JP2005241928A - カラーレジストインキ及びカラーフィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】 カラー液晶ディスプレイ等に用いたとき、高水準の明彩性を与えるカラーフィルター用カラーレジストインキ及びカラーフィルターを提供する。
【解決手段】 着色材の少なくとも1成分に下記一般式(1)で示されるナフタロシアニン顔料を使用する。
【化1】
Figure 2005241928

(但し、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の1置換金属原子又は4価の2置換金属原子を、X1〜X24はそれぞれ水素原子又はハロゲン原子を示す)
【選択図】 図1

Description

本発明は、カラー液晶ディスプレイ等の画素に用いられる緑色画像形成のためのカラーフィルター用カラーレジストインキ、これを用いて形成される硬化物及びカラーフィルターに関するものである。
従来、カラーフィルターは液晶ディスプレイ等のカラー化の目的に広く用いられており、通常、赤、緑、青の三原色の画素がモザイク様に配置された形態で使用されている。このカラーフィルターを製作する方法としては、顔料分散法、染色法、印刷法、電着法等が知られている。特に、感光性樹脂組成物中に顔料を分散させたカラーレジストインキを用い、フォトリソグラフィによって画像を形成させ三原色の画素を製作する顔料分散法は、着色材として顔料を使用しているために、色相の鮮やかさ、耐光性、耐熱性及び耐溶剤性に優れていることから、カラーフィルター製造法の主流となっている。
カラーレジストインキに用いられる顔料は、その分光透過特性がバックライトの発光特性に合うように選択される。バックライトには種々の形式があるが、赤、緑、青の三原色に対応する波長(一般に、610nm、545nm、435nm)に鋭い発光を有する高演色性の三波長型蛍光ランプが広く用いられており、顔料にはこれら三波長の発光をそれぞれ効果的に透過又は遮光することが求められている。例えば、緑色画素を製作するためのカラーレジストインキには、透明性や耐熱性に優れる銅フタロシアニングリーン顔料(例えば、ピグメント・グリーン7、同36等)が用いられることが多いが、該顔料の分光透過率の極大は緑色の発光の545nmよりも数十nm短波長側にあるため、緑色の発光を効果的に透過させることができないという問題がある。そこで、特許文献1や2に開示されているように、緑色顔料よりも長波長域における分光透過率が高い黄色顔料(例えば、ピグメント・イエロー109、同110、同117、同128、同129、同138、同139、同150、同153、同155、同173、同185等)を所定の割合で併用し、分光透過率の極大を長波長側に移動させることが行われてきた。
特許3418921号公報 特開平11−14825号公報 特開平10−88017号公報 特開平10−17570号公報 特開2002−309131号公報 特開平11−302284号公報
しかし、これら緑色顔料と黄色顔料を併用する場合においては、分光透過特性の異なる顔料を混合することによる明度及び彩度の低下や、分散安定性の異なる顔料を混合することによる分散安定性の低下が避けられないことが新たな問題となっている。更に、ピグメント・グリーン36やピグメント・イエロー138等の比較的分子量の大きい一部の顔料では、着色力が低いために彩度の向上が困難であるという問題も生じている。カラー液晶ディスプレイに対する高明彩化の要求に関連してカラーフィルターの更なる高明彩化が望まれている昨今では、使用される着色材への高明彩化の要求も一層強いものとなっており、そのため、これら従来の緑色顔料と黄色顔料の併用に替わり、545nm付近に分光透過率の極大を示し、高水準の明彩性を有する着色力の高い黄みの緑色顔料が望まれていた。
一方、色素の一つとしてナフタロシアニン化合物が知られており、化合物及びその製造法が特許文献3や4等に開示されている。更に、ナフタロシアニン化合物を分散したインキ組成物が特許文献5に開示されているが、この特許文献5のインキ組成物は近赤外線吸収インキとして使用するためのものであることから、その実施例として示されているものはナフタロシアニン化合物を低濃度(おおむね1重量%以下)で分散させたものであって、本発明とは用途や利用形態が異なり、カラーフィルターの緑色画像形成のための使用については何も示されていない。また、ナフタロシアニン化合物を着色材に用いるインキ組成物及びカラーフィルターが特許文献6に開示されているが、特許文献6におけるナフタロシアニン化合物は水溶性の官能基を有するナフタロシアニン染料であり、色相の鮮やかさ、耐光性、耐熱性及び耐溶剤性等の点で問題がある。
本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑みなされたもので、カラー液晶ディスプレイ等に用いたとき高水準の明彩性を有する緑色画像形成のための新規なカラーフィルター用カラーレジストインキ及びこれを用いて形成されるカラーフィルターを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために検討した結果、本発明者等は、特定の顔料を所定の濃度で感光性樹脂組成物中に分散させたインキ組成物が緑色画像形成のためのカラーフィルター用カラーレジストインキに適して用いることができ、これを用いて形成されるカラーフィルターが高水準の明彩性を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で示されるナフタロシアニン顔料を必須成分とする着色材を感光性樹脂組成物中に分散してなるカラーレジストインキにおいて、ナフタロシアニン顔料をカラーレジストインキ中2〜20重量%含有することを特徴とする緑色画像形成のためのカラーフィルター用カラーレジストインキである。
