JP2008075295A - 煙突の解体方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンクリート製外筒と耐火レンガ製内筒とからなる煙突を、コンクリート解体片とレンガ解体片とに確実に分別しながら安全に且つ能率よく解体することができる煙突の解体方法を提供する。
【解決手段】 耐火レンガ製内筒1をその上端から下端部に達する長さ部分を解体してそのレンガ解体片1aを該内筒下端部1'内に堆積させ、この堆積物上に仕切板4を載置したのちコンクリート製外筒2をその上端から下部に達する長さ部分を解体してそのコンクリート解体片2aを上記仕切板4上における未解体の外筒下部2'内に堆積させ、次いで、下端に開口部5を設けて、この開口部5を通じてレンガ解体片1aとコンクリート解体片2aとを順次別々に排出し、しかるのち、未解体の内筒下端部1'と外筒下部2'を解体する。
【選択図】 図11

Description

本発明は、内筒が耐火レンガ製で外筒がコンクリート製の内外二重筒構造を有する煙突の解体方法に関するものである。
従来から、極めて高温の排ガスが発生する加熱炉等においては、その煙突の構造として鉄筋コンクリート製の外筒と耐火レンガ製の内筒との優れた耐火、耐熱性を有する二重筒構造の煙突が採用されている。この煙突が老朽化して解体する場合、耐火レンガの解体片とコンクリートの解体片との再利用、再資源化を図るためにはこれらの解体片を分別することが必要となるが、内外筒を同時に解体すると、コンクリートの解体片と耐火レンガの解体片とが混合した状態となって、分別するにはそのための設備や多大な労力を要することになる。
そのため、例えば、特許文献1に記載されているように、内筒解体手段を吊り上げて煙突の上端開口部内に挿入し、この内筒解体手段によって耐火レンガ製の内筒をその上端から下端に向かって解体して該解体片を煙突内の下端に落下させ、煙突の下端部に解体片排出用開口部を設けおいてこの開口部を通じて解体片を外部に排除している。そして、この耐火レンガ製の内筒の解体が終了すると、今度は外筒解体手段を吊り上げてこの外筒解体手段により外筒をその上端から下端に向かって解体し、その解体片を外筒内に落下させて該外筒の下端から上記解体片排出用開口部を通じて外部に排出している。
特許第3548565号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の煙突の解体方法によれば、解体に際して、予めこの煙突の下端部に重機によって掻き出し可能な比較的大きな解体片排出用開口部を設けておくので、この開口部によって煙突の強度が著しく低下し、地震が発生した場合や強風等によって倒壊する虞れがあり、安全性に劣るといった問題点がある。特に、耐火レンガ製の内筒を全長に亘って解体した後、コンクリート製の外筒を解体する際に、この外筒は長期の使用によって老朽化して脆くなっているため、解体は容易に行えても上記のようにその下端に解体片排出用開口部を設けておくと、地震や強風によって横揺れが発生し、倒壊の危険性が増大するといった問題点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、コンクリート製の外筒と耐火レンガ製の内筒との二重筒からなる煙突を、安全に且つ能率よくコンクリート解体片とレンガ解体片とに正確に分別しながら解体することができる煙突の解体方法を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明の煙突の解体方法は、請求項1に記載したように、コンクリート製の外筒と耐火レンガ製の内筒との二重筒からなる煙突の解体方法であって、コンクリート製の外筒を残した状態で耐火レンガ製の内筒を上端から下端部に向かって解体してそのレンガ解体片を未解体の内筒下端部内に堆積させる工程と、この堆積物の上面に仕切板を載置する工程と、この仕切板の載置後に上記コンクリート製の外筒をその上端から下部に向かって解体してそのコンクリート解体片を上記仕切板上における未解体の外筒下部内に堆積させる工程と、この外筒の下端部外周面から内筒の下端部内に連通する開口部を設けてこの開口部を通じて上記レンガ解体片の堆積物をその堆積下端側から外部に取り除く工程と、この堆積物の除去と仕切板の撤去に引き続いて上記開口部からコンクリート解体片の堆積物を外部に取り除く工程と、このコンクリート解体片の堆積物の除去後に上記未解体の内筒下端部と外筒下部とを解体、除去する工程とからなることを特徴とする。
