JP6530724B2 - 化粧建築板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、建材の技術分野において使用される窯業系基材の表面にインクジェット印刷により模様を印刷する前に、特定条件下で火炎(フレーム)処理する、窯業系化粧建築板の製造方法に関する。
近年、インクジェット印刷により、多種多様な柄模様が簡便、安価に基材に形成することが可能であるため、様々な分野で利用されている。
内装材、外装材や屋根材などに使用される窯業系建築板においても、高い意匠性が要求されるため、従来からインクジェット印刷を施すことが行われている(例えば、特許文献1等)。
また、インクジェット印刷をこのような窯業系建築板を行う場合は、通常、窯業系基材の表面に樹脂組成物から形成されるインキ受理層が形成されている。
建築板のインクジェット印刷では、従来では溶剤系インキを用いてインクジェット印刷することが知られていた(特許文献2及び3)。このとき、溶剤系インキに含まれる有機溶媒がインキ受理層表面の一部を溶解させて粗面化するため、溶剤系インキは、インキ受理層に対して濡れ広がり、かつ密着することができる。
一方、近年、インキとして活性光線硬化型インキを用いて、窯業系建築板にインクジェット印刷を施す技術も検討されている(特許文献4)。
さらに、窯業系建築板の意匠性を高める手段として、インクジェット印刷することに加えて、その表面に凹凸を形成し、立体的な模様を付することも行われている。そして、その立体的形状へ印刷することによる印刷ムラを改善する方法などが近年検討されている(特許文献5)。
特開2003−53213号公報 特開2000−107683号公報 特開2008−272953号公報 特開2011−143344号公報 特開2014−163160号公報
本発明の建築板1は図1に示すように、1.5mmを超える高低差dの凹凸模様を有し、窯業系基材11、及び該基材上にインキ受理層12が形成されている。なお、窯業系基材11上に下塗り塗膜を設け、その上にインキ受理層12が形成されてもよい。
インキ受理層12は、タイル調、レンガ調、木目調などの凹凸加工を施された窯業系基材上に、樹脂および顔料を含む樹脂組成物を塗料として塗布し、乾燥(または硬化)させることにより形成される。
このように形成された建築板1に溶剤系インキを用いてインクジェット印刷を行った場合にその意匠性に問題は認められなかったが、活性光線硬化型インキを用いてインクジェット印刷を行った場合に、該インキの均一な濡れ広がりが認められず、印刷画像の意匠性に問題が生じた。
上記問題について検討したところ、活性光線硬化型インキの均一な濡れ広がりを妨げているのは、活性光線硬化型インキがインキ受理層に対して非浸透性であるため、建築板1を印刷する際の印刷面の汚れ(異物)がインキ受理層12に付着することが原因であることが分かった。この汚れに関し、製造機器と建築板1が接触する際にインキ受理層12の一部が製造機器に付着し、これが後続ロッドに付着したり、印刷工程前の保管時や移動中に印刷面に別の汚れが付着するなどして、異物が表面に付着したことが原因と予想されるが、これに限定されない。
本発明者らは、この汚れ(異物)を除去すべく種々検討し、建築板1の表面にバーナーからの火炎を当てることで表面の汚れ(異物)を焼却・除去すれば上記問題が解決できると考えた。しかしながら、図1のように建築板1の表面(印刷面)に対して火炎を噴射すると、窯業系基材1の凹凸の高低差dが1.5mmを超える高さであるとき、凹部でバーナーからの火炎が反射して(図1の破線矢印)、火炎が凹み部分に十分照射されないことが分かった。そのため、火炎(フレーム)処理することで建築板1の凸部の印刷は汚れによる影響はないが、凹部は汚れによる影響が顕著である。
本発明者らは、更に検討を続けた結果、従来よりも狭いバーナーの炎口(燃焼性ガスの噴出口)から噴射され、流速を一定の範囲に調整された燃焼性ガスが燃焼して形成される火炎を用いると、上述の火炎の反射が抑えられ、1.5mmを超える高低差を有する窯業系基材表面の凹み部分でも火炎が十分に照射されることが分かった。本発明の条件で形成される火炎は従来の表面処理で用いられる火炎よりも断面が薄い形状を有する。
具体的に、窯業系基材及び該基材上に配置された樹脂組成物で形成されるインキ受理層を含み、表面に高低差が1.5mmを超える凹凸模様を有する建築板を、長さが1〜8mmであるバーナーの炎口から、バーナーの炎口1cm当たり30〜200L/分の流速で噴射される燃焼性ガスが燃焼して生じる火炎で表面処理した後、活性光線硬化型インキでインクジェット印刷することを含む、化粧建築板の製造方法を提供する。
