JP4659563B2 - 解体用仮設足場装置及びこの装置を用いた超高構造物の解体方法 - Google Patents

解体用仮設足場装置及びこの装置を用いた超高構造物の解体方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、鋼製煙突等の先細り形状となった超高構造物を解体する際に作業足場として使用する解体用仮設足場装置及びこの装置を用いた超高構造物の解体方法に関する。
従来、煙突等の超高(例えば、100〜150m)で先細り形状となった構造物を解体する際に足場として、特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載された足場は、煙突の直径の変化に対応して複数枚のステップ床部材の重なり量を調整して床面が構成される作業床部を、上端で支持すると共に、組付けられる煙突の外形形状に合わせて複数基が煙突外壁面に沿って所定間隔をあけて配置され、昇降ジャッキのロッド伸縮動作を、煙突外壁面コンクリートの表面に高摩擦で押圧固定される上段支圧板と下段支圧板とを盛替えて支持することが可能なユニットフレームを主構造としている。
特開2004−176403号公報(図1〜図3)
しかしながら、前記従来の煙突の解体方法に用いる足場においては、未だ解決すべき以下のような問題があった。
昇降ジャッキにより上段支圧板と下段支圧板を煙突の外壁面に直接支持されるようにして、即ち、煙突の外壁面に高摩擦で押圧して煙突の外壁面に沿って昇降可能に構成しているので、構成が複雑になり、この結果、操作が複雑になってハンドリング性が悪く、また、重量が重くなると共に、高価なものとなった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、簡単な装置構成で、ハンドリング性が良好で、しかも、軽量で安価に構成できる解体用仮設足場装置及びこの装置を用いた超高構造物の解体方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る解体用仮設足場装置は、外断面が円形の超高構造物の上部から下部に所定距離毎に取付け取り外しを行いながら、その作業高さ位置にある該超高構造物を解体及び除去する解体用仮設足場装置であって、前記超高構造物に軸心を合わせ、かつ該超高構造物の周囲に隙間を有して配置する円又は多角形状のリングフレームと、前記リングフレームに対して放射状にスライド可能な水平部、及び該水平部の内側端部に固定され、前記超高構造物の外壁に沿って取り外し可能に取付けられる側壁当接部を有し、前記水平部の内側部には固定作業デッキが設けられ、前記超高構造物の周囲に実質均等配置される複数のスライドフレームとを備える。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記側壁当接部の主要部分は、前記水平部より下位置にあって、該側壁当接部には下部作業デッキが設けられてもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記超高構造物は先細り形状となって、隣合う前記スライドフレームの固定作業デッキを跨いで配置される仮設作業デッキを有してもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記超高構造物は鋼製煙突であって、上部から輪切りして解体して除去してもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記超高構造物は鉄筋コンクリート製煙突であって、上部から解体範囲をクラッシャーにより圧砕して除去してもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、複数本のワイヤロープにより複数の前記スライドフレームの側壁当接部を前記超高構造物の外周に胴巻きして固定してもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記リングフレームに対して所定位置にある前記スライドフレームを固定するストッパーが設けられてもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記スライドフレームの水平部の固定作業デッキは周方向に突出し、最小径位置にある前記スライドフレームの内側端部を連結してもよい。
