JP2008223249A - 煙突の解体方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐火レンガ造の内筒の解体作業とコンクリート造の外筒の解体作業を、解体装置の駆動部を共用しつつ、一連の作業工程に従って一台の揚重機を用いて効率良く行ってゆくことのできる煙突の解体方法を提供する。
【解決手段】本発明の煙突の解体方法は、駆動本体部22の回転接続台20に耐火レンガ解体装置15を取付け、揚重機21により吊り上げて、煙突10の内部に挿入しつつ、解体した耐火レンガ11を煙突10の内部に落下させながら内筒12を上部から順次解体する内筒解体工程と、駆動本体部22の回転接続台20にコンクリート解体装置32を耐火レンガ解体装置15と交換して取付け、揚重機21により吊り上げて、内筒12が先行して解体された部分の外筒13をコンクリート解体装置32により解体し、解体したコンクリートを煙突10の内部に落下させながら外筒13を上部から順次解体する外筒解体工程とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、煙突の解体方法に関し、特にコンクリート造の外筒と、耐火レンガ造の内筒とからなる煙突を解体するための煙突の解体方法に関する。
近年、例えば老朽化したゴミ焼却場を撤去する工事が盛んに行われており、これに伴って、高さの高い中空筒状の塔状構造物である煙突を解体する作業が発生する。煙突は、内部が非常に高温になるので、コンクリート造の外筒の劣化を防止するために、その内側に耐火レンガ造の内筒を形成した2重構造を備えているものが多い。また外筒と内筒との間に隙間を設けて空気層を形成することにより、断熱効果が得られるようにしたものもある。
例えば煙突を解体した後に、耐火レンガとコンクリートを再資源化する場合、これらを混合した状態で解体すると、後に分別する必要を生じることになり、分別作業に多くの手間を要することから、耐火レンガとコンクリートを予め分別して解体する必要がある。分別解体の方法としては、例えば内筒を構成する耐火レンガを先行して上部から解体し、煙突内の下部に落として撤去した後に、コンクリート造の外筒を上部から解体して撤去するといった作業手順で行われることになる。
また、このような耐火レンガ造の内筒の解体作業やコンクリート造の外筒の解体作業は、高所作業となると共に、作業中に粉塵が飛散し易く、ダイオキシンによる汚染の可能性もあることから、人力作業によって行うことは一般に困難である。したがって、機械を遠隔操作することによって耐火レンガやコンクリートを解体するための装置や方法が種々開発されている(例えば、特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4参照)。
特開2004−176996号公報 特開2005−265338号公報 特公平5−5021号公報 特開2006−68601号公報
一方、耐火レンガ造の内筒の解体作業とコンクリート造の外筒の解体作業は、別々の解体装置を用いて各々行われていたが、これらの解体装置を駆動するための、例えば駆動用の電源装置、油圧ポンプ、遠隔操縦装置等を含む駆動部の構成は、共通する部分も多い。また、煙突の解体現場で、解体対象物である煙突に対して、一連の作業工程に従って一台の揚重機を用いて解体作業を行ってゆくことにより、段取り替えを少なくして効率良く煙突を解体してゆくことが可能になるものと考えられる。
本発明は、このような技術的課題に着目してなされたものであり、耐火レンガ造の内筒の解体作業とコンクリート造の外筒の解体作業を、解体装置の駆動部を共用しつつ、一連の作業工程に従って一台の揚重機を用いて効率良く行ってゆくことのできる煙突の解体方法を提供することを目的とする。
本発明は、コンクリート造の外筒と、耐火レンガ造の内筒とからなる煙突を、駆動用架台の上方に少なくとも駆動用の電源装置と油圧ポンプと遠隔操縦装置とを搭載すると共に、前記駆動用架台の下方に当該駆動用架台に対して回転可能に設けられた回転接続台を備え、揚重機から昇降可能に吊り下げて用いられる駆動本体部を有する煙突解体装置により、前記駆動本体部に耐火レンガ解体装置とコンクリート解体装置とを着脱交換可能に取り付けて煙突の解体を行う煙突の解体方法であって、地上において前記駆動本体部の回転接続台に前記耐火レンガ解体装置を取り付け、前記揚重機により吊り上げて、前記煙突の内部に挿入しつつ前記耐火レンガ解体装置により前記内筒を解体し、解体した耐火レンガを前記煙突の内部に落下させながら前記内筒を上部から順次解体する内筒解体工程と、地上において前記駆動本体部の回転接続台に前記コンクリート解体装置を前記耐火レンガ解体装置と交換して取り付け、前記揚重機により吊り上げて、前記内筒が先行して解体された部分の外筒を前記コンクリート解体装置により解体し、解体したコンクリートを前記煙突の内部に落下させながら前記外筒を上部から順次解体する外筒解体工程とを含む煙突の解体方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の煙突の解体方法では、前記耐火レンガ解体装置は、煙突の横断方向に沿って背向して伸縮すると共に、先端に耐火レンガの解体部材が取り付けられた少なくとも一対の伸縮棒状部材を含む解体装置本体を備えており、前記内筒解体工程において、前記外筒の上端に近接する前記内筒の上端部分に対しては、前記解体部材として鍬状部材を用い、前記外筒と前記内筒との間の隙間にフック部分を上方から挿入係止して、前記伸縮棒状部材を収縮しつつ内側に引き倒すことにより前記耐火レンガを解体し、前記外筒の上端と離れた前記内筒の上端部分より下方の部分に対しては、前記解体部材として楔状部材を用い、前記伸縮棒状部材を伸張しつつ前記楔状部材の先端を前記耐火レンガの目地部に食い込ませて、上下の耐火レンガを分離させることにより前記耐火レンガを解体することが好ましい。