Figure 2005241928
(但し、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の1置換金属原子又は4価の2置換金属原子を、X1〜X24はそれぞれ水素原子又はハロゲン原子を示す)
ここで、感光性樹脂組成物としては、感光性樹脂、光重合開始剤、分散剤及び溶剤を必須成分として含有する感光性樹脂組成物であることが好ましい。
また、本発明は、上記のカラーレジストインキを硬化して得られる硬化物又はカラーレジストインキの硬化膜を有するカラーフィルターでもある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカラーレジストインキは、一般式(1)で示されるナフタロシアニン顔料を必須成分とする着色材を感光性樹脂組成物中に分散させたものである。ここで、着色材とは、顔料、染料等をいう。また、感光性樹脂組成物とは、着色材以外の成分からなる組成物をいい、感光性樹脂、光重合開始剤、分散剤及び溶剤を必須成分として含有することが好ましく、更にその他の必要な成分(添加剤等)を配合することもできる。
本発明のカラーレジストインキは、一般式(1)に示されるナフタロシアニン顔料をカラーレジストインキ中2〜20重量%含有してなるが、ナフタロシアニン顔料の含有量は3〜18重量%であることが好ましく、5〜15重量%であることがより好ましい。ナフタロシアニン顔料の含有量が2重量%よりも小さい場合は、着色が不十分であり高明彩な緑色が得られない。また、20重量%より多い場合は、着色が強くなりすぎるばかりか、分散安定性が悪化する傾向にあり、やはり高明彩な緑色が得られない。
本発明で使用するナフタロシアニン顔料は、一般式(1)に示す構造を有する。ここで、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の1置換金属原子又は4価の2置換金属原子であれば特に限定されるものではないが、顔料の堅牢性に優れることから、2価の金属原子が好ましく、2価の遷移金属原子がより好ましい。Mで表される2個の1価の金属原子の具体的な例としては、2個のLi、Na、K、Rb、Cs、Ag、Tl等を、2価の金属原子の具体的な例としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Mn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Cu、Zn、Cd、Hg、Sn、Pb等を、3価の1置換金属原子の具体的な例としては、AlY、GaY、InY、TlY、FeY、RuY、MnY等を、4価の2置換金属原子の具体的な例としては、SiY2、GeY2、SnY2、MnY2、CrY2、TiY2、ZrY2、MnO、VO、TiO等を挙げることができる。ここで、Yはハロゲン原子、ヒドロキシル基等の1価の配位子を示す。また、X1〜X24はそれぞれ水素原子又はハロゲン原子であれば特に限定されるものではないが、ナフタロシアニン顔料の分子量を低減させて着色力を向上させる点で、水素原子が好ましい。
上記の構造を有するナフタロシアニン顔料のうち、特に好ましいものとしては、X1〜X24のすべてが水素原子である2価の遷移金属ナフタロシアニン、すなわち、銅ナフタロシアニン、ニッケルナフタロシアニン、コバルトナフタロシアニン、鉄ナフタロシアニン等を挙げることができる。これらナフタロシアニン顔料は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
このようなナフタロシアニン顔料の製造は、一般にナフタロシアニン化合物を合成、精製し、それを顔料化することでなされる。ナフタロシアニン化合物は、上記特許文献3や4等により公知であるか、又はこれらの文献に記載の合成法により入手可能である。具体的には、ナフタロシアニン化合物の合成は、例えばハロゲン化金属等の金属塩1モルと、必要によりハロゲン原子が導入されたナフタレン−2,3−ジカルボン酸無水物又はその誘導体(例えば、ジカルボン酸(塩)、ジエステル、ジアミド、イミド、ジニトリル等)4モルを過剰の尿素の存在下で反応させることで行うことができる。こうして得られたナフタロシアニン化合物には未反応原料等が不純物として含まれていることが多いが、例えば、アセトン、メタノール、ヘキサン等の低沸点溶剤等を用いるソックスレー抽出や、上記特許文献4に記載の方法等を行うことにより不純物を取り除くことができる。但し、合成法及び精製法は上記の方法に限定されない。
ナフタロシアニン化合物を顔料化する方法としては公知の方法が利用でき、例えば、アシッドペースティング法、アシッドスラリー法、ドライミリング法、ソルベントミリング法、ソルトミリング法、ソルベントソルトミリング法等を挙げることができるが、粒子径の制御された微粒化ナフタロシアニン顔料が得られる点で、ソルベントミリング法、ソルトミリング法、ソルベントソルトミリング法等が特に好ましい。但し、顔料化の方法も特に限定されるものではない。
