JP2008213152A - サンドブラスト調工芸品の製造方法 - Google Patents

サンドブラスト調工芸品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008213152A
JP2008213152A JP2007049591A JP2007049591A JP2008213152A JP 2008213152 A JP2008213152 A JP 2008213152A JP 2007049591 A JP2007049591 A JP 2007049591A JP 2007049591 A JP2007049591 A JP 2007049591A JP 2008213152 A JP2008213152 A JP 2008213152A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
curable
sandblast
curable transparent
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007049591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4442910B2 (ja
Inventor
Yosuke Suzuki
洋輔 鈴木
Hidenori Otsuki
秀紀 大槻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Acton Inc
Original Assignee
Acton Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Acton Inc filed Critical Acton Inc
Priority to JP2007049591A priority Critical patent/JP4442910B2/ja
Publication of JP2008213152A publication Critical patent/JP2008213152A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4442910B2 publication Critical patent/JP4442910B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

【課題】表面に傷を付けることがなく、かつ、簡易に高精細なサンドブラスト調工芸品を提供すること。
【解決手段】インクジェットプリンタのノズル2からUV硬化型透明接着剤からなるUV硬化型インク3を基材1の表面に吐出すると同時に紫外線を照射させてUV硬化型透明インク3を曇りガラス調に硬化させて基材1の表面にサンドブラスト調の塗膜を形成させることを特徴とするサンドブラスト調工芸品の製造方法である。UV硬化型透明接着剤をUV硬化型インクジェットプリンタのインクとして採用すれば、基材面に付与されたインクは、瞬時に硬化して、基材面に微細な凹凸塗膜を付与させ、この微細な凹凸塗膜により表面はサンドブラスト調の塗膜を有するサンドブラスト調工芸品を得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明はUV硬化型プリンタを用いたサンドブラスト調工芸品の製造方法に関する。
ガラス製品の表面に型紙、ゴム質の保護膜、粘着シートなどからなる模様形成用のマスキング材を貼り付け、その上面から研磨剤等を吹き付けることにより艶消し模様を形成するサンドブラスト加工法は広く知られている。
しかしながら、このようなサンドブラスト加工法は、マスキング材を切り絵状に切り取りガラス表面に付与する際に熟練を必要とする上に、サンドブラスト後にマスキング材を剥がすときにガラス表面に付着した粘着材等を洗浄する必要など工程が煩雑であるという課題があった。このため、熟練を要さずに簡易に高精細な模様を作業性よく形成することができるサンドブラスト加工法が求められている(例えば、特許文献1参照。)。
また、サンドブラスト加工を施して艶消しされたガラス製品の表面には多数の鋭いキズが存在するため、クラックが成長し易く強度が低下し、建材等へは用いることができない等、用途面での制約があった。
特公昭61−4669号公報、従来技術の欄
従来のサンドブラスト加工法は、表面に傷を付与させる手法であるので製品の強度を低下させるという課題があった。また、従来提案されているサンドブラスト加工法は、熟練を要するという課題に加えて、簡易に提供できるサンドブラスト製品は画像の繊細さに欠けるという課題があった。
そこで、本発明の目的は、表面に傷を付けることがなく、かつ、簡易に高精細なサンドブラスト製品を提供することにある。