また、本発明の煙突の解体方法では、前記耐火レンガ解体装置は、煙突の横断方向に沿って背向して伸縮すると共に、先端に耐火レンガの解体部材として楔状部材が取り付けられた少なくとも一対の伸縮棒状部材を含む解体装置本体を備えており、前記内筒解体工程において、前記伸縮棒状部材を伸張して前記楔状部材の先端を前記耐火レンガの目地部に食い込ませることにより、該楔状部材が食い込んだ目地部よりも上層の耐火レンガを、当該楔状部材が食い込んだ目地部の両側部分の目地部を介して上下に階段状に分離させることにより前記耐火レンガを解体することが好ましい。
本発明の煙突の解体方法によれば、耐火レンガ造の内筒の解体作業とコンクリート造の外筒の解体作業を、解体装置の駆動部を共用しつつ、一連の作業工程に従って一台の揚重機を用いて効率良く行ってゆくことができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る煙突の解体方法は、例えば老朽化したゴミ焼却場において解体される煙突として、図1(a)に示すような例えば高さが45m程度の中空筒状の塔状構造物である煙突10を撤去する際に、当該煙突10を、解体装置の駆動部を共用しつつ、一連の作業工程に従って一台の揚重機を用いて効率良く分別解体できるようにするために採用されたものである。すなわち、煙突10は、図1(b),(c)にも示すように、鉄筋コンクリート造の外筒13の内側に、空気層を形成する隙間14を介在させて、耐火レンガ11を積み上げることにより構成される耐火レンガ造の内筒12を設けた二重構造を備えており、内筒12及び隙間14によって、煙突10の内部が高温になることによる外筒13の劣化を効果的に防止できるようになっている。また、本実施形態では、煙突10は、下部から上部に向かってその外径を僅かに減少させてゆく形状を有しており、例えばその下端部分の外径が5100mm、上端部分の外径が3680mm程度の大きさとなっている。これに伴なって、外筒13は、例えばその下端部分の厚さT1が350mm、上端部分の厚さT2が150mmとなっており、内筒12は、例えばその下端部分の厚さt1が230mm、上端部分の厚さt2が115mmとなっている。
このような煙突10は、鉄筋コンクリート造の外筒13と耐火レンガ造の内筒12とを同時に解体すると、これらを再資源化する際に、分別作業に多くの手間を要することから、図2(a),(b)に示すように、煙突解体装置50の駆動本体部22に耐火レンガ解体装置15を取り付けて行なう内筒解体工程と、煙突解体装置50の駆動本体部22にコンクリート解体装置32を取り付けて行なう外筒解体工程とを、揚重機21から吊り下げられる駆動本体部22を共用しつつ、一連の作業工程として行って効率良く煙突10を分別解体してゆくために、本実施形態の煙突の解体方法が採用されたものである。
すなわち、本実施形態の煙突の解体方法は、図3(a),(b)及び図8にも示すように、鉄筋コンクリート造の外筒13と、耐火レンガ造の内筒12とからなる煙突10を、駆動用架台16の上方に少なくとも駆動用の電源装置17と油圧ポンプ18と無線操縦装置(遠隔操縦装置)19とを搭載すると共に、駆動用架台16の下方に当該駆動用架台16に対して回転可能に設けられた回転接続台20を備え、揚重機21から昇降可能に吊り下げて用いられる駆動本体部22を有する煙突解体装置50により、駆動本体部22に耐火レンガ解体装置15とコンクリート解体装置32とを着脱交換可能に取り付けて煙突10の解体を行う解体方法である。そして、本実施形態の煙突の解体方法は、地上において駆動本体部22の回転接続台20に耐火レンガ解体装置15を取り付け、揚重機21により吊り上げて、煙突10の内部に挿入しつつ耐火レンガ解体装置15により内筒12を解体し、解体した耐火レンガ11を煙突10の内部に落下させながら内筒12を上部から順次解体する内筒解体工程と、地上において駆動本体部22の回転接続台20にコンクリート解体装置32を耐火レンガ解体装置15と交換して取り付け、揚重機21により吊り上げて、内筒12が先行して解体された部分の外筒13をコンクリート解体装置32により解体し、解体したコンクリートを煙突10の内部に落下させながら外筒13を上部から順次解体する外筒解体工程とを含んでいる。