なお、上記のナフタロシアニン顔料に、色相を調整する目的で更に他の着色材を併用して用いることもできる。ここで、他の着色材としては、公知の顔料、染料等であれば特に限定されるものではないが、色相の点で緑色ないし黄色の有機顔料が好ましく、例えばピグメント・グリーン4、同7、同10、同36、ピグメント・イエロー109、同110、同117、同128、同129、同138、同139、同150、同153、同155、同173、同185等を挙げることができる。他の着色材の配合量は特に限定されるものではないが、主たる着色材であるナフタロシアニン顔料に対して0〜100重量%であることが好ましく、0〜50重量%であることがより好ましい。
本発明のカラーレジストインキは、ナフタロシアニン顔料を分散剤を用いて感光性樹脂組成物中に分散させたものであることが好ましい。ここで、分散剤としては、分散剤、分散促進剤等として市販されているもの又はその同等品であれば特に限定されるものではないが、例えば、カチオン性高分子系分散剤、アニオン性高分子系分散剤、ノニオン性高分子系分散剤等を挙げることができる。これら分散剤の配合量は特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物中の1〜20重量%であることが好ましく、2〜10重量%であることがより好ましい。また、分散剤の配合量は、分散安定性の点でナフタロシアニン顔料に対して10〜100重量%であることが好ましく、20〜70重量%であることがより好ましい。なお、樹脂類のような高粘度物質は一般に分散を安定させる作用をも有するが、分散促進能を有しないものは分散剤とは扱わない。しかし、分散を安定させる目的で使用することを制限するものではない。
本発明のカラーレジストインキは、ナフタロシアニン顔料を所定の平均粒径で分散させたものであることが好ましく、そのために上記の分散剤を使用することが有利である。平均粒径は10〜500nmであることが好ましく、50〜400nmであることがより好ましい。平均粒径が10nmより小さい場合は、着色力や耐候性が不十分となり高明彩な緑色が得られない。また、平均粒径が500nmより大きい場合は、色相の鮮やかさや透明性が不十分となり、やはり高明彩な緑色が得られない。
本発明のカラーレジストインキには、顔料表面への分散剤の吸着性の向上、顔料表面のぬれ性の向上、静電反発効果による分散安定性の向上等を目的として、分散助剤と呼ばれる改質剤を配合することもできる。ここで、分散助剤としては、顔料骨格に種々の官能基を導入した顔料誘導体型の分散助剤を好ましく用いることができるが、色相の点で緑色ないし黄色の顔料誘導体がより好ましく、例えば、ナフタロシアニン誘導体、ハロゲン化銅フタロシアニン誘導体、キノフタロン誘導体、イソインドリン誘導体、イソインドリノン誘導体、アゾ顔料の誘導体等を挙げることができる。これら顔料誘導体型の分散助剤の配合量は特に限定されるものではないが、分散安定性の点でナフタロシアニン顔料に対して0〜30重量%であることが好ましく、0〜20重量%であることがより好ましい。なお、用いられた顔料誘導体型の分散助剤は、分散助剤として機能すると同時にカラーレジストインキの着色材の一成分としても機能する。
本発明で使用される感光性樹脂組成物は、感光性樹脂、光重合開始剤、分散剤及び溶剤を必須成分として含有することが好ましい。ここで、感光性樹脂は、光重合性樹脂、光重合性モノマー又は光重合性オリゴマーの少なくとも1種から選ばれるものである。また、カラーレジストインキは硬化した状態で樹脂となるものを含めばよく、未硬化の状態ではモノマーやオリゴマーのような樹脂化していない成分のみを含むものであってもよい。
上記の感光性樹脂としては、公知の光重合性樹脂、光重合性モノマー及び光重合性オリゴマーをいずれも好ましく用いることができ、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレン型エポキシジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。また、(メタ)アクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体等のビニル樹脂や、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂等の主鎖又は側鎖に(メタ)アクリロイル基を導入した樹脂類等も挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、これらの感光性樹脂は、アルカリ現像性を高める目的で、構造中にカルボキシル基やフェノール性水酸基等のアルカリ溶解性官能基を有していることが好ましい。これら感光性樹脂の配合量は特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物中の1〜20重量%であることが好ましく、2〜10重量%であることがより好ましい。