この煙突解体方法において、請求項2に係る発明は、耐火レンガ製の内筒はその内周面を上端から下端に向かって徐々に大径に形成している一方、仕切板は外径が外筒の上端開口部よりも小径の円板部とこの円板部の外周端縁に外径が上記内筒の下端部の内径よりも大径で且つ周方向に小間隔毎に切目を介して複数の弾性可撓片に分割している弾性リング部材を取り付けてなり、この仕切板を外筒の上端開口部から吊り下ろしてその円板部を内筒解体片の堆積物の上面に載置すると共に弾性リング部材の各弾性可撓片を未解体の内筒内周面に接して上方に屈曲させていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、コンクリート製の外筒と耐火レンガ製の内筒との二重筒からなる煙突を解体する際に、この煙突の下端部に解体片排出用の開口部を設けておくことなく、まず、コンクリート製の外筒を残した状態で耐火レンガ製の内筒を上端から下端部に向かって解体するので、解体処理中において地震や強風等による影響を受けても、煙突の支持基端部である下端部には強度を低下させる解体片排出用の開口部などを設けていないから所定の強度を保持して安全性の要求を満たしながら解体作業を行うことができるものであり、さらに、解体したレンガ解体片が煙突の下端部内に落下した際に塵埃等の飛散が発生するが、煙突の下端部内は全周に亘って周壁面で囲まれているから、外部に飛散するのを防止することができ、良好な環境を維持しながら解体作業を行うことができると共に解体したレンガ解体片を該下端部内に確実に堆積しておくことができる。
この耐火レンガ製の内筒を、そのレンガ解体片を堆積させる容積を有する下端部を残した状態になるまで解体したのちこの堆積物の上面に仕切板を載置し、しかるのち、上記コンクリート製の外筒をその上端から下部に向かって解体してそのコンクリート解体片を上記仕切板上における未解体の外筒下部内に堆積させるので、煙突下部内において、レンガ解体片の堆積物を下側にして該レンガ解体片の堆積物とコンクリート解体片の堆積物とを正確に区分した状態で堆積させておくことができると共に、このコンクリート製外筒の解体時にも、煙突の下端部には強度を低下させる解体片排出用の開口部などを設けていないので、該外筒が所定の強度を保持して解体作業が比較的安全に行うことができる。
次いで、未解体状態で残存している煙突の下端部において、その外筒の下端部外周面から内筒の下端部内に連通する解体片排出用開口部を設けるので、この開口部を開設作業時には煙突の高さが低くなっているから、開口部を設けても安全性を確保することができるものであり、この状態にして重機等を使用し、該開口部を通じてレンガ解体片の堆積物とコンクリート堆積物とを順次、能率よく掻き出すことができる。この際、開口部を通じてレンガ解体片の堆積物の下層部側を掻き出すと、該レンガ解体片の堆積物とこの堆積物上に仕切板を介して積層しているコンクリート解体片の堆積物とが上記掻き出し量に応じて煙突下端部内を自動的に降下して、仕切板を介して仕切られたレンガ解体片とコンクリート解体片との堆積物を分別した状態で順次、円滑に排除することができる。
さらに、上記コンクリート解体片の堆積物の除去後に上記未解体の内筒下端部を解体、除去する工程と、上記未解体の外筒下部を解体、除去する工程とを行うものであるから、堆積物除去後の未解体の煙突下部を、上記同様にレンガ解体片とコンクリート解体片とに別々に解体することができて、分別作業を必要とすることなくこれらの解体片の再利用、再資源化を図ることができる。
