JP3207005B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents

柔軟剤組成物

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JP3207005B2
JP3207005B2 JP01530493A JP1530493A JP3207005B2 JP 3207005 B2 JP3207005 B2 JP 3207005B2 JP 01530493 A JP01530493 A JP 01530493A JP 1530493 A JP1530493 A JP 1530493A JP 3207005 B2 JP3207005 B2 JP 3207005B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟剤組成物に関し、
更に詳細には、衣料等の洗濯時に、アルカリ性洗剤と一
緒に使用できる柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】一般に、洗濯機による洗濯
工程は、注水→洗浄→排水→脱水→注水→濯ぎ→排水→
脱水からなり、柔軟仕上げ剤を使用する場合、その効果
をいかんなく発揮させるために、濯ぎ行程時、特に最終
のすすぎ行程時に添加していた。しかしながら、すすぎ
行程時に柔軟仕上げ剤を入れ忘れたり、或いは、投入の
手間がかかるため入れないで済ますこともある。
【0003】又、近年、全自動洗濯機の普及に伴い、洗
濯の全行程が終了するまで、作業者が全く立ち会わなく
なり、すすぎ行程時に柔軟仕上げ剤を添加することが作
業者にとって苦痛となり、ひいては柔軟仕上げ剤の使用
の減少につながっている。
【0004】従って、すすぎ行程時にではなく、洗濯の
洗浄行程時に洗剤と一緒に使用しても、充分な効果のあ
る柔軟仕上げ剤が要望されている。
【0005】これらの要望に対し、柔軟基剤の溶解・分
散を抑制するために造粒物にし洗剤に配合したり、高融
点の被膜で柔軟基剤をコーティングし、洗濯終了時や温
風乾燥時に柔軟成分を徐放させる手段が考えられてい
る。しかし、前者は、洗剤成分と結合して、洗浄効果も
柔軟効果も低下させてしまう。後者は、高温洗浄式の洗
濯機や乾燥機には有効であるが、一般には、充分な効果
を発揮しえない。
【0006】また、洗濯用助剤に関しては、アルカリ性
洗剤を用いると洗浄時に洗濯液がアルカリ性で、すすぎ
時に中性になることに着目し、pHにより溶解性が変化
するポリマーで助剤を被覆する方法が知られている。例
えば、特開昭50−77406 号公報にはポリビニルアセター
ルジエチルアミノアセテートと有機酸からなる水溶性フ
ィルムで被覆された洗濯用助剤が開示されている。しか
しながら、この水溶性フィルムはpH6以下より低い酸性
域では問題なく溶解するが、すすぎ時のような中性領域
における溶解が遅いため、未だ実用上満足のいくもので
はなかった。また、特開昭59−115398号公報には、特定
の第3級アミン基含有水溶性ポリマーで被覆された洗濯
用助剤が、特開昭61−28596 号公報には特定の塩基性モ
ノマーを必須成分として含む共重合体と水不溶性無機化
合物若しくは非イオン性高分子化合物との混合物で被覆
された洗濯用助剤が開示されている。しかしながら、こ
れらのポリマーでは、洗濯水のpH(9〜11)とすすぎ水
のpH(7〜8)との溶解性の変化がまだ十分でなく、助
剤の効率的な効果の発揮が達成されていない。更にこれ
らのポリマーがすすぎ水で溶解した後に速やかに助剤が
分散、或いは溶解しないため、助剤の効果が充分に発揮
されない。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実状において、本
発明者らは、上記の問題を解決せんと鋭意研究を行った
結果、柔軟基剤を、アルカリ性の洗濯液に不溶なポリマ
ーと混合するか或いは被覆することにより、柔軟剤成分
の流出を回避でき、中性のすすぎ液中でかかるポリマー
が可溶性となり、さらに水中分散促進剤を併用すること
により柔軟基剤が速やかに溶解、分散し、効率的に柔軟
効果を発揮できることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明は、柔軟基剤と水中分散
促進剤を、pH9以上の水溶液中で実質上不溶の特定の
リマーで被覆してなる柔軟剤組成物を提供するものであ
る。
【0009】本発明に係るpH9以上の水溶液中で実質上
不溶のポリマーとは、pH9以上のアルカリ水では実質上
不溶であり、pH8以下の弱アルカリ〜中性〜酸性の水に
可溶であり、pHによる溶解性の比が大きいものを意味す
る。
【0010】かかるポリマーは、 (A):下記一般式(I)で示される少なくとも1種の塩
基性モノマー
【0011】
【化4】
【0012】(式中、Rは水素又は炭素数1〜4のアル