本発明では、建築板の表面(印刷面)をインクジェット印刷前に、従来よりも断面が薄い形状の火炎で処理して汚れを除去することで、活性光線硬化型インキの均質な濡れ広がりが得られ、意匠性が高い化粧建築板が得られる。
本発明で用いる建築板1が建築板の印刷面に対する、従来の実施態様での火炎処理を示す図である。図1中の炎口の長さLは、従来10〜30mmが一般的である。 本発明の実施の一態様を表す図である。 本発明の実施の一態様を表す図である。 本発明の実施に使用するバーナーのバーナーヘッドの概略図である。 本発明の実施に使用するバーナーの好ましい態様のバーナーヘッドの概略図である(側面(a´)、底面図(c´))。正面図の概略図は図5(b)と同様になる。 本発明の別の実施の一態様を表す図である。 本発明の実施に使用するライン型インクジェット記録装置の一例を表す。
本発明により製造される化粧建築板は、図2で示されるように、建築板1の表面を、従来よりも薄い形態(形状)の火炎を用いることで、火炎が届きにくかった凹部まで火炎を照射することができる。具体的には、従来よりも狭い炎口を有するバーナーから、特定の流速で噴射される燃焼性ガスから形成される火炎を用いて表面処理することで達成される。
本発明の建築板は、建材として使用される建築板であれば、その用途は特に限定されない。具体的には、壁材、床材、屋根材などが挙げられる。
本発明の建築板に使用される窯業系基材の例には、素焼陶板、施釉および焼成した陶板、セメント板、セメント質原料や繊維質原料などを用いて板状に成形したものが含まれる。具体的な製造例としては、セメントを主成分として、シリカやフライアッシュなどの無機成分、任意にパルプ等の補強短繊維を配合した組成物の水性混練物や水性スラリーを、押出成形、注型成形、プレス成型あるいは抄造法などの成型方法で成形し、板状に硬化させる。さらに必要に応じて、エンボス加工等の凹凸加工を施して、基材の表面をタイル調、レンガ調、木目調などにすることができる。
窯業系基材は、例えば以下のような方法で製造することができる。
まず、セメント成分と繊維質を混ぜた軟らかい水性混練物を板状に押し出し、その板状混練物をベルトコンベアに乗せて、エンボス形状が掘り込まれたロールを押し付けて表面に凹凸を付けると同時に巾と端部を整える。この形状が整えられた板状の基材を適当な長さに切断してから、高温、高圧のオートクレーブ内で数時間焼成して、本発明で使用可能な窯業系基材を得ることができる。
本発明の窯業系基材は高低差が1.5mmを超える凹凸模様を形成する。ここで、「高低差が1.5mmを超える凹凸模様」とは、窯業系基材が高低差dが1.5mmを超える凹凸を少なくとも1つ以上有し、その凹凸が模様を構成していることを意味する。従って、高低差が1.5mm以下の凹凸が存在してもよく、これらの凹凸が組み合わされて、タイル調や木目調などの模様を窯業系基材に形成することができる。また、高低差dは1.6mm以上が好ましく、1.8mm以上が更に好ましい。
なお、高低差dに関し、インキ受理層の厚さも考慮されるべきであるが、下記の通り、インキ受理層の厚みは通常3〜100μmの範囲内であるため、インキ受理層の厚みは考慮しなくてもよい。
また、本発明の効果が奏される限り、窯業系基材の高低差の上限は特に規定されないが、通常、窯業系基材の凹凸の高低差は7mm以下であり、5mm以下が好ましい。窯業系基材の凹凸の高低差が最大7mmであれば、建築材として十分な意匠性を有する模様を形成することができるためである。また、窯業系基材の凹凸の高低差が7mmを超えると、火炎を凹部に存在する異物にあてることができず除去することが難しい場合がある。
本発明で使用するインキ受理層は、樹脂組成物を硬化させて形成される塗膜であり得る。ここでは、上記基材に塗膜を形成できる塗料として一般的に使用されている高分子化合物の樹脂を使用することができる。例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、フェノール樹脂等の高分子化合物が挙げられる。中でも本発明に用いられる高分子化合物としては、高耐候性で、インキとの密着性に優れることからポリエステル樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
なお、従来の水性インキのインキ受理層として使用されてきた多孔質なインキ受理層を形成するような塗料は使用しないことが好ましい。このような多孔質なインキ受理層は耐水性、耐候性に問題がある場合があり、建築材の使用に適さない場合がある。