また、請求項2に係る発明によれば、上記耐火レンガ製の内筒はその内周面を上端から下端に向かって徐々に大径に形成している一方、仕切板は外径が外径の上端開口部よりも小径の円板部とこの円板部の外周端縁に外径が上記内筒の下端部の内径よりも大径で且つ周方向に小間隔毎に切目を介して複数の弾性可撓片に分割している弾性リング部材を取り付けてなるものであるから、耐火レンガ製の内筒をその上端から下端部に達する長さ部分を解体してそのレンガ解体片を煙突の下端部内に堆積させた後に、コンクリート製の外筒の上端開口部を通じて該仕切板を簡単に吊り下ろすことができると共にその円板部をレンガ解体片の堆積物上に敷設させ且つ該円板部の周縁に設けている弾性リング部材を未解体の内筒上端部内周面に接して上方に屈曲させた状態にすることができ、従って、この仕切板上に堆積させるコンクリート解体片が仕切板下方のレンガ解体片に混入するのを防止することができ、レンガ解体片の堆積物とコンクリート解体片の堆積物とを確実に区画しておくことができると共に、レンガ解体片の排除時にはその除去に従ってこの仕切板が堆積物と一体に降下し、その降下に従って未解体の内筒の内径が徐々に大径となるが、仕切板の弾性リング部材が該内筒の内径の拡がりに応じて下方に展開しながら常に内筒の内周面に弾性的に密接した状態を保持し、コンクリート解体片がレンガ解体片に混入するのを確実に防止することができる。
次に本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1は解体すべき煙突Aの縦断正面図であって、この煙突Aは耐火レンガを積み上げてなる耐火レンガ製の内筒1と、この内筒1を全長に亘って被覆してなるコンクリート製の外筒2との二重筒構造を有し、耐火性、耐熱性をより高めるために、耐火レンガ製内筒1の外周面とコンクリート製外筒2の内周面との間に全長に亘って隙間3を設けている。さらに、これらの内外筒1、2はその上端から下端に向かって徐々に内外径とも大径となるように形成されている。なお、コンクリート製の外筒2としては、鉄筋コンクリート製であっても、無筋コンクリート製であってもよい。
この煙突Aが老朽化して解体する場合、内筒1を解体して得られるレンガ解体片1aと外筒2を解体して得られるコンクリート解体片2aとの再資源化を図るには、レンガ解体片1aとコンクリート解体片2aとが混ざり合うことなく分別された状態となるように解体することが望ましく、且つ、その解体作業も煙突Aの強度を低下させることなく安全に行えるようにする必要がある。
そのため、本発明においては、まず、耐火レンガ製の内筒1を図4に示すようにその下端部が所定長さだけ残存するように、上端から該下端部に向かって解体してそのレンガ解体片1aを未解体の内筒下端部1'内に堆積させ、次いで、図5に示すようにこのレンガ解体片1aの堆積物上に仕切板4を載置したのち、コンクリート製の外筒2を図12に示すように、その下部が所定長さだけ残存するように、上端から該下部に達するまで解体してそのコンクリート解体片2aを該外筒2の未解体の下部2'における上記仕切板4上の上端部内に落下させて仕切板4上に堆積させる。
これらの内筒1と外筒2との解体作業は、煙突Aの下端部に解体片排出用開口部を設けることなく該下端部が全面的に内筒1と外筒2との周壁面によって形成された状態で行われるものであり、煙突Aの下端部壁面に、予め開口部が設けられている場合には、その開口部をコンクリートの打設等によるコンクリート壁で密閉して煙突下端部を補強し、地震や強風によって煙突Aが倒れ難い強度を保持するように改善しておくものである。なお、開口部の補強方法としては、コンクリート壁の形成以外に、板材を張設してなる鋼製枠等によって開口部を密閉しておいてもよい。
上記のように、解体後の煙突Aにおける未解体の下部A1内の下半部内にレンガ解体片1aの堆積物を、上半部側に仕切板4を介してコンクリート解体片2aの堆積物を収納した状態にしたのち、図13に示すように、この下部A1の下端部周壁に外筒2の下端部外周面から内筒1の下端部内に連通する解体片排出用開口部5を設けてこの開口部5を通じてレンガ解体片1aを掻き出し、次いで、仕切板3を撤去したのち、コンクリート解体片2aを掻き出し、これらのレンガ解体片1aとコンクリート解体片2aとを別々に資材として再利用するものである。