本実施形態に用いる煙突解体装置50を構成する駆動本体部22は、例えば特開2006−68601号公報に記載されるように、作業用重機として例えばバックフォーを改造して形成されたものであり、当該バックフォーの走行体を取り外した後の、旋回リングを含むこれの上方部分によって、その基本構造が構成されている。すなわち、バックフォーの旋回リングが駆動本体部22の回転接続台20として転用されると共に、旋回リングに対して相対回転する、駆動用の電源装置、エンジン、油圧ポンプ、操作室等を搭載した旋回台が、駆動本体部22の駆動用架台16として転用されることになる(図3(a),(b)及び図8参照)。旋回台は、駆動用の電源装置、油圧ポンプ等を残置したまま、例えば操作室や、ブーム、バケット等を取り外すと共に、無線操縦装置19や、吊り治具31等を取り付けることにより、少なくとも駆動用の電源装置17と油圧ポンプ18と無線操縦装置19とを搭載する駆動用架台16に改造される。この駆動用架台16は、旋回リングによる回転接続台20と共に、吊り治具31を介してクローラクレーンやレッカー等の揚重機21から吊り下げ可能な駆動本体部22を構成する。なお、耐火レンガ11の解体は煙突10の内部での作業になるため、駆動本体部22の最大外径は煙突10の外筒13の内径よりも小さくなっている。また、駆動用架台16には、散水設備30(図8参照)を取り付けておくこともできる。散水設備30の液槽は着脱可能となっており、駆動用架台16に耐火レンガ解体装置15を取り付けて使用する場合には、装置をなるべく小さくするために、液槽を取り外して用いることが好ましい。
また、本実施形態では、旋回リングによる回転接続台20は、当該回転接続台20を構成する短筒部20aの内周面に形成した内歯車に、駆動用架台16に設けた回転駆動モータ(図示せず)の回転軸に固着した歯車を内側から歯合させることにより、回転駆動モータの回転によって駆動用架台16に対して相対回転するようになっている(特開2006−68601号公報参照)。回転接続台20は、短筒部20aの下部外周面がリブ付き環状補強部材20bによって補強されると共に、短筒部20a及びリブ付き環状補強部材20bの下端面に溶接等により接合一体化されて、中央が開口部となった接合プレート20cが取り付けられている。
さらに、本実施形態では、回転接続台20には、回転中心を含む中央部分に、短筒部20aの内側中空部及び接合プレート20cの中央の開口部による挿通開口が形成されており、この挿通開口を介して、駆動用架台16の上方に搭載された機器と、駆動本体部22に取付けられた耐火レンガ解体装置15等とを接続する配管や配線が配設される。また回転接続台20の接合プレート20cには、耐火レンガ解体装置15と交換して鉄筋コンクリート造の外筒13を解体するコンクリート解体装置32を取付ける際に、当該コンクリート解体装置32を着脱可能に強固に支持固定するための、ピン孔が形成された厚板リブプレート状の吊下金物33が、下方に突出して設けられている。
上述の構成を有する駆動本体部22は、図2(a)に示すように、耐火レンガ解体装置15と共に吊り治具31(図3参照)を介して揚重機21から吊り下げられた状態で、煙突10の上端開口の上方に搬送されると共に、上端開口からこれの内部に逐次挿入されて、耐火レンガ造の内筒12の解体作業に供される。また、内筒12を先行して解体したら、駆動本体部22は、地上においてコンクリート解体装置32を耐火レンガ解体装置15と着脱交換して取り付け直し、図2(b)に示すように、コンクリート解体装置32と共に吊り治具31を介して揚重機21から吊り下げられた状態で、煙突10の上方に搬送されると共に、煙突10の上端から鉄筋コンクリート造の外筒13をコンクリート解体装置32によって順次解体する作業に供される。
そして、駆動本体部22と共に煙突解体装置50を構成する耐火レンガ解体装置15は、図3〜図7に示すように、連結架台23と解体装置本体24とによって構成される。また、連結架台23は、図4(a),(b)及び図5に示すように、駆動本体部22の回転接続台20に接続連結される接続架台25と、この接続架台25の下方に設けられる解体装置支持架台26と、解体装置支持架台26と接続架台25とを上下に所定の間隔を保持した状態で連結一体化する少なくとも3本(本実施形態では4本)の脚柱フレーム27とからなる。なお、図3(a),(b)における連結架台23と、図4(a),(b)における連結架台23は、便宜上、45°ずれた側面方向から見た状態で描かれている。
連結架台23の接続架台25は、脚柱フレーム27の上端部に接合一体化された、例えばH形鋼、山形鋼、溝形鋼等による接続架台フレーム25aと、接続架台フレーム25aの天端部に平坦な天面を形成するように接合された上部架台プレート25bとからなる。上部架台プレート25bには、その中央部分における回転接続台20の接合プレート20cの開口部と上下に重なって配置される位置に、配管、配線用の上部開口部25cが開口形成されている。また、上部架台プレート25bには、当該上部架台プレート25bを駆動本体部22の回転接続台20の下端面に重ね合わせるようにして連結架台23を駆動本体部22に連結接続する際に、回転接続台20の接合プレート20cから下方に突出するコンクリート解体装置32を支持固定するための吊下金物33を緩衝させることなく挿入配置するための、縦長矩形形状の挿入開口部25dが、吊下金物33と対応する位置に複数開口形成されている。
さらに、本実施形態では、接続架台25の接続架台フレーム25aには、4本の脚柱フレーム27のうちの対角方向に配置された一方の一対の脚柱フレーム27との接合部分に配置されて、ピン孔付きの各一対の連結リブプレート36が、外側に突出して2箇所に設けられている。連結架台23を介して耐火レンガ解体装置15を駆動本体部22に連結接続する際に、回転接続台20の接合プレート20cの周縁部における径方向に対向する位置に下方に突出して設けられたピン孔付きの駆動部連結リブプレート37を、各一対の連結リブプレート36の間に各々挿入配置してピン孔に連結ピンを挿通することにより、耐火レンガ解体装置15を駆動本体部22に着脱可能な状態で容易に連結することが可能になる。
