JP6655058B2 - 高炉及び高炉周辺設備の解体工法 - Google Patents

高炉及び高炉周辺設備の解体工法 Download PDF

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Description

本発明は、高炉及び高炉周辺設備の解体工法に係り、より詳しくは、重機を使用した安全で工期の短い高炉及び高炉周辺設備の解体工法に関する。
火力発電所の解体には約11月を要するが、迅速な解体が求められている。例えば、高炉は約90mと高く、ガス切断で切り出した部材をクレーンで吊ることによって搬出を行なっている。切り出したタービン部材を吊るには、ワイヤ掛けやガス切断が人手作業となり解体に時間を要する。近年、高層住宅の解体を目的として、ロングブームを備えた重機が製品化されている。例えばSK3500Dは、足廻りの安定した大型クローラと、油圧ショベル並みの高出力パワープラントと、65mに届くロングブームと、最大100tfを持ち上げるセパブーム、を備えている。ブームの先端に油圧カッターやジャイアントブレーカーが装着でき、厚い鉄板を切り取り掴んで地面に下ろすことや、コンクリート壁の破砕ができる。SK3500Dは、熱風炉や高炉ガスホルダーの高さをカバーして解体し、高炉本体の残銑等の超重量物を動かせるので、重機を使用した効率的な高炉及び高炉周辺設備の解体が望まれている。
特許文献1では、ロングブームを備えた重機でボイラ施設を解体することが提案されている。重機に装着した油圧カッターは、I型鋼、H型鋼などを切断でき、ガス切断による根回しと合わせて、支柱、支持部材、鉄皮、パイプなどの解体を効率よく行える。
特開2010−112003号公報
本発明の目的は、重機を使用した安全で工期の短い高炉及び高炉周辺設備の解体工法を提供することにある。
本発明による高炉及び高炉周辺設備の解体工法は、鋳床建屋を重機で解体する第1工程(S1)と、コンベヤ及びサイロを重機で解体する第2工程(S2)と、高炉ガスホルダーを重機で解体する第3工程(S3)と、熱風炉を重機で解体する第4工程(S4)と、高炉上部をクレーンで吊り取って解体する第5工程(S5)と、高炉下部を重機で解体する第6工程(S6)と、を備え、前記第5工程(S5)が、前記第1行程(S1)の終了後に開始され、前記第2工程(S2)と前記第3工程(S3)と前記第4工程(S4)が、前記第5工程(S5)と並行に進行され、高炉が重機で解体できる高さまで解体されて前記第5工程(S5)が終了し、かつ前記第4工程(S4)が終了すると、前記第6工程(S6)が開始されることを特徴とする。
前記第1工程(S1)は、鋳床建屋の側面が開口され、次に建屋内の部材が撤去され、最後に屋根の頂部が地面に引き落とされることを特徴とする。
前記第2工程(S2)は、傾斜するコンベヤの支柱と支柱の間の中央部が切断され、コンベヤが片持ち梁の状態とされ、その後両側の支柱に向かって、順次切り取ってゆくことを特徴とする。
前記第3工程(S3)は、平面視で高炉ガスホルダーの四分の一の側壁と屋根の一部が撤去され、次に屋根が中央部分と複数の周囲部分に分けて撤去され、次に残る四分の三の側壁上部が撤去され、最後に側壁下部が撤去されることを特徴とする。
前記第4工程(S4)では、熱風炉の屋根が、ガス切断の交点残し切りにより複数に分割され、その後、重機により屋根が撤去され、さらに熱風炉の上部から下部に向かって側壁が順次撤去されることを特徴とする。
前記第5工程(S5)では、高炉のマンテルが輪切りにされ、地面に吊り下ろされた後、運搬出可能な大きさに解体されることを特徴とする。
前記第6工程(S6)では、高炉の基礎の一側に瓦礫による傾斜部が形成され、重機で高炉の残銑滓が塊のまま引きずり出され、残銑滓の運搬出可能な大きさへの解体と高炉の基礎の解体が、並行して進められることを特徴とする。
解体構造物の一側に、アンカーとなる重りを有するハンガーネットが、クレーンで吊り下げられることを特徴とする。