また、光重合開始剤としては、公知の光重合開始剤をいずれも好ましく用いることができ、例えば、アセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4,4′−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン−tert−ブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2−メチル−1−[4−(メチルスルファニル)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−(N,N−ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン等のα−アミノアルキルフェノン類、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン類、3,3′,4,4′−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン等の有機過酸化物類、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等の硫黄化合物類、(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド等のリン化合物類、1−[4−(フェニルスルファニル)フェニル]オクタン−1,2−ジオン−2−O−ベンゾイルオキシム等のオキシムエステル類、2,2′−ビス(2−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール等のビイミダゾール類等を挙げることができる。これらはレジストインキの露光感度等に応じて適宜選ばれればよく、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これら光重合開始剤の配合量は特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物中の0.01〜5重量%であることが好ましく、0.1〜3重量%であることがより好ましい。
溶剤としては、エステル類、ケトン類、エーテル類、エーテルアルコール類、エーテルエステル類、芳香族系溶剤、含窒素系溶剤等を好ましく用いることができる。具体的には、エステル類としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン等を、ケトン類としては、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等を、エーテル類としては、モノグライム、ジグライム、トリグライム、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等を、エーテルアルコール類としては、セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等を、エーテルエステル類としては、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等を、芳香族系溶剤としては、トルエン、キシレン、クメン等を、含窒素系溶剤としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。これらは配合される感光性樹脂やその他の成分の構成、カラーレジストインキの塗布性等に応じて適宜選択されればよく、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これら溶剤の配合量は特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物中の70〜98重量%であることが好ましく、より好ましくは70〜90重量%であり、更に好ましくは80〜95重量%であることよい。本発明のカラーレジストインキの固形分は10〜30重量%であることが好ましく、これら溶剤の配合量は目的とする固形分に合わせて選択されればよい。
本発明のカラーレジストインキには、耐光性、耐熱性、耐溶剤性、分散安定性、現像性等を向上させる目的で、非感光性の樹脂(バインダー樹脂)を加えてもよい。非感光性の樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体等のビニル樹脂や、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができるが、構造中にカルボキシル基やフェノール性水酸基等のアルカリ溶解性官能基を有し、アルカリ現像性を持つものが好ましい。アルカリ現像性を有する樹脂の具体的な例としては、カルボキシル基を有するモノマーの重合によって得られる樹脂((メタ)アクリル酸(共)重合体等)、環状酸無水物の開環重合によって得られる樹脂(ポリアミド樹脂等)、ヒドロキシル基を有する樹脂に環状酸無水物を開環付加させた樹脂等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これら非感光性の樹脂の配合量は特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物中の0〜20重量%であることが好ましく、0〜10重量%であることがより好ましい。
