JP2008226906A - 窒化物半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動電圧を低減することができる窒化物半導体発光素子を提供する。
【解決手段】基板と、第1のn型窒化物半導体層と、発光層と、p型窒化物半導体層と、p型窒化物半導体トンネル接合層と、n型窒化物半導体トンネル接合層と、第2のn型窒化物半導体層と、を含み、p型窒化物半導体トンネル接合層とn型窒化物半導体トンネル接合層とはトンネル接合を形成しており、p型窒化物半導体トンネル接合層およびn型窒化物半導体トンネル接合層の少なくとも一方がInを含み、Inを含む層の少なくとも1つがそれよりもバンドギャップの大きい層と接し、Inを含む層とバンドギャップの大きい層との界面と、p型窒化物半導体トンネル接合層とn型窒化物半導体トンネル接合層との界面と、の最短距離の少なくとも1つが40nm未満である窒化物半導体発光素子である。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体発光素子に関し、特に、トンネル接合を有する窒化物半導体発光素子に関する。
従来から、p型窒化物半導体層側が光取り出し側となっている窒化物半導体発光ダイオード素子においては、p型窒化物半導体層上に形成されるp側電極については以下の3つの条件を満たすことが求められている。
まず、第1番目の条件としては、窒化物半導体発光ダイオード素子から発光した光に対して透過率が高いことである。次に、第2番目の条件として、注入される電流を発光層の面内に十分に拡散させることができる抵抗率および厚さを有していることである。最後に、第3番目の条件として、p型窒化物半導体層との接触抵抗が低いことである。
p型窒化物半導体層側が光取り出し側となっている窒化物半導体発光ダイオード素子のp型窒化物半導体層上に形成されるp側電極としては、従来、パラジウムやニッケル等の数〜10nm程度の厚さの金属膜からなる半透明金属電極がp型窒化物半導体層の全面に形成されていた。しかしながら、このような半透明金属電極は、窒化物半導体発光ダイオード素子から発光した光に対する透過率が50%程度と低いために光取り出し効率が低下し、高輝度の窒化物半導体発光ダイオード素子を得ることが困難であるという問題があった。
そこで、パラジウムやニッケル等の金属膜からなる半透明金属電極に代えて、ITO(Indium Tin Oxide)からなる透明導電膜をp型窒化物半導体層の全面に形成することによって光取り出し効率を向上させた高輝度の窒化物半導体発光ダイオード素子が製造されている。このような透明導電膜が形成された窒化物半導体発光ダイオード素子においては懸念されていた透明導電膜とp型窒化物半導体層との接触抵抗も熱処理等によって改善されている。
また、特許文献1には、第1のn型III族窒化物半導体積層構造、p型III族窒化物半導体積層構造、および第2のn型III族窒化物半導体積層構造を少なくとも有するIII族窒化物半導体積層構造が基板上に形成されており、第1のn型III族窒化物半導体積層構造中のn型III族窒化物半導体層には負電極が設けられ、第2のn型III族窒化物半導体積層構造中のn型III族窒化物半導体層には正電極が設けられており、第2のn型III族窒化物半導体積層構造のn型III族窒化物半導体層とp型III族窒化物半導体積層構造のp型III族窒化物半導体層とによりトンネル接合を形成した窒化物半導体発光ダイオード素子が開示されている。
特許文献1に開示されている窒化物半導体発光ダイオード素子においては、正電極が第2のn型III族窒化物半導体積層構造中のn型III族窒化物半導体層に形成されており、n型III族窒化物半導体はp型III族窒化物半導体に比べて容易にキャリア濃度を上げることが可能であることから、p型III族窒化物半導体層に正電極を形成した従来の構造と比べて接触抵抗を小さくすることができ、駆動電圧が低く、大出力駆動が可能である。また、窒化物半導体発光ダイオード素子の故障原因の一つとなっていた正電極における発熱も低減されるため、信頼性も向上することができると言われている。
特開2002−319703号公報
しかしながら、ITOからなる透明導電膜は、高温にすると光学的性質が不可逆的に変化し、可視光の透過率が低下するという問題があった。また、ITOからなる透明導電膜を用いた場合には、可視光の透過率が低下するのを防止するために、ITOからなる透明導電膜の形成後のプロセスの温度領域が制限されてしまうという問題があった。さらに、ITOからなる透明導電膜は大電流密度の駆動で劣化し、黒色化するという問題もあった。
また、特許文献1の実施例に記載の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、発光層と同程度のIn(インジウム)組成比を有するp型InGaN層とn型InGaN層とによりトンネル接合が形成されており、その層厚はいずれも50nmである。
特許文献1の実施例に記載されているように、Inを固相として十分に供給するためには、成長温度を800℃程度にまで下げることが必要である。しかしながら、低温で1×1019/cm3以上の高いキャリア濃度を有するp型InGaN層を得ることは困難であるため、トンネル接合部における電圧ロスを小さくすることができず、結果として駆動電圧が高くなるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、駆動電圧を低減することができる窒化物半導体発光素子を提供することにある。
