JP2008207221A - 常温接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱,加圧,電圧の印加等を行うことなく,常温で,かつ,極めて低い圧力で重合することで,被接合材間の強固な接合を可能とする常温接合方法及び当該方法における被膜を提供する。
【解決手段】ウエハやチップ,基板やパッケージ,その他の各種被接合材のそれぞれの接合面に,到達圧力を10-4Pa以下の高真空度とした真空雰囲気において,例えばスパッタリングやイオンプレーティング等の真空成膜方法により,かつ,好ましくはプラズマの発生下で金属や各種化合物の微結晶構造を有する被膜を接合面に形成し,前記被膜の成膜中,あるいは成膜後に真空を維持したまま,前記被接合材の前記接合面に形成された被膜相互もしくは,他方の接合面に被膜を形成しない場合には,洗浄活性化処理し被膜を形成した一方の接合面と,この活性化処理した活性化接合面を常温で重合する。これにより,前記接合面間に生じた結合により前記被接合材間を接合することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は被接合材を常温で接合する接合技術に関し,より詳細には,加熱や加圧,電圧の印加等を行うことなく,被接合材を接合することのできる新規な接合技術および当該技術により生成される被膜に関する。
なお,本発明において「常温接合方法」とは,接合時に加熱工程を有しない接合方法をいい,Arプラスイオンのような希ガス等のイオンビームを照射して,接合面における酸化物や有機物等を除去することを「洗浄」ないし「洗浄活性化処理」といい,微結晶構造とは,粒径が数nm〜数十nm,好ましくは,50nm以下,より好ましくは10nm以下の微細な結晶で構成された多結晶薄膜をいう。
2つ以上の被接合材を貼り合わせる接合技術が各種の分野において利用されており,例えば電子部品の分野において,ウエハのボンディング,パッケージの封止等においてこのような接合技術が利用されている。
一例として,前述のウエハボンディング技術を例にとり説明すれば,従来の一般的なウエハボンディング技術では,重ね合わせたウエハ間に高圧,高熱を加えて接合する方法が一般的である。
しかし,この方法による接合では,熱や圧力に弱い電子デバイス等が形成された基板の接合や集積化を行うことができず,常温,無加圧で被接合材相互を接合する技術が要望されている。
このように,被接合材間を常温,無加圧で接合する技術としては,被接合材の接合面のそれぞれに対し,いずれも「洗浄」ないし「洗浄活性化処理」することで,接合面表面の原子を化学的結合を形成し易い活性な状態とし,この状態において被接合材の接合面相互を重ね合わせることにより,加熱することなく,かつ,接着剤等を使用することなしに常温での接合を可能とする常温接合法が,例えばシリコンウエハ等の接合に用いられている(特許文献1参照)。
この発明の先行技術文献情報としては,次のものがある。
特許2791429号公報
常温接合法では,前述したように,被接合材の接合面に対して希ガスビームなどを照射して接合面を洗浄して活性な状態とした後,両接合面を接合することにより強固な接合力を得ることができるものの,接合できる材料が一部の金属と金属,一部の金属と化合物間に限定されており,用途が限定される。
また,前記方法により接合を行う場合,接合面は巨視的には接合がされていたとしても,接合面の粗さやうねり等によって微視的には接合されていない部分が存在し,ウエハレベルでの積層化,集積化のための接合に使用することができない。
このように,部分的に接合されていない部分が発生することを防止するために,接合面を研磨等してその表面粗さを抑制することも考えられるが,研磨によって抑制し得る接合面の粗さやうねりには限度がある。
そのため,上記従来の常温接合方法により,接合されない部分の発生を減少しようとすれば,被接合材相互を重合する際に加圧して圧着する等の処理を行う必要があり,被接合材に物理的なダメージを与えるおそれがある。
そこで本発明は,上記従来技術の欠点を解消するためになされたものであり,加熱,加圧,電圧の印加等を行うことなく,常温で,かつ,極めて低い圧力で重合することで,被接合材間の強固な接合を可能とする常温接合方法を提供することにより,薄膜デバイスを形成した半導体,ガラス,金属等から成るウエハ,チップ,その他の各種任意の被接合材を,加熱,加圧等に伴う物理的なダメージを与えることなく接合することを目的とする。
上記目的を達成するために,本発明の常温接合方法は,ウエハやチップ,基板やパッケージ,その他の各種被接合材からなる複数の被接合材を重合接合する方法であって,前記被接合材の一方及び他方,すなわち,前記接合材のそれぞれの接合面に,所謂,真空容器を用いた到達真空度が10-4Pa以下の高真空度である高真空度雰囲気において,スパッタリングやイオンプレーティング等の真空成膜により金属や半金属,これらの合金や化合物等の微結晶構造を有する被膜を形成し,両被膜を常温で重合,接合し,あるいは,前記被膜は,特に被膜として拡散速度が速い材質を用いる場合等では,一方の接合面にのみ被膜を形成した場合でも,他方の接合面の表面を,好ましくは接合直前に,洗浄活性化処理することにより,前記被膜と活性化接合面を常温で重合し,接合する。すなわち,
前記高真空度雰囲気において,
a)被膜形成
前記被接合材の少なくとも一方の接合面に微結晶構造を有する被膜を形成し,
b)洗浄活性化処理