インクジェットプリンタは、高精細な画像が簡易に提供できる印刷手段として近年急速に普及している。このような環境下で、本発明者等は、UV硬化型インクジェットプリンタの印刷条件につき種々検討していたところ、透明なUV硬化型樹脂を用いる通常印刷条件であれば透明なつやのある塗膜面が得られるが、規格外に硬化速度が早い透明なUV硬化型樹脂(例えば、1000−2000mj/cm2程度の硬化速度が基準であるインクに対して、250mj/cm2程度の高感度なインク)を用いた場合には、条件の選択によっては印刷面であるガラスの表面が曇り、あたかも「曇りガラス」風(サンドブラスト調)となる場合があることを偶然にも確認した。
本発明者等は、この偶然の現象について更に詳細に検討したところ、この曇り現象は、塗膜面の表面に付与された微細な凹凸では無いかと推定した。すなわち、塗膜の微細な凹凸が光の乱反射現象により入射光を散乱させて曇り現象が発現しているのではないかと推察された。
そして、さらにこの曇り現象が発現する条件について様々な実験を繰り返したところ、インクジェットノズルから吐出された透明なUV硬化型樹脂(以下、UV硬化型透明樹脂という。)を急速に硬化させることが曇り現象発現には重要であることを認めた。
すなわち、インクとして高感度のインクを用いる場合には、図1(a)に示すように、インクジェットプリンタのプリントヘッド2からガラス1面に吐出されたインク3は、光により瞬時に硬化し、吐出されたインクの液滴形状を保持した状態で硬化され、結果として、図1(b)に示すように、インク塗布面は微細なインク3の凹凸が付与され、これにより、塗布面は光の散乱により曇りガラス調となる。
これに対して、インクとして通常のインクを用いる場合には、図2に示すように、インク自体の低い粘性(流動性)により、吐出されたインクの液滴は平面方向に流れて光沢が出現すると推定される。
すなわち、従来推奨されている規格よりも著しく高感度なUV硬化型透明樹脂をインクとして用いることにより、塗膜面の曇り度を増大させることができることを認めた。
また、光の照射光量を増大させたり、また、塗布量を少なくして相対的に光の照射量を増大させることにより吐出されるUV硬化型透明樹脂が急速に硬化される条件を選択することによりこの曇り度は増大することを確認した。
また、塗布量を少なくして相対的に光の照射量を増大させることにより吐出されるUV硬化型透明樹脂が急速に硬化される条件を選択することによりこの曇り度は増大することを確認した。
さらに、UV硬化型透明樹脂が急速に硬化される条件を選択した場合においても、単位面積当たりの液滴数を制御することにより、曇り度を制御できることを認めた。すなわち、UV硬化型透明樹脂が急速に硬化される条件を選択した場合において、単位面積当たりの液滴数を多くすることにより曇り度は増大し、単位面積当たりの液滴数を減少させることにより単位面積当たりの曇り度を低下させることもできる。
さらに本発明者等は、高感度のUV硬化型透明インクに小割合の白色インクを混ぜ合わせることにより、透過光量を市販のサンドブラスト製品の透過光量と概略一致させることにより、本発明に係るサンドブラスト工芸品の商品価値を一層向上させることができることを認めた。
すなわち本発明は、インクジェットプリンタのノズルからUV硬化型透明接着剤からなるUV硬化型インクを基材の表面に吐出すると同時に紫外線を照射させてUV硬化型透明インクを曇りガラス調に硬化させて前記基材の表面にサンドブラスト調の塗膜を形成させることを特徴とするサンドブラスト調工芸品の製造方法である。
また、本発明は、前記UV硬化型透明インクの感度、前記UV硬化型透明インクの塗布量、前記UV硬化型透明接着剤の吐出時に照射されるUV照射光量の少なくとも一つを調整することにより、前記塗膜に微細な凹凸を付与することを特徴とするサンドブラスト調工芸品の製造方法である。
実質的に透明なUV硬化型接着剤(UV硬化型透明接着剤)であれば、例えば、硬化スピード(硬化させるに必要な紫外線照射量)を通常の1000−2000mj/cm2程度を、500mj/cm2以下、例えば、250mj/cm2程度へと高感度にさせつつ粘度を5cps〜20cpsに維持することができる。さらに、このようなUV硬化型透明接着剤は30Kg/cm2以上という、強い接着強さを有している。
このようなUV硬化型透明接着剤をUV硬化型インクジェットプリンタのインクとして採用すれば、基材面に付与されたインクは、瞬時に硬化して、基材面に微細な凹凸面を付与させる。
接着剤の塗布量を増減させたり、UV照射光量を調整することにより塗膜面の微細な凹凸形状を調整させることにより、曇り度を段階的又は無段階に調整することもできる。