本発明は、基板と、基板上に形成された、第1のn型窒化物半導体層と、発光層と、p型窒化物半導体層と、p型窒化物半導体トンネル接合層と、n型窒化物半導体トンネル接合層と、第2のn型窒化物半導体層と、を含み、p型窒化物半導体トンネル接合層とn型窒化物半導体トンネル接合層とはトンネル接合を形成しており、p型窒化物半導体トンネル接合層およびn型窒化物半導体トンネル接合層の少なくとも一方がInを含んでおり、p型窒化物半導体トンネル接合層およびn型窒化物半導体トンネル接合層の少なくとも一方であるInを含む層の少なくとも1つがそれよりもバンドギャップの大きい層と接しており、Inを含む層とバンドギャップの大きい層との界面と、p型窒化物半導体トンネル接合層とn型窒化物半導体トンネル接合層との界面と、の最短距離の少なくとも1つが40nm未満である窒化物半導体発光素子である。
ここで、本発明の窒化物半導体発光素子においては、Inを含む層中において、Al、GaおよびInの総原子数に対するInの原子数の比が0.1よりも大きいことが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体発光素子においては、n型窒化物半導体トンネル接合層がInを含む層であって、n型窒化物半導体トンネル接合層中のn型ドーパントの濃度が5×1019/cm3未満であることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体発光素子においては、n型ドーパントは、Si、GeおよびOからなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体発光素子においては、p型窒化物半導体トンネル接合層中のp型ドーパントの濃度が2×1019/cm3以上であることが好ましい。
なお、本発明において、「p型ドーパントの濃度」は窒化物半導体中に含まれるp型ドーパントの原子濃度を示し、「n型ドーパントの濃度」は窒化物半導体中に含まれるn型ドーパントの原子濃度を示しており、それぞれたとえばSIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)等の方法により定量的に算出することができる。
また、本明細書において、Alはアルミニウムを示し、Gaはガリウムを示し、Inはインジウムを示す。
本発明によれば、駆動電圧を低減することができる窒化物半導体発光素子を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
図1に、本発明の窒化物半導体発光素子の一例である窒化物半導体発光ダイオード素子の好ましい一例の模式的な断面図を示す。ここで、図1に示す窒化物半導体発光ダイオード素子は、基板1と、基板1上に、順次積層された、第1のn型窒化物半導体層2と、発光層3と、p型窒化物半導体層4と、p型窒化物半導体トンネル接合層5と、n型窒化物半導体トンネル接合層6と、n型窒化物半導体蒸発抑制層10と、第2のn型窒化物半導体層7と、を有しており、第1のn型窒化物半導体層2上にn側電極8が形成され、第2のn型窒化物半導体層7上にp側電極9が形成された構成を有している。
このような構成の窒化物半導体発光素子においては、従来のp型窒化物半導体層に正電極を形成した従来の構造と比べて接触抵抗を小さくすることができ、駆動電圧を低くすることができる一方で、p型窒化物半導体トンネル接合層5とn型窒化物半導体トンネル接合層6との接合部であるトンネル接合部における電圧ロスをいかに小さくすることができるかということが問われる。
このトンネル接合部におけるトンネリング確率Ttは、一般的に下記の式(1)で表わされる。
Tt=exp((−8π(2me1/2Eg3/2)/(3qhε)) …(1)
なお、上記の式(1)において、Ttはトンネリング確率を示し、meは伝導電子の有効質量を示し、Egはエネルギギャップを示し、qは電子の電荷を示し、hはプランク定数を示し、εはトンネル接合部にかかる電界を示している。
窒化物半導体発光素子の駆動電圧を低減するためには、このトンネリング確率Ttを大きくすることが望まれる。上記の式(1)から、トンネリング確率Ttを大きくするための方法としては、トンネル接合部にかかる電界εを大きくすることが考えられる。
ここで、トンネル接合部にかかる電界εを大きくする方法としては、トンネル接合を形成するp型窒化物半導体トンネル接合層5およびn型窒化物半導体トンネル接合層6の双方の実効的なイオン化不純物濃度を高くすることが好ましい。実効的なイオン化不純物濃度を高くする方法として、バンドギャップの異なる層を積層した界面に生じる2次元電子ガスを利用する方法が挙げられる。
すなわち、2次元電子ガスの生成箇所をp型窒化物半導体トンネル接合層5とn型窒化物半導体トンネル接合層6との界面近傍に位置させることによって、トンネル接合を形成するp型窒化物半導体トンネル接合層5および/またはn型窒化物半導体トンネル接合層6の実効的なイオン化不純物濃度を高くすることができるため、トンネル接合部にかかる電界εを大きくすることができる。そして、トンネル接合部にかかる電界εを大きくすることにより、より狭い空乏層を形成することができるため、トンネリング確率が向上することになる。
