JP4166182B2 - 煙突内レンガの解体装置及び方法 - Google Patents

煙突内レンガの解体装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は外壁がコンクリート等からなる煙突の内張壁を構成する耐火レンガの解体装置及びこの装置を使用して耐火レンガを解体する方法に関する。
廃棄物の焼却施設等の煙突は、その内部が非常に高温となるので、コンクリート製外筒の劣化を防止するために、その内側に耐火レンガからなる内筒を形成した構造としているのが一般的である。更に、このような二重壁構造の煙突において、外筒と内筒との間には断熱効果を持たせるために隙間を開けてある。
このような煙突を解体するにあたり、解体後の資材を再資源化するためには、耐火レンガとコンクリートを分別解体する必要がある。
その分別解体の方法として、耐火レンガを先行して上部から破砕し、煙突内下部に落として撤去した後、コンクリート製外筒を上部から破砕し、それを撤去するという手順となる。
この耐火レンガを人手により解体する場合、上部から吊り下げた作業台上で解体作業をすることになるので、狭隘な空間での高所作業となり、極めて危険な作業となる。また、耐火レンガ表面はダイオキシンで汚染されているので、作業員に対して汚染防止対策を講じる必要がある。このようなことから、耐火レンガの解体は人手作業には適していない。
これに対し、機械を遠隔操作することで耐火レンガを解体する方法が提案されている。
一つの方法として、先端に刃部を有する棒状部材を水平方向に伸長させて耐火レンガからなる内筒に内側から突き宛てて破壊する方法である(下記特許文献1「煙突のライニング解体工法」を参照)。この方法であれば、刃部が当接する箇所では耐火レンガは互いに目地の部分で分離するとしても、個々の耐火レンガが確実に下方に落下するとは限らず回収するのに確実性を期すことが出来ないという問題点があった。
他の方法として、コンクリート製外筒と耐火レンガとの隙間に楔を挿入し、この楔に荷重をかけて、耐火レンガを分離させて下方に落下させる方法である(下記特許文献2「煙突内部の耐火煉瓦除去装置」を参照)。この方法では、個々の耐火レンガ間の目地が切れれば楔により耐火レンガが煙突内側へと押し出され、耐火レンガは落下するであろう。しかし、円筒形状に耐火レンガを積み上げた内筒を外側からの荷重により破壊する方法であり、このような円形構造は一般に荷重を支えるのに有利な形状といえるので、耐火レンガ間の目地がうまく切れない可能性があるといった問題点があった。
特開昭62―25673号公報 特開2003−329236号
本発明の課題は、コンクリート製の外筒の内側に耐火レンガからなる内筒を形成した構造の煙突において、外筒のコンクリートに影響を与えることなく、コンクリートと耐火レンガとを分別解体するにあたり、耐火レンガからなる内筒のみを確実に破壊して、煙突内下方へと落下させることのできる煙突解体装置及びその方法を提供することである。
上記の課題を達成するために、本発明によれば、外筒の内側に隙間をあけて耐火レンガからなる内筒が形成されている煙突の前記内筒を分別解体する装置において、前記内筒に挿入可能な本体と、下端の楔部分が前記隙間に上方から下方に向けて挿入可能となるように、前記本体に取り付けられた複数の楔フレームと、該楔フレームの下側の部位で、前記内筒の内壁に向けて尖った先端刃部を突出させるように前記本体に可動に取付けられた複数のツースアームと、前記楔フレーム及び前記ツースアームを稼働させる動作手段と、を具備することを特徴とする煙突内レンガの解体装置が提供される。
複数の楔フレームはこの装置自体を下げることにより、隙間に挿入することが出来、一方ツースアームはその先端刃部を内筒の内壁に当接させることで耐火レンガの目地を破断することが出来、両者を相互作用させることで効果的に耐火レンガを解体することが出来る。
各楔フレームの下端部の内側には、上下方向に延びた楔状の突起部が設けられていることを特徴とする。
