JP2004183450A - 塔状構造物の解体装置及び塔状構造物の解体方法 - Google Patents

塔状構造物の解体装置及び塔状構造物の解体方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合や、塔状構造物が老朽化した煙突等である場合においても、塔状構造物の解体を作業員の負担を軽減して効率を上げながら行うこと。
【解決手段】煙突aの周囲に足場11を組み立て、建設用リフト12を昇降装置12cによって煙突aの側部で上昇させ、上昇した建設用リフト12を、昇路側水平レール11c3や降路側水平レール11c4に沿って水平移動させることで煙突aの頂部上方に位置させる。建設用リフト12には、クレーン21b、ゴンドラ12f、コンクリート砕破機12h、鉄筋切断機12i、養生シート12j等を設けておく。建設用リフト12は、昇降装置12cによって煙突aの頂部上方に位置する状態に漸次下降しながら、作業員による煙突aの解体作業を補助する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、煙突等の塔状構造物の解体を行うための塔状構造物の解体装置及び塔状構造物の解体方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
老朽化したり、不要となった煙突や鉄塔等の塔状構造物を解体して撤去する従来の方法としては、塔状構造物の周囲に十分なスペースが確保できる場合には、移動式クレーンやタワークレーン等の大型重機を設置し、地表から解体作業を行うものがある。しかしながら、前記した方法は、都市部等において塔状構造物の周囲に十分なスペースが確保できない場合には採用できない。このような事情に鑑みて、近年においては、例えば特許文献1に示すように、塔状構造物である鉄塔を解体するための作業ステージを有し、鉄塔の側壁部に支持されて昇降可能に構成された解体装置が開発されている。これにより、鉄塔の周囲に十分なスペースが確保できない場合においても、解体装置に乗り込んだ作業員によって鉄塔の解体を行うことができるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−145126号公報、段落[0005]〜段落[0049]
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に記載の解体装置は、互いに上下の位置に設けられ、それぞれ鉄塔に着脱自在に固定される固定ブラケットと可動ブラケットとを有し、このうちの可動ブラケットを解体装置本体に対して相対的に上下動させることで、鉄塔に対して昇降している。したがって、例えば塔状構造物が老朽化した煙突である場合等には、解体装置を安定的に支持させることができない。
【0005】
本発明の課題は、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合や、塔状構造物が老朽化した煙突等である場合においても、塔状構造物の解体を作業員の負担を軽減して効率を上げながら行うことを可能とする塔状構造物の解体装置及び塔状構造物の解体方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図8、図12〜図26に示すように、
解体される塔状構造物(煙突a)の周囲に組み立てられる足場11、21、31と、
前記足場11、21、31に対して昇降可能な昇降手段(昇降装置12c、22c、32c)を有し、塔状構造物(煙突a)の頂部上方に位置する状態に設けられる建設用リフト12、22、32とを備えることを特徴としている。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前記建設用リフトは、その昇降手段によって解体される塔状構造物の周囲に組み立てられた足場に沿って上昇することで、塔状構造物の頂部上方に位置することができる。そして、作業員による塔状構造物の解体作業に合わせて、前記昇降手段によって、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に漸次下降することで、前記解体作業を連続的に補助することができる。ここで、前記足場は比較的狭い敷地に立設された塔状構造物の周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合においても、塔状構造物の解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0008】
なお、塔状構造物としては、鉄塔、RC造の煙突等が挙げられる。
【0009】
なお、足場としては、枠組足場、ブラケット足場、鋼管パイプによる足場等、いずれでもよく、また、これらが適宜組み合わさったものでもよい。
【0010】
なお、建設用リフトによって作業員による塔状構造物の解体作業を補助するためには、この建設用リフトに様々な機器を設けておけばよい。例えば、作業員による塔状構造物の解体を補助するためのコンクリート圧砕機、鉄筋切断機、建設資材等を地上から吊り上げたり、吊り降ろしたりするためのクレーン等が挙げられる。また、塔状構造物が煙突である場合には、煙突の解体前に煙突内部の洗浄等を行ったりするためのゴンドラ等を吊り下げてもよい。さらに、解体作業によって生じる粉塵、有害物質等が周囲に飛散することを防止するための養生シートを建設用リフトに吊り下げることもできる。
【0011】
なお、建設用リフトの昇降を行う方法としては、例えば、足場に沿ってラックを設けるととともに建設用リフトにモータを設置し、ラックにモータが有するギアを噛合させる方法、建設用リフトを足場の所定の位置から電動チェーンブロック等によって吊り上げる方法等が挙げられる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、例えば図1、図3、図18、図24に示すように、請求項1に記載の塔状構造物の解体装置10、20、30において、
前記建設用リフト12、22、32には、解体手段(コンクリート砕破機12h、22h、32h、鉄筋切断機12i、22i、32i)が設けられていることを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、建設用リフトには解体手段が設けられているので、作業員は前記解体手段を用いて塔状構造物の解体を行うことができる。すなわち、作業員は、解体手段を塔状構造物の解体部まで搬送したりする必要がない。したがって、塔状構造物の解体作業を行う作業員の負担を軽減することができる。
【0014】
前記解体手段としては、例えば、コンクリート砕破機や、鉄筋切断機等が挙げられる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、例えば図1〜図3、図12〜図18、図20〜図24に示すように、請求項1又は請求項2に記載の塔状構造物の解体装置10、20、30において、
前記建設用リフト12、22、32には、揚重手段(クレーン12b、22b、32b)が設けられていることを特徴としている。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、建設用リフトには揚重手段が設けられているので、この揚重手段を用いて、例えば足場材、建設資材、解体機器等を、地上から解体部まで吊り上げたり、解体部から地上まで吊り下ろしたりすることができる。したがって、塔状構造物の解体作業を行う作業員の負担をさらに軽減することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、例えば図1、図2に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10において、
前記足場11には、工事用仮設エレベータ11dが設けられていることを特徴としている。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、足場には工事用仮設エレベータが設けられているので、この工事用仮設エレベータを用いて、建設資材、解体機器、作業員等を、地上から塔状構造物の解体部まで搬送したり、前記解体部から地上まで搬送したりすることができる。したがって、塔状構造物の解体作業を行う作業員の負担をさらに軽減することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、例えば図1、図3、図18、図24に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10、20、30において、
前記足場11、21、31は、枠組足場11a、21a、31aと、この枠組足場11a、21a、31aに対して塔状構造物(煙突a)に向けて跳ね出して固定されるブラケット足場11b、21b、31bとであることを特徴としている。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、足場は、枠組足場と、この枠組足場に対して塔状構造物に向けて跳ね出して固定されるブラケット足場とであるため、塔状構造物が煙突のように上部と下部とで直径が異なり、枠組足場と塔状構造物との間に間隔が生じる場合においても、この間隔にブラケット足場を跳ね出すことで、作業員が解体作業を行うための場所を容易に確保できる。
【0021】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の塔状構造物の解体装置10、20、30において、
前記ブラケット足場11b、21b、31bは、跳ねだし幅を調整可能であることを特徴としている。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、ブラケット足場は、跳ねだし幅を調整可能であるので、塔状構造物が煙突のように上部から下部へ向けて径が漸次変化し、枠組足場と塔状構造物との間の間隔が漸次変化する場合においても、この間隔にブラケット足場を、跳ね出し幅を調整しながら跳ね出すことで、作業員が解体作業を行う場所を容易に確保できる。
【0023】
なお、跳ねだし幅を調整可能なブラケット足場は、周知の技術である。
【0024】
請求項7に記載の発明は、例えば図3、図18、図24に示すように、請求項1〜6のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10、20において、
前記建設用リフト12、22、32には、前記足場11、21、31のうち塔状構造物(煙突a)の解体部近傍を、その周囲から覆う養生シート12j、22j、32jが吊り下げられていることを特徴としている。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、建設用リフトには、足場のうち塔状構造物の解体部近傍を、その周囲から覆う養生シートが吊り下げられているので、解体作業によって生じる粉塵、有害物質等の周囲への飛散を防止することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、例えば図1、図9に示すように、請求項1〜7のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10において、
