JP5495536B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は液体洗浄剤組成物に関する。
デリケートな素材の衣服を洗浄するための剤として、軽質洗剤がある。従来は、ウールやシルクがその対象であったが、近年ではファッショントレンドの変化により、木綿やポリエステル、アクリルなどの化繊にまで広く用いられるようになっている。
軽質洗剤として重要視されるのは、洗浄力のみならず、洗濯中の布痛みの低減や着用時の良好な肌触りである。良好な肌触りの付与のためにシリコーン化合物や陽イオン界面活性剤を用いる液体洗浄剤が知られている。例えば、特許文献1には、シリコーンを配合した液体洗剤が、特許文献2には陽イオン性界面活性剤を用いた液体洗剤が開示されている。更に、特許文献3、4には、シリコーンと陽イオン性界面活性剤を併用した液体洗剤が開示されている。
特開平9−67594号公報 特開2006−63304号公報 特開2002−249799号公報 特開2005−154505号公報
デリケートな素材の衣料を洗うための洗剤として、軽質洗剤がある。従来はウールやシルクが主な対象であったが、近年ではファッショントレンドの変化により、ウールだけでなく、木綿や化繊までが対象素材となっている。軽質洗剤として重要視されるのは、洗浄力のみならず、着用時の肌触りの良さである。
シリコーン化合物は、高い繊維潤滑性を有するため、良好な肌触りを得るための有用な基剤であるが、繊維への吸着性という点では課題がある。この課題に対してはアミン化合物を用いることが有効であるが、シリコーンとアミン化合物の併用系では、再汚染性の問題が新たに生じる。再汚染とは、繊維に付着した汚れが洗濯液中に一度遊離し、それが再び繊維に付着することであり、軽質洗剤の洗浄対象であるおしゃれ着の外観を台無しにしてしまう。再汚染防止剤として、アニオン性の分散ポリマーが知られているが、シリコーンとアミン化合物の併用系に一般的なアニオン性の分散ポリマーを配合すると、シリコーンの繊維への吸着性が著しく低下してしまう。
本発明の課題は、ウール、シルク、木綿、ポリエステル等、幅広い素材の衣料に対してシリコーンの付着性に優れ、且つ再汚染付着性が抑制された液体洗浄剤組成物を提供することである。
本発明は、
(a)下記一般式(I)で示されるアミン又はその酸塩 0.05質量%以上、10質量%未満、
(b)非イオン性界面活性剤 5〜70質量%、
(c)シリコーン 0.1〜10質量%、及び
(d)(i)ポリエーテル鎖部分と(ii)アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体由来のポリマー鎖部分とを有する高分子化合物 0.1〜5質量%、
を含有する液体洗浄剤組成物であって、(a)/(c)の質量比が1未満であり、且つ液体洗浄剤組成物の陰イオン性界面活性剤濃度が3質量%を超えない、液体洗浄剤組成物に関する。
Figure 0005495536
(式中、R1aは炭素数14〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R2aは炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは−COO−、−CONR5a−、−OCO−、−NR5aCO−から選ばれる基である。ここで、R5aは水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。R3a、R4aは、同一又は異なっていても良い炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、又はR1a−X−R2a−である。)
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定のポリマーを用いることで、シリコーンの吸着促進効果を損なうことなく、再汚染性の問題を解決できることを見出したものである。本発明によれば、ウール、シルク、木綿、ポリエステル等、幅広い素材の衣料に対して、シリコーン付着性に優れ、手触り優れ、且つ再汚染防止性能が高い液体洗浄剤組成物が提供される。
<(a)成分>
(a)成分は、前記した一般式(I)で示されるアミン化合物を用いるが、該アミン化合物と後述する(c)成分のシリコーンとを併用することで、シリコーンの繊維製品への付着性が向上する。本発明の洗浄剤組成物中の(a)成分の含有量は、肌触りの点から、0.05質量%以上、10質量%未満であり、0.1〜5質量%が好ましく、更に0.1〜3質量%が好ましい。
(a)成分として、前記一般式(I)において好ましい化合物は、Xが−CONR5a−の化合物であり、R5aは炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基であって、R3a、R4aは、同一又は異なっていても良い炭素数1〜3のアルキル基で示される化合物が好ましい。
