JP2008215188A - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

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重明 山室
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Abstract

【課題】 、ベーン背圧溝へ吸入圧を十分に供給し、ベーンの飛び出し性を向上させてベーンとカムリングとの衝突音を抑制した可変容量型ベーンポンプを提供する。
【解決手段】 プレッシャープレートおよびリアボディのロータとの摺動面であって、吸入領域および吐出領域に対応する位置に形成され、ロータのスロットの基部に作動油を供給・吐出する吸入側・吐出側ベーン背圧溝とを有する可変容量型ベーンポンプにおいて、リアボディの保持孔と吸入側ベーン背圧溝との間、またはプレッシャープレートの貫通孔と吸入側ベーン背圧溝との間に形成され、これら保持孔または貫通孔と吸入側ベーン背圧溝とを連通する連通凹部を有することとした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、可変容量型ベーンポンプに関する。
従来、特許文献1に記載されるベーンポンプにあっては、吸入領域におけるベーン背圧溝にポンプ吸入圧を導入することにより、ベーン先端部のカムリング内周面への押し付け力を低減し、ベーンとカムリングとの摩擦損失を低減している。
特開2005−264770号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、吸入領域のベーン背圧溝への吸入圧の導入が不十分な場合、ベーンの飛び出し不良となり、吸入領域の途中からベーンがカムリング内周面に当接するため、ベーンとカムリングとの衝突音が発生するという問題があった。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ベーン背圧溝へ吸入圧を十分に供給し、ベーンの飛び出し性を向上させてベーンとカムリングとの衝突音を抑制した可変容量型ベーンポンプを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、ポンプボディと、前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、前記ポンプボディ内であって移動可能に設けられるとともに、環状に形成され、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、前記カムリングの偏心量を制御する制御手段と、前記駆動軸を保持する保持孔を有し、前記ポンプボディを閉塞するリアボディと、前記ポンプボディに収容され、前記駆動軸が貫通される貫通孔を有し、軸方向一方側から吐出圧を受けることにより前記ロータ側に付勢されるプレッシャープレートと、前記リアボディと前記プレッシャープレートに設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、前記プレッシャープレートおよび前記リアボディの前記ロータとの摺動面であって、吸入領域に対応する位置に形成され、前記ロータのスロットの基部に作動油を供給する吸入側ベーン背圧溝と、前記プレッシャープレートおよび前記リアボディの前記ロータとの摺動面であって、吐出領域に対応する位置に形成され、吐出圧が導入されるとともに、前記ロータのスロットの基部にこの吐出圧を供給する吐出側ベーン背圧溝とを有する可変容量型ベーンポンプにおいて、前記リアボディの保持孔と前記吸入側ベーン背圧溝との間、または前記プレッシャープレートの前記貫通孔と前記吸入側ベーン背圧溝との間に形成され、これら保持孔または貫通孔と前記吸入側ベーン背圧溝とを連通する連通凹部を有することとした。
よって、ベーン背圧溝へ吸入圧を十分に供給し、ベーンの飛び出し性を向上させてベーンとカムリングとの衝突音を抑制した可変容量型ベーンポンプを提供できる。
以下、本発明の可変容量型ベーンポンプを実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[ベーンポンプの概要]
図1はベーンポンプ1の軸方向断面図(図2のI−I断面)、図2は径方向断面図(図1のIV−IV断面)である。図2ではカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合(偏心量最大)を示す。
なお、駆動軸2の軸方向をx軸とし、ポンプボディ11、リアボディ12へ駆動軸2が挿入される方向を正方向とする。また、カムリング4の揺動を規制するスプリング201(図2参照)の軸方向であってカムリング4を付勢する方向をy軸負方向、x、y軸と直交する軸であって吸入通路IN側をz軸正方向とする。
