JP2008223875A - ツインクラッチ式変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できるインターロック防止構造を簡易に確保する。
【解決手段】偶数変速段と奇数変速段との共通の1−6速用のシフトロッドR2に形成された切欠溝54aを偶数変速段用の2−4速用のシフトロッドR1に形成された対向する切欠溝52よりもロッド前方側(図中左側)に長く形成し、同じくシフトロッドR2に形成された切欠溝54bを奇数変速段用の3−5速用のシフトロッドR3に形成された対向する切欠溝56aよりもロッド後方側(図中右側)に長く形成する。シフトロッドR1が軸方向移動中にはシフトロッドR2の1速段側への軸方向移動を許容しながらも6速段側への軸方向移動を規制し、シフトロッドR3が軸方向移動中にはシフトロッドR2の6速段側への軸方向移動を許容しながらも1速段側への軸方向移動を規制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ツインクラッチ式変速機に関し、詳しくは、内燃機関からの動力を第1クラッチを介して第1変速段に変速して出力軸に伝達可能な第1伝達経路と、前記動力を第2クラッチを介して第2変速段に変速して前記出力軸に伝達可能な第2伝達経路と、前記第1変速段を構成する第1歯車機構と、前記第2変速段を構成する第2歯車機構とを備え、前記第1クラッチと前記第2クラッチとの掛け替えにより前記第1伝達経路と前記第2伝達経路とを切り替えて前記動力を変速して前記出力軸に伝達するツインクラッチ式変速機に関する。
従来、この種のツインクラッチ式変速機としては、奇数変速段からなる第1動力伝達経路と偶数変速段からなる第2動力伝達経路とを備え、いずれか一方の動力伝達経路で動力を伝達している際に他方の動力伝達経路を動力伝達可能な状態としておく、所謂プリシフトを行なうものが提案されている。このツインクラッチ式変速機では、奇数変速段用と偶数変速段用とを共通の同期装置を用いることにより、部品点数の削減を図るとともに軸長の短縮を図るものとしている。
特開平10−89456号公報(第1図)
ところで、一般にマニュアルトランスミッションには、2つの変速段が同時に選択されるのを防止するためにインターロック防止機構を備えているが、上述したツインクラッチ式変速機では、奇数変速段と偶数変速段との各々でインターロックを防止する必要があるばかりでなく、奇数変速段と偶数変速段とで共用した同期装置におけるインターロック防止構造が問題となる。
本発明のツインクラッチ式変速機は、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できるインターロック防止構造を簡易に確保することを目的とする。
本発明のツインクラッチ式変速機は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の自動シフト式変速機は、内燃機関からの動力を第1クラッチを介して第1変速段に変速して出力軸に伝達可能な第1伝達経路と、前記動力を第2クラッチを介して第2変速段に変速して前記出力軸に伝達可能な第2伝達経路と、前記第1変速段を構成する第1歯車機構と、前記第2変速段を構成する第2歯車機構とを備え、前記第1クラッチと前記第2クラッチとの掛け替えにより前記第1伝達経路と前記第2伝達経路とを切り替えて前記動力を変速して前記出力軸に伝達するツインクラッチ式変速機であって、第1方向または第2方向へ駆動して前記第1歯車機構を選択し、前記第1伝達経路を前記第1変速段で動力伝達可能状態にする第1駆動選択手段と、前記第1方向へ駆動して前記第1歯車機構を選択し、前記第1伝達経路を前記第1変速段で動力伝達可能状態にするとともに、前記第2方向へ駆動して前記第2歯車機構を選択し、前記第2伝達経路を前記第2変速段で動力伝達可能状態にする第2駆動選択手段と、前記第1駆動選択手段が前記第1方向または前記第2方向へ駆動するのに基づいて、前記第2駆動選択手段が前記第2方向へ駆動するのを許容しつつ前記第1方向へ駆動するのを規制し、前記第2駆動選択手段が前記第1方向へ駆動するのに基づいて、前記第1駆動選択手段が前記第1方向および前記第2方向へ駆動するのを規制する規制手段と、を備えることを要旨とする。
この本発明のツインクラッチ式変速機では、第1駆動選択手段が第1方向または第2方向へ駆動するのに基づいて、第2駆動選択手段が第2方向へ駆動するのを許容しつつ第1方向へ駆動するのを規制し、第2駆動選択手段が第1方向へ駆動するのに基づいて、第1駆動選択手段が第1方向および第2方向へ駆動するのを規制するから、第1駆動選択手段と第2駆動選択手段との両方が同時に第1歯車機構を選択することを防止しながらも、第1駆動選択手段により第1歯車機構が選択された状態においては第2駆動選択手段による第2歯車機構の選択は可能であり、第2駆動選択手段により第2歯車機構が選択された状態においては第1駆動選択手段による第1歯車機構の選択は可能である。即ち、第1伝達経路あるいは第2伝達経路の一方で動力を伝達中に、他方の伝達経路を動力伝達可能状態としておくことができる一方、第1駆動選択手段と第2駆動選択手段との両方が同時に第1伝達経路上に配置された第1歯車機構を選択する、所謂インターロック現象の発生を防止することができる。この結果、第1変速段と第2変速段とで共用の駆動選択手段を備えるツインクラッチ式変速機であっても、一方の駆動選択手段の駆動を利用して他方の駆動選択手段の駆動を規制するだけでインターロック現象の発生を防止することができるから、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できるインターロック防止構造を簡易に確保することができる。この態様の本発明のツインクラッチ式変速機において、前記第1変速段は偶数変速段であり、前記第2変速段は奇数変速段であるものとすることもできる。
こうした本発明のツインクラッチ式変速機において、前記規制手段は、前記第1駆動選択手段および前記第2駆動選択手段の駆動に伴い移動可能な移動部材を有し、該移動部材により前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動を規制するとともに前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段であるものとすることもできる。こうすれば、移動部材を設けるだけだから、インターロック防止構造をより簡易に確保できる。
この規制手段が移動部材を備える態様の本発明のツインクラッチ式変速機において、前記第1駆動選択手段は、前記移動部材が係合可能な第1係合凹部を有し、前記第2駆動選択手段は、前記移動部材が係合可能であるとともに該第1係合凹部よりも前記第1方向側へ長い第2係合凹部を有し、前記規制手段は、前記第1駆動選択手段の前記第1方向または前記第2方向への駆動に伴い前記移動部材を前記第2係合凹部に係合して前記第2駆動選択手段の前記第2方向への駆動を許容しつつ前記第1方向への駆動を規制し、前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動に伴い前記移動部材を前記第1係合凹部に係合して前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1駆動選択手段が第1係合凹部を有するとともに、第2駆動選択手段が第1係合凹部よりも第2方向側へ長い第2係合凹部を有し、これら第1係合凹部や第2係合凹部に移動部材を係合するだけだから、インターロック防止構造をより簡易に確保できる。
この第1駆動選択手段が第1係合凹部を有し、第2駆動選択手段が第2係合凹部を有する態様の本発明のツインクラッチ式変速機において、前記第1駆動選択手段は、少なくとも一部がケース部材に摺動可能に収容された第1駆動ロッドを有し、前記第2駆動選択手段は、前記第1駆動ロッドと並列摺動可能に少なくとも一部が前記ケース部材に収容された第2駆動ロッドを有し、前記第1係合凹部は、前記第1駆動ロッドに形成された第1凹溝であり、前記第2係合凹部は、前記第2駆動ロッドの前記第1凹溝に対向する位置に形成された第2凹溝であり、前記移動部材は、前記第1凹溝と前記第2凹溝とを連通する前記ケース部材に形成した連通孔を介して前記第1凹溝と前記第2凹溝との間を移動するピン部材であるものとすることもできる。こうすれば、ピン部材を第1凹溝や第2凹溝に係合するだけだから、インターロック防止構造をより簡易に確保できる。
また、この第1駆動選択手段が第1係合凹部を有し、第2駆動選択手段が第2係合凹部を有する態様の本発明のツインクラッチ式変速機において、前記第1駆動選択手段は、少なくとも一部がケース部材に摺動可能に収容された第1駆動ロッドを有し、前記第2駆動選択手段は、前記第1駆動ロッドと並列摺動可能に少なくとも一部が前記ケース部材に収容された第2駆動ロッドを有し、前記第1係合凹部は、前記第1駆動ロッドに形成された第1凹溝であり、前記第2係合凹部は、前記第2駆動ロッドの前記第1凹溝に対向する位置に形成された第2凹溝であり、前記移動部材は、前記第1駆動ロッドと前記第2駆動ロッドとの中間位置を揺動中心として揺動することにより前記第1凹溝または前記第2凹溝と係合するプレート部材であるものとすることもできるし、前記第1駆動選択手段は、固定ロッドと該固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第1円筒部材とを有し、前記第2駆動選択手段は、前記固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第2円筒部材を有し、前記第1係合凹部は、前記第1円筒部材の外周面に形成された第1凹溝であり、前記第2係合凹部は、前記第2円筒部材の前記第1凹溝に対応する位置の外周面に形成された第2凹溝であり、前記移動部材は、前記第1駆動選択手段が前記第1歯車機構を選択していない中立状態における前記第1円筒部材と、前記第2駆動選択手段が前記第1歯車機構および前記第2歯車機構のいずれも選択していない中立状態における前記第2円筒部材との中間位置を揺動中心として揺動することにより、前記第1凹溝または前記第2凹溝と係合するプレート部材であるものとすることもできる。こうすれば、プレート部材を揺動して第1凹溝や第2凹溝に係合するだけだから、インターロック防止構造をより簡易に確保できる。
本発明のツインクラッチ式変速機において、前記第1駆動選択手段は、第1突起を有し、前記第2駆動選択手段は、第2突起を有し、前記移動部材は、前記第1突起に係合可能な第1係合凹部と前記第2突起に係合可能であるとともに該第1係合凹部よりも前記第1方向側へ長い第2係合凹部が形成されたプレート部材であり、前記規制手段は、前記第1駆動選択手段の前記第1方向または前記第2方向への駆動に伴い前記第2係合凹部を前記第2突起に係合して前記第2駆動選択手段の前記第2方向への駆動を許容しつつ前記第1方向への駆動を規制し、前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動に伴い前記第1係合凹部を前記第1突起に係合して前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段であるものとすることもできる。こうすれば、第1駆動選択手段が第1突起を有し、第2駆動選択手段が第2突起を有して、プレート部材に第1係合凹部を形成するとともに、この第1係合凹部よりも第2方向側へ長い第2係合凹部を形成して、プレート部材の移動に伴いこれら第1係合凹部や第2係合凹部を第1突起や第2突起に係合するだけだから、インターロック防止構造をより簡易に確保できる。
第1突起と第2突起とプレート部材とを有する態様の本発明のツインクラッチ式変速機において、前記第1駆動選択手段は、固定ロッドと該固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第1円筒部材とを有し、前記第2駆動選択手段は、前記固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第2円筒部材を有し、前記第1突起は、前記第1円筒部材の外周面に形成された突起であり、前記第2突起は、前記第2円筒部材の外周面に形成された突起であり、前記移動部材は、前記第1駆動選択手段が前記第1歯車機構を選択していない中立状態における前記第1円筒部材と、前記第2駆動選択手段が前記第1歯車機構および前記第2歯車機構のいずれも選択していない中立状態における前記第2円筒部材との中間位置を揺動中心として揺動可能に形成されており、前記規制手段は、前記第1円筒部材の前記第1方向または前記第2方向への駆動に伴い前記プレート部材を揺動することにより前記第2係合凹部を前記第2突起に係合して、前記第2駆動選択手段の前記第2方向への駆動を許容しつつ前記第1方向への駆動を規制し、前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動に伴い前記プレート部材を揺動することにより前記第1係合凹部を前記第1突起に係合して前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段であるものとすることもできる。こうすれば、プレート部材を揺動して第1係合凹部や第2係合凹部に第1突起や第2突起を係合するだけだから、インターロック防止構造をより簡易に確保できる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施形態としてのツインクラッチ式変速機1の一例の構成の概略を示す構成図である。