そこで、本発明者が鋭意検討した結果、p型窒化物半導体トンネル接合層5およびn型窒化物半導体トンネル接合層6の両方若しくはいずれか一方がInを含んでおり、p型窒化物半導体トンネル接合層5およびn型窒化物半導体トンネル接合層6の少なくとも一方であるInを含む層の少なくとも1つがそれよりもバンドギャップの大きい層と接しており、Inを含む層とバンドギャップの大きい層との界面と、p型窒化物半導体トンネル接合層5とn型窒化物半導体トンネル接合層6との界面と、の最短距離の少なくとも1つを40nm未満、好ましくは20nm以下、さらに好ましくは15nm以下とすることにより、p型窒化物半導体トンネル接合層5のイオン化不純物濃度が低い場合であっても、トンネル接合を含む窒化物半導体発光素子の駆動電圧を低減できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
ここで、駆動電圧を低減するとともに発光層3からの光の吸収量を低減する観点からは、上記の最短距離は短いほど好ましいが、あまりにも短くなり過ぎた場合には、Inを含む層のIn含有率(Inを含む層中のAl、GaおよびInの総原子数に対するInの原子数の比)が小さくなったときに、Inを含む層においてバンドギャップの大きい層側のキャリア濃度の低い部分まで空乏層が達し、トンネル確率が小さくなるおそれがある。
したがって、上記の観点から、上記の最短距離は2nmよりも大きいことが好ましい。この場合には、p型窒化物半導体トンネル接合層5とn型窒化物半導体トンネル接合層6とのトンネル接合部のトンネル確率が小さくなるのを低減することができる。
また、上記の観点から、Inを含む層のIn含有率(Inを含む層中のAl、GaおよびInの総原子数に対するInの原子数の比)は0.1よりも大きいことが好ましく、上限は1であってもよい。
なお、上記において、基板1としては、たとえば、シリコン基板、炭化ケイ素基板、または酸化亜鉛基板等を用いることができる。
また、上記において、第1のn型窒化物半導体層2としては、たとえばn型ドーパントがドーピングされた窒化物半導体結晶を用いることができる。
また、上記において、発光層3としては、たとえば単一量子井戸(SQW)構造または多重量子井戸(MQW)構造を有する窒化物半導体結晶を成長させることができ、なかでも、AlaInbGa1-(a+b)N(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦1−(a+b)≦1)の組成式で表わされる窒化物半導体結晶を含む多重量子井戸構造を有するものを用いることが好ましい。なお、上記の組成式において、aはAlの組成比を示し、bはInの組成比を示し、1−(a+b)はGaの組成比を示す。
また、上記において、p型窒化物半導体層4としては、たとえばp型ドーパントがドーピングされた窒化物半導体結晶を用いることができ、なかでもAlを含むp型クラッド層上にp型GaN層を成長させたものを用いることができる。
また、上記において、p型窒化物半導体トンネル接合層5としては、たとえば、Alx1Iny1Ga1-(x1+y1)N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦1−(x1+y1)≦1)の組成式で表わされる窒化物半導体結晶にp型ドーパントがドーピングされた材料を用いることができる。なお、上記の組成式において、x1はAlの組成比を示し、y1はInの組成比を示し、1−(x1+y1)はGaの組成比を示す。
また、p型窒化物半導体トンネル接合層5中のp型ドーパントの濃度が2×1019/cm3以上であることが好ましい。この場合には、本発明の窒化物半導体発光素子の駆動電圧が低減する傾向が大きくなる。
また、上記において、n型窒化物半導体トンネル接合層6としては、たとえば、Alx2Iny2Ga1-(x2+y2)N(0≦x2≦1、0≦y2≦1、0≦1−(x2+y2)≦1)の組成式で表わされる窒化物半導体結晶にp型ドーパントがドーピングされた材料を用いることができる。なお、上記の組成式において、x2はAlの組成比を示し、y2はInの組成比を示し、1−(x2+y2)はGaの組成比を示す。なお、上記の組成式において、x2はAlの組成比を示し、y2はInの組成比を示し、1−(x2+y2)はGaの組成比を示す。
また、n型窒化物半導体トンネル接合層6がInを含む層である場合には、n型窒化物半導体トンネル接合層6中のn型ドーパントの濃度が5×1019/cm3未満であることが好ましい。この場合には、本発明の窒化物半導体発光素子の駆動電圧が低減する傾向が大きくなる。
ここで、(i)p型窒化物半導体トンネル接合層5がInGaN(窒化インジウムガリウム)からなる場合にはn型窒化物半導体トンネル接合層6がGaN(窒化ガリウム)からなることが好ましく、(ii)p型窒化物半導体トンネル接合層5およびn型窒化物半導体トンネル接合層6がともにInGaNからなることが好ましく、(iii)p型窒化物半導体トンネル接合層5がGaNからなる場合にn型窒化物半導体トンネル接合層6がInGaNからなることが好ましい。また、p型窒化物半導体トンネル接合層5およびn型窒化物半導体トンネル接合層6が互いにIn含有率の異なるInGaNからなっていてもよい。また、上記の(i)〜(iii)のそれぞれの場合には、GaNがAlGaNであってもよい。