第1の発明に係る解体用仮設足場装置において、前記スライドフレームの側壁当接部に複数のガイドローラを設けてもよい。
前記目的に沿う第2の発明に係る超高構造物の解体方法は、第1の発明に係る解体用仮設足場装置を用いて、外断面が円形の超高構造物を解体する方法であって、前記解体用仮設足場装置を前記超高構造物の作業高さ位置に配置して、該解体用仮設足場装置を前記超高構造物に固定する足場固定工程と、前記解体用仮設足場装置の前記固定作業デッキ及び必要に応じてこれを跨いで設置される仮設作業デッキ上で前記超高構造物の解体及び除去作業を行う構造物解体工程と、前記解体用仮設足場装置を前記超高構造物から固定解除する足場固定解除工程と、前記解体用仮設足場装置を前記超高構造物に沿ってスライド下降させる足場下降工程とを有し、前記足場固定工程、前記構造物解体工程、前記足場固定解除工程及び足場下降工程を所定回数繰り返して、前記超高構造物を順次上側から下側に解体する。
請求項1〜9記載の解体用仮設足場装置は、超高構造物の周囲に隙間を有して配置する円又は多角形状のリングフレームに対して放射状にスライド可能な水平部及び水平部の内側端部に固定され、超高構造物の外壁に沿って取り外し可能に取付けられる側壁当接部を有している複数のスライドフレームを備えており、しかも、水平部の内側部には固定作業デッキが設けられているので、外断面が円形の超高構造物の上部から下部に所定距離毎に取付け取り外しを行いながら、その作業高さ位置にある超高構造物を効率よく解体及び除去することができ、また、簡単な装置構成で、ハンドリング性が良好で、しかも、軽量で安価に構成できる。
特に、請求項2記載の解体用仮設足場装置においては、スライドフレームの側壁当接部の主要部分は、水平部より下位置にあって、側壁当接部には下部作業デッキが設けられているので、下部作業デッキ上でスライドフレームの固定及び固定解除作業が容易にできる。
請求項3記載の解体用仮設足場装置においては、超高構造物は先細り形状となって、隣合うスライドフレームの固定作業デッキを跨いで配置される仮設作業デッキを有しているので、スライドフレームのスライド下降作業が容易にでき、また、自重により装置を定位置に保持でき、この結果、安全な解体作業を行うことができる。
請求項4記載の解体用仮設足場装置においては、超高構造物は鋼製煙突であって、上部から輪切りして解体して除去するので、鋼製煙突の解体の作業性が向上する。
請求項5記載の解体用仮設足場装置においては、超高構造物は鉄筋コンクリート製煙突であって、上部から解体範囲をクラッシャーにより圧砕して除去するので、鉄筋コンクリート製煙突の解体の作業性が向上する。
請求項6記載の解体用仮設足場装置においては、複数本のワイヤロープにより複数のスライドフレームの側壁当接部を超高構造物の外周に胴巻きして固定するので、解体位置を任意に設定できる。
請求項7記載の解体用仮設足場装置においては、リングフレームに対して所定位置にあるスライドフレームを固定するストッパーが設けられているので、スライドフレームをリングフレームに確実に固定することができる。
請求項8記載の解体用仮設足場装置においては、スライドフレームの水平部の固定作業デッキは周方向に突出し、最小径位置にあるスライドフレームの内側端部を連結しているので、最小径位置にあるスライドフレームには仮設作業デッキを省略でき、また、その他の作業高さ位置では、周方向の長さの短い仮設作業デッキを使用することができる。
請求項9記載の解体用仮設足場装置においては、スライドフレームの側壁当接部に複数のガイドローラを設けているので、装置を超高構造物に沿って容易にスライド下降させることができる。