すなわち、接着剤の塗布量を多くすることにより曇り度を増大(光沢度を減少)させることができる。また、UV照射光量を増大させることにより曇り度を増大(光沢度を減少)させることができる。さらに、UV硬化型透明接着剤として感度の優れたものを用いることにより曇り度を増大(光沢度を減少)させることができる。
これにより、本発明に係るサンドブラスト調工芸品は、塗膜の曇り度又は光沢度を調整することが容易となり、高級感を増大させることができる。
さらに本発明にかかるUV硬化型透明接着剤は、耐傷性が良好であり、例えば、鉛筆高度で3H以上、場合によっては4H以上の耐傷性を備えている。
さらに、本発明に従うガラス工芸品の製造方法によれば、インクジェットプリントによる印刷であるので、一般的な印刷と本発明に従うサンドブラスト調工芸品の製造方法を組み合わせて使用することもできる。すなわち、同一機種のインクジェットプリンタを用いれば、位置合わせなどを自動調整させることにより、同一素材に複数回のプリントを繰り返すことで製品の高価値化を付与させる上で有利に作用する。
例えば、部分的にサンドブラスト調加工を施したインクジェットプリント製品など、通常のインクジェットプリント製品が混在されたインクジェットプリント製品とすることもできる。
さらに、サンドブラスト調仕上げ層を複層付与することなどにより、厚みを変えたインクジェットプリント製品を容易に得ることもできる。
本発明に従えば、表面に傷を付けることがなく、かつ、簡易に高精細なサンドブラスト調工芸品を提供することができる。
これにより、ガラス製品の強度を保持させることにより、例えば、サンドブラスト製品の建材等への応用が期待される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
(プリント基材)
まず、本発明に用いられる基材(プリント基材)としては、サンドブラスト調の工芸品を製造するに相応しく、かつ、インクジェットプリンタにより印刷可能な基材であればどのようなものでもよい。一般的には、ガラス板などのガラス製品であるが、陶器などであっても、また、金属板であってもよい。いずれのプリント基材もサンドブラスト調を強調させるためには光沢のある基材であることがよい。
(プリンタ装置)
インクジェットプリンタとしては、公知の光硬化型インクジェットプリンタを用いることができる。インクジェットプリンタには、溶剤揮発型があるが、瞬時にインクを硬化できるのは、光硬化型インクジェットプリンタである。
このような光硬化型インクジェットプリンタの一例は、オセ社製のUVインクフラットベッドプリンタ、Oce Arizona T220UV(商品名)を挙げることができる。このインクジェットプリンタでは、インクの吐出量が38ピコリットル程度であり、その吐出量は、液滴数を最小0%から最大100%までソフト的に無段階で調整できる。また、このインクジェットプリンタでは、最小35%から最大100%の範囲内で紫外線の照射光量をソフト的に無段階で調整できる。
これにより、高感度のUV硬化型透明インクを用い、吐出量及び紫外線照射量を調節し、乱反射に好適な微細な凹凸が付与できる最適条件(UV硬化型透明インクの急速硬化条件を含む最適条件)に設定することができる。
また、高感度のUV硬化型透明インクに小割合の白色インクを混ぜ合わせることにより、透過光量を市販のサンドブラスト製品の透過光量と概略一致させることにより、本発明に係るサンドブラスト工芸品の商品価値を一層向上させることができる。
このUV硬化型インクジェットプリンタは、例えば、図3に示すプリンタヘッドユニット15を備え、不図示の紫外線照射装置により、吐出されたインクは直ちに紫外線により硬化されるように構成されている。
このプリンタヘッドユニット15は、本発明に係るサンドブラスト調模様を形成させるためのノズルN12に加え、画像形成層を付与するためのノズルN11(Y,M,C,K)及び予備のオーバーコート層を付与するためのノズルN13を備えている。これらの各ノズルN11〜13は、図示のように、ノズルN12,ノズルN11(Y,M,C,K)、ノズルN13の順にヘッドの進行方向x(図面上、左右方向)及び進行方向xに直交するヘッドの送り方向y(図面上、上下方向)に、それぞれ所定の間隔で配設されている。各ノズルN…は、それぞれのインクタンクに接続されて制御された駆動パルスに従って、所定量のインクをプリント基材に吐出可能とされている。
ここで、ノズルN12には、本発明で特定されたUV硬化型透明接着剤からなるインクが吐出されるように構成されている。
すなわち、ノズルN11(Y,M,C,K)からは、従来の画像形成用のインクが吐出される。画像形成用インクが3色であれば、画像形成用ノズルN11は3個でよいし、5色のインクジェットプリンタであれば、画像形成用ノズルN11は5色必要であることはいうまでもない。また、黒色インク用ノズル、白色インク用ノズルなどのノズルが独自に又は単独で設けられたものであってもよい。