前記塔状構造物は煙突aであり、
前記建設用リフト12には、煙突a内部を昇降するゴンドラ12fが吊り下げられていることを特徴としている。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、建設用リフトには、塔状構造物である煙突内部を昇降するゴンドラが吊り下げられている。このゴンドラを利用することで、煙突を解体する前に、煙突内部を洗浄したり、ダイオキシン類等の有害物質を固化・埋封するための埋封剤を充填したりする作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、例えば図5〜図7、図18、図19に示すように、請求項1〜8のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10、20において、
前記建設用リフト12、22の落下を防止する落下防止部材(固定ピン11c5、固定ブラケット12c3、クランプ22c3)が設けられていることを特徴としている。
【0029】
請求項9に記載の発明によれば、建設用リフトの落下を防止する落下防止部材が設けられているため、建設用リフトはその落下が防止されて安定的に昇降することができる。
【0030】
なお、落下防止部材の構成としては、例えば、建設用リフトと足場とのうち、いずれか一方に対し、他方を把持可能なクランプを設けておいてもよいし、いずれか一方に設けられた部材を、他方に対して落下が防止される状態に嵌合可能に構成しておけばよい。
【0031】
請求項10に記載の発明は、例えば図1〜図8、図18〜図23、図25、図26に示すように、請求項1〜9のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10、20、30において、
前記足場11、21、31に沿ってガイド部材(マスト11c、ガイドレール21c、ガイド柱31c)が設けられ、
前記建設用リフト12、22、32には、前記ガイド部材(マスト11c、ガイドレール21c、ガイド柱31c)にガイドされるガイドローラ12d、22d、32c5が設けられていることを特徴としている。
【0032】
請求項10に記載の発明によれば、前記建設用リフトは、そのガイドローラが前記ガイド部材にガイドされながら、さらに安定的に昇降することができる。
【0033】
なお、ガイド部材は、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いればよい。ガイド部材を盛り替えながら用いることでガイド部材の使用量を低減して機械コストを抑え、結果、施工コストを抑えることができる。
【0034】
なお、ガイド部材の構成としては、例えば、足場に沿ってガイドレールを取り付けておき、このガイドレールを周囲から覆った状態に当接するガイドローラを建設用リフトに取り付けておけばよい。また、建設用リフトのガイドを兼ねた昇降専用のマストを設けておいてもよい。この構成によれば、建設用リフトの荷重がマストに負担され、足場等が建設用リフトの荷重を負担することを防止することができる。
【0035】
請求項11に記載の発明は、例えば図1、図3、図5、図6、図8、図18、図19に示すように、請求項10に記載の塔状構造物の解体装置10、20において、
前記昇降手段は、前記建設用リフト12、22を吊り下げる紐状部材(チェーン)と、この紐状部材チェーン)を巻き取るための巻取装置(電動チェーンブロック12c1、22c1)とであることを特徴としている。
【0036】
請求項11に記載の発明によれば、建設用リフトの昇降は、建設用リフトを吊り下げる紐状部材と、この紐状部材を巻き取るための巻取装置とによって行われる。すなわち、前記昇降手段を比較的簡易な構成とすることができるとともに、昇降手段のメインテナンス等も容易となる。
【0037】
なお、前記紐状部材としては、例えば、チェーン、ワイヤ、ロープ等がある。
【0038】
なお、前記巻取装置は、足場に設置されていても建設用リフトに設置されていても、その他の場所、例えば地上に設定されていてもよい。
【0039】
なお、前記巻取装置も、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、安定性の確保等のために建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いることができるものである。
【0040】
請求項12に記載の発明は、例えば図3、図5、図6、図8に示すように、請求項11に記載の塔状構造物の解体装置10、20において、
前記足場11、21又は前記ガイド部材(マスト11c、ガイドレール21c、)に対して設けられ、塔状構造物(煙突a)の側部で上昇した前記建設用リフト12、22を塔状構造物(煙突a)の頂部上方まで水平移動させるための水平部材(第1の水平レール11c3、第2の水平レール11c4、水平移動用レール21d1)を有することを特徴としている。
【0041】
請求項12に記載の発明によれば、塔状構造物の側部で上昇した建設用リフトを、前記水平部材に沿って水平移動させることで塔状構造物の頂部上方に容易に位置させることができる。
【0042】
なお、塔状構造物の頂部上方に位置した建設用リフトを、解体される塔状構造物の頂部上方に位置する状態に漸次下降させることで、作業員による塔状構造物の解体を連続的に補助することができる。
【0043】
請求項13に記載の発明は、例えば図24〜図26に示すように、請求項10に記載の塔状構造物の解体装置30において、
前記昇降手段は、前記足場31に沿って設けられるラック31dと、前記建設用リフト32に対して設けられるモータ32c3と、このモータ32c3に連結されて前記ラック31dに噛合するギア(ピニオン32c4)とであることを特徴としている。
【0044】
請求項13に記載の発明によれば、建設用リフトの昇降は、足場に沿って設けられるラックに、建設用リフトに設けられるモータに連結されたギア部材が噛合することで行われる。したがって、前記昇降手段を精度良くかつ安定的に構成することができる。
【0045】
なお、前記ラックも、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、使用量の低減等のために建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いることができるものである。
【0046】
請求項14に記載の発明は、例えば図26に示すように、請求項13に記載の塔状構造物の解体装置30において、
前記ラック31dは、前記建設用リフト32を塔状構造物(煙突a)の側部で上昇させるための上昇用ラック31d1と、前記建設用リフト32を、塔状構造物(煙突a)の頂部上方に位置する状態に漸次下降させるための下降用ラック31d2と、前記上昇用ラック31d1と前記下降用ラック31d2とを連結し、塔状構造物(煙突a)の側部で上昇した前記建設用リフト32を塔状構造物(煙突a)の頂部上方まで水平移動させるための水平移動用ラック31d3とであることを特徴としている。
【0047】
請求項14に記載の発明によれば、建設用リフトは、塔状構造物の側部で前記上昇用ラックに沿って上昇することができる。そして、塔状構造物の頂部まで上昇した建設用リフトは、前記水平移動用ラックに沿って水平移動することで、解体される塔状構造物の頂部上方に容易に位置することができる。さらに、建設用リフトは、解体される塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記下降用ラックに沿って漸次下降することで、作業員による塔状構造物の解体作業を連続的に補助することができる。
【0048】
請求項15に記載の発明は、例えば図3、図5、図6、図8、図18、図19に示すように、請求項11〜14のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置10、20において、
前記巻取装置(電動チェーンブロック12c1、22c1)又は前記ラックは、前記ガイド部材(マスト11c、ガイドレール21c)に対して固定されていることを特徴としている。
【0049】
請求項15に記載の発明によれば、前記巻取装置又は前記ラックは、前記ガイド部材に対して固定されている。ここで、前記ガイド部材は、前記したように、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、使用量の低減等を図るために建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いることができるものである。また、巻取装置やラックも、前記したように、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、安定性の確保、使用量の低減等のために建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いることができるものである。すなわち、前記建設用リフトを昇降させる際において、ガイド部材やラックの使用量を低減したり巻取装置の安定性を確保したりするための、前記ガイド部材の盛り替え作業と、巻取装置やラックの盛り替え作業とを同時に行って作業性を向上させることができる。
【0050】
請求項16に記載の発明は、例えば図1〜図8、図12、図15、図17に示すように、請求項15に記載の塔状構造物の解体装置10において、
前記ガイド部材は、前記足場11に隣接して立設され、前記建設用リフト12が昇降するためのマスト11cであることを特徴としている。
【0051】
請求項16に記載の発明によれば、前記巻取装置や前記ラックが固定される前記ガイド部材は、前記足場に隣接して立設され、前記建設用リフトが昇降するためのマストである。すなわち、前記建設用リフトの荷重は、前記巻取装置や前記ラックを介してマストに負担される。すなわち、前記建設用リフトの荷重が足場等に負担されることがないため、足場は、昇降中の建設用リフトの振動、衝撃を直接受けることがない。したがって、足場を安定して立設することができる。
【0052】
請求項17に記載の発明は、例えば図5、図10〜図17に示すように、請求項12に記載の塔状構造物の解体装置10を用いた塔状構造物の解体方法であって、
塔状構造物(煙突a)の周囲に足場11を組み立てるととともに、前記建設用リフト12を塔状構造物(煙突a)の側部で前記巻取装置(電動チェーンブロック12c1)によって上昇させ、
次に、前記建設用リフト12を、塔状構造物(煙突a)の頂部上方まで前記水平部材(第1の水平レール11c3、第2の水平レール11c4)に沿って水平移動させ、