前記第4工程(S4)では、煙突は、上部から所定の高さに側面を重機で切り取り、開口した側面底部を重機で水平に残し切りし、上部を重機で把持して倒すことを特徴とする。
前記第2工程(S2)では、サイロの脚は、ガス切断で一部を残して水平に切断され、さらに切断線の両端が下方向に垂直に伸びるように切断されることを特徴とする。
前記第6工程(S6)では、高炉下部に設けられたやぐら柱は、上部が重機で把持された状態で、ガス切断で一部を残して水平に切断され、さらに側面視でV字形に切り取られることを特徴とする。
本発明による高炉及び高炉周辺設備の解体工法によれば、まず鋳床建屋を重機で解体する第1工程(S1)を設けたので、例えば高炉の北側に、大きなスペースを確保できる。鋳床建屋を最初に解体し、跡地に高炉上部を吊り取る大型のクレーンを設置することで、高炉上部の吊り取り解体を行なう第5工程(S5)を開始できる。また、これと並行して、コンベヤ及びサイロを重機で解体する第2工程(S2)や、高炉ガスホルダーを重機で解体する第3工程(S3)や、高炉の南側にある熱風炉を重機で解体する第4工程(S4)を進めることができる。並行して解体を進行させるので、工期の短縮を図ることができる。
鋳床建屋の解体では、側面が開口され、次に建屋内の部材が撤去され、最後に屋根の頂部が、平坦になった地盤に引き落とされるので、屋根部材が建屋内の部材と混ざることがなく、容易に運び出せる。
第2工程(S2)では、コンベヤの支柱と支柱の間の中央部を切断し、コンベヤを片持ち梁の状態とし、その後両側の支柱に向かって、順次切り取ってゆくので、一方の支柱側と他方の支柱側の2箇所を切断して、コンベヤを落下させる場合に比較して、地面への衝撃を小さく危険も少ない。
第3工程(S3)では、まず高炉ガスホルダーの四分の一の側壁と屋根の一部が撤去されるので、重機が高炉ガスホルダー内に進入して、残る屋根の中央部分とその周囲部分を撤去できる。屋根が撤去されれば、残る四分の三の側壁上部が、円周方向に沿って容易に解体でき、残る四分の三の側壁下部も円周方向に沿って容易に撤去できる。
第4工程(S4)では、熱風炉の屋根が、ガス切断で交点残し切りにより複数に分割されるので、ブーム長の長い重機により容易に屋根を撤去できる。また、重機により、開口した熱風炉の上部から下部に向かって容易に側壁を撤去できる。
第5工程(S5)では、高炉のマンテルが輪切りにされ、地面に吊り下ろされた後、運搬出可能な大きさに解体されるので、マンテルを輪切りにする作業と、地上に下ろしたマンテルを運搬出可能な大きさに解体する作業を並行して進めることができる。
第6工程(S6)では、高炉の基礎の一側に傾斜部を形成し、重機で高炉の残銑滓が塊のまま引きずり出すので、残銑の運搬出可能な大きさへ解体する作業と、高炉の基礎を解体する作業を並行して進めることができる。残銑滓の塊が大きくても重機3台なら、約300トンの塊を引きずり出せる。
解体構造物の一側に、クレーンで吊り下げるハンガーネットを用意したので、解体部材の飛散を防止できる。また、クレーンを移動することで、ハンガーネットの位置を容易に変更できる。
第4工程(S4)では、煙突は、上部から所定の高さに側面を重機で切り取り、開口した側面底部の周囲の他の重機で水平に残し切りし、上部を把持した重機で倒すので、内部のレンガを崩して嵩を小さくしてから倒すことができ、また倒す煙突の長さも所定の長さなので、落下の衝撃も少ない。
第2工程(S2)では、サイロの脚は、ガス切断で一部を残して水平に切断され、さらに切断線の両端が下方向に垂直に伸びるように切断されるので、サイロを倒す際、切り残した部位に曲げ力を作用させて、ゆっくりとサイロを倒すことができる。
第6工程(S6)では、高炉下部に設けられたやぐら柱は、ガス切断で一部を残して水平に切断し、さらに側面視でV字形の切欠き部ができるように切断したので、V字の切欠きの方向にやぐら柱を倒すことができる。