複数の楔フレームは、平面方向に対向する位置関係となるように、前記本体の側部の両側に可動に取付けられた1対の平行リンク機構に支持され、該平行リンク機構により前記楔フレームは前記本体に関して鉛直方向の姿勢を保っては上下方向及び径方向に移動可能とされていることを特徴とする。これにより、本楔フレームの間隔を煙突のサイズに合わせて調節できると共に、耐火レンガを内側へ押し出すことが出来る。
平面方向に対向する位置関係で配置された1対の楔フレームが2組、平面方向に相互に90度づつ隔てて、且つ各対の楔フレームが上下に隔てて、前記本体に取付けられていることを特徴とする。
各楔フレームは、前記本体の側部に枢着され且つ放射方向に延びる上下リンクアームの自由端に枢着されて平行リンク機構を構成し、前記本体と上下リンクアームのいずれかとの間に設けられたジャッキの伸縮動作により開閉されること、並びに、対の楔フレームは前記上下リンクアームのいずれか一方に取り付けられたギアが相互に噛み合っていることにより、本体に対して対称的に動作するように構成されていることを特徴とする。
1対のツースアームは、それらの各基端部が本体の下部に枢着され、且つ各先端部に設けたギアが相互に噛み合っていて、本体との間に設けたジャッキにより本体に対して対称的に開閉動作するように構成されていることを特徴とする。
また、上記の課題を達成するために、本発明によると、外筒の内側に隙間をあけて耐火レンガからなる内筒が形成されている煙突の前記内筒を分別解体する方法において、本体と、該本体に取り付けられた少なくとも1対の楔フレームと、前記本体に可動に取付けられ且つ尖った先端刃部を有する開閉可能な少なくとも1対のツースアームと、を具備する装置を、煙突の上方から吊り下げ、煙突内で平面方向に対向する位置で、外筒と内筒との間隙間に楔フレームを挿入し、ツースアームを開いて内筒の耐火レンガの目地を破断した後、該装置を下げて前記楔フレームにてレンガを煙突内側下方へ落とすようにする。この方法は、ツースアームの動作により耐火レンガの目地が十分に破断されている場合に好適に使用することが出来る。この場合において、本発明では耐火レンガの目地を破断する前に、外筒と内筒(耐火レンガ)との間に楔フレームを差し込んでいるので、耐火レンガの形態がくずれても、楔フレームの隙間への挿入や下降に支障をきたすことはない。
ツースアームによる耐火レンガの目地が破断されても、その破断の程度が十分でない場合は、同様の装置を使用し、外筒と内筒との間隙間に楔フレームを挿入し、ツースアームを開いて内筒のレンガの目地を破断した後、前記1対の楔フレームを煙突内側へ移動させて、耐火レンガを強制的に煙突内側へ押し出して下方へ落とすようにする。
また、一方でツースアームを使用しなくても楔フレームを外筒と内筒との間に挿入するだけで楔作用により耐火レンガの目地が破断されるような場合は、本体と、該本体に可動に取付けられた少なくとも1対の楔フレームと、を具備する装置を、煙突の上方から吊り下げ、煙突内で平面方向に対向する位置で、外筒と内筒との間に隙間に楔フレームを挿入して、内筒の耐火レンガの目地を破断した後、該1対の楔フレームを煙突内側へ移動させて、耐火レンガを煙突内側へ押し出して下方へ落とすようにする。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1に本発明の煙突内レンガの解体機の1実施形態を示す。
この解体機を使用して解体する煙突1は、コンクリートからなる外筒2と、この外筒2の内壁面との間に隙間4をあけて耐火レンガが積み重ねられた内筒3とで構成される。このような煙突を解体する場合において、外筒2のコンクリート資材と内筒3の耐火レンガ資材とを再利用のために分別回収する必要があるが、本発明のレンガ解体機は、外筒2は破壊しないで、耐火レンガの内筒3のみを破壊するものである。
本発明の解体機10は、煙突の上方から吊り下げられる上部本体11と、この上部本体の下側を固定された下部本体12を有する。これらの本体11、12は鉛直方向に一定の長さを有する。上部本体11には、クレーン5(図3)のワイヤに吊り下げられる部分を有すると共に、詳細には図示してないが、この解体機10の各機構部分を制御する装置や、動作を遠隔地から監視するためのカメラ等が搭載されている。