なお、本発明においては、p型窒化物半導体トンネル接合層5およびn型窒化物半導体トンネル接合層6の少なくとも一方がInを含む層である必要がある。
また、n型窒化物半導体蒸発抑制層10を形成することにより、p型窒化物半導体トンネル接合層5および/またはn型窒化物半導体トンネル接合層6がInを含む場合にこれらの層からInが蒸発するのを抑制することができる。
ここで、n型窒化物半導体蒸発抑制層10としては、たとえば、AlcIndGa1-(c+d)N(0≦c≦1、0≦d≦1、0≦1−(c+d)≦1)の組成式で表わされる窒化物半導体結晶にn型ドーパントをドーピングした層を用いることができ、なかでもn型GaNを用いることが好ましい。なお、上記の組成式において、cはAlの組成比を示し、dはInの組成比を示し、1−(c+d)はGaの組成比を示す。また、n型窒化物半導体蒸発抑制層10は、p型窒化物半導体トンネル接合層5および/またはn型窒化物半導体トンネル接合層6と同程度の温度で成長させられることが好ましい。
また、第2のn型窒化物半導体層7を形成することにより、第2のn型窒化物半導体層7上に形成されたp側電極9から注入された電流を拡散させることができる。
ここで、第2のn型窒化物半導体層7としては、たとえば、n型ドーパントがドーピングされた窒化物半導体結晶を用いることができ、なかでも抵抗率の低い層であることが好ましく、特に、キャリア濃度が1×1018/cm3以上であることが好ましい。また、高い光取り出し効率を確保するためには、第2のn型窒化物半導体層7のバンドギャップは、発光層3のバンドギャップよりも大きいことが好ましい。
第1のn型窒化物半導体層2上に形成されるn側電極8および第2のn型窒化物半導体層7上に形成されるp側電極9としては、たとえば、Ti(チタン)、Hf(ハフニウム)およびAl(アルミニウム)からなる群から選択された少なくとも1種の金属を用いて、オーミック接触をとるように形成されることが好ましい。
ここで、n側電極8は、上記の第2のn型窒化物半導体層7の成長後のウエハを第2のn型窒化物半導体層7側からエッチングすることによって第1のn型窒化物半導体層2の表面の一部を露出させ、その露出面上に形成することができる。
また、別途用意した導電性の支持基板に上記の第2のn型窒化物半導体層7の成長後のウエハの第2のn型窒化物半導体層7側を貼り付けることによって、第1のn型窒化物半導体層2側が光取り出し側、第2のn型窒化物半導体層7側を支持基板側とし、支持基板側に反射率の高いAl、PtおよびAgからなる群から選択された少なくとも1種の金属を形成して、上下電極構造の窒化物半導体発光ダイオード素子とすることもできる。
このような上下電極構造の窒化物半導体発光ダイオード素子によれば、第2のn型窒化物半導体層7は従来のp型窒化物半導体層よりもキャリア濃度を高くすることができることから、金属の仕事関数に関わらず、キャリアのトンネリングによるオーミック特性が得やすくなり、上述した反射率の高い金属を第2のn型窒化物半導体層7上に形成することができるため、光取り出し効率が向上する傾向にある。
なお、本発明において、n型ドーパントとしては、たとえばSi(シリコン)、Ge(ゲルマニウム)およびO(酸素)からなる群から選択された少なくとも1種をドーピングすることが好ましい。
また、本発明において、p型ドーパントとしては、たとえばMg(マグネシウム)および/またはZn(亜鉛)等をドーピングすることができる。
(実施例1)
実施例1においては、図2の模式的断面図に示す構成の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
まず、サファイア基板101をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置の反応炉内にセットした。そして、その反応炉内に水素を流しながらサファイア基板101の温度を1050℃まで上昇させて、サファイア基板101の表面(C面)のクリーニングを行なった。
次に、サファイア基板101の温度を510℃まで低下させ、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG(トリメチルガリウム)を反応炉内に流して、サファイア基板101の表面(C面)上にGaNバッファ層102をMOCVD法により約20nmの厚さでサファイア基板101上に成長させた。
次いで、サファイア基板101の温度を1050℃まで上昇させて、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siがドーピングされたn型GaN下地層103(キャリア濃度:1×1018/cm3)をMOCVD法により6μmの厚さでGaNバッファ層102上に成長させた。
続いて、キャリア濃度が5×1018/cm3となるようにSiをドーピングしたこと以外はn型GaN下地層103と同様にして、n型GaNコンタクト層104をMOCVD法により0.5μmの厚さでn型GaN下地層103上に成長させた。