キル基、R1、R2は同一でも異なっていてもよく、水素、
炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシエチル基又はヒ
ドロキシプロピル基、xは1〜5の整数を示す。)を必
須とし、下記(B)及び(C)の少なくとも一方 (B):少なくとも1つの水不溶性ないし水難溶性モノマ
ー (C):少なくとも1つの水溶性モノマー を重合して得られるポリマーである。
【0013】(A)の前記一般式(I)で表されるモノマ
ーの例としては、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリ
ル酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルア
ミノメチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、
N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(またはメタク
リル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノブチルアクリル
酸(またはメタクリル酸)アミド等が挙げられる。
【0014】(B) の水不溶性ないし水難溶性モノマーの
具体例としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、クロトン酸エステル、イタコン酸エステル、酢
酸ビニルおよびスチレンから選ばれる1種又は2種以上
が挙げられる。アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸の各アルキルエステルをモノマー(B) と
して使用する場合、エステル結合しているアルキル基の
炭素鎖長1〜18のものを使用できるが、アルキル鎖が長
くなると生成ポリマーの微アルカリ性の水溶液中におけ
る溶解が遅くなるので、これらのアルキル基の炭素数は
1〜12であることがより好ましい。アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メ
チルおよびメタクリル酸エチルなどのアクリル酸又はメ
タクリル酸のエステルが特に好ましい代表例である。
【0015】また、(C) の水溶性モノマーの具体例とし
ては、2−ヒドロキシエチルアクリル酸(又はメタクリ
ル酸)、2−ヒドロキシプロピルアクリル酸(又はメタ
クリル酸)、ポリエチレングリコール又はメトキシポリ
エチレングリコール(エチレンオキシド平均付加モル数
=1〜30)とアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、
ビニルピロリドン、N,N −ジメチルアクリルアミド、N,
N −ジメチルメタクリルアミド等が挙げられる。また、
アクリル酸N,N −ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,
N −ジメチルアミノメチル、アクリル酸N,N −ジメチル
アミノブチル、アクリル酸N,N −ジメチルアミノプロピ
ル、メタクリル酸N,N −ジメチルアミノエチル、メタク
リル酸N,N −ジメチルアミノメチル、メタクリル酸N,N
−ジメチルアミノブチル、メタクリル酸N,N −ジメチル
アミノプロピル、アクリル酸N,N−ジエチルアミノエチ
ル、アクリル酸N,N −ジエチルアミノメチル、アクリル
酸N,N −ジエチルアミノブチル、アクリル酸N,N −ジエ
チルアミノプロピル、メタクリル酸N,N −ジエチルアミ
ノエチル、メタクリル酸N,N −ジエチルアミノメチル、
メタクリル酸N,N −ジエチルアミノブチル、メタクリル
酸N,N −ジエチルアミノプロピル、N,N −ジメチルアミ
ノプロピルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド、
N,N −ジメチルアミノメチルアクリル酸(またはメタク
リル酸)アミド、N,N −ジメチルアミノエチルアクリル
酸(またはメタクリル酸)アミド、N,N −ジメチルアミ
ノブチルアクリル酸(またはメタクリル酸)アミド等の
モノマーを公知の方法で4級化したものが挙げられる。
【0016】この3成分の共重合比(モル%)は、(A)
/(B) /(C) =5〜100 /0〜95/0〜95、特に(A) /
(B) /(C) =10〜90/10〜90/10〜90が好ましい。
【0017】本発明に用いられるポリマーは、上記(A)
〜(C) から選択されたモノマーを、常圧下または加圧下
での通常のラジカル重合させることにより得ることがで
きる。重合溶媒としてはアセトンなどが、また重合開始
剤としてはアゾビスイソブチロニトリルなどが使用でき
る。重合温度および時間は、使用する重合溶媒やモノマ
ーの組合せによって異なるが、一般的には40〜90℃で5