下部本体12には、後述する楔フレーム20や、ツースアーム30、これらを動作させるジャッキ等が連結されている。
楔フレーム20は、下端部が楔形状をなすフレームで、平面方向に対向する位置に2個所、また上下の位置関係で互いに90度ずらせて合計4個所設けられ、それぞれ下部本体12に連結されている。
各楔フレーム20は、四接平行リンク機構により支持されている。即ち、上下2本のリンクアーム21、22が水平軸21a、22aにおいて下部本体12側部に枢動可能に連結され、これらの上下リンクアーム21、22の自由端に、下端に楔部分20aを有する楔フレーム20が枢動可能に連結され、楔フレーム20はこのような 接平行リンク機構により上下方向及び放射方向に移動可能であるが、常時略鉛直方向に向くようにされている。
図1において楔フレーム20、20は左右対称に1対取付けられている。そして、各楔フレームの上下リンクアーム21、22の一方(この当接形態では下側リンクアーム22)水平軸22aにはギア23、23が取り付けられ、左右両方のギア23、23が相互に噛み合っている。これにより、左右1対の楔フレーム20、20は図1において左右対称的に開閉動作することとなる。
楔フレーム20を動作させるジャッキ24は、下部本体12のステー13と下側リンクアーム22との間に連結されている。ジャッキ24の伸縮動作により、左右1対の楔フレーム20は開閉動作を行なう。これにより、楔フレーム20の下端の楔部分を外筒2と内筒3との間の隙間4に挿入する場合において、各種煙突のサイズに応じて対の楔フレーム20、20の間隔を調節出来ると共に、後述するように対の楔フレーム20、20を閉じて耐火レンガからなる内筒に対して内側への荷重を掛けて押し出すことが出来る。
図1に示す楔フレーム20、20は、下側の1対を示すものであるが、その上側にも、同様に1対の楔フレーム20、20が前述のように90度ずらせた位置関係で設けられている。上側の1対の楔フレーム20については、図1では下部本体12に連結するための軸部21a、22aのみを示す。このように上下にずらせて対の楔フレームを配置することで、互いに干渉しないような設計となっている。また楔フレーム20の下端の楔部分の位置を上下に多少ずらせた設計となっている。
1対のツースアーム30、30は、それらの各基端部が下部本体12の下部において水平軸30aにて枢着され、楔フレーム20の下側に位置するようにされている。ツースアーム30は、その先端側に尖った刃部(ツース)31を有する。
図1においてツースアーム30、30も左右対称に1対設けられ、それらの基端部の水平軸30aには、楔フレーム20の場合と同様に、ギア33が取付けられ、左右両方のツースアーム30、30のギア23、23がそれぞれかみ合っている。これにより、1対のツースアーム30、30も図1において左右対称に開閉動作することとなる。
したがって、1対のツースアーム30、30は、それらの間に連結されたジャッキ32が伸縮することにより図1において左右対称的に開閉動作することとなる。ジャッキ32、32は1対のツースアーム30の両側(図1の紙面に対して表裏)に1個づつ、相互にたすき掛けとなるように連結されており、両ジャッキ32、32は同時に作動するように構成されている。
ツースアーム30の先端の刃部31は、ジャッキ32の動作により1対のツースアーム30、30が開いた時に、内側から耐火レンガ3に当接し、耐火レンガ3間の目地3aを破壊するように、外側に向いた形状となっている。
これにより、ツースアームの刃部31が耐火レンガ3に当接した時の衝撃により耐火レンガ3間の目地3aを破断することが可能となる。
図2(a)及び(b)は楔フレーム20の正面図及び側面図である。
各楔フレーム20は、上下のリンクアーム21、22(図1)に枢動可能に連結するための孔26a、26bを有し、下端部に先細り形状となった楔部分20aを有する。楔部分20aの正面図で見た場合の中央部には、鉛直方向に延びた突起部25が設けられている。この突起部25が下端に向けて先細りの楔形状となっている。
図3は本発明の煙突レンガ解体機を用いて、煙突の解体作業をする状態を示したものである。