次に、サファイア基板101の温度を700℃まで低下させ、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMGおよびTMI(トリメチルインジウム)を反応炉内に流して、n型GaNコンタクト層104上に2.5nmの厚さのIn0.25Ga0.75N層と18nmの厚さのGaN層とを交互に6周期MOCVD法により成長させて、多重量子井戸構造を有する発光層105をn型GaNコンタクト層104上に形成した。なお、発光層105の形成時において、GaN層を成長させる際にはTMIを反応炉内に流していないことは言うまでもない。
次いで、サファイア基板101の温度を950℃まで上昇させ、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニア、TMGおよびTMA(トリメチルアルミニウム)、不純物ガスとしてCP2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を反応炉内に流して、Mgが1×1020/cm3の濃度でドーピングされたAl0.15Ga0.85Nからなるp型AlGaNクラッド層106をMOCVD法により約30nmの厚さで発光層105上に成長させた。
次に、サファイア基板101の温度を950℃に保持したままで、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてCP2Mgを反応炉内に流して、Mgが1×1020/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるp型GaNコンタクト層107をMOCVD法によりp型AlGaNクラッド層106上に0.1μmの厚さに成長させた。
その後、サファイア基板101の温度を750℃まで低下させ、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMGおよびTMI、不純物ガスとしてCP2Mgを反応炉内に流して、Mgが1×1020/cm3の濃度でドーピングされたIn0.25Ga0.75Nからなるp型トンネル接合層108(p型ドーパントの濃度:1×1020/cm3)をMOCVD法によりp型GaNコンタクト層107上に20nmの厚さに成長させた。ここで、p型GaNコンタクト層107のバンドギャップは、p型トンネル接合層108のバンドギャップよりも大きくなる。
その後、サファイア基板101の温度を750℃に保持したままで、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるn型トンネル接合層109(n型ドーパントの濃度:1×1019/cm3)をMOCVD法によりp型トンネル接合層108上に15nmの厚さに成長させた。
その後、サファイア基板101の温度を950℃まで上昇させて、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるn型GaN層111をMOCVD法によりn型トンネル接合層109上に0.2μmの厚さに成長させた。
次に、サファイア基板101の温度を700℃まで低下させ、キャリアガスとして窒素を反応炉内に流してアニーリングを行なった。
そして、上記のアニーリング後のウエハを反応炉から取り出し、そのウエハの最上層のn型GaN層111の表面上に所定の形状にパターンニングされたマスクを形成した。そして、RIE(Reactive Ion Etching)法により、上記のウエハの一部についてn型GaN層111側からエッチングを行ない、n型GaNコンタクト層104の表面の一部を露出させた。
そして、n型GaN層111の表面上にパッド電極112を形成し、n型GaNコンタクト層104の表面上にパッド電極113を形成した。ここで、パッド電極112およびパッド電極113は、n型GaN層111の表面上およびn型GaNコンタクト層104の表面上にそれぞれTi層とAl層を順次積層することによって同時に形成された。その後、ウエハを複数のチップに分割することによって、図2の模式的断面図に示す構成を有する実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
図3に、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層108の厚さ(nm)と駆動電圧(V)との関係を示す。ここで、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、p型トンネル接合層108がInを含む層に相当する。また、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子において、p型トンネル接合層108の厚さが、p型トンネル接合層108とそれよりもバンドギャップの大きい層(p型GaNコンタクト層107)との界面と、p型トンネル接合層108とn型トンネル接合層109との界面との、最短距離に相当する。なお、駆動電圧は、注入電流が20mAのときのものである。
図3から明らかなように、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記の最短距離(p型トンネル接合層108の厚さ)が40nm未満、好ましくは20nm以下、特に15nm以下である場合に、駆動電圧が大幅に低減することが確認された。また、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記の最短距離(p型トンネル接合層108の厚さ)が小さくなるほど、駆動電圧も小さくなる傾向にあることが確認された。
(実施例2)