ベーンポンプ1は、駆動軸2、ロータ3、カムリング4、アダプタリング5、ハウジング10を有する。駆動軸2はエンジンとプーリを介して接続し、ロータ3と一体回転する。
ロータ3の外周には軸方向溝である複数のスロット31が放射状に形成され、各スロット31にベーン32が径方向に出没可能に挿入される。また、各スロット31の内径側端部には背圧室33が設けられ、作動油が供給されてベーン32を径方向外側に付勢する。
ハウジング10はポンプボディ11およびリアボディ12から形成される。ポンプボディ11はx軸正方向側に開口する有底カップ形状であり、底部111には円盤状のプレッシャープレート6が収装される。ポンプボディ11内周部であるポンプ要素収容部112であってプレッシャープレート6のx軸正方向側には、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3が収装される。
リアボディ12はx軸正方向側からアダプタリング5、カムリング4、およびロータ3と液密に当接し、アダプタリング5、カムリング4、およびロータ3はプレッシャープレート6およびリアボディ12に挟持されることとなる。
プレッシャープレート6およびリアボディ12には保持孔66、123が設けられて駆動軸2が挿入される。駆動軸2の外周には荷重受け用のブッシュ400が設けられて軸支される。
また、プレッシャープレート6のx軸正方向側面61およびリアボディ12のx軸負方向側面120にはそれぞれ吸入ポート62,121および吐出ポート63,122が設けられ、吸入通路IN、吐出口OUTと接続してロータ3とカムリング4の間に形成されるポンプ室Bへの作動油の給排を行う。
この吸入ポート62,121は複数のポンプ室Bの容積が増大する領域(吸入領域A2z+)に開口し、吐出ポート63,122は複数のポンプ室の容積が縮小する領域(吐出領域A2z−)に開口する。
アダプタリング5はy軸側を長軸、z軸側を短軸とする略楕円状の円環部材であり、外周側においてポンプボディ11に収装されるとともに、内周側においてカムリング4を収装する。ポンプ駆動時にポンプボディ11内で回転しないよう、アダプタリング5はピン40aによりポンプボディ11に対し回転を規制される。
カムリング4は略真円の円環状部材であり、外周はアダプタリング5の短軸とほぼ同径に設けられている。したがって、略楕円状のアダプタリング5に収装されることにより、アダプタリング5内周とカムリング4外周の間には流体圧室Aが形成され、カムリング4はアダプタリング5内においてy軸方向に揺動可能となる。
また、アダプタリング内周面53のz軸正方向端部にはシール部材50(第1シール部材)が設けられ、z軸負方向端部には支持面が形成される。アダプタリング5はこの支持面Nにおいてカムリング4のz軸負方向を係止する。
支持面には支持板40が設けられ、この支持板40とシール部材50により、カムリング4とアダプタリング5との間の流体圧室Aはy軸負、正方向に画成されて第1、第2流体圧室A1,A2を形成する。
ロータ3の外径はカムリング内周41よりも小径に設けられ、カムリング4内周側に収装される。カムリング4が揺動し、ロータ3とカムリング4の相対位置が変化した場合であっても、ロータ3の外周はカムリング内周41と当接しないよう設けられている。
また、揺動によりカムリング4が最もy軸負方向に位置する場合、カムリング内周41とロータ3外周との距離はy軸負方向側において最大となる。カムリング4が最もy軸正方向に位置する場合は、同様に距離Lはy軸正方向側において最小となる。
ベーン32の径方向長さは距離Lの最大値よりも大きく設けられており、そのためベーン32は、カムリング4とロータ3との相対位置によらず、常にスロット31に挿入されつつカムリング内周41に当接した状態を維持することとなる。これにより、ベーン32は常時背圧室33から背圧を受け、カムリング内周41と液密に当接する。
したがって、カムリング4とロータ3との間の領域は、隣り合うベーン32によって常時液密に画成されてポンプ室Bを形成する。揺動によりロータ3とカムリング4が偏心状態にあれば、ロータ3の回転に伴って各ポンプ室Bの容積が変化する。
プレッシャープレート6およびリアボディ12に設けられた吸入ポート62,121および吐出ポート63,122は、ロータ3の外周に沿って設けられ、各ポンプ室Bの容積変化により作動油の給排が行われる。
アダプタリング5のy軸正方向端部には径方向貫通孔51が設けられている。また、ポンプボディ11のy軸正方向端部にはプラグ部材挿入孔114が設けられ、有底カップ形状のプラグ部材70が挿入されてポンプボディ11、リアボディ12外部との液密を保つ。
このプラグ部材70の内周にはスプリング201がy軸方向に伸縮可能に挿入され、アダプタリング5の径方向貫通孔51を貫通してカムリング4に当接し、y軸負方向へ付勢する。
スプリング201は揺動量が最大となる方向にカムリング4を付勢し、圧力の安定しないポンプ始動時において吐出量(カムリング4揺動位置)を安定させるものである。
