのにも好適である。好ましいポリエーテル変性シリコーンとしては、アルキル(炭素数1〜3)シロキサンとポリオキシアルキレン(アルキレン基の炭素数2〜5が好ましい)の共重合体が挙げられる。このうち、ジメチルシロキサンとポリオキシアルキレンの共重合体が好ましい。なお、ポリオキシアルキレンとは、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンとのランダム又はブロック重合体を示す。このようなものとして、下記一般式(IV)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004633619
〔式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基、m、n、x、yは各ユニットの平均付加モル数を表わし、mは1〜50、nは0〜20、xは1〜400、yは1〜40の範囲であり、重合形態はランダム付加、ブロック付加どちらでもよい。〕
[(e)成分]
(e)成分の分子中に4〜10個の炭素原子を含む芳香族スルホン酸又はその塩としては、分子中に6〜10個、特に7〜10個の炭素原子を含む芳香族スルホン酸又はその塩が挙げられる。ここで、(e)成分芳香環の環構造は、分子内の炭素原子数が上記範囲となる限り、単環式であっても多環式であってもよく、また、多環式の場合、複数の環が結合したものであっても縮合したものであってもよい。更に、複素環であってもよく、また、分子内の炭素原子数が上記範囲となる限り、芳香環が別の置換基を有するものであってもよい。そして、導入されるスルホン酸基(−SO3H)は、1個であってもよく、2個以上であってもよい。
具体的には、例えばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、スルホ安息香酸、スルホフタル酸、ナフタレンスルホン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩、ジエタノールアミン塩などが挙げられる。これらの中でも、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸及びそれらのナトリウム塩、カリウム塩、ジエタノールアミン塩などが、より好ましい。また、これらは随意に1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
[(f)成分]
本願における(f)成分の水は、JIS K 3362:1998記載の水分の定量(カールフィッシャー法)により測定される。
[(g)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(g)成分として、4級アンモニウム化合物を含有することができる。(g)成分の4級アンモニウム化合物としては、一般式(V)で表される4級アンモニウム化合物が風合いの向上の点で好ましい。
Figure 0004633619
〔式中、R15は炭素数8〜36の炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R16は炭素数1〜6のアルキレン基であり、Bは−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、bは0又は1の数である。R17及びR18はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、あるいはR15−[B−R16b−で表される基である。R19は、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Z-は陰イオンである。〕
式(V)中R15は、炭素数8〜36、好ましくは10〜20の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基である。R16は、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。R17及びR18はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基又はR15−[B−R16b−で表される基が好ましく、R17及びR18のいずれか一方はメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であることが好ましい。bは1が好ましい。R19は、メチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基が好ましい。Z-は陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基で置換されていても良いアリールスルホン酸イオンから選ばれる一種以上である。
型崩れ防止の点で、ジ長鎖アルキル(炭素数8〜23)ジメチル4級アンモニウム塩が好ましい。
[(h)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(h)成分として陰イオン界面活性剤を含有することができる。(h)成分の陰イオン界面活性剤としては、平均炭素数10〜20のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩、平均炭素数10〜20の直鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコール由来のアルキル基又は分岐鎖アルコール由来のアルキル基を有し、1分子内に平均0.5〜6モルのエチレンオキサイド(以下、EOと表記することもある)を付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩、平均炭素数10〜20のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、平均炭素数8〜20の脂肪酸塩等が挙げられ、これらの陰イオン界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム及びアルカノールアミンなどの陽イオン及びそれらの混合物からなる群から選択される。