(a)成分の具体例としては、ラウリルアミドプロピルジメチルアミン、ミリスチルアミドプロピルジメチルアミン、パルミチルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、オレイルアミドプロピルジメチルアミン、パルミチルアミドプロピルジエタノールアミン、ステアリルアミドプロピルジエタノールアミン等の脂肪族アミドアルキル三級アミン及びそれらの塩、パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル三級アミン及びそれらの塩等が挙げられ、これらの中でもR1aが炭素数14〜22直鎖アルキル基であって、R2aがプロピレンであり、R3a及びR4aがともにメチル基又はエチル基である脂肪族アミドアルキル三級アミン及びそれらの塩が好ましく、特にはミリスチルアミドプロピルジメチルアミン、パルミチルアミドプロピルジメチルアミン、ステアリルアミドプロピルジメチルアミン、ベヘニルアミドプロピルジメチルアミン、オレイルアミドプロピルジメチルアミン、及びこれらの塩が好ましく、特にはステアリルアミドプロピルジメチルアミン及びその塩が好ましい。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、非イオン性界面活性剤であり、洗浄性を得る上での主基剤となる。非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド等が挙げられ、特に、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物中の(b)成分の含有量は5〜70質量%であり、10〜70質量%、更に10〜60質量%、より更に15〜50質量%が好ましい。
洗浄力の観点から、(b)成分の非イオン性界面活性剤として下記一般式(II−1)で示される非イオン性界面活性剤(b1)〔以下、(b1)成分という〕が好ましい。
1b−O−[(CH2CH(CH3)O)m1/(CH2CH2O)n1]−R2b (II−1)
(式中、R1bは炭素数8〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、m1はプロピレンオキシド(以下POという場合がある)付加モル数であって0〜4の整数、好ましくは0であって、n1はエチレンオキシド(以下EOという場合がある)付加モル数であって8〜20の整数、好ましくは8〜16の整数、であり、R2bは水素原子又はメチル基である。なお、CH2CH(CH3)OとCH2CH2Oの順序は問わない。)
一般式(II−1)では、R1bは好ましくは直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜16のアルキル基であり、特に好ましくは直鎖1級アルコール由来のアルキル基である。R2bは水素原子が好ましい。なお一般式(II−1)における、“/”は、(CH2CH(CH3)O)m1と(CH2CH2O)n1を区切って表記するための形式的な記号である。
(b1)成分は、一般式(II−1)で示される単一化合物として用いてもよいが、通常はn1数やアルキル基の炭素数の異なる化合物の混合物として用いられる。詳しくは後述するが、R1bを構成する炭素数のアルキル基又はアルケニル基を有するアルコールにエチレンオキシドやプロピレンオキシドを付加させることによって得られるポリオキシアルキレンアルキルエーテルを用いることが好ましい。当然ながら、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加モル数は分布を有することになり、それらをそのまま、或いは未反応のアルコールなどを除去したものを用いることができる。
本発明の液体洗浄剤組成物中の(b1)成分の含有量は、洗浄性能の点から、5質量%以上、更に10質量%以上、特に12質量%以上が好ましい。また上限は70質量%以下、更に50質量%以下、特に30質量%以下である。
更に(b)成分として、一般式(II−2)で示される非イオン性界面活性剤(b2)〔以下、(b2)成分という〕を先の一般式(II−1)の非イオン性界面活性剤と併用して含有することが好ましい。
3b−O−(CH2CH2O)n2−R4b (II−2)
(式中、R3bは炭素数10〜16のアルキル基又はアルケニル基、n2はエチレンオキシドの付加モル数であって1〜5の整数、R4bは水素原子又はメチル基である。)
一般式(II−2)では、R3bは好ましくは直鎖又は分岐鎖の炭素数10〜16のアルキル基であり、特に好ましくは直鎖2級アルコール由来のアルキル基である。R4bは水素原子が好ましい。
(b2)成分は、一般式(II−2)で示される単一化合物として用いてもよいが、通常はn2数やアルキル基の炭素数の異なる化合物の混合物として用いられる。詳しくは後述するが、R3bを構成する炭素数のアルキル基又はアルケニル基を有するアルコールにエチレンオキシドを付加させることによって得られるポリオキシエチレンアルキルエーテルを用いることが好ましい。当然ながら、エチレンオキシドの付加モル数は分布を有することになるが、それらをそのまま、好ましくは未反応のアルコールを除去したものを用いることができる。
本発明の液体洗浄剤組成物中の(b2)成分の含有量は、0.5〜10質量%が好ましく、より好ましくは1〜8質量%、更に好ましくは2〜6質量%である。(b2)成分を配合することで、ウールなどの疎水性繊維に対する再汚染防止性を更に向上することができる。
(b2)成分は、前記炭素数のアルコールにEOを付加させて得られるポリオキシエチレンアルキルエーテルの場合、平均EO付加モル数が2〜6の化合物として配合することが好ましい。なお、EO付加モル数の分布は、ガスクロマトグラフィーにて通常の方法で測定する。
