JP5604221B2 - 衣料の処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、衣料の処理方法に関する。
衣類等の繊維製品は、着用・使用と洗濯・乾燥を繰り返すうちに繊維処理剤が洗い落とされたり、繊維が本来保有している柔らかさ・嵩高さ・しっかり感等の風合いが損なわれたり、繊維同士の摩擦力が上昇して損傷が促進されることによって風合いが低下する。従来、これを防止するために濯ぎ工程に柔軟剤組成物(柔軟剤、糊剤等)等の繊維処理剤が使用されている。
近年、洗濯機の大容量化にともない、一度に多量の洗濯物が洗濯されるようになった。また、環境保全の観点から1回の洗濯で用いられる水の量を低減化させることも行われ、それに伴い、洗濯物当たりの濯ぎ水量も少なくなってきている。また、濯ぎ1回を訴求した洗剤も市販されるようになってきている。これにより、濯ぎが不十分な段階で柔軟剤組成物が使用される場合があり、この場合、柔軟剤組成物の効果が低下するという課題がある。かかる課題に対し、柔軟剤組成物を特定の組成とすることが提案されている。例えば、特許文献1には分子内にアルキル基又はアルケニル基を1〜3個有する柔軟基剤の組成を特定の組成にする組成物が開示されている。特許文献2には特定の分子量を有するカチオン性重合体を含有する組成物が開示されている。
一方、特許文献3には、洗浄剤組成物の残留性を低減化する、特定の2種類の非イオン性界面活性剤及び脂肪酸又はその塩を含有する洗浄剤組成物が提案されている。また、特許文献4には、洗浄後の衣料の柔軟性を向上させるために、アミドアミン化合物を含有する洗浄剤組成物が開示されている。
特開2001−336065号公報 特開2002−105857号公報 特開2009−155594号公報 特開2009−144002号公報
特許文献1及び2に記載の柔軟剤組成物においても、浴比(即ち、衣料に対する水の量)が低く、且つ濯ぎが1回の場合には衣料を柔らかくする効果は充分でなく、更なる改善が求められている。また、特許文献3及び4の洗浄剤組成物を用いても、衣料を柔らかくする効果は不十分であった。
本発明の課題は、低浴比での洗浄及び低浴比での濯ぎや濯ぎ無し等の条件で、洗剤成分が洗濯物に残留した場合においても、使用する柔軟剤組成物の柔軟効果を十分に発現させることができ、衣料に優れた柔軟性を付与し得る、衣料の処理方法を提供することにある。
本発明は、下記工程1〜工程3からなる衣料の処理方法を提供する。
工程1:下記洗浄剤組成物を0.02〜0.2質量%含有する洗浄水を用いて、衣料を浴比3〜15の条件下で洗浄する工程
工程2:前記工程1の後に、前記工程1で使用した洗浄水を衣料から脱水する工程
工程3:前記工程2で得られた衣料を、下記柔軟剤組成物と浴比3〜20の条件下で接触させる工程
〔洗浄剤組成物〕
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有し、(A)成分の含有量が20〜70質量%、(A)成分と(B)成分の質量比〔(A)成分/(B)成分〕が1.6〜20、(A)成分と(C)成分の質量比〔(A)成分/(C)成分〕が2〜100、(C)成分と(D)成分の質量比〔(C)成分/(D)成分〕が0.2〜1である洗浄剤組成物
(A)成分:下記一般式(I)で表される非イオン性界面活性剤
−X−〔(EO)/(PO)〕−R (I)
(式中、Rは炭化水素基であり、Xは−O−又は−COO−であり、R−X−の総炭素数は8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5の数である。Rは水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。EO及びPOの付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)
(B)成分:下記一般式(II)で表される非イオン性化合物
−O−〔(EO)n1/(PO)m1〕−H (II)
(式中、Rは炭素数1〜3の炭化水素基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n1及びm2は平均付加モル数を表し、n1は5〜25の数であり、m1は0〜5の数である。EO及びPOの付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)
(C)成分:下記一般式(III)で表されるアミン又はその酸塩
Figure 0005604221

(式中、Rはエステル基又はアミド基で分断された総炭素数14〜28の炭化水素基である。R、Rは、それぞれ独立に、炭化水素基の水素原子が一部ヒドロキシ基で置換されていても良い炭素数1〜3の炭化水素基、又はR基である。)
(D)成分:陰イオン性界面活性剤
〔柔軟剤組成物〕
下記(E−1)成分及び(E−2)成分から選ばれる1種以上の陽イオン性化合物〔以下(E)成分という〕を0.2〜30質量%含有する柔軟剤組成物
(E−1)成分:エステル基又はアミド基で分断されていてもよい総炭素数12〜29の炭化水素基を分子内に1〜3個有する第3級アミンの酸塩又は4級化物
(E−2)成分:カチオン性ポリマー
本発明の衣料の処理方法によれば、低浴比での濯ぎや濯ぎ無し等の条件で、洗剤成分が洗濯物に残留した場合においても、使用する柔軟剤組成物の柔軟効果を十分に発現させることができ、衣料に優れた柔軟性を付与することができる。
<(A)成分>
本発明の(A)成分は、下記一般式(I)で表される非イオン性界面活性剤である。
−X−〔(EO)/(PO)〕−R (I)
(式中、Rは炭化水素基であり、Xは−O−又は−COO−であり、R−X−の総炭素数は8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5の数である。Rは水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。EO及びPOの付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)