実施例2においては、図2の模式的断面図に示す構成の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
p型GaNコンタクト層107を成長させるところまでは実施例1と同一の条件および同一の方法で作製した。
そして、p型GaNコンタクト層107の成長後、サファイア基板101の温度を750℃まで低下させ、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMGおよびTMI、不純物ガスとしてCP2Mgを反応炉内に流して、Mgが1×1020/cm3の濃度でドーピングされたIn0.1Ga0.9Nからなるp型トンネル接合層108(p型ドーパントの濃度:1×1020/cm3)をMOCVD法によりp型GaNコンタクト層107上に10nmの厚さに成長させた。ここで、p型GaNコンタクト層107のバンドギャップは、p型トンネル接合層108のバンドギャップよりも大きくなる。また、実施例2の窒化物半導体発光ダイオード素子において、p型トンネル接合層108の厚さが、p型トンネル接合層108とそれよりもバンドギャップの大きい層(p型GaNコンタクト層107)との界面と、p型トンネル接合層108とn型トンネル接合層109との界面との、最短距離に相当する。
その後は、実施例1と同一の条件および同一の方法で、実施例2の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
実施例2の窒化物半導体発光ダイオード素子の注入電流が20mAの場合における駆動電圧は、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層108の厚さが10nmのときよりも高くなることが確認された。
(実施例3)
実施例3においては、図2の模式的断面図に示す構成の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
p型GaNコンタクト層107を成長させるところまでは実施例1と同一の条件および同一の方法で作製した。
そして、p型GaNコンタクト層107の成長後、サファイア基板101の温度を650℃まで低下させ、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMGおよびTMI、不純物ガスとしてCP2Mgを反応炉内に流して、Mgが1×1020/cm3の濃度でドーピングされたIn0.5Ga0.5Nからなるp型トンネル接合層108(p型ドーパントの濃度:1×1020/cm3)をMOCVD法によりp型GaNコンタクト層107上に2〜10nmの範囲内の任意の厚さに成長させた。ここで、p型GaNコンタクト層107のバンドギャップは、p型トンネル接合層108のバンドギャップよりも大きくなる。
その後は、実施例1と同一の条件および同一の方法で、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
図4に、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層108の厚さ(nm)と駆動電圧(V)との関係を示す。ここで、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、p型トンネル接合層108がInを含む層に相当する。また、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子においても、p型トンネル接合層108の厚さが、p型トンネル接合層108とそれよりもバンドギャップの大きい層(p型GaNコンタクト層107)との界面と、p型トンネル接合層108とn型トンネル接合層109との界面との、最短距離に相当する。なお、駆動電圧は、注入電流が20mAのときのものである。
図4から明らかなように、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記の最短距離(p型トンネル接合層108の厚さ)が10nm以下、好ましくは4nm以上6nm以下である場合に、駆動電圧が大幅に低減することが確認された。また、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記の最短距離(p型トンネル接合層108の厚さ)が6nmの場合に駆動電圧は最小となった。
また、実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子においては、上記の最短距離(p型トンネル接合層108の厚さ)が2nmのときの駆動電圧は6nmのときと比べて高くなったが、上記の最短距離(p型トンネル接合層108の厚さ)が40nm以上のときの駆動電圧と比べると小さかった。
(実施例4)
実施例4においては、図5の模式的断面図に示す構成の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
p型GaNコンタクト層107を成長させるところまでは実施例1と同一の条件および同一の方法で作製した。