好ましい前記混合物の組み合わせを達成するために、エチレンオキシド平均付加モル数の異なるポリオキシエチレンアルキルエーテルを併用することが好ましい。具体的には(b1)成分を多く含む混合物として、R1bの炭素数が8〜20、好ましくは10〜15であって、R1bがアルキル基であって、且つエチレンオキシドの平均付加モル数が9〜12モル、特には9〜11であるポリオキシエチレンアルキルエーテル[以下(b’1)という場合がある]と、(b2)成分を多く含む混合物として、R3bの炭素数が10〜16、好ましくは10〜14であって、R3bがアルキル基であって、且つエチレンオキシドの平均付加モル数が1〜4、特には3〜4であるポリオキシエチレンアルキルエーテル[以下、(b’2)という場合がある]との組み合わせが好ましい。それぞれのアルキル基のその他の好ましい特徴点については前記した(b1)及び(b2)に一致する。なお、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル混合物は、製造時にアルキレンオキシドが付加していないアルコールが不純物として混ざってくる。特に平均付加モル数を5以下のものを調製する場合、かなりの割合で未反応の高級アルコールが混入してくる。本発明ではこのような高級アルコールを蒸留操作により、低減化させたものを用いることが好ましく、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル混合物中5質量%以下、好ましくは2質量%、より好ましくは1質量%以下まで低減化させたものを、(b)成分として用いることが好ましい。
洗浄性能と再汚染防止性の点から、(b1)成分と(b2)成分を併用することが最も好ましいが、洗浄力の観点から、(b1)成分と(b2)成分との質量比は、(b1)/(b2)で2〜8、更に2.5〜7、特に3〜6が好ましい。
また、(b)成分に対する(b1)成分と(b2)成分の合計の質量比率、すなわち〔(b1)+(b2)〕/(b)は、0.2〜1、更に0.6〜1が好ましく、0.8〜1が最も好ましい。
<(c)成分>
(c)成分のシリコーンとしては、一般に液体洗浄剤、特に衣料用の柔軟性や肌触りの改質のために配合することが知られているシリコーンを使用できるが、未変性ポリジメチルシロキサンなどの疎水性の高いものを用いるよりも、親水基で変性されたシリコーン、例えばポリエーテル変性、カルボキシ変性、アミノ変性、アミド変性、アミノポリエーテル変性、アミドポリエーテル変性されたシリコーン化合物が好ましい。特に、ポリオキシアルキレン鎖を有するシリコーンが好ましく、例えばアミノポリエーテル変性、アミドポリエーテル変性されたものが好ましい。
本発明では、シリコーンのHLBが好ましくは2〜10、より好ましくは3〜8のものを用いることが良好な肌触りと製品への配合安定性の点から好ましい。シリコーンのHLBは界面活性剤便覧(西一郎ら編集、産業図書株式会社、昭和35年発行)の324頁に記載されている下記の方法により測定した曇数Aから、下記の式により算出されるものである。
HLB値=0.89×A+1.11
*曇数Aの測定方法
評価資料(シリコーン化合物)0.5gを98%エチルアルコール5mlに溶解し、25℃に保ちながら、かき混ぜながら2%フェノール水溶液で滴定し、液が混濁を呈する時を終点とする。この滴定に要した2%フェノール水溶液のml数を曇数Aとする。
本発明の洗浄剤組成物は、特に下記一般式(III)で表されるエーテル変性シリコーンを含有することが、シワ低減の点で好ましい。
Figure 0005495536
〔式中、l=100〜600であり、m,nはl:m=100:1〜10:1、且つm:n=1:10〜10:1となる数である。Rは炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、R1cは炭素数1〜4のアルキル基であり、それぞれ異なってもよい。Aは下記(イ)で表される基又は(イ)及び(ロ)で表される基であり、後者の場合、A中の(ロ)の割合は50モル%以下である。
Figure 0005495536
(ここで、a=2〜6、b=2〜6、R2cは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、p=1〜6、q=1〜20、r=0〜20、R3cは炭素数1〜18のアルキル基)、Bは-(CH2)a-O-(C24O)s-(C36O)t-R2'c又はR2c(ここで、R2'cは炭素数1〜10のアルキル基、s=1〜20、t=0〜20)を示す。尚、式(III)中に-C24O-及び-C36O-が存在する場合は、ブロック付加でもランダム付加でも良い。〕
(c)成分の一般式(III)の構造は、柔軟化効果の点で、l=100〜400、l:m=60:1〜10:1、m:n=1:5〜5:1、R及びR1cはメチル基、Aは(イ)、又は(イ)及び(ロ)の混合〔ここで(イ)/(ロ)=5/1〜1/1(モル比)、a=2〜4、R2cは水素原子、p=1〜3、q=1〜15、r=0〜10、R3cは炭素数6〜16のアルキル基〕、Bは-(CH2)a-O-(C24O)s-(C36O)t-R2'c又はR2c(ここでR2'cはメチル基、s=5〜20、t=0〜10)のものが好ましい。尚、一般式(III)中に-C24O-及び-C36O-が存在する場合は、ブロック付加でもランダム付加でも良いが、配合安定性の点で、ブロック付加が好ましい。