[(i)成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、(i)成分として、分子量100〜500のカルボン酸を含有することができる。(i)成分としては、アスパラギン酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、イミノ二酢酸から選ばれる1種以上が好ましく、中でもクエン酸が好ましい。
[その他の成分]
本発明の液体洗浄剤組成物は、任意成分として、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)などの可溶化剤;ポリビニルピロリドンなどの色移り防止剤;塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)などの酵素安定化剤;チノパールCBS−X(チバスペシャリティケミカルス社製)などの蛍光染料;シリカ、シリコーンなどの消泡剤;亜硫酸塩、ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾールなどの酸化防止剤;そのほか蛍光染料;青味付け剤;香料;抗菌防腐剤;酵素;着色剤などを含有することができる。
特に安定性、溶解性の点で、水混和性有機溶剤を用いることもできる。水酸基及び/又はエーテル基を有する水混和性有機溶剤が好ましい。水混和性有機溶剤の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。
水混和性有機溶剤としては、(i)エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルカノール類、(ii)プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、(iii)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200のポリエチレングリコール、平均分子量約400のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、平均分子量約2000のポリプロピレングリコールなどのポリグリコール類、(iv)ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−メチルグリセリンエーテル、2−メチルグリセリンエーテル、1,3−ジメチルグリセリンエーテル、1−エチルグリセリンエーテル、1,3−ジエチルグリセリンエーテル、トリエチルグリセリンエーテル、1−ペンチルグリセリルエーテル、2−ペンチルグリセリルエーテル、1−オクチルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのアルキルエーテル類、(v)2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル、平均分子量約480のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル、2−ベンジルオキシエタノール、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル等の芳香族エーテル類、(vi)2−アミノエタノール、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン混合物(モノ,ジ,トリの混合物)等のアルカノールアミン類が挙げられる。
水混和性有機溶剤は、組成物の粘度調整剤、ゲル化抑制剤として有効であり、上記の(i)アルカノール類、(ii)グリコール類、(iv)アルキルエーテル類、(v)芳香族エーテル類から選ばれる2種以上を併用することが好ましく、より好ましくは(ii)、(iv)、(v)から選ばれる2種以上、特に好ましくは(ii)、(v)から選ばれる2種以上を併用することで効果的に組成物の粘度調整、ゲル化抑制を達成できる。
水混和性有機溶剤の効果を損なわない範囲で、水非混和性有機溶剤を用いても良い。このような有機溶剤としては、オクタン、デカン、ドデカン、トリデカンなどのパラフィン類、デセン、ドデセンなどのオレフィン類、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタンなどのハロゲン化アルキル類、D−リモネンなどのテルペン類などが挙げられる。
界面活性剤として、(a)成分及び(b)成分以外の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤を含有してもよい。
[液体洗浄剤組成物]
本発明の液体洗浄剤組成物は、必須成分として、(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、(e)成分及び(f)成分を含有する。
洗浄性能、安定性の点で(a)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中5〜50質量%である。好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜30質量%である。
ハリ感、洗浄性能、安定性の点で(b)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中1〜10質量%である。好ましくは1〜8質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