上記の高分子化合物の樹脂において、その性状や物性を調整するために、硬化剤を使用することができる。ポリエステル樹脂を使用する場合は、メラミン系硬化剤(メラミン樹脂硬化剤)を用いることが望ましい。例えば、メチル化メラミン(メチロールメラミンメチルエーテル)、n−ブチル化メラミン(メチロールメラミンブチルエーテル)、およびメチルとn−ブチルとの混合エーテル化メラミン等が挙げられる。このように硬化剤を用いて架橋密度を高めたインキ受理層は、非水性インキが浸透しないことから耐水性、および耐候性に優れるため特に好ましい。インキ受理層が活性光線硬化型インキに対して非浸透性であることは、インキ受理層およびインキ層の断面を100〜200倍の倍率で顕微鏡観察することにより、確認することができる。インキ受理層が非浸透性の場合は、インキ受理層とインキ層との界面を明確に識別することができるが、浸透性の場合は、界面が不明確となり識別することが困難である。
上記高分子化合物として、ポリエステル樹脂を使用する場合、その分子量はGPCで測定した場合の数平均分子量が2,000〜8,000であることが好ましい。分子量が2,000より小さくなると加工性が低下して塗膜ワレが発生しやすくなる場合がある。また、分子量が8,000より大きくなると架橋密度の低下により耐候性が低下する場合がある。加工性と耐候性のバランスから数平均分子量は3,000〜6,000が特に好ましい。
本発明のインキ受理層は、有機もしくは無機の固形粒子を含んでいてもよい。当該粒子の平均粒子径が4〜80μm、好ましくは10〜60μmである。
上記無機粒子としては、シリカ、硫酸バリウム、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ガラスビーズ、ガラスフレークが挙げられる。また、有機粒子として、アクリル樹脂ビーズ、ポリアクリロ二トリル樹脂ビーズが挙げられる。これらの樹脂ビーズは、公知の方法を用いて製造したものでもよいし、市販品を利用してもよい。市販のアクリル樹脂ビーズの例には、東洋紡株式会社の「タフチック AR650S(平均粒径18μm)」、「タフチック AR650M(平均粒径30μm)」、「タフチック AR650MX(平均粒径40μm)」、「タフチック AR650MZ(平均粒径60μm)」、「タフチック AR650ML(平均粒径80μm)」、「タフチック AR650L(平均粒径100μm)」および「タフチック AR650LL(平均粒径150μm)」が含まれる。また、市販のポリアクリロニトリルビーズの例には、東洋紡株式会社の「タフチック A−20(平均粒径24μm)」、「タフチック YK−30(平均粒径33μm)」、「タフチック YK−50(平均粒径50μm)」および「タフチック YK−80(平均粒径80μm)」が含まれる。
このときの、有機、無機粒子は、通常、塗膜質量の2〜40質量%、好ましくは、10〜30質量%である。
上記固形粒子や着色顔料の平均粒径は、コールターカウンター法により求められる。
さらに、前記インキ受理層は着色顔料を含んでいてもよい。このときの着色顔料の平均粒子径は、通常0.2〜2.0μmである。このような着色顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、黄色酸化鉄、フタロシアニンブルー、カーボンブラック、コバルトブルーなどが挙げられる。着色顔料を加える場合、通常、塗膜質量の40〜60質量%となるように塗料に添加する。
インキ受理層の膜厚は、特に限定されないが、通常3〜30μmの範囲内である。塗膜が薄すぎる場合、塗膜の耐久性および隠蔽性が不十分となるおそれがある。一方、塗膜が厚すぎる場合、製造コストが増大するとともに、焼付け時にワキが発生しやすくなるおそれがある。
本発明の活性光線硬化型インキは、当該技術分野で一般的に使用しているインキを使用し、これには、ラジカル重合型インキとカチオン重合型インキが存在し、いずれも使用することができる。
活性光線硬化型インキは、通常、モノマーもしくはオリゴマー、光重合開始剤、色材、分散剤、界面活性剤、その他の添加剤を含む。本発明では、当該技術分野で一般的に使用されている材料を用いる。カチオン重合型インキはラジカル重合型インキと比較して体積収縮率が少なく、架橋密度を高めた非浸透性のインキ受理層に対しても高い密着性が得られることから特に好ましい。
図3は、本発明の一実施態様を示したものである。この図では、建築板1がベルトコンベア等の搬送機4により、矢印の方向(図面3の左から右方向)に搬送されている。バーナー2は、火炎が噴射される炎口21、バーナーヘッド22を有する。
図4(a)は、バーナー2の側面の概略図を表し、図4(b)はバーナー2の正面の概略図、図4(c)はバーナー2の底面図である。図4(a)で示されるLは、炎口21の長さを表す。