本発明のカラーレジストインキには、必要により界面活性剤、シランカップリング剤、表面調整剤、粘度調整剤、湿潤剤、消泡剤、酸化防止剤等の添加剤を配合することができる。これら添加剤の配合量は特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物中の0〜3重量%であることが好ましく、0〜1重量%であることがより好ましい。
本発明のカラーレジストインキは、着色材を感光性樹脂組成物に配合してなる。着色材と感光性樹脂組成物の配合割合は特に限定されるものではないが、着色材2〜20重量%、感光性樹脂組成物98〜80重量%であることが好ましく、着色材3〜18重量%、感光性樹脂組成物97〜82重量%であることがより好ましく、着色材5〜15重量%、感光性樹脂組成物95〜85重量%であることが更に好ましい。
本発明のカラーレジストインキにおいて、着色材中のナフタロシアニン顔料の含有量は前記のとおりであるが、より好ましくはナフタロシアニン顔料50〜100重量%、他の着色材(顔料誘導体型の分散助剤を含む)50〜0重量%であり、更に好ましくはナフタロシアニン顔料70〜100重量%、他の着色材(顔料誘導体型の分散助剤を含む)30〜0重量%である。
本発明のカラーレジストインキの製法は特に限定されるものではないが、ナフタロシアニン顔料を必須成分とする着色材を(好ましくは分散剤を用いて)溶剤に分散させた分散液を予め調製し、これに感光性樹脂、光重合開始剤及び必要により加えられるその他の成分を配合してカラーレジストインキを製作する方法が有利である。また、着色材を感光性樹脂組成物中に直接分散させてカラーレジストインキを製作する方法もあるが、カラーレジストインキの安定性の点で前者の方法が好ましい。
なお、分散液を製作する方法としては公知の方法が利用でき、例えば、ニーダー、アトライター、ロールミル、ビーズミル、ペイントシェーカー、ディスパーザー等による分散処理等を挙げることができる。分散液の製作方法も特に限定されるものではない。
本発明で使用される分散液は、カラーレジストインキ用以外にも、塗料、筆記用インキ、インクジェット印刷用インキ、印刷インキ用としても有用であり、この場合はそれぞれの用途に適合した材料が配合される。
本発明のカラーレジストインキを硬化して得られる硬化物は、カラーレジストインキを基板等に塗布し、光照射、加熱等で硬化させることによって得られる。カラーレジストインキを塗布する方法としては公知の方法が利用でき、例えば、スピンコーター、バーコーター等による塗布を挙げることができる。また、塗布後は、ホットプレートや減圧乾燥機等を用いてカラーレジストインキの乾燥を行うことが好ましい。但し、塗布及び乾燥の方法は上記に限定されない。
光照射による硬化の方法も公知の方法が利用でき、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯等を光源とする光照射等を挙げることができる。かかる光照射を行う際、フォトマスク等を用いて画像露光を行い、現像液で処理すれば基板上に画像を形成することができる。現像液としては、未露光部分を溶解し露光部分を溶解しない現像液であれば特に制限はないが、種々の添加剤を含むアルカリ水溶液であることが好ましい。ここで、現像液の添加剤としては、例えば、有機溶剤、界面活性剤等を挙げることができる。現像方法についても公知の方法が利用でき、例えば、浸漬現像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像等を挙げることができる。光照射及び現像の方法も特に限定されるものではない。
更に、硬化膜の強度を高めるため、光照射後に加熱硬化を行うことが好ましい。加熱硬化の方法も公知の方法が利用でき、例えば、ホットプレート、熱風オーブン等による加熱焼成等を挙げることができるが、これらに限定されない。
カラーレジストインキの硬化条件については特に制約はないが、カラーレジストインキの変色や褪色を防ぐために、光照射については1000mJ/cm2以下、加熱については270℃以下で1時間以内とすることが好ましい。
なお、上記のカラーレジストインキの硬化膜を用いてカラーフィルターを製作する方法としては、公知の方法を利用できる。
本発明において、着色材としてナフタロシアニン顔料を用いる理由は、顔料の有する特異な分光透過特性に起因する。ナフタロシアニン顔料は550nm付近に分光透過率の極大を有するため、本発明のカラーレジストインキを用いて製作されるカラーフィルターは、バックライトに使用される三波長型蛍光ランプの緑色の発光(545nm)を効果的に透過することができ、単一の顔料でカラー液晶ディスプレイ等の緑色画素に適した色相を実現することができる。したがって、上記のカラーフィルターは高水準の明彩性を有し、これを用いるカラー液晶ディスプレイ等に高水準の明彩性を与えることができる。
本発明におけるカラーレジストインキ及びカラーフィルターは、バックライトの発光特性に合致した分光透過特性により高水準の明彩性を有するため、高品位のカラー液晶ディスプレイ等の製造を可能にする点できわめて有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、以下における「部」はいずれも重量部を示す。
実施例1
(カラーレジストインキの製作)