解体すべき煙突の現場において、例えば50〜100トン級の大型のクレーン5にて、本発明に係る煙突解体機10を吊り下げ、解体すべき煙突1の上方より煙突内部へ煙突解体機10を挿入する。この煙突10は前述のように、コンクリート製の外筒2と耐火レンガ3を積み上げた内筒3からなり、煙突1の下部には解体したレンガ資材によって生じる喉を集める集塵機6がある。本発明の煙突解体機10の操作は、例えば、解体すべき煙突1の近傍に設けた操作室5内において、煙突解体機10に取付けたカメラ(図示せず)を操作室7内で監視しながら、クレーン40や、煙突解体機10の楔フレーム20、ツースアーム30を遠隔操作することができる。
図4、図5及び図6は本発明の煙突解体機10の操作手順を示したものである。
本発明の煙突解体機10を用いて煙突の解体作業をする場合は、前述のように、クレーン5(図3)により煙突解体機10を吊り下げて煙突1の上方より煙突内部へ挿入する。煙突解体機10を耐火レンガからなる内筒3の最上部の直上の位置にて停止させ、対の楔フレーム20、20がコンクリート製の外筒2の内壁に接する程度の位置まで、ジャッキ24を用いて開く。そして、煙突解体機10を下降させて、コンクリート製外筒2と耐火レンガ製内筒3との間に隙間4に楔フレーム20、20を挿入する。これにより、楔フレーム20、20の下端の楔部分20aが外筒2と内筒3との間の隙間4に挿入され、楔部分による内筒3に対する押圧力と、コンクリート製外筒2からの反力により隙間4による耐火レンガ3の自由度が規制されると共に耐火レンガ3を内側へ押圧する力が加わる。この状態を図4に示す。ただし、この状態では楔フレーム20、20は単に隙間4に挿入されているだけで、一般には、耐火レンガ3を破壊するまでには至っていない。
上下対の楔フレーム20は両方とも同様に開いて、楔フレーム20の下端の楔部分を外筒2と内筒3との隙間4に挿入する。したがって、周囲90度ごとの位置で、楔フレーム20が外筒2と内筒3との間の隙間4に挿入される。この場合において、上側対の楔フレーム20、20は下側対の楔フレーム20、20よりもやや上方の位置にて、隙間4に挿入されることとなる。即ち、1対のツースアーム30、30と同じ側にある下側対の楔フレーム20、20が隙間4のより下方の位置まで挿入されることとなり、次工程における1対のツースアーム30、30の作用と好適に連動することとなる。
次に、この状態において、ジャッキ32を伸長させることにより1対のツースアーム30、30は両側へ開き、その尖った先端の刃部31が内側から耐火レンガ3に当接する。この時の衝撃により、耐火レンガ3の目地3aが破断する。この状態を図5(a)に示す。
一般には、先端部31が目地3aの部分に当接せずに、耐火レンガ3に当接したとしても、耐火レンガ3そのものが破砕されることはなく、その衝撃による応力を受け易いレンガとレンガの継ぎ目部分である目地3aが破壊される確率が高い。そして、耐火レンガ3は一般に互い違いの格子状に積み上げられているので、例えば図5(b)に示すように、ツースアーム30の先端刃部31が領域(A)に当接したとすると、この部分から斜め上方に目地3aに沿って線B、Bのように破断される傾向がある。
このように耐火レンガ3の目地3aを破壊した後、ジャッキ32を収縮させることにより1対のツースアーム30、30を閉じる。この状態でクレーン5(図3)によりレンガ解体機10自体を下降させる。これにより、楔フレーム20の下端の楔部分20a、特に中央の突起部25がコンクリート製の外筒2と耐火レンガ製の内筒3との間の隙間4に食い込み、楔部分20aによる耐火レンガ3をその外側から内側へと押圧すると共に、コンクリート製外筒2から反力を受けて耐火レンガ3を内側へ押圧する。耐火レンガ3は、例えば図5(b)のB、Bで示すように既に目地3aが斜め方向に破断されているので、内側へ押し出されて煙突の内部下方へ落下する。
この場合において、煙突解体機10をその自重で下降させて、楔フレーム20の先端楔部分20aを隙間4に挿入するだけでは、耐火レンガ3を内側へ押し出して落下させるのに不十分なときは、例えば、クレーン5(図3)により煙突解体機10を少し持ち上げ、急激に煙突解体機10を下方へ落下させる、という動作を数回繰り返すことにより、耐火レンガ3を煙突の内部へ落下させることができる。