請求項10記載の超高構造物の解体方法は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置を用い、解体用仮設足場装置を作業高さ位置に配置して、超高構造物に固定する足場固定工程と、固定作業デッキ上で超高構造物の解体作業を行う構造物解体工程と、解体用仮設足場装置を超高構造物から固定解除する足場固定解除工程と、解体用仮設足場装置を超高構造物に沿ってスライド下降させる足場下降工程とを有し、各工程を所定回数繰り返して、超高構造物を順次上側から下側に解体するので、解体の作業性及び安全性が向上する。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る解体用仮設足場装置を鋼製煙突に固定した状態を示す説明図、図2は同解体用仮設足場装置の図1の高さ位置Xにおける平面図、図3は同解体用仮設足場装置の図1の高さ位置Zにおける平面図、図4は図2の矢視A−A断面図、図5は図4の矢視B−B断面図、図6は図5の矢視C−C断面図、図7は図4の矢視D−D断面図、図8は図4の矢視E−E断面図、図9は解体用仮設足場装置の地組みを示す説明図、図10は解体用仮設足場装置の上架準備を示す説明図、図11は解体用仮設足場装置の上架を示す説明図、図12は解体用仮設足場装置の固定を示す説明図、図13は鋼製煙突の解体を示す説明図、図14は解体用仮設足場装置の固定解除を示す説明図、図15は解体用仮設足場装置の下降を示す説明図、図16は鉄筋コンクリート製煙突の解体を示す説明図である。
図1〜図3に示すように、本発明の一実施の形態に係る解体用仮設足場装置10は、超高構造物の一例である外断面が円形で先細り形状の鋼製煙突11の上部から下部に所定距離毎に取付け取り外しを行いながら、その作業高さ位置Sにある鋼製煙突11を解体及び除去する装置であって、鋼製煙突11への固定と、鋼製煙突11の解体及び除去後の鋼製煙突11からの固定解除と、鋼製煙突11に沿った下降とを繰り返して行うようになっている。
なお、鋼製煙突11の上端の外径DT は、例えば、4〜6m(本実施の形態では5m)、下端の外径DB は、例えば、8〜12m(本実施の形態では10m)、高さHは、例えば、90〜150m(本実施の形態では120m)である。鋼製煙突11の外壁の傾斜角度αは、例えば、0〜2°(本実施の形態では1°48’)で、tanα=(DB −DT )/2Hである。
図1〜図4に示すように、解体用仮設足場装置10は、鋼製煙突11に軸心を合わせ、かつ鋼製煙突11の周囲に隙間を有して配置する正16角形状のリングフレーム12と、リングフレーム12に対して放射状にスライド可能な水平部13a、及び水平部13aの内側端部に固定され、鋼製煙突11の外壁11aに沿って取り外し可能に取付けられる側壁当接部13bを有し、水平部13aの内側部には固定作業デッキ14が設けられ、鋼製煙突11の周囲に実質均等(本実施の形態では8等分)配置される複数(本実施の形態では8個)のスライドフレーム13とを備えて構成されている。なお、リングフレーム12及びスライドフレーム13は主として軽量形鋼で形成されている。以下、これらについて詳細に説明する。
図2〜図4、図7及び図8に示すように、リングフレーム12は、鋼製煙突11の外周面を囲んで溝形材(本実施の形態では、C250×75×25×4.5)を使用して正16角形に形成された内側上部材15と、内側上部材15の外側に内側上部材15と同心に配置され、内側上部材15と同じサイズの溝形材で正16角形に形成された外側部材16と、内側上部材15の下方に間隔Kをあけて配置され、内側上部材15と略同じ平面形状を有し、筒状で断面が矩形の形鋼材からなる内側下部材17とを有している。
スライドフレーム13がスライドする部分(16辺のうち一つ置きの8辺)の内側上部材15と内側下部材17とは、周方向に所定の中心間距離Tをあけて、しかも、それぞれ間隔Sをあけて対向して配置されたアングル材からなる2組の垂直部材18、19により連結されている。
リングフレーム12は、内側上部材15と外側部材16との16個の対向する頂部同士を水平に連結する形鋼材からなる連結部材20と、対向する辺の中間位置同士を直交して水平に連結する形鋼材からなる連結部材21とを備えている。また、連結部材21の下方の傾斜した連結部材22により、内側下部材17の外側側面と外側部材16の下面とが連結されている。
図2に示すように、リングフレーム12は周方向に分割位置Vで8等分に分割されている。分割部分は、継ぎ目板材を用いてボルト及びナットにより連結されている。