また、プリンタヘッドユニット15の一例は図3で示したが、例えば各ノズルの配列が一直線上に配列されているプリンタヘッドユニットであっても本発明の方法が適用されることはいうまでもない。本発明においては、本発明で特定されたUV硬化型透明接着剤が画像形成層の付与(印刷工程)の前後で、独立に行えればどのようなプリンタヘッドユニットでもよい。
また、インクジェットプリンタとしては、駆動パルスの変動により吐出量(液滴の大きさ)を調整できるものを用いてもよい。この場合にも吐出量の調整により曇り度を調整することができる。
(UV硬化型透明接着剤)
ノズルN12から吐出されるUV硬化型透明インクは、硬化させるに必要な紫外線照射量が500mj/cm2以下と高感度であることに加え、基材1との接着力が高いものが採用され、好ましくは、ガラス/SUSの引張接着力が30kg/cm2以上有するものである。
このようなUV硬化型透明接着剤は、UV光の照射により瞬時に硬化でき、プリント基材との接着性に優れ、かつ、低粘度であることによりインクジェットノズルから吐出できれば特には限定されないが、通常、実質的に透明であり、顔料などの色材を含まないものが好ましい。ここで、実質的に透明とは、例えば、塗膜厚みにおける光線透過率が90%以上である。
添加される顔料などの色材の種類により左右されるが、一般に顔料を添加することにより透明UV硬化型透明接着剤の粘度が増大してインクジェット用のインクとしては不適切になり、また、プリント基材との接着力も低下する。本発明者等の経験によれば、インクジェット用のインクが通常10重量%程度の顔料を含んで組成されているのに対して、本発明に係るUV硬化型透明接着剤では、顔料が含まれる場合であっても高々2重量%未満であり、通常は1重量%未満である。
以上の条件を満足するUV硬化型透明接着剤としては、例えば、株式会社テスク社製のアクリルモノマー類と光開始剤とを含む一液型のアクリル系紫外線硬化性樹脂が例示される。
その一例は商品名A−1919Eであり、この紫外線硬化性樹脂は、低粘度液体であり、インクジェットインク用として適切である。また、紫外線照射による短時間硬化により強靱な硬化被膜を形成することができ、かつ、耐湿性、耐薬品性、耐熱性などの耐久性に優れるという特徴を備える目視淡黄色透明液体であって以下の物性を有する。
ブルックフィールドBL型回転粘度計で測定した25℃の粘度が7CPS、比重カップ法で測定した比重が1.06、塗膜硬度は25℃で85(ショアーD)、被着材をガラスとした場合の温水25℃/1時間での浸漬試験において剥離が生じない、硬化させるに必要な紫外線照射量が250mj/cm2
(製造方法1)
以上説明したプリンタ装置及び株式会社テスク社製のUV硬化型透明インク(商品名A−1919E)を用い、透明ガラス板の上に、常法により取り込んだ画像情報に基づいてノズルN12からインクを吐出し、インク吐出と同時に紫外線を照射することにより、UV硬化型透明インクを瞬時に硬化させて曇りガラス調の塗膜面を得た。
ソフト的に紫外線の照射量を35%から100%の範囲内、吐出量を0%から100%の範囲内でそれぞれ変化させて最適条件を抽出したところ、吐出量100%、紫外線の照射量は35%〜100%の全範囲で曇りガラス調の塗膜面が得られ、特に紫外線の照射量が60%〜70%程度の範囲内で良好な曇りガラス調の塗膜面となった。
(対照例)
UV硬化型接着剤として、硬化スピードが1000−2000mj/cm2程度のもの(例えば、株式会社テスク社製のUV硬化型透明インク(商品名A−1892:硬化スピード2000mj/cm2;商品名A1892B:硬化スピード1000mj/cm2)を用いた場合には、吐出量100%及び照射光量を最大(100%)にしても、実質的に透明な塗膜しか形成できなかった。
(変形例1:塗布量の調整)
照射光量を100%として、吐出量を50%、80%及び100%と段階的に変化させた以外は製造方法1と同様に行い、得られた塗膜の状態を目視にて評価した。
この結果、吐出量を多くすることによりマット調を濃くすることができ、その一方で吐出量を少なくすることにより、塗膜に光沢をもたらせることが確認された。
吐出量の増減により光沢が異なる理由について考察した結果、これは、吐出量が多い場合には、図4に示すように、インク3の液滴密度が高いのでインク3に基づく微細な凹凸が基材1の表面1aに密に描かれたマット調面31となるが、その一方で、吐出量を少なくした場合には、図5に示すように、インク3の液滴密度が低いのでインク3に基づく微細な凹凸が基材1の表面1aに疎らに描かれて基材1の表面1aの大半が露出する結果、基材としてのガラス表面が強調された光沢調面32となるためと推定された。
