JP4926682B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents
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Description
下記一般式(1)で示される化合物、又はその酸塩に由来するモノマー単位(A)及び、下記一般式(2)で示される化合物に由来するモノマー単位(B)を、(A)/(B)=55/45〜98/2のモル比で含有する、高分子化合物。
下記一般式(4)で表され、一般式(4)中のR24が炭素数1〜3のアルキル基である化合物、下記一般式(4)で表され、一般式(4)中のR24が水素原子である化合物、及び一般式(5)で表される化合物の混合物から選ばれる一種以上。
水及びlogPが2以下の溶剤から選ばれる少なくとも1種の化合物
モノマー単位(A)の由来となる、一般式(1)で表される化合物のうち、一般式(1)中のXが−COO−R6−である化合物としては、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノメチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノブチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノメチル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノブチル、メタクリル酸N,N−ジメチルアミノプロピル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノメチル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノブチル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノエチル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノメチル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノブチル、メタクリル酸N,N−ジエチルアミノプロピル等が挙げられる。
(1%酢酸/エタノール):水=3:7(質量比)の混合溶媒で調製したLiBrの50mmol/L溶液を溶媒として、極性溶媒用GPCカラム「α−M(東ソー(株)製)」を2本直列して用い、ポリエチレングリコール換算の分子量により算出する。
ファーミンDM20(花王(株)製)の1mmol/L−CHCl3溶液にて、有機溶媒用GPCカラム「K−804(昭和電工(株)製)」を2本直列して用い、ポリスチレン換算の分子量により算出する。
(b)成分は、前記一般式(4)で表される化合物(一般式(4)中のR24が炭素数1〜3のアルキル基である化合物〔以下、化合物(b1)という〕及び一般式(4)中のR24が水素原子である化合物〔以下、化合物(b2)〕)及び一般式(5)で表される化合物〔以下、化合物(b3)という〕から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
(i)エステル基、及び、又はアミド基で分断されている総炭素数14〜26の飽和炭化水素基〔以下、基(i)という〕
(ii)エステル基、及び、又はアミド基で分断されている総炭素数14〜26の二重結合を1個以上有する不飽和炭化水素基〔以下、基(ii)という〕
(iii)炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基〔以下、基(iii)という〕
(iv)炭素数1〜3のアルキル基〔以下、基(iv)という〕
の何れかであり、少なくともひとつは基(i)及び基(ii)から選ばれる基である。透明性の維持と柔軟効果の観点から、(i)又は(ii)の基はエステル基で分断されている基であることが好ましい。
本発明の(c)成分は水及びClogPが2以下の溶剤から選ばれる少なくとも1種の化合物である。ここでlogPとは、有機化合物の水と1−オクタノールに対する親和性を示す係数であり、それぞれの溶媒中における化合物の平衡濃度の比を底10に対するそれらの対数logPの形で示すのが一般的である。多くの化合物のlogP値が報告され、Daylight Chemical Information Systems, Inc. (Daylight CIS)等から入手しうるデータベースには多くの値が掲載されているので参照できる。本願においては、Daylight CISから入手できるプログラム“CLOGP"で計算した値を用いる。このプログラムは、実測のlogP値がある場合にはそれと伴に、Hansch, Leoのフラグメントアプローチにより算出される“計算logP(ClogP)"の値を出力する。このClogP値は現在最も汎用的で信頼できる推定値であり、本発明ではプログラムCLOGP v4.01により計算したClo