更に、本発明では、図6に状態において、楔フレーム20のジャッキ24を伸長させて対の楔フレーム20を閉じる方向に動作させる。これにより、目地3aに沿って予め破断されている耐火レンガ3を外側から内側へ強制的に押し出して、煙突の内部へ落下させることもできる。
以上のような動作を繰り返すことにより、コンクリート製の外筒2を破損することなく、耐火レンガ3のみを煙突の上部から下方に向けて順次解体し、解体した耐火レンガのみを分別回収することができる。なお、耐火レンガ3が上方から下方へ順次落下してゆく場合において、耐火レンガ3の高さが周方向で均一とならない場合は、クレーン5(図3)によりこのレンガ解体機10全体を所要角度(例えば90度)回転させて、同様の操作を繰り返せば良い。
なお、一連の操作は、例えば遠隔操作可能なカメラ(図示せず)を本体11に取り付けておき、操作室7(図3)にてカメラに映し出された耐火レンガの解体状況の画像をビデオモニターにて監視しながら、クレーン4、楔フレーム20、ツースアーム30等の動作を制御することができる。
煙突の下部に所定量の耐火レンガ資材が蓄積されると、その都度、耐火レンガ資材を運び出す必要があることは言うまでもない。
以上添付図面を参照して本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の精神ないし範囲内において種々の形態、変形、修正等が可能である。
例えば、上記の実施形態では、対の楔フレーム20、20の上下に1対ずつ、合計2対設けたが、楔フレーム20、20は1対のみであっても良い。また、楔フレーム20、20を上下方向の同一部位に1対だけにとどまらず放射方向に複数個、等角度間隔で設けることもできる。同様に、ツースーアーム30についても、上下方向の同一部位に、1対だけにとどまらず放射方向に複数個、等角度間隔で設けること、或いは上下方向に異なる部位に複数対設けることもできる。
また、上記の実施形態で説明したレンガ解体機10において、対の楔フレーム20、20を外筒2と内筒3との隙間4に挿入し、或いは繰り返し挿入し、楔フレーム20、20の下端楔部分の楔作用でもって耐火レンガの目地が部分的に破断される場合は、ツースアーム30を用いなくても、対の楔フレーム20、20を下降後に閉じることにより破断した耐火レンガ3を内側へ押し出して下方へ落下させることも可能である。また、この場合において、上下対の楔フレーム20、20の閉じる作用を上側対、下側対の順で行うこともできる。
以上説明したように、本発明によれば、コンクリート装外筒の内側に隙間をあけて耐火レンガからなる内筒が形成されている煙突の内筒のみを分別解体する場合において、複数の楔フレームと複数のツースアームとそれぞれ独立して可動できるようにしたので、楔フレームとツースアームのそれぞれに掛かる荷重を少なくしても、これらの両者の動作を組み合わせることで、従来の耐火レンガ解体機と比較して、個々の楔フレーム又はツースアームにそれぞれ必要とする荷重を小さくでき、効果的に耐火レンガを解体することが可能となり、省エネルギーでもって煙突の解体作業を行うことが出来る。
以上のように本発明によれば、コンクリート製の外筒の解体とは完全に分離し且つ外筒には全く影響を与えずに耐火レンガの内筒のみを解体することができるので、分別性が良好となり、解体後の耐火レンガの資材処理についての環境等への影響についても良好な結果が得られる。
本発明の煙突の解体機の構造を示す図である。 楔フレームの正面図(a)及び側面図(b)である。 本発明の煙突解体機を用いて煙突を解体する現場の状況を示す図である。 本発明の煙突解体機の楔フレームを挿入する動作を示す図である。 本発明の煙突解体機のツースアームの動作を示す図(a)、及びツースアームにより破壊された耐火レンガの様子を示す図(b)である。 本発明の煙突解体機の楔フレームを閉じる動作を示す図である。
符号の説明
1…煙突
2…コンクリート製外筒
3…耐火レンガ製内筒
4…隙間
5…クレーン
10…レンガ解体機