実施例のツインクラッチ式変速機1は、図1に示すように、第1クラッチCL1に接続された第1入力軸2と、第2クラッチCL2に接続されるとともに第1入力軸2と同軸状に外嵌された第2入力軸3と、第1入力軸2および第2入力軸3と変速歯車機構TMを介して接続された出力軸4と、変速歯車機構TMの変速操作を行う変速操作機構30とを備える。
変速歯車機構TMは、第1入力軸2および第2入力軸3に配置された固定ギヤとしての駆動ギヤGと、この駆動ギヤGと噛合する出力軸4に配置された遊転ギヤとしての被駆動ギヤG’と、この遊転ギヤとしての被駆動ギヤG’の回転速度と出力軸4の回転速度とを同期させる同期装置Sとを備えるツインクラッチ式変速機構として構成されている。
駆動ギヤGは、第1入力軸2に配置された奇数変速段を構成する1速駆動ギヤG1,3速駆動ギヤG3,5速駆動ギヤG5およびリバース駆動ギヤGRと、第2入力軸3に配置された偶数変速段を構成する2速駆動ギヤG2と4速駆動ギヤG4および6速駆動ギヤG6とから構成されており、第1クラッチCL1および第2クラッチCL2側から2速駆動ギヤG2,4速駆動ギヤG4,6速駆動ギヤG6,1速駆動ギヤG1,3速駆動ギヤG3,5速駆動ギヤG5,リバース駆動ギヤGRの順に配置されている。即ち、第1入力軸2により奇数変速段に変速する第1動力伝達経路が構成され、第2入力軸3により偶数変速段に変速する第2動力伝達経路が構成される。
被駆動ギヤG’は、駆動ギヤGに対応して出力軸4に配置された2速被駆動ギヤG2’と4速被駆動ギヤG4’と6速被駆動ギヤG6’と1速被駆動ギヤG1’と3速被駆動ギヤG3’と5速被駆動ギヤG5’とリバース被駆動ギヤGR’とから構成されている。
同期装置Sは、2速被駆動ギヤG2’と4速被駆動ギヤG4’との間に配置された2−4速同期装置S1と、6速被駆動ギヤG6’と1速被駆動ギヤG1’との間に配置された1−6速同期装置S2と、3速被駆動ギヤG3’と5速被駆動ギヤG5’との間に配置された3−5速同期装置S3と、リバース被駆動ギヤGR’の第1クラッチCL1側へ配置されたリバース速同期装置S4とから構成されており、2−4速同期装置S1で2速被駆動ギヤG2’あるいは4速被駆動ギヤG4’を、1−6速同期装置S2で6速被駆動ギヤG6’を選択することにより第2動力伝達経路が動力伝達可能状態となり、1−6速同期装置S2で1速被駆動ギヤG1’を、3−5速同期装置S3で3速被駆動ギヤG3’あるいは5速被駆動ギヤG5’を選択することにより第1動力伝達経路が動力伝達可能状態となる。即ち、2−4速同期装置S1が偶数変速段用、3−5速同期装置S3が奇数変速段用の同期装置Sとして機能し、1−6速同期装置S2が偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置Sとして機能する。なお、リバース速同期装置S4でリバース被駆動ギヤGR’を選択することにより、第1入力軸2と並列に配置されたリバースアイドラ軸5上に遊転配置されたリバースアイドラギヤGRIを介して第1入力軸2の回転が出力軸4に逆転されて伝達される。
変速操作機構30は、同期装置S1,S2,S3,S4それぞれのカップリングスリーブCS1,CS2,CS3,CS4に係合するシフトフォークF1,F2,F3,F4が固定配置されるとともにケース1aにそれぞれ並列して形成された摺動孔12,14,16,18に一端が摺動可能に支持されたシフトロッドR1,R2,R3,R4と、このシフトロッドR1,R2,R3,R4のいずれかに,シフトフォークF1,F2,F3,F4のボス部Fb1,Fb2,Fb3,Fb4に一体的に形成されたシフトブラケットBr1,Br2,Br3,Br4のいずれかを介して接続されたアクチュエータACTRと、インターロックを防止するためのインターロック防止機構50とを備え、アクチュエータACTRの操作ロッドRaを軸方向に摺動してシフトロッドR1,R2,R3,R4のいずれかを選択するセレクト操作を行い、操作ロッドRaを回動して選択したシフトロッドR1,R2,R3,R4を軸方向に移動するシフト操作を行って、インターロックを防止しながらカップリングスリーブCS1,CS2,CS3,CS4を軸方向に移動して各変速段への変速操作を行う。
図2は、インターロック防止機構50の構成の詳細を示す構成図である。
インターロック防止機構50は、図示するように、摺動孔12内を摺動する2−4速用のシフトロッドR1の後部外周面に形成された切欠溝52と、摺動孔12に隣接する摺動孔14内を摺動する1−6速用のシフトロッドR2の後部外周面であって切欠溝52に対向する位置に形成された切欠溝54aと、1−6速用のシフトロッドR2の後部外周面であって切欠溝54aとは反対側の位置に形成された切欠溝54bと、摺動孔14に隣接する摺動孔16内を摺動する3−5速用のシフトロッドR3の後部外周面であって切欠溝54bに対向する位置に形成された切欠溝56aと、3−5速用のシフトロッドR3の後部外周面であって切欠溝56aとは反対側の位置に形成された切欠溝56bと、この切欠溝56aと切欠溝56bとを貫通するようにシフトロッドR3に形成された軸中心線に直角方向の貫通孔56cと、摺動孔16に隣接する摺動孔18内を摺動するリバース速用のシフトロッドR4の後部外周面であって切欠溝56bに対向する位置に形成された切欠溝58と、ケース1aの外周面から摺動孔12を通って摺動孔18まで貫通する貫通孔11と、切欠溝52または切欠溝54aに係合するよう摺動孔12と摺動孔14との間の貫通孔11に収容された繭型ピン62と、切欠溝54bまたは切欠溝56aに係合するよう摺動孔14と摺動孔16との間の貫通孔11に収容された繭型ピン64と、切欠溝56bまたは切欠溝58に係合するよう摺動孔16と摺動孔18との間の貫通孔11に収容された繭型ピン66と、貫通孔56c内を摺動可能に収容されたピン68と、貫通孔11を塞ぐプラグ70とから構成されている。
切欠溝54aは、切欠溝52に比してロッド前方側(図2中左側)に長く形成されており、切欠溝54bは、切欠溝56aに比してロッド後方側(図2中右側)に長く形成されている。即ち、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置である1−6速同期装置S2を操作する1−6速用のシフトロッドR2に形成された切欠溝54a,54bだけが他のシフトロッドR1,R3,R4に形成された切欠溝52,56a,56bに比して軸方向に長いものとなっている。そして、切欠溝54aと切欠溝54bとは、シフトロッドR2上において、貫通孔11の軸中心線とシフトロッドR2の軸中心線との交点を中心点とする点対称の位置関係に形成されている。
次に、こうして構成された実施例のツインクラッチ式変速機1の動作、特にインターロック防止の際の動作について説明する。
図3は、2速段で変速している際の1−6速用のシフトロッドR2のインターロック防止状態を示す状態図であり、図4は、3速段で変速している際の1−6速用のシフトロッドR2のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機1へ2速段への変速要求があると、2−4速用のシフトロッドR1は、図3に示すように、ロッド前方側(図3中左側)に移動し、繭型ピン62が切欠溝52を乗り上げて切欠溝54aに係合する。このとき、繭型ピン62は、切欠溝54aの後方側の傾斜面54a’’に当接するから、1−6速用のシフトロッドR2は、ロッド前方側(図3中左側)、即ち、6速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝54aは、ロッド前方側(図3中左側)に長く形成されており、また、切欠溝54aと点対称の位置に形成された切欠溝54bに係合している繭型ピン64は、切欠溝56a側へ移動可能な状態となっているから、1−6速用のシフトロッドR2は、ロッド後方側(図3中右側)、即ち、1速段側への軸方向移動は許容される。ここでは、2速段への変速要求があったときについて説明したが、4速段への変速要求があったとき、即ち、2−4速用のシフトロッドR1がロッド後方側(図3中右側)に移動するときについても同様、1−6速用のシフトロッドR2は、1速段側への軸方向移動を許容されつつも6速段側への軸方向移動を規制される。このように、2−4速用のシフトロッドR1の軸方向移動に基づいて1−6速用のシフトロッドR2の軸方向移動を規制することにより、第1動力伝達経路上の奇数変速段である1速段への変速は許容しながらも同じ第2動力伝達系路上の偶数変速段である6速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
また、ツインクラッチ式変速機1へ3速段への変速要求があると、3−5速用のシフトロッドR3は、図4に示すように、ロッド前方側(図4中左側)に移動し、繭型ピン64,66は、それぞれ切欠溝56a,56bを乗り上げて切欠溝54b,58に係合する。このとき、繭型ピン64は、切欠溝54bの前方側の傾斜面54b’に当接するから、1−6速用のシフトロッドR2は、ロッド後方側(図4中右側)、即ち、1速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝54bは、ロッド後方側(図4中右側)に長く形成されており、また、繭型ピン62が切欠溝52と係合しているから、1−6速用のシフトロッドR2は、ロッド前方側(図4中左側)、即ち、6速段側への軸方向移動が許容される。ここでは、3速段への変速要求があったときについて説明したが、5速への変速要求があったとき、即ち、3−5速用のシフトロッドR3がロッド後方側(図4中右側)に移動するときについても同様、1−6速用のシフトロッドR2は、6速段側への軸方向移動を許容されつつも1速段側への軸方向移動を規制される。このように、3−5速用のシフトロッドR3の軸方向移動に基づいて1−6速用のシフトロッドR2の軸方向移動を規制することにより、第2動力伝達経路上の偶数変速段である6速段への変速は許容しながらも同じ第1動力伝達系路上の奇数変速段である1速段への変速は禁止してインターロックを防止する。なお、リバース用のシフトロッドR4は、繭型ピン66の切欠溝58への係合により、その軸方向移動は規制されていることはいうまでもない。
もとより、1−6速用のシフトロッドR2の軸方向移動によっても2−4速用のシフトロッドR1や3−5速用のシフトロッドR3の軸方向移動は規制できる。
図5は、1速段で変速している際の3−5速用のシフトロッドR3とリバース用のシフトロッドR4とのインターロック防止状態を示す状態図であり、図6は、6速段で変速している際の2−4速用のシフトロッドR1のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機1へ1速段への変速要求があると、1−6速用のシフトロッドR2は、図5に示すように、ロッド後方側(図5中右側)に移動し、繭型ピン64は、切欠溝54bを乗り上げて切欠溝56aに係合する。これにより、繭型ピン66がピン68を介して繭型ピン64により押されて切欠溝58に係合し、3−5速用のシフトロッドR3およびリバース用のシフトロッドR4の軸方向移動は規制される。一方、2−4速用のシフトロッドR1は、繭型ピン62からは規制されないから、ロッド前方側(図5中左側)およびロッド後方側(図5中右側)いずれへの軸方向移動も可能である。
また、ツインクラッチ式変速機1へ6速段への変速要求があると、1−6速用のシフトロッドR2は、図6に示すように、ロッド前方側(図6中左側)に移動し、繭型ピン62は、切欠溝54aを乗り上げて切欠溝52に係合する。これにより、2−4速用のシフトロッドR1の軸方向移動は規制される。一方、3−5速用のシフトロッドR3は、いずれの繭型ピン64,66からも規制されないから、ロッド前方側(図6中左側)およびロッド後方側(図6中右側)いずれへの軸方向移動も可能である。