gP値を用いる。
本発明の液体柔軟剤組成物は、貯蔵安定性の向上の点から、非イオン界面活性剤(以下(d)成分という)をさらに含有することが好ましい。
R31−E−〔(R32O)d−R33〕e (7)
〔式中、R31は、炭素数8〜18、好ましくは8〜16のアルキル基又はアルケニル基である。R32は、炭素数2又は3のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基である。R33は、炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子である。dは、2〜100、好ましくは4〜80、より好ましくは5〜60、特に好ましくは6〜50の数を示す。Eは、−O−、−COO−、−CON<又は−N<であり、Eが−O−又は−COO−の場合eは1であり、Eが−CON<又は−N<の場合eは2である。〕
R31−O−(C2H4O)f−H (7−1)
〔式中、R31は前記の意味を示す。fは2〜100、好ましくは10〜50の数である。〕
R31−O−(C2H4O)g−(C3H6O)h−H (7−2)
〔式中、R31は前記の意味を示す。g及びhはそれぞれ独立に2〜100、好ましくは5〜20の数であり、(C2H4O)と(C3H6O)はランダムあるいはブロック付加体であってもよい。〕
(1)エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸などのホスホン酸又はこれらの塩(好ましくは、アルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩)。
(2)ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、ジエンコル酸、アルキルグリシン−N,N−ジ酢酸、アスパラギン酸−N,N−ジ酢酸、セリン−N,N−ジ酢酸、グルタミン酸二酢酸、エチレンジアミンコハク酸などのアミノポリ酢酸又はこれらの塩(好ましくは、アルカリ金属塩もしくはアルカノールアミン塩)。
また、pH調製剤として、塩酸、硫酸などの無機酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を配合することができる。
本発明の液体柔軟剤組成物中の(a)成分の含有量は0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1.0〜5.0質量%、特に好ましくは1.0〜3.0質量%である。(b)成分の含有量は4〜25質量%、好ましくは10〜25質量%である。(c)成分の含有量は95〜40質量%、好ましくは95〜50質量%、更に好ましくは90〜60質量%である。(d)成分の含有量は0〜10質量%、好ましくは0.1〜8質量%、更に好ましくは0.1〜6質量%である。(e)成分の含有量は0〜1質量%、好ましくは0.001〜1質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。(f)成分の含有量は0〜1質量%、好ましくは0.001〜1質量%である。(g)成分の含有量は0〜5質量%、好ましくは0.1〜5質量%、更に好ましくは0.1〜3質量%である。(h)成分の含有量は0〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%、更に好ましくは0.1〜2質量%である。(i)成分の含有量は0.1〜500mg/kg、好ましくは0.1〜100mg/kgである。
液体柔軟剤組成物のpHは20℃で2〜5、好ましくは2〜4.5である。
本発明の液体柔軟剤組成物は水溶液中で繊維を処理することで、柔軟性能だけでなく、(a)成分を繊維に吸着させ、着用等の使用後に水中で洗浄し、繊維製品に付着した汚れを(a)成分と共に脱離させることで汚れ放出効果を発現する。
ジメチルアミノエチルメタクリレート35.60g、ラウリルメタクリレート14.40g、エタノール180.0gを均一に混合し、内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下で一定時間攪拌した。そこに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65;和光純薬工業(株)製)1.41gをエタノール20.0gに溶解した溶液を添加し、60℃付近まで昇温した。60〜70℃付近で合計8時間保持することで重合・熟成した。そこにエタノール100.0gを加えて希釈した後、室温まで降温した。この反応溶液をイオン交換水4000.0g中に滴下して再沈殿精製し、沈殿物を乾燥してポリマー1を得た。ポリマー1の重量平均分子量(水/エタノール=7/3系、ポリエチレンオキシド換算)は11000であった。また1H−NMRにより分析したポリマー1の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
