JP2008202000A - 金属ナフタロシアニン顔料、近赤外線吸収材及び近赤外線吸収インク - Google Patents

金属ナフタロシアニン顔料、近赤外線吸収材及び近赤外線吸収インク Download PDF

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Abstract

【課題】
可視部の吸収が小さく、近赤外領域に強い吸収を持ち、しかも耐久性に優れた金属ナフタロシアニン顔料を提供することである。
【解決手段】
X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θが7.8°, 12.4°, 14.0°, 21.2°, 26.0°, 27.4°, 28.7°, 32.9°に回折ピークを有する塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物, ブラッグ角2θが7.8°, 8.5°, 12.4°, 20.5°, 26.4°, 26.9°に回折ピークを有するオキソチタニウムナフタロシアニン化合物, ブラッグ角2θが, 12.4゜, 16.2°, 22.0°, 22.4°, 25.9°, 26.8°, 27.1°に回折ピークを有するオキソチタニウムナフタロシアニン化合物, ブラッグ角2θが7.8°, 8.5°, 12.5°, 13.1°, 26.4°に回折ピークを有するオキソバナジウムナフタロシアニン化合物, ブラッグ角2θが5.9°, 11.6°, 12.9°, 14.6°, 16.3°, 17.1°, 27.0°に回折ピークを有する塩化スズナフタロシアニン化合物の何れかを含有する金属ナフタロシアニン顔料である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属ナフタロシアニン顔料、近赤外線吸収材及び近赤外線吸収インクに関し、より詳細には、特定の結晶形を有する金属ナフタロシアニン化合物を含有する金属ナフタロシアニン顔料、並びにこの金属ナフタロシアニン顔料を使用した近赤外線吸収材及び近赤外線吸収インクに関し、特に、手書き入力システム用のペン型入力装置の検出マーカーとして使用し得る近赤外線吸収インクに適したものである。
従来よりナフタロシアニン化合物は、近赤外領域に大きな吸収を有しているので、近赤外線吸収材として広く利用され、OCRやバーコード読み取り機に利用されている。しかし、装置の高性能化や読み取り速度の向上などが図られ、それに伴って読み取り誤差が生じたり、読み取り不能という事態も多発している。
上記と同様に近赤外線吸収機能が要求されるシステムとして、手書き入力システム用ペン型入力装置を用いたシステムがある。このシステムで使用されるペン型入力装置を検出するためのマーカーは、近赤外線吸収機能に加えて、可視部に吸収がないこと、即ち着色がないことも要求される。
このようなシステムでは、手書き情報入力装置印刷体上の情報をペン型入力装置で読み取るために、例えば多数のドットからなる検出用マーカーを被印刷媒体上に形成しておき、このドットによる近赤外線吸収を手書き情報入力装置で検知することにより、ペンの位置を決定することが行われる。そして、このペンの位置に基づいて文字等の手書き情報が特定されている。
このシステムで使用し得る検出用マーカーとして、従来より近赤外線吸収機能を有するカーボンの微小ドットを印刷により形成したものが使用されている。しかし、カーボンは近赤外線吸収機能を有すると同時に、一般的な黒色顔料として用いられているとおり、可視部に広い吸収能を有しているため、用紙の黒味着色を免れない。
また、他の手段として、可視部の吸収が小さく、近赤外領域に強い吸収を持つ近赤外線吸収染料を使用することが考えられ、その最適な染料の選択により着色の小さいものも存在する。しかし、染料の欠陥として、耐久性が乏しく長期にわたり近赤外線吸収機能が維持できないことが問題となっている。
以上のように、ペン型入力装置検出用のマーカーとして使用し得る近赤外線吸収インクの特性として、近赤外領域の内700〜1100nmに安定した強い吸収スペクトルを持ち、可視部の吸収が微弱であり、しかもその特性が長期にわたり安定していることが求められる。さらに読み取り誤差を小さくするためには、微小ドットの形状が安定していること、印刷部と非印刷部とのコントラストが大きいこと等が重要である。これら条件を満たす最適な近赤外線吸収機能を有する素材の開発と、その素材を使った印刷特性に優れたインクの開発とが求められている。
近赤外線吸収材料として耐熱性、耐光性等の堅牢性を改善するためには、染料に代えて顔料を使用することが有効である。その場合、近赤外領域に強い吸収能を持った化合物の選定と、媒体中への優れた分散性との両方を備えていることが課題となる。代表的な顔料としてこれまでに検討されてきた種々のナフタロシアニン化合物の中には、近赤外線吸収機能を有するものも複数存在するが、従来のタイプのナフタロシアニン化合物では、可視部の吸収があるため着色が強く、それに比較して近赤外線吸収能が小さいなど、スペクトル特性の面からの課題が依然として残されている。また、用途によっては極めて高い透明性が求められる場合や、スペクトル特性に基づく応答性の再現性が重要な場合が多い。これらには顔料分散粒子のサイズ、形状、均一性といった顔料の分散性に起因するところが大きいので、顔料粒子について結晶形の面から検討することも必要である。