他方の接合面に被膜を形成しない場合において,前記一方の接合面に形成された微結晶構造の被膜に重合される被膜を有しない前記他方の接合面は,これを洗浄活性化処理し,
c)重合
c-1)前記被接合材の前記両接合面に形成された微結晶構造の両被膜
又は,
c-2)前記一方の微結晶構造の被膜と前記他方の活性化接合面を常温で重合し,
d)接合
前記被膜間又は前記被膜と前記活性化接合面に生じた結合により前記被接合材間を接合する
ことを特徴とする(請求項1)。
前述の被膜の形成は,これをプラズマの発生下で行うことが膜内部の応力を高めるために有効であり,好ましく(請求項2),特に被膜として拡散速度が遅い材質を用いる場合には,プラズマの発生下における成膜が有効である。
前記被膜相互の重合は,成膜後,所定の時間内に行うものとしても良いが,前記被膜の成膜中,又は成膜停止直後に行うこととすれば好ましい(請求項3)。
また,上記常温接合方法において,前記被接合材の接合面の表面粗さを,最大高さ(Rmax)で10nm以下,又は中心線平均粗さ(Ra)で1nm以下とすることが好ましい(請求項4)。
さらに,形成する被膜の厚みは,それぞれ1nm〜10μmとすることが好ましく(請求項5),この厚みの範囲において,前記被接合材の接合面表面の粗さが増すに従って,形成する前記被膜の厚みを厚くすることが好ましい(請求項6)。一例として,被接合材の接合面の表面粗さと,形成する被膜の厚さとの関係は,被接合材の中心線平均粗さ(Ra)に対して,被膜の厚みを5〜100倍の厚みとする(請求項7)。
なお,前記被膜の形成をスパッタリングにより行う場合,Arガスの圧力を30Pa以下とすることが好ましい(請求項8)。
また,前記接合面に形成された被膜の膜面内方向の平均結晶粒径は,50nm以下であることが好ましい(請求項9)。
そして,本発明の常温接合方法における微結晶構造の被膜は,到達真空度が10-4Pa以下の高真空度雰囲気において,前記被接合材の接合面に真空成膜により形成される膜面内方向の平均結晶粒径が50nm以下であることを特徴とする(請求項10)。
以上説明した本発明の構成により,本発明の接合方法によれば,前述のようにして被接合材の接合面に形成された被膜を重合することにより,同種又は異種被膜の接合面を,加熱,加圧,電圧の印加等を伴うことなく原子レベルで金属結合あるいは分子間結合により強固に接合させることができると共に,被膜の内部応力を開放して接合歪みを緩和させることができた。なお,ここで得られる接合は,界面で剥離が生じない(無理に剥離しようとすると被膜の界面以外の部分又は被接合材が破壊する)接合状態である。
前記被膜の形成をプラズマの発生下で行う場合には,形成された被膜の内部応力を高めることができ,接合性をより一層向上させることができ,例えば拡散速度の遅い物質で被膜を形成した場合であっても良好な接合を得ることができた。
被接合材の接合面に形成された被膜の重合を,成膜中に,又は成膜直後に行うことで,形成された被膜が真空容器中に残存する不純物ガス(例えばO2やH2O)等と反応して汚染される前の清浄な状態で接合を完了することできた。その結果,被接合材を高い付着強度で接合することができると共に,接合部分の界面に酸化膜等の不純物が生じることを防止できた。
さらに,前記被接合材の接合面における表面粗さを,最大高さ(Rmax)で10nm以下,又は中心線平均粗さ(Ra)で1nm以下とすることで,被接合材相互を貼り合わせた際に強固な接合強度を得ることができた。
なお,前記方法で成膜される被膜にあっては,形成する厚みが増すに従い被膜表面の粗さが増して接合が困難となるが,被膜の厚みをそれぞれ1nm〜10μmとする場合には,十分な付着強度を得ることができると共に,被膜に所定の厚み,一例として被接合材の中心線平均粗さ(Ra)に対して5〜100倍の厚みを持たせることで,被膜によって被接合材の接合面における表面粗さを吸収することができた。
特に,被接合材の接合面の表面粗さが増すに従って被膜の厚みを増すことで,このような被接合材の表面粗さの吸収をより確実に行うことができた。
なお,前記被膜の形成をスパッタリングにより行う場合,Arガスの圧力が高くなるに従い形成される被膜の表面粗さが増加することが確認されており,高いArガス圧で被膜の形成を行う場合には接合を行うことができなかったり,十分な接合強度が得られない場合があるが,Arガス圧を30Pa以下とすることで,必要な接合強度を確実に得ることができた。
また,前記接合面に形成された被膜の結晶粒径が大き過ぎると,特に,拡散速度の遅い被膜材料の場合は,接合を行なうことができなかったり,十分な接合強度が得られない場合があるが,膜面内方向の平均結晶粒径を50nm以下とすることで,十分な接合強度を得ることができた。
さらに,特に被膜として拡散速度が速い材質を用いる場合等では,一方の接合面にのみ被膜を形成した場合でも,他方の接合面の表面を接合直前に洗浄し,洗浄活性化処理した活性化接合面とすることにより,十分な接合強度を得ることができた。
次に,本発明の実施形態を添付図面を参照しながら以下説明する。
〔実施形態〕
1.接合方法概略
本発明の接合方法は,スパッタリングやイオンプレーティング等の真空成膜により真空中で成膜した被膜を,成膜中,あるいは成膜後の所定の時間内に重ね合わせると,被膜間の接合面において原子レベルで金属結合,あるいは分子間結合が生じることの知見を得,これを被接合材の接合に適応したものであり,下記の条件等において被接合材間の接合を行うことができる。