合成例1において、ジメチルアミノエチルメタクリレート量を36.03gに、ラウリルメタクリレートの代わりにブチルメタクリレート13.97gに、はじめに添加するエタノール量を111.7g、その後添加する2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)量及びエタノール量をそれぞれ0.41g、5.0gに変更する以外は合成例1と同様にしてポリマー2を得た。ポリマー2の重量平均分子量(水/エタノール=7/3系、ポリエチレンオキシド換算)は47000であった。また1H−NMRにより分析したポリマー2の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
合成例1において、ジメチルアミノエチルメタクリレート量を36.85gに、ラウリルメタクリレートの代わりにスチレン13.15gに、はじめに添加するエタノール量を111.7g、その後添加する2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)量及びエタノール量をそれぞれ0.45g、5.0gに変更する以外は合成例1と同様にしてポリマー3を得た。ポリマー3の重量平均分子量(ジメチルホルムアミド系、ポリスチレン換算)は9200であった。また1H−NMRにより分析したポリマー3の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
合成例1において、ジメチルアミノエチルメタクリレートの代わりにジエチルアミノエチルメタクリレート37.22gに、ラウリルメタクリレート量を12.78gに、はじめに添加するエタノール量を111.7g、その後添加する2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)量及びエタノール量をそれぞれ0.31g、5.0gに変更する以外は合成例1と同様にしてポリマー4を得た。ポリマー4の重量平均分子量(水/エタノール=7/3系、ポリエチレンオキシド換算)は28000であった。また1H−NMRにより分析したポリマー4の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
合成例4において、はじめに添加するエタノール量を160.0gに、その後添加する2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)量及びエタノール量をそれぞれ2.49g、40.0gに変更する以外は合成例4と同様にしてポリマー5を得た。ポリマー5の重量平均分子量(水/エタノール=7/3系、ポリエチレンオキシド換算)は9500であった。また1H−NMRにより分析したポリマー5の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
ジメチルアミノエチルメタクリレート10.00g、ラウリルアクリレート6.67g、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの平均重合度が23、NKエステルM−230G;新中村化学工業(株)製)33.33g、2−ブタノン33.3g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.80gを均一に混合し、内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下で一定時間攪拌した。その溶液を60℃付近まで昇温し、60℃付近で7時間保持することで重合・熟成した。そこに2−ブタノン200.0gを加えて希釈した後、室温まで降温した。この反応溶液をn−ヘキサン4000.0g中に滴下して再沈殿精製し、沈殿物を乾燥してポリマー6を得た。ポリマー6の重量平均分子量(水/エタノール=7/3系、ポリエチレンオキシド換算)は52000であった。また1H−NMRにより分析したポリマー6の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
ラウリルメタクリレート15.00g、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(エチレングリコールの平均重合度が9、NKエステルM−90G;新中村化学工業(株)製)35.00g、2−ブタノン50.0g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50gを均一に混合し、内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下で一定時間攪拌した。その溶液を65℃付近まで昇温し、65℃付近で6時間保持することで重合・熟成した。この反応溶液を乾燥してポリマー7を得た。ポリマー7の重量平均分子量(クロロホルム系、ポリスチレン換算)は84000であった。また1H−NMRにより分析したポリマー7の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