連結架台23の解体装置支持架台26は、脚柱フレーム27の上下方向中間部分に接合一体化された、例えばH形鋼、山形鋼、溝形鋼等による支持架台フレーム26aと、支持架台フレーム26aの下端部に平坦な底面を形成するように接合された中間支持プレート26bとからなる。中間支持プレート26bには、その中央部分における上部架台プレート25bの上部開口部25cと上下に重なって配置される位置に、配管、配線用の中間開口部26cが開口形成されている。また中間支持プレート26bに支持させて、これの上面にバルブボックスカバー34が設けられており、このバルブボックスカバー34の内側には、解体装置本体24の伸縮棒状部材29を伸縮駆動させるためのバルブボックスが収納される。
さらに、本実施形態では、解体装置支持架台26の支持架台フレーム26aは、例えば4本の脚柱フレーム27を連結するようにして正方形状に配置される外周フレーム部38と、脚柱フレーム27が接合される外周フレーム部38の角部を結ぶ一対の対角線方向に沿って配置される十字フレーム部39とからなる(図5参照)。また解体装置支持架台26の中間支持プレート26bから下方に突出して、突出長さが短い一対の第1本体吊下げ金具35aと、突出長さが長い一対の第2本体吊下げ金具35bとが、中間開口部26cを挟んだ径方向に対向する位置に各々設けられている。ここで、一対の第1本体吊下げ金具35aには、後述する2段で且つ十字形状に配置されるニ対の伸縮棒状部材29のうち、上段に配置される一方の一対の伸縮棒状部材29が連結支持され、一対の第2本体吊下げ金具35bには、下段に配置される他方の一対の伸縮棒状部材29が連結支持される。
本実施形態では、支持架台フレーム26aは、接続架台25の接続架台フレーム25a及び解体装置支持架台26の支持架台フレーム26aと溶接等により連結一体化されて、連結架台23を構成する強固な骨組み構造を形成すると共に、解体装置支持架台26と接続架台25との間に上下方向に所定の間隔を保持する。ここで、解体装置支持架台26と接続架台25との間に保持すべき所定の間隔は、例えば解体装置支持架台26で支持した解体装置本体24の解体部材28によって内筒12の耐火レンガ11を解体する際に、解体した耐火レンガ11の解体片や破砕片等を、接続架台25に衝突させることなく下方に落下させることが可能な高さである。このような解体装置支持架台26と接続架台25との間に保持される所定の間隔は、伸縮棒状部材29の各伸縮工程で解体される耐火レンガ11の設計層数に応じて、例えば8〜10層分(56〜70cm)の間隔として設定することが好ましい。また、解体装置支持架台26と接続架台25との間に保持される所定の間隔は、伸縮棒状部材29の各伸縮工程で解体される耐火レンガ11の想定される楔状部材28aを食い込ませる目地部41aから耐火レンガ11の上端12aまでの距離に応じて設定されることが好ましい(図10参照)。なお、上記記載における伸縮棒状部材29の各伸縮工程は、例えば解体部材28として後述する楔状部材28aを用いた場合に、伸縮棒状部材29を収縮した状態から伸張させて、耐火レンガ11の目地部41(図10参照)に楔状部材28aを食い込ませることにより、当該楔状部材28aが食い込んだ目地部41よりも上方の耐火レンガ11を解体するまでの各工程を意味する。
解体装置支持架台26と接続架台25との間に、このような所定の間隔を保持することにより、接続架台25や駆動用架台16に取付けた機器を損傷させることなく、解体した耐火レンガ11の解体片や破砕片等を、煙突10内の下方にスムーズに落下させることが可能になる。またこれによって、連結架台23の接続架台25に、解体装置本体24による耐火レンガの解体作業の状況を撮影して監視するためのテレビカメラ及び照明器具を、安定した状態で取付けることが可能になり、解体作業を把握しやすい解体装置本体24の直上部分から、駆動本体部22によって遮られることなく、作業状況を効果的に撮影することが可能になる。
連結架台23と共に耐火レンガ解体装置15を構成する解体装置本体24は、図6及び図7(a),(b)に示すように、先端に耐火レンガ11の解体部材28が取り付けられた少なくとも一対(本実施形態では2対)の伸縮棒状部材29からなる。伸縮棒状部材29は、例えば油圧シリンダ40を介してその伸縮が駆動制御されるようになっており、また伸縮棒状部材29は、その先端に、解体部材28として、耐火レンガ11の目地部41(図10参照)に食い込ませるための楔状部材28aを備えている。さらに、各一対の伸縮棒状部材29は、第1連結バンド部材42a及第2連結バンド部材42bを介して、楔状部材28aを反対側に配置しつつ各々平行に並べた状態で連結一体化されることにより、連結架台23と共に煙突10の内部に吊り下げられた際に、煙突10の横断方向に沿って略径方向に背向して伸縮することになる。