(c)成分の重量平均分子量は、好ましくは5000〜10万、より好ましくは1000〜5万であり、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により溶媒としてクロロホルム、標品としてポリスチレンを用いて測定することができる。
本発明の洗浄剤組成物は(c)成分を0.1〜10質量%、更に0.2〜7質量%、更に0.5〜5質量%含有することが、肌触り感の点から下限値以上であり、製品への安定配合の観点から上限値以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物では、(a)/(c)の質量比が1未満である。好ましくは、0.05〜0.9、より好ましくは0.1〜0.8である。十分にシリコーンを繊維に付着させるためには、上限値未満の比率に(a)成分のアミン化合物は制限される。
<(d)成分>
本発明は(d)成分にもまた特徴がある。他の再汚染防止剤として知られている高分子化合物を用いた場合、アミン化合物によって促進されたシリコーンの繊維への付着性を損なう傾向を示す。しかし、本発明者らは、シリコーンの繊維付着性に影響しない再汚染防止効果に優れた高分子化合物を見出した。すなわち(i)ポリエーテル鎖部分と(ii)アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体由来のポリマー鎖部分、とを有する高分子化合物であり、より好ましくは、高分子の末端や両鎖部分の結合部位の構造を除いて(i)ポリエーテル鎖部分と(ii)アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸の一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体由来のポリマー鎖部分とから実質的になる高分子化合物である。(i)又は(ii)はいずれかが幹鎖となり、他方がグラフト化した枝鎖となっているものが好ましい。
(i)鎖部分は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシジルエーテルなどのエポキシ化合物の共重合体を挙げることができる。(i)鎖部は親水性部分であり、最も好ましくはポリオキシエチレン鎖である。重合度は、(i)鎖部分が幹鎖になる場合は平均5〜100であり、(i)鎖部分が枝鎖になる場合は、枝鎖当り5モル以上、好ましくは5〜100である。またポリオキシエチレン鎖を幹鎖にする場合は、(i)鎖部分の末端はメチル基、フェニル基又はベンジル基でキャップされたものであってもよい。(i)鎖部分が枝鎖の場合は、(ii)鎖部分を構成している構造単位のカルボン酸基とのエステル結合により連結されるか、或いは(ii)鎖部分を構成している構造単位にエーテル結合しているものを用いることが好ましい。なお(ii)鎖部分を構成している不飽和単量体にあらかじめ(i)鎖部分を付加させたものを重合させたものであってもよい。
(ii)鎖部分は、アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸由来の構造単位を有する。なおマレイン酸は無水マレイン酸経由で合成されるものを含む。アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸以外に併用できる不飽和カルボン酸としては、フマル酸、イタコン酸の他に、スチレン、酢酸ビニルを上げることができる。(ii)鎖部分中、アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸由来の構造単位が占める割合は、好ましくは50〜100モル%である。
(i)を幹鎖にする場合、その合成方法は特開昭55−71710号公報、特開昭59−62614号公報、に記載の製造方法を用いることができる。たとえば、窒素気流下で、90℃以上、好ましくは100〜200℃でポリエーテル化合物を攪拌しながら、モノエチレン性不飽和単量体と開始剤を別々に、且つゆっくりと滴下することによって、酸型の本発明の高分子化合物を得ることができる。塩にする場合は、冷却後水酸化ナトリウム等のアルカリ剤で中和することによって、容易に得ることができ、また陰イオン性界面活性剤と同じく、酸型のままで組成中に添加し、組成中で中和してもよい。本発明の高分子化合物は、ポリエチレングリコールエーテルの幹鎖に、アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体をグラフト重合した高分子化合物であり、ポリエーテル化合物としては次の一般式(IV)で表されるものが好ましい。
Y−O(CH2CH2O)nH (IV)
(式中、Yは水素原紙、メチル基、フェニル基又はベンジル基、好ましくはメチル基又はフェニル基であり、nは平均付加モル数であり、2〜200の数である。)