アクリル酸3.35g、ラウリルアクリレート1.65g、イソプロピルアルコール3.3g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.025gを均一に混合し、内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに入れ、窒素雰囲気下で75℃付近まで昇温した。そこにアクリル酸30.15g、ラウリルアクリレート14.85g、イソプロピルアルコール29.6g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.225gを均一に混合した溶液を3時間かけて滴下し、さらに75℃付近で0.5時間保持することで重合・熟成した。そこにさらにイソプロピルアルコール1.7g、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.21gを均一に混合した溶液を1時間かけて滴下し、さらに70℃付近で1時間熟成した。この反応溶液を、乾燥してポリマー8を得た。ポリマー8の重量平均分子量(ジメチルホルムアミド系、ポリスチレン換算)は28000であった。また1H−NMRにより分析したポリマー8の組成は仕込みモノマー組成どおりであった。
ジメチルアミノエチルメタクリレート50.00gとイオン交換水11.04gを均一に混合し、内容量300mLのガラス製セパラブルフラスコに入れた。50℃まで昇温後、撹拌しながら硫酸ジエチル48.79gを2時間かけて滴下した。滴下後50℃で撹拌しながら1時間保持し、メタクリロイルオキシエチルジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート(MOEDES)水溶液を合成した。
(合成例10)
牛脂脂肪酸とパーム油由来脂肪酸を質量比で1/1で混合し、部分的に水添した脂肪酸(酸価206、ヨウ素価38、不飽和基が2個有する脂肪酸の含有量7モル%)とトリエタノールアミンを1.7/1のモル比で混合し、定法に従って脱水縮合反応を行った。酸価が5になった時点で反応を止め、縮合物を得た。この縮合物の全アミン価を測定し、次に溶媒不存在下で、これに対してジメチル硫酸を0.95当量用い、4級化反応を行った後、エタノールで90質量%に希釈し、目的の化合物を得た。
ヨウ素価90gI2/100g、酸価201mgKOH/gのナタネ油由来の原料脂肪酸とトリエタノールアミンとを反応モル比1.85/1(脂肪酸/トリエタノールアミン)で定法に従って脱水縮合反応を行った。酸価が5になった時点で反応を止め縮合物を得た。次に、この縮合物の全アミン価を測定し、溶媒不在下で、この縮合物に対してジメチル硫酸を0.95当量用い、定法にて4級化を行った後、エタノールで90%に希釈することにより、目的の第4級アンモニウム塩混合物を得た。
ステアリン酸とパルミチン酸を6/4のモル比で混合した脂肪酸とN−(3−アルカノイルアミノプロピル)−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミンを1.8/1のモル比で混合し、定法に従って脱水縮合を行った。酸価が9になった時点で反応を止め、縮合物を得た。この縮合物の全アミン価を測定した。この縮合物を70℃に加温し、溶融させた。この縮合物に対して質量で9倍量のイオン交換水(65℃)を加え、攪拌しながら、全アミン価を元に算出した、中和に必要な35%塩酸水溶液を滴下しながら、水中で中和し、10分攪拌した後、30℃に冷却した。次に、この化合物を凍結乾燥し目的のアミン塩化合物を得た。
牛脂脂肪酸とパーム油由来脂肪酸を質量比で1/1で混合し、部分的に水添した脂肪酸(酸価206、ヨウ素価38、不飽和基が2個有する脂肪酸の含有量7モル%)とN−メチルジエタノールアミンを1.9/1のモル比で混合し、定法に従って脱水縮合反応を行った。酸価が10になった時点で反応を止め、縮合物を得た。この縮合物の全アミン価を測定し、この縮合物に対してエタノールを8質量%添加し、これに対して塩化メチルを0.98当量用い、4級化反応を行った後、エタノールで固形分が90質量%になるように希釈し、目的の化合物を得た。
・(a)成分
(a−1):合成例1で得たポリマー
(a−2):合成例2で得たポリマー
(a−3):合成例3で得たポリマー
(a−4):合成例4で得たポリマー
(a−5):合成例5で得たポリマー
(a−6):合成例6で得たポリマー
・比較のポリマー
(a’−7):合成例7で得たポリマー
(a’−8):合成例8で得たポリマー
(a’−9):合成例9で得たポリマー
(b−1):合成例10で得た第4級アンモニウム塩混合物
(b−2):合成例11で得た第4級アンモニウム塩混合物
(b−3):合成例12で得たアミン塩化合物
(b−4):合成例13で得た第4級アンモニウム塩混合物
(c−1):エタノール(ClogP=−0.24)