〜20時間が適当である。
【0018】本発明の柔軟剤組成物に用いられる柔軟基
剤としては、4級化アンモニウム塩、アミン及びアミン
の中和塩から選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好
ましい。特に、下記一般式 (1)〜(5) に示される実質上
水不溶性の4級化アンモニウム塩、アミン又はその中和
塩のいずれか一種又は二種以上が用いられる。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】R9:炭素数11〜21のアルキル基又はアルケ
ニル基 R10:炭素数12〜22のアルキル基又はアルケニル基 p:2〜3 m:1〜5 n:1〜3 Q:-O- 又は-NH- Y,Z:H 又はCH3 でいずれか一方は必ずH を示す X:ハロゲン、CH3SO4、C2H5SO4 、1/2SO4、HCO2、CH3CO
2又はHOCH2CO2 を意味する。〕式中、R3,R4,R10 は好ましくは炭素数
16〜22、特に好ましくは炭素数16〜18のアルキル基又は
アルケニル基、R7,R8,R9は好ましくは炭素数15〜21、
特に好ましくは炭素数15〜17のアルキル又はアルケニル
基である。具体的に上記一般式で表される化合物中の
R3,R4としては、オレイル基或いは硬化牛脂アルキル基
であってもよく、R7,R8,R9を含むR7CO,R8CO,R9COの
基がオレイン酸等の脂肪酸残基或いは硬化牛脂脂肪酸残
基であってもよい。
【0022】上記の柔軟基剤及び水中分散促進剤は、本
発明に係るポリマーで被覆されているか或いは当該ポリ
マーを柔軟基剤と混合して使用する。
【0023】また、本発明の柔軟剤組成物に用いられる
水中分散促進剤としては、尿素、チオ尿素、パラトルエ
ンスルホン酸塩、水溶性無機塩類及びポリエーテル化合
物からなる群より選ばれた1種又は2種以上が挙げられ
る。
【0024】ここで、水溶性無機塩類としては、K2CO3,
Na2CO3, NaCl, KCl等が挙げられる。
【0025】また、ポリエーテル化合物からなる分散促
進剤としては、非イオン性又は陽イオン性の水溶性の分
散促進剤が用いられ、特に活性水素を3個以上有する化
合物にエチレンオキシドを必須成分として含むアルキレ
ンオキシドを付加して得られ、かつポリオキシエチレン
鎖の部分の合計の重量が全重量の50%以上であり、更に
分子量が 5,000〜2,000,000 であるポリエーテル化合物
又はその誘導体が好適である。ポリオキシアルキレン付
加物の出発物質である活性水素を3ケ以上有する化合物
としては、多価アルコールでは、グリセリン、ペンタエ
リスリトール、ソルビトール、ショ糖、ポリグリセリ
ン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニルの部分ケン
化物等があり、多価フェノール類としてはフェノール樹
脂やアルキルフェノールのホルマリン縮合物などがあ
り、ポリアミン化合物としてはジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ペンタエチレンヘキサミンなどやポリエチレンイミンな
とがあり、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン
も使用できる。又、これらのポリアミンの誘導体である
部分アミド化物やN−アルキル置換ポリアミンであっ
て、活性水素の数が3ケ以上残存するものであれば使用
できる。ポリオキシアルキレン付加物であるポリエーテ
ル化合物の製造は、活性水素を3ケ以上有する化合物に
通常の方法によりエチレンオキシドを必須として含むア
ルキレンオキシドを付加することにより容易に行うこと
ができる。そのうち特にエチレンオキシド(以後EOと略
記する)単独又はEOとプロピレンオキシド(以後POと略
記する)とのブロックまたは一部ブロック状の付加物が
好ましく、その付加の順序はいずれが先でも良いが、PO
を先に付加させた後EOを付加させた場合が良好である。
【0026】ポリエーテル化合物又はその誘導体の分子
量は 5,000〜2,000,000 であり、好ましくは 5,000〜1,
000,000 、特に好ましくは 5,000〜200,000 の範囲であ
る。またEO鎖の部分の合計の重量は全分子量の50重量%
以上であり、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは
85重量%以上である。
【0027】ポリエーテル化合物としては、 R11NH(CsH2sNH)rH 〔R11 は炭素数12〜22の炭化水素基、アルカノイル基又
はアルケノイル基、s は2又は3、r は1〜3であ
る。〕で表される化合物のアルキレンオキシド付加物が
特に好ましい。
【0028】また、ポリエーテル化合物の誘導体として
