JP2008214688A - 熱cvd装置および成膜方法 - Google Patents

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【課題】所望の膜厚を高精度に得ることができ、基板の熱的負荷を低減できるカーボンナノチューブの作製に用いて最適な熱CVD装置および成膜方法を提供する。
【解決手段】本発明の熱CVD装置20は、基板Wの加熱源に赤外線ランプ等の加熱ランプ23を用い、反応室22内の基板Wを局所的に加熱操作することで、反応室22に導入された原料ガスが基板に到達する前に成長温度に達することを防止し、基板上における成長速度の緩和を図る。これにより、所望の膜厚の薄膜を高精度に形成することが可能となる。また、加熱源に加熱ランプ23を用いることで、基板が長時間高温に晒されることを防止して基板に加わる熱的負荷を低減することが可能となる。更に、反応室内の基板を冷却する基板冷却機構を備えることで、成膜後において基板の強制冷却が可能となり、これにより基板に加わる熱的負荷の更なる低減を図れるようになる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばカーボンナノチューブの作製に用いられる熱CVD装置および成膜方法に関する。
従来より、カーボンナノチューブの成膜方法として、炭化水素等を分解してカーボンナノチューブを作製する化学的気相成長法(CVD法)が知られている(例えば下記特許文献1,2参照)。熱CVD法を用いたカーボンナノチューブの作製においては、基板が設置されている反応管の内部に、メタンやアセチレン等の原料ガスを導入し、加熱された基板上で原料ガスを分解させて、配向制御したカーボンナノチューブを成長させている。
図4は、カーボンナノチューブ作製用の従来の熱CVD装置の概略構成を示す図である。真空槽(真空チャンバ)1は断面が直方形状のステンレス等の金属製であり、内部に反応室2を形成している。真空槽1の外周囲にはヒータ3が巻回されており、ヒータ3の加熱により真空槽1および反応室2が所定温度に加熱可能に構成されている。反応室2の内部には、被処理基板(以下単に「基板」という。)Wを支持するステージ4が設置されている。ステージ4は、SiC等の熱伝導性の良い材料で構成されている。ステージ4を支持する支持台5は、熱絶縁材料で構成され、真空槽1とステージ4との間を熱的に絶縁している。
真空槽1には、反応室2へ原料ガスを導入する原料ガス導入系6が接続されている。原料ガス導入系6は、図示の例では、アセチレンガス導入系7と窒素ガス導入系8で構成されている。アセチレンガス導入系7および窒素ガス導入系8はそれぞれ、バルブ7a,8a、マスフローコントローラ(MFC)7b,8bおよびバルブ7c,8cを備えている。なお、図示せずとも、各々のガス導入系7,8には、アセチレンガス供給タンク、窒素ガス供給タンクがそれぞれ接続されている。
また、真空槽1には、反応室2を排気する真空ポンプ10が真空バルブ9を介して接続されている。反応室2は、真空ポンプ10によって所定の減圧度に真空排気される。なお、真空槽1には、反応室2の真空度を測定する隔膜真空計11が設けられている。
次に、以上のように構成される従来の熱CVD装置を用いたカーボンナノチューブの成膜方法について説明する。
まず、真空ポンプ10を作動させ、真空バルブ9を開弁することで、反応室2を真空排気する。反応室2の圧力が所定の減圧度(例えば0.13Pa)に達した後、ヒータ3を加熱して反応室2を所定温度(例えば800℃)に加熱する。次に、この状態で、窒素ガス導入系8を介して反応室2に窒素ガス(N2)を導入し、真空バルブ9の開放度を調整して反応室2の圧力が例えば1気圧に達した時点で窒素ガスの導入を停止する。
基板Wの温度が800℃に安定に保たれた後、アセチレンガス導入系7を介して反応室2にアセチレンガス(C22)を導入する。これにより、基板Wの表面にアセチレンガスが接触し熱分解することで、基板Wの表面にカーボンナノチューブが成長する。なお、この基板Wのカーボンナノチューブの成膜領域には、鉄やコバルト、ニッケルあるいはこれらの合金からなる触媒層があらかじめ形成されているものとする。
特開2001−279441号公報 特開2006−62882号公報