一般式(I)において、Rである炭化水素基は、直鎖、分岐鎖、1級、2級等の何れでもよいが、好ましくは、直鎖1級炭化水素基である。洗浄性能の観点から、R−X−の総炭素数は好ましくは10〜20、より好ましくは12〜18、更に好ましくは12〜16、特に好ましくは12〜14である。
また、一般式(I)において、柔軟効果の点から、Xが−O−の場合には、RはHが好ましく、nは14〜25が好ましく、mは1〜2の数が好ましい。一方、Xが−COO−の場合には、Rは炭素数1〜3の炭化水素基が好ましく、炭素数1又は2の炭化水素基がより好ましく、メチル基が更に好ましい。nは5〜20が好ましく、6〜16が好ましい。mは0が好ましい。EOとPOはランダム付加でもブロック付加でもよいが、ブロック付加がより好ましい。
<(B)成分>
本発明の(B)成分は、下記一般式(II)で表される非イオン性化合物である。
−O−〔(EO)n1/(PO)m1〕−H (II)
(式中、Rは炭素数1〜3の炭化水素基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n1及びm2は平均付加モル数を表し、n1は5〜25の数であり、m1は0〜5の数である。EO及びPOの付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)
一般式(II)において、十分な柔軟効果を実現する観点から、Rは、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。n1は、好ましくは8〜20、より好ましくは12〜20の数であり、m1は、好ましくは0〜3、より好ましくは0の数である。EOとPOはランダム付加でもブロック付加でもよいが、柔軟性付与効果を実現する観点からブロック付加がより好ましい。
<(C)成分>
本発明の(C)成分は、下記一般式(III)で表されるアミン又はその酸塩である。
Figure 0005604221

(式中、Rはエステル基又はアミド基で分断された総炭素数14〜28の炭化水素基である。R、Rは、それぞれ独立に、炭化水素基の水素原子が一部ヒドロキシ基で置換されていても良い炭素数1〜3の炭化水素基、又はR基である。)
(C)成分の具体例としては、制限されるものではないが、N−(3−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−ミリストイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−パルミトイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−ステアロイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−ベヘノイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−オレオイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−パルミトイルアミノ)プロピル−N,N−ジエタノールアミン、N−(3−ステアロイルアミノ)プロピル−N,N−ジエタノールアミン等の脂肪族アミドアルキル三級アミン及びそれらの塩、N−(2−パルミトイルオキシ)エチル−N,N−ジメチルアミン、N−(2−ステアロイルオキシ)エチル−N,N−ジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル三級アミン及びそれらの塩等が挙げられ、これらの中でもN−(3−ミリストイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−パルミトイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−ステアロイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−ベヘノイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(3−オレオイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン及びこれらの塩が好ましく、特にN−(3−ステアロイルアミノ)プロピル−N,N−ジメチルアミン及びその塩が好ましい。
<(D)成分>
本発明の(D)成分は、陰イオン性界面活性剤である。(D)成分の好適な例としては、炭素数8〜16、好ましくは10〜14のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩;炭素数10〜20、好ましくは12〜18のアルキル基を有するアルキル硫酸エステル及び/又はその塩;炭素数10〜20、好ましくは12〜18のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜10、好ましくは2〜8のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル及び/又はその塩;炭素数10〜20のアルキル基を有するα−オレフィンスルホン酸及び/又はその塩;炭素数10〜20、好ましくは12〜14のアルキル基を有するアルカンスルホン酸及び/又はその塩、好ましくは2級アルカンスルホン酸及び/又はその塩;炭素数10〜20のアルキル基を有するα−スルホ脂肪酸メチルエステル及び/又はその塩;炭素数10〜20のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜10のポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及び/又はその塩;炭素数12〜14の高級脂肪酸及び/又はその塩(石鹸)等が挙げられる。
上記のなかでも、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル及び/又はその塩、アルカンスルホン酸及び/又はその塩が好ましく、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩がより好ましい。
塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
<(E)成分>
本発明の(E)成分は、下記(E−1)成分及び/又は(E−2)成分から選ばれる1種以上の陽イオン性化合物である。
(E−1)成分:エステル基又はアミド基で分断されていてもよい総炭素数12〜29の炭化水素基を分子内に1〜3個有する第3級アミンの酸塩又は4級化物
(E−2)成分:カチオン性ポリマー
好ましい(E−1)成分としては、下記一般式(1)で表される第3級アミン、その酸塩及びその4級化物から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
Figure 0005604221

(式中、R、R及びRは、それぞれ独立に、式R10−A−R11−で表される総炭素数12〜29の炭化水素基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基又は炭素数1〜3のアルキル基であるが、R、R及びRのうち少なくとも1つは式R10−A−R11−で表される総炭素数12〜29の炭化水素基である。ここで、R10は飽和又は不飽和の脂肪族炭化水素基、Aはエステル基又はアミド基、R11は炭素数1〜3のアルキレン基である)。
一般式(1)で表される化合物は、例えば下記一般式(2)で表されるアミン化合物(e1)と、炭素数12〜26の脂肪酸又はその低級アルキル(アルキル基炭素数1〜3)エステル(e2)とのエステル化反応、アミド化反応又はエステル交換反応により得ることができる。また、後述するように、その酸塩は、無機酸又は有機酸を用いてさらに中和反応させることにより、また、その4級化物は、アルキル化剤を用いてさらに4級化反応させることにより得ることができる。
Figure 0005604221

(式中、X、Y、Zはそれぞれ独立に水素、ヒドロキシ基、1級アミノ基及び2級アミノ基から選ばれる基であり、X、Y、Zの少なくとも一つはヒドロキシ基から選ばれる基である。R12、R13、R14はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基、又はプロピレン基である。)
一般式(2)で表される化合物の好ましい具体例としては、特に制限されるものではないが、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−アミノプロピル)アミン、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N,N−ジメチル−N−(3−アミノプロピル)アミン等が挙げられる。
(E)成分の製造に用いられる上記(e2)成分の具体例としては、特に制限されるものではないが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸又はその低級アルキルエステル;ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸又はその低級アルキルエステル;牛脂、豚脂、パーム油、大豆油、ナタネ油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油等の天然油脂を分解・精製して得られる脂肪酸又はその低級アルキルエステル(好ましくはメチルエステル又はエチルエステル);並びにこれらの硬化脂肪酸、部分硬化脂肪酸又はそれらの低級アルキルエステル(好ましくはメチルエステル又はエチルエステル)等を挙げることができる。
また、一般式(1)で表される第3級アミンを無機酸又は有機酸で中和することで酸塩を得ることができる。無機酸の具体例としては、塩酸又は硫酸等が挙げられ、有機酸の具体例としては、グリコール酸、安息香酸又はサリチル酸等の炭素数2〜8のモノカルボン酸、クエン酸又はマレイン酸等の炭素数3〜10の多価カルボン酸等が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物の4級化に用いられるアルキル化剤としては、メチルクロリド等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸又はジエチル硫酸等のジアルキル硫酸が挙げられる。
(E−2)成分のカチオン性ポリマーは、カチオン性基を有する水溶性高分子化合物である。カチオン性基とは、水中に存在する時、水のpHによってはカチオン性を有するものを意味する。アミノ基又はその酸塩及び第4級アンモニウム基から選ばれる1種以上のカチオン性基を有する水溶性高分子化合物が好ましい。なお、本発明において、水溶性高分子とは、25℃の水100gに対し、高分子化合物1gを加えたときに、その液が濁らず透明であるものをいう。
(E−2)成分のカチオン性ポリマーは、カチオン化度が0.1%以上のものが好適であり、好ましくは0.1〜35%、より好ましくは2.5〜15%、更に好ましくは4〜10%のカチオン化度を有するものが好ましい。
ここで、カチオン化度とは、(E−2)成分がカチオン性モノマーの重合体、カチオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体、又はノニオン性重合体の一部をカチオン性基で変性又は置換したもの(カチオン化セルロースなど)の場合、下記式(i)により算出される値と定義する。(E−2)成分がカチオン性モノマーとアニオン性モノマーの共重合体、又はカチオン性モノマーとアニオン性モノマーとノニオン性モノマーの共重合体の場合、下記式(ii)により算出される値と定義する。
カチオン化度(%)=X×Y×100 …式(i)
〔X:カチオン性ポリマーのカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量、Y:カチオン性ポリマー1g中に含まれるカチオン性基のモル数〕
カチオン化度(%)=X×(Y−Z)×100 …式(ii)