次に、塔状構造物(煙突a)の頂部上方に位置する状態に前記建設用リフト12を前記巻取装置(電動チェーンブロック12c1)によって漸次下降させながら、塔状構造物の(煙突a)解体を行うことを特徴としている。
【0053】
請求項17に記載の発明によれば、解体される塔状構造物の周囲に足場が組み立てられるとともに、前記建設用リフトは、前記巻取装置によって塔状構造物の側部で上昇し、さらに、塔状構造物の頂部上方まで前記水平部材に沿って水平移動するので、塔状構造物の頂部上方に容易に位置することができる。そして、前記建設用リフトは、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記巻取装置によって漸次下降するので、作業員による塔状構造物の解体作業を連続的に補助することができる。ここで、前記足場は比較的狭い敷地に立設された塔状構造物の周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合においても、塔状構造物の解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0054】
請求項18に記載の発明は、請求項14に記載の塔状構造物の解体装置30を用いた塔状構造物の解体方法であって、
塔状構造物(煙突a)の周囲に足場を組み立てるととともに、前記建設用リフト12を塔状構造物(煙突a)の側部で前記上昇用ラック31d1に沿って上昇させ、
次に、前記建設用リフト12を、前記上昇用ラック31d1から前記下降用ラック31d2まで、前記水平移動用ラック31d3に沿って水平移動させ、
次に、塔状構造物(煙突a)を解体するとともに、前記建設用リフト32を解体される塔状構造物(煙突a)の頂部上方に位置する状態に前記水平移動用ラック31d2に沿って下降させることを特徴としている。
【0055】
請求項18に記載の発明によれば、解体される塔状構造物の周囲に足場が組み立てられるとともに、前記建設用リフトは、前記上昇用ラックに沿って塔状構造物の側部で上昇し、さらに、塔状構造物の頂部上方まで前記水平移動用ラックに沿って水平移動することで、塔状構造物の頂部上方に容易に位置することができる。そして、前記建設用リフトは、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記下降用ラックに沿って漸次下降することで、作業員による塔状構造物の解体作業を連続的に補助することができる。ここで、前記足場は比較的狭い敷地に立設された塔状構造物の周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合においても、塔状構造物の解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図26を参照して、本発明である塔状構造物の解体装置の実施の形態を、〔第1の実施の形態〕、〔第2の実施の形態〕、〔第3の実施の形態〕に分けて詳細に説明する。
【0057】
〔第1の実施の形態〕
本実施の形態は、図1〜図17に示すように、煙突の解体に関するものである図1において符号10は解体装置を示し、符号aは塔状構造物であるRC造の煙突(塔状構造物)を示す。なお、煙突aは、上部から下部へ向けて径が漸次変化している。
【0058】
本実施の形態における解体装置10は、図1〜図4に示すように、煙突aの周囲に組み立てられる足場11と、解体される煙突aの頂部に位置した状態に、足場11に沿って昇降可能に設けられる建設用リフト12とを備えて概略構成されており、これら足場11や建設用リフト12は、様々な機器を有している。
【0059】
足場11は、煙突aの全周にわたって周囲に組み立てられる。この足場11は、枠組足場11aとブラケット足場11bとで構成されている。枠組足場11aは、地上から積層されて容易に組み立てられるものである。ブラケット足場11bは周知の技術であり、枠組足場11aに対して煙突aに向けて跳ね出して固定され、跳ね出し幅を調整可能である。このようにして、ブラケット足場11bを枠組足場11aから跳ね出して設けることで、煙突aの径が上部から下部へ向けて漸次変化し、枠組足場と煙突aとの間の間隔が漸次変化する場合においても、作業員が解体作業を行う場所を容易に確保できる。足場11には、マスト11cが隣接して立設されているとともに、工事用仮設エレベータ11d等が設けられている。
【0060】
マスト11c(ガイド部材)は、建設用リフト12が昇降する際のガイドとなるとともに、建設用リフト12の荷重を負担するものであり、枠組足場11aに隣接する状態に立設され、さらに、クランプ等の専用の金具によって枠組足場11aに固定されている。マスト11cは、図5に示すように、建設用リフト12が煙突aの側部で上昇するための、昇路u側の上昇用マスト11c1と、建設用リフト12が煙突aの頂部上方に位置する状態に漸次下降するための、降路d側の下降用マスト11c2とから構成されている。なお、上昇用マスト11c1は、足場11のうち、煙突aの側部で互いに対向する位置にそれぞれ2本ずつ、計4本設けられている。また、下降用マスト11c2は、足場11のうち、煙突aを挟んで互いに対向する位置にそれぞれ2本ずつ、計4本設けられている。
【0061】
これら上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2は、建設用リフト12の上昇時には順次延長され、下降時には順次撤去されるものである。この際、煙突aに対して同じ側に位置する2本の上昇用マスト11c1どうし、あるいは、2本の下降用マスト11c2どうしは、それらの上端部が、例えばH型鋼から構成され、所定の剛性及び強度を有する第1の水平レール11c3(水平部材)、あるいは、第2の水平レール11c4(水平部材)によって連結される。さらに、第1の水平レール11c3、あるいは、第2の水平レール11c4には、後述する電動チェーンブロック12c1(巻取装置)や手動チェーンブロック12c4が吊り下げられる。なお、上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2には、建設用リフト12の落下を防止するための、後述する固定ピン11c5(落下防止部材)が所定間隔で設けられている。
【0062】
前記したように、第1の水平レール11c3や第2の水平レール11c4は、建設用リフト12の昇降時に電動チェーンブロック12c1を吊り下げるために用いられる他、後述するように、煙突aの頂部上方において互いに連結されることで、足場11の側部で煙突aの頂部まで上昇した建設用リフト12を煙突aの頂部上方まで水平移動させるためにも用いられる。
【0063】
工事用仮設エレベータ11dは、地上から煙突aの解体部まで昇降可能に足場11に設けられており、作業員を、地上から解体部まで搬送したり、解体部から地上まで搬送したりする。なお、工事用仮設エレベータ11dによって、建設資材、解体機器等を搬送してもよい。
【0064】
建設用リフト12は、本体12a、クレーン12b(昇降手段)、昇降装置12c(昇降手段)を備えて概略構成され、煙突aの周囲に組み立てられる足場11の互いに対向する部分を繋ぐ状態に設けられるものであり、地上から煙突aの側部で足場11に沿って昇降装置12cによって上昇し、煙突aの頂部まで達すると、例えば図5に示すように、第1の水平レール11c3及び第2の水平レール11c4に沿って水平移動することで、煙突aの頂部上方に位置する状態に設けられる。煙突aの頂部上方に位置した建設用リフト12は、作業員による煙突aの解体作業に合わせて、煙突aの頂部上方に位置する状態に昇降装置12cによって上昇とは逆の手順で漸次下降し、これにより、作業員による煙突aの解体作業を連続的に補助することができるようになっている。
【0065】
本体12aは、所定の剛性を有して平面視矩形状に略矩形状に形成され、上部にはクレーン12bを有し、両端部には足場11に沿って昇降する昇降装置12cをそれぞれ有している。本体12aは、クレーン12bを設置するための架台となり、建設資材等の仮置場ともなる。本体12aには、図3、図5〜図8に示すように、ガイドローラ12d、水平移動用桁12e、ゴンドラ12f、作業用レール12g、コンクリート砕破機12h、鉄筋切断機12i、養生シート12j、その他、図示しない、噴霧装置、照明、換気装置等、様々な機器が設けられている。また、本体12aは、昇降装置12cや前記した様々な機器に対して電気を供給する配電設備も備えている。
【0066】
クレーン12bは、起伏型であり、本体12a上に設置され、建設資材を地上から解体部まで吊り上げたり、解体部から地上まで吊り下ろしたりする。なお、クレーン12bは解体機器等を吊り上げたり、吊り下ろしたりするために用いられてもよい。この場合、解体機器等が入る吊りカゴ等を用いればよい。
【0067】
昇降装置12cは、建設用リフト12の両端部にそれぞれ設けられ、電動チェーンブロック12c1、昇降吊りブラケット12c2、固定ブラケット12c3(落下防止部材)等から概略構成されている。
【0068】
電動チェーンブロック12c1は、建設用リフト12が煙突aの側部で上昇する際には上昇用マスト11c1に対し、建設用リフト12が煙突aの頂部上方に位置する状態に漸次下降する際には下降用マスト11c2に対し、以下のようにして設けられている。すなわち、前記したように、煙突aに対して同じ側に位置する2本の上昇用マスト11c1どうし、あるいは、2本の下降用マスト11c2どうしの上端部を連結し、例えばH型鋼から構成される第1の水平レール11c3や第2の水平レール11c4に対して吊り下げられている。
【0069】
昇降吊りブラケット12c2は、電動チェーンブロック12c1を玉掛けして建設用リフト12を吊り上げる際に用いられるものであり、図6〜図8に示すように、略水平となって一端部が建設用リフト12の外側に向けて突出する水平状態と、前記一端部が下方に向くことで略垂直となる垂直状態との間で回動可能である。すなわち、昇降吊りブラケット12c2は、建設用リフト12の昇降時には前記水平状態となり、一端部に電動チェーンブロック12c1のチェーンを玉掛けして吊り上げることが可能である。なお、昇降吊りブラケット12c2は、建設用リフト12の水平移動時には前記垂直状態となる。
【0070】
固定ブラケット12c3は、建設用リフト12の落下を防止するためのものであり、図6〜図8に示すように、略水平に、建設用リフト12の外側に向けて一端部が出没可能に設けられている。なお、前記一端部には上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2の所定位置に設けられる固定ピン11c5を挿通するための孔が形成されている。すなわち、固定ブラケット12c3は、建設用リフト12の昇降時に、前記一端部が建設用リフト12の外側に向けて突出し、前記一端部に形成された孔に固定ピン11c5を挿入することで、上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2に対して固定することができるようになっており、これにより建設用リフト12の落下が防止される。