上述した従来の熱CVD装置を用いたカーボンナノチューブの成膜方法においては、真空槽1からの外熱により基板Wを加熱する構成であるため、反応室2も同様に加熱され、原料ガスが反応室2に導入されてから基板Wに到達するまでにカーボンナノチューブの成長温度に達してしまい、基板Wの表面に対するカーボンナノチューブの成長速度が速くなってしまう。図5は、上記構成の従来の熱CVD装置を用いて作製したカーボンナノチューブの断面SEM写真である。このサンプルは、10秒で100μmの成長速度に達している。
例えばカーボンナノチューブの薄膜を半導体デバイスの配線層として用いる場合、当該配線層の層厚は100〜500nmである。このため、従来の熱CVD装置で作製したカーボンナノチューブを配線層に用いる場合、作製したカーボンナノチューブをCMP等の手法を用いて薄膜化(切断)する必要が生じる。
しかし、100μmオーダーのカーボンナノチューブ膜を100nmオーダーに精度よく薄膜化することは非常に難しく、また、得られたカーボンナノチューブ薄膜の損傷や切削くずによる不純物発生が問題となる。従って、半導体デバイスの製造分野等のように膜厚が数100nmの配線層にカーボンナノチューブを用いる場合においては、カーボンナノチューブの成長速度を緩和して所望の膜厚のカーボンナノチューブ薄膜を高精度に得るようにする方が、製造上および信頼性の上で好ましいといえる。
一方、上述した従来の熱CVD装置においては、ヒータ3による真空槽1の加熱処理で反応室2内部の基板Wを所定の成膜温度に加熱するようにしているので、基板Wの昇温に長時間を要するだけでなく、基板Wが長時間高温に晒されることによって、基板Wに形成されたデバイスが熱ダメージを受けて、デバイスの信頼性が損なわれるという問題がある。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、所望の膜厚を高精度に得ることができ、基板の熱的負荷を低減できるカーボンナノチューブの作製に用いて最適な熱CVD装置および成膜方法を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明の熱CVD装置は、反応室を内部に形成する真空槽と、前記反応室に配置された基板を加熱する加熱ランプからなる加熱源と、前記反応室を真空排気する真空排気系と、前記反応室に原料ガスを導入する原料ガス導入系と、前記基板を冷却する基板冷却機構と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る熱CVD装置は、基板の加熱源に赤外線ランプ等の加熱ランプを用い、反応室内の基板を局所的に加熱操作することで、反応室に導入された原料ガスが基板に到達する前に成長温度に達することを防止し、基板上における成長速度の緩和を図るようにしている。これにより、所望の膜厚の薄膜を高精度に形成することが可能となる。また、加熱源に加熱ランプを用いることで、基板の昇温速度を高められ、生産性の向上を図れるようになる。また、基板が長時間高温に晒されることを防止して基板に加わる熱的負荷を低減することが可能となる。更に、反応室内の基板を冷却する基板冷却機構を備えることで、成膜後において基板の強制冷却が可能となり、これにより基板に加わる熱的負荷の更なる低減を図れるようになる。
基板冷却機構の構成は特に限定されないが、基板に対して冷却用ガスを吹き付ける冷却用ガス導入系とするのが好ましい。また、真空槽を冷却するための真空槽冷却機構を設けることで、反応室の内壁に対する原料ガスの熱分解生成物の付着を抑制することができる。真空槽冷却機構としては、真空槽の周囲または内部を循環する冷却媒体の循環機構が好適である。
一方、本発明に係る成膜方法は、反応室に原料ガスを導入し、前記反応室内に設置した基板の表面にカーボンナノチューブを気相成長させる成膜方法であって、前記基板をランプ加熱する工程と、前記反応室へ原料ガスを導入する工程と、前記基板の加熱を停止する工程と、前記反応室から前記原料ガスを排気する工程と、前記基板を冷却する工程と、を有する。
本発明では、まず、ランプ加熱により反応室内に設置した基板のみを加熱した後、反応室に原料ガスを導入し、基板上に原料ガスの熱分解生成物を成長させる。本発明では、基板のみを加熱するようにしているので、原料ガスが基板に到達するまでの間に成長温度に達することが回避され、基板上における堆積膜の成長速度の緩和を図ることができる。これにより、所望の膜厚の薄膜を高精度に形成することが可能となる。また、加熱源に加熱ランプを用いることで、基板の昇温速度を高められ、生産性の向上を図れるようになる。また、基板が長時間高温に晒されることを防止して基板に加わる熱的負荷を低減することが可能となる。