以上説明した第1実施例のツインクラッチ式変速機1によれば、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置Sとして機能する1−6速同期装置S2を操作する1−6速用のシフトロッドR2に形成された切欠溝54a,54bのうち、切欠溝54aを偶数変速段用の2−4速同期装置S1を操作する2−4速用のシフトロッドR1に形成された対向する切欠溝52よりもロッド前方側(図2中左側)に長く形成し、切欠溝54bを奇数変速段用の3−5速同期装置S3を操作する3−5速用のシフトロッドR3に形成された対向する切欠溝56aよりもロッド後方側(図2中右側)に長く形成することにより、2−4速用のシフトロッドR1が軸方向移動中には1−6速用のシフトロッドR2の1速段側への軸方向移動を許容しながらも6速段側への軸方向移動を規制し、3−5速用のシフトロッドR3が軸方向移動中には1−6速用のシフトロッドR2の6速段側への軸方向移動を許容しながらも1速段側への軸方向移動を規制する。もとより、1−6速用のシフトロッドR2が1速段側へ軸方向移動中には、3−5速用のシフトロッドR3とリバース用のシフトロッドR4との軸方向移動を規制でき、1−6速用のシフトロッドR2が6速段側へ軸方向移動中には、2−4速段用のシフトロッドR1の軸方向移動を規制できる。この結果、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できる。しかも、2−4速用のシフトロッドR1や3−5速用のシフトロッドR3の軸方向移動を利用して、1−6速用のシフトロッドR2の軸方向移動を規制するだけだから、インターロック防止構造を簡易に確保することができる。
次に、本発明の第2実施例としてのツインクラッチ式変速機100について説明する。
図7は、本発明の一実施形態としてのツインクラッチ式変速機100の一例の構成の概略を示す構成図である。
第2実施例のツインクラッチ式変速機100は、図7に示すように、第1クラッチCL1Aに接続された第1入力軸102と、第2クラッチCL2Aに接続されるとともに第1入力軸102と同軸状に外嵌された第2入力軸103と、第1入力軸102および第2入力軸103と変速歯車機構TM’を介して接続された出力軸104と、変速歯車機構TM’の変速操作を行う変速操作機構130とを備える。
変速歯車機構TM’は、第1入力軸102および第2入力軸103に配置された固定ギヤとしての駆動ギヤGAと、この駆動ギヤGAと噛合する出力軸104に配置された遊転ギヤとしての被駆動ギヤGA’と、この遊転ギヤとしての被駆動ギヤGA’の回転速度と出力軸104の回転速度とを同期させる同期装置S’とを備えるツインクラッチ式変速機構として構成されている。
駆動ギヤGAは、第1入力軸102に配置された奇数変速段を構成する1速駆動ギヤG1A,3速駆動ギヤG3A,5速駆動ギヤG5Aおよびリバース駆動ギヤGRAと、第2入力軸103に配置された偶数変速段を構成する2速駆動ギヤG2Aと4速駆動ギヤG4Aおよび6速駆動ギヤG6Aとから構成されており、第1クラッチCL1Aおよび第2クラッチCL2A側から2速駆動ギヤG2A,4速駆動ギヤG4A,6速駆動ギヤG6A,1速駆動ギヤG1A,3速駆動ギヤG3A,5速駆動ギヤG5A,リバース駆動ギヤGRAの順に配置されている。即ち、第1入力軸102により奇数変速段に変速する第1動力伝達経路が、第2入力軸103により偶数変速段に変速する第2動力伝達経路が構成される。
被駆動ギヤGA’は、駆動ギヤGAに対応して出力軸104に配置された2速被駆動ギヤG2A’と4速被駆動ギヤG4A’と6速被駆動ギヤG6A’と1速被駆動ギヤG1A’と3速被駆動ギヤG3A’と5速被駆動ギヤG5A’とリバース被駆動ギヤGRA’とから構成されている。
同期装置SAは、2速被駆動ギヤG2A’と4速被駆動ギヤG4A’との間に配置された2−4速同期装置S1Aと、6速被駆動ギヤG6A’と1速被駆動ギヤG1A’との間に配置された1−6速同期装置S2Aと、3速被駆動ギヤG3A’と5速被駆動ギヤG5A’との間に配置された3−5速同期装置S3Aと、リバース被駆動ギヤGRA’の第1クラッチCL1A側へ配置されたリバース速同期装置S4Aとから構成されており、2−4速同期装置S1Aで2速被駆動ギヤG2A’あるいは4速被駆動ギヤG4A’を、1−6速同期装置S2Aで6速被駆動ギヤG6A’を選択することにより第2動力伝達経路が動力伝達可能状態となり、1−6速同期装置S2Aで1速被駆動ギヤG1A’を、3−5速同期装置S3Aで3速被駆動ギヤG3A’あるいは5速被駆動ギヤG5A’を選択することにより第1動力伝達経路が動力伝達可能状態となる。即ち、2−4速同期装置S1Aが偶数変速段用、3−5速同期装置S3Aが奇数変速段用の同期装置SAとして機能し、1−6速同期装置S2Aが偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置SAとして機能する。なお、リバース速同期装置S4Aでリバース被駆動ギヤGRA’を選択することにより、第1入力軸102と並列に配置されたリバースアイドラ軸105上に遊転配置されたリバースアイドラギヤGRIAを介して第1入力軸2の回転が出力軸104に逆転されて伝達される。
変速操作機構130は、同期装置S1A,S2A,S3A,S4AそれぞれのカップリングスリーブCS1A,CS2A,CS3A,CS4Aに係合するシフトフォークF1A,F2A,F3A,F4Aと、ケース100aに固定支持されると共にシフトフォークF1A,F2A,F3A,F4Aを摺動可能に支持するシフトロッドRAと、シフトフォークF1A,F2A,F3A,F4Aを軸方向に移動するアクチュエータユニット140とから構成されている。
図8は、アクチュエータユニット140の外観を示す斜視図であり、図9は、アクチュエータユニット140の詳細を示す断面図である。
アクチュエータユニット140は、図7,図8および図9に示すように、油圧により駆動する周知のコントロールバルブとして構成されており、シフトフォークF1A,F2A,F3A,F4Aの駆動部としてのアクチュエータACTR1,ACTR2,ACTR3,ACTR4と、インターロックを防止するインターロック防止機構150とを備える。
アクチュエータACTR1,ACTR2,ACTR3,ACTR4は、図8に示すように、アクチュエータACTR1がアクチュエータACTR2に、アクチュエータACTR2がアクチュエータACTR3に、アクチュエータACTR3がアクチュエータACTR4に隣接するようにそれぞれ並列に配置されている。また、シフトアクチュエータACT1,ACT2,ACT3,ACT4は、図9に示すように、アクチュエータユニット140本体に一体に形成された一対のシリンダ132a,132b,134a,134b,136a,136b,138a,138bと、この一対のシリンダ132a,132b,134a,134b,136a,136b,138a,138b内を摺動するスプール162,164,166,168とを備える。
スプール162,164,166,168は、それぞれ一対の拡径部162a,162b,164a,164b,166a,166b,168a,168bと、この一対の拡径部162a,162b,164a,164b,166a,166b,168a,168bを連結する縮径部162c,164c,166c,168cとから形成されている。縮径部162c,164c,166c,168cには、それぞれシフトフォークF3A,F2A,F1A,F4Aのアーム部F3Aa,F2Aa,F1Aa,F4Aaが係合されており、スプール162,164,166,168が一対のシリンダ132a,132b,134a,134b,136a,136b,138a,138b内を移動することにより、それぞれシフトフォークF3A,F2A,F1A,F4Aを介してカップリングスリーブCS3A,CS2A,CS1A,CS4Aを移動して変速を行う。即ち、アクチュエータACTR1のスプール162が図9の左側へ移動することにより3速段に、アクチュエータACTR1のスプール162が図9の右側へ移動することにより5速段に、アクチュエータACTR3のスプール164が図9の左側へ移動することにより6速段に、アクチュエータACTR2のスプール164が図9の右側へ移動することにより1速段に、アクチュエータACTR3のスプール166が図9の左側へ移動することにより2速段に、アクチュエータACTR3のスプール166が図9の右側へ移動することにより4速段に、アクチュエータACTR4のスプール168が図9の右側へ移動することによりリバース段に変速する。
インターロック防止機構150は、図9に示すように、スプール162の一方の拡径部162aの外周面に形成された切欠溝152と、スプール164の一方の拡径部164aの外周面であって切欠溝152に対向する位置に形成された切欠溝154aと、この拡径部164aの外周面であって切欠溝154aとは反対側の位置に形成された切欠溝154bと、スプール166の一方の拡径部166aの外周面であって切欠溝154bに対向する位置に形成された切欠溝156aと、シリンダ138aを形成する外壁からシリンダ138aを通ってシリンダ132aまで貫通する貫通孔111と、切欠溝152または切欠溝154aに係合するようシリンダ132aとシリンダ134aとの間の貫通孔111に収容された繭型ピン182と、切欠溝154bまたは切欠溝156aに係合するようシリンダ134aとシリンダ136aとの間の貫通孔111に収容された繭型ピン184と、シリンダ138aを形成する外壁側から貫通孔111を塞ぐプラグ170とから構成されている。
ここで、アクチュエータユニット140として油圧により駆動するコントロールバルブを用いる場合、基本的には油圧回路を用いてインターロックを防止することから、実施例2では、インターロック防止機構150は、いわゆるフェールセーフのための機構とし、前進段のみのインターロックを防止する構造としたが、油圧回路を用いたインターロック防止は行わずに、インターロック防止機構150だけでインターロックを防止するものとしても良いことはいうまでもなく、この場合、実施例1と同様、前進段および後進段両方のインターロックを防止できる構造とすれば良い。
切欠溝154aは、切欠溝152に比してシリンダ134b側(図9中右側)に長く形成されており、切欠溝154bは、切欠溝156に比してシリンダ134a側(図9中左側)に長く形成されている。即ち、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置である1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のスプール164の一方の拡径部164aに形成された切欠溝154a,154bだけが他のスプール162,166の一方の拡径部162a,166aに形成された切欠溝152,156に比して軸方向に長いものとなっている。そして、切欠溝154aと切欠溝154bとは、拡径部164a上において、貫通孔111の軸中心線と拡径部164aの軸中心線との交点を中心点とする点対称の位置関係に形成されている。
次に、こうして構成された第2実施例のツインクラッチ式変速機100の動作、特にインターロック防止の際の動作について説明する。
図10は、2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図であり、図11は、3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機100へ2速段への変速要求があると、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166は、図10に示すように、シリンダ136a側(図10中左側)に移動し、繭型ピン184が切欠溝156を乗り上げて切欠溝154bに係合する。このとき、繭型ピン184は、切欠溝154bのシリンダ134b側(図10中右側)の傾斜面154b’’に当接するから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、シリンダ134a側(図10中左側)、即ち、6速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝154bは、シリンダ134a側(図10中左側)に長く形成されており、また、切欠溝154bと点対称の位置に形成された切欠溝154aに係合している繭型ピン182は、切欠溝152側へ移動可能な状態となっているから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、シリンダ134b(図10中右側)、即ち、1速段側への軸方向移動は許容される。ここでは、2速段への変速要求があったときについて説明したが、4速への変速要求があったとき、即ち、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166がシリンダ136b側(図10中右側)に移動するときについても同様、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、1速段側への軸方向移動を許容されつつも6速段側への軸方向移動を規制される。このように、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166の軸方向移動に基づいて1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動を規制することにより、第1動力伝達経路上の奇数変速段である1速段への変速は許容しながらも同じ第2動力伝達系路上の偶数変速段である6速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