本発明は、金属ナフタロシアニン化合物の種類とその結晶形とを変えた場合の近赤外線吸収機能と着色度との関係について鋭意検討した結果、X線回折スペクトルにおいて、特定のブラッグ角のピークを有する特定の金属ナフタロシアニン化合物を用いることにより、近赤外線吸収機能を有し、しかも可視部の吸収が小さい金属ナフタロシアニン顔料が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、12.4°、14.0°、21.2°、26.0°、27.4°、28.7°、32.9°に回折ピークを有する化1に示す塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする。
Figure 2008202000
また、本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、8.5°、12.4°、20.5°、26.4°、26.9°に回折ピークを有する化2に示すオキソチタニウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする。
Figure 2008202000
更に、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、12.4°、16.2°、22.0°、22.4°、25.9°、26.8°、27.1°に回折ピークを有する化2に示すオキソチタニウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする。
加えて、本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、8.5°、12.5°、13.1°、26.4°に回折ピークを有する化3に示すオキソバナジウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする。
Figure 2008202000
また、本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、27.0°に最大回折ピークを示し、更に、5.9°、11.6°、12.9°、14.6°、16.3°、17.1°に回折ピークを有する化4に示す塩化スズナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする。
Figure 2008202000
以上のように、特定のブラッグ角2θの回折ピークを有する特定の金属ナフタロシアニン化合物を使用することにより、淡黄色から淡黄緑色で極めて着色度が小さく、かつ750〜1100nm間に大きな近赤外線吸収機能を発揮する金属ナフタロシアニン顔料が得られる。
上記金属ナフタロシアニン顔料は、一次粒子径が小さいほど、着色度に比して、近赤外線吸収度の割合が大きくなる。透過型電子顕微鏡観察によると、通常、合成により得られるナフタロシアニン顔料の一次粒子の平均粒子径は大きく、期待される機能を発揮させるためには、微細化工程により1μm以下、好ましくは0.3μm以下から0.01μmの大きさまで微細化されていることが好ましい。
また、上記金属ナフタロシアニン顔料は、所定の結晶形を付与するためにスルホランを溶媒として合成されたナフタロシアニン化合物を含有していること好ましい。
上記金属ナフタロシアニン顔料は、前記ナフタロシアニン化合物をロジン、分子量10000以下の低分子界面活性剤、変性フェノール樹脂、変性アルキッド樹脂及びこれらの混合物からなる群から選択される表面処理剤により表面処理したものであることが好ましい。このように表面処理することにより、インキ、塗料、マスターバッチ等の製造に際し、本発明の金属ナフタロシアニン顔料の分散媒体中への分散性が大きく向上する。
上記何れかに記載の金属ナフタロシアニン顔料を使用すれば、着色度が小さく、近赤外線吸収機能が大きいという特性が発揮されるので、この特性を生かし、近赤外線吸収材、近赤外線吸収インク、特に手書き入力システム用ペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクとして使用することができる。
本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、特定の結晶形を有する金属ナフタロシアニン化合物を含有しているので、可視部の吸収が小さく700〜1000nmの近赤外領域に大きな吸収を持つ。また、一次粒子の平均粒子径を小さくした顔料は、更に着色性が小さく近赤外領域に強い吸収を示す。