成膜終了後は、基板の加熱を停止し、反応室から原料ガスを排気する。これにより、基板上に形成された薄膜の高精度な膜厚制御が可能となるとともに、基板に加わる熱的負荷が緩和される。最後に、基板の冷却工程を行うことにより、基板が強制冷却されて基板を熱ダメージから効果的に保護することが可能となる。
原料ガスにアセチレンやメタン等の炭素を含有するガスを用いることにより、基板上にカーボンナノチューブを成長させることができる。本発明によれば、カーボンナノチューブの成長速度を高精度に制御可能となるので、所望の膜厚のカーボンナノチューブを精度よく形成することが可能となる。また、基板上に形成されたデバイスの熱ダメージを軽減することが可能となる。
以上述べたように、本発明によれば、反応室に導入された原料ガスの昇温を抑えることができるので、基板に対する薄膜の成長速度を高精度に制御可能となり、所望の膜厚の薄膜を容易に形成することが可能となる。また、基板の熱ダメージを軽減することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態では、カーボンナノチューブ作製用の熱CVD装置および成膜方法を例に挙げて説明する。
図1は本発明の実施形態による熱CVD装置の概略構成図である。真空槽(真空チャンバ)21は断面が直方形状のステンレス等の金属製であり、内部に反応室22を形成している。真空槽21には、真空槽21を所定温度以下に冷却するための真空槽冷却機構が設置されている。この真空槽冷却機構は、真空槽21の外周囲に巻回された冷却管32と、この冷却管32の内部に冷却水等の冷却媒体を循環させる循環機構で構成されている。
反応室22の内部には、基板Wを支持するステージ24が設置されている。ステージ24は、基板Wの裏面(図1において下面)の周縁部を支持し、基板Wの裏面を真空槽21の下部に設置された基板加熱部36に対向させるための開口24aを備えている。なお、基板Wは半導体基板やガラス基板等で構成され、その表面のカーボンナノチューブ成膜領域には、鉄、コバルト、ニッケルあるいはこれらの合金からなる触媒層があらかじめ形成されている。
本実施形態において、真空槽21の下方壁部は、透明な窓25で構成されている。窓25は、ガラス等の透明材料で形成されている。勿論、反応室22を形成する真空槽21の全体が透明材料で構成されていてもよい。真空槽21の外部には、窓25に面して基板加熱部36が設置されている。
基板加熱部36は、加熱源としての加熱ランプ(赤外線ランプ)23と、加熱ランプ23から放射された赤外線を反応室22内部の基板Wに向けて反射する反射部材33とを備えている。基板加熱部36は、加熱ランプ23から窓25を介して基板Wの裏面に赤外線を照射することで、基板Wを所定温度に加熱する。なお、反射部材33には冷却管32の一部が引き回されることで所定温度以下に冷却可能とされている。
真空槽21には、反応室22へ原料ガスを導入する原料ガス導入系26が接続されている。本実施形態では、原料ガス導入系26は、アセチレンガス導入系27と窒素ガス導入系28で構成されている。アセチレンガス導入系27および窒素ガス導入系28はそれぞれ、バルブ27a,28a、マスフローコントローラ(MFC)27b,28bおよびバルブ27c,28cを備えている。なお、図示せずとも、各々のガス導入系27,28には、アセチレンガス供給タンク、窒素ガス供給タンクがそれぞれ接続されている。
また、真空槽21には、反応室22を排気する第1,第2真空ポンプ30A,30Bが直列接続されている。真空槽21と第1真空ポンプ30Aとの間には第1真空バルブ29Aが設置され、第1真空ポンプ30Aと第2真空ポンプ30Bとの間には第2真空バルブ29Bが設置されている。第1真空ポンプ30Aは第2真空ポンプ30Bよりも排気速度の高い真空ポンプが用いられている。具体的に、第1真空ポンプ30Aにはターボ分子ポンプが用いられ、第2真空ポンプは油回転ポンプが用いられている。また、真空槽21には、反応室22の真空度を測定する真空計31が設けられており、本実施形態では隔膜真空計が用いられている。これら第1,第2真空ポンプ30A,30Bおよび第1,第2真空バルブ29A,29Bにより本発明の「真空排気系」が構成される。
そして、本実施形態の熱CVD装置20においては、反応室22の内部に設置された基板Wを強制冷却するための基板冷却機構が設けられている。