また、ツインクラッチ式変速機100へ3速段への変速要求があると、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162は、図11に示すように、シリンダ132a側(図11中左側)に移動し、繭型ピン182は、切欠溝152を乗り上げて切欠溝154aに係合する。このとき、繭型ピン182は、切欠溝154aのシリンダ134a側(図11中左側)の傾斜面154a’に当接するから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、シリンダ134b側(図11中右側)、即ち、1速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝154aは、シリンダ134b側(図11中右側)に長く形成されており、また、繭型ピン184が切欠溝156と係合しているから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、シリンダ134a側(図11中左側)、即ち、6速段側への軸方向移動が許容される。ここでは、3速段への変速要求があったときについて説明したが、5速への変速要求があったとき、即ち、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162がシリンダ132b側(図11中右側)に移動するときについても同様、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、6速段側への軸方向移動を許容されつつも1速段側への軸方向移動を規制される。このように、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動に基づいて1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動を規制することにより、第2動力伝達経路上の偶数変速段である6速段への変速は許容しながらも同じ第1動力伝達系路上の奇数変速段である1速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
もとより、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動によっても2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166や3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動は規制できる。
図12は、1速段で変速している際の3−5速用のアクチュエータACTR1のインターロック防止状態を示す状態図であり、図13は、6速段で変速している際の2−4速用のアクチュエータACTR3のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機100へ1速段への変速要求があると、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、図12に示すように、シリンダ134b側(図12中右側)に移動し、繭型ピン182は、切欠溝154aを乗り上げて切欠溝152に係合する。これにより、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動は規制される。一方、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166は、繭型ピン184からは規制されないから、シリンダ136a側(図12中左側)およびシリンダ136b側(図12中右側)いずれへの軸方向移動も可能である。
また、ツインクラッチ式変速機100へ6速段への変速要求があると、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、図13に示すように、シリンダ134a側(図13中左側)に移動し、繭型ピン184は、切欠溝154bを乗り上げて切欠溝156に係合する。これにより、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166の軸方向移動は規制される。一方、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162は、繭型ピン182からは規制されないから、シリンダ132a側(図13中左側)およびシリンダ132b側(図13中右側)いずれへの軸方向移動も可能である。
以上説明した第2実施例のツインクラッチ式変速機100によれば、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置SAとして機能する1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に形成された切欠溝154a,154bのうち、切欠溝154aを奇数変速段用の3−5速同期装置S3Aを操作する3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に形成された対向する切欠溝152よりもシリンダ134b側(図9中右側)に長く形成し、切欠溝154bを偶数変速段用の2−4速同期装置S1Aを操作する2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に形成された対向する切欠溝156よりもシリンダ134a側(図9中左側)に長く形成することにより、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166が軸方向移動中には1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の1速段側への軸方向移動を許容しながらも6速段側への軸方向移動を規制し、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162が軸方向移動中には1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の6速段側への軸方向移動を許容しながらも1速段側への軸方向移動を規制する。もとより、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164が1速段側へ軸方向移動中には、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動を規制でき、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164が6速段側へ軸方向移動中には、2−4速段用のアクチュエータACTR3のスプール166の軸方向移動を規制できる。この結果、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できる。しかも、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166や3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動を利用して、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動を規制するだけだから、インターロック防止構造を簡易に確保することができる。
次に、本発明の第3実施例としてのツインクラッチ式変速機200について説明する。
図14は、第3実施例のツインクラッチ式変速機200が備えるインターロック機構250の構成の概略を示す構成図であり、図15は、図14のA−A断面を示す断面図であり、図16は、図14のB−B断面を示す断面図であり、図17は、図14のC−C断面を示す断面図である。
第3実施例のツインクラッチ式変速機200は、インターロック機構150をインターロック機構250に変えた点を除いて第2実施例のツインクラッチ式変速機100と同一の構成をしている。したがって、第3実施例のツインクラッチ式変速機200の構成のうち第2実施例のツインクラッチ式変速機100と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
なお、実施例3においても実施例2と同様の理由により、インターロック防止機構250は、いわゆるフェールセーフのための機構とし、前進段のみのインターロックを防止する構造として説明するが、油圧回路を用いたインターロック防止は行わずに、インターロック防止機構250だけでインターロックを防止するものとしても良いことはいうまでもなく、この場合、実施例1と同様、前進段および後進段両方のインターロックを防止できる構造とすれば良い。
第3実施例のツインクラッチ式変速機200が備えるインターロック機構250は、図14〜図17に示すように、アクチュエータACTR1とアクチュエータACTR2との間、アクチュエータACTR2とアクチュエータACTR3との間それぞれの位置でケース200aに固定されたプレートホルダー262,264と、このプレートホルダー262,264に形成されたプレートガイド262a,264aに摺動可能に保持されたプレート部材272,274と、シフトフォークF1A,F2A,F3Aのアーム部F1Aa,F2Aa,F3Aaに一体形成されるとともに,プレート部材272,274の摺動方向側の両辺にそれぞれ形成された切欠溝272a,272b,274a,274bに係合する係合ピン282a,284a,284b,286aとから構成されている。
切欠溝272bは、図16に示すように、切欠溝272aに比してシリンダ132a側(図16中左側)に長く形成されており、切欠溝274aは、図17に示すように、切欠溝274bに比してシリンダ134b側(図17中右側)に長く形成されている。即ち、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置である1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のスプール164に係合するシフトフォークF2Aのアーム部F2Aaに形成された係合ピン284a,284bが係合する切欠溝272b,274aだけが他の係合ピン282a,286aが係合する切欠溝272a,274bに比してスプール162,164,166,168の軸方向に長いものとなっている。そして、切欠溝274aは、プレート部材274において、プレート部材272における切欠溝272bの位置に対してプレート部材274の中心点を中心とする点対称の位置に形成されている。
次に、こうして構成された第3実施例のツインクラッチ式変速機200の動作、特にインターロック防止の際の動作について説明する。