炎口21に関し、図3における搬送方向に平行の向きにその長さLを変更することが可能である。本発明において、Lが1〜8mmで炎口を有するバーナーを使用する。これは、従来、表面火炎処理に使用されているバーナーの炎口よりも狭くなっており、この狭い炎口により断面が薄い火炎を形成することが可能である。また、Lが2〜5mmがより好ましい。
また、Lが1mm未満であると、燃焼性ガスの噴射が安定せず、バーナーヘッドの底面に対して垂直に火炎が噴出されず、建築板の表面に存在する凹部に火炎が届かない箇所が存在する場合があるため、均一な火炎処理ができない。また、Lが8mmを超えると、凹部に火炎が反射(燃焼性ガスに伴う空気が反射)して、建築板の凹部に火炎が十分に届かない。
さらに、Lが8mmを超えて、かつバーナーの炎口1cm当たり30L/分を超える流速で燃焼性ガスが燃焼して生じる火炎は熱量が多くなることから、建築板の表面温度が高くなり、インキ受理層12の樹脂が焼け焦げてしまう場合もある。
また、図4(b)は、図2又は図3のバーナー2の正面概略図である。バーナー2の炎口21の幅をWで表している。なお、便宜上、図4(b)では炎口21に該当する部分を太い線で強調して記載している。実際に図4(b)では炎口21は見えない。バーナーヘッド22には、ガス供給部23、支持部(図示せず)が備えられている。このWは建築板1の大きさを考慮して選択されるが、通常、40〜50cmである。
ガス供給部23に備わるガス供給管から燃焼性ガスが噴出される炎口21に燃焼性ガスが供給される。炎口21の態様については特に限定されないがリボン形状や丸穴形状のバーナーを用いることができる。
ガス供給部23では、燃焼ガスと助燃ガスが予め混合された予混合ガスが燃焼性ガスとして供給される。つまり、本発明における燃焼性ガスとは、燃焼ガスと助燃ガスの予混合ガスである。燃焼ガスボンベ等の燃焼ガス供給源及び空気ボンベ、酸素ボンベ、コンプレッサーエアー、ブロアーによるエアー等の助燃ガス供給源がガス混合部に接続されており、ここで燃焼ガスと助燃ガスが混合される。さらに、ガス混合部が混合ガス供給部に接続されており、ガス供給管を通じてガス供給部23に予混合ガスを供給する。ガス混合部では、燃焼性ガスにおける酸素の比率を一定にするための酸素供給器を具備していてもよい。
支持部は、バーナーヘッド22を所定の位置で固定する。さらに、バーナーヘッド22の傾斜角度を調整可能にする調整手段を有する。調節手段は炎口21を搬送機4上に所定の角度に回動できるようにして、その傾斜角度を固定して保持できる構造を有する。
バーナーの別の態様として、バーナーヘッド22に、炎口21から2mm以上、好ましくは2mm〜7mm離れた所に、炎口21と両側に平行して、補助炎口24が存在することが好ましい(図5)。バーナーヘッド22は、この補助炎口24からは非常に微量の燃焼性ガスが通過するような構造を有する。ここでの補助炎口24より噴射される燃焼性ガスの量は炎口21の5%以下、あるいは3%以下であり、補助炎口24により生じる火炎は建築板の表面処理に全く影響を与えない。この補助炎口24を有することで、炎口21から噴射される燃焼性ガスの直進性が増し、揺らぎが少ない火炎が形成できる。なお、「バーナーの炎口1cm当たり30〜200L/分の流速で噴射される燃焼性ガス」とは炎口21から噴射される燃焼性ガスを指す。
上記の構造のバーナーヘッド及び燃焼ガス/助燃ガス混合ユニットを有するバーナーは市販されており、例えば、Flynn Burner社(米国)の製品名F−3000などを使用することができる。
燃焼ガスとして、通常、水素、液化石油ガス(LPG)、液化天然ガス(LNG)、アセチレンガス、プロパンガス、又はブタン等を使用することが可能であるが、本発明の所望の火炎を形成するためには、LPG又はLNGを使用することが好ましく、LPGが最も好ましい。
助燃ガスとしては、空気又は酸素を使用することができ、助燃ガスとして空気を使用することが好ましい。
燃焼ガスと助燃ガスの混合比は、当業者は燃焼ガス及び助燃ガスの種類に応じて適宜定めることができる。
例えば、燃焼ガスがLPG、助燃ガスが空気の場合、体積比で、LPGが1に対して、空気の混合比が24〜27が好ましく、25〜26がより好ましく、25〜25.5が更に好ましい。また、燃焼ガスがLNG、助燃ガスが空気の場合、体積比で、LNGが1に対して、空気の混合比が9.5〜11が好ましく、9.8〜10.5がより好ましく、10〜10.2が更に好ましい。
上記燃焼性ガスは、バーナーの炎口1cm当たり30〜200L/分の流速で噴射される。燃焼性ガスの流速がバーナーの炎口1cm当たり30L/分未満であると、建築板1の表面に存在する凹み部からの、燃焼性ガスに伴う空気による火炎の反射を排除することができない。燃焼性ガスの流速がバーナーの炎口1cm当たり200L/分を超えると、バーナーの炎口の幅方向に燃焼性ガスの噴射を一定に保つのが困難になることに加え、火力が強くなりすぎて、建築板表面のインキ受理層までも燃焼させることがある。燃焼性ガスは、バーナーの炎口1cm当たり50〜150L/分の流速で噴射させることが好ましく、70〜120L/分の流速で噴射させることがさらに好ましい。