【0071】
ガイドローラ12dは、建設用リフト12が昇降する際に、上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2に対して回転可能に当接することで、上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2をガイドとして建設用リフト12の昇降を安定的に行うためのものである。ガイドローラ12dは、図6、図7に示すように、略垂直となって上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2に対して当接する垂直状態と、略水平となって上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2に対する当接が外れる水平状態との間で回動可能である。
【0072】
水平移動用桁12eは、図3、図5に示すように、煙突aの側部で上昇した建設用リフト12を、昇路u側から降路d側へ水平移動させる際に、本体12aの両端部にそれぞれ取り付けられるものである。水平移動用桁12eは、鋼材等で略L字型に形成されて先端部には取付状態で下方に向く車輪12e1を有している。建設用リフト12の水平移動は、前記したように、煙突aの頂部上方において互いに連結された第1の水平レール11c3と第2の水平レール11c4とを前記車輪12e1が水平移動することでなされる。
【0073】
ゴンドラ12fは、図9に示すように、本体12aから、図示しない2本からなるワイヤ12f2によって吊り下げられており、搭載されたウィンチ12f1によって、建設用リフト12に対して昇降可能である。ゴンドラ12fに乗り込んだ作業員は、煙突aを解体する前に、煙突a内部を洗浄したり、ダイオキシン類等の有害物質を固化・埋封するための埋封剤を充填したりする。なお、図9において、符号12f3は電源キャプタイヤケーブルであり、符号12f4は命綱、符号12f5は安全帯及びOリップを示す。
【0074】
作業用レール12gは、例えばH型鋼等によって構成され、本体12aに固定されている。なお、作業用レール12gの本体12aに対する固定は、回転軸ピン12g1を介して本体12aに対して旋回可能となる状態でなされている。作業用レール12gには、この作業用レール12gに沿って移動可能なローラキャリアを介して、コンクリート砕破機12h、鉄筋切断機12i等が吊り下げられている。
【0075】
コンクリート砕破機12h及び鉄筋切断機12iは、作業員による操作によって煙突aのRC躯体a2を圧砕する。コンクリート砕破機12hの動力源となるコンプレッサは、地上に設置してもよいし、本体12aに設置してもよい。本体12aに設置することで、地上に設置する場合に比べ、煙突高さ分のエアホースを省くことができるようになっている。
【0076】
養生シート12jは、本体12aから吊り下げられており、作業員による煙突aの解体部を外周から覆う。これにより、解体作業によって生じる粉塵、有害物質等の周囲への飛散を防止することができる。
【0077】
噴霧装置は、解体部に水を噴霧することにより、解体作業によって生じる粉塵等を低減する。
【0078】
照明は、解体部の照明を行う。
【0079】
換気装置は、解体部の換気を行う。
【0080】
なお、煙突aのRC躯体a2の外周には、ガラの落下を防止するために養生シート12jを固定するワイヤ12j1が設けられている。
【0081】
以上のように構成された解体装置10による煙突aの解体方法を以下に説明する。
【0082】
[建設用リフト設置工程]
先ず、地上において枠組足場11aを上方に所定長さ、例えば3層分組み立てる。そして、枠組足場11aのうち、煙突aの側部で、煙突aを挟んで互いに対向する位置にそれぞれ2本ずつ、計4本の上昇用マスト11c1を枠組足場11aに隣接させて立設する。同時に、下降用マスト11c2も、足場11のうち、煙突aを挟んで互いに対向する位置にそれぞれ2本ずつ、計4本立設しておく。なお、枠組足場11aと上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2とは、例えば汎用的なクランプ等によって連結しておく。そして、建設用リフト12を上昇用マスト11c1に対して固定する。具体的には、建設用リフト12の固定ブラケット12c3の一端部を外側に突出させるとともに、この一端部に形成された孔に上昇用マスト11c1に形成された固定ピン11c5を挿入することで、落下が防止された状態に設置する。なお、昇降用吊りブラケット12c2は、前記水平状態としておく。建設用リフト12の設置方法としては、枠組足場11a上で組み立てて設置してもよいし、地上で組み立ててクレーン等で吊り上げて設置してもよい。(図12参照、図10における[1]、[2])
【0083】
[足場組み立て工程]
次に、組み立てられた枠組足場11aをさらに上方に所定長さ、例えば2層分組み立て、立設された上昇用マスト11c1をさらに上方に所定長さ延長する。この際、煙突aに対して同じ側に位置する2本の上昇用マスト11c1の上端部を第1の水平レール11c3によって連結するととともに、この第1の水平レール11c3に対して電動チェーンブロック12c1を吊り下げる。なお、下降用マスト11c2も上昇用マスト11c1と略同じ高さまで延長しておく。(図10における[3])
【0084】
[建設用リフト上昇工程]
次に、電動チェーンブロック12c1からチェーンを延出するとともに、このチェーンで前記水平状態の昇降用吊りブラケット12c2に対して玉掛けする。確実に玉掛けされたことを確認した後、固定ピン11c5の固定ブラケット12c3への挿入を外し、電動チェーンブロック12c1でチェーンを巻き取ることによって建設用リフト12を上昇させる。この際、建設用リフト12は、ガイドローラ12dが上昇用マスト11c1に当接することで、上昇用マスト11c1に沿って円滑に上昇する。所定高さ上昇した建設用リフト12は、前記した方法と同様の方法で、固定ブラケット12c3の一端部を外側に突出させ、この一端部に形成された孔に対し、上昇用マスト11c1に形成された固定ピン11c5を挿入して落下が防止された状態に設置する。(図6〜図8参照、図10における[4])
【0085】
[足場組み立て工程]と[建設用リフト上昇工程]とを所定回数繰り返し、建設用リフト12を煙突aの頂部まで上昇させる。なお、下降用マスト11c2も延長される上昇用マスト11c1と略同じ高さとなるように順次延長していく。そして、煙突aの頂部においても、固定ブラケット12c3による上昇用マスト11c1に対する固定を行う。(図13〜図15参照、図10における[3]〜[6])
【0086】
[建設用リフト水平移動工程]
次に、建設用リフト12が、固定ブラケット12c3によって上昇用マスト11c1に対して確実に固定されていることを確認後、上昇用マスト11c1の上端部に固定された第1の水平レール11c3に吊り下げられた電動チェーンブロック12c1からチェーンを延出して昇降吊りブラケット12c2に対する玉掛けを外す。そして、第1の水平レール11c3を電動チェーンブロック12c1ごと、下降用マスト11c2の上端部に移設する。さらに、移設された第1の水平レール11c3に連続する状態に、手動チェーンブロック12c4が吊り下げられた第2の水平レール11c4を、上昇用マスト11c1の上端部に固定する。
【0087】
次に、水平移動用桁12eを、その車輪12e1が第1の水平レール11c3上に位置する状態に本体12aの両端部にそれぞれ取り付ける。そして、手動チェーンブロック12c4からチェーンを延出して昇降吊りブラケット12c2に玉掛け後、チェーンを巻き取って建設用リフト12を僅かに上昇させ、この状態で上昇用マスト11c1の固定ピン11c5を固定ブラケット12c3から外すとともに固定ブラケット12c3を本体12aの内側に引き込む。その後、手動チェーンブロック12c4のチェーンを延出させて、建設用リフト12の荷重が、水平移動用桁12eを介して第2の水平レール11c4に伝達されるようにする。さらにこの状態で、手動チェーンブロック12c4のチェーンの、昇降吊りブラケット12c2に対する玉掛けを外し、手動チェーンブロック12c4を撤去するとともに、昇降吊りブラケット12c2を前記水平状態から前記垂直状態に回動させる。なお、ガイドローラ12dについては、前記垂直状態から前記水平状態に回動させて上昇用マスト11c1に対する当接を外す。
【0088】
次に、建設用リフト12を、その水平移動用桁12eによって、第2の水平レール11c4から移設された第1の水平レール11c3に沿って移動させることで煙突aの頂部上方に位置させる。この状態で、昇降吊りブラケット12c2を前記垂直状態から前記水平状態に回動させ、本体12aの外側に向けて突出した一端部に対し、電動チェーンブロック12c1のチェーンを延出させて玉掛けする。そして、電動チェーンブロック12c1のチェーンを巻き取り、建設用リフト12を僅かに上昇させ、この状態で固定ブラケット12c3を本体12aの外側に引き出す。そして、電動チェーンブロック12c1のチェーンを延出させて、建設用リフト12の荷重が固定ブラケット12c3を介して下降用マスト11c2に伝達されるようにし、この状態で固定ブラケット12c3と、下降用マスト11c2に設けられた固定ピン11c5とを係合させる。さらに、電動チェーンブロック12c1のチェーンの昇降吊りブラケット12c2に対する玉掛けを外すととともに、ガイドローラ12dを前記水平状態から前記垂直状態に回動させて下降用マストに11c2当接させ、この後、水平移動用桁12e及び第2の水平レール11c4を撤去する。(図5、図6、図16参照、図10における[7])
【0089】
[解体機器設置工程]
次に、建設用リフト12の本体12aに取り付けられている作業用レール12gに、ローラキャリアを介した状態で、コンクリート砕破機12h、鉄筋切断機12i、養生シート12j等を吊り下げる。この際、吊り下げられた養生シート12jは、ブラケット足場11bの外側端部から内側端部まで敷設されるようにし、内側端部に位置する先端部をワイヤ12j1によって締め付けて煙突aに固定する。(図3、図17参照、図10における[8]〜[10])
【0090】
[煙突内部洗浄工程]
次に、本体12aにゴンドラ12fをワイヤ等によって吊り下げる。そして、ゴンドラ12fに乗り込んだ作業員は、ウィンチ12f1を操作して、ゴンドラ12fを煙突aの内部で下降させる。さらに作業員は、煙突aの頂部から底部まで、煙突aの内部に配設された耐火レンガa1を洗浄し、さらに、ダイオキシン類等の有害物質を固化・埋封するための埋封剤を充填する。これによって、有害物質が概ね取り除かれるとともに、有害物質の周囲への飛散が埋封剤によって埋封されることで防止される。(図9参照、図11における[11]〜[12])
【0091】
[煙突解体工程]