図18は、2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図であり、図19は、3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機200へ2速段への変速要求があると、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aのアーム部F1Aaに一体形成された係合ピン286aは、切欠溝274bを乗り上げ、図18における左側に移動し、プレート部材274を図18における上側に移動して、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aのアーム部F2Aaに一体形成された係合ピン284bが切欠溝274aに係合する。このとき、係合ピン284bは、切欠溝274aの図18における左側の傾斜面274a’に当接するから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aは、図18における左側、即ち、6速段側への移動が規制される。一方、切欠溝274aは、図18において右側に長く形成されており、また、プレート部材272は、図16における上側へ移動可能な状態となっているから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aは、図18において右側、即ち、1速段側への移動は許容される。ここでは、2速段への変速要求があったときについて説明したが、4速への変速要求があったとき、即ち、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aが図18において右側に移動するときについても同様、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aは、1速段側への移動を許容されつつも6速段側への移動を規制される。このように、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aの移動に基づいて1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aの移動を規制することにより、第1動力伝達経路上の奇数変速段である1速段への変速は許容しながらも同じ第2動力伝達系路上の偶数変速段である6速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
また、ツインクラッチ式変速機200へ3速段への変速要求があると、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aのアーム部F3Aaに一体形成された係合ピン282aは、切欠溝272aを乗り上げ、図19における左側に移動し、プレート部材272を図19における下側に移動して、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aのアーム部F2Aaに一体形成された係合ピン284aが切欠溝272bに係合する。このとき、係合ピン284aは、切欠溝272bの図19における右側の傾斜面272b’’に当接するから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aは、図19における右側、即ち、1速段側への移動が規制される。一方、切欠溝272bは、図19において左側に長く形成されており、また、プレート部材274は、図17における下側へ移動可能な状態となっているから、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aは、図19において左側、即ち、6速段側への移動は許容される。ここでは、3速段への変速要求があったときについて説明したが、5速段への変速要求があったとき、即ち、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aが図19において左側に移動するときについても同様、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aは、6速段側への移動を許容されつつも1速段側への移動を規制される。このように、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aの移動に基づいて1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aの移動を規制することにより、第2動力伝達経路上の偶数変速段である6速段への変速は許容しながらも同じ第1動力伝達系路上の奇数変速段である1速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
もとより、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aの移動によっても2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aや3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aの移動は規制できる。図20は、1速段で変速している際の3−5速用のアクチュエータACTR1のインターロック防止状態を示す状態図であり、図21は、6速段で変速している際の2−4速用のアクチュエータACTR3のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機200へ1速段への変速要求があると、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aのアーム部F2Aaに一体形成された係合ピン284aは、切欠溝272bの傾斜面272b’’を乗り上げ、図20における右側に移動し、プレート部材272を図20における上側に移動して、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aのアーム部F3Aaに一体形成された係合ピン282aが切欠溝272aに係合する。これにより、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aの移動は規制される。一方、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aのアーム部F1Aaに一体形成した係合ピン286aはプレート部材274に形成した切欠溝274bからは規制されないから、図17における左側および右側いずれへの移動も可能である。
また、ツインクラッチ式変速機200へ6速段への変速要求があると、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164に係合したシフトフォークF2Aのアーム部F2Aaに一体形成された係合ピン284bは、切欠溝274aの傾斜面274a’を乗り上げ、図21における左側に移動し、プレート部材274を図21における下側に移動して、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aのアーム部F1Aaに一体形成された係合ピン286aが切欠溝274bに係合する。これにより、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166に係合したシフトフォークF1Aの移動は規制される。一方、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162に係合したシフトフォークF3Aのアーム部F3Aaに一体形成された係合ピン282aはプレート部材272に形成した切欠溝272aから規制されないから、図16における左側および右側いずれへの移動も可である。
以上説明した第3実施例のツインクラッチ式変速機200によれば、偶数変速段と奇数
変速段との共通の同期装置SAとして機能する1−6速同期装置S2Aを操作するシフトフォークF2Aのアーム部F2Aaに一体形成された係合ピン284aが係合する切欠溝272bを、奇数変速段用の3−5速同期装置S3Aを操作するシフトフォークF3Aのアーム部F3Aaに一体形成された係合ピン282aが係合する切欠溝272aよりも図16において左側方向に長く形成し、アーム部F2Aaに同じく一体形成された係合ピン284bが係合する切欠溝274aを、偶数変速段用の2−4速同期装置S1Aを操作するシフトフォークF1Aのアーム部F1Aaに一体形成された係合ピン286aが係合する切欠溝274bよりも図17において右側方向に長く形成することにより、2−4速用のシフトフォークF1Aが移動中には1−6速用のシフトフォークF2Aの1速段側への移動を許容しながらも6速段側への移動を規制し、3−5速用のシフトフォークF3Aが移動中には1−6速用のシフトフォークF2Aの6速段側への移動を許容しながらも1速段側への移動を規制する。もとより、1−6速用のシフトフォークF2Aが1速段側へ移動中には、3−5速用のシフトフォークF3Aの移動を規制でき、1−6速用のシフトフォークF2Aが6速段側へ移動中には、2−4速段用のシフトフォークF1Aの移動を規制できる。この結果、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できる。しかも、2−4速用のシフトフォークF1Aや3−5速用のシフトフォークF3Aの移動を利用して、1−6速用のシフトフォークF2Aの移動を規制するだけだから、インターロック防止構造を簡易に確保することができる。
実施例3の本発明のツインクラッチ式変速機200では、プレート部材272,274をプレートホルダー262,264に形成したプレートガイド262a,264aにより摺動可能に保持するものとしたが、図22に例示する変形例に示すように、プレートホルダー262,264にプレートガイドピン262a’,264a’を形成するとともに、プレート部材272,274にガイド穴272c,274cを形成して、ガイド穴272c,274cに挿着されるプレートガイドピン262a’,264a’を介してプレートホルダー262,264にプレート部材272,274を摺動可能に保持するものとしても構わない。
次に、本発明の第4実施例としてのツインクラッチ式変速機300について説明する。
図23は、第4実施例のツインクラッチ式変速機300が備えるインターロック機構350の構成の概略を示す構成図であり、図24は、図23を矢印Yから見た正面図であり、図25は、図23のX−X断面を示す断面図である。
第4実施例のツインクラッチ式変速機300は、インターロック機構150をインターロック機構350に変えた点を除いて第2実施例のツインクラッチ式変速機100と同一の構成をしている。したがって、第4実施例のツインクラッチ式変速機300の構成のうち第2実施例のツインクラッチ式変速機100と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。なお、実施例4においても実施例2と同様の理由により、インターロック防止機構350は、いわゆるフェールセーフのための機構とし、前進段のみのインターロックを防止する構造として説明するが、油圧回路を用いたインターロック防止は行わずに、インターロック防止機構350だけでインターロックを防止するものとしても良いことはいうまでもなく、この場合、前進段だけでなく後進段のインターロックも防止できる構造とすれば良い。
インターロック防止機構350は、図23および図24に示すように、スプール162の一方の拡径部162aから延出した延出部362の外周面に形成された環状切欠溝352と、スプール164の一方の拡径部164aから延出した延出部364の外周面であって環状切欠溝352に対向する位置に形成された切欠溝354aと、この延出部364の外周面であって切欠溝354aとは反対側の位置に形成された切欠溝354bと、スプール166の一方の拡径部166aから延出した延出部366の外周面に形成された環状切欠溝356と、延出部362と延出部364との中間位置、延出部364と延出部366との中間位置のそれぞれでケース300aに固定されたプレート固定ブラケット372,374と、プレート固定ブラケット372に揺動可能に支持されるとともに,その両端部に環状切欠溝352と切欠溝354aとに係合可能な一対の係合突起382a,382bが形成されたプレート部材382と、プレート固定ブラケット374に揺動可能に支持されるとともに,その両端部に切欠溝354bと環状切欠溝356とに係合可能な一対の係合突起384a,384bが形成されたプレート部材384とから構成されている。なお、延出部364は、プレート部材382の係合突起382bと(図24中右側)、プレート部材384の係合突起384aと(図24中左側)により挟まれた状態となっている。
切欠溝354aは、図23および図25に示すように、環状切欠溝352に比してシリンダ134a側(図25中右側)に長く形成されており、切欠溝354bは、環状切欠溝356に比して延出部364先端側(図25中左側)に長く形成されている。即ち、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置である1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のスプール164の一方の拡径部164aから延出した延出部364に形成された切欠溝354a,354bだけが他のスプール162,166の一方の拡径部162a,166aから延出した延出部362,366に形成された環状切欠溝352,356に比して軸方向に長いものとなっている。そして、切欠溝354aと切欠溝354bとは、延出部364上において、延出部364の軸中心線上にある中心点に対して点対称の位置関係に形成されている。