〔X:カチオン性ポリマーのカチオン性基中のカチオン化された原子(窒素等)の原子量、Y:カチオン性ポリマー1g中に含まれるカチオン性基のモル数、Z:カチオン性ポリマー1g中に含まれるアニオン性基のモル数(Zのアニオン性基とは、高分子鎖中のモノマー単位に含まれるカルボキシル基、スルホン酸基などが挙げられる。具体的には、アクリル酸中のカルボン酸などである。ただし、カチオン性基の対イオンは含まない。)〕
(E−2)成分のカチオン性ポリマーの重量平均分子量は、好ましくは1,000〜5,000,000、より好ましくは10,000〜3,000,000、更に好ましくは100,000〜2,000,000である。重量平均分子量をかかる範囲とすることで、粘度の上昇を抑えて使用性を優秀なものとすることが可能となる。なお、本発明において、カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質としてゲル濾過クロマトグラフィ法で測定することができる。
(E−2)成分の好適な例としては、MERQUAT100(NALCO社製)、アデカカチオエースPD−50(旭電化工業(株))、ダイドールEC−004、ダイドールHEC、ダイドールEC(大同化成工業(株)製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体;MERQUAT550(NALCO社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体;MERQUAT280(NALCO社製)等の塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体;レオガードMGP、レオガードKGP(ライオン(株)製)等のカチオン化セルロース;LUVIQUAT−FC905(BASF社製)等の塩化イミダゾリニウム・ビニルピロリドン共重体;LUGALVAN−G15000(BASF社製)等のポリエチレンイミン;ポバールCM318((株)クラレ製)等のカチオン化ポリビニルアルコール;キトサン等のアミノ基を有する天然系の高分子誘導体;ジエチルアミノメタクリレート・エチレンオキシド等が付加された親水基を有するビニルモノマーとの共重合体等が挙げられるが、水に溶解時にカチオン性を有する高分子化合物であればよく、本例に限定されるものではない。好ましいカチオン性ポリマーとしては、ジメチルジアリルアンモニウム塩を重合して得られるカチオン性ポリマーが挙げられ、中でも、塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体(特に重量平均分子量1000〜500万の塩化ジメチルジアリルアンモニウムの重合体)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及び塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体が特に好ましい。
<(F)成分>
本発明の(F)成分は、非イオン性の衣料用柔軟基剤である。(F)成分としては、下記(F−1)及び(F−2)から選ばれる1種以上が好適である。
(F−1):炭素数2〜8の2〜8価の多価アルコールと炭素数12〜22の脂肪酸とのエステル
(F−2):HLBが0を超え7以下であるポリエーテル変性シリコーン
(F−1)の脂肪酸エステルは、例えば、1)炭素数2〜8の2〜8価の多価アルコールと炭素数12〜22の脂肪酸とのエステル化反応、2)炭素数2〜8の2〜8価の多価アルコールと、炭素数12〜22の脂肪酸の短鎖アルキル(炭素数1〜3)エステルとのエステル交換反応、又は3)炭素数12〜22の脂肪酸に対応する油脂と、炭素数2〜8の2〜8価の多価アルコールとのエステル交換反応等の公知の方法によって調製することができる。
炭素数2〜8の2〜8価のアルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ペンタエリスリトール又は糖アルコール(例えばソルビトール、ソルビタン、グルコース又はスクロース等)が挙げられる。
炭素数12〜22の脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。
(F−2)のポリエーテル変性シリコーンのHLBは、好ましくは0を超え3以下である。
(F−2)のポリエーテル変性シリコーンとしては、下記一般式(3)で表される化合物〔以下(F−2−1)成分という〕、一般式(4)で表される化合物〔以下(F−2−2)成分という〕が挙げられる。
Figure 0005604221

(式中、R7aは水素原子又は1価の炭化水素基を示し、水素原子又はメチル基が好ましい。R7bは炭素数1〜20の2価炭化水素基を示し、炭素数3〜6の2価炭化水素基が好ましく、特にアルキレン基が好ましい。R7cは炭素数1〜3のアルキル基、水素原子又はヒドロキシ基を示し、メチル基が好ましい。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基である。fはエチレンオキシ基の平均付加モル数、gはプロピレンオキシ基の平均付加モル数、hは平均で0以上の数、iは平均で0以上の数を示し、これらの値は、25℃におけるポリエーテル変性シリコーンの粘度が、好ましくは2〜100万mm2/s、更に好ましくは50〜50万mm2/s、特に好ましくは150〜10万mm2/sとなるように選ばれるが、f、gは、それぞれ0〜60の数が好ましく、0〜35の数が更に好ましい。hは、平均で1〜500の数が好ましい。iは、平均で1〜100の数が好ましい。尚、複数個のR7a、Rb、R7c、f、g及びhは同一でも異なっていてもよい)。
Figure 0005604221