バーナーから照射される火炎の出力は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、通常、バーナーの炎口の幅10mmあたり800kJ/時〜12000kJ/時、好ましくは、3600kJ/時〜9600kJ/時、さらに好ましくは4800kJ/時〜9600kJ/時である。バーナーの炎口の幅10mmあたり800kJ/時以上であると、建築板1の表面に存在する汚れ(異物)の焼却が十分に行われる。また、バーナーの炎口の幅10mmあたり12000kJ/時以下で、火力は十分であり、これを超えると経済的にも非効率である。
また、上記の「バーナーの炎口の幅10mmあたり」記載は、図4(b)のW´が10mmであることを意味する。
図6に示すように。バーナー2のバーナーヘッド22を傾け、火炎を一定の角度傾けて照射することも可能である。ただし、傾斜角度を「R」と定義すると、Rは−10°〜10°、好ましくは−5°〜5°の範囲であることを要する。この角度の範囲内であれば、建築板1の凹部でも十分に火炎が届く。あるいは傾斜角度が0°でもよい。
この傾斜角度Rは以下のように定義できる。つまり、火炎の傾斜角度は、建築板1の印刷面に対して垂直に伸びる線(破線α)とバーナー2の炎口21に対して垂直に伸びる線(破線β)が形成する角度Rである(図6)
また、バーナーの炎口21が搬送方向に向かって傾斜しているときは、角度Rの値を正の数値とする。一方、バーナーの炎口21が搬送方向と逆方向に向かって傾斜しているときは、角度Rの値を負の数値とする。なお、図6において、傾斜角度Rは正の値である。
バーナー2は、建築板1の印刷面からの距離Hの位置に設定する。Hは、バーナー2の印刷面からの最短の距離を意味する。つまり、Hは通常バーナーヘッド22と印刷面との距離を示すが、炎口21がバーナーヘッド22から大きく突き出した構造で炎口21と印刷面との距離がバーナーヘッド22と印刷面との距離よりも近い場合、Hは炎口21と印刷面との距離を示す。
図6のように、バーナーヘッド22が傾いている場合も同様に、Hは、バーナー2の印刷面からの最短の距離を意味する。
通常、距離Hは5〜120mm、好ましくは、10〜80mm、さらに好ましくは20〜50mmの範囲になるように設定する。前記距離Hが5mm未満であると、窯業系基材11の反りのために、バーナー2と建築板1が接触してしまう場合がある。なお、建築板1はその長さが数メートル(3〜4m)に及ぶ場合があり、このときに窯業系基材11では反りが5〜20mm生じ得る。そのため、距離Hは、窯業系基材11の長さ、つまり、建築板1の長さに応じて距離Hを調整する必要がある。
また、距離Hが120mmを超えると、フレーム処理の効果を奏するために高いエネルギーの火炎を照射する必要があり、非効率的であり好ましくない。
本発明の一実施形態を、図7を参照してより具体的に説明する。この実施形態では、建築板1のインキ受理層で形成される印刷面1−1を、本発明で規定する炎口の長さに制御されたバーナーヘッドを備えるバーナー2から、特定の流量で噴射される燃焼性ガスが燃焼して生じる火炎を照射して火炎(フレーム)処理を行う。また、使用するインクジェット記録装置は4色のインキ(イエロー、シアン、マジェンタ、ブラック(黒))の4色のインクジェット印刷が可能なライン式インクジェット記録装置Mである。そして、使用するインキは活性光線硬化型インキである。
図7における、ライン式インクジェット記録装置Mは、インクジェット記録ヘッド6(61〜64)、その記録ヘッドに接続するインキ供給タンク7(71〜74)及び印刷制御システム8を備えたインクジェット式塗装機5、並びに搬送機4を備える。さらに、このライン式インクジェット記録装置Mに、火炎処理を行うためのバーナー2、活性光線照射機9が設置されている。
建築板1の印刷面(インキ受理面)1−1は、搬送機4の搬送面4−1に接する面と反対側の面である。ここに、インクジェット記録ヘッドから吐出される活性光線硬化型インキで着色され、所望の画像をインキ受理層の上に形成することができる。
図7に示されるように、建築板1の印刷面1−1はインクジェット印刷の前にバーナー2から照射される火炎3により火炎処理される。火炎処理時の印刷面1−1の温度を測定しておくことが好ましい。火炎処理の条件によっては、印刷面の温度が高くなりすぎて、インキ受理層が損傷する場合がある。