(ii)鎖部分を幹鎖にする場合、その合成方法は、例えば窒素気流下で、50℃以上、好ましくは80℃以上でポリエーテル化合物を撹拌しながら、モノエチレン性不飽和単量体とモノエチレン性不飽和単量体ポリアルキレン付加物、開始剤を別々に、且つゆっくりと滴下することによって、酸型の本発明の高分子化合物を得ることができる。塩にする場合は、冷却後水酸化ナトリウム等のアルカリ剤で中和することによって、容易に得ることができ、また陰イオン性界面活性剤と同じく、酸型のままで組成中に添加し、組成中で中和してもよい。
前記したように、(i)鎖部分は、(ii)鎖の構成単位となる単量体に付加しているものを、アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むものエチレン性不飽和単量体とともに共重合させたものであってもよく、アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体の重合体に、エチレンオキシド等のアルコキシドやグリコシルエーテルなどの重合性の単量体を付加させる方法がある。
(ii)鎖部中のアクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体由来の構成単位の割合は、好ましくは50〜100モル%であり、マレイン酸のカルボン酸の一部が(i)鎖部と連結したものであってもよい。
本発明に用いられる(d)成分はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で、溶媒を水/アセトニトリル=9/1、標品をポリエチレングリコールによって測定した場合の重量平均分子量が2000〜20万、より好ましくは5000〜1万である。
本発明の液体洗浄剤組成物中の(d)成分の含有量は、0.1〜5質量%であり、好ましくは0.2〜3質量%、更に好ましくは0.5〜2質量%である。
本発明の液体洗浄剤組成物には、(b)成分である非イオン性界面活性剤以外の界面活性剤を含有することができるが、界面活性剤はシリコーンの付着性を妨げる可能性があり、本発明では特に陰イオン性界面活性剤の配合は制限される。
陰イオン性界面活性剤としては、衣料用の液体洗剤に使用することが知られている陰イオン性界面活性剤を挙げることができる。特に構造に−SO3M基、及び/又はOSO3M基〔M:対イオン〕を有する陰イオン性界面活性剤が本発明の効果に影響を与えやすい。
具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル(又はアルケニル)硫酸、ポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテル硫酸、オレフィンスルホン酸、アルカンスルホン酸、α−スルホ脂肪酸、α−スルホ脂肪酸エステル及びこれらの塩が挙げられ、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられる。
本発明において、陰イオン性界面活性剤の併用は、洗浄剤の洗浄力を高めるが、配合する場合は、本発明のシリコーンの付着性の増加効果を阻害するため、配合濃度は組成物中、3質量%を超えて配合しないこと、換言すれば0〜3質量%であることが求められる。原因として陰イオン性界面活性剤は(a)成分のアミン化合物とのコンプレックスを作り易いことが考えられ、結果的に(a)成分によるシリコーンの吸着促進が阻害されることが推定される。本発明の液体洗浄剤組成物中の陰イオン性界面活性剤濃度は1質量%以下が好ましく、特には0.2質量%以下に制限されることがより好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。
また、更に被洗浄物などの柔軟性を向上させるために、(a)成分以外の陽イオン性界面活性剤を添加することが示唆されるが、(a)成分の(c)成分に及ぼす協調効果を妨げない程度で配合されるべきであり、〔(a)成分+(a)成分以外の陽イオン性界面活性剤〕/(c)成分で示される質量比が、前記比率である1未満である範囲で配合されることが好ましい。また(a)成分以外の陽イオン性界面活性剤/(a)成分は、質量比で0.5未満であることが好ましい。
なお陽イオン性界面活性剤としては、モノ、ジ、もしくはトリ中〜長鎖アルキル又はアルケニル型第4級アンモニウム塩、第3級アミン塩、イミダゾリン塩、イミダゾリニウム塩、アミノ酸系陽イオン性界面活性剤等を挙げることができる。この中〜長鎖アルキル又はアルケニル基は、炭素数8〜28、好ましくは炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖であってもよく、−O−、−CONH−、−COO−等のエーテル基、エステル基もしくはアミド基で分断、又は−OH等で置換されていてもよい。
その対となるアニオンは特に限定されず、塩素、ヨウ素、臭素等のハロゲンイオン;メトサルフェート、エトサルフェート、メトフォスフェート、エトフォスフェート等の有機アニオンが挙げられる。