次に、こうして構成された第4実施例のツインクラッチ式変速機300の動作、特にインターロック防止の際の動作について説明する。
図26は、2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図であり、図27は、2速段で変速している際の図23におけるX−X断面であり、図28は、3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図であり、図29は、3速段で変速している際の図23におけるX−X断面である。
ツインクラッチ式変速機300へ2速段への変速要求があると、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166がシリンダ136a側(図23中左側)に移動し、環状切欠溝356に係合している係合突起384bを環状切欠溝356から乗り上げさせる。これにより、図26に示すように、プレート部材384が揺動して、係合突起384aが切欠溝354bに係合する。このとき、係合突起384aは、図27に示すように、切欠溝354bのシリンダ134a側(図27中右側)の傾斜面354b’’に当接するから、延出部364の図27における左側への軸方向移動、即ち、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の6速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝354bは、延出部364先端側(図27中左側)に長く形成されており、また、係合突起382bは切欠溝354bと点対称の位置に形成された切欠溝354aを乗り上げ可能な状態となっているから、延出部364の図27における右側への軸方向移動、即ち、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の1速段側への軸方向移動は許容される。ここでは、2速段への変速要求があったときについて説明したが、4速への変速要求があったとき、即ち、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166がシリンダ136b側(図23中右側)に移動するときについても同様、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、1速段側への軸方向移動を許容されつつも6速段側への軸方向移動を規制される。このように、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166の軸方向移動に基づいて1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動を規制することにより、第1動力伝達経路上の奇数変速段である1速段への変速は許容しながらも同じ第2動力伝達系路上の偶数変速段である6速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
ツインクラッチ式変速機300へ3速段への変速要求があると、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162がシリンダ132a側(図23中左側)に移動し、環状切欠溝352に係合している係合突起382aを環状切欠溝352から乗り上げさせる。これにより、図27に示すように、プレート部材382が揺動して、係合突起382bが切欠溝354aに係合する。このとき、係合突起382bは、図29に示すように、切欠溝354aの延出部364先端側(図29中左側)の傾斜面354a’に当接するから、延出部364の図29における右側への軸方向移動、即ち、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の1速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝354aは、シリンダ134a側(図29中右側)に長く形成されており、また、係合突起384aは切欠溝354aと点対称の位置に形成された切欠溝354bを乗り上げ可能な状態となっているから、延出部364の図29における左側への軸方向移動、即ち、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の6速段側への軸方向移動は許容される。ここでは、3速段への変速要求があったときについて説明したが、5速への変速要求があったとき、即ち、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162がシリンダ134b側(図23中右側)に移動するときについても同様、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164は、6速段側への軸方向移動を許容されつつも1速段側への軸方向移動を規制される。このように、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動に基づいて1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動を規制することにより、第2動力伝達経路上の偶数変速段である6速段への変速は許容しながらも同じ第1動力伝達系路上の奇数変速段である1速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
もとより、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動によっても2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166や3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動は規制できる。
図30は、1速段で変速している際の3−5速用のアクチュエータACTR1のインターロック防止状態を示す状態図であり、図31は、1速段で変速している際の図23におけるX−X断面であり、図32は、6速段で変速している際の2−4速用のアクチュエータACTR3のインターロック防止状態を示す状態図であり、図33は、6速段で変速している際の図23におけるX−X断面である。
ツインクラッチ式変速機300へ1速段への変速要求があると、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164がシリンダ134b側(図23中右側)に移動し、図30および図31に示すように、係合突起382bを切欠溝354aから乗り上げさせる。これにより、図30に示すように、プレート部材382が揺動し、係合突起382aが環状切欠溝352に係合して、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動は規制される。一方、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166は、係合突起384bからは規制されないから、図23における左側および右側、即ち、2速段側および4速段側いずれへの軸方向移動も可能である。
また、ツインクラッチ式変速機300へ6速段への変速要求があると、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164がシリンダ134a側(図23中左側)に移動し、図32および図33に示すように、係合突起384aを切欠溝354bから乗り上げさせる。これにより、図32に示すように、プレート部材384が揺動し、係合突起384bが環状切欠溝356に係合して、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166の軸方向移動は規制される。一方、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162は、係合突起382aからは規制されないから、図23における左側および右側、即ち、3速段側および5速段側いずれへの軸方向移動も可能である。
以上説明した第4実施例のツインクラッチ式変速機300によれば、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置SAとして機能する1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164から延出した延出部364に形成された切欠溝354a,354bのうち、切欠溝354aを奇数変速段用の3−5速同期装置S3Aを操作する3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162から延出した延出部362に形成された対応する環状切欠溝352よりもシリンダ134a側(図23中右側)に長く形成し、切欠溝354bを偶数変速段用の2−4速同期装置S1Aを操作する2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166から延出した延出部366に形成された対応する環状切欠溝356よりも延出部364先端側(図23中左側)に長く形成することにより、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166が軸方向移動中には1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の1速段側への軸方向移動を許容しながらも6速段側への軸方向移動を規制し、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162が軸方向移動中には1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の6速段側への軸方向移動を許容しながらも1速段側への軸方向移動を規制する。もとより、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164が1速段側へ軸方向移動中には、3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動を規制でき、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164が6速段側へ軸方向移動中には、2−4速段用のアクチュエータACTR3のスプール166の軸方向移動を規制できる。この結果、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できる。しかも、2−4速用のアクチュエータACTR3のスプール166や3−5速用のアクチュエータACTR1のスプール162の軸方向移動を利用して、1−6速用のアクチュエータACTR2のスプール164の軸方向移動を規制するだけだから、インターロック防止構造を簡易に確保することができる。
次に、本発明の第5実施例としてのツインクラッチ式変速機400について説明する。
図34は、第5実施例のツインクラッチ式変速機400が備えるインターロック機構450の構成の概略を示す構成図であり、図35は、図34のZ−Z断面を示す断面図である。
第5実施例のツインクラッチ式変速機400は、インターロック機構150をインターロック機構450に変えた点を除いて第2実施例のツインクラッチ式変速機100と同一の構成をしている。したがって、第5実施例のツインクラッチ式変速機400の構成のうち第2実施例のツインクラッチ式変速機100と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
なお、実施例5においても実施例2と同様の理由により、インターロック防止機構450は、いわゆるフェールセーフのための機構とし、前進段のみのインターロックを防止する構造として説明するが、油圧回路を用いたインターロック防止は行わずに、インターロック防止機構450だけでインターロックを防止するものとしても良いことはいうまでもなく、この場合、前進段だけでなく後進段のインターロックも防止できる構造とすれば良い。