図4〜図8に示すように、スライドフレーム13は、リングフレーム12の内側上部材15、内側下部材17及び垂直部材18、19で形成された2組のスライド空間Uをスライド可能で、しかも、周方向に中心間距離Tをあけて配置された溝形材(実施の形態では、C250×75×25×4.5)からなる対となるスライド部材23、24と、対となるスライド部材23、24の半径方向内側端にそれぞれ、連結板25、26を介してボルト及びナットにより着脱可能に、しかも、垂直に対して下方に沿って半径方向外側に傾斜角度α傾斜して取付けられた溝形材(実施の形態では、C250×75×25×4.5)からなる対となる固定用部材27、28とを有している。
スライドフレーム13は、更に、対となるスライド部材23、24の基部、中間部、先部をそれぞれ水平に連結する形鋼材からなる連結部材29、30、30aと、対となる固定用部材27、28を水平に連結し、しかも、固定用部材27、28と共に昇降タラップを構成するアングル材からなる連結部材31〜36とを有している。ここで、スライドフレーム13の水平部13aは、対となるスライド部材23、24及び連結部材29、30、30aを有しており、側壁当接部13bは、固定用部材27、28及び連結部材31〜36を有している。
水平部13aの対となるスライド部材23、24の長手方向中間位置と、側壁当接部13bの対となる固定用部材27、28の長手方向中間位置には、それぞれ、連結板37(38)、39(40)を介してブレス材41、42がボルト及びナットにより着脱可能に取付けられている。
図4及び図8に示すように、リングフレーム12の外側部材16の外側には、周方向に中心間距離Pをあけて、スライドフレーム13の対となるスライド部材23、24を固定するストッパー43、44が設けられている。なお、ストッパー43、44は、詳細な構造を説明しないが、ねじ機構により、スライド部材23、24をリングフレーム12に引き寄せたり、引き離したりすることができるようなっている。
スライドフレーム13の側壁当接部13bの固定用部材27、28の上下両端には、取付ブラケット45、46を介してガイドローラ47、48が取付けられている。ガイドローラ47、48は鋼製煙突11の外壁11aを上下方向に転動するが、図4に示すように、固定用部材27、28の半径方向内側面が鋼製煙突11の外周面に当接している状態では、ガイドローラ47、48は鋼製煙突11の外周面と僅少の隙間(例えば、5mm)をあけて配置されている。
図4及び図5に示すように、固定用部材27、28の半径方向外側には、上下方向に間隔をあけて先端部にチルホール49がそれぞれ形成された3個のブラケット50が溶接により固定されている。チルホール49を利用して、ワイヤロープ64〜66によりスライドフレーム13を鋼製煙突11の外周に胴巻きして固定することができる(図12参照)。
図4〜図6に示すように、固定用部材27、28の下端部外側には、鋼製煙突11にスライドフレーム13を固定したり、また、固定を解除する作業を行うことができる下部作業デッキ51が設けられている。下部作業デッキ51は周方向中央に配置される平面視して矩形状の中央部52と、中央部52の周方向両側に一体的に設けられ、平面視して台形状の端部53、54とを備えている。中央部52の中心部には、平面視して矩形状のハッチ55が設けられている。また、下部作業デッキ51の半径方向外側には周方向に沿って、手摺56が取付けられている。なお、下部作業デッキ51は形鋼を溶接して形成した枠材の上面にチェッカープレートが取付けられた構造となっている。
スライドフレーム13上に形成された固定作業デッキ14は、平面視して下部作業デッキ51と同じ構造で、略台形状に形成されており、図1及び図2に示す鋼製煙突11の上部の高さ位置Xでは、スライドフレーム13が最小径位置にあり、隣接する固定作業デッキ14の周方向端部は実質的に接しており、8個の固定作業デッキ14により、鋼製煙突11の外周を囲んで略リング状の作業デッキが形成されることになる。しかし、解体用仮設足場装置10が図3に示す鋼製煙突11の下上の高さ位置Zに固定される場合には、隣接する固定作業デッキ14の周方向端部間に間隔GZ が形成されることになる。また、解体用仮設足場装置10が図1に示す高さ位置Y(高さ位置Xと高さ位置Zとの中間)にある場合では、隣接する固定作業デッキ14の周方向端部間には、間隔GZ より小さい間隔が生じる。