本発明による高炉及び高炉周辺設備の解体工法のフローチャートである。 鋳床建屋の解体を示す説明図である。 鋳床建屋の解体を示す説明図である。 鋳床建屋の解体を示す説明図である。 鋳床建屋の解体を示す説明図である。 高炉上部の吊り取り解体を示す説明図である。 コンベヤの解体を示す説明図である。 コンベヤの解体を示す説明図である。 コンベヤの解体を示す説明図である。 コンベヤの解体を示す説明図である。(a)は支柱のガス切断を示す断面の平面図、(b)は正面図である。 コンベヤの解体を示す説明図である。 コンベヤの解体を示す説明図である。 サイロの解体を示す説明図である。 サイロの解体を示す説明図である。(a)はサイロの脚のガス切断を示す断面の平面図、(b)は正面図である。 サイロの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 ハンガーネットの設置状態を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 高炉ガスホルダーの解体を示す説明図である。 熱風炉の解体を示す説明図である。 熱風炉の解体を示す説明図である。(a)は、先行ガス切断される配管の断面の平面図、(b)はその正面図である。 熱風炉の解体を示す説明図である。 熱風炉の屋根のガス切断を示す説明図である。 熱風炉の解体を示す説明図である。 熱風炉の解体を示す説明図である。煙突の解体を示す。 熱風炉の解体を示す説明図である。煙突の解体を示す。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。熱風管のガス切断を示す。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。やぐら柱のガス切断を示す 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。炉壁のガス切断を示す。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。 高炉下部の解体を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明による高炉及び高炉周辺設備の解体工法を詳細に説明する。
図1は、本発明による高炉及び高炉周辺設備の解体工法のフローチャートである。高炉は約90mの高さがあり、60mのロングブームを備える重機でも届かないので、高炉上部はクレーンによる吊り取りとなる。高炉周辺設備としては、コンベヤ及びサイロ、高炉ガスホルダー、熱風炉をあげることができ、本実施例では、他の細かい周辺設備は説明を省略する。第1工程S1は、鋳床建屋90を重機で解体する工程である。鋳床建屋90は本実施例では高炉40の北側にあって、大きなエリアを占める。このエリアを平地にして、高炉上部を吊り取る大型クレーンを設置できるようにする。第2工程S2は、コンベヤ及びサイロを重機で解体する工程である。第3工程S3は、高炉ガスホルダーを重機で解体する工程である。第4工程S4は、熱風炉を重機で解体する工程である。第5工程S5は、高炉上部をクレーンで吊り取って解体する工程である。第6工程S6は、高炉下部を重機で解体する工程である。各工程を、矢印に従って進行させる。
図1に示すように、第5工程S5が、第1行程S1の終了後に開始され、第2工程S2と第3工程S3と第4工程S4が、第5工程S5と並行に進行されるようにした。高炉が重機で解体できる高さまで解体されて、第5工程S5が終了し、かつ第4工程S4が終了すると、第6工程S6が開始される。このように、クレーンによる解体と重機による解体を並行に進めたので、工期を約11カ月から約6カ月に短縮できる。
図2〜5は、鋳床建屋90の解体を示す説明図である。図2の丸囲み数字1は、配管の撤去である。図3の丸囲み数字2は、鋳床建屋90の一側面を開口させることを示す。図4の丸囲み数字3は、建屋内の部材(ここでは鋳床スラブ)の撤去である。図5の丸囲み数字4は、鋳床建屋90の屋根と側壁の撤去を示す。配管は、ガス切断による残し切りをしておく。最終的な切断は重機で行なう。解体材は、レンガ、アスファルト、コンクリート、スクラップなどに分別する。