また、本発明の表面処理された金属ナフタロシアニン化合物を含有する金属ナフタロシアニン顔料は、分散性が高いので、近赤外線吸収材として広く使用することができる。
本発明の近赤外線吸収材、近赤外線吸収インク、及び手書き入力システム用ペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクは、上記金属ナフタロシアニン顔料を含有することにより、可視部の吸収が小さく700〜1000nmの近赤外領域に大きな吸収を発現するので、用紙の着色を生ずることなく、高い精度でその印字を検出することが可能となる。
本発明の金属ナフタロシアニン顔料に含まれる化1〜化4で表される金属ナフタロシアニン化合物は、図1〜図5の粉末X線回折スペクトルにおいてブラッグ角2θ(±0.3°)の回折ピークで特定される特有の結晶形を有している。また、これらの金属ナフタロシアニン顔料の一次粒子を1μm以下、好ましくは0.3μm以下の平均粒子径まで微細化することにより、近赤外領域に於ける高い吸収を維持しつつ着色性を小さくしたものである。さらに顔料粒子に表面処理を施すことにより、その分散性を向上させたものである。
化1〜化4の属ナフタロシアニン化合物において、中心の金属部分はそれぞれAlCl、TiO、VO、SnCl2であり、何れの化合物も、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、尿素、金属化合物及びモリブデン酸アンモニウムを用いて合成することができる。また、別法として、2,3−ジシアノナフタレンと金属化合物とを用いる公知の方法に従っても、容易に合成することができる。
ここで、上記特有の結晶形を有する微細粒子の金属ナフタロシアニン化合物を得るには、これらの金属ナフタロシアニン化合物を合成する際に、スルホランを溶媒として用いることが好ましい。キノリンやクロロナフタレンなどの従来から使用されている溶媒を用いると、上記とは異なる従来の結晶形の化合物となり、それを微細化しただけでは本発明のような結晶形を有する金属ナフタロシアニン化合物を得ることはできないことがある。
また、金属ナフタロシアニン顔料の平均粒子径を1μm以下、好ましくは0.3μm以下に微細化する方法としては、特に限定するものではないが、化1〜化4の属ナフタロシアニン化合物のすべてについて、乾式又は湿式によるミリング法でその結晶形を維持したまま微細化することができる。また、化2の金属ナフタロシアニン化合物では、硫酸に溶解させた後に再析出させるアシッドペースティング法によっても、上記特有の結晶形を得ると同時に微細化が達成される。
更に、微細化した何れの金属ナフタロシアニン化合物に対しても、その100部に対し、ロジン、低分子界面活性剤、変性フェノール樹脂、変性アルキッド樹脂及びこれらの混合物から選択される表面処理剤を0.5部から100部の割合で添加処理することにより、顔料の分散媒体への分散性が大幅に向上する。その表面処理は、金属ナフタロシアニン化合物の微細化処理時に表面処理剤を添加する方法、又は金属ナフタロシアニン顔料を用いて分散体を調製する際に添加する方法の何れによっても同様の効果が得られる。
上記ロジンの例としては、ウッドロジン、トール油ロジン、ガムロジン、重合ロジン、水添ロジン、マレイン化ロジン等が挙げられる。分子量10000以下の低分子界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤の何れをも使用することができる。変性フェノール樹脂としては、ロジン変性フェノール樹脂等が挙げられる。変性アルキッド樹脂の例としては、アマニ油、大豆油等の不乾性油に基づく不飽和二重結合を含むアルキッド樹脂、乾性油ベースのアルキッド樹脂と不乾性油との混合物等が挙げられる。
本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、分散媒体に分散させる等により、近赤外線吸収材として使用することができ、近赤外線吸収インク、特に手書き入力システム用ペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクとして使用することもできる。その場合の分散媒体への金属ナフタロシアニン顔料の添加量は、その目的や用途により、また、表面処理されているか否かにより異なるが、一般的には乾燥固形分全体に占める割合として、0.01〜20%が適切である。分散媒体としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、溶剤系及び水系の何れも使用されるが、特にこれらに制限されるものではない。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて説明する。以下に於ける「部」は、特に断らない限り「重量部」を表す。
<金属ナフタロシアニン化合物の調製>
(実施例1)
…塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物の調製