11、12…本体
20…楔フレーム
20a(25)…楔部分
21、22…リンクアーム
23、33…ギア
24、32…ジャッキ
30…ツースアーム
31…ツース

Claims (8)

  1. 外筒の内側に隙間をあけて耐火レンガからなる内筒が形成されている煙突の前記内筒を分別解体する装置において、
    前記内筒に挿入可能な本体と、
    下端の楔部分が前記隙間に上方から下方に向けて挿入可能となるように、前記本体に取り付けられた複数の楔フレームと、
    該楔フレームの下側の部位で、前記内筒の内壁に向けて尖った先端刃部を突出させるように前記本体に可動に取付けられた複数のツースアームと、
    前記楔フレーム及び前記ツースアームを稼働させる動作手段と、
    を具備することを特徴とする煙突内レンガの解体装置。
  2. 各楔フレームの下楔部の内側には、上下方向に延びた楔状の突起部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の煙突内レンガの解体装置。
  3. 複数の楔フレームは、平面方向に対向する位置関係となるように、前記本体の側部の両側に可動に取付けられた1対の平行リンク機構に支持され、該平行リンク機構により前記楔フレームは前記本体に関して鉛直方向の姿勢を保って上下方向及び径方向に移動可能とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の煙突内レンガの解体装置。
  4. 平面方向に対向する位置関係で配置された1対の楔フレームが2組、平面方向に相互に90度づつ隔てて、且つ各対の楔フレームが上下に隔てて、前記本体に取付けられていることを特徴とする請求項3に記載の煙突内レンガの解体装置。
  5. 各楔フレームは、前記本体の側部に枢着され且つ放射方向に延びる上下リンクアームの自由端に枢着されて平行リンク機構を構成し、前記本体と上下リンクアームのいずれかとの間に設けられたジャッキの伸縮動作により開閉されること、並びに、対の楔フレームは前記上下リンクアームのいずれか一方に取り付けられたギアが噛合していることにより本体に対して対称的に動作するように構成されていことを特徴とする請求項3又は4に記載の煙突内レンガの解体装置。
  6. 1対のツースアームは、それらの各基端部が本体の下部に枢着され、且つ各基端部に設けたギアが相互に噛み合っていて、本体との間に設けたジャッキにより本体に対して対称的に開閉動作するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の煙突内レンガの解体装置。
  7. 外筒の内側に隙間をあけて耐火レンガからなる内筒が形成されている煙突の前記内筒を分別解体する方法において、
    本体と、該本体に取り付けられた少なくとも1対の楔フレームと、前記本体に可動に取付けられ且つ尖った先端刃部を有する開閉可能な少なくとも1対のツースアームと、を具備する装置を、煙突の上方から吊り下げ、
    煙突内で平面方向に対向する位置で、外筒と内筒との間隙間に楔フレームを挿入し、
    ツースアームを開いて内筒の耐火レンガの目地を破断した後、
    該装置を下げて前記楔フレームにて耐火レンガを煙突内側へ押し出して下方へ落とすことを特徴とする煙突の解体方法。
  8. 外筒の内側に隙間をあけて耐火レンガからなる内筒が形成されている煙突の前記内筒を分別解体する方法において、
    本体と、該本体に可動に取付けられた少なくとも1対の楔フレームと、前記本体に可動に取付けられ且つ尖った先端刃部を有する開閉可能な少なくとも1対のツースアームと、を具備する装置を、煙突の上方から吊り下げ、
    煙突内で平面方向に対向する位置で、外筒と内筒との間隙間に楔フレームを挿入し、
    ツースアームを開いて内筒の耐火レンガの目地を破断した後、
    前記1対の楔フレームを煙突内側へ移動させて、耐火レンガを煙突内側へ押し出して下方へ落とすことを特徴とする煙突の解体方法。
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