陽イオン性界面活性剤の具体例として、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、カプリルトリメチルアンモニウムクロライド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、N−ステアリル−N,N,N−トリ(ポリオキシエチレン)アンモニウムクロライド(EO合計3モル付加)、セチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、セチルトリエチルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルオクタデシルジメチルアンモニウムクロライドや、その他アルキル(アルキル基の炭素数8〜28)ジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキル(アルキル基の炭素数8〜28)メチルヒドロキシエチルアンモニウム塩等が挙げられる。
その他界面活性剤として、両性界面活性剤を挙げることができる。界面活性剤の配合量もまた、シリコーンの付着促進効果に影響しない程度に配合される。両性界面活性剤としてアルキルカルボベタイン、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルアミンオキサイド、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン及びアルキルイミダゾリン型ベタインなどを挙げることができる。
(a)成分、(b)成分以外のその他の界面活性剤は、液の安定性及び泥汚れ洗浄性の点で、組成物中0.1〜5質量%、特には0.1〜3質量%の範囲で配合することが好ましい。
更に本発明の洗浄剤組成物には、次の成分を配合してもよい。即ち、
アルカリ金属の水酸化物、ケイ酸塩、炭酸ナトリウム等の炭酸塩、及びアルカノールアミン等のアルカリ剤0.01〜10質量%、
エタノール、メタノール、プロパノール等の炭素数1〜4の低級アルコール類、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリセリンやグリコール類、ポリオキシアルキレン(好ましくはポリオキシエチレン)ベンジルエーテル、ポリオキシアルキレンフェニルエーテル(好ましくはフェニルエチルエーテル、又はエチレンオキシドの平均付加モル数が2〜5のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル)等のフェニル又はベンジル系の溶剤(殺菌剤としても使用できる)、パラトルエンスルホン酸(塩)、キシレンスルホン酸(塩)、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)並びに尿素等の減粘剤、可溶化剤(ハイドロトロープ剤)0.01〜20質量%
ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、イミノ二酢酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸塩、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩及びトリエチレンテトラミン六酢酸塩等のアミノポリ酢酸塩、並びにマロン酸、コハク酸、ジグリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の酸及びそれらの塩等の金属イオン捕捉剤0.1〜20質量%、
ポリビニルピロリドン等の色移り防止剤0.01〜10質量%、
過酸化水素水、過炭酸ナトリウム又は過硼酸ナトリウム等の漂白剤0.01〜10質量%、
テトラアセチルエチレンジアミン、特開平6−316700号公報の一般式(I−2)〜(I−7)で表される漂白活性化剤等の漂白活性化剤0.01〜10質量%、
アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ及びセルラーゼ等の酵素を酵素蛋白量として0.001〜2質量%、
塩化カルシウム、硫酸カルシウム、ギ酸、ホウ酸(ホウ素化合物)等の酵素安定化剤0.001〜2質量%、
チノパールCBS(チバガイギー社製)やホワイテックスSA(住友化学社製)等の蛍光染料0.001〜1質量%、
シリカ、シリコーン化合物等の消泡剤0.01〜2質量%、
ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤0.01〜2質量%、
その他、青味付け剤、香料、抗菌防腐剤等が挙げられる。なお上記濃度は、配合する場合の好ましい濃度であるが、用途や剤形などによって多少変動してもよい。
本発明の液体洗浄剤組成物のJIS K3362:1998記載の方法による20℃におけるpHは、原液のpHが6〜9であることが好ましい。シリコーンの製品中での安定性の点から、6〜8が好ましく、6.3〜7.8がより好ましく、6.5〜7.5が最も好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物の残部は水であり、貯蔵安定性の点からイオン交換水を用いることが好ましい。また20℃における粘度は、取り扱いの容易さの点で5〜400mPa・sが好ましく、10〜300mPa・sがより好ましく、10〜200mPa・sが更に好ましい。粘度調整剤によりこのような範囲になるように調整することが好ましい。なお、これらの粘度は、B型粘度計((株)東京計器製、VISCOMETER MODEL DVM−B)を用い、ローター番号1、回転数60r/minの条件であり、ローターの回転を開始し、60秒間秒経ったときの粘度である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、繊維製品用として好適であり、具体的にはウールや化繊、木綿等のニット製品やおしゃれ着、肌着等、幅広い衣料用として好適である。