次に、ゴンドラ12fをウィンチ12f1によって上昇させた後、作業員はブラケット足場11bから煙突aのRC躯体a2を、下方に所定高さ、例えば3層分解体する。この際、煙突aのRC躯体a2とともに、耐火レンガa1も同時に解体する。なお、煙突aを解体することによって生じるガラは、煙突aの内部を落下させて底部に蓄積する。蓄積されたガラは、煙突aの底部に開口部を形成し、この開口部からバックホー等によって取り除く。(図3参照、図11における[13]、[14])
【0092】
[建設用リフト下降工程]
次に、煙突aが下方に所定高さ解体されたら、電動チェーンブロック12c1からチェーンを延出するとともに、このチェーンで前記水平状態の昇降用吊りブラケット12c2に対して玉掛けする。確実に玉掛けされたことを確認した後、固定ピン11c5の固定ブラケット12c3への挿入を外し、電動チェーンブロック12c1でチェーンを巻き取り、固定ブラケット12c3を本体12a側に引き込む。その後、電動チェーンブロック12c1のチェーンを延出させて、建設用リフト12を下降させる。この際、建設用リフト12は、ガイドローラ12dが下降用マスト11c2に当接することで、下降用マスト11c2に沿って円滑に上昇する。所定高さ下降した建設用リフト12は、前記した方法と同様の方法で、固定ブラケット12c3の一端部を外側に突出させ、この一端部に形成された孔に対し、下降用マスト11c2に形成された固定ピン11c5を挿入して落下が防止された状態に設置する。そして、建設用リフト12が下降した部分の下降用マスト11c2及び足場11を撤去し、クレーン12bで地上まで吊り下ろしたり、工事用仮設エレベータ11dによって地上まで搬送したりする。なお、建設用リフト12が下降することで不要となった足場11は、順次作業員によって解体され、クレーン12bによって地上まで吊り下ろされる。(図11における[15])
【0093】
[煙突解体工程]と[建設用リフト下降工程]とを所定回数繰り返し、煙突aが地上から所定高さとなるまで解体する。(図11における[13]〜[17])
【0094】
次に、図示しない移動式クレーンを設置し、この移動式クレーンによって足場11を解体する。(図11における[18])
【0095】
次に、図示しない煙突解体専用機によって、煙突残部の解体を行う。(図11における[19]、[20])
【0096】
本実施の形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0097】
<1>解体される煙突aの周囲に足場11が組み立てられるとともに、建設用リフト12は、電動チェーンブロック12c1によって煙突aの側部で上昇し、さらに、煙突aの頂部上方まで第1の水平レール11c3及び第2の水平レール11c4に沿って水平移動するので、煙突aの頂部上方に容易に位置することができる。そして、建設用リフト12は、煙突aの頂部上方に位置する状態に電動チェーンブロック12c1によって漸次下降するので、作業員による煙突aの解体作業を連続的に補助することができる。ここで、足場11は比較的狭い敷地に立設された煙突aの周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、煙突aが比較的狭い敷地に立設されている場合においても、煙突aの解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0098】
<2>具体的には、建設用リフト12にはコンクリート砕破機12hや鉄筋切断機12i等の解体手段が設けられているので、作業員は解体手段を用いて煙突aの解体を行うことで、作業員による煙突aの解体作業を補助することができる。すなわち、作業員は、解体手段を煙突aの解体部まで搬送したりする必要がない。したがって、煙突aの解体作業を行う作業員の負担を軽減することができる。
【0099】
<3>また、建設用リフト12にはクレーン12bが設けられているので、このクレーン12bを用いて、建設資材、解体機器等を、地上から解体部まで吊り上げたり、解体部から地上まで吊り下ろしたりすることができる。
【0100】
<4>また、建設用リフト12には、足場11のうち煙突aの解体作業を行う部分を、その周囲から覆う養生シート12jが吊り下げられているので、解体作業によって生じる粉塵、有害物質等の周囲への飛散を防止することができる。
【0101】
<5>また、建設用リフト12には、煙突a内部を昇降するゴンドラ12fが吊り下げられている。これにより、煙突aを解体する前に、煙突aの内部を洗浄したり、ダイオキシン類等の有害物質を固化・埋封するための埋封剤を充填したりする作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0102】
<6>足場11には工事用仮設エレベータ11dが設けられているので、この工事用仮設エレベータ11dを用いて、建設資材、解体機器、作業員等を、地上から解体部まで搬送したり、解体部から地上まで搬送したりすることができる。
【0103】
<7>足場11は、枠組足場11aと、この枠組足場11aに対して煙突aに向けて跳ね出して固定されるブラケット足場11bとであるため、煙突aのように上部と下部とで直径が異なり、枠組足場11aと煙突aとの間に間隔が生じる場合においても、この間隔にブラケット足場11bを跳ね出すことで、作業員が解体作業を行うための場所を容易に確保できる。
【0104】
<8>ブラケット足場11bは、跳ねだし幅を調整可能であるため、煙突aのように上部から下部へ向けて幅が漸次変化し、枠組足場11aと煙突aとの間の間隔が漸次変化する場合においても、この間隔にブラケット足場11bを、跳ね出し幅を調整しながら跳ね出すことで、作業員が解体作業を行う場所を容易に確保できる。
【0105】
<9>建設用リフト12の昇降は、建設用リフト12を吊り下げる電動チェーンブロック12c1によって行われる。すなわち、比較的簡易な構成で建設用リフト12を昇降させることができ、メインテナンス等も容易となる。
【0106】
<10>この際、建設用リフト12の落下を防止するための、固定ブラケット12c3及び固定ピン11c5が設けられているため、建設用リフト12はその落下が防止されて安定的に昇降することができる。
【0107】
<11>建設用リフト12は、そのガイドローラ12dが上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2にガイドされながら、さらに安定的に昇降することができる。また、電動チェーンブロック12c1が固定される上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2は、足場11に隣接して立設され、建設用リフト12が昇降するためのものである。すなわち、建設用リフト12の荷重は電動チェーンブロック12c1を介して上昇用マスト11c1や下降用マスト11c2に負担される。すなわち、建設用リフト12の荷重が足場11等に負担されることがないため、足場11は、昇降中の建設用リフト12の振動、衝撃を直接受けることがない。したがって、足場11を安定して立設することができる。
【0108】
〔第2の実施の形態〕
本実施の形態も、図18〜図23に示すように、煙突aの解体を行う方法についてのものであり、〔第1の実施の形態〕の変形例である。すなわち、本実施の形態は、〔第1の実施の形態〕と多くの点で類似するが、解体装置20、建設用リフト22の構成、建設用リフト22の昇降方法、建設用リフト22の水平移動方法等が若干異なっている。逆にいえば、図18に示すように、枠組足場21a、ブラケット足場21b等を備える構成は〔第1の実施の形態〕と同様である。また、建設用リフト22の、本体22a、クレーン22b(揚重手段)、作業用レール22g、コンクリート砕破機22h(解体手段)、鉄筋切断機22i(解体手段)、養生シート22j、ワイヤ22j1、その他、図示しない、噴霧装置、照明、換気装置等を備える構成も〔第1の実施の形態〕と同様である。
【0109】
解体装置20においては、ガイドレール21c(ガイド部材)が、例えばクランプ等の専用の金具によって足場21に固定されている。また、建設用リフト22の昇降装置22c(昇降手段)は、本体22aの両端部にそれぞれ設けられている。この昇降装置22cは、図19に示すように、ガイドレール21cの頂部に固定される電動チェーンブロック22c1(巻取装置)、電動チェーンブロック22c1から延出されたチェーンが玉掛けされる吊環22c2、建設用リフト22を足場21に対して、着脱可能に固定するためのクランプ22c3(落下防止部材)等を備えている。
【0110】
なお、ガイドレール21cは、足場21のうち、建設用リフト22が昇降する部分近傍にのみ設けられる。電動チェーンブロック22c1のチェーンを巻き取ることで建設用リフト22は上昇し、電動チェーンブロック22c1のチェーンを延出することで建設用リフト22は下降する。
【0111】
煙突aの側部で上昇した建設用リフト22を、煙突aの頂部上方まで水平移動させるための構成は、以下の通りである。すなわち、足場21の頂部には、図18に示すように、略L字型に形成された水平移動用桁21dが煙突aに向けて跳ね出した状態に固定される。そして、水平移動用桁21dの先端部には、この水平移動用桁21dの跳ね出し方向とは略直交方向に水平移動用レール21d1(水平部材)が固定される。建設用リフト22は、水平移動用レール21d1に設けられたローラキャリアを介して水平移動可能である。なお、水平移動用桁21d及び水平移動用レール21d1は、建設用リフト22を吊り下げるための所定の剛性及び強度を有するものである。
【0112】
以下に、本実施の形態における建設用リフト22を煙突aの側部で足場21に沿って上昇させる方法と、煙突aの側部で上昇した建設用リフト22を煙突aの頂部上方まで水平移動させる方法、建設用リフト22を煙突aの頂部上方に位置する状態に下降させる方法について説明する。
【0113】
[建設用リフト上昇工程]
図20において、建設用リフト22は、ガイドレール21cの上端部に固定された電動チェーンブロック22c1よりわずかに下方において、クランプ22c3が足場21を把持することで足場21に固定されている。この状態においては、電動チェーンブロック22c1から延出されたチェーンが建設用リフト22に設けられた吊環22c2に玉掛けされている。(図19参照)
【0114】
先ず、図21に示すように、足場21を上方に所定高さ組み立てる。次に、図22に示すように、電動チェーンブロック22c1から延出されたチェーンの吊環22c2に対する玉掛けを外すとともに、ガイドレール21cを足場21から取り外す。次に、クレーン12bでガイドレール21cを、新たに組み立てられた足場21の高さ分吊り上げて、再び足場21に固定するとともに、電動チェーンブロック22c1からチェーンを延出して吊環22c2に対して玉掛けする。
【0115】