この基板冷却機構は、真空槽21の上方壁部に設置された複数のガスノズル34と、これら複数のガスノズル34に冷却用ガスを導入する冷却用ガス導入系35とを備えている。ガスノズル34は、基板Wを挟んで加熱部36と対向する位置に設置され、ガスノズル34のガス導入口は、ステージ24に支持された基板Wの上面に向けられている。冷却用ガス導入系35は、バルブ35a、マスフローコントローラ(MFC)35bおよびバルブ35cを備えている。冷却ガスとして本実施形態ではヘリウムガスが用いられ、図示しないヘリウムガス供給タンクが冷却用ガス導入系35に接続されている。なお、冷却用ガスはヘリウムガスに限らず、窒素ガスなどの他の不活性ガスを用いることができる。
次に、以上のように構成される本実施形態の熱CVD装置20の動作を説明する。図2は熱CVD装置20の動作フロー、すなわち本実施形態の成膜方法を説明する工程フロー図である。
まず、第1,第2真空ポンプ30A,30Bを作動させ、第1,第2真空バルブ29A,29Bを開弁することで、反応室22を真空排気する。反応室22の圧力が所定の減圧度(例えば0.13Pa)に達した後、加熱ランプ23を点灯し、反応室22内のステージ24に支持された基板Wを所定温度(例えば800℃)に加熱する(ステップS1)。これにより、基板Wは急速に加熱される(例えば100℃/分)。このとき、真空槽21は冷却管32を流れる冷却媒体による冷却作用により所定温度に冷却され、反応室22の昇温が抑制される。
次に、窒素ガス導入系28を介して反応室22に窒素ガス(N2)を導入し、真空バルブ29A,29Bの開放度を調整して反応室22の圧力が例えば1気圧に達した時点で窒素ガスの導入を停止する。なお、この窒素ガスの導入操作は、基板Wの加熱工程の前に行ってもよい。
続いて、アセチレンガス導入系27を介して反応室22にアセチレンガス(C22)が導入される(ステップS2)。反応室22に導入されるアセチレンガスは、その導入量、導入時間があらかじめ設定されており、反応室22の圧力が1気圧に維持されるように真空バルブ29A,29Bの開放度が調整される。この間、アセチレンガスは、所定温度に加熱された基板Wの表面に接触し熱分解して、基板Wの表面にカーボンナノチューブを成長させる。
本実施形態の熱CVD装置は、基板Wの加熱源に赤外線ランプ等の加熱ランプを用い、反応室内の基板を局所的に加熱操作するようにしているので、反応室に導入された原料ガスが基板Wに到達する前に原料ガスが成長温度に達することを防止でき、基板W上におけるカーボンナノチューブの成長速度の緩和を図れるようになる。これにより、所望の膜厚のカーボンナノチューブ薄膜を高精度に形成することが可能となる。また、加熱源に加熱ランプを用いることで、基板Wの昇温速度が高められ、製繊細の向上が図れるようになる。更に、基板Wが長時間高温に晒されることを防止して基板Wに加わる熱的負荷を低減することが可能となる。
成膜終了後は、原料ガスの導入を停止させるとともに、加熱ランプ23を消灯し基板Wの加熱を停止させる(ステップS3)。これにより、基板Wが高温に晒される時間を短くできるので、基板Wの熱的負荷を低減できる。次に、真空バルブ29A,29Bを開放し、第1,第2真空ポンプ30A,30Bを作動させることで、反応室22内に残存する原料ガスを排気する(ステップS4)。本実施形態では、第1真空ポンプ30Aが比較的排気速度の高いポンプを用いているので、反応室22内に残存する原料ガスを急速排気することが可能となる。これにより、生産性の向上を図れるとともに、カーボンナノチューブの成長を高精度に制御可能となる。
反応室22の真空排気は、反応室22が所定の真空度(例えば0.13Pa)に達して時点で停止させる。その後、冷却用ガス導入系35からガスノズル34を介して冷却用ガス(He)を基板Wの上面に吹き付け、基板Wを所定温度(例えば50℃)に冷却する(ステップS5)。これにより、基板Wが強制冷却されて基板Wを熱ダメージから効果的に保護される。
以上のようにして、基板Wの表面にカーボンナノチューブが成膜される。本実施形態によれば、基板W上においてカーボンナノチューブの成長速度を高精度に制御可能となるので、膜厚が例えば100nm〜500nmの薄膜カーボンナノチューブを精度よく作製することが可能となる。また、面内均一性に優れた成膜処理を実現でき、大型基板への適用も可能である。