図2に示すように、重機は、重機2、重機1、重ダンプ18を使用する。重機2はSK100と呼ばれる大型重機で、ブームの先端に配管を切断できる油圧カッターを装着している。重機1はSK500と呼ばれる大型重機で、バケットの容量は1.9mである。重ダンプ18は、重量が30〜40トンの部材を運搬できる。
図3に示すように、鋳床建屋90の一側面を開口させるため、重機3と散水機9が導入される。鋳床建屋90の高さは約20mである。重機3はSK2200と称する超大型重機で、31mのブーム先端には油圧カッター10が装着される。解体は散水しながら行なう。
図4に示すように、高床式の鋳床スラブの解体には、パワーのある重機4が使用される。重機4は、SK3500Dと称する大型重機で、10mのブーム先端には、油圧圧砕機(ニブラー)が装着される。重機2にはジャイアントブレーカー(図示せず)が装着され、打撃によりコンクリートを破砕する。なお、重機4は、ブーム長を53mのブームに組み替えることができる。
図5に示すように、鋳床スラブの解体が終了すると、建屋内に31mのブーム長さを有する重機3を進入させ、鋳床建屋90の屋根の頂部を油圧カッターで切断し、鋳床スラブが撤去された地面に引き落す。屋根の頂部は約26mである。図5の引出し円の中に示すように、重機3は、屋根の頂部から約25°以上離れてた位置で解体を行ない、約20°内(危険域)に解体した部材を引き落す。
図6は、高炉上部の吊り取り解体を示す説明図である。高炉40は、本実施例では約90mと高いので、高炉用大型クレーン15で吊り取り解体を行なう。高炉用大型クレーン15は、鋳床建屋90を撤去した跡地に設置する。高炉40は、マンテル40aを有する。マンテル40aは、鉄の釜で内部が耐火物(レンガ)で覆われている。マンテル40aは、1〜1.5mの厚さで輪切りにされ、高炉用大型クレーン15で、作業エリアに吊り下ろされる。輪切りにされる部材の重量は、約70〜120トンである。マンテルの輪切りにされた部材は、地面に吊り下ろされた後、運搬出可能な大きさに細かく解体される。高炉40の吊り取り解体は、約18mの高さまで行なう。それ以降は、重機で解体する。
図7〜12は、コンベヤ30の解体を示す説明図である。コンベヤ30は、微粉炭をサイロ20に搬送するコンベヤである。図7〜12の丸囲み数字1〜5の順番に解体を行なう。
図7に示すように、図面右側のコンベヤ30の折り返し点から、支柱30aまでのコンベヤ30を重機7で撤去する。重機7は、SK3500Dで、53mのブームを備える。支柱30aの高さは約23mである。図7に示すように、(1)上弦材を、矢印で示すように、中央から端部に向かって撤去する。(2)次に下弦材を、矢印で示すように、中央から端部に向かって撤去する。(3)残ったトラスが片持ち梁の状態で維持されるので、トラスの下側を中央から端部に向かって撤去する。(4)トラスの上側を中央から端部に向かって撤去する。このような撤去は、折り返し点から支柱30aまでのコンベヤ30を一気に落下させるものではないので、地盤への衝撃も少ない。
図8に示すように、支柱30aからサイロ20に至るコンベヤ30を重機7で撤去する。重機7は、SK3500Dで、53mのブームを備える。サイロの高さは約33mである。図8に示すように、(1)〜(4)の手順で解体する。この手順は、図7の手順と同じである。
図9に示すように、重機7を使用して支柱30aを転倒させる。(1)まず、53mのブームを備えた重機7で支柱30aの頂部を掴む。(2)この状態で、支柱30aの下部を水平ガス切断する。(3)その後、重機7で支柱30aを揺らし転倒させる。なお、図10に示すように、支柱30aの脚部のガス切断は、転倒する側を残して水平にガス切断を行なう。
図11に示すように、図面右側のコンベヤ30の折り返し点から、左側に下がる支柱までのコンベヤ30を重機3、重機2で撤去する。重機3は、SK2200Dで、31mのブームを備える。重機2はSK1000で、小型重機である。(1)小型の重機2で、左端の上弦材を切断する。(2)重機3でトラスの上部を掴み保持する。(3)重機2で右端の下弦材を切断する。(4)さらに、重機2で右端の上弦材を切断し、支柱30aから切り離す。(5)重機3でコンベヤ30を掴み降ろす。(6)左端の降伏した下弦材を切断して、衝撃吸収マウンド17の上に落下させる。