そして、図23に示すように、電動チェーンブロック22c1でチェーンを巻き取ることで建設用リフト22を上昇させる。この際、建設用リフト22は、ガイドローラ22dによって、ガイドレール21cに沿って円滑に上昇する。上昇した建設用リフト22は、クランプ22c3によって再び足場21に固定する。
【0116】
前記した作業を所定回数繰り返し、建設用リフト22を煙突aの頂部まで上昇させる。なお、ガイドレール21cは、逐次上方に移動させて転用することができるので施工コストを抑えることができる。
【0117】
[建設用リフト水平移動工程]
煙突aの側部で建設用リフト22が煙突aの頂部まで達したら、前記した水平移動用桁21dを煙突aに向けて跳ね出した状態に固定する。そして、水平移動用桁21dの先端部には、この水平移動用桁21dの跳ね出し方向とは略直交方向に水平移動用レール21d1を固定する。そして、建設用リフト22を、水平移動用レール21d1に対してローラキャリアを介して水平移動可能に吊り下げる。その後、クランプ22c3を緩めて足場11から切り離した建設用リフト22を、水平移動用レール21d1に沿って水平移動させることで煙突aの頂部上方に位置させる。そして、クランプ22c3によって再び足場21を把持させることで、建設用リフト12を足場11に対して固定する。
【0118】
[建設用リフト下降工程]
煙突aが下方に所定高さ解体されたら、ガイドレール21cを建設用リフト22の下方に足場21に対して固定する。そして、クランプ22c3を緩めて建設用リフト22を足場21から切り離し、電動チェーンブロック21c1から漸次チェーンを延出させることで、ガイドレール21cに沿って建設用リフト22を下降させる。次に、建設用リフト22が下降した部分のガイドレール21c及び足場21は適宜撤去し、クレーン22bで地上まで吊り下ろしたり、工事用仮設エレベータ11dによって地上まで搬送したりする。
【0119】
本実施の形態によれば、〔第1の実施の形態〕における<2>〜<9>と略同様の効果を得ることができることは勿論のこと、以下のような効果を得ることができる。
【0120】
<12>解体される煙突aの周囲に足場21が組み立てられるとともに、建設用リフト22は、電動チェーンブロック22c1によって煙突aの側部で上昇し、さらに、煙突aの頂部上方まで水平移動用レール21d1に沿って水平移動するので、煙突aの頂部上方に容易に位置することができる。そして、建設用リフト12は、煙突aの頂部上方に位置する状態に電動チェーンブロック22c1によって漸次下降するので、作業員による煙突aの解体作業を連続的に補助することができる。ここで、足場11は比較的狭い敷地に立設された煙突aの周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、煙突aが比較的狭い敷地に立設されている場合においても、煙突aの解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0121】
<13>この際、建設用リフト22の昇降をガイドするガイドレール21cは、建設用リフト22が昇降する部分にのみ設けられていればよく、適宜盛り替えて用いることができるものである。ガイドレール21cを適宜盛り替えながら用いることでガイドレール21cの使用量を低減して機械コストを抑え、結果、施工コストを抑えることができる。
【0122】
<14>また、クランプ22c3によって建設用リフト12を足場11に対して固定することで、建設用リフト22を足場21に対して安定的に支持させることができる。
【0123】
<15>また、建設用リフト22は、そのガイドローラ12dがガイドレール21cにガイドされながら、さらに安定的に昇降することができる。
【0124】
〔第3の実施の形態〕
本実施の形態も、図24〜図26に示すように、煙突aの解体を行う方法についてのものであり、〔第1の実施の形態〕の変形例である。すなわち、本実施の形態は、〔第1の実施の形態〕と多くの点で類似するが、解体装置30、建設用リフト32の構成、建設用リフト32の昇降方法、建設用リフト32の水平移動方法等が若干異なっている。逆にいえば、図24に示すように、枠組足場31a、ブラケット足場31b等を備える構成は〔第1の実施の形態〕と同様である。また、建設用リフト32の、本体32a、クレーン32b(揚重手段)、作業用レール32g、コンクリート砕破機32h(解体手段)、鉄筋切断機32i(解体手段)、養生シート32j、ワイヤ32j1、その他、図示しない、噴霧装置、照明、換気装置等を備える構成も〔第1の実施の形態〕と同様である。
【0125】
解体装置30においては、前記したように、ガイド柱31c(ガイド部材)及びラック31d(昇降手段)が、例えばクランプ等の専用の金具によって足場31に固定されている。また、建設用リフト32の昇降装置32c(昇降手段)は、本体32aの両端部にそれぞれ設けられている。このラック31dは、建設用リフト32を、煙突aの側部で上昇させるための上昇用ラック31d1と、建設用リフト32を、解体される煙突aの頂部上方に位置した状態で下降させるための下降用ラック31d2と、上昇用ラック31d1と下降用ラック31d2とを連結し、建設用リフト32を水平移動させるための水平移動用ラック31d3とから構成されている。なお、図26に示すように、上昇用ラック31d1と下降用ラック31d2とは略直線状、水平移動用ラック31d3は略U字状に形成され、上昇用ラック31d1と下降用ラック31d2とは、煙突aの頂部で水平移動用ラック31d3によって連結されている。なお、上昇用ラック31d1、下降用ラック31d2、水平移動用ラック31d3は、建設用リフト32が昇降する部分のみに設けられていればよく、建設用リフト32が通過した部分のものは、適宜撤去されてもよい。なお、ガイド柱31cは、例えば鋼管であり、クランプ等によって足場31に固定されている。
【0126】
建設用リフト32の昇降装置32cは、以下のように構成されている。すなわち、昇降装置32cは、図25、図26に示すように、建設用リフト32の本体32aに対して回動可能に設けられる第1の回動部材32c1、この第1の回動部材32c1に対して回動可能に設けられる第2の回動部材32c2、第1の回動部材32c1に固定されるモータ32c3(昇降手段)、第2の回動部材32c2に固定されるガイドローラ32c5、モータ32c3に連結されるピニオン32c4(昇降手段、ギア)等から構成されている。なお、第1の回動部材32c1は、回動軸o1を中心に回動可能であり、第2の回動部材32c2は、回動軸o2を中心に回動可能である。
【0127】
以下に、本実施の形態における建設用リフト32を煙突aの側部で足場31に沿って上昇させる方法と、煙突aの側部で上昇した建設用リフト32を煙突aの頂部上方まで水平移動させる方法、建設用リフト32を煙突aの頂部上方に位置する状態に下降させる方法について説明する。
【0128】
[建設用リフト上昇工程]
モータ32c3を駆動させることで、建設用リフト32を上昇用ラック31d1に沿って上昇させ、上昇した建設用リフト32を、図示しないストッパによって足場31からの落下が防止された状態とする。
【0129】
[建設用リフト水平移動工程]
建設用リフト32が煙突aの側部で上昇したら、上昇用ラック31d1の上端部に、略U字型の水平移動用ラック31d3の一端部を連結し、このU字型の水平移動用ラック31d3の他端部に、下降用ラック31d2を連結する。次に、建設用リフト32を上昇用ラック31d1から水平移動用ラック31d3に沿って移動させることで、図26に示すように、建設用リフト32を昇路u側から降路d側へ水平移動させることで、建設用リフト32を煙突aの頂部上方に位置させる。この際、図26に示すように、第1の回動部材32c1が回動軸o1を中心に本体32aに対して回動するとともに、第2の回動部材32c2が回動軸o2を中心に第1の回動部材32c1に対して回動することで、建設用リフト32は、上昇用ラック31d1から水平移動用ラック31d3を経由して下降用ラック31d2に対して移動可能である。なお、この際、本体32aは回動しない。
【0130】
[建設用リフト下降工程]
煙突aが下方に所定高さ解体されたら、水平移動用ラック31d2を下方に延長するように足場31に固定し、この延長された下降用ラック31d2に沿って、建設用リフト32を下降させる。そして、煙突aが解体された部分の足場31を撤去し、クレーン32bで地上まで吊り下ろしたり、工事用仮設エレベータ11dによって地上まで搬送したりする。
【0131】
本実施の形態によれば、〔第1の実施の携帯〕における<2>〜<8>と略同一の効果を得ることができる他、以下のような効果を得ることができる。
【0132】
<16>解体される煙突aの周囲に足場31が組み立てられるとともに、建設用リフト32は、ピニオン32c4が連結されたモータ32c3によって上昇用ラック31d1に沿って煙突aの側部で上昇し、さらに、煙突aの頂部上方まで水平移動用ラック31d3に沿って水平移動するので、煙突aの頂部上方に容易に位置することができる。そして、建設用リフト32は、煙突aの頂部上方に位置する状態に下降用ラック31d2に沿って漸次下降するので、作業員による煙突aの解体作業を連続的に補助することができる。ここで、足場31は比較的狭い敷地に立設された煙突aの周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、煙突aが比較的狭い敷地に立設されている場合においても、煙突aの解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0133】
<17>建設用リフト32の昇降は、足場31に対して設けられる上昇用ラック31d1、下降用ラック31d2、水平移動用ラック31d3に、建設用リフト32に設けられるモータ32c3に連結されたピニオン32c4が噛合することで行われるため、建設用リフト32の昇降を精度良くかつ安定的に行うことができる。
【0134】
<18>また、建設用リフト32は、そのガイドローラ32c5がガイド柱31cにガイドされながら、さらに安定的に昇降することができる。
【0135】
なお、本発明は前記した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意の変更が可能である。
【0136】
例えば、前記した各実施の形態においては、RC製の煙突aの解体について記載しているが、例えば、鉄塔やその他の塔状構造物の解体に用いることができることは勿論である。
【0137】
また、前記した各実施の形態においては、煙突aの内部における洗浄、埋封剤の充填等の作業は、建設用リフト12に吊り下げられたゴンドラ12fに乗りこんだ作業員による手作業で行われている。しかし、例えば、煙突内部の洗浄、埋封剤による埋封等を行うための装置を建設用リフトから吊り下げ、この装置を遠隔操作することで行うこともできる。この装置には、例えば、煙突aの内部を押圧した状態に当接するローラ、ダイオキシン類等の有害物質を固化・埋封するための埋封材を噴霧する噴霧装置、煙突内部を洗浄するために水を噴霧する噴霧装置等を備えさせることができる。