隣接する固定作業デッキ14の周方向端部間に発生する間隔を塞ぐために、図3に示すように、仮設作業デッキ14aが設けられている。仮設作業デッキ14aは複数(本実施の形態では4個)の木材製の作業用足場材57が並べて隣合う固定作業デッキ14間に跨がせて配置されており、作業用足場材57は幅がW、長さがLで、番線等で固定するようになっている。また、仮設作業デッキ14aの半径方向外側には、固定作業デッキ14の外側に設けられた隣合う手摺58間の隙間を塞ぐために必要の長さの仮設手摺が着脱可能に設けられている。
固定作業デッキ14の周方向中央には、下部作業デッキ51と同様、下部作業デッキ51から、連結部材31〜36を有する昇降タラップを経由して固定作業デッキ14に乗込むためのハッチ(図示せず)が形成されている。
次に、解体用仮設足場装置10を用いた本発明の一実施の形態に係る超高構造物の解体方法について、主として図9〜図15を参照しながら、詳細に説明する。
まず、事前作業として、鋼製煙突11の周辺の立入禁止区域の設置及びクレーン用の敷鉄板の養生を行い、敷鉄板上でクレーン(図示せず)の組立を行う。
次いで、図9に示すように、鋼製煙突11の周辺の地上(GL)にて、8組の地組み用仮置き台59、60を用いて解体用仮設足場装置10を地組みする。この際、スライドフレーム13のリングフレーム12に対するスライド位置は、図1の高さ位置X(鋼製煙突11の外径DX 、本実施の形態では、DX =5000mm)に合わせる。また、地組み用仮置き台59、60のレベルやスライドフレーム13の転倒防止、更に、スライドフレーム13のスライド状況を確認する。なお、ストッパー43、44により、スライドフレーム13をリングフレーム12に固定しておく。
図10に示すように、8点吊り用治具61を介してクレーンにより、地組みされた解体用仮設足場装置10を上架する準備をするため作業者62が解体用仮設足場装置10の固定作業デッキ14に乗込む。この際、解体用仮設足場装置10を設置する鋼製煙突11に支障となるものを事前に撤去しておく。
図11に示すように、クレーンにより解体用仮設足場装置10を巻上げて鋼製煙突11の所定の高さ位置Xに上架する(図1参照)。
図12に示すように、作業者63、62が解体用仮設足場装置10の下部作業デッキ51及び固定作業デッキ14に乗込み、8台のスライドフレーム13の固定用部材27、28を鋼製煙突11の外周の上下に間隔をあけて設けた3本のワイヤロープ64〜66により鋼製煙突11の外周に胴巻きして固定する(足場固定工程)。
図13に示すように、固定作業デッキ14に乗った作業者62がガス切断機により鋼製煙突11の作業高さ位置Sで鋼製煙突11の切断位置Qを輪切りに切断し、クレーンにより輪切りにされた部分を地上に下す(構造物解体工程)。なお、輪切りした下端部の周方向4ヶ所に切断により約150mm角の玉掛部を形成し、8点吊り用治具61を介してクレーンにより搬送する。
図14に示すように、8点吊り用治具61を地上からクレーンにより上架し、解体用仮設足場装置10に玉掛けした後、ストッパー43、44により、スライドフレーム13をリングフレーム12に対してスライド可能とした状態で、3本のワイヤロープ64〜66を取り外して解体用仮設足場装置10を鋼製煙突11の外周から固定解除する(足場固定解除工程)。なお、ワイヤロープ64〜66の固定及び固定解除には、例えば、手動の緊張手段等を使用する。
図15に示すように、解体用仮設足場装置10をクレーンにより吊下げた状態で、解体用仮設足場装置10を鋼製煙突11の外周に沿ってスライドしながら下降させる(足場下降工程)。その後、次の解体位置の直下の作業高さ位置でストッパー43、44により、スライドフレーム13をリングフレーム12に固定し、図12と同様、解体用仮設足場装置10を3本のワイヤロープ64〜66により鋼製煙突11の外周に胴巻きして再び固定する。なお、次回からは、固定作業デッキ14間の間隔に応じた長さの仮設作業デッキ14aを固定作業デッキ14間に跨いで配置すると共に、隣合う手摺58間の隙間を塞ぐために必要の長さの仮設手摺を設ける。
以下、足場固定工程、構造物解体工程、足場固定解除工程及び足場下降工程を所定回数繰り返して、図1に示すように、鋼製煙突11を順次上側から下側に沿って解体する。