[第1、第2流体圧室への作動油の供給]
アダプタリング5のz軸正方向側であってシール部材50のy軸負方向側には貫通孔52が設けられている。この貫通孔52はそれぞれポンプボディ11内に設けられた油路113を介して制御バルブ7へ連通し、y軸負方向側の第1流体圧室A1と制御バルブ7を接続する。油路113は制御バルブ7を収容するバルブ収装孔115に開口し、ポンプ駆動に伴って制御圧が第1流体圧室A1に導入される。
アダプタリング5に設けられた貫通孔52をアダプタリング5の軸方向幅の中央に設けることにより、アダプタリング5外周面がシール面となってリークを低減する。
制御バルブ7は油路21,22を介して吐出ポート63,122と接続する。油路22上にはオリフィス8が設けられ、制御バルブ7にはオリフィス8の上流圧である吐出圧と、オリフィス8の下流圧が導入される。このとの差圧とバルブスプリング7aによって制御バルブ7は駆動され、制御圧を生成する。
したがって第1流体圧室A1には制御圧が導入され、この制御圧は吸入圧、吐出圧に基づき生成されるため、制御圧≧吸入圧となる。
一方、第2流体圧室A2には第1低圧供給通路160を介して吸入圧が導入される。この第1低圧供給通路160はポンプボディ11において吸入通路INとx軸負方向側面120とを連通し、吸入通路INと第2流体圧室A2とを接続する油路であって、カムリング4の揺動位置によらず常に第2流体圧室A2のz軸正方向側領域A2z+に開口する。これによりz軸正方向側領域A2z+は吸入圧となる。
したがって第2流体圧室A2には常時吸入圧が導入され、これにより本願ベーンポンプ1では第1流体圧室A1の液圧P1のみ制御される。一方、第2流体圧室A2の液圧P2は制御されず常時P2=吸入圧となる。これにより、第2流体圧室A2は常時安定した圧力とすることが可能となり、油圧外乱を防止して安定したカムリング4の揺動制御が実行可能となる。
[カムリングの揺動]
カムリング4が第1流体圧室A1の圧力P1から受けるy軸正方向の付勢力が、第2流体圧室A2の油圧P2とスプリング201から受けるy軸負方向の付勢力の和よりも大きくなれば、カムリング4は支持板40を回転中心としてy軸正方向に揺動する。揺動によりy軸正方向側のポンプ室By+(吸入領域)は容積が拡大し、y軸負方向側のポンプ室By-(吐出領域)は容積が減少する。
y軸負方向側のポンプ室By-の容積が減少すると、単位時間あたりに吸入ポート62,121から吐出ポート63,122へ供給される油量が減少し、オリフィス8の上流圧と下流圧の差圧が低下する。これにより、制御バルブ7はバルブスプリング7aにより押し戻され、制御バルブ7の制御圧が下げられる。よって第1流体圧室A1の圧力P1も低下し、y軸負方向への付勢力の和に抗し切れなくなると、カムリング4はy軸負方向側に揺動する。
y軸正、負方向の付勢力がほぼ等しくなると、カムリング4に作用するy軸方向の力が釣り合ってカムリング4は静止する。これにより油量が増加するとオリフィス8の差圧が上昇し、制御バルブ7はバルブスプリング7aを押してバルブ制御圧が上昇する。このため上記とは逆にカムリング4はy軸正方向へ揺動する。実際にはカムリング4は揺動ハンチングを起こすことなく、オリフィス8のオリフィス径とスプリング7aとにより設定された流量が一定となるように、カムリング4の偏心量が決定される。
[ベーン背圧室への吸入圧(低圧)導入]
図3は図1のII−II断面図、図4はIII−III断面図、図5は図4の拡大図である。リアボディ12には第1低圧供給通路160、第2低圧供給通路190、および接続通路200が設けられている。
(リアボディ側からの吸入圧供給)
第1低圧供給通路160は吸入通路INと第2流体圧室A2とを接続し(図2、図4参照)、第2低圧供給通路190は吸入通路INとリアボディ吸入ポート121を接続する。
また、リアボディ12には接続通路200がさらに設けられ、第2低圧供給通路190から分岐して吸入通路INと第1吸入側ベーン背圧溝130bを接続する。この第1吸入側ベーン背圧溝130bはリアボディ12側からベーン32の背圧室33に接続し、背圧室33に吸入圧を供給する。
(プレッシャープレート側からの吸入圧供給)
プレッシャープレート6のx軸側正方向面61には互いに接続する低圧導入口170、および接続通路180が設けられている。低圧導入口170は第2流体圧室A2を介して第1低圧供給通路160に接続し、低圧導入口170、および接続通路180に吸入圧が導入される。
この低圧導入口170は、第2流体圧室A2と直接接続する接続部171、軸中心方向に延在する延在部172から形成され、低圧導入口170はこの延在部172において接続通路180と接続する。接続通路180は内周側において連通凹部300と接続する。