さらに、レンガ解体片1aとコンクリート解体片2aとの堆積物の排除により空になった未解体の煙突下部A1は、上記同様にして、その未解体の内筒下端部を解体して上記開口部5を通じて外部に排出したのち、未解体の外筒2の下部を解体、除去してもよく、或いは、まずこの未解体の外筒下部を重機等を使用して未解体の内筒下端部が残存するようにその周囲から解体し、しかるのち、この未解体の内筒下端部を解体してもよい。
上記煙突Aの解体方法をさらに詳しく説明すると、煙突Aにおける耐火レンガ製内筒1を解体する解体手段10としては、例えば、特開2005−265338号公報に記載されている装置を使用することができる。この解体手段10は図2に示すように、吊り下げた状態で内筒1内に挿入可能な支持体11の下端両側部に、下端部を先細の楔部13、13を形成している一対の楔アーム12、12の上端部を回動自在に枢着してジャッキ等の作動によりこれらの楔アーム12、12を半径方向に開閉させるように構成していると共に、これらの楔ーム12、12の下方側に、下端に耐火レンガ製の内筒1の目地部分を内側から衝撃的に破断する刃部15、15を形成している一対のツースアーム14、14の上端部を回動自在に装着してジャッキ等の作動によりこれらのツースアーム14、14を半径方向に開閉させるように構成している。
このように構成した解体手段10をクレーン(図示せず)によって吊支して図1〜図3に示すように煙突Aの上方から煙突A内に吊り下げて耐火レンガ製の内筒1をその上端から下端部に向かって解体していく。この解体方法は、まず、一対の楔アーム12、12を径方向に開いてその楔部13、13を内筒1と外筒2間の隙間3の上方に位置させたのち、解体手段10を降下させて楔部13、13を隙間3内に挿入する。次いで、一対のシースアーム14、14をジャッキにより半径方向に開いてその刃部15、15を内筒1の内周面に衝撃的に当接させることによりその部分の耐火レンガの目地を破断したのち、これらの一対のシースアーム14、14を元の閉止位置に戻す。
しかるのち、解体手段10をさらに降下させてその重量を上記楔部13、13に作用させ、耐火レンガ製の内筒1を内径方向に押圧すると共に楔アーム12、12をジャッキにより閉じる方向に回動させることにより、外筒2を解体することなく耐火レンガ製内筒1の上端部を上記破断部から内側に解体し、このレンガ解体片1aを煙突A内を落下させて該煙突Aの内筒下端部内に収容する。同様にしてこの解体手段10により耐火レンガ製内筒1を下端部に向かって解体し、解体したレンガ解体片1aをこの内筒1の下端部内に堆積させる。
解体手段10による耐火レンガ製内筒1の解体は、図4に示すように、堆積するレンガ解体片1aの容積に見合う内容積を有する下端部1'が残存する状態となるまで該内筒1の上端から下端部1'に達するまで行われ、しかるのち、解体手段10を撤去する。
次いで、次に解体すべき外筒2の上端からクレーンを使用して仕切板4を外筒2内に吊り下ろして図5に示すように、上記内筒1における未解体の下端部1'内に堆積したレンガ解体片1aの堆積物上に載置する。
仕切板4は図6〜図8に示すように、外径が外筒2の上端開口部の内径よりも小径の鉄板よりなる円板部4aと、この円板部4aの外周端縁に内周端縁を一体に固着し、且つ、外径が上記内筒1における未解体部分の下端の内径よりも大径の円環形状の弾性リング部材4bとからなり、この弾性リング部材4bに周方向に小間隔毎に該弾性リング部材4bの外周端縁から円板部4aの外周端縁に向かって切り込んだ切目4cを設けてこの切目4cを介して複数の弾性可撓片4b' に分割した構造を有している。図中、4dは弾性リング部材4bの内周端縁部を円板部4aに押さえリング4eを介して固着しているボルト、4fは円板部4aの上面における外周四方部に突設した吊りフック係止金具である。
この仕切板4の四方の係止金具4fにクレーンのフックを係止させて該仕切板4を水平状に保持した状態で外筒2の上端開口部に挿入すると、弾性リング部材4bの全ての弾性可撓片4b' の下面が外筒2の上端面に当接したのち、外筒2の内周面に摺接しながらこれらの弾性可撓片4b' が上方に屈曲し、この状態で、外筒2内を吊り降ろして内筒1における未解体の下端部1'の上端開口部内に挿入し、上向きに屈曲した弾性リング部材4bの弾性可撓片4b' を該開口端部の内周面に圧接させた状態で円板部4aをレンガ解体片1aの堆積物の上面に載置する。なお、内筒1や外筒2はその内径を上端から下端に向かって徐々に大径となるように形成されているが、外筒2の内周面に上向きに屈曲した状態で摺接している仕切板4の弾性リング部材4bは下降するに従って展開する方向に弾性変形しながら常に外筒2の内周面に弾性的に密接した状態を保持し、未解体の内筒下端部1'内に受け入れられた場合もその状態を保持する。