2.被接合材
(1)材質
本発明の方法により接合が行われる被接合材としては,スパッタリングやイオンプレーティング等,到達真空度が10-4Pa以下の高真空度である真空容器を用いた高真空度雰囲気における真空成膜により被膜を形成可能な材質であれば如何なるものをも対象とすることができ,各種の純金属,合金の他,Si基板等の半導体,ガラス,セラミックス,樹脂,酸化物等であって前記方法による被膜の形成が可能であれば被接合材とすることができる。
なお,被接合材は,例えば金属同士の接合のように同一材質間の接合のみならず,金属とセラミックス等のように,異種材質間での接合を行うことも可能である。
(2)接合面の状態等
被接合材の形状は特に限定されず,例えば平板状のものから各種の複雑な立体形状のもの迄,その用途,目的に応じて各種の形状のものを接合対象とすることができるが,他方の被接合材との接合が行われる部分(接合面)については所定の精度で平坦に形成されていることが必要である。
この接合面の表面粗さは,パッケージの封止等,単に接合が得られるのみで目的が達成される場合には,例えば最大高さで数十nm程度,中心線平均粗さ(Ra)で数nm程度の表面粗さであっても接合を行うことができるが,例えば半導体デバイスの接合等,接合面(界面)の全面に亘り僅かな空隙も生じさせることなく原子レベルで金属結合,あるいは分子間結合を得ることが必要となる場合には,最大高さ(Rmax)で10nm以下,又は前述のRaで1nm以下程度とすることが好ましい。
なお,被接合材の表面粗さがこの範囲内であれば,接合面に形成される後述する被膜の厚みによってこの表面粗さを吸収して接合面の全体に亘って金属結合,あるいは分子間結合を行わせることが可能である。
このような被膜による表面粗さの吸収を可能とするために,表面が粗くなるに従い,接合面に形成する後述する被膜の膜厚の厚みを増すことが好ましい。
被接合材の前記接合面は,被膜の形成前に既知の方法,例えば水洗,有機溶剤による洗浄,超音波,プラズマ中におけるボンバード等によりクリーニングして汚れや酸化被膜等を予め除去(洗浄活性化処理)した活性化接合面としておくことが好ましい。
3.被膜
(1)材質
形成する被膜の材質としては,被接合材と同種材質の被膜を形成しても良く,また,目的に応じて被接合材とは異種材質の被膜を形成しても良く,さらに,被接合材の一方に形成する被膜の材質と,被接合材の他方に形成する被膜の材質とをそれぞれ異なる材質としても良く,両者間の固溶が可能な組合せのみならず,CoとCuのように非固溶となる組合せであっても良く,また,金属と半金属等,その組合せは目的に応じて適宜任意に行うことができる。
一例として,形成する被膜の材質としては,Ti,Pt,Au,Co等の金属材料やその合金の他,Siやガラス等の半金属やその化合物の被膜の形成により接合を行うことも可能である。
被膜の材質としては,拡散速度の速い材質を使用することが好ましく,例えば上記Ptと同程度の拡散速度であるSc,Y,Ti,V,Cr,Fe,Co,Ni,Pd,Cu,Ag,Au,Sb及びこれらの合金,並びに前記Ptに比較して拡散速度が速いMg,Sr,Zr,Zn,Cd,Al,Ga,In,Si,Ge,Sn,Pb,P,S,Se及びこれらの合金乃至は化合物については,前記到達真空度の真空容器を使用した高真空度雰囲気における真空成膜により微結晶構造の被膜を形成することで,成膜方法の如何を問わずに接合可能である。
一方,前記Ptよりも拡散速度の遅いHf,Nb,Ta,Mo,W,Mn,Tc,Re,Ru,Rh,Ir及びこれらの合金についても,前記被膜の材質として採用することができ,これらの拡散速度が比較的遅い材質の被膜を形成する場合であっても後述する各種の真空成膜法で形成した被膜により接合を行うことが可能である。もっとも,これらの拡散速度が比較的遅い材質では,必要に応じて例えばスパッタリングやイオンプレーティング等のプラズマの発生下で成膜を行い,内部応力の高い被膜を形成することが好ましい。
さらに,スパッタリングのようなプラズマを利用した被膜の成膜中に重合を行なうことで,接合面における原子の活性度を高めることが望ましい。
なお,B,C,N,O及びこれらの化合物であるホウ化物,炭化物,窒化物,酸化物についても被膜の材質とすることが可能であるが,これらを被膜の材質として接合を行うためには,前述したスパッタリングやイオンプレーティング等のプラズマの発生下で成膜を行う必要がある。
これらの被膜を用いた場合でも,スパッタリングのようなプラズマを利用した被膜の成膜中に重合を行なうことで,接合面における原子の活性度を高めることが望ましい。
(2)膜厚等
形成する膜厚は特に限定されないが,形成する膜厚が厚くなるに従って,得られた被膜の表面粗さが増大して接合が困難となると共に,厚みのある被膜の形成には長時間を要し,生産性が低下する。
一方,膜厚が薄い場合には,前述したように被接合材の表面粗さを吸収できず接合面の一部に空隙等が生じる場合があり,一例として,形成する被膜の厚さは,好ましくはそれぞれ1nm〜10μmであり,一例として10〜20nmである。
また,前述したように,被接合材の表面粗さが粗くなるに伴い,形成する被膜の膜厚を厚くすることによってこの表面粗さを確実に吸収することができ,被接合材の表面粗さに従い,上記膜厚の範囲内において膜厚を変化させるように構成することが好ましく,一例として被接合材の中心線平均粗さ(Ra)の5〜100倍の厚みとすることで,被接合材の表面粗さが吸収可能である。