色あせ防止、風合い向上の点で(c)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.1〜10質量%である。好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは1〜5質量%である。
被洗浄物の型崩れ(縮み、しわ、ヨレ)防止性、風合い向上の点で(d)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.1〜5質量%含有する。好ましくは0.2〜4質量%、より好ましくは0.3〜3質量%である。
洗浄性能、安定性の点で(e)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.5〜10質量%である。好ましくは0.5〜8質量%、より好ましくは0.3〜5質量%である。
安定性、取り扱いの容易さの点で(f)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中40〜90質量%である。好ましくは40〜80質量%、より好ましくは50〜75質量%である。
被洗浄物の型崩れ(縮み、しわ、ヨレ)防止性、風合い向上の点で(g)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.1〜5質量%が好ましく、0.2〜3質量%がより好ましく、0.5〜2質量%が更に好ましい。
洗浄性能、安定性の点で(h)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜3質量%がより好ましく、0.1〜1質量%が更に好ましい。
洗浄性能、安定性の点で(i)成分の含有量は、液体洗浄剤組成物中0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましく、0.5〜3質量%が更に好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、被洗浄物の変形・変質防止の点で、JIS K3362:1998記載の方法による20℃における0.1質量%水溶液のpHが6〜8であることが好ましく、pH6.0〜8がより好ましく、6.5〜7.8が更に好ましく、6.8〜7.6が特に好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物の20℃における粘度は、取り扱いの容易さの点で5〜400mPa・sが好ましく、10〜100mPa・sがより好ましく、10〜80mPa・sが更に好ましい。粘度調整剤によりこのような範囲になるように調整することが好ましい。なお、これらの粘度は、B型粘度計((株)東京計器製、VISCOMETER MODEL DVM-B)を用い、回転数60r/min、測定時間60秒の条件で測定されたものである。
粘度調整剤としては、減粘剤としてエタノール、メタノール、プロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等の炭素数1〜4の低級アルコール等を用いることができ、増粘剤として水溶性高分子、無機電解質を用いることができる。水溶性高分子としては、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合物、ポリプロピレングリコール(分子量100〜1000)等が挙げられる。無機電解質としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。
表1、2の液体洗浄剤組成物を調製し、以下の評価を行った。結果を表1、2に示す。
<変形防止性評価法>
・洗浄処理
全自動洗濯機(松下電機産業株式会社製;NA−F60K2型)を用いて、市販ウールセーター(ベネトン・ジャパン株式会社製、婦人用Lサイズ、毛100%)1枚を洗濯ネットに入れ、手洗いコースで洗濯を行った。洗浄液は、洗浄剤組成物濃度0.13質量%とし、水温20℃、水道水(有効塩素量1.5ppm)を用いて予め調製し使用した。洗濯終了後は、平干しにより乾燥を行った。以上の処理を5回繰り返した。
・変形・変質防止性の評価
上記方法で洗浄処理したウールセーターを20℃/65%RHの恒温恒湿室にて24時間静置した。これらのセーターについて未洗浄品と比較することにより、型崩れ等の変形、風合い等の変質を以下の基準で評価した。
○:変形が認められない。
△:変形がやや認められる。
×:変形があきらかに認められる。
<防しわ性評価法>
市販のYシャツ(商品名:形態安定シャツ ECOSYS 28℃、ポリエステル/綿=50/50)を予め全自動洗濯機(松下電器産業(株)製NA−F60K2型標準コース)を用いて5回繰り返し洗濯したものを防しわ性評価用Yシャツとした。このYシャツ10枚と、洗浄剤組成物40gとを洗濯機内に投じ、30Lの水道水中で5分間撹拌した。処理後のYシャツを室内で風乾した後、しわの取れ具合を以下の基準で評価した。
○:ほとんどしわがない
△:わずかにしわが残っている
×:しわが残っている
<洗浄力評価法>
JIS K 3362記載の衣料用合成洗剤の洗浄力評価方法に準じて、組成表1及び2記載の液体洗剤組成物と洗浄力判定用指標洗剤の洗浄力を比較し、以下の基準で評価した。表1、2の液体洗浄剤組成物の濃度は1.33g/Lとした。
○:指標洗剤より良い
△:指標洗剤と同等
×:指標洗剤より劣る
Figure 0004633619
Figure 0004633619
表中の成分は以下のものである。
・a−1:炭素数12の直鎖アルコールにEOを平均10モル付加させた非イオン界面活性剤
・a−2:炭素数12の直鎖アルコールにEOを平均8モル付加させた非イオン界面活性剤