図12に示すように、図面中央の支柱から、その左側の支柱までのコンベヤ30を重機3、重機2で撤去する。手順は次のとおり、(1)小型の重機2で、左端の上弦材を切断する。(2)重機3でトラスの上部を掴み保持する。(3)重機2で右端の下弦材を切断する。(4)さらに、重機2で右端の上弦材を切断し、支柱30aから切り離す。(5)重機3でコンベヤ30を掴み降ろす。(6)左端の降伏した下弦材を切断して、地面に落下させる。
図13〜15は、サイロの解体を示す説明図である。図13に示すように、サイロ20の高さは約33mで、ブーム長さが41mのSK3500Dの重機6を使用する。重機6で頂部を掴んだ状態で、重機6から遠い側の2本の脚をガス切断する。図14に示すように、脚は水平ガス切断で残し切りされる。図15に示すように、サイロ20の屋根部を切り落とした状態で、サイロ20上部を掴み引き倒す。転倒される際、重機6は後進しながらサイロ20上部を引く。重心が転倒軸を越える角度で掴みを離す。ガス切断していないサイロの脚が折れ曲がって、サイロ20がマウント17上に落下する。
図16〜26は、高炉ガスホルダー50の解体を示す説明図である。図16に示すように、高炉ガスホルダー50は、直径が35mのタンクで、高さが約43mである。重機7は、ブーム長さが53mのSK3500Dである。高さ15m以下は、重機2のSK1000で解体を行なうものとする。図17〜19に示すように、平面視で、高炉ガスホルダー50の1/4を撤去する。まず、屋根から解体を行ない、次に側壁も撤去する。側壁の撤去で15m以下は、図19に示すように、重機2で行なう。この撤去は図17、18の丸囲み数字1で示す。側壁の一部が撤去されると、内部に重機2が進入できるので、図19に示すように、高炉ガスホルダー50内のボトム(底部)の撤去を行なう。丸囲み数字2で示す。
図20、図21に示すように、重機2に換えて高炉ガスホルダー50内に重機7を進入させ、屋根の撤去を行なう。丸囲み数字3、4、5、6の順に、重機7で屋根を切断し撤去する。図22、23に示すように、屋根が撤去されると、残る側壁を円周方向に沿って、丸囲み数字7、8の順に撤去する。柱2本分の長さを1ブロックとし、7つのブロックを順に撤去する。高炉ガスホルダー50の外側の一側(図22、23の左側)には、ハンガーネット14がクレーン16で吊り下げられる。これにより解体部材の飛散が防止される。
図24に示すように、ハンガーネット14は、縦が21m、横が21mの大きさで、下部の両側にアンカーの重り14aが地面に接するように設けられ、上部には、吊り下げロッド14bが設けられる。重量は約8トンである。クレーン16は、長さが約45mのものを使用した。図25、26に示すように、重機2を使用して、側壁の下部を円周方向に沿って、丸囲み数字9、10の順に撤去する。側壁は、Tフェンダー、アウターシールなどからなる。なお、ハンガーネット14は、図26に示すように、側壁の撤去が進むに従って、図面左側から図面上側に移動される。
図27〜33は、熱風炉の解体を示す説明図である。熱風炉60は本実施例では、高炉40の南側にある。図27に示すように、熱風炉60の配管設備60aは、重機3で行なわれる。重機3はブーム長さが23mのSK2200である。配管設備60aの管60bは、図28に示すように、先行ガス切断で残し切りされる。図29に示すように、熱風炉60は、高さが約43mなので、ブーム長さが53mSK3500の重機7で行なう。まず屋根の部分を撤去するが、図30に示すように、屋根は、複数に交点残しでガス切断を行なっておく。これにより容易に熱風炉60の屋根を撤去できる。屋根は、大きく120°の扇形3つに分割され、各扇形はさらに4つに分割されるようにガス切断される。図31に示すように、熱風炉60は、ステップ1〜ステップ6の順に行なう。すなわち丸囲み数字1〜6の順に撤去される。上から下に順次、レンガを掻き出しながらの撤去となる。熱風炉60の下部では、重機3すなわちSK2200が使用される。レンガの搬出には重機1が使用される。