(式中、R8aは炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基、水素原子、ヒドロキシ基から選ばれ、特にメチル基が好ましい。R8b、R8cはそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキル基、水素原子、ヒドロキシ基から選ばれ、特にメチル基が好ましい。p、qは平均重合度であり、これらの値は25℃におけるポリエーテル変性シリコーンの粘度が、好ましくは2〜100万mm2/s、更に好ましくは50〜50万mm2/s、特に好ましくは150〜10万mm2/sとなるように選ばれ、pは10〜10000、好ましくは10〜1000であり、qは1〜1000、好ましくは3〜100である。R8dは、炭素数1〜3のアルキレン基であり、R8eは、−(EO)−(PO)−L(Lは炭素数1〜3のアルキル基あるいは水素原子、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基、j及びkはそれぞれ平均付加モル数を示し、その合計は1〜100、好ましくは2〜100、特に好ましくは2〜50である。)で表される基を示す。)
上記(F−2−1)成分のHLBの値は、次のようにして測定された曇数Aから、下記式で求められる値である。
HLB=曇数A×0.89+1.11
<曇数の測定法>
曇数Aは公知の方法〔界面活性剤便覧、324頁〜325頁(産業図書(株) 昭和35年7月5日発行)〕に準じて、以下のようにして測定される。
無水のポリエール変性シリコーン2.5gを秤量し、98%エタノールを加え25mlに定容(25mlメスフラスコ使用)する。次に、これを5mlホールピペットで分取し、50mlビーカーに入れ25℃の低温に保ち攪拌(マグネティックスターラー使用)しながら、2%フェノール水溶液で25mlビューレットを使用して測定する。液が混濁したところを終点とし、この滴定に要した2%フェノール水溶液のml数を曇数Aとする。
上記(F−2−2)成分のHLBの値は、下記式で求められる値である。
HLB=〔(EO)の重量%+(PO)の重量%〕÷5
本発明で用いられる(F−2−1)成分の好適な具体例としては、日本ユニカー(株)製のFZ−2203、FZ−2206、FZ−2207,FZ−2222、F1−009−01、F1−009−05、F1−009−09、F1−009−11、F1−009−13を挙げることができる。
本発明で用いられる(F−2−2)成分の好適な具体例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のSH3772M、SH3775M、信越化学工業(株)製のKF6012、KF6016、KF6017、東芝シリコーン(株)製のTSF4445、TSF4446を挙げることができる。
〔洗浄剤組成物〕
本発明の洗浄剤組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有する。
洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量は、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能、柔軟剤組成物の効果の観点から、20〜70質量%であり、好ましくは30〜65質量%、より好ましくは35〜60質量%、更に好ましくは40〜55質量%である。
洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量は、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能、柔軟剤組成物の効果の観点から、6〜40質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましく、12〜25質量%が更に好ましい。
洗浄剤組成物中における(A)成分と(B)成分の質量比〔(A)成分/(B)成分〕は、柔軟剤組成物の効果の観点から重要である。好ましい比率は1.6〜20であり、好ましくは2〜10、より好ましくは2.5〜5、更に好ましくは2.5〜3.5である。柔軟剤組成物の効果の観点から、最適な比率が存在する理由は、必ずしも明らかではないが、(A)成分と(B)成分の質量比〔(A)成分/(B)成分〕比を最適な比率にすることで、すすぎ1回のように水中での(A)成分の残留量が多い条件下でも、(B)成分が柔軟剤組成物の成分である(E)成分又は(F)成分を衣類に残留させやすくする作用をしている為であると推定している。
洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量は、洗浄性能、柔軟剤組成物の効果の観点から、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.3〜5質量%、更に好ましくは0.5〜3質量%である。
洗浄剤組成物中における(A)成分と(C)成分の質量比〔(A)成分/(C)成分〕は、洗浄性能、柔軟剤組成物の効果の観点から、2〜100であり、好ましくは2.5〜50、より好ましくは3.5〜30である。
洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量は、洗浄性能、柔軟剤組成物の効果の観点から、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.3〜5質量%、更に好ましくは0.5〜3質量%である。(D)成分は、塩の分子量によって、その質量が異なることから、本発明では塩ではなく、酸型、即ち、対イオンを水素原子イオンと仮定した時の質量を(D)成分の質量とする。
洗浄剤組成物中における(C)成分と(D)成分の質量比〔(C)成分/(D)成分〕は、洗浄性能、柔軟剤組成物の効果の観点から、0.2〜1であり、好ましくは0.25〜0.8、より好ましくは0.25〜0.7である。
本発明の洗浄剤組成物において、上記(A)〜(D)成分並びに以下に記載する<その他成分>以外の成分は水とし得る。安定性、取扱い性の観点から、洗浄剤組成物中の水の含有量は、好ましくは10〜60質量%、より好ましくは12〜50質量%、更に好ましくは15〜40質量%である。
(A)〜(D)成分の含有量並びに(A)成分/(B)成分の質量比、(A)成分/(C)成分の質量比、(C)成分/(D)成分の質量比を上記の範囲とすることで、低浴比での濯ぎや濯ぎ無し等の条件で、洗剤成分が洗濯物に残留した場合においても、使用する柔軟剤組成物の柔軟効果を阻害しない洗浄剤組成物を実現し得る。また、このような範囲の組成物とすることで、1回濯ぎが達成できる。