なお、接続部171はプレッシャープレート6をx軸方向に貫通し、延在部172はプレッシャープレート6のx軸負方向側面65に設けられている。また、接続通路180はプレッシャープレート6をx軸方向に貫通し、これにより低圧導入口170、接続通路180はプレッシャープレート6の吸入ポート62とは連通しない。
また、接続通路180はプレッシャープレート6のx軸側正方向面61側からベーン32の背圧室33に接続する。したがって、吸入圧は第1低圧供給通路160、低圧導入口170、および接続通路180を介して背圧室33に供給される。
これにより、背圧室33にはリアボディ12側およびプレッシャープレート6側の両側から吸入圧が供給されることとなり、背圧室33に吸入圧を確実に供給してスロット31からのベーンの飛び出し性を確保する。また、低圧導入口170が第2流体圧室A2に開口するため、流路抵抗が小さくなる。
[連通凹部の詳細]
連通凹部300aはプレッシャープレート6の貫通孔66と吸入側ベーン背圧溝130aの間に形成され、貫通孔66と吸入側ベーン背圧溝130aとを連通する。同様にリアボディ12の保持孔123と吸入側ベーン背圧溝130aの間に連通凹部300bを設ける。
この連通孔300a,300bの存在によって、駆動軸2の外周に漏洩した吐出油がこの連通凹部300a,300bを介して吸入側ベーン背圧溝130aに供給され、吸入領域By+におけるベーン32の飛び出し性が向上する。
また、連通凹部300a,300bはベーン背圧溝130aの周方向全域にわたって設けられる。これによりベーン背圧溝130aへの吸入抵抗をさらに低減する。
また、連通凹部300a,300bはベーン背圧溝130a,130bとほぼ同じ深さに形成される。これにより絞り部分が存在しないため、さらに吸入抵抗を低減するものである。
また、連通凹部300a,300bは径方向外側に向かって拡径するように扇形に形成される。これにより吐出領域By−側からの吐出油の漏洩を防止しつつ、ベーン背圧溝130a,130bへの吸入効率を向上させる。
また、プレッシャープレート6側の吸入側ベーン背圧溝130aと吸入通路INは接続通路180,200によって接続される。接続通路180,200は、吸入通路INおよび駆動軸2のそれぞれとの成す角が鈍角となるよう傾斜して形成される。
すなわち、プレッシャープレート6側の接続通路180は駆動軸2に対し鈍角をもって傾斜し、接続通路180と吸入通路INを接続する低圧導入口170は吸入通路INに対し直角に設けられている。また、リアボディ12側の接続通路200は吸入通路INおよび駆動軸2に対し直角に設けられている。
これにより、吸入通路INから吸入側ベーン背圧溝130a,130bへ導入される作動油の通路を直角以上の鈍角とすることで、油路が急激に折れ曲がることによる流路抵抗を防止する。
また、接続通路180,200は並列に複数本(本願実施例では2本)形成される。これにより流路面積を確保しつつ、吸入側ベーン背圧溝130a,130b全体にバランスよく作動油を供給する。
[実施例1の効果]
(1)ポンプボディ11と、ポンプボディ11に軸支される駆動軸2と、ポンプボディ11内に設けられ、駆動軸2に回転駆動されるロータ3と、ロータ3の周方向に複数個設けられたスロット31に出没自在に収装されたベーン32と、ポンプボディ11内であって揺動支点を中心に揺動自在に設けられるとともに、環状に形成され、内周側にロータ3およびベーン32とともに複数のポンプ室を形成するカムリング4と、ポンプボディ11を閉塞するリアボディ12と、ポンプボディ11に収容され、駆動軸2が貫通される保持孔66を有し、軸方向一方側から吐出圧を受けることによりロータ3側に付勢されるプレッシャープレート6と、リアボディ12とプレッシャープレート6に設けられ、複数のポンプ室Bの容積が増大する領域(吸入領域A2z+)に開口する吸入ポート62,121と、複数のポンプ室の容積が縮小する領域(吐出領域A2z−)に開口する吐出ポート63,122と、カムリング4の外周側に形成され、このカムリング4の偏心量を制御する第1流体圧室A1および第2流体圧室A2と、第1流体圧室A1と第2流体圧室A2のうちいずれか一方側に導入される圧力を制御する制御バルブ7と、プレッシャープレート6およびリアボディ12のロータ3との摺動面(プレッシャープレート6のx軸正方向側面61、リアボディ12のx軸負方向側面120)であって、吸入領域Az+に対応する位置に形成され、ロータ3のスロット31の基部に作動油を供給する吸入側ベーン背圧溝130a,130bと、プレッシャープレート6およびリアボディ12のロータ3との摺動面(プレッシャープレート6のx軸正方向側面61、リアボディ12のx軸負方向側面120)であって、吐出領域に対応する位置に形成され、吐出圧が導入されるとともに、ロータ3のスロット31の基部にこの吐出圧を供給する吐出側ベーン背圧溝140a,140bと、ポンプボディ11とリアボディ12のうちいずれか一方側に形成され、作動油を貯留するリザーバタンクを接続される吸入通路INと、第1流体圧室A1と第2流体圧室A2のうち他方側と吸入通路INとを常時接続する第1低圧供給通路160と、ポンプボディ11とリアボディ12のうち他方側に形成され、第1流体圧室A1と第2流体圧室A2のうち他方側に開口する低圧導入口170と、ポンプボディ11とリアボディ12のうち他方側に形成され、低圧導入口170と吸入側ベーン背圧溝130a,130bとを連通する第1、接続通路180,200とを有することとした。