(c−2):エチレングリコール(ClogP=−1.37)
(c−3):ポリオキシエチレン(平均付加モル数3)モノフェニルエーテル
(ClogP=1.32)
(c−4):2−メチル−2,4−ペンタンジオール(ClogP=−0.02)
(c−5):イオン交換水
(d−1):ポリオキシエチレン(平均付加モル数20)モノラウリルエーテル
(e−1):エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩
(f−1):塩化カルシウム
(g−1):牛脂脂肪酸グリセリド(モノグリセリド含量50%)
(g−2):各(b)成分からキャリーオーバーされる脂肪酸
(h−1):香料組成物
(i−1):青色1号
(j−1):組成物のpHを所定のpHにするのに必要な酸。35%塩酸水溶液、48%水酸化ナトリウム水溶液を使用した。
300mLビーカーに、柔軟剤組成物の出来あがり質量が200gになるのに必要な量の95%相当量のイオン交換水を入れ、ウォーターバスで60℃に昇温した。一つの羽根の長さが2cmの攪拌羽根が3枚ついたタービン型の攪拌羽根で攪拌しながら(300r/m)、所要量の(c)成分、必要に応じて(d)成分、(e)成分を溶解させた。次に、融解させた所要量の(b)成分を添加した((b−3)成分は固形物のまま加えた)。(g)成分を添加する場合には予め(b)成分と混合し融解させた状態で添加した。そのまま10分攪拌後、pHを2.0〜2.5にするのに必要な10%塩酸水溶液、及び又は10%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。次に、必要に応じて(f)成分、(h)成分、(i)成分を添加し、5分攪拌したのち、(a)成分を添加し更に5分攪拌した。次に5℃のウォーターバスで20℃まで冷却し、pHを再度調整した後、出来あがり質量にするのに必要な量の20℃のイオン交換水を添加した。調製した実施例1〜10、比較例1〜7の組成物を表2に示す。また、柔軟性を評価する時の基準組成物として、(a)成分を配合せず、(b)成分の配合量を(a)成分と(b)成分の配合量の合計質量%にした柔軟性評価用基準組成物(実施例1’〜10’、比較例1’〜3’、6’、7’を調製した
。
(1)繊維への処理
20℃、4°DH硬水(カルシウム/マグネシウム=7/3)500mLに、表2の組成物0.2gを、添加して処理液を得た。処理液のpHは6.5〜7.5であった。この処理液中へ木綿ブロード布(染色試材(株)谷頭商店製)を6×6cmに切断したもの25gを投入し、ターゴトメーターを用い、回転数80rpmで5分間撹拌処理した後、二槽式洗濯機((株)日立製作所製PS−H35L)の脱水槽で1分間脱水後、自然乾燥した。
皮脂成分混合物(オレイン酸/トリオレイン/スクワレン(いずれも和光純薬工業(株)製)=45/40/15(重量比)10gに色素(オイルオレンジSS;東京化成工業(株)製)を0.01g添加して調製した。
上記(1)の方法により表2の組成物で処理した木綿ブロード布1枚(6×6cm)につきモデル皮脂汚れを80mg滴下し、汚染布とした。
温度20℃、4°DH硬水(カルシウム/マグネシウム=7/3)1Lにノニオン性界面活性剤(エマルゲン108;花王(株)製)150mg、炭酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製)150mgを添加(洗浄液のpH=10.1)し、上記方法により調製した汚染布を投入した。ターゴトメーターを用い、回転数80rpmで10分間撹拌洗浄した。
未処理布及び洗浄前汚染布、洗浄後汚染布の反射率(460nm)を測色色差計(ND−300A;日本電色工業(株)製)にて測定し、次式によって洗浄率D(%)を算出し、この洗浄率Dを汚れ放出効果の指標とした。
D(%)=[(L2−L1)/(L0−L1)]×100
(ここで、L0:未処理布の反射率、L1:洗浄前汚染布の反射率、L2:洗浄後汚染布の
反射率を示す。)
以上に示した調製方法により調製された表2の繊維製品処理剤、及び基準組成物を用い、下記方法で処理した衣料の柔軟効果を、10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、それぞれ平均点を求めた。
市販の木綿タオル(木綿100%)を市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)アタック)を用いて洗濯した(ナショナル製全自動洗濯機NA−F60E、洗剤濃度20g/30L、浴比17、水温20℃、洗濯コースは標準コース)。この操作を計5回繰り返した後、20℃、45%RHの条件で乾燥させ、評価用タオルとした。
基準組成物で処理した木綿タオルの柔らかさを基準として、表2記載の繊維処理組成物で処理した木綿タオルの柔らかさを10人のパネラー(30代男性10人)により下記の基準で判定し、平均点を求めた。平均点が0.7以上を◎、0.3以上〜0.7未満を○、−0.3以上〜0.3未満を△、−0.3未満を×として判定し表2に示した。