銅ナフタロシアニン顔料100部に、カチオン性高分子系分散剤50部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート850部を配合し、ペイントシェーカーを用いて3時間の分散処理を行い分散液A1000部を製作した。ここで、ペイントシェーカーのメディアには、0.4mmφジルコニアビーズを充填率20%で用いた。次に、ビスフェノールフルオレン骨格を有するエポキシアクリレート樹脂の56.2重量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液(新日鐵化学社製商品名:V−259ME)64部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート24部、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製商品名:エピコートYX4000HK)6部、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン5部、4,4′−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン1部、乳酸エチル164部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート18部、界面活性剤1部及びシランカップリング剤2部を配合し、十分に攪拌して感光性樹脂液285部を製作した。これに上記の分散液A715部を配合し、十分に攪拌してカラーレジストインキA1000部を製作した。得られたカラーレジストインキAは、ナフタロシアニン顔料を7.15重量%含有するものであり、分散安定性良好で低粘度かつ低チクソトロピー性を示すものであった。
(モデルカラーフィルターの製作)
カラーレジストインキAを、5インチ角、厚さ1mmの青板ガラス上にスピンコーターを用いて塗布し、試験片を作成した。このとき、製作されるカラーフィルターの分光透過率の極大値が約90%となるように塗布膜厚を制御した。この試験片をホットプレート上80℃で3分間乾燥させた後、フォトマスクを被せて200mJ/cm2の紫外線露光を行い、露光部のカラーレジストインキを硬化させた。次に、試験片を0.4%炭酸ナトリウム水溶液に60秒間浸漬して現像を行い、未露光部のカラーレジストインキを除去した。最後に試験片を熱風オーブン中230℃で20分間焼成し、モデルカラーフィルターとしてのカラーレジストインキの硬化膜(モデルカラーフィルターA)を製作した。モデルカラーフィルターAの表面は、異物やヘイズ等の見られない平滑なものであった。
比較例1
銅ナフタロシアニン顔料100部に代えて、塩臭素化銅フタロシアニングリーン顔料(ピグメント・グリーン36)100部を用い、実施例1と同様の処理を行って、分散液X、カラーレジストインキX及びモデルカラーフィルターXを製作した。
実施例及び比較例で得られたモデルカラーフィルターの分光透過率を、色度計(東京電色社製商品名:カラーアナライザーTC−1800MK2)を用いて測定した結果を図1に示す。実施例1のモデルカラーフィルターAは、550nm付近に分光透過率の極大を有するため、三波長型蛍光ランプの緑色の発光を効果的に透過することができ、高水準の明彩性を示すものであった。一方、比較例1のモデルカラーフィルターXは、520nm付近に分光透過率の極大を有し、実施例1と比較して緑色の発光の透過は不十分であった。
モデルカラーフィルターの分光透過率を示すグラフ

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で示されるナフタロシアニン顔料を必須成分とする着色材を感光性樹脂組成物中に分散してなるカラーレジストインキにおいて、ナフタロシアニン顔料をカラーレジストインキ中2〜20重量%含有することを特徴とする緑色画像形成のためのカラーフィルター用カラーレジストインキ。
    Figure 2005241928
    (但し、Mは2個の水素原子、2個の1価の金属原子、2価の金属原子、3価の1置換金属原子又は4価の2置換金属原子を、X1〜X24はそれぞれ水素原子又はハロゲン原子を示す)
  2. 感光性樹脂組成物が、感光性樹脂、光重合開始剤、分散剤及び溶剤を必須成分として含有する請求項1記載のカラーレジストインキ。
  3. 請求項1又は2記載のカラーレジストインキを硬化して得られる硬化物。
  4. 請求項1又は2記載のカラーレジストインキの硬化膜を有するカラーフィルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008202000A (ja) * 2007-02-22 2008-09-04 Sanyo Shikiso Kk 金属ナフタロシアニン顔料、近赤外線吸収材及び近赤外線吸収インク
WO2018043185A1 (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 富士フイルム株式会社 組成物、膜、近赤外線カットフィルタ、パターン形成方法、積層体、固体撮像素子、画像表示装置、カメラモジュールおよび赤外線センサ
JP2021014547A (ja) * 2019-07-16 2021-02-12 東洋インキScホールディングス株式会社 緑色顔料及びその利用

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