表1に示す液体洗浄剤組成物を調製し、得られた組成物を用いて、木綿繊維とウールに対する再汚染防止性、シリコーン吸着率、肌触りついての評価を行った。その結果を表1に示す。なお、表中の洗浄剤組成物は塩酸(35%、南海化学工業株式会社製)及び硫酸(50°ボーメ硫酸、テイカ株式会社製)でpH(20℃)=7.0に調整した。また、表中の成分は、以下のものである。
<(a)成分>
a−1:ステアリルアミドプロピルジメチルアミン
<(b)成分>
b−1:非イオン性界面活性剤[ポリオキシエチレンラウリルエーテル(平均エチレンオキサイド付加モル数が10)
b−2:非イオン性界面活性剤[ポリオキシエチレンアルキルエーテル(アルキル鎖が二級直鎖であり、炭素数が12〜15、平均エチレンオキサイド付加モル数が3)
<(c)成分>
c−1::下記一般式で表されるシリコーン化合物であって、RがCH3、R1がCH3、Aが(イ)-(CH2)3-NH-CO-CH2-O-(CH2CH2O)5-C12H25及び(ロ)-(CH2)3-NH2の混合〔(イ)/ (ロ)=7/3(モル比)〕であって、Bが-(CH2)3-O-(CH2CH2O)10-CH3、lが300、mが7、nが4であり、HLBの測定値が6.0のシリコーン化合物。
Figure 0005495536
<(d)成分>
d−1:下記の方法で合成したポリマーを用いた。
温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、平均分子量1500のフェノキシポリエチレングリコール100.00g、無水マレイン酸5.00g、イソプロピルアルコール6.98gを仕込んで、窒素気流下、加熱して溶解させ、攪拌下150℃まで昇温した。イソプロピルアルコール還流化で、アクリル酸30.00g、ジ−t−ブチルパーオキサイド4.50gを別々に1時間にわたって連続滴下し、その後1時間攪拌を続けた。80℃に冷却後、減圧(13.3kPa)し、イソプロピルアルコールを除去した。常圧に戻した後、イオン交換水135.00gを加え、下記の構造を有する高分子化合物の溶液を得た。該高分子化合物は、フェノキシポリエチレングリコール/アクリル酸/マレイン酸=1/2/1(質量比)、式中のx+yが20の高分子化合物である。
Figure 0005495536
d−2:下記の方法で合成したポリマーを用いた。
温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、プロピレングリコール(和光純薬(株)製)127g、イオン交換水299gを入れ、窒素雰囲気下で混合し、80℃まで昇温した。そこへ、ポリエチレングリコール(EO付加モル数23)モノメタクリル酸(エステルNK−エステルM−230T、新中村化学(株)製)650g、メタクリル酸(和光純薬(株)製)350g、2−メルカプトエタノール(和光純薬(株)製)11gをプロピレングリコール600g、イオン交換水37gに溶解させた液と過硫酸ソーダ(和光純薬(株)製)11g、30%過酸化水素溶液(シグマアルドリッチ製)4gをイオン交換水191gに溶解させた液を別々に2時間かけて滴下した。滴下終了後1時間80℃で攪拌した後、過硫酸ソーダ11g、30%過酸化水素溶液4gをイオン交換水95gに溶解させた液を5分かけて添加した。1時間80℃で攪拌した後、過硫酸ソーダ11g、30%過酸化水素溶液4gをイオン交換水95gに溶解させた液を5分かけて添加し、1時間80℃で攪拌を続けた。室温に戻し、合成ポリマー溶液2500g(ポリマー濃度:40質量%)を得た。得られた合成ポリマーのGPC測定の結果、重量平均分子量は4.6万(ポリエチレングリコール換算)であった。該高分子化合物は、下記の構造を有する式中のb/cが35/65(質量比)、nが23の高分子化合物である。
Figure 0005495536
d−3:上記d−2と同様の方法で合成したポリマーを用いた。ただし、該高分子化合物は、前記式中のb/cが50/50(質量比)、nが23の高分子化合物である。得られた合成ポリマーのGPC測定の結果、重量平均分子量は5.0万(ポリエチレングリコール換算)であった。
・ポリマー1:日本ゼオン株式会社製、クインフロー540(Quinflow 540)(ペンテン/マレイン酸コポリマー)
・ポリマー2:花王株式会社製、デモールEP(無水マレイン酸−ジイソブチレン共重合体)
・LAS−Na:アルキル(炭素数:平均12)ベンゼンスルホン酸ナトリウム
<再汚染防止性評価方法>
木綿の白布(金巾2003布)及びウール(モスリン)を10cm×10cmに裁断し、それぞれ5枚1組とした。評価用洗浄剤組成物水溶液1リットルにカーボンブラック0.25gを加え、ターゴトメーターにて試験を行なった。実験条件は、洗浄剤濃度1.3g/1L、水の硬度4°DH、水の温度20℃で10分間洗浄した。その後、試験布を取り出し、20℃水道水にて5分間流水濯ぎを行い、脱水して乾燥した。
再汚染防止性は、洗浄前の原布(白布)及び試験後の汚染布の550nmにおける反射率を測定し、次式によって再汚染防止率を求めた。