次いで、図9に示すように、コンクリート製の外筒2の解体手段20による該外筒2の上端から下部に向かっての解体作業に移る。この解体手段20としては、例えば、図10に示すように、クレーンによって吊り下げられる設備搭載用水平台21と、この水平台21の下面に装着された旋回フレーム22と、この旋回フレーム22に吊支されてコンクリート製外筒2を該外筒2の内外周面側からそれぞれ掴持する一対の挟圧アーム23、24と、外筒2の外周面側を押圧する一方の挟圧アーム23に取り付けられてこの挟圧アーム23の下方近傍部の外筒外周面部分を破砕する先端にチゼル26を有するブレーカからなる打撃装置25とから構成された装置を使用する。なお、外筒2が鉄筋コンクリート製の場合には、上記一対の挟圧アーム23、24の対向面に鉄筋を切断する鉄筋切断刃(図示せず)を設けておけばよい。
また、上記設備搭載用水平台21上には上記旋回フレーム22や一対の挟圧アーム23、24、打撃手段25等を作動させるエンジンや油圧ポンプ、油圧モータ、油タンク、発電機、無線操作制御部などが搭載されている。
このように構成した解体手段20をクレーン(図示せず)によって吊支して図9に示すように、内筒1がその下端部1'まで解体されている煙突Aにおける外筒2の上端部を一対の挟圧アーム23、24によって挟着させ、この状態にして打撃装置25を作動させてその先端チゼル26を外筒2の上端部外周面に押し付けることにより亀裂を発生させながら内周面に向かって食い込ませていくことにより挟圧アーム23、24で挟持されたコンクリート部分の下方部を破壊する。破壊されたコンクリート解体片2aは挟圧アーム23、24によって挟持された状態にあり、この挟圧アーム23、24を外筒2内に移動させて挟持を解くことにより該コンクリート解体片2aを落下させて上記仕切板4上に収容する。
なお、コンクリート製外筒2が老朽化していて脆い場合には、上記打撃装置25を必要とすることなく、破砕すべきコンクリート部分を挟持した一対の挟圧アーム23、24を外筒2内側に移動させながらその挟圧力を増大させることによって、挟持されたコンクリート製外筒2の上端部を内方に折り曲げるようにして破砕することができる。
この解体手段20によりコンクリート製外筒2をその上端部から下部に向かって解体し、図11に示すように、解体したコンクリート解体片2aを未解体の内筒下端部1'内に堆積しているレンガ解体片1a上に敷設した上記仕切板3上に堆積させる。この際、仕切板3はその外周部の弾性リング部材4bを未解体の内筒1における開口端部の内周面に全面的に密接させているから、コンクリート解体片2aはレンガ解体片1a側に混入することなく、仕切板3上に確実に堆積させておくことができる。
解体手段20によるコンクリート製外筒2の解体作業は、図12に示すように、仕切板4上に堆積するコンクリート解体片2aの容積に見合う内容積を有する外筒2の下部2'が残存する状態となるまで行われ、しかるのち、この解体手段20を撤去する。
こうして、未解体の内筒1の下端部1'内にレンガ解体片1aを堆積させ、この堆積物上に載置した仕切板4上における未解体の外筒下部2'内にコンクリート解体片2aを堆積させた状態にしたのち、この外筒下部2'の下端部外周面から内筒下端部1'の下端部内に連通する解体片排出用開口部5(図13に示す)を穿設する。この場合、未解体の内外筒部1'、2'からなる煙突下部A1の高さが低くなっているから、この開口部5を設けても強風等によって倒れる虞れが殆どなくなり、安全性を確保できる。