インターロック防止機構450は、図34および図35に示すように、2−4速用のシフトフォークF1Aと1−6速用のシフトフォークF2Aとの間、1−6速用のシフトフォークF2Aと3−5速用のシフトフォークF3Aとの間それぞれの位置でケース400aに固定されたプレート固定ブラケット472,474と、2−4速用のシフトフォークF1Aのニュートラル位置と1−6速用のシフトフォークF2Aのニュートラル位置との中間位置を揺動中心としてプレート固定ブラケット472を介して揺動可能に設けられるとともに,その両端部に一対の切欠溝452a,452bが形成されたプレート部材482と、1−6速用のシフトフォークF2Aのニュートラル位置と3−5速用のシフトフォークF3Aのニュートラル位置との中間位置を揺動中心としてプレート固定ブラケット474を介して揺動可能に設けられるとともに,その両端部に一対の切欠溝454a,454bが形成されたプレート部材484と、2−4速用のシフトフォークF1Aのボス部Fb1Aから突出形成されて切欠溝452aに係合可能な係合突起492と、1−6速用のシフトフォークF2Aのボス部Fb2Aから突出形成されて切欠溝452bに係合可能であるとともに切欠溝454aと係合可能な係合突起494と、3−5速用のシフトフォークF3Aのボス部Fb3Aから突出形成されて切欠溝454bに係合可能な係合突起496とから構成される。係合突起494は、図35に示すように、2つの切欠溝452b,454aに係合するように断面長円形の長細形状に形成されている。
切欠溝452bは、切欠溝452aに比して図35における右側に長く形成されており、切欠溝454aは、切欠溝454bに比して図35における左側に長く形成されている。即ち、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置である1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のシフトフォークF2Aに突出形成した係合突起494に係合する切欠溝452b,454aだけが他のシフトフォークF1A,F3Aに突出形成した係合突起492,496に係合する切欠溝452a,454bに比して長いものとなっている。そして、切欠溝452bと切欠溝454aとは、点対称の位置関係で対向して形成されている。
次に、こうして構成された第5実施例のツインクラッチ式変速機400の動作、特にインターロック防止の際の動作について説明する。
図36は、2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図であり、図37は、3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機400へ2速段への変速要求があると、2−4速用のシフトフォークF1Aが図36において左側に移動し、係合突起492が切欠溝452aを乗り上げる。これにより、図36に示すように、プレート部材482が揺動して、切欠溝452bが係合突起494に係合する。このとき、係合突起494は、切欠溝452bの図36における左側の傾斜面452b’に当接するから、1−6速用のシフトフォークF2Aの図36における左側への軸方向移動、即ち、6速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝452bは、図36における右側に長く形成されており、また、係合突起494は切欠溝452bと点対称の位置関係で対向して形成された切欠溝454aを乗り上げ可能な状態となっているから、1−6速用のシフトフォークF2Aの図36における右側への軸方向移動、即ち、1速段側への軸方向移動は許容される。ここでは、2速段への変速要求があったときについて説明したが、4速への変速要求があったとき、即ち、2−4速用のシフトフォークF1Aが図35において右側に移動するときについても同様、1−6速用のシフトフォークF2Aは、1速段側への軸方向移動を許容されつつも6速段側への軸方向移動を規制される。このように、2−4速用のシフトフォークF1Aの軸方向移動に基づいて1−6速用のシフトフォークF2Aの軸方向移動を規制することにより、第1動力伝達経路上の奇数変速段である1速段への変速は許容しながらも同じ第2動力伝達系路上の偶数変速段である6速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
ツインクラッチ式変速機400へ3速段への変速要求があると、3−5速用のシフトフォークF3Aが図37において左側に移動し、係合突起496が切欠溝454bを乗り上げる。これにより、図37に示すように、プレート部材484が揺動して、切欠溝454aが係合突起494に係合する。このとき、係合突起494は、切欠溝454aの図37における右側の傾斜面454a’’に当接するから、1−6速用のシフトフォークF2Aの図37における右側への軸方向移動、即ち、1速段側への軸方向移動が規制される。一方、切欠溝454aは、図37における左側に長く形成されており、また、係合突起494は切欠溝454aと点対称の位置関係で対向して形成された切欠溝452bを乗り上げ可能な状態となっているから、1−6速用のシフトフォークF2Aの図37における左側への軸方向移動、即ち、6速段側への軸方向移動は許容される。ここでは、3速段への変速要求があったときについて説明したが、5速への変速要求があったとき、即ち、3−5速用のシフトフォークF3Aが図35において右側に移動するときについても同様、1−6速用のシフトフォークF2Aは、6速段側への軸方向移動を許容されつつも1速段側への軸方向移動を規制される。このように、3−5速用のシフトフォークF3Aの軸方向移動に基づいて1−6速用のシフトフォークF2Aの軸方向移動を規制することにより、第2動力伝達経路上の偶数変速段である6速段への変速は許容しながらも同じ第2動力伝達系路上の奇数変速段である1速段への変速は禁止してインターロックを防止する。
もとより、1−6速用のシフトフォークF2Aの軸方向移動によっても2−4速用のシフトフォークF1Aや3−5速用のシフトフォークF3Aの軸方向移動は規制できる。
図38は、1速段で変速している際の3−5速用のシフトフォークF3Aのインターロック防止状態を示す状態図であり、図39は、6速段で変速している際の2−4速用のシフトフォークF1Aのインターロック防止状態を示す状態図である。
ツインクラッチ式変速機400へ1速段への変速要求があると、1−6速用のシフトフォークF2Aが図38において右側に移動し、係合突起494が切欠溝454aを乗り上げる。これにより、図38に示すように、プレート部材484が揺動し、切欠溝454bが係合突起496に係合して、3−5速用のシフトフォークF3Aの軸方向移動は規制される。一方、係合突起492,494は切欠溝452a,452bから規制されず、プレート部材482は揺動可能な状態となっているから、2−4速用のシフトフォークF1Aは、図38における左側および右側、即ち、2速段側および4速段側いずれへの軸方向移動も可能である。
また、ツインクラッチ式変速機400へ6速段への変速要求があると、1−6速用のシフトフォークF2Aが図39において左側に移動し、係合突起494が切欠溝452bを乗り上げる。これにより、図39に示すように、プレート部材482が揺動し、切欠溝452aが係合突起492に係合して、2−4速用のシフトフォークF1Aの軸方向移動は規制される。一方、係合突起496は切欠溝454bから規制されず、プレート部材486が揺動可能な状態となっているから、3−5速用のシフトフォークF3Aは、図39における左側および右側、即ち、3速段側および5速段側いずれへの軸方向移動も可能である。
以上説明した第5実施例のツインクラッチ式変速機400によれば、偶数変速段と奇数変速段との共通の同期装置SAとして機能する1−6速同期装置S2Aを操作する1−6速用のシフトフォークF2Aのボス部Fb2Aに突出形成された係合突起494が係合する切欠溝452b,454aのうち、切欠溝452bを偶数変速段用の2−4速同期装置S1Aを操作する2−4速用のシフトフォークF1Aのボス部Fb2Aに突出形成された係合突起492が係合する切欠溝452aよりも長く形成し(図35において右側方向)、切欠溝454aを奇数変速段用の3−5速同期装置S3Aを操作する3−5速用のシフトフォークF3Aのボス部Fb3Aに形成された係合突起496が係合する切欠溝454bよりも長く形成することにより(図35において左側方向)、2−4速用のシフトフォークF1Aが軸方向移動中には1−6速用のシフトフォークF2Aの1速段側への軸方向移動を許容しながらも6速段側への軸方向移動を規制し、3−5速用のシフトフォークF3Aが軸方向移動中には1−6速用のシフトフォークF2Aの6速段側への軸方向移動を許容しながらも1速段側への軸方向移動を規制する。もとより、1−6速用のシフトフォークF2Aが1速段側へ軸方向移動中には、3−5速用のシフトフォークF3Aの軸方向移動を規制でき、1−6速用のシフトフォークF2Aが6速段側へ軸方向移動中には、2−4速段用のシフトフォークF1Aの軸方向移動を規制できる。この結果、必要な変速段の選択が可能でありながらもインターロックを確実に防止できる。しかも、2−4速用のシフトフォークF1Aや3−5速用のシフトフォークF3Aの軸方向移動を利用して、1−6速用のシフトフォークF3Aの軸方向移動を規制するだけだから、インターロック防止構造を簡易に確保することができる。
実施例5のツインクラッチ式変速機400では、プレート部材482,484は、2−4速用のシフトフォークF1Aと1−6速用のシフトフォークF2Aとの間、1−6速用のシフトフォークF2Aと3−5速用のシフトフォークF3Aとの間それぞれの位置でケース400aに固定されたプレート固定ブラケット472,474に揺動可能に設けるものとしたが、図40の変形例に示すように、プレート部材482,484は、2−4速用のシフトフォークF1Aのボス部Fb1Aと1−6速用のシフトフォークF2Aのボス部Fb2Aとの中間、1−6速用のシフトフォークF2Aのボス部Fb2Aと3−5速用のシフトフォークF3Aのボス部Fb3Aとの中間それぞれの位置でシフトロッドRAに固定されたプレート固定ボス472a,474aに揺動可能に設けるものとしても構わない。
実施例5のツインクラッチ式変速機400では、インターロック機構450は、プレート部材482,484の両端部にそれぞれ一対の切欠溝452a,452b,454a,454bを設け、これら一対の切欠溝452a,452b,454a,454bにシフトフォークF1A,F2A,F3Aのボス部Fb1A,Fb2A,Fb3Aそれぞれに突出形成した係合突起492,494,496を係合することによりインターロックを防止するものとしたが、これとは逆にインターロック機構450は、図41の変形例に示すように、シフトフォークF1A,F2A,F3Aのボス部Fb1A,Fb2A,Fb3Aそれぞれに切欠溝452’,454a’,454b’,456a’を設け、これら切欠溝452’,454a’,454b’,456a’にプレート部材482,484の両端部にそれぞれに設けた一対の係合突起492a,492b,494a,494bを係合することによりインターロックを防止するものとしても良い。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施形態としてのツインクラッチ式変速機1の一例の構成の概略を示す構成図である。 インターロック防止機構50の構成の詳細を示す構成図である。 2速段で変速している際の1−6速用のシフトロッドR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 3速段で変速している際の1−6速用のシフトロッドR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 1速段で変速している際の3−5速用のシフトロッドR3のインターロック防止状態を示す状態図である。 6速段で変速している際の2−4速用のシフトロッドR1のインターロック防止状態を示す状態図である。 本発明の一実施形態としてのツインクラッチ式変速機100の一例の構成の概略を示す構成図である。 アクチュエータユニット120の外観を示す斜視図である。 アクチュエータユニット140の詳細を示す断面図である。 2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 1速段で変速している際の3−5速用のアクチュエータACTR1のインターロック防止状態を示す状態図である。 6速段で変速している際の2−4速用のアクチュエータACTR3のインターロック防止状態を示す状態図である。 第3実施例のツインクラッチ式変速機200が備えるインターロック機構250の構成の概略を示す構成図である。 図14のA−A断面を示す断面図である。 図14のB−B断面を示す断面図である。 図14のC−C断面を示す断面図である。 2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 1速段で変速している際の3−5速用のアクチュエータACTR1のインターロック防止状態を示す状態図である。 6速段で変速している際の2−4速用のアクチュエータACTR3のインターロック防止状態を示す状態図である。 変形例のインターロック防止機構250’の構成の概略を示す構成図である。 第4実施例のツインクラッチ式変速機300が備えるインターロック機構350の構成の概略を示す構成図である。 図23を矢印Yから見た正面図である。 図23のX−X断面を示す断面図である。 2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 2速段で変速している際の図23におけるX−X断面である。 3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 速段で変速している際の図23におけるX−X断面である。 1速段で変速している際の3−5速用のアクチュエータACTR1のインターロック防止状態を示す状態図である。 1速段で変速している際の図23におけるX−X断面である。 6速段で変速している際の2−4速用のアクチュエータACTR3のインターロック防止状態を示す状態図である。 6速段で変速している際の図23におけるX−X断面である。 第5実施例のツインクラッチ式変速機400が備えるインターロック機構450の構成の概略を示す構成図である。 図34のZ−Z断面を示す断面図である。 2速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 3速段で変速している際の1−6速用のアクチュエータACTR2のインターロック防止状態を示す状態図である。 1速段で変速している際の3−5速用のシフトフォークF3Aのインターロック防止状態を示す状態図である。 6速段で変速している際の2−4速用のシフトフォークF1Aのインターロック防止状態を示す状態図である。 変形例のインターロック防止機構450’の構成の概略を示す構成図である。 変形例のインターロック防止機構450’’の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