図32、33に示すように、熱風炉60に隣接して設けられる煙突70は、約65mの高さがあるので、約40mより上部はクレーンによる吊り取りで撤去される。残る煙突70の下部はブーム長さ53mのSK3500Dすなわち重機7と、重機3とで解体する。煙突70は、重機7で上から所定の高さに側面が切り取られ、重機7で開口した側面底部の周囲を水平に残し切りした後、重機で上部を把持して倒す。これを繰り返すことで撤去される。
図34〜48は、高炉下部の解体を示す説明図である。解体は、丸囲み数字1〜10で示す。吊り取り解体が終了した時点での高炉下部の高さは、本実施例では約18mである。重機5、詳細にはブーム長さ32mのSK3500Dで解体を行なう。高炉40の下部には、マンテル40aがあり、その周囲には熱風管40bが環状に配置されている。図34、図35に示すように、熱風管40bの先行ガス切断(丸囲み数字1)を行ない、その後、重機5の油圧カッター10で熱風管40bを切断(丸囲み数字3)して、落下させる。なお、丸囲み数字2は、デッキの解体を示す。図36〜38は、熱風管40bの左右端を切断して落下させ、重機2、重機1でさらに細分化することを示す。丸囲み数字3−(1)、3−(2)、3−(3)で示す。図39、40に示すように、やぐら柱40cは、まず梁の部分が撤去され、次に柱の部分が倒される。丸囲み数字4、5で示す。図41に示すように、やぐら柱40cは、上部が重機で把持された状態で、ガス切断で一部を残して水平に切断され、さらに側面視でV字形に切り取られる。これにより、やぐら柱40cを容易に、転倒方向に転倒させることができる。図42、43に示すように、マンテルの炉壁40dは、先行ガス切断により、矩形状に残し切り切断され、その後、重機5で、引き剥がされ、炉壁40dが撤去される。丸囲み数字6で示す。図44に示すように、炉壁40dの一側が撤去されると、重機5(SK3500D)により内部の残銑を掻き出す。丸囲み数字7で示す。バケットは約10mの容量のものを使用する。図45に示すように、残りの炉壁40dを同様の手順で撤去する。丸囲み数字8で示す。図46に示すように、大きな固まった残銑滓80は、重機2に装着したジャイアントブレーカー11で破砕する。丸囲み数字9で示す。図47に示すように、破砕できない場合は、重機3、重機5、重機2の3台で、傾斜部81を降りるように引きずり出す。約300kgの塊であっても、引き出せる。丸囲み数字10で示す。その後、ワイヤーソーで運搬可能な重量になるまで分割する。この間、図48に示すように、残銑滓80の解体と、高炉基礎の解体を並行して進めること(丸囲み数字11で示す)ができる。
本発明は、工期の短い高炉及び高炉周辺設備の解体工法として好適である。
1 重機(SK500)
2 重機(SK1000)
3 重機(SK2200)31m
4 重機(3500D)10m
5 重機(3500D)32m
6 重機(3500D)41m
7 重機(3500D)53m
9 散水機
10 油圧カッター
11 ジャイアントブレーカー
14 ハンガーネット
14a 重り
14b 吊り下げロッド
15 高炉用大型クレーン
16 クレーン
17 マウンド
18 重ダンプ
19 ブーム式高所作業車
20 サイロ
20a 頭部
20b 本体部
20c 脚部
30 コンベヤ
30a 支柱
40 高炉
40a マンテル
40b 熱風管
40c やぐら柱
40d 炉壁
40e 基礎
50 高炉ガスホルダー
50a 屋根部
50b オープンベント
60 熱風炉
60a 配管設備
60b 管
70 煙突
80 残銑滓
81 傾斜部
90 鋳床建屋
S1 鋳床建屋の解体工程
S2 コンベヤ及びサイロの解体工程
S3 高炉ガスホルダーの解体工程
S4 熱風炉の解体工程
S5 高炉上部の解体工程
S6 高炉下部の解体工程

Claims (11)

  1. 鋳床建屋を重機で解体する第1工程(S1)と、