この状態にして重機等の適宜な掻き出し手段によりこの開口部5を通じて内筒下端部1'内のレンガ解体片1aの堆積物をその下層側から外部に掻き出して排除する。この際、レンガ解体片1aが開口部5から排出されるに従って、仕切板3上のコンクリート解体片2aの堆積物がその重量により未解体の内筒下端部1'から上方に突出している未解体の外筒下部2'内を内筒下端部1'側に降下する。この際、仕切板4もその弾性リング部材4bを内筒下端部1'の内周面に上向きに屈曲させた状態で摺接させながら内筒下端部1'の下端側に向かって一体的に降下する。
未解体の内筒下端部1'内のレンガ解体片1aの堆積物が全て排除されると、該仕切板3が開口部5の下端内に達し、この仕切板3を開口部5から外部に撤去したのち、コンクリート解体片2aの堆積物を上記同様にして重機等の掻き出し手段により開口部5から掻き出して排除する。こうして、未解体の煙突下部A1内に堆積しているレンガ解体片1aとコンクリート解体片2aとを別々に排除したのち、図14に示すように、空になった該煙突下部A1を構成している未解体の内筒下端部1'と外筒下部2'とを別々に解体する。
この解体方法としては、まず、上記内筒解体手段10を用いて、未解体の内筒下端部1'を上端から下端に向かって解体して、そのレンガ解体片1aを上記開口部5から外部に排出し、次いで、上記外筒解体手段20を用いて外筒下部2'を解体してもよく、また、この外筒解体手段20を用いて未解体の内筒下端部1'から突出している未解体の外筒下部2'の上半部を解体したのち、その下半部を解体用の重機等を使用して解体したのち、未解体の内筒下端部1'を該解体用重機等を使用して解体してもよい。
煙突の簡略縦断正面図。 耐火レンガ製内筒の解体手段の簡略正面図。 耐火レンガ製内筒を解体している状態の簡略縦断正面図。 耐火レンガ製内筒を下端部にまで解体した状態の簡略縦断正面図。 仕切板を配設した状態の簡略縦断正面図。 仕切板の斜視図。 その平面図。 その正面図。 コンクリート製外筒の解体開始状態を示す簡略縦断正面図。 コンクリート製外筒の解体手段の簡略正面図。 コンクリート製外筒を解体している状態の簡略縦断正面図。 コンクリート製外筒を下部にまで解体した状態の簡略縦断正面図。 レンガ解体片を排出している状態の簡略縦断正面図。 全ての堆積物を排除した状態の煙突下部の簡略縦断正面図。
符号の説明
A 煙突
1 耐火レンガ製内筒
1a レンガ解体片
1' 未解体の内筒下端部
2 コンクリート製外筒
2a コンクリート解体片
2' 未解体の外筒下部
3 隙間
4 仕切板
5 解体片排出用開口部
10 内筒解体手段
20 外筒解体手段

Claims (2)

  1. コンクリート製の外筒と耐火レンガ製の内筒との二重筒からなる煙突の解体方法であって、コンクリート製の外筒を残した状態で耐火レンガ製の内筒を上端から下端部に向かって解体してそのレンガ解体片を未解体の内筒下端部内に堆積させる工程と、この堆積物の上面に仕切板を載置する工程と、この仕切板の載置後に上記コンクリート製の外筒をその上端から下部に向かって解体してそのコンクリート解体片を上記仕切板上における未解体の外筒下部内に堆積させる工程と、この外筒の下端部外周面から内筒の下端部内に連通する開口部を設けてこの開口部を通じて上記レンガ解体片の堆積物をその堆積下端側から外部に取り除く工程と、この堆積物の除去と仕切板の撤去に引き続いて上記開口部からコンクリート解体片の堆積物を外部に取り除く工程と、このコンクリート解体片の堆積物の除去後に上記未解体の内筒下端部と外筒下部とを解体、除去する工程とからなることを特徴とする煙突の解体方法。
  2. 耐火レンガ製の内筒はその内周面を上端から下端に向かって徐々に大径に形成している一方、仕切板は外径が外筒の上端開口部よりも小径の円板部とこの円板部の外周端縁に外径が上記内筒の下端部の内径よりも大径で且つ周方向に小間隔毎に切目を介して複数の弾性可撓片に分割している弾性リング部材を取り付けてなり、この仕切板を外筒の上端開口部から吊り下ろしてその円板部を内筒解体片の堆積物の上面に載置すると共に弾性リング部材の各弾性可撓片を未解体の内筒内周面に接して上方に屈曲させていることを特徴とする請求項1に記載の煙突の解体方法。
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