搬送機4による建築板1の移動速度は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、固定されているバーナー2に対し、通常、5〜70m/分である。好ましくは、10〜50m/分であり、更に好ましくは、20〜40m/分である。5m/分未満であると、作業効率が悪くなる。また、70m/分を超えると、バーナー2の火炎3が建築板1の移動により生じる気流の影響を受けてしまい、印刷面1−1に均一に火炎を照射することができず、汚れ(異物)の除去が十分にできない場合がある。
火炎により表面処理(フレーム処理)された建築板1は、インクジェット式塗装機5でインクジェット印刷される。インキは4色使用し、インクジェット記録ヘッド61からイエロー、62からシアン、63からマジェンタ、64からブラック(黒色)のインキがそれぞれ吐出される。これらのインクジェット記録ヘッドにそれぞれインキ供給タンク(71〜74)が接続されている。上記インキは市販されている活性光線硬化型インキを使用することが可能である。
各色のインクジェット記録ヘッドから吐出されたインキ滴は、印刷面1−1に向けて鉛直方向に飛翔する。インキ滴の初速は、一般に、3m/sec〜9m/sec、好ましくは4m/sec〜7m/secに設定される。インキ滴の初速とは、記録ヘッドからの吐出時におけるインキ滴の速度である。例えば、インクジェット記録ヘッドから吐出されたインキ滴がインキ吐出部から鉛直方向に1mmの距離と、この1mmの距離を進むのに要する時間とで算出(所定の距離/時間)される。
インキ滴の初速が3m/sec未満では液滴の速度が遅すぎるため、インキ滴の着弾精度が大幅に低下する場合がある。また、9m/secを超える場合は、着弾精度は良いものの、インキのサテライトが発生して画質が低下するという問題が生じる場合がある。
インクジェット記録ヘッドのノズルから印刷面1−1に吐出される一滴のインキ滴の体積は、特に限定されないが、一般には60pl(ピコリットル)未満、好ましくは、10pl以上45pl未満に設定する。
活性光線照射機9は、インクジェット式塗装機5に対して搬送方向下流側の所定の位置に設置されている。ここで、本発明における「活性光線」とは、電子線、紫外線、α線、γ線、エックス線等が挙げられる。本発明において、安全性やハンドリング性を考慮すると電子線、紫外線を用いることが好ましく、紫外線を用いることが最も好ましい。
活性光線照射機9は、搬送機4の搬送面4−1に向けて設置された活性光線を照射するランプを備え、搬送面4−1の方向に活性光線を照射する。
印刷面1−1に着弾したインク滴を活性光線照射機9からの活性光線で硬化させる。通常、インク滴が着弾してから1.0秒以上、好ましくは2.0秒以上、さらに好ましくは2.2秒以上経過した後に活性光線を照射するように、搬送機4の搬送速度及びインクジェット式塗装機5から活性光線照射機9までの距離を調整する。また、空気中の水分がインキの重合を阻害することがあるため、インキが着弾後30秒以内に活性光線を照射する。
制御部8は、インクジェット記録装置Mで形成される画像の記録による模様付けやインクジェット記録ヘッドの温度調節を含む各種処理を制御する。制御部8は、電子部品が搭載された回路基板及び電気配線等を含む。制御部8に含まれる少なくとも一部の構成は、図7に示すようにインクジェット記録ヘッドの上部に設置されている。
ライン式インクジェット記録装置Mは、ネットワークインターフェース等の所定のインターフェース(図示せず)を備える。インクジェット記録装置Mは、インターフェースを介して、パーソナルコンピュータ等の外部装置と通信可能に接続されている。外部装置は、インクジェット記録装置Mに対し、印刷面1−1への画像の記録指令及び記録する画像を示すデータ等を入力する。記録指令が入力されたインクジェット記録装置Mでは、所定の処理が実行され、上記のインキがインクジェト記録ヘッドから吐出され、所望の画像が印刷面1−1に形成され、本発明の化粧建築板の製造方法が実行される。
以下に実施例および試験例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
以下の実施例では、建築板として窯業サイディング材を調製し、評価した。
1.窯業サイディング材(建築板)の製造
窯業系基材として、JIS A 5422に準拠して製造された、木繊維または木片を補強剤として使用した繊維補強セメント板系窯業サイディングを準備した。該基材の製造時に、エンボス形状が掘り込まれたロールを押し付けて表面に高低差1.8〜4.0mmの凹凸を付した。