はポリエーテル化合物の末端水酸基の硫酸化物、リン酸
化物、カルボキシアルキル化物、脂肪酸エステル化物あ
るいは窒素原子の一部をカチオン化したものが挙げられ
る。その中でも特にカチオン化物が好ましい。カチオン
化物としては、ポリエーテル化合物をジアルキル硫酸や
ハロゲン化アルキル等によりカチオン化した化合物や酢
酸、アルキルベンゼンスルホン酸等により中和したカチ
オン化物等が挙げられる。
【0029】分散促進剤としては、特に尿素、チオ尿
素、パラトルエンスルホン酸塩及びポリエーテル化合物
が好ましい。
【0030】更に水中分散促進剤としては、水溶性ない
し水膨潤性ポリマー、例えば、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシア
ルキルセルロース、カルボキシメチルセルロース、寒
天、ヒドロキシプロピル化澱粉等のヒドロキシアルキル
化澱粉、カチオン化澱粉、ポリビニルアルコール、カチ
オン化ポリビニルアルコール、ポリスチレンスルホン酸
ナトリウム等も用いることができる。
【0031】また、本発明の柔軟剤組成物には、上記の
必須成分の他に、例えばポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ブルロニック型非イオン界面活性剤、脂肪酸エステ
ル高級脂肪酸のエステルやポリオキシエチレン付加物及
びモノ/ジグリセライド等の非イオン活性剤、殺菌剤、
抗菌剤、酸化防止剤、香料、蛍光増白剤、アイロン滑り
をよくするシリコーン、エタノール、イソプロピルアル
コール、エチレングリコール、プロピレングリコールな
どの溶剤、などの任意成分を配合することができる。
【0032】本発明の柔軟剤組成物における各成分の配
合量は特に限定されないが、本発明に係るポリマーの被
覆量或いは混合量は、柔軟基剤100 重量部に対して、0.
01〜50重量部、水中分散促進剤の配合量は、柔軟基剤10
0 重量部に対して、10〜100重量部が一般的である。
【0033】本発明の柔軟剤組成物の形態は特に限定さ
れないが、固体状、たとえば粉末、粒状、顆粒であって
もよく、さらにはそれらを成形し錠剤としたものでもよ
い。その場合、固化粉砕法、押し出し造粒法、噴霧冷却
法等々公知の方法で製造される。また、造膜性水溶性ポ
リマーと混合しフィルム化したり、或いはそのフィルム
上に吸着・吸収させてもよい。また本発明の柔軟剤組成
物は、非水溶性基体に吸収・吸着させてもよい。非水溶
性基体としては、その形、材質は特に限定されないが、
形はシート状、ブロック状、球状が好ましく、材質は、
布、不織布、紙、スポンジ、発泡スチロール等の多孔質
体等が用いられる。不織布の繊維はポリエステル、ポリ
エチレン−ポリプロピレン、コンジュゲート繊維、ポリ
プロピレン繊維、パルプ、レーヨン、ナイロン等々が使
われる。
【0034】本発明の柔軟剤組成物を非水溶性基体に担
持する方法としては、浴中での浸漬法、プリント法、ス
プレー法、また基体の材質によっては、基体成形時に本
発明の柔軟剤組成物を混入して成形してもよい。また、
基体のあるなしにかかわらず、柔軟基剤と本発明に係る
ポリマーを混合し、成形或いは塗布してもよいし、ま
た、助剤のみで成形・塗布した後、外層に該重合体を被
覆してもよい。
【0035】本発明の柔軟剤組成物は、洗剤組成物とは
別途保存し、洗浄に際して個々に洗剤液中に投入しても
よい。また、洗剤と併用することなく単独で使用するこ
ともできる。さらには洗剤中に配合し、洗剤組成物とし
て用いるのが便利である。また、本発明に係るポリマー
が柔軟基剤と共存することにより、耐加水分解が向上
し、長期保存安定性に優れた組成物が得られる。
【0036】
【発明の効果】本発明の柔軟剤組成物は、洗剤と一緒に
使用しても、その柔軟効果が充分に得られる。特に、近
年急速に普及してきている全自動洗濯機を用いる場合に
は、入れ忘れによるミスや手間を省けるなど使用者にと
ってメリットがある。
【0037】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0038】実施例における処理方法及び性能評価方法
を以下に示す。 (洗浄/柔軟剤処理)全自動洗濯機(日立(株)製「静
御前」4.5kg 用)を用いて、市販の木綿タオル1kgと泥
染汚布(10cm×10cm)、カーボン/油汚染布(10cm×10
cm)各5枚と、柔軟剤組成物及び市販洗剤「アタック」
(花王(株)製)30gを入れ、3.5 °DH硬水(36リット
ル)中にて標準コースで洗浄した。洗濯水のpHは10.2で
あった。 (性能評価)上記方法で処理した衣類を室内でつり干し
し、風乾後、20℃、65%R.H.の恒温恒湿室にて24時間放
置した。これらの衣料について、柔軟性能の評価を官能
評価で行った。柔軟性能の評価は柔軟基剤のみの水分散
液を洗剤と同時に添加し、処理したタオルを対照にし
て、一対比較を行った。処理濃度は柔軟基剤がタオルに