(3)粒径
被膜は,固体中に比べて原子の拡散速度が大きく,特に,拡散速度が極めて大きくなる粒界の占める割合が大きい微結晶構造であることが好ましく,膜面内方向の平均粒径は50nm以下であれば良く,好ましくは20nm以下である。
(4)被膜の形成面
さらに,特に被膜として拡散速度が速い材質を用いる場合等では,一方の接合面にのみ被膜を形成した場合でも,他方の接合面の表面を接合直前に洗浄活性化処理することにより,十分な接合強度を得ることができる。
4.成膜方法
(1)成膜技術
本発明の接合方法において,被接合材の接合面に形成する被膜の形成方法としては,スパッタリングやイオンプレーティング等のPVDの他,CVD,各種蒸着等,到達真空度が10-4Pa以下の高真空度である真空容器において真空雰囲気における真空成膜を行う各種の成膜法を挙げることができ,拡散速度が比較的遅い材質及びその合金や化合物等については,前述したように好ましくは形成された被膜の内部応力を高めることのできるプラズマの発生下で成膜を行う真空成膜方法,例えばスパッタリングによる。
(2)真空度
被膜形成の際の真空容器内の圧力は,到達真空度が10-4Pa(10-6Torr)より低い圧力(高真空度)の真空雰囲気であれば良く,好ましくは10-5〜10-6Pa(10-7〜10-8Torr),より好ましくは10-6Pa(10-8Torr)以下の高真空度雰囲気である。
形成する被膜が,例えば金等の酸化し難い材質である場合には,上記圧力よりも高い圧力(低真空度)で成膜した場合であっても接合できる場合もあるが,上記数値範囲であれば,例えばアルミニウム等の酸化し易い材質の被膜を形成して接合を行う場合であっても,好適に接合することが可能であると共に,接合界面における酸化物の発生等を好適に防止することができる。
(3)不活性ガス(Arガス)圧
成膜方法がスパッタリングである場合,成膜時における不活性ガス(一般的にはArガス)の圧力は,放電可能な領域,例えば0.01Pa以上であることが好ましく,また30Pa(300μbar)を越えると接着を行うことができない場合が生じるため,上限は30Pa(300μbar)程度である。これは,Arガス圧が上昇すると,形成された被膜の表面粗さが増加するためである。
(4)被膜表面の清浄さ
重合される被膜の表面は清浄であることが好ましく,被膜の表面が真空容器内に残留している不純物ガス等との反応によって汚染が進行するに従い,被膜相互の付着強度は低下してゆき,やがて接合自体ができなくなる。
また,接合ができた場合であっても,被膜の接合面に被膜が酸化して生じた不純物が発生する等,半導体デバイスの製造等に本発明の方法を利用する場合においてこのような不純物の発生が好ましくない場合もあり,このような点から,成膜後,比較的短時間のうちに重合を行うことが好ましく,より好ましくは,被膜の成膜中,又は成膜直後に重合を行う。
もっとも,本発明の接合方法を,例えばパッケージの封止等に使用する場合のように,接合面に酸化物等が生じても封止ができていれば良い場合には,被膜の形成後,所定の保持時間内に行うものであれば,接合自体は可能である。
このような接合を可能とする保持時間は,形成された被膜の材質により異なり,例えば被膜の材料が,真空容器中に残留しているO2等の不純物ガスと反応し難い材質,例えば比較的酸化し難い貴金属等である場合には,付着強度は低下するものの比較的長時間の保持時間を経た後に重合した場合であっても接合を行うことが可能である。一方,不純物ガスと反応し易い金属,例えば比較的酸化し易いTiやAl等の被膜を形成した場合には,成膜後,比較的短時間で接合ができなくなる。
一例として,Ptの被膜の場合には,被膜形成後60分の保持時間を経過した後に重合した場合であっても接合が可能であるが,Tiでは,成膜後60分経過した後では接合できず(後掲の実験例参照),形成する被膜の材質に応じて適当な保持時間内に接合を行う。
5.接合方法の具体例
本発明による常温接合方法を実現するための装置の一例を図1に示す。図1において,被膜形成を行う真空容器内の上部に,スパッタを行うためのマグネトロンカソードを配置すると共に,このマグネトロンカソードの下部に,相互に貼り合わされる被接合材を載置する治具を配置し,この治具に取り付けた被接合材の接合面に対して被膜を形成する。
図示の実施形態において,前述の治具に設けられたテーブルは,図1中に破線で示す被膜形成位置と,実線で示す貼り合わせ位置間を回動可能に構成されており,被接合材の一方を載置したテーブルの一端と,被接合材の他方を載置したテーブルの一端とが突き合わされた状態に配置されていると共に,この突き合わせ部分を中心として前記2つのテーブルが回動して,両テーブルの他端を上方に持ち上げることにより,前記テーブル上の載置された2つの被接合材の接合面が重合されるよう構成されている。
なお,このように被接合材の貼り合わせを行う治具は,図示の構成のものに限定されず,貼り合わせを行う被接合材の形状等にあわせて,各種形状,構造のものを使用することができ,また,真空容器内に配置した例えばロボットアーム等によって被接合材の一方若しくは双方を操作して接合を行うものとしても良い。
以上のように構成された治具が配置された真空容器において,前記治具を図1中破線で示す被膜形成位置とした状態で,前述した条件で被接合材の接合面に対して被膜を形成する。