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物36.0部と、尿素54.0部と、塩化アルミニウム8.4部と、モリブデン酸アンモニウム0.2部とをスルホラン200部に加え、240℃にて6時間撹拌した。次に、約100℃で熱時濾過した後、ジメチルホルムアミド100部に分散させ、還流下で1時間撹拌を行った。これを濾過した後、得られた結晶をさらにメタノール100部に分散させ、50℃で1時間撹拌した後、濾別乾燥することにより、25.5部の結晶を得た。
得られた結晶25部と、食塩300部と、ジエチレングリコール80部とを均一に混合し、ニーダを使用して平均粒子径が0.3μm以下になるまで70℃で10時間のミリングを行った。ミリング終了後の混合物を70℃の温水1000部に分散させ、濾過、水洗による脱溶剤及び脱塩を行うことにより微細結晶を得た。結晶形測定のためにこの微細結晶の一部をサンプリングし、その残りを再度70℃の温水に分散させ、ロジン2.0部をアルカリ溶液として添加した後、pHが4以下になるまで塩酸を加えて粒子表面へのロジンの析出吸着を行った。これを濾過し、乾燥することにより、表面処理され且つ微細化された塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を含有する実施例1の金属ナフタロシアニン顔料25.1部を得た。熱分析からこの顔料100部に対しロジンが8.6部の割合で吸着していることが確認された。
実施例1の顔料に含まれる塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物の結晶形を調べるため、上述の表面処理前にサンプリングした結晶を乾燥させ、これについて粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図1に示す結果が得られた。同図に示すように、実施例1のアルミニウムナフタロシアニンは、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、12.4°、14.0°、21.2°、26.0°、27.4°、28.7°、32.9°に主たる回折ピークを示していた。
(実施例2)
…オキソチタニウムナフタロシアニン化合物の調製
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物36.0部と、尿素54.0部と、四塩化チタン12.0部と、モリブデン酸アンモニウム0.2部とをスルホラン200部に加え、230℃にて6時間撹拌した。次に、約100℃で熱時濾過した後、ジメチルホルムアミド100部に分散させ、還流下で1時間撹拌を行った。これを濾過した後、得られた結晶をさらにメタノール100部に分散させ、50℃で1時間撹拌した後、濾別乾燥することにより22.7部の結晶を得た。
得られた結晶25部と、食塩300部と、ジエチレングリコール83部とを均一に混合し、ニーダを使用して平均粒子径が0.3μm以下になるまで70℃で10時間のミリングを行った。ミリング終了後の混合物を70℃の温水1000部に分散させ、濾過、水洗による脱溶剤及び脱塩を行うことにより微細結晶を得た。結晶形測定のためにこの微細結晶の一部をサンプリングし、その残り全部を再度70℃の温水に分散させ、ロジン2.0部をアルカリ溶液として添加した後、pHが4以下になるまで塩酸を加えて粒子表面へのロジンの析出吸着を行った。これを濾過し、乾燥することにより、表面処理され且つ微細化されたオキソチタニウムナフタロシアニン化合物を含有する実施例2の金属ナフタロシアニン顔料24.8部を得た。熱分析からこの顔料100部に対しロジンが8.4部の割合で吸着していることが確認された。
実施例2の顔料に含まれるオキソチタニウムナフタロシアニン化合物の結晶形を調べるため、上述の表面処理前にサンプリングした結晶を乾燥させ、これについて粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図2に示す結果が得られた。同図に示すように、実施例2のオキソチタニウムナフタロシアニンは、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、8.5°、12.4°、20.5°、26.4°、26.9°に主たる回折ピークを示していた。
(実施例3)
…オキソチタニウムナフタロシアニン化合物の調製
まず、実施例2と同様にしてオキソチタニウムナフタロシアニン化合物の合成を行った。次に、得られた結晶20部を98%濃硫酸400部に5℃以下で溶解させた後、これを15℃の水4000部の中に排出することにより、再析出を行った。これを濾過した後、充分に脱酸されるまで水洗を行うことにより、微細な結晶を得た。結晶形測定のためにこの微細結晶の一部をサンプリングし、その残り全部を再度70℃の温水に分散させ、ロジン1.5部をアルカリ溶液として添加した後、pHが4以下になるまで塩酸を加えて粒子表面へのロジンの析出吸着を行った。これを濾過し、乾燥することにより、表面処理され且つ微細化されたオキソチタニウムナフタロシアニン化合物を含有する実施例3の金属ナフタロシアニン顔料18.4部を得た。熱分析からこの顔料100部に対しロジンが8.2部の割合で吸着していることが確認された。