(変形例2:塗布量の調整による混在品の製造)
変形例1を応用して、部分的に光沢の程度の異なる文字「A」を同一透明インクを用いてインクの吐出量を適宜調整することにより印刷した。この結果、図6に示すように、インク3の密度が高いマット調面31とインク3の密度が低い光沢調面32と光沢に変化のある混在品を製造することができる。
(製造方法2)
株式会社テスク社製のUV硬化型白色インク透明インク(商品名A−1892W:硬化スピード2000mj/cm2:樹脂成分100体積部に対して1体積部(質量%で1〜2質量%)の小割合の白色顔料を混合して調整されている。)をノズルN12に充填した。
製造方法1と同様のオセ社製のUVインクフラットベッドプリンタを用いて、透明ガラス板の上にノズルN12から濃度100%のインクを吐出させ、インク吐出と同時に紫外線照射量100%の紫外線を照射することにより、UV硬化型白色系インクを硬化させて塗膜面を得た。
重ね打ちの回数を一度打ちから五度打ちと段階的に変え、得られた各塗膜面を透過する光量(濃度又は透過度)をX−Rite社製の透過濃度計341型を用いて測定した。結果を表1に示した。ここで、この透過濃度計においては、0Dは、完全に透明であることを示し、また、5Dは完全に光遮断性である真っ黒を意味している。
なお、対照として、標準的なサンドブラスト製品の濃度を測定して結果を併せて表1に示した。
Figure 2008213152
参考までに測定された製造方法1に係る各塗膜は、濃度が0.05D−0.06Dであり、用いたガラス基材の濃度が0.05Dであるので、塗膜面の付与により透過度の減少は本測定方法によっては実質的に認められていない。
以上の結果より、僅かの白色顔料をUV硬化型透明接着剤に混ぜるだけで、濃度を0.1D乃至0.4D程度まで増大させることができるので、UV硬化型白色透明インクとして高感度(例えば、硬化スピード250mj/cm2程度)のインクを用いれば、製造方法1により得られたサンドブラストガラス調製品の透過度を市販のサンドブラスト製品の透過度に合わせることにより、表面凹凸による散乱と透過度の減少との相乗効果によりサンドブラストガラス調製品の見栄えを一層向上させることができると期待される。
以上の実施例に従うインク3、画像形成層、又は透明被覆層の上に、任意の仕上げ層を付与させることができる。このような仕上げ層の一例は、艶消し材が含有された透明インクの付与である。この仕上げ層は、仕上げ面の全面に行うこともでき、また、部分的に行うこともできる。さらには、グラデーションを段階的に付与することもできる。
さらには、本発明に従うUV硬化型透明インクを付与させて瞬時に硬化させることにより、仕上げ面を乱反射させて曇り度を増大(光沢度を減少)させることもできる。
これにより、透明被覆層の曇り度又は光沢度を調整することにより、つや消し調(マット調)又は光沢調又はそれらの中間の仕上げ外観を有する画像形成層を容易に得ることができる。
また、インクジェットプリンタによれば、位置合わせが精確に行えるので、イメージを重ねてプリントする回数をソフト的に選択することにより、プリントする回数を適宜設定することができる。これにより、例えば、本発明に従うインクジェットプリント製品の製造方法によれば、画像形成層と略同一パターンのみにインク等が付与されるので、同一素材に複数回のプリントを繰り返すことがインクジェットプリント製品の高価値化を付与させる上で有利に作用する。部分的につや消し調を有するインクジェットプリント製品、又は部分的に光沢調を有するインクジェットプリント製品、又はつや消し調及び光沢調の混在されたインクジェットプリント製品、さらには曇り度(又は光沢度)にグラデーションを付与することもできる。
さらに、画像形成層を複層付与することなどにより、厚みを変えたインクジェットプリント製品を容易に得ることもできる。
図1(a)及び(b)は、それぞれ本発明に係るインクジェットプリント製品の製造方法を模式的な断面により説明する図である。 従来のインクジェットプリント製品の製造方法を模式的に断面により説明する図である。 本発明に係るインクジェットプリンタで用いられるプリントヘッドユニットの概要を説明する図である。 図4(a)は、本発明に係るインクジェットプリント製品でマット調面が得られる理由を断面により模式的に説明する図であり、図4(b)は平面により模式的に説明する図である。 図5(a)は、本発明に係るインクジェットプリント製品で光沢調面が得られる理由を断面により模式的に説明する図であり、図5(b)は平面により模式的に説明する図である。 本発明に係るインクジェットプリンタでプリントされる一例を説明する図である。
符号の説明
1:基材(ガラス)
1a:表面
2:プリントヘッド
3:インク
31:マット調面
32:光沢調面
15:プリンタヘッドユニット