<その他成分>
本発明の洗浄剤組成物には、上記の成分以外に必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の任意成分を適宜配合することができる。
例えば、その他の界面活性剤(陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、その他の非イオン性界面活性剤)、粘度低下剤(エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類など)、アルカリ剤(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン等)、金属イオン捕捉剤(マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸、又はそれらの塩等)、シリコーン等の風合い向上剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、酵素、着香剤、乳濁化剤又は酸化防止剤等の添加剤などが挙げられる。酸化防止剤としては、特に限定されるものではないが、洗浄力と液安定性が良好なことから、フェノール系酸化防止剤が好ましく、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等のモノフェノール系酸化防止剤; 2 , 2 ‘ − メチレンビス( 4 − メチル− 6 −t − ブチルフェノール等のビスフェノール系酸化防止剤; d l − α − トコフェロール等の高分子型フェノール系酸化防止剤がより好ましく、モノフェノール系酸化防止剤、高分子型フェノール系酸化防止剤が更に好ましい。モノフェノール系酸化防止剤のなかでは、ジブチルヒドロキシトルエンが特に好ましく、高分子型フェノール系酸化防止剤のなかでは、dl− α − トコフェロールが特に好ましい。
洗浄剤組成物の安定性、使用時における水への希釈溶解性、洗浄性能の観点から、本発明の洗濯用洗浄剤組成物の25℃におけるpHは好ましくは5〜9、より好ましくは6〜8とすることが好適である。pH調整剤としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、多価カルボン酸類、ヒドロキシカルボン酸類等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン、アンモニア等が挙げられ、液体洗浄剤組成物の経時安定性の面から、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましい。なお、洗浄剤組成物のpHは、JIS K3362:1998記載の方法に従って測定することができる。
〔柔軟剤組成物〕
本発明で用いる柔軟剤組成物は、上記(E−1)成分及び(E−2)成分から選ばれる1種以上の陽イオン性化合物(即ち、(E)成分)を0.2〜30質量%含有する。
柔軟性付与の観点から、柔軟剤組成物中の(E−1)成分の含有量は、好ましくは3〜30質量%、より好ましくは5〜25質量%、更に好ましくは10〜24質量%である。柔軟剤組成物中の(E−2)成分の含有量は、好ましくは0.2〜10質量%、より好ましくは0.2〜8質量%、更に好ましくは0.5〜7質量%である。(E−1)成分と(E−2)成分を併用する場合、(E−1)成分と(E−2)成分の質量比〔(E−1)成分/(E−2)成分〕は、好ましくは200/1〜1/10、より好ましくは150/1〜1/1である。また、(E−1)成分と(E−2)成分を併用する場合、柔軟剤組成物中における(E−1)成分と(E−2)成分の合計含有量は、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは10〜24質量%である。
本発明で用いる柔軟剤組成物は、本願発明の効果をより享受できる観点から、更に上記(F)成分を含有することが好適である。(F)成分を含有する場合、(E)成分と(F)成分との質量比〔(E)成分/(F)成分〕は、本願発明の効果をより享受できる観点から、好ましくは0.05〜20であり、より好ましくは0.05〜18、更に好ましく0.05〜2、特に好ましくは0.05〜1である。
本発明で用いる柔軟剤組成物において、上記(E)成分、(F)成分並びに以下に記載する<その他成分>以外の成分は水とし得る。製剤化の観点から、柔軟剤組成物中の水の含有量は、好ましくは40〜95質量%、より好ましくは60〜90質量%である。
<その他成分>
柔軟剤組成物に関しても、洗浄剤組成物の場合と同様に、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の任意成分を適宜配合することができる。任意成分の詳細に関しては、洗浄剤組成物に関する先の説明を参照されたい。柔軟剤組成物においては、安定に溶解、分散、乳化させる観点から、界面活性剤としてはポリオキシアルキレン型非イオン性界面活性剤を含有することが好適である。
また、柔軟効果を向上させる観点から、柔軟剤組成物は脂肪酸を含有することが好適である。脂肪酸としては、具体的にはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、エルカ酸、ベヘニン酸等の炭素数12〜22の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸がより好ましい。
柔軟剤組成物は、貯蔵安定性の観点から、無機塩を含有することが好適である。好適な無機塩の例としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化マグネシウムが挙げられる。
柔軟剤組成物は、必要に応じて溶剤を含有することができる。溶剤としては、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールから選ばれる溶剤が好ましく、匂いの観点からエタノールがより好ましい。
[衣料の処理方法]