そして,被接合材の接合面に対して所定厚みの被膜が形成されると,これに引き続き,前記治具に設けられたテーブルを,実線で示す貼り合わせ位置に回動させて,被接合材を数十g程度の比較的弱い力で貼り合わせる。
これにより,両被膜の接合面を原子レベルで金属結合あるいは分子間結合させ,かつ,接合歪みを緩和させた接合を行うことができる。
なお,上記の説明では同一材質の被膜が形成された被接合材相互を貼り合わせる場合について説明したが,異なる材質の被膜が形成された被接合材相互を貼り合わせる場合には,開閉可能に構成された連通路によって連通された2つの真空容器内のそれぞれに,前述のマグネトロンカソードを配置して各真空容器内で異なる材質の被膜を成膜可能と成すと共に,被接合材の接合面に対して被膜を形成した後に,前記連通路を開くと共に,一方の被接合材をロボットアーム等によって他方の被接合材が配置された真空容器内に搬送して接合する等しても良い。
以上で説明した本発明の方法による接合が,如何なる原理によって達成されているのかは必ずしも明らかではないが,上記方法によって真空中で成膜された被膜にあっては,原子の界面(粒界を含む)拡散速度がバルク(固体)における原子の界面拡散速度よりも10桁以上大きいことから,接合面間及び粒界に生じる原子の拡散により接合が行われると共に,この原子の拡散によって膜応力の開放が行われているものと考えられる。
すなわち,熱的平均状態で作られた金属等とは生成過程が全く異なり,上記スパッタリング等の方法によって成膜された被膜では,基板に対する付着の過程において島状構造から出発し,しかも急熱急冷の状態で作られることから,規則正しい配置(結晶性)とはならず,被膜を構成する原子はポテンシャルの高い状態,従って位置交換等を起こしやすい状態で配置されている。
また,被膜内部にはかなりのひずみ,従って応力が残り,さらに規則正しく配置されていないために密度も低い。
このように,スパッタリング等の方法によって形成された被膜は,通常の物体のように,ゆっくりとした温度変化の中で溶融精錬したり,ひずみ取りをした物体とは異なり,原子が位置交換(拡散)を起こし易い状態にある。
さらに,スパッタリング等によって得た薄膜(多結晶膜)は,バルク材に比較して粒径が2〜8桁も小さく,粒界面積が大きいため粒界拡散により拡散を生じやすいものとなっている。
そのため,成膜された被膜相互を重合するだけで,両被膜の界面近傍において容易に拡散を生じさせることができ,この拡散によって被膜間の接合,従ってこの被膜が形成された被接合材間の接合が行われると共に,このような界面における拡散により,被膜内部の残留応力の開放により生じるエネルギーが室温における原子の拡散を促進するものと考えられる。
特に,上記接合がプラズマの発生下における成膜中に行われる場合には,飛来原子が有するモビリティ(運動エネルギー)と,プラズマによる電子エネルギーにより出来上がった被膜の内部応力が高く,接合面の界面における拡散が促進されていると考えられる。
次に,本発明の接合方法による接合試験結果を以下に説明する。
1.接合試験
1−1.実験例1(Pt/Pt膜形成による接合)
(1)実験方法
到達真空度5×10-8Torr(6.65×10-6Pa)のマグネトロンスパッタ装置〔カソード径2インチφ(5.08mm);図1参照〕により,Si基板上にそれぞれ約20nmのPt膜を形成して接合試験を行った。
被接合材であるSi基板は,直径3インチ,0.38mm厚の単結晶シリコン基板より切り出して得たもので,一方を12×18mm,他方を12×21mmの矩形状とし,この2枚のSi基板のそれぞれにスパッタリングによりPt被膜を形成した後,それぞれの長軸が直交するように数十g程度の弱い力で重ね合わせて,12×12mmの範囲を接合した。
前記被接合材であるSi基板の切り出し前の状態において,シリコンウエハの表面は熱酸化(約30nmのSiO2膜が存在)していたことから,これをクリーニングにより除去した。
基板のクリーニング中,基板上の発生したSi粒子は,SiO2の被膜とならないように化学的に除去し,剥きだしのSi(100)表面とした〔走査電子顕微鏡(SEM)により観察〕。
被膜形成時における基板温度は室温であり,カソードとSi基板との距離は10cmである。また,Arガス圧は7μbar(0.7Pa)で,0.16nm/sの成膜速度でPt膜を成長させた。
(2)実験結果
図2に,上記方法によって貼り合わせたSi基板の断面TEM像を示す。
図2より明らかなように,接合面に形成されたPt膜間は,重ね合わせた膜面全体にわたって接合されていることが確認できた。
Pt膜同士の接合では,接合面と結晶粒界が交わる点を頂点として,接合面が4〜5nmの振幅でジグザグ状に揺らいでいる。
X線の低角回析パターンから,GIXA(grancing-incidence x-ray analysis program)により求めたボンディング前のPt単膜の粗さは約0.4nmであり,4〜5nmに及ぶ接合面の揺らぎは,拡散速度の速い粒界においてPt原子が拡散したために生じたものと考えられる。
もっとも,このような接合面における界面の存在は,金属としての挙動に影響を与えるものではない。
なお,接合したPt被膜の膜面内方向の結晶粒径の大きさは10nm程度である。
1−2.実験例2(Ti/Ti膜形成による接合)
(1)実験方法
形成する被膜をTiとした点,及び,成膜速度を0.09nm/sとした点を除き,使用したマグネトロンスパッタ装置,被接合材として使用したSi基板,その他の実験条件は前述した実験例1と同条件である。