実施例3の顔料に含まれるオキソチタニウムナフタロシアニン化合物の結晶形を調べるため、上述の表面処理前にサンプリングした結晶を乾燥させ、これについて粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図3に示す結果が得られた。同図に示すように、実施例3のオキソチタニウムナフタロシアニン化合物は、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、12.4°、16.2°、22.0°、22.4°、25.9°、26.8°、27.1°に主たる回折ピークを示していた。
(実施例4)
…オキソバナジウムナフタロシアニン化合物の調製
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物30.0部と、尿素45.0部と、塩化バナジウム6.6部と、モリブデン酸アンモニウム0.2部とをスルホラン180部に加え、220℃にて6時間撹拌した。次に、約100℃で熱時濾過した後、ジメチルホルムアミド100部に分散させ、還流下で1時間撹拌した。これを濾過した後、得られた結晶をさらにメタノール100部に分散させ、50℃で1時間撹拌した後、濾別乾燥することにより、28.6部の結晶を得た。
得られた結晶25部と、食塩300部と、ジエチレングリコール85部とを均一に混合し、ニーダを使用して平均粒子径が0.3μm以下になるまで70℃で10時間のミリングを行った。ミリング終了後の混合物を70℃の温水1000部に分散させ、濾過、水洗による脱溶剤及び脱塩を行うことにより微細結晶を得た。結晶形測定のためにこの微細結晶の一部をサンプリングし、その残り全部を再度70℃の温水に分散させ、ロジン2.0部をアルカリ溶液として添加した後、pHが4以下になるまで塩酸を加えて粒子表面へのロジンの析出吸着を行った。これを濾過し、乾燥することにより、表面処理され且つ微細化されたオキソバナジウムナフタロシアニン化合物を含有する実施例4の金属ナフタロシアニン顔料22.1部を得た。熱分析からこの顔料100部に対しロジンが8.7部の割合で吸着していることが確認された。
実施例4の顔料に含まれるオキソバナジウムナフタロシアニン化合物の結晶形を調べるため、上述の表面処理前にサンプリングした結晶を乾燥させ、これについて粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図4に示す結果が得られた。同図に示すように、実施例4のオキソバナジウムナフタロシアニンは、ブラッグ角2θ(±0.3°)が7.8°、8.5°、12.5°、13.1°、26.4°に主たる回折ピークを示していた。
(実施例5)
…塩化スズナフタロシアニン化合物の調製
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物30.0部と、尿素45.0部と、塩化スズ9.4部と、モリブデン酸アンモニウム0.2部とをスルホラン150部に加え、220℃にて6時間撹拌した。次に、約100℃で熱時濾過した後、ジメチルホルムアミド100部に分散させ、還流下で1時間撹拌を行った。これを濾過した後、得られた結晶をさらにメタノール100部に分散させ、50℃で1時間撹拌した後、濾別乾燥することにより、28.0部の結晶を得た。
得られた結晶25部と、食塩300部と、ジエチレングリコール82部とを均一に混合し、ニーダを使用して平均粒子径が0.3μm以下になるまで70℃で10時間のミリングを行った。ミリング終了後の混合物を70℃の温水1000部に分散させ、濾過、水洗による脱溶剤及び脱塩を行うことにより微細結晶を得た。結晶形測定のためにこの微細結晶の一部をサンプリングし、その残り全部を再度70℃の温水に分散させ、ロジン2.0部をアルカリ溶解液として添加した後、pHが4以下になるまで塩酸を加えて粒子表面へのロジンの析出吸着を行った。これを濾過し、乾燥することにより、表面処理され且つ微細化された塩化スズナフタロシアニン化合物を含有する実施例5の金属ナフタロシアニン顔料23.6部を得た。熱分析からこの顔料100部に対しロジンが8.3部の割合で吸着していることが確認された。
実施例5の顔料に含まれる塩化スズナフタロシアニン化合物の結晶形を調べるため、上述の表面処理前にサンプリングした結晶を乾燥させ、これについて粉末X線回折スペクトルを測定したところ、図5に示す結果が得られた。同図に示すように、実施例5の塩化スズナフタロシアニンは、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、27.0°に最大回折ピークを示し、5.9°、11.6°、12.9°、14.6°、16.3°、17.1°に主たる回折ピークを示していた。
<ペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの調製>
(実施例6〜10)
…実施例1〜5の金属ナフタロシアニン顔料を使用
実施例1〜5で得られた微細処理及び表面処理を施した金属ナフタロシアニン顔料5.0部を、酸化重合型アルキッド樹脂(ベストワンGIGAメジウム、T&K TOKA製)95.0部に加えてロールミル分散を行い、それぞれ実施例6〜実施例10のペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを調製した。
(実施例11)
…微細化処理をしない塩化アルミナフタロシアニン化合物を使用
実施例1において、ニーダを使用した0.3μm以下にするための微細化処理を行わない点を除いて、その他は実施例1と同様にして塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を調製した。この微細化処理をしない塩化アルミナフタロシアニン化合物を用いて、実施例6〜10と同様にペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを調製した。
(実施例12)
…表面処理をしないオキソバナジウムナフタロシアニン化合物を使用
実施例4において、最終工程のロジンによる表面処理を行わない点を除いて、その他は実施例4と同様にしてオキソバナジウムナフタロシアニン化合物を調製した。この表面処理をしないオキソバナジウムナフタロシアニン化合物を用いて、実施例6〜10と同様にペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを調製した。
(比較例1)
…銅ナフタロシアニン化合物を使用
2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物30.0部と、尿素45.0部と、塩化銅3.8部と、モリブデン酸アンモニウム0.2部とをスルホラン150部に加え、215℃にて6時間撹拌した。次に、約100℃で熱時濾過した後、ジメチルホルムアミド100部に分散させ、還流下で1時間撹拌を行った。これを濾過した後、得られた結晶をさらにメタノール100部に分散させ、50℃で1時間撹拌した後、濾別乾燥することにより、27.0部の銅ナフタロシアニン結晶を得た。
得られた結晶25部と、食塩300部と、ジエチレングリコール82部とを均一に混合し、ニーダを使用して平均粒子径が0.3μm以下になるまで70℃で10時間のミリングを行った。ミリング終了後の混合物を70℃の温水1000部に分散させ、濾過、水洗による脱溶剤及び脱塩を行うことにより微細結晶を得た。結晶形測定のためにこの微細結晶の一部をサンプリングし、その残り全部を再度70℃の温水に分散させ、ロジン2.0部をアルカリ溶解液として添加した後、pHが4以下になるまで塩酸を加えて粒子表面へのロジンの析出吸着を行った。これを濾過し、乾燥することにより、表面処理され且つ微細化された銅ナフタロシアニン化合物を含有する顔料22.6部を得た。熱分析からこの顔料100部に対しロジンが8.8部の割合で吸着していることが確認された。
上記のように微細化した銅ナフタロシアニンの結晶形を調べるため、上述の表面処理前にサンプリングした結晶を乾燥させ、これについて粉末X線回折スペクトルを測定したところ、ブラッグ角2θ(±0.3°)が5.7°、6.0°、13.3°、26.2°、26.7°に主たる回折ピークを示していた。
得られた結晶を用いて、実施例6〜10と同様にペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを調製した。
(比較例2)
…従来の結晶形を有する塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を使用
実施例1において、ニーダを使用した0.3μm以下にするための微細化処理を行っていない塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物10部を、200部の98%濃硫酸に5℃以下で溶解させ、その溶液を2000部の水に徐々に添加して再析出させた。これを濾過した後、充分に水洗して乾燥した後、8.8部の微細結晶を得た。その顔料の粉末X線回折スペクトルを測定したところ、ブラッグ角2θ(±0.3°)が6.9°、26.6°に主たる回折ピークを示していた。
得られた結晶を用いて、実施例6〜10と同様にペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを調製した。
(比較例3)
…従来の結晶形を有する塩化スズナフタロシアニン化合物を使用
実施例4においてニーダを使用した0.3μm以下にするための微細化処理を行う前の二塩化スズナフタロシアニン化合物10部を、200部の98%濃硫酸に5℃以下で溶解させた。その溶液を2000部の水に徐々に添加して再析出させ、濾過した後、充分に水洗して乾燥後8.8部の微細結晶を得た。その顔料の粉末X線回折スペクトルを測定したところ、ブラッグ角2θ(±0.3°)が16.2°、22.0°、25.4°、26.2°、27.0°、28.2°に主たる回折ピークを示していた。