基準と比較して柔らかい・・・・・1点
基準と同等の柔らかさ・・・・・0点
基準と比較してかたい・・・・・−1点
Claims (10)
- 下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有し、(a)成分の含有量が0.1〜5.0質量%、(b)成分の含有量が4〜25質量%、(c)成分の含有量が50〜95質量%である、20℃におけるpHが2〜5である液体柔軟剤組成物。
<(a)成分>
下記一般式(1)で示される化合物、又はその酸塩に由来するモノマー単位(A)及び、下記一般式(2)で示される化合物に由来するモノマー単位(B)を、(A)/(B)=55/45〜98/2のモル比で含有し重量平均分子量が2000〜90000である高分子化合物。
〔一般式(1)中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、又はメチル基を示し、R3は−COOM(Mは水素原子、又はアルカリ金属原子)、又は水素原子を示す。Xは−COO−R6−、−CONR7−R8−、又は−CH2−を示す。R4はXが−CH2−の場合には一般式(3)
で表される基を示し、Xがそれ以外の場合は炭素数1〜3のアルキル基、又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を示す。R5は炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、又は水素原子を示す。R6、R8は、それぞれ独立に炭素数2〜3のアルキル基、R7は水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。〕
(式中、R11、R12は、それぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Yはアリール基、−O−CO−R13、−COO−R14、又は−CONR15−R16を示す。R13、R14、R16は、それぞれ独立に炭素数1〜22の直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状のアルキル基もしくはアルケニル基、又は総炭素数6〜14のアリールアルキル基を示し、R15は水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。〕
<(b)成分>
下記一般式(4)で表される化合物及び一般式(5)で表される化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物。
〔一般式(4)及び一般式(5)中、R21、R22及びR23は、それぞれ独立に、エステル基、及び、又はアミド基で分断されている総炭素数14〜26の炭化水素基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、少なくともひとつがエステル基、及び、又はアミド基で分断されている総炭素数14〜26の炭化水素基であり、R24は、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基である。X-は、陰イオン基である。〕
<(c)成分>
水及びClogPが2以下の溶剤から選ばれる少なくとも1種の化合物 - (a)成分のモノマー単位(A)とモノマー単位(B)の合計のモル比率が、(a)成分である高分子化合物の全モノマー単位に対して60〜100%である、請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
- (c)成分として水を含有する、請求項1又は2に記載の液体柔軟剤組成物。
- (c)成分として水及びClogPが2以下の溶剤を含有し、水/ClogPが2.0以下の溶剤の混合比率が、質量比で1000/1〜1/1である、請求項1〜3のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物を含有するpH2〜9の水溶液中で洗浄後の繊維製品を処理する方法。
- 前記液体柔軟剤組成物を、繊維1kgに対して、(a)成分と(b)成分の合計が0.1〜10gとなるように用いる、請求項5記載の方法。
- 請求項5又は6に記載の方法で処理することにより、繊維製品に柔軟性と汚れ放出性を付与する方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の液体柔軟剤組成物で処理した繊維製品をpHが9〜13の洗浄液で洗浄する方法。
- 前記繊維製品を使用後に前記洗浄液で洗浄する、請求項8に記載の方法。
- 請求項9に記載の方法で繊維製品を洗浄することにより、繊維製品に付着した汚れを(a)成分と共に脱離させる方法。
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