(2)実験結果
図3に,上記方法によって貼り合わせたSi基板の断面TEM像を示す。
図3より明らかなように,接合面に形成されたTi膜間は,重ね合わせた膜面全体にわたって接合されていることが確認できた。
実験例1として説明したPt被膜間による接合にあっては,Pt被膜間の接合界面にジクザグ状の揺らぎが確認できたが,Ti被膜を介して接合した本実験例にあっては,接合面が完全に消失し,片方の基板表面から他方の基板表面まで結晶粒が連続していることが確認された。
X線回析並びに電子線回析像から,ボンディング前のTi単膜ではc−軸が膜面垂直に配向しているが,ボンディング後のc−軸は膜面内にあることが明らかになった。
このことは,Ti被膜を形成して接合した場合には,ボンディングにより再結晶が生じたことを示している。この再結晶は,金属結合により接合面に誘導される非常に大きな応力エネルギーが開放されることによるものと推察される。
ここで,接合したTi被膜の膜面内方向の平均結晶粒径は15〜20nm程度と比較的大きいが,これは,上記の接合時における再結晶に伴い粒径が増加したためであり,接合前の平均結晶粒径は10〜15nmであった。
なお,Ti被膜を形成して接合した上記の接合方法にあっては,Si基板同士の付着強度は,Si基板自体の引張強度よりも高いものとなっていた。
1−3.その他の接合例
上記の他,Cu,Au,Co被膜を形成した被接合材において,同様にして接合試験を行い,良好に接合できることを確認した。
また,Co−Ni合金の被膜を形成した被接合材についても同様に接合でき,合金の被膜を形成した場合についても同様に接合できることが確認されている。
2.不活性ガス圧の変化と接合状態の関係確認試験
(1)目的
スパッタリングにより成膜を行う場合において,不活性ガス(Arガス)圧と接合状態との関係を求める。
(2)試験方法
リム状物を備えた特殊な基板を使用して各種成膜条件による付着強度を算出した。
図4にリム構造物を備えた被接合材の模式図を示す。このリム構造物を備えた被接合材(基板)として,425nm(厚さ)×200μm(幅)のSiO2リムを一方の基板の表面に配置し,接合後,付着していない隙間の長さLを測定した。
付着していない隙間の長さを測定するために,赤外線ビームを使用し,この赤外線ビームによって得られた像により,非破壊的にLの長さを測定した。形成した金属被膜の厚さは,それぞれ10nmである。
図5に示すように,Lの値は,Arガス圧を0.4〜4Pa(4〜40μbar)に増加するに伴い,0.44〜0.95mmに徐々に増加しており,接合性の低下が見られることが確認された。
2枚の被膜は,本実験において成膜時のArガス圧の上昇が4Pa(40μbar)までであれば,被接合材相互の接合に成功したが,4Pa(40μbar)を越えるArガス圧で成膜した場合には接合できない。
マスザラ(Maszara) らによって求められた,接合していない隙間の長さと基材の弾性歪みに基づく表面エネルギーの関係(W.P.Maszara, G.Goetz, A.Caviglia, and J.B.Mckitterick, J. Appl. Phys. 64, 4943 (1988))に基づいて計算された試料の表面エネルギー(付着強度)を,図5中の右軸に表示する。
この計算方法は,元来,ファン・デル・ワールス力によって接合されたSiウエハの接合強さの算出方法として発展したものであり,この計算では,表面エネルギーがL-4に比例するとしている。
本実験におけるSi基板の弾性変形は,マスザラらのモデルよりもより複雑であるが,これを参照して計算された表面エネルギーは,Si(001)基板のヤング率として1.66×1011N/m2を使用したとき,4.1J/m2(L=0.44mm)及び0.19J/m2(L=0.95mm)であった。
これらの値は,室温における固体Ptで予測される表面エネルギーの大きさと同オーダーである。計算された接合力は,Arガス圧が0.4〜4Pa(4〜40μbar)に増加するに伴い,4.1〜0.19J/m2に顕著に低下している。
2Pa(20μbar)で成膜したPt/Pt被膜の接合サンプルを高分析TEM観察に付して得た断面像を図6に示す。この像において如何なる空隙も確認できない。しかし,本来の被膜間の境界は,複雑に入り乱れている。 図7は,0.7Pa(7μbar)及び2Pa(20μbar)で成膜した単層のPt被膜(10nm厚)のXRDパターンをそれぞれ示す。図8は原子力マイクロスコープ(AFM:atomic force microscopy)により観察したこれらの被膜の表面像である。
Arガス圧が増加すると,fcc−(111)面からの回析強度が顕著に減少し,20μbarにおいて,fcc−(200)面からの回析が明確に観察される。この結果は,Arガス圧の増加によって拡散に不均一性が生じていることを示している。
さらに,被膜表面のRa値は,Arガス圧の増加に伴い増加し,GIXAに基づき予測される被膜の表面粗さは,成膜時におけるArガス圧0.7Pa(7μbar)の時には0.4nmであったものが,Arガス圧2Pa(20μbar)で成膜した被膜にあっては,0.8nmに増加していた。
また,AFMによって観察された表面像における変化においても,Arガス圧の増加が表面粗さの増加を助長することが確認されている。