    コンベヤ及びサイロを重機で解体する第2工程(S2)と、
    高炉ガスホルダーを重機で解体する第3工程(S3)と、
    熱風炉を重機で解体する第4工程(S4)と、
    高炉上部をクレーンで吊り取って解体する第5工程(S5)と、
    高炉下部を重機で解体する第6工程(S6)と、を備え、
    前記第5工程(S5)が、前記第1行程(S1)の終了後に開始され、前記第2工程(S2)と前記第3工程(S3)と前記第4工程(S4)が、前記第5工程(S5)と並行に進行され、高炉が重機で解体できる高さまで解体されて前記第5工程(S5)が終了し、かつ前記第4工程(S4)が終了すると、前記第6工程(S6)が開始されることを特徴とする高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  2. 前記第1工程(S1)は、鋳床建屋の側面が開口され、次に建屋内の部材が撤去され、最後に屋根の頂部が地面に引き落とされることを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  3. 前記第2工程(S2)は、コンベヤの支柱と支柱の間の中央部が切断され、コンベヤが片持ち梁の状態とされ、その後両側の支柱に向かって、順次切り取ってゆくことを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  4. 前記第3工程(S3)は、平面視で高炉ガスホルダーの四分の一の側壁と屋根の一部が撤去され、次に屋根が中央部分と複数の周囲部分に分けて撤去され、次に残る四分の三の側壁上部が撤去され、最後に側壁下部が撤去されることを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  5. 前記第4工程(S4)では、熱風炉の屋根がガス切断の交点残し切りにより複数に分割され、その後、重機により屋根が撤去され、さらに熱風炉の上部から下部に向かって側壁が順次撤去されることを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  6. 前記第5工程(S5)では、高炉のマンテルが輪切りにされ、地面に吊り下ろされた後、運搬出可能な大きさに解体されることを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  7. 前記第6工程(S6)では、高炉の基礎の一側に瓦礫による傾斜部が形成され、重機で高炉の残銑滓が塊のまま引きずりだされ、残銑滓の運搬出可能な大きさへの解体と高炉の基礎の解体が、並行して進められることを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  8. 解体構造物の一側に、アンカーとなる重りを有するハンガーネットが、クレーンで吊り下げられることを特徴とする請求項1に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  9. 前記第4工程(S4)では、煙突は、上部から所定の高さに側面を重機で切り取り、開口した側面底部を重機で水平に残し切りし、上部を重機で把持して倒すことを特徴とする請求項5に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  10. 前記第2工程(S2)では、サイロの脚は、ガス切断で一部を残して水平に切断され、さらに切断線の両端が下方向に垂直に伸びるように切断されることを特徴とする請求項3に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
  11. 前記第6工程(S6)では、高炉下部に設けられたやぐら柱は、上部が重機で把持された状態で、ガス切断で一部を残して水平に切断され、さらに側面視でV字形に切り取られることを特徴とする請求項7に記載の高炉及び高炉周辺設備の解体工法。
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