これにより、駆動軸2の外周に漏洩した吐出油がこの連通凹部300a,300bを介して吸入側ベーン背圧溝130a,130bに供給され、吸入領域By+におけるベーン32の飛び出し性を向上させることができる。
[実施例1−1]
以下、実施例1の変形例を示す。
図6、図7に示すように、駆動軸2外周のブッシュ400の内周面に螺旋溝410を設け、この螺旋溝410を駆動軸2の回転に伴いこのブッシュ400内周面の作動油がロータ側に向かうように形成し、駆動軸2外周(ブッシュ400内周)の作動油を効率よく吸入側ベーン背圧溝130aに導入してもよい。回転方向によって図6、図7を適宜選択することにより、回転方向に適した螺旋溝410を得ることができる。
その際、螺旋溝410は、駆動軸2周方向の荷重の小さい側に形成されること
とすれば、螺旋溝410によって荷重受け面が減少した部分と大荷重を受ける部分がオーバーラップしないようにすることが可能となり、ブッシュ400の軸受け性が確保される。
また、駆動軸2はエンジンのベルト駆動によって駆動され、荷重の小さい側は、ベルト駆動によるテンションがかからない側であることとする。これによりベルト駆動によるブッシュ400への面荷重が螺旋溝410にかかることがない。
さらに、螺旋溝410の形成されたブッシュ400は、ロータの軸方向両側に設けられることとしてもよい。ロータ軸方向両側にかかる圧力のバランスをとることができる。
[他の実施例]
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
さらに、上記各実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記連通凹部は前記ベーン背圧溝の周方向全域にわたって設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
ベーン背圧溝への吸入抵抗をさらに低減することができる。
(ロ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記連通凹部は前記ベーン背圧溝とほぼ同じ深さに形成されること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
絞り部分が存在しないため、さらに吸入抵抗を低減することができる。
(ハ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記連通凹部は径方向外側に向かって拡径するように扇形に形成されること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
吐出領域側からの吐出油の漏洩を防止しつつ、ベーン背圧溝への吸入効率を向上させることができる。
(ニ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
リザーバタンクと接続する吸入通路が前記リアボディに設けられ、
前記吸入側ベーン背圧溝と前記吸入通路は接続通路によって接続され、
前記接続通路は、前記吸入通路および前記駆動軸のそれぞれとの成す角が鈍角となるよう傾斜して形成されること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
吸入通路から吸入側ベーン背圧溝へ導入される作動油の通路が急激に折れ曲がることによる流路抵抗を防止することができる。
(ホ)上記(ニ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記接続通路は並列に複数本形成されること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
流路面積を確保しつつ、吸入側ベーン背圧溝全体にバランスよく作動油を供給することができる。
(ヘ)請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記駆動軸はブッシュによって軸支され、
前記ブッシュは、内周面に螺旋溝を有し、この螺旋溝は前記駆動軸の回転に伴いこのブッシュ内周面の作動油が前記ロータ側に向かうように形成されること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
駆動軸外周(ブッシュ内周)の作動油を効率よく吸入側ベーン背圧溝に導入することができる。