また、本実施形態によれば、真空槽21および反応室22がカーボンナノチューブの成長温度よりも低い温度に維持されるので、基板W以外での原料ガスの熱分解を効果的に抑えることが可能となり、膜中への異物の混入を防いで品質の高いカーボンナノチューブ薄膜を得ることができる。図3は、上述の手順で作製したカーボンナノチューブ薄膜のサンプルの一例を示す断面SEM写真である。
また、本実施形態によれば、基板Wが高温に晒される時間を短くすることができるとともに、成膜後の強制冷却工程(ステップS5)を実施するようにしているので、基板Wに形成されているデバイスの熱ダメージを効果的に防止して信頼性の高いデバイスを作製することが可能となる。
更に、本実施形態の熱CVD装置によれば、基板冷却機構を構成する複数のガスノズル34が加熱部36と対向する位置に配置されているので、基板の加熱処理と冷却処理を効率的に行うことができるとともに、真空槽21の大型化を防ぎ、熱CVD装置20をコンパクトに構成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、基板冷却機構として、基板Wの表面に冷却用ガスを吹き付けるガスノズル34を設けたが、これに代えて、基板Wを支持するステージの表面に冷却用ガスを循環させて基板Wを裏面側から冷却するように構成してもよい。この場合、基板Wの加熱処理は、基板Wの表面に赤外線を照射できるように加熱ランプの設置位置を変更すればよい。
また、以上の実施形態では、カーボンナノチューブ用の熱CVD装置および成膜方法に本発明を適用した例について説明したが、成膜対象はこれに限られず、例えばシリコン膜やシリコン酸化膜等の気相成長にも本発明は適用可能である。また、本発明に係る成膜方法は、熱CVD法に限らず、プラズマCVD法等にも適用可能である。
本発明の実施形態による熱CVD装置の概略構成図である。 本発明の実施形態による成膜方法を説明するための工程フロー図である。 本発明に係る成膜方法によって作製されたカーボンナノチューブのサンプルの一例を示すSEM写真である。 従来の熱CVD装置の概略構成図である。 従来の熱CVD装置で作製されたカーボンナノチューブのサンプルの一例を示すSEM写真である。
符号の説明
20 熱CVD装置
21 真空槽
22 反応室
23 加熱ランプ
24 ステージ
25 窓
26 原料ガス導入系
27 アセチレンガス導入系
28 窒素ガス導入系
29A,29B 第1,第2真空バルブ
30A,30B 第1,第2真空ポンプ
31 真空計
32 冷却管
33 反射板
34 ガスノズル
35 冷却ガス導入系
36 加熱部
W 基板

Claims (6)

  1. 反応室を内部に形成する真空槽と、
    前記反応室に配置された基板を加熱する加熱ランプからなる加熱源と、
    前記反応室を真空排気する真空排気系と、
    前記反応室に原料ガスを導入する原料ガス導入系と、
    前記基板を冷却する基板冷却機構と、
    を備えた
    ことを特徴とする熱CVD装置。
  2. 前記基板冷却機構は、前記基板に対して冷却用ガスを吹き付ける冷却用ガス導入系からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱CVD装置。
  3. 前記真空槽には、当該真空槽を冷却するための真空槽冷却機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱CVD装置。
  4. 前記基板冷却機構は、前記加熱源と対向する位置に設置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱CVD装置。
  5. 反応室に原料ガスを導入し、前記反応室内に設置した基板の表面にカーボンナノチューブを気相成長させる成膜方法であって、
    前記基板をランプ加熱する工程と、
    前記反応室へ原料ガスを導入する工程と、
    前記基板の加熱を停止する工程と、
    前記反応室から前記原料ガスを排気する工程と、
    前記基板を冷却する工程と、
    を有する
    ことを特徴とする成膜方法。
  6. 前記基板を冷却する工程が、前記基板に対する冷却用のガスの吹き付けによって行われる
    ことを特徴とする請求項5に記載の成膜方法。
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