Claims (2)

  1. インクジェットプリンタのノズルからUV硬化型透明接着剤からなるUV硬化型インクを基材の表面に吐出すると同時に紫外線を照射させてUV硬化型透明インクを曇りガラス調に硬化させて前記基材の表面にサンドブラスト調の塗膜を形成させることを特徴とするサンドブラスト調工芸品の製造方法。
  2. 前記UV硬化型透明インクの感度、前記UV硬化型透明インクの塗布量、前記UV硬化型透明接着剤の吐出時に照射されるUV照射光量の少なくとも一つを調整することにより、前記塗膜に微細な凹凸を付与することを特徴とする請求項1記載のサンドブラスト調工芸品の製造方法。
JP2007049591A 2007-02-28 2007-02-28 サンドブラスト調工芸品の製造方法 Active JP4442910B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007049591A JP4442910B2 (ja) 2007-02-28 2007-02-28 サンドブラスト調工芸品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007049591A JP4442910B2 (ja) 2007-02-28 2007-02-28 サンドブラスト調工芸品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008213152A true JP2008213152A (ja) 2008-09-18
JP4442910B2 JP4442910B2 (ja) 2010-03-31

Family

ID=39833799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007049591A Active JP4442910B2 (ja) 2007-02-28 2007-02-28 サンドブラスト調工芸品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4442910B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009160932A (ja) * 2007-12-17 2009-07-23 Ricoh Co Ltd 立体的な印刷を行う方法及びシステム並びに複数のシートを綴じる方法及びシステム
JP2010208327A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Xerox Corp 微細パターニングによる紫外線硬化性配合物の光沢制御
JP2011110867A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP2011194864A (ja) * 2010-03-24 2011-10-06 Kimoto & Co Ltd 擦りガラス調画像シートの作製方法
JP2012051188A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2012232470A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Seiko Epson Corp 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2013226481A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Great Computer Corp Uvインクジェットプリンタにより不規則な透明艶消し粒子表面を形成する方法及びuvインクジェットプリンタの完成印刷物
JP2014008687A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Seiren Co Ltd 印刷物および印刷方法
JP2014123033A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Dainippon Toryo Co Ltd 基材とレンズ状粒子との複合材料及びその製造方法
JP2018111211A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷装置、印刷方法及び装飾物の製造方法
WO2019215991A1 (ja) * 2018-05-07 2019-11-14 ナトコ株式会社 インクジェット印刷物の製造方法およびインクジェット印刷物
WO2020129302A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 東京インキ株式会社 すりガラス調の装飾シートを製造するための装飾シート製造方法
JP2021181907A (ja) * 2020-05-18 2021-11-25 シチズン時計株式会社 風防部材の製造方法、風防部材及び時計