【0138】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、前記建設用リフトは、その昇降手段によって解体される塔状構造物の周囲に組み立てられた足場に沿って上昇することで、塔状構造物の頂部上方に位置することができる。そして、作業員による塔状構造物の解体作業に合わせて、前記昇降手段によって、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に漸次下降することで、前記解体作業を連続的に補助することができる。ここで、前記足場は比較的狭い敷地に立設された塔状構造物の周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合においても、塔状構造物の解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0139】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、作業員は前記解体手段を用いて塔状構造物の解体を行うことができる。すなわち、作業員は、解体手段を塔状構造物の解体部まで搬送したりする必要がない。したがって、塔状構造物の解体作業を行う作業員の負担を軽減することができる。
【0140】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記揚重手段を用いて、建設資材、解体機器等を、地上から解体部まで吊り上げたり、解体部から地上まで吊り下ろしたりすることができる。
【0141】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記工事用仮設エレベータを用いて、建設資材、解体機器、作業員等を、地上から塔状構造物の解体部まで搬送したり、前記解体部から地上まで搬送したりすることができる。
【0142】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、塔状構造物が煙突のように上部と下部とで直径が異なり、枠組足場と塔状構造物との間に間隔が生じる場合においても、この間隔にブラケット足場を跳ね出すことで、作業員が解体作業を行うための場所を容易に確保できる。
【0143】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、塔状構造物が煙突のように上部から下部へ向けて径が漸次変化し、枠組足場と塔状構造物との間の間隔が漸次変化する場合においても、この間隔にブラケット足場を、跳ね出し幅を調整しながら跳ね出すことで、作業員が解体作業を行う場所を容易に確保できる。
【0144】
請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、養生シートによって、解体作業によって生じる粉塵、有害物質等の周囲への飛散を防止することができる。
【0145】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1〜7のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記ゴンドラを利用することで、煙突を解体する前に、煙突内部を洗浄したり、ダイオキシン類等の有害物質を固化・埋封するための埋封剤を充填したりする作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0146】
請求項9に記載の発明によれば、請求項1〜8のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記落下防止部材によって、建設用リフトはその落下が防止されて安定的に昇降することができる。
【0147】
請求項10に記載の発明によれば、請求項1〜9のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記建設用リフトは、そのガイドローラが前記ガイド部材にガイドされながら、さらに安定的に昇降することができる。
【0148】
請求項11に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、建設用リフトの昇降を行うための昇降手段の構成を、比較的簡易なものとすることができるとともに、昇降手段のメインテナンス等も容易となる。
【0149】
請求項12に記載の発明によれば、請求項11に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、塔状構造物の側部で上昇した建設用リフトを、前記水平部材に沿って水平移動させることで塔状構造物の頂部上方に容易に位置させることができる。
【0150】
請求項13に記載の発明によれば、請求項10に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、建設用リフトの昇降を行うための昇降手段の構成を精度が良くかつ安定的なものとすることができる。
【0151】
請求項14に記載の発明によれば、請求項13に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、建設用リフトは、塔状構造物の側部で前記上昇用ラックに沿って上昇することができる。そして、塔状構造物の頂部まで上昇した建設用リフトは、前記水平移動用ラックに沿って水平移動することで、解体される塔状構造物の頂部上方に容易に位置することができる。さらに、建設用リフトは、解体される塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記下降用ラックに沿って漸次下降することで、作業員による塔状構造物の解体作業を連続的に補助することができる。
【0152】
請求項15に記載の発明によれば、請求項11〜14のいずれか一項に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記巻取装置又は前記ラックは、前記ガイド部材に対して固定されている。ここで、前記ガイド部材は、前記したように、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、使用量の低減等を図るために建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いることができるものである。また、巻取装置やラックも、前記したように、建設用リフトが昇降する部分にのみ設けられていればよく、安定性の確保、使用量の低減等のために建設用リフトの昇降方向に沿って適宜盛り替えて用いることができるものである。すなわち、前記建設用リフトを昇降させる際において、ガイド部材やラックの使用量を低減したり巻取装置の安定性を確保したりするための、前記ガイド部材の盛り替え作業と、巻取装置やラックの盛り替え作業とを同時に行って作業性を向上させることができる。
【0153】
請求項16に記載の発明によれば、請求項15に記載の発明と同様の効果が得られることは勿論のこと、前記巻取装置や前記ラックが固定される前記ガイド部材は、前記足場に隣接して立設され、前記建設用リフトが昇降するためのマストである。すなわち、前記建設用リフトの荷重は、前記巻取装置や前記ラックを介してマストに負担される。すなわち、前記建設用リフトの荷重が足場等に負担されることがないため、足場は、昇降中の建設用リフトの振動、衝撃を直接受けることがない。したがって、足場の安定して立設することができる。
【0154】
請求項17に記載の発明によれば、解体される塔状構造物の周囲に足場が組み立てられるとともに、前記建設用リフトは、前記巻取装置によって塔状構造物の側部で上昇し、さらに、塔状構造物の頂部上方まで前記水平部材に沿って水平移動するので、塔状構造物の頂部上方に容易に位置することができる。そして、前記建設用リフトは、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記巻取装置によって漸次下降するので、作業員による塔状構造物の解体作業を連続的に補助することができる。ここで、前記足場は比較的狭い敷地に立設された塔状構造物の周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合においても、塔状構造物の解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【0155】
請求項18に記載の発明によれば、解体される塔状構造物の周囲に足場が組み立てられるとともに、前記建設用リフトは、前記上昇用ラックに沿って塔状構造物の側部で上昇し、さらに、塔状構造物の頂部上方まで前記水平移動用ラックに沿って水平移動することで、塔状構造物の頂部上方に容易に位置することができる。そして、前記建設用リフトは、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記下降用ラックに沿って漸次下降することで、作業員による塔状構造物の解体作業を連続的に補助することができる。ここで、前記足場は比較的狭い敷地に立設された塔状構造物の周囲にも容易に組み立てることができるものである。すなわち、塔状構造物が比較的狭い敷地に立設されている場合においても、塔状構造物の解体を作業員の解体作業の負担を軽減し、効率を上げながら行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置の全体構成を示す側断面図である。
【図2】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置の全体構成を示す平面図である。
【図3】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置によって煙突を解体している状況を示す側断面図である。
【図4】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る足場、マスト、建設用リフトを示す平断面図である。
【図5】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る昇路側水平移動用レール、降路側水平移動用レール、水平移動用桁等を用いて建設用リフトを水平移動している状況を示す側面図である。
【図6】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る昇路側水平移動用レール(降路側水平移動用レール)、水平移動用桁等を用いて建設用リフトを水平移動している状況を示す、(a)は平断面図、(b)は側断面図である。
【図7】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る固定ブラケットを用いて建設用リフトが上昇用マスト(下降用マスト)に固定された状態を示す、(a)は側断面図、(b)は平断面図である。