得られた結晶を用いて、実施例6〜10と同様にペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを調製した。
<近赤外線吸収インクの評価試験>
上記でそれぞれ得られた実施例6〜10及び比較例1〜3のペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクを用いて評価を行った。インクをグラインドゲージに展色し、視認できる粗粒子のサイズから分散性を判定した。また、各インクを用いてオフセット印刷を行い、検出用マーカーを形成した。この検出用マーカーについてその色相、近赤外線吸収(800〜950nm)の有無、分散性、ドットシェープ偏差、コントラストについて評価した。その結果を表1に示した。
Figure 2008202000
ドットシェープ偏差及びコントラストは、TECHKON GmbH製のデジタルマイクロスコープ、型番DMS910を用いて測定した。ここで、コントラストとは、「プリントコントラストシグナル」を意味し、800〜950nmの近赤外線反射率の測定値から次式により算出される。
Figure 2008202000
次に、得られたインクをトルエンで2倍に希釈し、顔料分で2.5%濃度の分散液に調製した。この分散インクをバーコーターでPETフィルムに展色したものを分光光度計で可視・近赤外吸収スペクトル測定した。図6〜図10にその結果を示した。
<評価の結果>
表1の結果から、実施例6〜12の全てのインクが、各評価項目において優れた結果を示した。ここで、微細化処理を行わない実施例11のインクでは、コントラストの数値は微細化した場合に比し劣っていたが、必要とする近赤外吸収能を有しており、検出マーカーとして応答性があることを確認することができた。また、表面処理をしていない実施例12のインクは、表面処理したインクと比較してドット形状とコントラストの数値は劣っていたが、必要とする近赤外吸収能を有しており、検出用マーカーとしての応答性があることを確認することができた。
銅ナフタロシアニン化合物を使用した比較例1のインクは、図9の可視・近赤外吸収スペクトルに示すとおり、800nm以上の近赤外線領域の吸収が非常に小さく、また可視部の吸収強度が大きく、濃い黄緑色であり、検出マーカーとしての品質は大きく劣っていた。
従来の結晶形を有する塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を使用した比較例2のインクは、図6の可視・近赤外吸収スペクトルに示すとおり、実施例6のインクに比較して可視部の吸収強度が大きく、被印刷用紙が濃い黄緑色に着色しており、近赤外線吸収能も小さかった。
従来の結晶形を有する塩化スズナフタロシアニン化合物を使用した比較例3のインクは、図10の可視・近赤外吸収スペクトルに示すとおり、実施例10のインクに比較して可視部の吸収強度が大きく、被印刷用紙が濃い黄緑色に着色しており、近赤外線吸収能も小さかった。
本発明の金属ナフタロシアニン顔料は、近赤外領域に強い吸収を示すので、プリペイドカード等の偽造防止インク、熱線吸収定着トナー添加剤、プラズマディスプレイ用近赤外線カットフィルター、水銀レス蛍光管用の近赤外線カット塗料等の分野で利用可能である。また、可視部には吸収がないので、近年開発された手書き入力システム用ペン型入力装置で使用される検出マーカー印刷用のインク等の分野で利用可能である。
本発明の塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物の粉末X線回折スペクトルである。 本発明の金属ナフタロシアニン顔料に含まれるオキソチタニウムナフタロシアニン化合物の粉末X線回折スペクトルである。 本発明の金属ナフタロシアニン顔料に含まれるオキソチタニウムナフタロシアニン化合物の粉末X線回折スペクトルである。 本発明の金属ナフタロシアニン顔料に含まれるオキソバナジウムナフタロシアニン化合物の粉末X線回折スペクトルである。 本発明の金属ナフタロシアニン顔料に含まれる塩化スズナフタロシアニン化合物の粉末X線回折スペクトルである。 塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を含有する本発明の金属ナフタロシアニン顔料を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトル、及び従来の結晶形を有する塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトルである。 オキソチタニウムナフタロシアニン化合物(ミリング法による微細化)を含有する本発明の金属ナフタロシアニン顔料を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトルである。 