以上の結果から,Arガス圧が4Pa(40μbar)よりも高いときに接合を行うことができないのは,Pt原子の自己拡散長さに比較して成膜された被膜の表面粗さが大きいためであると考えられる。上記4Pa(40μbar)というArガス圧の上限は,425nm(厚さ)×200μm(幅)のSiO2リムという比較的大きな夾雑物を介在させた際の接合可能な上限を示すものであるが,この試験結果はArガス圧が低い程,接合性が良いことを示しており,成膜時におけるArガス圧はこれを低く設定することが好ましく,被接合材の接合面の表面粗さを,最大高さ(Rmax)で10nm以下,又は中心線平均粗さ(Ra)で1nm以下とし,被膜の厚みをそれぞれ1nm〜10μmとした本発明にあっては,Arガス圧が30Pa(300μbar)以下であれば良好に接合を行うことができる。また,上記試験結果からは,被膜の自己拡散長さが被膜の表面粗さを上回ることにより接合が可能となることが予測でき,拡散速度の速い材質ほど良好な接合結果が得られることが判る。
従って,前記Ptと同程度の拡散速度であるSc,Y,Ti,V,Cr,Fe,Co,Ni,Pd,Cu,Ag,Au,Sb及びこれらの合金,並びに前記Ptに比較して拡散速度が速いMg,Sr,Zr,Zn,Cd,Al,Ga,In,Si,Ge,Sn,Pb,P,S,Se及びこれらの合金乃至は化合物については,被膜の材質として適したものであることが判り,これらの材質を被膜とする場合には成膜方法の如何を問わずに接合に使用することができる。
なお,前記Ptよりも拡散速度の遅いHf,Nb,Ta,Mo,W,Mn,Tc,Re,Ru,Rh,Ir及びこれらの合金については,Ptに比較して接合性が劣ることが予測できるものの,必要に応じてプラズマの発生下で真空成膜を行い,内部応力が大きな被膜を形成することで,本発明の接合方法に使用する被膜の材質として使用することができる。
また,B,C,N,O及びこれらの化合物であるホウ化物,炭化物,窒化物,酸化物についても,プラズマの発生下で成膜を行う場合には,被膜の材質とすることが可能である。
さらに,図2及び図3に関連して述べたように,Pt被膜及びTi被膜の膜面内の結晶粒径は10〜15nm程度である。接合に用いる被膜は,固体中に比べて拡散速度が大きな粒界の占める割合が大きい微結晶構造であることが好ましく,被接合材の接合面の表面粗さを,最大高さ(Rmax)で10nm以下,又は中心線平均粗さ(Ra)で1nm以下とし,被膜の厚みをそれぞれ1nm〜10μmとした本発明の実施形態にあっては,膜面内方向の平均粒径が50nm以下であれば接合ができるが,20nm以下であれば良好に接合を行なうことができる。
さらに,真空成膜により被接合材の表面に形成した被膜は,被接合材との界面において十分な接合強度が得られる。このことは,高真空中において,洗浄活性化処理された被膜を有しない活性化接合面に,成膜直後あるいは成膜中の微結晶の被膜が接触した場合,その界面においても十分な接合力が得られることを意味する。すなわち,片方の接合面にのみ被膜を形成し,もう片方の接合面の表面を高真空中において洗浄活性化処理し,両者を重合することで,特に,被膜として拡散速度が速い材質を用いる場合には十分な接合強度を得ることができる。
3.被膜表面の清浄性と付着強度との関係
(1)目的
被膜表面の清浄性と付着強度との関係を確認するために,被膜の成膜から重合を行う迄の保持時間を変化させて,付着状態の変化を確認した。
(2)実験方法
被接合材に対して被膜を形成した後,所定時間の保持時間を経過させた後,被膜相互の重合を行った。
Arガス圧を0.7Pa(7μbar)として,各被接合材に形成された被膜の厚みがそれぞれ10nmとなるように成膜した後,カソードと被接合材間に設けたシャッターを閉じて成膜を停止し,所定の保持時間が経過した後,被膜の接合を実行した。
被膜の表面はスパッタリングによる成膜時と同一のArガス圧に曝されており,ここで全不純物ガス(主としてO2及びH2O)の試算された分圧は,8×10-6Pa(8×10-8mbar)である。
図4に示したリム構造物を使用したTi被膜の接合では,保持時間を60分とする場合,接合を行うことはできなかった。
一方Pt被膜では,60分の保持時間を経過した後であっても接合を行うことができた。
以上のように,同一の保持時間を経過した後に接合した場合,Ti被膜では接合できなかったのに対し,Pt被膜では接合を行うことができた理由は,Ptは室温において酸素に対して化学的に反応せず,このことが前述した実験結果の相違として表れたものと考えられる。
もっとも,前述のようにPt被膜を形成した被接合材にあっては,60分の保持時間の経過によっても接合自体は行うことができたものの,このようにして接合した被接合材の接合強度を試算した結果,成膜中に接合した場合(保持時間=0)に比較して約1/5の付着強度となるという結果が得られた。
このことから,被接合材間の接合を得るためには,成膜した被膜の表面が不純物ガス等との反応によって汚染されていないことが必要であり,被膜の成膜を行った後,真空状態を維持したままで被膜相互を重合する本発明の接合方法は,被膜の汚染を防止しつつ接合を行う上で有利であり,特に,成膜中,又は成膜直後に形成された被膜相互を重合することで,鼓膜の界面に酸化物等の不純物を介在させることなく,被接合材間の接合を行うに適することが確認できた。
以上で説明した本発明の接合方法は,無加熱,無加圧で原子レベルでの接合を行うことができること,界面応力が小さいこと等から,各種新機能・高機能デバイスの創製,情報家電の小型化,高集積化等の用途において利用することができ,これらの用途における例を示せば下記の通りである。