また、各一対の伸縮棒状部材29は、互いに垂直に交差する十字形状に配置されると共に、2段に重ねて配置される。第1連結バンド部材42aにより連結一体化されて上段に配置される一方の一対の伸縮棒状部材29は、第1連結バンド部材42aの中央に立設配置された第1連結リブ43aを、解体装置支持架台26の中間支持プレート26bから下方に突出する第1本体吊下げ金具35a(図4参照)に連結することにより、解体装置支持架台26から吊り下げるようにして取り付けられる。第2連結バンド部材42bにより連結一体化されて下段に配置される他方の一対の伸縮棒状部材29は、第2連結バンド部材42bの中央に立設配置された第2連結リブ43bを、解体装置支持架台26の中間支持プレート26bから下方に突出する第2本体吊下げ金具35b(図4参照)に連結することにより、解体装置支持架台26から吊り下げるようにして取り付けられる。
さらに、本実施形態では、各伸縮棒状部材29の楔状部材28aとは反対側の端部には、各伸縮棒状部材29から下方に折れ曲がって、補助脚部44a,44bが設けられている。耐火レンガ解体装置15を地上に設置した際に、これらの補助脚部44a,44bを脚柱フレーム27の下端部と共に地表面に接地させることによって、より安定した状態で、耐火レンガ解体装置15を地上に仮置き等しておくことが可能になる(図3参照)。また後述するように、解体部材28として、楔状部材28aと鍬状部材28bとを伸縮棒状部材29の先端に選択的に配設して用いる際に(図12参照)、これらの解体部材28の交換作業をより安定した状態で行うことが可能になる。
駆動本体部22及び耐火レンガ解体装置15と共に煙突解体装置50を構成するコンクリート解体装置32は、図8に示すように、例えば特開2006−68601号公報に開示される公知の解体装置であって、略L字形状の固定破砕腕51と、この固定破砕腕51に対して先端部分が接離作動する可動破砕腕52とからなる。固定破砕腕51は、リンク53と軸体54を介して、駆動本体部22の回転接続台20に、当該リンク53及び軸体54を回転接続台20の接合プレート20cから下方に突出する吊下金物33にピン接合することにより、着脱可能に取り付けられる。可動破砕腕52は、固定破砕腕51の中間部内側部分に回転軸55によって軸支されて、固定破砕腕51に対して回動可能に取り付けられる。また固定破砕腕51の上端部と可動破砕腕52の中間部外側部分とが開閉油圧シリンダ56によって連結されている。この開閉油圧シリンダ56の伸縮によって、可動破砕腕52を固定破砕腕51に対して開閉作動させ、これらの破砕腕51,52の間に鉄筋コンクリート造の外筒13の上端部を挟みこんで破砕すると共に、破砕後のコンクリート屑を可動破砕腕52が配置される煙突10の内側に誘導して、煙突10内部の下方に落としこむことができるようになっている。
なお、固定破砕腕51や可動破砕腕52には、これらの内側に配置されて、鉄筋切断用の固定刃56や可動刃57が設けられており、これらの固定刃57や可動刃58によって鉄筋を切断しつつ、鉄筋コンクリート造の外筒13をコンクリート解体装置32によってスムーズに解体して行くことができるようになっている。また、固定破砕腕51の中間部外側部分から支持させて、コンクリート解体装置32による破砕物の捕集バケット62が吊り下げられている。さらに、コンクリート解体装置32を用いて外筒13を解体する際には、例えば回転接続台20のリブ付き環状補強部材20bに一端部を固定して、棒状の支持ブラケット(図示せず)を、可動破砕腕52の開閉作動方向に対して直交する方向、即ち可動破砕腕52の回転軸55と平行な方向に延設させると共に、この支持ブラケットの他端部には、コンクリート解体装置32による外筒13の解体作業の状況を撮影して監視するためのテレビカメラが取り付けられる。
また、本実施形態では、コンクリート解体装置32は、例えば耐火レンガ解体装置15によって内筒12が解体されている間、図9に示すように、煙突10に隣接して地上に配置された仮置架台59に収容されることにより、固定破砕腕51の下端を下方に配設すると共に、固定破砕腕51の上端に取り付けたリンク53及び軸体54を上方に配設した、揚重機21から吊り下げられた際の立設状態を保持したまま仮置される。すなわち、本実施形態では、仮置架台59は、例えばH形鋼、山形鋼、溝形鋼等の鋼材を骨組部材として立体形状に組み付けることによって形成され、揚重機21から吊り下げた駆動本体部22に取り付けたコンクリート解体装置32を、上部の導入開口部を介して上方から内部に導入すると共に、導入されたままの立設状態で、周囲の鋼材等による支持架台に支持させて、リンク53及び軸体54を上方に配設した安定した状態でコンクリート解体装置32を収容する。また仮置架台59には、作業員が駆動本体部22へのコンクリート解体装置32の着脱作業を容易に行えるようにするための、昇降階段60や作業足場61等が適宜設けられている。
そして、本実施形態の煙突の解体方法は、上述のような構成の、駆動本体部22と耐火レンガ解体装置15とコンクリート解体装置32とからなる煙突解体装置50を使用して、駆動本体部22の回転接続台20に耐火レンガ解体装置15を取り付け、揚重機21により吊り上げて、煙突10の内部に挿入しつつ耐火レンガ解体装置15により内筒12を解体する内筒解体工程と、駆動本体部22の回転接続台20にコンクリート解体装置32を耐火レンガ解体装置15と交換して取り付け、揚重機21により吊り上げて、内筒12が先行して解体された部分の外筒13をコンクリート解体装置32により解体する外筒解体工程とによって、煙突10を解体する。