【図8】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る昇降吊りブラケット、固定ブラケット等を示す側断面図であり、(b)は、固定ブラケットを回動させて上昇用マスト(下降用マスト)に設けられた固定ピンに係合した状態を示す平断面図である。
【図9】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係るゴンドラが煙突の内部に吊り下げられた状態を示す側断面図である。
【図10】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置による煙突の解体工程(解体工事前工程)を示すフローである。
【図11】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置による煙突の解体工程(解体工事本工程)を示すフローである。
【図12】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場や上昇用マストを組み立てながら上昇させている状況を示す、(a)、(b)、互いに直交方向からの側断面図である。
【図13】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場や上昇用マストを組み立てながら上昇させている状況を示す側断面図である。
【図14】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場や上昇用マストを組み立てながら上昇させている状況を示す側断面図である。
【図15】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトが、煙突の頂部まで到達した状態を示す側断面図である。
【図16】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを煙突の頂部上方まで水平移動させている状況を示す側断面図である。
【図17】〔第1の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトに対し、コンクリート砕破機、鉄筋切断機等が吊り下げられた状態を示す側断面図である。
【図18】〔第2の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置によって煙突を解体している状況、及び、解体装置の昇降装置を示す側断面図である。
【図19】〔第2の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置の昇降装置を示す、(a)は側断面図、(b)は平断面図である。
【図20】〔第2の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場を組み立てながら上昇させている状況を示す側断面図である。
【図21】〔第2の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場を組み立てながら上昇させている状況を示す側断面図である。
【図22】〔第2の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場を組み立てながら上昇させている状況を示す側断面図である。
【図23】〔第2の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを、足場を組み立てながら上昇させている状況を示す側断面図である。
【図24】〔第3の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置によって煙突を解体している状況、及び、解体装置の昇降装置を示す側断面図である。
【図25】〔第3の実施の形態〕において、本発明に係る解体装置の昇降装置を示す、(a)は側断面図、(b)は平断面図である。
【図26】〔第3の実施の形態〕において、本発明に係る建設用リフトを昇路側から降路側へ移動させている状況を示す模式的な側面図である。
【符号の説明】
10 解体装置
11 足場
11a 枠組足場
11b ブラケット足場
11c マスト(ガイド部材)
11c1 上昇用マスト
11c2 下降用マスト
11c3 第1の水平レール(水平部材)
11c4 第2の水平レール(水平部材)
11c5 固定ピン(落下防止部材)
11d 工事用仮設エレベータ
12 建設用リフト
12b クレーン(揚重手段)
12c 昇降装置(昇降手段)
12c1 電動チェーンブロック(巻取装置)
12c2 昇降吊りブラケット
12c3 固定ブラケット(落下防止部材)
12d ガイドローラ
12f ゴンドラ
12h コンクリート砕破機(解体手段)
12i 鉄筋切断機(解体手段)
12j 養生シート
20 解体装置
21 足場
21a 枠組足場
21b ブラケット足場
21c ガイドレール(ガイド部材)
21d1 水平移動用レール(水平部材)
22 建設用リフト
22b クレーン(揚重手段)
22c 昇降装置(昇降手段)
22c1 電動チェーンブロック(巻取装置)
22c2 吊輪
22c3 クランプ(落下防止部材)
22d ガイドローラ
22h コンクリート砕破機(解体手段)
22i 鉄筋切断機(解体手段)
22j 養生シート
30 解体装置
31 足場
31a 枠組足場
31b ブラケット足場
31c ガイド柱(ガイド部材)
31d ラック(昇降手段)
31d1 上昇用ラック
31d2 下降用ラック
31d3 水平移動用ラック
32 建設用リフト
32b クレーン(揚重手段)
32c 昇降装置(昇降手段)
32c3 モータ(昇降手段)
32c4 ピニオン(ギア、昇降手段)
32c5 ガイドローラ
32h コンクリート砕破機(解体手段)
32i 鉄筋切断機(解体手段)
32j 養生シート

Claims (18)

  1. 解体される塔状構造物の周囲に組み立てられる足場と、
    前記足場に対して昇降可能な昇降手段を有し、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に設けられる建設用リフトとを備えることを特徴とする塔状構造物の解体装置。
  2. 前記建設用リフトには、解体手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の塔状構造物の解体装置。
  3. 前記建設用リフトには、揚重手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の塔状構造物の解体装置。
  4. 前記足場には、工事用仮設エレベータが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  5. 前記足場は、枠組足場と、この枠組足場に対して塔状構造物に向けて跳ね出して固定されるブラケット足場とであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  6. 前記ブラケット足場は、跳ねだし幅を調整可能であることを特徴とする請求項5に記載の塔状構造物の解体装置。
  7. 前記建設用リフトには、前記足場のうち塔状構造物の解体部近傍を、その周囲から覆う養生シートが吊り下げられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  8. 前記塔状構造物は煙突であり、
    前記建設用リフトには、煙突内部を昇降するゴンドラが吊り下げられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  9. 前記建設用リフトの落下を防止する落下防止部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  10. 前記足場に沿ってガイド部材が設けられ、
    前記建設用リフトには、前記ガイド部材にガイドされるガイドローラが設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  11. 前記昇降手段は、前記建設用リフトを吊り下げる紐状部材と、この紐状部材を巻き取るための巻取装置とであることを特徴とする請求項10に記載の塔状構造物の解体装置。
  12. 前記足場又は前記ガイド部材に対して設けられ、塔状構造物の側部で上昇した前記建設用リフトを塔状構造物の頂部上方まで水平移動させるための水平部材を有することを特徴とする請求項11に記載の塔状構造物の解体装置。
  13. 前記昇降手段は、前記足場に沿って設けられるラックと、前記建設用リフトに対して設けられるモータと、このモータに連結されて前記ラックに噛合するギアとであることを特徴とする請求項10に記載の塔状構造物の解体装置。
  14. 前記ラックは、前記建設用リフトを塔状構造物の側部で上昇させるための上昇用ラックと、前記建設用リフトを、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に漸次下降させるための下降用ラックと、前記上昇用ラックと前記下降用ラックとを連結し、塔状構造物の側部で上昇した前記建設用リフトを塔状構造物の頂部上方まで水平移動させるための水平移動用ラックとであることを特徴とする請求項13に記載の塔状構造物の解体装置。
  15. 前記巻取装置又は前記ラックは、前記ガイド部材に対して固定されていることを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の塔状構造物の解体装置。
  16. 前記ガイド部材は、前記足場に隣接して立設され、前記建設用リフトが昇降するためのマストであることを特徴とする請求項15に記載の塔状構造物の解体装置。
  17. 請求項12に記載の塔状構造物の解体装置を用いた塔状構造物の解体方法であって、
    塔状構造物の周囲に足場を組み立てるととともに、前記建設用リフトを塔状構造物の側部で前記巻取装置によって上昇させ、
    次に、前記建設用リフトを、塔状構造物の頂部上方まで前記水平部材に沿って水平移動させ、
    次に、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記建設用リフトを前記巻取装置によって漸次下降させながら、塔状構造物の解体を行うことを特徴とする塔状構造物の解体方法。
  18. 請求項14に記載の塔状構造物の解体装置を用いた塔状構造物の解体方法であって、
    塔状構造物の周囲に足場を組み立てるととともに、前記建設用リフトを塔状構造物の側部で前記上昇用ラックに沿って上昇させ、
    次に、前記建設用リフトを、塔状構造物の頂部上方まで前記水平移動用ラックに沿って水平移動させ、
    次に、塔状構造物の頂部上方に位置する状態に前記建設用リフトを前記下降用ラックに沿って漸次下降させながら、塔状構造物の解体を行うことを特徴とする塔状構造物の解体方法。
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