再汚染防止率(%)=(試験後の反射率/原布の反射率)×100
<シリコーン吸着率>
木綿の白布(金巾2003布)及びウール(モスリン)を10cm×10cmに裁断し、それぞれ5枚1組とした。評価用洗浄剤組成物水溶液1リットルにカーボンブラック0.25gを加え、ターゴトメーターにて試験を行なった。実験条件は、洗浄剤濃度1.3g/1L、水の硬度4°DH、水の温度20℃で10分間洗浄した。その後、試験布を取り出し、ターゴトメーターの水を取り替え、3分間ため濯ぎを行い、試験布を取り出し、乾燥した。高速溶媒抽出機(ASE200:日本ダイオネクス社製)を用い、メタノール/クロロホルム=1/1を溶媒として用い、試験布よりシリコーンを抽出した。溶媒を留去後、NMRにてシリコーン量を定量し、洗濯液に供したシリコーン総量に対する布へのシリコーンの吸着率を算出した。
<肌触り評価方法>
全自動洗濯機(東芝AW−D802VP)の洗濯槽に水道水30リットルを入れ、木綿メリヤス布200gとウール編み布(カネボウ社製 中細毛糸使用)150gを入れる。更に表中の液体洗浄剤組成物を40ml入れ、ドライコースにて洗濯する。尚、洗濯水として、20℃に調整した水道水を用いた。洗濯終了後、20℃、65%RHの恒温恒湿室に24時間静置乾燥した。乾燥後の試験布を、肌触りについて、表1に示す比較例1の組成物で同様に処理した試験布と対比して、下記の基準で評価した。
×:基準の液体洗浄剤組成物(比較例1)と比較して、肌触りが変わらない
○:基準の液体洗浄剤組成物(比較例1)と比較して、肌触りが良い
◎:基準の液体洗浄剤組成物(比較例1)と比較して、肌触りが著しく良い
Figure 0005495536

Claims (3)

  1. (a)下記一般式(I)で示されるアミン又はその酸塩 0.05質量%以上、10質量%未満、
    (b)非イオン性界面活性剤 5〜70質量%、
    (c)下記一般式(III)で表されるエーテル変性シリコーン 0.1〜10質量%、及び
    (d)(i)ポリエーテル鎖部分と(ii)アクリル酸、メタアクリル酸及びマレイン酸から選ばれる一種以上の不飽和カルボン酸単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体由来のポリマー鎖部分とを有する高分子化合物 0.1〜5質量%、
    を含有する液体洗浄剤組成物であって、(a)/(c)の質量比が1未満であり、且つ液体洗浄剤組成物の陰イオン性界面活性剤濃度が3質量%を超えない、液体洗浄剤組成物。
    Figure 0005495536
    (式中、R1aは炭素数14〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R2aは炭素数1〜5のアルキレン基であり、Xは−COO−、−CONR5a−、−OCO−、−NR5aCO−から選ばれる基である。ここで、R5aは水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。R3a、R4aは、同一又は異なっていても良い炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基、又はR1a−X−R2a−である。)
    Figure 0005495536
    〔式中、l=100〜600であり、m,nはl:m=100:1〜10:1、且つm:n=1:10〜10:1となる数である。Rは炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシ基又はアルコキシ基であり、R1cは炭素数1〜4のアルキル基であり、それぞれ異なってもよい。Aは下記(イ)で表される基又は(イ)及び(ロ)で表される基であり、後者の場合、A中の(ロ)の割合は50モル%以下である。
    Figure 0005495536
    (ここで、a=2〜6、b=2〜6、R2cは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、p=1〜6、q=1〜20、r=0〜20、R3cは炭素数1〜18のアルキル基)、Bは-(CH2)a-O-(C24O)s-(C36O)t-R2'c又はR2c(ここで、R2'cは炭素数1〜10のアルキル基、s=1〜20、t=0〜20)を示す。尚、式(III)中に-C24O-及び-C36O-が存在する場合は、ブロック付加でもランダム付加でも良い。〕
  2. (b)成分の少なくとも一部として、下記一般式(II−1)で表される非イオン性界面活性剤(b1)を含有する、請求項1記載の液体洗浄剤組成物。
    1b−O−[(CH2CH(CH3)O)m1/(CH2CH2O)n1]−R2b (II−1)
    (式中、R1bは炭素数8〜20のアルキル基もしくはアルケニル基、m1はプロピレンオキシド付加モル数であって0〜4の整数、n1はエチレンオキシド付加モル数であって8〜20の整数、R2bは水素原子又はメチル基である。なお、CH2CH(CH3)OとCH2CH2Oの順序は問わない。)
  3. (c)が、HLB2〜10のシリコーンである、請求項1又は2記載の液体洗浄剤組成物。
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