すなわち、内筒解体工程では、コンクリート解体装置32を地上に配置された仮置架台59に仮置したまま、連結架台23の4本の脚柱フレーム27により自立した状態で煙突10に隣接する地上に仮置された耐火レンガ解体装置15を、揚重機21から吊り下げられた駆動本体部22に、接続架台25を回転接続台20に接続連結することによって取り付ける。しかる後に、図2(a)に示すように、耐火レンガ解体装置15を、駆動本体部22と共に揚重機21から吊り下げた状態で、煙突10の上端開口の上方に搬送し、上端開口からこれの内部に逐次挿入して、以下のようにして、例えばテレビカメラによって撮影した映像をモニターに写しながら、地上からの遠隔操作によって耐火レンガ11の解体作業を行う。
耐火レンガ11は、図10(a),(b)に示すように、上下に隣接する層45間において各レンガ11の端面を周方向に半個分づつずらした状態で積み上げられており、先端に目地挿入用の楔状部材28aを備える伸縮可能な伸縮棒状部材29を、内筒12の上端12aから複数層挟んだ下方に配置すると共に、煙突10の横断方向に沿って略径方向に延設させる。しかる後に、この伸縮棒状部材29を伸張して、楔状部材28aを耐火レンガ11の目地部41に食い込ませることにより、楔状部材28aが食い込んだ目地部41a(以下、「食込み目地部」とする。)よりも上層の耐火レンガ11を、当該食込み目地部41aの両側部分の目地部41を介して階段状に分離させつつレンガ塊46として持ち上げながら、耐火レンガ11を解体する。
より具体的には、図11(a)〜(e)に示すように、各伸縮棒状部材29が収縮している状態から(図11(a)参照)、各伸縮棒状部材29を伸張して、楔状部材28aを耐火レンガ11の内面に当接させる(図11(b)参照)。楔状部材28aの先端が耐火レンガ11の内面に当接している状態から、伸縮棒状部材29を、これらの伸び量が好ましくは耐火レンガ11の厚さに相当する長さとなるように、食込み目地部41aに向けて伸張させことにより、楔状部材28aを食込み目地部41aに貫入させるように食い込ませる(図11(c)参照)。これによって、食込み目地部41aよりも上層の耐火レンガ11を、図10(b)に示すように、食込み目地部41aの両側部分の目地部41を介して階段状に分離させつつレンガ塊46として持ち上げる。なお、楔状部材28aは、食込み目地部41aの位置から上下にずれて、先端が耐火レンガ11自体に当接している状態となっている場合があるが、楔状部材28aの先端が耐火レンガ11に貫入されるのに従って、楔状部材28aは上方或いは下方に位置する食込み目地部41aに食い込むように誘導されてゆくことになる。
このようにして、階段状に分離されたレンガ塊46は、押し上げられるように持ち上げられて多少上部に動いた状態となり、レンガ塊46の全体のバランスが崩れ、煙突10の内側へと転倒した場合には、レンガ塊46は個々の耐火レンガ11に分離されながら下方へ落下する。このように耐火レンガ11が下方に落下したときは、各一対の伸縮棒状部材29の楔状部材28aの先端間の距離がその位置での内筒12の内径よりも小さくなるまで油圧シリンダ40を縮ませた後に、食込み目地部41aに楔状部材28aを食い込ませる複数層挟んだ次ぎの位置まで、耐火レンガ解体装置15を駆動本体部22と共に下方に移動させる。
また、レンガ塊46が多少上部に動いた状態でも全体のバランスがくずれない場合がある。レンガ塊46の全体のバランスがくずれても、レンガ塊46が外側に傾く場合には、外筒13にもたれかかってレンガ塊46は転倒しないことがある。このような場合には、レンガ塊46と共に耐火レンガ解体装置15とを上方に引き上げることで(図11(d)参照)、レンガ塊46のバランスがくずれて下方へ落下したら、各一対の伸縮棒状部材29の楔状部材28aの先端間の距離が内筒12の内径よりも小さくなるまで油圧シリンダ40を縮ませた後に、複数層挟んだ次ぎの食込み目地部41aの位置まで、耐火レンガ解体装置15を駆動本体部22と共に下方に移動させる。
さらに、耐火レンガ11のレンガ塊46を引き上げてもレンガ塊46が下方へ落下しないときは、引き上げたままの状態で、各一対の伸縮棒状部材29の楔状部材28aの先端間の距離が内筒12の内径よりも小さくなるまで油圧シリンダ40を縮ませる(図11(e)参照)。これによって、レンガ塊46は、下方に残置された内筒12の上端12aに衝突した後、個々の耐火レンガ11に分離されながら下方へ落下する。
そして、本実施形態によれば、これらによって、耐火レンガ11を積み上げて構成される内筒12の構造上弱い部分である目地部41を利用すると共に、目地部41が階段状に分離してゆく構造上の特性を利用して、耐火レンガ11をブロック状のレンガ塊46として効率良くスムーズに解体してゆことができると共に、楔状部材28aによって耐火レンガ11を押し上げて目地部41を確実に切ることができるので、内筒12の厚さが厚い煙突10の下部においても、耐火レンガ11を効率良く解体してゆくことが可能になる。
また、本実施形態では、図12に示すように、解体部材28として、楔状部材28aに替えて、先端部分に下方に折れ曲がったフック部分45を備える鍬状部材28bを伸縮棒状部材29に取り付けて、解体装置本体24とすることもできる。このような解体装置本体24では、図13に示すように、コンクリート造の外筒13と耐火レンガ造の内筒12との間の隙間14にフック部分45を上方から挿入係止して、耐火レンガ11を内側に引き倒すことにより、内筒12を上部から下部に向けて順次解体してゆくことが可能になる。