窯業サイディングの表面にアクリルエマルション系ベース塗料(IMコート4100 : 関西ペイント株式会社)に平均粒径0.28μmの酸化チタン(テイカ製 JR−603) 49質量%、平均粒径10μmのマイカ(株式会社ヤマグチマイカ製 SJ−010)13質量%、平均粒径5.5μmの疎水性シリカ(サイリシア456;富士シリシア株式会社)6質量%、平均粒径12μmの疎水性シリカ(富士シリシア化学株式会社製 サイリシア476)2質量%を添加して、スプレー塗装により乾燥膜厚18μmになるように塗布して、到達板温130℃で2分間焼き付けることでインキ受理層を形成した。
なお、上記マイカ、疎水性シリカ及び酸化チタンの平均粒径はコールターカウンター法により求めた。
具体的には以下のように測定した。測定装置として、コールターカウンター(米国コールターエレクトロニクス社製)TA−II型を用いた。試料約0.5gを200mlのビーカーに取り、純水約150mlを加え、超音波(ULTRASONIC CLEANER B-220)で60〜90秒分散させた。付属の電解液(ISOTON II:0.7%高純度NaCl水溶液)150mlに上記分散液をスポイトで数滴加え入れ、上記装置を用いて粒度分布を求めた。
但し、上記JR−603(酸化チタン)及びサイリシア456(疎水性シリカ)は30μmのアパッチャーチューブを使用した。また、SJ−010(マイカ)は50μmのアパッチャーチューブを使用した。平均粒径は累積粒度分布図の50%径を読み取り求めた。
2.火炎処理のためのバーナー
火炎処理を行うためのバーナーとして、Flynn Burner社(米国)製のF−3000を使用した。燃焼ガスとしてLPガスを用い、バーナーの炎口の1cmに対し、LPガス 1.0〜8.0L/分、クリーンドライエアー 25.0〜200.0L/分をガスミキサーで混合した後に、この混合ガス(燃焼性ガス)を特定の流速で噴射しバーナーで燃焼させて火炎処理を行った(体積比、LPガス : クリーンドライエアー = 1 : 25)。また、バーナーの炎口における搬送方向に平行な向きの長さ(図4(a)又は図5(a´)におけるL)が1〜20mmのものを用いた。炎口の長さが8mm以下の場合は、図5に記載の補助炎口24を有するバーナーを用いた。バーナーヘッドと建築板の印刷面との距離(H)は30mm若しくは50mmであり、炎口の幅は450mmである。
なお、火炎処理時の搬送速度は5〜70m/分で行った。
4.活性光線硬化型インキによるインクジェット印刷
(4−1)
活性硬化型インキとして、ラジカル重合型紫外線硬化性黒色インキ及びカチオン重合型紫外線硬化性黒色インキを用いた。各インキの具体的な組成は以下の通りである。
(i)ラジカル重合型紫外線硬化性黒色インキ
ラジカル重合型紫外線硬化性黒色インキを、以下の成分を混合することにより調製した。具体的なの組成は以下の通りである。
顔料分散液1)(顔料分:10質量%) 10質量部
反応性オリゴマー2) 25質量部
反応性オリゴマー3) 57質量部
光重合開始剤4) 5質量部
光重合開始剤5) 3質量部
1)顔料:NIPex 35、カーボン デグサジャパン(株)製、分散媒:SR9003、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート サートマージャパン(株)製
2)CN985B88、2官能脂肪族ウレタンアクリレート88質量%、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート12質量%の混合物 サートマージャパン(株)製
3)1,6−ヘキサンジオールジアクリレート
4)イルガキュア184、ヒドロキシケトン類 チバ・ジャパン(株)製
5)イルガキュア819、アシルフォスフィンオキサイド類 チバ・ジャパン(株)製
(ii)カチオン重合型紫外線硬化性インキ
高分子分散剤(味の素ファインテクノ社製 PB821) 9質量部とオキセタン化合物(東亜合成社製 OXT211) 71質量部にブラック:Pigment Black 7を20質量部加えて、直径1mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れて密栓し、ペイントシェーカーにて4時間分散処理した後、ジルコニアビーズを除去して、ブラックの顔料分散体を調整した。
上記分散体14質量部に、以下の光重合性化合物、塩基性化合物、界面活性剤、相溶化剤、光酸発生剤を混合して、カチオン重合型紫外線硬化性インクジェットインキを作製した。
Figure 0006530724