1.新機能・高性能デバイスの創製
(1)ウエハレベルで積層化,集積化した新機能デバイスの創製への利用
(1-1) 集積回路と短波長光デバイスの集積化(例えば,Siデバイス/GaN,フォトニクス結晶,LED),新機能光−電子変換デバイス創製の際の接合。
(1-2) スピン−電子ハイブリッドデバイスの製造。本発明の方法によって接合することで,電子やスピン電流の平均自由工程以下でウエハ間を接合することが可能である。
(2)異種材料ウエハ間の接合
超ハイブリッド基板・部材の形成等を目的として,半導体ウエハをナノ結晶膜を挟んで積層化した電位障壁ハイブリッド・ウエハの製造や,ガラスをナノ結晶膜を挟んで積層した特殊光学ウエハ(光フィルタリング)の製造に際し,本発明の方法を使用することができる。
(3)発光ダイオードの高輝度化
本発明の方法により,発光ダイオードに鏡面のレイヤーを接合し,輝度を上げる。
(4)水晶振動子の積層化
本発明の方法により,水晶に例えば金の被膜を形成して水晶同士を接着することで,比較的接着が困難な水晶同士の接合を行う。
2.情報家電の小型化・高集積化
(1)SiP技術のための三次元スタック化,パッケージ基板高機能化(三次元実装);本接合方法によりSiデバイスとSiデバイスの積層や基板を立体的に貼り合わせることにより高集積化を図る。
(2)MEMS製造技術
三次元配線を兼ねた微細素子の真空封止,Siデバイスとの積層に本接合方法を利用する。この用途での利用の場合,接合面に界面があっても良く,内部の真空や接合状態を保持できれば良い。
(3)高性能化,超低消費電力のための効率的な熱伝導(冷却)の実現
熱放散係数の大きな材料,例えば銅,ダイヤモンド,DLC等で作製したヒートシンク,ヒートスプレッダを本発明の方法により半導体デバイス等に直接ボンディングして,放熱性能,熱拡散性能等を向上させる。
3.その他
なお,以上で説明した用途では,いずれも本発明の接合方法を電気,電子部品等の分野において使用する例を説明したが,本発明の方法は,上記で例示した利用分野に限定されず,接合を必要とする各種分野,各種用途において利用可能である。
本発明の常温接合方法を実現するための装置の概略説明図。 Pt膜により接合したSi基板の断面顕微鏡写真(TEM像)。 Ti膜により接合したSi基板の断面顕微鏡写真(TEM像)。 リム構造物を備えた被接合材の模式図。 Arガス圧の変化に伴う非接合長さL及び付着強度の変化を示す相関図。 2Pa(20μbar)で成膜したPt/Pt被膜の接合部の断面顕微鏡写真(高分析TEM像)。 0.7Pa(7μbar)及び2Pa(20μbar)で成膜した単層Pt被膜(10nm厚)のXRDパターン。 被膜の表面像(AFM:atomic force microscopyにより観察)。

Claims (10)

  1. 複数の被接合材を重合接合する方法であって,
    到達真空度が10-4Pa以下の高真空度雰囲気において,
    a)前記被接合材の少なくとも一方の接合面に,真空成膜により微結晶構造の被膜を形成し,
    b)前記一方の接合面に形成された微結晶構造の被膜に重合される他方の被膜を有しない接合面は,これを洗浄活性化処理し,
    c-1)前記被接合材の前記両接合面に形成された微結晶構造の両被膜
    又は,
    c-2)前記一方の微結晶構造の被膜と前記他方の活性化接合面を常温で重合し,
    d)前記被膜間又は前記被膜と前記活性化接合面に生じた結合により前記被接合材間を接合することを特徴とする常温接合方法。
  2. 前記被膜の形成をプラズマの発生下で行うことを特徴とする請求項1記載の常温接合方法。
  3. 前記接合面の重合を,前記被膜の成膜中,又は成膜停止直後に行うことを特徴とする請求項1又は2記載の常温接合方法。
  4. 前記被接合材の接合面の表面粗さを,最大高さ(Rmax)で10nm以下,又は中心線平均粗さ(Ra)で1nm以下としたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の常温接合方法。
  5. 前記被膜の厚みを,それぞれ1nm〜10μmとしたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の常温接合方法。
  6. 前記被接合材の接合面の表面粗さが増すに従って,形成する前記被膜の厚みを厚くしたことを特徴とする請求項5記載の常温接合方法。
  7. 前記被膜の厚みを,前記被接合材の中心線平均粗さ(Ra)の5〜100倍としたことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の常温接合方法。
  8. 前記被膜の形成をスパッタリングにより行うと共に,不活性ガス圧力を30Pa以下としたことを特徴とする請求項1〜5又は7いずれか1項記載の常温接合方法。
  9. 前記接合面に形成された被膜の,膜面内方向の平均結晶粒径が50nm以下としたことを特徴とする請求項1〜5,7又は8いずれか1項記載の常温接合方法。
  10. 到達真空度が10-4Pa以下の高真空度雰囲気において,前記被接合材の接合面に真空成膜により形成される膜面内方向の平均結晶粒径が50nm以下である請求項1〜5,7〜9いずれか1項記載の常温接合方法における微結晶構造の被膜。
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