さらに、本実施形態では、楔状部材28aと鍬状部材28bとを、一対の伸縮棒状部材29の先端に選択的に配設して用いることもできる。楔状部材28aと鍬状部材28bとを選択的に配設する方法としては、例えば図14(a),(b)に示すように、楔状部材28aを覆うカバー体として、鍬状部材28bを伸縮棒状部材29の先端の接合フランジ部29aに接合する方法(図14(a)参照)や、伸縮棒状部材29の先端の接合フランジ部29aに、楔状部材28a及び鍬状部材28bの一方を取リ外して他方を接合する方法(図14(b)参照)等を採用することができる。
楔状部材28aと鍬状部材28bとを、伸縮棒状部材29の先端に選択的に配設可能とすることにより、例えば図15(a),(b)に示すように、外筒13の上端に近接する、例えば楔状部材28aによって解体されたレンガ11が外筒13の外側にこぼれ落ち易い内筒12の上端部分(図15(a)参照)や、外筒13の老朽化が激しく、楔状部材28aによってレンガ11を解体する勢いで、外筒13をも壊して外側に落下させ易い内筒12の上端部分(図15(b)参照)の外筒天端部から例えば1m程度までに対しては、解体部材28として鍬状部材28bを用い、外筒13と内筒12との間の隙間14にフック部分45を上方から挿入係止して、伸縮棒状部材29を収縮しつつ内側に引き倒すことにより耐火レンガ11を解体することができる。また外筒13の上端と離れた内筒12の上端部分より下方の部分に対しては、解体部材28として楔状部材28aを用い、伸縮棒状部材29を伸張しつつ楔状部材28aの先端を耐火レンガ11の目地部41aに食い込ませて、上下の耐火レンガ11を分離させることにより耐火レンガ11を解体することができる。これらによって、より安全で且つ効率の良い内筒12の解体作業を行うことが可能になる。なお、解体部材28を鍬状部材28bから楔状部材28aに替える高さは、外筒13の厚さや老朽化の度合い等を勘案して適宜決めることができる。
このような内筒解体工程によって、外筒13の上端から所定の高さ、好ましくは煙突10の全長に亘って、内筒12を先行して解体したら、駆動本体部22と共に耐火レンガ解体装置15を揚重機21によって吊り降ろし、耐火レンガ解体装置15を駆動本体部22から取り外すと共に、連結架台23の4本の脚柱フレーム27によって自立させた状態で仮置きする。しかる後に、駆動本体部22にコンクリート解体装置32を取り付け、外筒解体工程によって、内筒12を先行して解体した部分の外筒13を、例えばテレビカメラによって撮影した映像をモニターに写しながら、地上からの遠隔操作によって上部から下方に向けて順次解体する。
すなわち、外筒解体工程では、仮置架台59にリンク53及び軸体54を上方に配設した立設状態で仮置されたコンクリート解体装置32を、揚重機21から吊り下げられた駆動本体部22に、回転接続台20の吊下金物33にリンク53及び軸体54を接続連結することによって取り付ける。しかる後に、図2(b)に示すように、コンクリート解体装置32を、駆動本体部22と共に揚重機21から吊り下げた状態で、煙突10の上方に搬送する。さらに、鉄筋コンクリート造の外筒13の上端から、固定破砕腕51と可動破砕腕52との間に外筒13を挟み込んでコンクリートを破砕すると共に、鉄筋を切断しながら下方に向けて順次外筒13を解体する。またコンクリートの破砕時に発生する粉塵の飛散防止のため、駆動本体部22の駆動用架台16に設けた散水設備30から送られる散水用の水を、噴射ノズル(図示せず)を介して適宜散水する。
外筒13を所定の高さ解体したら、駆動本体部22と共にコンクリート解体装置32を揚重機21によって吊り降ろし、仮置架台59に収容して駆動本体部22から取り外すことにより、コンクリート解体装置32を仮置した状態に復帰させる。そして、このような内筒解体工程と外筒解体工程とを必要に応じて所定の高さ毎に繰り返すことにより、耐火レンガ造の内筒12と鉄筋コンクリート造の外筒13からなる老朽化した煙突10を、駆動本体部22を共用しつつ、一連の作業工程に従って一台の揚重機21を用いて効率良く分別解体してゆくことが可能になる。
したがって、本実施形態の煙突の解体方法によれば、耐火レンガ造の内筒12の解体作業と鉄筋コンクリート造の外筒13の解体作業を、煙突解体装置50の駆動本体部22を共用しつつ、一連の作業工程に従って一台の揚重機21を用いて効率良く行ってゆくことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、駆動本体部は、バックフォーを改造して形成したものである必要は必ずしもなく、その他の種々の構造の駆動本体部を用いることができる。また、レンガ解体装置は、先端に耐火レンガの解体部材が取り付けられた少なくとも一対の伸縮棒状部材からなるものである必要は必ずしもなく、その他の種々の構造のレンガ解体装置であっても良い。さらに、コンクリート解体装置は、固定破砕腕と可動破砕腕との間に外筒を挟み込んで解体するものである必要は必ずしも無く、煙突の内側に破砕片等を落とし込むことができるものであれば、ブレーカー等のその他の解体機器によるものであっても良い。さらにまた、下部に行くに従って煙突の壁厚が大きくなることにより、駆動本体部の出力が足りなくなった場合には、より出力の大きな駆動本体部と交換して解体作業を行うこともできる。