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009160932A (ja) * 2007-12-17 2009-07-23 Ricoh Co Ltd 立体的な印刷を行う方法及びシステム並びに複数のシートを綴じる方法及びシステム
US8623467B2 (en) 2007-12-17 2014-01-07 Ricoh Co., Ltd. Tactile printing
JP2010208327A (ja) * 2009-03-09 2010-09-24 Xerox Corp 微細パターニングによる紫外線硬化性配合物の光沢制御
JP2011110867A (ja) * 2009-11-27 2011-06-09 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP2011194864A (ja) * 2010-03-24 2011-10-06 Kimoto & Co Ltd 擦りガラス調画像シートの作製方法
JP2012051188A (ja) * 2010-08-31 2012-03-15 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2012232470A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Seiko Epson Corp 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2013226481A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Great Computer Corp Uvインクジェットプリンタにより不規則な透明艶消し粒子表面を形成する方法及びuvインクジェットプリンタの完成印刷物
JP2014008687A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Seiren Co Ltd 印刷物および印刷方法
JP2014123033A (ja) * 2012-12-21 2014-07-03 Dainippon Toryo Co Ltd 基材とレンズ状粒子との複合材料及びその製造方法
JP2018111211A (ja) * 2017-01-06 2018-07-19 株式会社ミマキエンジニアリング 印刷装置、印刷方法及び装飾物の製造方法
WO2019215991A1 (ja) * 2018-05-07 2019-11-14 ナトコ株式会社 インクジェット印刷物の製造方法およびインクジェット印刷物
JP6647497B1 (ja) * 2018-05-07 2020-02-14 ナトコ株式会社 インクジェット印刷物の製造方法
CN112074415A (zh) * 2018-05-07 2020-12-11 耐涂可株式会社 喷墨印刷物的制造方法及喷墨印刷物
WO2020129302A1 (ja) * 2018-12-21 2020-06-25 東京インキ株式会社 すりガラス調の装飾シートを製造するための装飾シート製造方法
US11364730B2 (en) 2018-12-21 2022-06-21 Tokyo Printing Ink Mfg. Co., Ltd. Decorative sheet manufacturing method for manufacturing frosted glass-like decorative sheet
JP2021181907A (ja) * 2020-05-18 2021-11-25 シチズン時計株式会社 風防部材の製造方法、風防部材及び時計
JP7507007B2 (ja) 2020-05-18 2024-06-27 シチズン時計株式会社 風防部材の製造方法、風防部材及び時計

Also Published As

Publication number Publication date
JP4442910B2 (ja) 2010-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4442910B2 (ja) サンドブラスト調工芸品の製造方法
JP2008213151A (ja) インクジェットプリント製品及びその製造方法並びに前記インクジェットプリント製品を用いたサンドブラスト工芸品の製造方法
CN108312722B (zh) 印刷装置、印刷方法和装饰物的制造方法
US8714678B2 (en) Inkjet printing device and method
WO2015079596A1 (ja) 化粧建築板の製造方法
JP4383944B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP6090744B2 (ja) 加飾構造体及びその製造方法
JP2003145745A (ja) インクジェット記録方法及び記録装置
JP6088712B1 (ja) 化粧建築板の製造方法
CN104395093A (zh) 用于喷墨上清漆的方法
JP2012519089A (ja) 色分解テーブルの作成方法およびその装置、並びに、画像形成装置
JP2010194462A (ja) 建築板の製造方法
WO2020129302A1 (ja) すりガラス調の装飾シートを製造するための装飾シート製造方法
JP6544906B2 (ja) インクジェットプリント物およびインクジェットプリント物の製造方法
JP6230568B2 (ja) 化粧建築板の製造方法
JP5930656B2 (ja) 紫外線硬化型インクジェットプリント用基材、紫外線硬化型インクジェットプリント物およびその製造方法
JP7106667B2 (ja) 加飾部材製造装置及び加飾部材製造方法
JP2021017051A (ja) 印刷物の製造方法及び印刷物の製造装置、並びに印刷物
JP6485957B2 (ja) 窯業系化粧建築板の製造方法
JP6378709B2 (ja) 化粧建築板の製造方法
JP6530724B2 (ja) 化粧建築板の製造方法
JP7367672B2 (ja) 画像形成方法
JP6644019B2 (ja) エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物
JP5683117B2 (ja) インクジェットプリント用メディア
JP2021074992A (ja) 積層体及びその製造方法、並びにインクセット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090306

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20090306

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20090421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090527

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091105

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4442910

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130122

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250