オキソチタニウムナフタロシアニン化合物(アシッドペースティング法による微細化)を含有する本発明の金属ナフタロシアニン顔料を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトルである。 オキソバナジウムナフタロシアニン化合物を含有する本発明の金属ナフタロシアニン顔料を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトル、及び銅ナフタロシアニン化合物を含有する金属ナフタロシアニン顔料を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトルである。 塩化スズナフタロシアニン化合物を含有する本発明の金属ナフタロシアニン顔料を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトル、及び従来の結晶形を有する塩化スズナフタロシアニン化合物を用いて調製したペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インクの可視・近赤外吸収スペクトルである。

Claims (11)

  1. X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、12.4°、14.0°、21.2°、26.0°、27.4°、28.7°、32.9°に回折ピークを有する化1に示す塩化アルミニウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする金属ナフタロシアニン顔料。
    Figure 2008202000
  2. X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、8.5°、12.4°、20.5°、26.4°、26.9°に回折ピークを有する化2に示すオキソチタニウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする金属ナフタロシアニン顔料。
    Figure 2008202000
  3. X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、12.4°、16.2°、22.0°、22.4°、25.9°、26.8°、27.1°に回折ピークを有する化2に示すオキソチタニウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする金属ナフタロシアニン顔料。
  4. X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、7.8°、8.5°、12.5°、13.1°、26.4°に回折ピークを有する化3に示すオキソバナジウムナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする金属ナフタロシアニン顔料。
    Figure 2008202000
  5. X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角2θ(±0.3°)が、27.0°に最大回折ピークを示し、更に、5.9°、11.6°、12.9°、14.6°、16.3°、17.1°に回折ピークを有する化4に示す塩化スズナフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする金属ナフタロシアニン顔料。
    Figure 2008202000
  6. 一次粒子径が0.3μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の金属ナフタロシアニン顔料。
  7. 前記ナフタロシアニン化合物は、スルホランを溶媒として合成されたものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の金属ナフタロシアニン顔料。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載のナフタロシアニン化合物を、ロジン、分子量10000以下の低分子界面活性剤、変性フェノール樹脂、変性アルキッド樹脂及びこれらの混合物からなる群から選択される表面処理剤により表面処理したことを特徴とする金属ナフタロシアニン顔料。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載の金属ナフタロシアニン顔料を含有していることを特徴とする近赤外線吸収材。
  10. 請求項1乃至8の何れかに記載の金属ナフタロシアニン顔料を含有していることを特徴とする近赤外線吸収インク。
  11. 請求項1乃至8の何れかに記載の金属ナフタロシアニン顔料を含有している手書き入力システム用ペン型入力装置検出マーカー用近赤外線吸収インク。
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