本発明の衣料の処理方法は、下記工程1〜工程3を包含する。
工程1:上記の洗浄剤組成物を0.02〜0.2質量%含有する洗浄水を用いて、衣料を浴比3〜15の条件下で洗浄する工程
工程2:工程1の後に、工程1で使用した洗浄水を衣料から脱水する工程
工程3:工程2で得られた衣料を、水中で上記の柔軟剤組成物と接触させる工程
工程1は、本発明の洗浄剤組成物を用いて衣料を洗浄する工程である。工程1は、例えば、洗濯機を用いた洗濯時に、洗濯物(衣料)と一緒に洗浄剤組成物を水に投入することによって実施することができる。本発明の効果をより享受できる観点から、工程1における浴比(即ち、洗浄水/衣料の質量比)は、3〜15であり、好ましくは3〜12、より好ましくは4〜10である。
工程2は、工程1の洗浄水を衣料から脱水する工程である。衣料から洗浄水を完全に除去する必要はなく、家庭における洗濯時に通常行われているレベル(例えば、洗濯機を用いた洗濯における脱水過程)にて衣料から洗浄水を脱水すれば十分である。好ましくは、乾燥時の衣料質量に対して、50〜80質量%の洗浄水が含有する程度に脱水することが好ましい。
工程3は、工程2で得られた脱水後の衣料を、水中で柔軟剤組成物と接触させる工程である。例えば、洗濯時の濯ぎの段階で、濯ぎ水中に柔軟剤組成物を投入することによって実施することができる。工程3における浴比は、工程1と同様に低いレベル、詳細には3〜20、好ましくは3〜18、より好ましくは4〜15とすることができる。本発明では、濯ぎは1回とすることができ、かかる1回濯ぎ時の濯ぎ水に柔軟剤組成物を投入する場合であっても、柔軟剤組成物の柔軟性付与効果を十分に発現させることができる。
このように、特定の洗浄剤組成物を用いて衣料の洗浄を行う本願発明の処理方法においては、脱水後の衣料を低浴比で且つ1回濯ぎ条件にて柔軟剤組成物で処理する場合であっても、柔軟剤組成物の柔軟効果を阻害することはなく、優れた柔軟性を衣料に付与できる。詳細には、洗濯衣料1kg当たり、本発明の洗濯用洗浄剤組成物を0.02〜0.2質量%含有する洗濯水3〜15L(浴比3〜15)を用いて洗浄工程(「工程1」)を行った後、脱水工程(「工程2」)を行い、次いで1回目の濯ぎ工程において濯ぎ水3〜20L(浴比3〜20)に柔軟剤組成物を添加する処理においても、柔軟剤組成物の柔軟性付与効果を十分に発現させることができ、衣料に十分な柔軟性を付与することが可能である。更には、洗濯衣料1kg当たり、洗濯水3〜10L(浴比3〜10)、濯ぎ水3〜10L(浴比3〜10)という過酷な条件でも、十分な柔軟剤組成物の効果を発現できる。
〔洗浄剤組成物〕
下記(A)〜(D)成分、その他成分及び水を用いて、表1記載の組成を有する洗浄剤組成物を調製した。
<(A)成分>
・A−1:一般式(I)中、Rが炭素数12の直鎖1級アルキル基、Xが−O−、nが12、mが0、Rが水素原子の非イオン性界面活性剤(エマルゲン120、花王(株)製)
・A−2:一般式(I)中、Rが炭素数12の直鎖1級アルキル基、Xが−O−、nが9、mが0、Rが水素原子の非イオン性界面活性剤(エマルゲン109P、花王(株)製)
・A−3:一般式(I)中、Rが炭素数12の直鎖1級アルキル基、Xが−O−、nが19、mが0、Rが水素原子の非イオン性界面活性剤(エマルゲン147、花王(株)製)
・A−4:一般式(I)中、Rが炭素数12の直鎖1級アルキル基、Xが−O−、nが20、mが2、Rが水素原子であり、EOとPOの配列がR−O−(EO)10−(PO)−(EO)10−Hである非イオン性界面活性剤〔(EO)、(PO)の添え数字は平均付加モル数〕
・A−5:一般式(I)中、Rが炭素数11の直鎖1級アルキル基、Xが−COO−、nが10、mが0、Rがメチル基の非イオン性界面活性剤
<(A’)成分:(A)成分の比較化合物>
・A’−1:一般式(I)中、Rが炭素数12の直鎖1級アルキル基、Xが−O−、nが41、mが0、Rが水素原子の非イオン性界面活性剤(エマルゲン130K、花王(株)製)
・A’−2:一般式(I)中、Rが炭素数12の直鎖1級アルキル基、Xが−O−、nが3、mが0、Rが水素原子の非イオン性界面活性剤(エマルゲン103、花王(株)製)
<(B)成分>
・B−1:一般式(II)中、Rがメチル基、n1が9、m1が0の非イオン性化合物
・B−2:一般式(II)中、Rがメチル基、n1が20、m1が0の非イオン性化合物
<(B’)成分:(B)成分の比較化合物>
・B’−1:一般式(II)中、Rが水素原子、n1が9、m1が0の非イオン性化合物
・B’−2:一般式(II)中、Rがメチル基、n1が3、m1が0の非イオン性化合物
・B’−3:一般式(II)中、Rがメチル基、n1が30、m1が0の非イオン性化合物
<(C)成分>
・C−1:N−(3−ステアロイルアミノプロピル)−N,N−ジメチルアミン
<(D)成分>
・D−1:ドデシルベンゼンスルホン酸(ネオペレックスGS、花王(株)製)
・D−2:ステアリン酸ナトリウム(SS−40N、花王(株)製)
・D−3:ポリオキシエチレン(EO平均3モル)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(エマール20C、花王(株)製)
<その他成分:( )内は洗浄剤組成物中の含有量>
・クエン酸無水物(0.2質量%)
・安息香酸(0.5質量%)
・エタノール(5質量%)
・イソプロパノール(1質量%)
・p−トルエンスルホン酸(1.5質量%)
・モノエタノールアミン(pH調製量)
・プロテアーゼ(0.5質量%)
・香料(0.5質量%)
〔柔軟剤組成物〕
下記(E)成分、(F)成分、その他成分及び水を用いて、表2記載の組成を有する柔軟剤組成物を調製した。
<(E)成分>
(E−1−1):N,N−ジアルカノイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド(アルカノイル基組成:ステアロイル基/オレオイル基/パルミトイル基(質量比)=5/3/2)
(E−2−1):塩化ジアリルジメチルアンモニウム塩(マーコート100、分子量40万、NALCO社製)
<(F)成分>
(F−1−1):ソルビタンモノパルミテート(花王(株)製、レオドールSP−P10)