そして、p型GaNコンタクト層107の成長後、サファイア基板101の温度を750℃まで低下させ、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMGおよびTMI、不純物ガスとしてCP2Mgを反応炉内に流して、Mgが1×1020/cm3の濃度でドーピングされたIn0.25Ga0.75Nからなるp型トンネル接合層108(p型ドーパントの濃度:1×1020/cm3)をMOCVD法によりp型GaNコンタクト層107上に5nmの厚さに成長させた。ここで、p型GaNコンタクト層107のバンドギャップは、p型トンネル接合層108のバンドギャップよりも大きくなる。
その後、サファイア基板101の温度を750℃に保持したままで、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMIおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたIn0.25Ga0.75Nからなるn型トンネル接合層109(n型ドーパントの濃度:1×1019/cm3)をMOCVD法によりp型トンネル接合層108上に15nmの厚さに成長させた。
次に、サファイア基板101の温度を750℃に保持したままで、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるn型GaN蒸発抑制層110をMOCVD法によりn型トンネル接合層109上に15nmの厚さに成長させた。ここで、n型GaN蒸発抑制層110のバンドギャップは、n型トンネル接合層109のバンドギャップよりも大きくなる。
その後、サファイア基板101の温度を950℃まで上昇させて、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるn型GaN層111をMOCVD法によりn型GaN蒸発抑制層110上に0.2μmの厚さに成長させた。
その後は、実施例1と同一の条件および同一の方法で、実施例4の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
実施例4の窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧は、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層108の厚さが10nmのときの駆動電圧と同程度であることが確認された。
さらに、実施例4の窒化物半導体発光ダイオード素子のn型トンネル接合層109のSiを5×1019/cm3の濃度でドーピングして作製(n型ドーパントの濃度:5×1019/cm3)した窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧は、n型トンネル接合層109のSiを1×1019/cm3の濃度でドーピングして作製(n型ドーパントの濃度:1×1019/cm3)した実施例4の窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧よりも高くなることが確認された。
なお、実施例4の窒化物半導体発光ダイオード素子において、p型トンネル接合層108の厚さおよびn型トンネル接合層109の厚さがそれぞれ上記の最短距離に相当する。
(実施例5)
実施例5においては、図5の模式的断面図に示す構成の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
p型GaNコンタクト層107を成長させるところまでは実施例1と同一の条件および同一の方法で作製した。
サファイア基板101の温度を750℃に保持したままで、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニア、TMIおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたIn0.25Ga0.75Nからなるn型トンネル接合層109(n型ドーパントの濃度:1×1019/cm3)をMOCVD法によりp型GaNコンタクト層107上に10nmの厚さに成長させた。ここで、p型GaNコンタクト層107のn型トンネル接合層109側の一部がp型トンネル接合層108として機能する。
次に、サファイア基板101の温度を750℃に保持したままで、キャリアガスとして窒素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるn型GaN蒸発抑制層110をMOCVD法によりn型トンネル接合層109上に15nmの厚さに成長させた。ここで、n型GaN蒸発抑制層110のバンドギャップは、n型トンネル接合層109のバンドギャップよりも大きくなる。
その後、サファイア基板101の温度を950℃まで上昇させて、キャリアガスとして水素、原料ガスとしてアンモニアおよびTMG、不純物ガスとしてシランを反応炉内に流して、Siが1×1019/cm3の濃度でドーピングされたGaNからなるn型GaN層111をMOCVD法によりn型GaN蒸発抑制層110上に0.2μmの厚さに成長させた。
そして、実施例1と同一の条件および同一の方法で、実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子を作製した。
実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧は、実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層108の厚さが10nmのときの駆動電圧と同程度であることが確認された。