(a)は、本発明の好ましい一実施形態に係る煙突の解体方法によって解体される煙突を例示する斜視図、(b)は(a)のA−Aに沿った上部断面図、(c)は(a)のB−Bに沿った下部断面図である。 (a)は耐火レンガ解体装置を用いて内筒を解体してゆく状況を説明する略示断面図、(b)はコンクリート解体装置を用いて外筒を解体してゆく状況を説明する略示断面図である。 (a)は耐火レンガ解体装置を駆動本体部に連結した状態を示す側面図、(b)は(a)の状態から90°ずれた方向から見た側面図である。 (a)は耐火レンガ解体装置の連結架台の構成を説明する側面図及び上面図、(b)は(a)の状態から90°ずれた方向から見た側面図及び上面図である。 図4(b)のC−Cに沿った上面図である。 耐火レンガ解体装置の解体装置本体の上面図である。 耐火レンガ解体装置の解体装置本体の構成を説明する側面図、(b)は(a)の状態から90°ずれた方向から見た側面図及び上面図である。 コンクリート解体装置を駆動本体部に連結した状態を示す側面図である。 コンクリート解体装置を仮置架台に仮置した状態を説明する側面図である。 (a)は耐火レンガ解体装置の解体装置本体を用いて耐火レンガを解体してゆく状況を説明する要部断面図、(b)は耐火レンガを解体してゆく状況を説明する内筒を内側から見た正面図である。 (a)〜(e)は、耐火レンガ解体装置の解体装置本体を用いて耐火レンガを解体してゆく作業手順を説明する要部断面図である。 耐火レンガ解体装置の解体装置本体の解体部材として鍬状部材を取付けた解体装置本体の要部側面図である。 耐火レンガ解体装置の解体装置本体の解体部材として鍬状部材を取付けた解体装置本体によって耐火レンガを解体してゆく作業手順を説明する要部断面図である。 (a)、(b)は、耐火レンガ解体装置の解体装置本体の解体部材として楔状部材と鍬状部材を選択的に配設する方法を説明する要部側面図である。 (a)、(b)は、耐火レンガ解体装置の解体装置本体の解体部材として楔状部材を用いた際の課題を説明する要部断面図である。
符号の説明
10 煙突
11 耐火レンガ
12 内筒
13 外筒
14 隙間(空気層)
15 耐火レンガ解体装置
16 駆動用架台
20 回転接続台
21 揚重機
22 駆動本体部
23 連結架台
24 解体装置本体
25 接続架台
26 解体装置支持架台
27 脚柱フレーム
28 解体部材
28a 楔状部材
28b 鍬状部材
29 伸縮棒状部材
32 コンクリート解体装置
41 目地部
41a 食込み目地部
46 レンガ塊
50 煙突解体装置
51 固定破砕腕
52 可動破砕腕
55 回転軸
56 開閉油圧シリンダ
59 仮置架台

Claims (3)

  1. コンクリート造の外筒と、耐火レンガ造の内筒とからなる煙突を、駆動用架台の上方に少なくとも駆動用の電源装置と油圧ポンプと遠隔操縦装置とを搭載すると共に、前記駆動用架台の下方に当該駆動用架台に対して回転可能に設けられた回転接続台を備え、揚重機から昇降可能に吊り下げて用いられる駆動本体部を有する煙突解体装置により、前記駆動本体部に耐火レンガ解体装置とコンクリート解体装置とを着脱交換可能に取り付けて煙突の解体を行う煙突の解体方法であって、
    地上において前記駆動本体部の回転接続台に前記耐火レンガ解体装置を取り付け、前記揚重機により吊り上げて、前記煙突の内部に挿入しつつ前記耐火レンガ解体装置により前記内筒を解体し、解体した耐火レンガを前記煙突の内部に落下させながら前記内筒を上部から順次解体する内筒解体工程と、
    地上において前記駆動本体部の回転接続台に前記コンクリート解体装置を前記耐火レンガ解体装置と交換して取り付け、前記揚重機により吊り上げて、前記内筒が先行して解体された部分の外筒を前記コンクリート解体装置により解体し、解体したコンクリートを前記煙突の内部に落下させながら前記外筒を上部から順次解体する外筒解体工程とを含む煙突の解体方法。
  2. 前記耐火レンガ解体装置は、煙突の横断方向に沿って背向して伸縮すると共に、先端に耐火レンガの解体部材が取り付けられた少なくとも一対の伸縮棒状部材を含む解体装置本体を備えており、
    前記内筒解体工程において、前記外筒の上端に近接する前記内筒の上端部分に対しては、前記解体部材として鍬状部材を用い、前記外筒と前記内筒との間の隙間にフック部分を上方から挿入係止して、前記伸縮棒状部材を収縮しつつ内側に引き倒すことにより前記耐火レンガを解体し、前記外筒の上端と離れた前記内筒の上端部分より下方の部分に対しては、前記解体部材として楔状部材を用い、前記伸縮棒状部材を伸張しつつ前記楔状部材の先端を前記耐火レンガの目地部に食い込ませて、上下の耐火レンガを分離させることにより前記耐火レンガを解体する請求項1に記載の煙突の解体方法。
  3. 前記耐火レンガ解体装置は、煙突の横断方向に沿って背向して伸縮すると共に、先端に耐火レンガの解体部材として楔状部材が取り付けられた少なくとも一対の伸縮棒状部材を含む解体装置本体を備えており、
    前記内筒解体工程において、前記伸縮棒状部材を伸張して前記楔状部材の先端を前記耐火レンガの目地部に食い込ませることにより、該楔状部材が食い込んだ目地部よりも上層の耐火レンガを、当該楔状部材が食い込んだ目地部の両側部分の目地部を介して上下に階段状に分離させることにより前記耐火レンガを解体する請求項1又は2に記載の煙突の解体方法。
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