1,100,200,300,400 ツインクラッチ式変速機
1a,100a,200a,300a,400a ケース
2,102 第1入力軸
3,103 第2入力軸
4,104 出力軸
5,105 リバースアイドラ軸
11,111 貫通孔
12,14,16,18 摺動孔
CL1,CL1A 第1クラッチ
CL2,CL2A 第2クラッチ
TM,TM’ 変速歯車機構
30 変速操作機構
50,150,250,350,450 インターロック防止機構
52,54a,54b,56a,56b,58,152,154a,154b,156,272a,272b,274a,274b,354a,354b,452a,452b,454a,454b,452’,454a’,454b’,456a’ 切欠溝
54a’’,54b’,154a’,154b’’,272b’’,274a’,354a’,354b’’,454a’’,452b’ 傾斜面
56c 貫通孔
62,64,66,182,184 繭型ピン
68 ピン
70,170 プラグ
132a,132b,134a,134b,136a,136b,138a,138b シリンダ
140 アクチュエータユニット
162,164,166,168 スプール
162a,162b,164a,164b,166a,166b,168a,168b 拡径部
162c,164c,166c,168c 縮径部
262,264 プレートホルダー
262a,264a プレートガイド
272,274,382,384,482,484 プレート部材
282a,284a,284b,286a 係合ピン
262a’,264a’ プレートガイドピン
272c,274c ガイド穴
352,356 環状切欠溝
362,364,366 延出部
372,374,472,474 プレート固定ブラケット
382a,382b,384a,384b,492,494,496,492a,492b,494a,494b 係合突起
472a,474a プレート固定ボス
G,GA 駆動ギヤ
G’,GA’ 被駆動ギヤ
G1,G1A 1速駆動ギヤ
G2,G2A 2速駆動ギヤ
G3,G3A 3速駆動ギヤ
G4,G4A 4速駆動ギヤ
G5,G5A 5速駆動ギヤ
G6,G6A 6速駆動ギヤ
GR,GRA リバース駆動ギヤ
G1’,G1A’ 1速被駆動ギヤ
G2’,G2A’ 2速被駆動ギヤ
G3’,G3A’ 3速被駆動ギヤ
G4’,G4A’ 4速被駆動ギヤ
G5’,G5A’ 5速被駆動ギヤ
G6’,G6A’ 6速被駆動ギヤ
GR’,GRA’ リバース被駆動ギヤ
S,SA 同期装置
S1,S1A 2−4速同期装置
S2,S2A 1−6速同期装置
S3,S3A 3−5速同期装置
S4,S4A リバース速同期装置
GRI,GRIA リバースアイドラギヤ
CS1,CS2,CS3,CS4,CS1A,CS2A,CS3A,CS4A カップリングスリーブ
F1,F2,F3,F4,F1A,F2A,F3A,F4A シフトフォーク
F1Aa,F2Aa,F3Aa,F4Aa アーム部
R1,R2,R3,R4,RA シフトロッド
Fb1,Fb2,Fb3,Fb4,Fb1A,Fb2A,Fb3A,Fb4A ボス部
Br1,Br2,Br3,Br4 シフトブラケット
ACTR,ACTR1,ACTR2,ACTR3,ACTR4 アクチュエータ
Ra 操作ロッド

Claims (9)

  1. 内燃機関からの動力を第1クラッチを介して第1変速段に変速して出力軸に伝達可能な第1伝達経路と、前記動力を第2クラッチを介して第2変速段に変速して前記出力軸に伝達可能な第2伝達経路と、前記第1変速段を構成する第1歯車機構と、前記第2変速段を構成する第2歯車機構とを備え、前記第1クラッチと前記第2クラッチとの掛け替えにより前記第1伝達経路と前記第2伝達経路とを切り替えを行うツインクラッチ式変速機であって、
    第1方向または第2方向へ駆動して前記第1歯車機構を選択し、前記第1伝達経路を前記第1変速段で動力伝達可能状態にする第1駆動選択手段と、
    前記第1方向へ駆動して前記第1歯車機構を選択し、前記第1伝達経路を前記第1変速段で動力伝達可能状態にするとともに、前記第2方向へ駆動して前記第2歯車機構を選択し、前記第2伝達経路を前記第2変速段で動力伝達可能状態にする第2駆動選択手段と、
    前記第1駆動選択手段が前記第1方向または前記第2方向へ駆動するのに基づいて、前記第2駆動選択手段が前記第2方向へ駆動するのを許容しつつ前記第1方向へ駆動するのを規制し、前記第2駆動選択手段が前記第1方向へ駆動するのに基づいて、前記第1駆動選択手段が前記第1方向および前記第2方向へ駆動するのを規制する規制手段と、
    を備えるツインクラッチ式変速機。
  2. 前記規制手段は、前記第1駆動選択手段および前記第2駆動選択手段の駆動に伴い移動可能な移動部材を有し、該移動部材により前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動を規制するとともに前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段である請求項1記載のツインクラッチ式変速機。
  3. 前記第1駆動選択手段は、前記移動部材が係合可能な第1係合凹部を有し、
    前記第2駆動選択手段は、前記移動部材が係合可能であるとともに該第1係合凹部よりも前記第1方向側へ長い第2係合凹部を有し、
    前記規制手段は、前記第1駆動選択手段の前記第1方向または前記第2方向への駆動に伴い前記移動部材を前記第2係合凹部に係合して前記第2駆動選択手段の前記第2方向への駆動を許容しつつ前記第1方向への駆動を規制し、前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動に伴い前記移動部材を前記第1係合凹部に係合して前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段である請求項2記載のツインクラッチ式変速機。
  4. 前記第1駆動選択手段は、少なくとも一部がケース部材に摺動可能に収容された第1駆動ロッドを有し、
    前記第2駆動選択手段は、前記第1駆動ロッドと並列摺動可能に少なくとも一部が前記ケース部材に収容された第2駆動ロッドを有し、
    前記第1係合凹部は、前記第1駆動ロッドに形成された第1凹溝であり、
    前記第2係合凹部は、前記第2駆動ロッドの前記第1凹溝に対向する位置に形成された第2凹溝であり、
    前記移動部材は、前記第1凹溝と前記第2凹溝とを連通する前記ケース部材に形成した連通孔を介して前記第1凹溝と前記第2凹溝との間を移動するピン部材である請求項3記載のツインクラッチ式変速機。
  5. 前記第1駆動選択手段は、少なくとも一部がケース部材に摺動可能に収容された第1駆動ロッドを有し、
    前記第2駆動選択手段は、前記第1駆動ロッドと並列摺動可能に少なくとも一部が前記ケース部材に収容された第2駆動ロッドを有し、
    前記第1係合凹部は、前記第1駆動ロッドに形成された第1凹溝であり、
    前記第2係合凹部は、前記第2駆動ロッドの前記第1凹溝に対向する位置に形成された第2凹溝であり、
    前記移動部材は、前記第1駆動ロッドと前記第2駆動ロッドとの中間位置を揺動中心として揺動することにより前記第1凹溝または前記第2凹溝と係合するプレート部材である請求項3記載のツインクラッチ式変速機。
  6. 前記第1駆動選択手段は、固定ロッドと該固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第1円筒部材とを有し、
    前記第2駆動選択手段は、前記固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第2円筒部材を有し、
    前記第1係合凹部は、前記第1円筒部材の外周面に形成された第1凹溝であり、
    前記第2係合凹部は、前記第2円筒部材の前記第1凹溝に対応する位置の外周面に形成された第2凹溝であり、
    前記移動部材は、前記第1駆動選択手段が前記第1歯車機構を選択していない中立状態における前記第1円筒部材と、前記第2駆動選択手段が前記第1歯車機構および前記第2歯車機構のいずれも選択していない中立状態における前記第2円筒部材との中間位置を揺動中心として揺動することにより、前記第1凹溝または前記第2凹溝と係合するプレート部材である請求項3記載のツインクラッチ式変速機。
  7. 前記第1駆動選択手段は、第1突起を有し、
    前記第2駆動選択手段は、第2突起を有し、
    前記移動部材は、前記第1突起に係合可能な第1係合凹部と前記第2突起に係合可能であるとともに該第1係合凹部よりも前記第1方向側へ長い第2係合凹部が形成されたプレート部材であり、
    前記規制手段は、前記第1駆動選択手段の前記第1方向または前記第2方向への駆動に伴い前記第2係合凹部を前記第2突起に係合して前記第2駆動選択手段の前記第2方向への駆動を許容しつつ前記第1方向への駆動を規制し、前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動に伴い前記第1係合凹部を前記第1突起に係合して前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段である
    請求項2記載のツインクラッチ式変速機。
  8. 前記第1駆動選択手段は、固定ロッドと該固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第1円筒部材とを有し、
    前記第2駆動選択手段は、前記固定ロッドに同心上に摺動可能に外嵌された第2円筒部材を有し、
    前記第1突起は、前記第1円筒部材の外周面に形成された突起であり、
    前記第2突起は、前記第2円筒部材の外周面に形成された突起であり、
    前記移動部材は、前記第1駆動選択手段が前記第1歯車機構を選択していない中立状態における前記第1円筒部材と、前記第2駆動選択手段が前記第1歯車機構および前記第2歯車機構のいずれも選択していない中立状態における前記第2円筒部材との中間位置を揺動中心として揺動可能に形成されており、
    前記規制手段は、前記第1円筒部材の前記第1方向または前記第2方向への駆動に伴い前記プレート部材を揺動することにより前記第2係合凹部を前記第2突起に係合して、前記第2駆動選択手段の前記第2方向への駆動を許容しつつ前記第1方向への駆動を規制し、前記第2駆動選択手段の前記第1方向への駆動に伴い前記プレート部材を揺動することにより前記第1係合凹部を前記第1突起に係合して前記第1駆動選択手段の前記第1方向および前記第2方向への駆動を規制する手段である請求項8記載のツインクラッチ式変速機。
  9. 前記第1変速段は偶数変速段であり、前記第2変速段は奇数変速段である請求項1乃至9いずれか記載のツインクラッチ式変速機。
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