また、実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子のn型GaN層111をアンドープとして作製した窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧は、n型GaN層111のSiを1×1019/cm3の濃度でドーピングして作製した実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧と同程度であることが確認された。
さらに、実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子のn型トンネル接合層109についてSiを5×1019/cm3の濃度でドーピングして作製(n型ドーパントの濃度:5×1019/cm3)した窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧は、n型トンネル接合層109のSiを1×1019/cm3の濃度でドーピングして作製した実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子の駆動電圧よりも高くなることが確認された。
なお、実施例5の窒化物半導体発光ダイオード素子において、n型トンネル接合層109の厚さが上記の最短距離に相当する。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明によれば、トンネル接合を有し、青色光(たとえば、波長430nm以上490nm以下)を発光する窒化物半導体発光ダイオード素子等の窒化物半導体発光素子の駆動電圧を低減することができる。
本発明の窒化物半導体発光素子の一例である窒化物半導体発光ダイオード素子の好ましい一例の模式的な断面図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の一例である窒化物半導体発光ダイオード素子の好ましい他の一例の模式的な断面図である。 実施例1の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層の厚さ(nm)と駆動電圧(V)との関係を示す図である。 実施例3の窒化物半導体発光ダイオード素子のp型トンネル接合層の厚さ(nm)と駆動電圧(V)との関係を示す図である。 本発明の窒化物半導体発光素子の一例である窒化物半導体発光ダイオード素子の好ましい他の一例の模式的な断面図である。
符号の説明
1 基板、2 第1のn型窒化物半導体層、3 発光層、4 p型窒化物半導体層、5
p型窒化物半導体トンネル接合層、6 n型窒化物半導体トンネル接合層、7 第2のn型窒化物半導体層、8 p側電極、9 n側電極、10 n型窒化物半導体蒸発抑制層、101 サファイア基板、102 GaNバッファ層、103 n型GaN下地層、104 n型GaNコンタクト層、105 発光層、106 p型AlGaNクラッド層、107 p型GaNコンタクト層、108 p型トンネル接合層、109 n型トンネル接合層、110 n型GaN蒸発抑制層、111 n型GaN層、112,113 パッド電極。

Claims (5)

  1. 基板と、前記基板上に形成された、第1のn型窒化物半導体層と、発光層と、p型窒化物半導体層と、p型窒化物半導体トンネル接合層と、n型窒化物半導体トンネル接合層と、第2のn型窒化物半導体層と、を含み、
    前記p型窒化物半導体トンネル接合層と前記n型窒化物半導体トンネル接合層とはトンネル接合を形成しており、
    前記p型窒化物半導体トンネル接合層および前記n型窒化物半導体トンネル接合層の少なくとも一方がInを含んでおり、
    前記p型窒化物半導体トンネル接合層および前記n型窒化物半導体トンネル接合層の少なくとも一方であるInを含む層の少なくとも1つがそれよりもバンドギャップの大きい層と接しており、
    前記Inを含む層と前記バンドギャップの大きい層との界面と、前記p型窒化物半導体トンネル接合層と前記n型窒化物半導体トンネル接合層との界面と、の最短距離の少なくとも1つが40nm未満であることを特徴とする、窒化物半導体発光素子。
  2. 前記Inを含む層中において、Al、GaおよびInの総原子数に対するInの原子数の比が0.1よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の窒化物半導体発光素子。
  3. 前記n型窒化物半導体トンネル接合層が前記Inを含む層であって、前記n型窒化物半導体トンネル接合層中のn型ドーパントの濃度が5×1019/cm3未満であることを特徴とする、請求項1または2に記載の窒化物半導体発光素子。
  4. 前記n型ドーパントは、Si、GeおよびOからなる群から選択された少なくとも1種であることを特徴とする、請求項3に記載の窒化物半導体発光素子。
  5. 前記p型窒化物半導体トンネル接合層中のp型ドーパントの濃度が2×1019/cm3以上であることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の窒化物半導体発光素子。
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