インキ液滴の体積を42plとし、インクジェット印刷機(株式会社トライテック製、パターニングジェット)を用いて黒色インキでドット印刷を行った。この時の印刷条件は以下のとおりである。ドット同士が重ならないようにドット間の距離は500μmとして建築板全体にブラックインキによるドット印刷を行った。ドット径はオリンパス株式会社製走査型共焦点レーザ顕微鏡 LEXT OLS3000を用いて測定した。1ドットのみが見える範囲に拡大して(200倍)、8個のドットのドット径を測定し、その平均値を示した。ドットの広がりが楕円に近い場合は、長径と短径の平均値をドット径とした。火炎処理する前の窯業系サイディングのドット径は汚れの付着度合いによって変化し、汚れ付着が多い箇所のドット径が約130μmであるのに対して、汚れ付着がほとんどのない箇所は約180μmと約50μmの差があった。
ラジカル重合型紫外線硬化インキのインクジェット印刷条件
(a)ノズル径 :35μm
(b)印加電圧 :11.5V
(c)パルス幅 :10.0μs
(d)駆動周波数 :3,483Hz
(e)解像度 :360dpi
(f)インキ液滴の体積 :42pl
(g)ヘッド加熱温度 :45℃
(h)インキ塗布量 :8.4g/m
(i)ヘッドと記録面の距離 :5.0mm
(j)インキ滴の初速 :5.9m/sec
カチオン重合型紫外線硬化インキのインクジェット印刷条件
(a)ノズル径 :35μm
(b)印加電圧 :13.2V
(c)パルス幅 :10.0μs
(d)駆動周波数 :3,483Hz
(e)解像度 :360dpi
(f)インキ液滴の体積 :42pl
(g)ヘッド加熱温度 :45℃
(h)インキ塗布量 :8.4g/m
(i)ヘッドと記録面の距離 :5.0mm
(j)インキ滴の初速 :6.1m/sec
本実施例では、活性光線として紫外線を用いた。インクジェット印刷後の以下の条件でインキの紫外線硬化を行った。紫外線照射はインク滴が着弾した5秒後に行った。
(1)ランプの種類:高圧水銀ランプ(フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製 Hバルブ)
(2)ランプの出力:200W/cm
(3)積算光量:600mJ/cm(オーク製作所製紫外線光量計UV−351−25を使用して測定)
窯業サイディング材表面の汚れ付着の多少に係らず、特定条件で火炎処理することにより、均質かつ十分なインキの濡れ広がりを見せる。本実施例では、火炎処理によりラジカル重合型紫外線硬化性インキのドット径が190〜210μmとなったものを○と評価した。また、カチオン重合型紫外線硬化性インキに関し、そのドット径が200〜220μmとなったものを○と評価した。
上記サイディング材を、上記のバーナーを用いて火炎処理し、上記印刷条件で印刷を行った。このサンプルの黒色インキのドット径を測定した。試験の結果を以下に示す。
Figure 0006530724
1:建築板、1−1:印刷面、2:バーナー
11:窯業系基材、12:インキ受理層
21:炎口、22:バーナーヘッド、23:ガス供給部、24:補助炎口
3:火炎、4:搬送機、4−1:搬送面、5:インクジェット式塗装機、61:インクジェット記録ヘッド(イエロー)、62:インクジェット記録ヘッド(シアン)、63:インクジェット記録ヘッド(マジェンタ)、64:インクジェット記録ヘッド(ブラック)、71:インキ供給タンク(イエロー)、72:インク供給タンク(シアン)、73:インク供給タンク(マジェンタ)、74:インク供給タンク(ブラック)、8:制御部、9:活性光線照射機
d:窯業系基材の凹凸の高低差、H:バーナー2と印刷面1−1との間の最短の距離
M:ライン式インクジェット記録装置、R:バーナー2の傾斜角度
α:印刷面に対して垂直方向に伸びる破線、β:炎口に対して垂直方向に伸びる破線

Claims (5)

  1. 窯業系基材及び該基材上に配置された樹脂組成物で形成されるインキ受理層を含み、表面に高低差が1.5mmを超える凹凸模様を有する建築板を、長さが1〜8mmであるバーナーの炎口から、バーナーの炎口1cm当たり30〜200L/分の流速で噴射される燃焼性ガスが燃焼して生じる火炎で表面処理した後、活性光線硬化型インキでインクジェット印刷することを含む、化粧建築板の製造方法。
  2. 前記インキ受理層は活性光線硬化型インキに対して非浸透性である、請求項1に記載の化粧建築板の製造方法。
  3. 燃焼性ガスの流速が、バーナーの炎口1cm当たり50〜150L/分の流速で噴射される、請求項1又は2に記載の化粧建築板の製造方法。
  4. 燃焼性ガスの流速が、バーナーの炎口1cm当たり70〜120L/分の流速で噴射される、請求項1又は2に記載の化粧建築板の製造方法。
  5. 前記活性光線硬化型インキが活性光線硬化型カチオン重合性インキである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化粧建築板の製造方法。
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