(F−2−1):ポリエーテル変性シリコーン(東レ・ダウ・コーニング製、FZ−2203、HLB=1)
<その他成分>
・エタノール
・グリセリン
・ポリオキシエチレン(平均付加モル数19)ラウリルエーテル
・イオン交換水
・10%塩酸水溶液
・10%水酸化ナトリウム水溶液
実施例1〜13及び比較例1〜9
表1記載の各洗浄剤組成物と、表2記載の柔軟剤組成物Aを用い、以下に示す方法で衣料を処理し、柔軟効果を評価した。結果を表1に示す。
<衣料の処理方法>
木綿タオル(武井タオル(株)製、木綿100%、30cm×75cm、約70g/枚)3kgを、表1記載の洗浄剤組成物を用いて洗濯機(松下電器産業(株)製ドラム式洗濯機VR−1100)で洗濯した(洗剤濃度0.05質量%、水温20℃、洗浄20分−脱水3分−濯ぎ1回)。その際、表2記載の柔軟剤組成物Aを20g、柔軟剤自動投入口に投入した。なお、洗浄水量、濯ぎ水量は、何れも18L(浴比6)であった。
洗濯終了後、23℃、40%RHにて12時間乾燥させた(「評価衣料」)。
<柔軟効果の評価>
以下に示す比較基準衣料1を用意し、以下に示す評価基準に従って、評価衣料の柔軟効果を評価した。なお、表1に示す「柔軟性評価1」は、比較基準衣料1を基準とした場合の評価衣料の柔軟性評価結果を示す。
比較基準衣料1:表1記載の比較例8の洗浄剤組成物を用い且つ濯ぎ回数を2回とした以外は、上記<衣料の処理方法>と同様に処理された衣料
ここで、上記の比較基準衣料1に関しては、2回目の濯ぎ時に柔軟剤組成物が濯ぎ水に投入されることは理解されよう。
評価基準:
評価点0:評価衣料よりも比較基準衣料1の方が柔らかい
評価点1:評価衣料は比較基準衣料1よりも僅かに柔らかさは劣るが満足できる
評価点2:評価衣料と比較基準衣料1は同じ柔らかさである
評価は10人のパネラー(30代男性10人)の平均点を求めた。平均点が1以上であるものが合格である。
Figure 0005604221
Figure 0005604221
実施例14及び比較例10
柔軟剤組成物の量を1.5倍の30gとした以外は、実施例1、比較例8と同様に処理を行い、同じ評価を行った。結果を表3に示す。比較例10と実施例14を比較すると、柔軟剤組成物(A)よりも、柔軟剤組成物(B)又は(C)の方が柔軟性の向上効果が著しく、本願の効果をより享受できることが理解できる。
Figure 0005604221

Claims (4)

  1. 下記工程1〜工程3からなる衣料の処理方法。
    工程1:下記洗浄剤組成物を0.02〜0.2質量%含有する洗浄水を用いて、衣料を浴比3〜15の条件下で洗浄する工程
    工程2:前記工程1の後に、前記工程1で使用した洗浄水を衣料から脱水する工程
    工程3:前記工程2で得られた衣料を、下記柔軟剤組成物と浴比3〜20の条件下で接触させる工程
    〔洗浄剤組成物〕
    (A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有し、(A)成分の含有量が20〜70質量%、(A)成分と(B)成分の質量比〔(A)成分/(B)成分〕が1.6〜20、(A)成分と(C)成分の質量比〔(A)成分/(C)成分〕が2〜100、(C)成分と(D)成分の質量比〔(C)成分/(D)成分〕が0.2〜1である洗浄剤組成物
    (A)成分:下記一般式(I)で表される非イオン性界面活性剤
    −X−〔(EO)/(PO)〕−R (I)
    (式中、Rは炭化水素基であり、Xは−O−又は−COO−であり、R−X−の総炭素数は8〜22である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n及びmは平均付加モル数を表し、nは5〜25の数であり、mは0〜5の数である。Rは水素原子又は炭素数1〜3の炭化水素基である。EO及びPOの付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)
    (B)成分:下記一般式(II)で表される非イオン性化合物
    −O−〔(EO)n1/(PO)m1〕−H (II)
    (式中、Rは炭素数1〜3の炭化水素基である。EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を表し、n1及びm2は平均付加モル数を表し、n1は5〜25の数であり、m1は0〜5の数である。EO及びPOの付加形態はランダム付加又はブロック付加のいずれでもよい。)
    (C)成分:下記一般式(III)で表されるアミン又はその酸塩
    Figure 0005604221

    (式中、Rはエステル基又はアミド基で分断された炭素数14〜28の炭化水素基である。R、Rは、それぞれ独立に、炭化水素基の水素原子が一部ヒドロキシ基で置換されていても良い炭素数1〜3の炭化水素基、又はR基である。)
    (D)成分:陰イオン性界面活性剤
    〔柔軟剤組成物〕
    下記(E−1)成分及び(E−2)成分から選ばれる1種以上の陽イオン性化合物〔以下(E)成分という〕を0.2〜30質量%含有する柔軟剤組成物
    (E−1)成分:エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜29の炭化水素基を分子内に1〜3個有する第3級アミンの酸塩又は4級化物
    (E−2)成分:カチオン性ポリマー
  2. 前記洗浄剤組成物中の(A)成分と(B)成分の質量比〔(A)成分/(B)成分〕が2〜10である、請求項1記載の衣料の処理方法。
  3. 前記柔軟剤組成物が更に非イオン性の衣料用柔軟基剤〔以下(F)成分という〕を含有し、該組成物中の前記(E)成分と(F)成分の質量比〔(E)成分/(F)成分〕が0.05〜20である、請求項1又は2記載の衣料の処理方法。
  4. 前記(E)成分と(F)成分の質量比〔(E)成分/(F)成分〕が0.05〜1である、請求項3記載の衣料の処理方法。
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