対して0.1 %o.w.f.になるようにした。評価基準は次の
ように表す。 +2;対照よりも柔らかい +1;対照よりもやや柔らかい 0;対照と同じ −1;対照の方がやや柔らかい −2;対照の方が柔らかい
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】実施例1 上記表1〜3に示す各成分を以下の表4に示すように選
択し、ポリマーで柔軟基剤(D) 及び水中分散促進剤(E)
を被覆して柔軟剤組成物とした。組成物は粉末の形状に
し(粒径 300〜500 μm )、またポリマーは組成物中の
配合量が5重量%となるように用いた。この柔軟剤組成
物を用いて、上記のようにして柔軟性能の評価を行なっ
た。その結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】実施例2 ポリマー、柔軟基剤(D) 及び水中分散促進剤(E) を表5
に示すように選択し、(D) 成分と(E) 成分を混合し、錠
剤成形したもの(直径2cm×高さ1cm)を、ポリマーで
被覆する。ポリマーは組成物中の配合量が5重量%とな
るように用いた。この錠剤型柔軟剤組成物を用いて、上
記のようにして柔軟性能の評価を行なった。その結果を
表5に示す。
【0045】
【表5】
【0046】実施例3 ポリマー、柔軟基剤(D) 及び水中分散促進剤(E) を表6
に示すように選択し、(D) 成分と(E) 成分を適当な溶媒
に分散又は溶解したものを不織布(20cm×20cm、ポリプ
ロピレン/ポリエステル=50/50、坪量25g/m2)に含浸
させ、溶媒を除去したものの上に、ポリマーで被覆し
た。ポリマーは、不織布部分を除いた組成物中の配合量
が5重量%となるように用いた。この不織布担持型柔軟
剤組成物を用いて、上記のようにして柔軟性能の評価を
行なった。その結果を表6に示す。
【0047】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−28596(JP,A) 特開 昭59−115398(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/00 - 15/715

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟基剤と水中分散促進剤を、(A)下記
    一般式(I)で示される少なくとも1種の塩基性モノマ
    ーと、下記(B)及び(C)の少なくとも一方とを重合して得
    られるpH9以上の水溶液中で実質上不溶のポリマーで被
    覆してなる柔軟剤組成物。 【化1】 (式中、Rは水素又は炭素数1〜4のアルキル基、R 1 、R
    2 は同一でも異なっていてもよく、水素、炭素数1〜4
    のアルキル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプロ
    ピル基、xは1〜5の整数を示す。) (B):少なくとも1つの水不溶性ないし水難溶性モノマ
    (C):少なくとも1つの水溶性モノマー
  2. 【請求項2】 柔軟基剤が、次の一般式(1)〜(5)で示さ
    れる4級化アンモニウム塩、アミン及びアミンの中和塩
    から選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の柔
    軟剤組成物。 【化2】 【化3】 R9:炭素数11〜21のアルキル基又はアルケニル基 R10:炭素数12〜22のアルキル基又はアルケニル基 p:2〜3 m:1〜5 n:1〜3 Q:-O-又は-NH- Y,Z:H又はCH3でいずれか一方は必ずHを示す X:ハロゲン、CH3SO4、C2H5SO4、1/2SO4、HCO2、CH3CO2
    又はHOCH2CO2 を意味する。〕
  3. 【請求項3】 水中分散促進剤が、尿素、チオ尿素、パ
    ラトルエンスルホン酸塩、水溶性無機塩類及びポリエー
    テル化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上で
    ある請求項1又は2記載の柔軟剤組成物。
  4. 【請求項4】 ポリエーテル化合物が、活性水素を3個
    以上有する化合物にエチレンオキシドを必須成分として
    含むアルキレンオキシドを付加して得られ、かつポリオ
    キシエチレン鎖の部分の合計の重量が全重量の50%以上
    であり、更に分子量が5,000〜2,000,000のポリエーテル
    化合物である請求項記載の柔軟剤組成物。
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Cited By (1)

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