・b−1:炭素数12の2直鎖アルコールにEOを平均21モル付加させた非イオン界面活性剤
・b−2:炭素数12の直鎖アルコールにEOを平均47モル付加させた非イオン界面活性剤
・c−1:ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(日光ケミカルズ製:NIKKOL アミドアミンMPS)
・c−2:混合脂肪酸(炭素数10/炭素数12=1/1、質量比)ジメチルアミノプロピルアミド
・d−1:ポリエーテル変性シリコーン(東レダウコーニング社製:SH3749)
・d−2:ジメチルシリコーンオイル(東レダウコーニング社製:SH200 1000CS)
・e−1:パラトルエンスルホン酸(江南化工製)
・e−2:クメンスルホン酸ナトリウム(テイカ株式会社製 テイカトックスN5040)
・g−1:ジアルキルジメチルアンモニウム塩(花王株式会社製:コータミンD24E)
・g−2:アルキルトリメチルアンモニウム塩(花王株式会社製:コータミン86W)
・h−1:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製:ネオペレックスG−25)
・h−2:ポリオキシエチレンアルキルエーテル(花王株式会社製:エマール270J)
・h−3:脂肪酸(花王株式会社:ルナックL−55)
・i−1:クエン酸ナトリウム
・i−2:安息香酸ナトリウム
・PG:プロピレングリコール

Claims (7)

  1. (a)下記一般式(I)で表される非イオン界面活性剤、(b)下記一般式(II)で表される非イオン界面活性剤、(c)下記一般式(III)で表されるアミン化合物、(d)シリコーン化合物、(e)分子中に6〜10個の炭素原子を含む芳香族スルホン酸又はその塩、及び(f)水を含有し、組成物中の(a)成分の含有量が5〜50質量%、(b)成分の含有量が1〜10質量%、(c)成分の含有量が0.1〜10質量%、(d)成分の含有量が0.1〜5質量%、(e)成分の含有量が0.5〜10質量%、(f)成分の含有量が40〜90質量%である液体洗浄剤組成物。
    1−X−(EO)n(PO)m−R2 (I)
    〔式中、R1は炭素数8〜20の炭化水素基を表し、−X−は−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基を表す、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、n及びmは付加モル数を表し、nは3〜20、mは0〜6、nとmの合計は3〜15、R2は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。〕
    3−X−(EO)p(PO)q−R4 (II)
    〔式中、R3は炭素数8〜20の炭化水素基を表し、−X−は−O−、−COO−、−CONH−から選ばれる基を表す、EOはエチレンオキサイド、POはプロピレンオキサイド、p及びqは付加モル数を表し、pは20〜100、qは0〜6、pとqの合計は20〜100、R4は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルケニル基である。〕
    Figure 0004633619

    〔式中、R5、R6は、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R7は炭素数1〜4のアルキレン基であり、Aは下記一般式(III−1)もしくは(III−2)
    Figure 0004633619

    (式中、R8、R9は、それぞれ炭素数11〜23の炭化水素基である。)で表される基である。〕
  2. (d)成分が下記一般式(IV)で表されるポリエーテル変性シリコーンである請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
    Figure 0004633619

    〔式中、Rは水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基、m、n、x、yは各ユニットの平均付加モル数を表わし、mは1〜50、nは0〜20、xは1〜400、yは1〜40の範囲であり、重合形態はランダム付加、ブロック付加どちらでもよい。〕
  3. 更に、(g)4級アンモニウム化合物を0.1〜5質量%含有する請求項1又は2何れか記載の液体洗浄剤組成物。
  4. (g)成分が下記一般式(V)で表される4級アンモニウム化合物である請求項1〜3何れか記載の液体洗浄剤組成物。
    Figure 0004633619

    〔式中、R15は炭素数8〜36の炭化水素基であり、R16は炭素数1〜6のアルキレン基であり、Bは−COO−、−OCO−、−CONH−及び−NHCO−から選ばれる基であり、bは0又は1の数である。R17及びR18はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、あるいはR15−[B−R16b−で表される基である。R19は、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Z-は陰イオンである。〕
  5. 更に、(h)陰イオン界面活性剤を0.01〜5質量%含有する請求項1〜4何れか記載の液体洗浄剤組成物。
  6. 更に、(i)分子量100〜500のカルボン酸を0.01〜5質量%含有する請求項1〜5何れか記載の液体洗浄剤組成物。
  7. JIS K 3362:1998記載の20℃で測定する0.1質量%水溶液のpHが6〜8である請求項1〜6何れか記載の液体洗浄剤組成物。
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