この際、スライドフレーム13を外側にスライドさせて、例えば、鋼製煙突11に設けられている支持リング及びマンホール等の既設物を容易に回避しながらスライドフレーム13を降下することができるので、既設物の取り外し及び取付けの手間が無くなる。
図1及び図3に示す高さ位置Zの鋼製煙突11の外径DZ は、本実施の形態では、DZ =9500mmである。
なお、本実施の形態では、鋼製煙突11の全重量(ライニングを含む)は約500トン、輪切りブロック数は合計14個であり、ブロックの1個当たりの重さは、最下段のブロックが約25トン、その他のブロックは15〜25トンである。また、最下段のブロックは建設機械で解体される。
図16には、本発明の一実施の形態に係る超高構造物の解体方法の変形例を示しており、超高構造物はこの場合、鉄筋コンクリート製煙突67である。
この解体方法は、鋼製煙突11の場合と比較して解体位置で輪切りにして切断した部分をクレーンで下ろす代わりに、輪切り部分に相当する解体範囲をクラッシャー68により圧砕して、圧砕された解体ガラは筒内に落とすようにしている。なお、落下した解体ガラは地上の開口部より搬出される。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の解体用仮設足場装置及び該装置を用いた超高構造物の解体方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本実施の形態では、固定作業デッキの下方位置に、鋼製煙突にスライドフレームを固定及び固定解除する作業を行うことができる下部作業デッキを設けたが、これに限定されず、必要に応じて、下部作業デッキを省略することもできる。
煙突の解体工事に適用したが、これに限定されず、必要に応じて、煙突の建設及び改造工事にも適用できる。
鋼製煙突11は先細り形状としたが、これに限定されず、必要に応じて、直円筒であってもよい。この場合には、煙突本体に吊りピースを複数溶接し、この吊りピースにチェーンブロック(又はこれに類するもの)を取付け、チェーンブロックによりスライドフレームを吊り、固定する。
リングフレームは正16角形としたが、これに限定されず、必要に応じて、円状又はその他の正多角形とすることもできる。
スライドフレームを8個使用したが、これに限定されず、必要に応じて、3〜7個又は9個以上使用することもできる。
3本のワイヤロープによりスライドフレームの側壁当接部を鋼製煙突の外周に胴巻きして固定したが、これに限定されず、必要に応じて、1、2本又は4本以上のワイヤロープを使用することもできる。
スライドフレーム13の水平部13aの固定作業デッキ14は、下部作業デッキ51の端部53、54のように周方向に突出し、最小径位置にあるスライドフレームの内側端部を連結するようにしたが、これに限定されず、必要に応じて、周方向に突出しなくてもよい。
本発明の一実施の形態に係る解体用仮設足場装置を鋼製煙突に固定した状態を示す説明図である。 同解体用仮設足場装置の図1の高さ位置Xにおける平面図である。 同解体用仮設足場装置の図1の高さ位置Zにおける平面図である。 図2の矢視A−A断面図である。 図4の矢視B−B断面図である。 図5の矢視C−C断面図である。 図4の矢視D−D断面図である。 図4の矢視E−E断面図である。 解体用仮設足場装置の地組みを示す説明図である。 解体用仮設足場装置の上架準備を示す説明図である。 解体用仮設足場装置の上架を示す説明図である。 解体用仮設足場装置の固定を示す説明図である。 鋼製煙突の解体を示す説明図である。 解体用仮設足場装置の固定解除を示す説明図である。 解体用仮設足場装置の下降を示す説明図である。 鉄筋コンクリート製煙突の解体を示す説明図である。
符号の説明
10:解体用仮設足場装置、11:鋼製煙突(超高構造物)、11a:外壁、12:リングフレーム、13:スライドフレーム、11a:水平部、11b:側壁当接部、14:固定作業デッキ、14a:仮設作業デッキ、15:内側上部材、16:外側部材、17:内側下部材、18、19:垂直部材、20:連結部材、21:連結部材、22:連結部材、23、24:スライド部材、25、26:連結板、27、28:固定用部材、29、30、30a:連結部材、31〜36:連結部材、37〜40:連結板、41、42:ブレス材、43、44:ストッパー、45、46:取付ブラケット、47、48:ガイドローラ、49:チルホール、50:ブラケット、51:下部作業デッキ、52:中央部、53、54:端部、55:ハッチ、56:手摺、57:作業用足場材、58:手摺、59、60:地組み用仮置き台、61:8点吊り用治具、62:作業者、63:作業者、64〜66:ワイヤロープ、67:鉄筋コンクリート製煙突(超高構造物)、68:クラッシャー