(ト)上記(ヘ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記螺旋溝は、前記駆動軸周方向の荷重の小さい側に形成されること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
螺旋溝によって荷重受け面が減少した部分と大荷重を受ける部分がオーバーラップしないようにすることにより、ブッシュの軸受け性を確保することができる。
(チ)上記(ト)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記駆動軸はエンジンのベルト駆動によって駆動され、
前記荷重の小さい側は、前記ベルト駆動によるテンションがかからない側であること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
ベルト駆動によるブッシュへの面荷重が螺旋溝にかかることがない。
(リ)上記(ヘ)に記載の可変容量型ベーンポンプにおいて、
前記螺旋溝の形成されたブッシュは、前記ロータの軸方向両側に設けられること
を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
ロータ軸方向両側にかかる圧力のバランスをとることができる。



実施例1におけるベーンポンプの軸方向断面図(図2のI−I断面)である。 実施例1におけるベーンポンプ最大偏心時の径方向断面図(図1のIV−IV断面)である。 図1のII−II断面図である。 図1のIII−III断面図である。 図4の拡大図である。 実施例1の変形例である。 実施例1の変形例である。
符号の説明
1 可変容量型ベーンポンプ
2 駆動軸
3 ロータ
4 カムリング
5 アダプタリング
6 プレッシャープレート
7 制御バルブ
7a バルブスプリング
8 オリフィス
10 ハウジング
11 ポンプボディ
12 リアボディ
21,22 油路
31 スロット
32 ベーン
33 背圧室
40 支持板
40a ピン
41 カムリング内周
50 シール部材
51 径方向貫通孔
52 貫通孔
53 アダプタリング内周
61 x軸正方向側面
62,121 吸入ポート
62a,121a 終端
63,122 吐出ポート
64 連通路
70 プラグ部材
111 底部
112 ポンプ要素収容部
113 油路
114 プラグ部材挿入孔
115 バルブ収装孔
120 x軸負方向側面
130a,130b 吸入側ベーン背圧溝
140a,140b 吐出側ベーン背圧溝
160 第1低圧供給通路
170 第2低圧導入口
171 接続部
172 延在部
180 接続通路
190 第2低圧供給通路
200 接続通路
201 スプリング
300a,300b 連通凹部
400 ブッシュ
410 螺旋溝
A 流体圧室
A1,A2 第1、第2流体圧室
A2 流体圧室
B ポンプ室
Bz+ z軸正方向側領域
Bz− z軸負方向領域
IN 吸入口
OUT 吐出口

Claims (1)

  1. ポンプボディと、
    前記ポンプボディに軸支される駆動軸と、
    前記ポンプボディ内に設けられ、前記駆動軸に回転駆動されるロータと、
    前記ロータの周方向に複数個設けられたスロットに出没自在に収装されたベーンと、
    前記ポンプボディ内であって移動可能に設けられるとともに、環状に形成され、内周側に前記ロータおよび前記ベーンとともに複数のポンプ室を形成するカムリングと、
    前記カムリングの偏心量を制御する制御手段と、
    前記駆動軸を保持する保持孔を有し、前記ポンプボディを閉塞するリアボディと、
    前記ポンプボディに収容され、前記駆動軸が貫通される貫通孔を有し、軸方向一方側から吐出圧を受けることにより前記ロータ側に付勢されるプレッシャープレートと、
    前記リアボディと前記プレッシャープレートに設けられ、前記複数のポンプ室の容積が増大する領域に開口する吸入ポートと、複数のポンプ室の容積が縮小する領域に開口する吐出ポートと、
    前記プレッシャープレートおよび前記リアボディの前記ロータとの摺動面であって、吸入領域に対応する位置に形成され、前記ロータのスロットの基部に作動油を供給する吸入側ベーン背圧溝と、
    前記プレッシャープレートおよび前記リアボディの前記ロータとの摺動面であって、吐出領域に対応する位置に形成され、吐出圧が導入されるとともに、前記ロータのスロットの基部にこの吐出圧を供給する吐出側ベーン背圧溝と
    を有する可変容量型ベーンポンプにおいて、
    前記リアボディの保持孔と前記吸入側ベーン背圧溝との間、または前記プレッシャープレートの前記貫通孔と前記吸入側ベーン背圧溝との間に形成され、これら保持孔または貫通孔と前記吸入側ベーン背圧溝とを連通する連通凹部を有すること
    を特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
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