Claims (10)

  1. 外断面が円形の超高構造物の上部から下部に所定距離毎に取付け取り外しを行いながら、その作業高さ位置にある該超高構造物を解体及び除去する解体用仮設足場装置であって、
    前記超高構造物に軸心を合わせ、かつ該超高構造物の周囲に隙間を有して配置する円又は多角形状のリングフレームと、
    前記リングフレームに対して放射状にスライド可能な水平部、及び該水平部の内側端部に固定され、前記超高構造物の外壁に沿って取り外し可能に取付けられる側壁当接部を有し、前記水平部の内側部には固定作業デッキが設けられ、前記超高構造物の周囲に実質均等配置される複数のスライドフレームとを備えることを特徴とする解体用仮設足場装置。
  2. 請求項1記載の解体用仮設足場装置において、前記側壁当接部の主要部分は、前記水平部より下位置にあって、該側壁当接部には下部作業デッキが設けられていることを特徴とする解体用仮設足場装置。
  3. 請求項1及び2のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、前記超高構造物は先細り形状となって、隣合う前記スライドフレームの固定作業デッキを跨いで配置される仮設作業デッキを有することを特徴とする解体用仮設足場装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、前記超高構造物は鋼製煙突であって、上部から輪切りして解体して除去することを特徴とする解体用仮設足場装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、前記超高構造物は鉄筋コンクリート製煙突であって、上部から解体範囲をクラッシャーにより圧砕して除去することを特徴とする解体用仮設足場装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、複数本のワイヤロープにより複数の前記スライドフレームの側壁当接部を前記超高構造物の外周に胴巻きして固定することを特徴とする解体用仮設足場装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、前記リングフレームに対して所定位置にある前記スライドフレームを固定するストッパーが設けられていることを特徴とする解体用仮設足場装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、前記スライドフレームの水平部の固定作業デッキは周方向に突出し、最小径位置にある前記スライドフレームの内側端部を連結することを特徴とする解体用仮設足場装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置において、前記スライドフレームの側壁当接部に複数のガイドローラを設けたことを特徴とする解体用仮設足場装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の解体用仮設足場装置を用いて、外断面が円形の超高構造物を解体する方法であって、
    前記解体用仮設足場装置を前記超高構造物の作業高さ位置に配置して、該解体用仮設足場装置を前記超高構造物に固定する足場固定工程と、
    前記解体用仮設足場装置の前記固定作業デッキ上で前記超高構造物の解体及び除去作業を行う構造物解体工程と、
    前記解体用仮設足場装置を前記超高構造物から固定解除する足場固定解除工程と、
    前記解体用仮設足場装置を前記超高構造物に沿ってスライド下降させる足場下降工程とを有し、
    前記足場固定工程、前記構造物解体工程、前記足場固定解除工程及び足場下降工程を所定回数繰り返して、前記超高構造物を順次上側から下側に解体することを特徴とする超高構造物の解体方法。
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