JP2008199900A - 卵黄含有食品用原料及びその製造方法 - Google Patents

卵黄含有食品用原料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008199900A
JP2008199900A JP2007035913A JP2007035913A JP2008199900A JP 2008199900 A JP2008199900 A JP 2008199900A JP 2007035913 A JP2007035913 A JP 2007035913A JP 2007035913 A JP2007035913 A JP 2007035913A JP 2008199900 A JP2008199900 A JP 2008199900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egg yolk
raw material
sauce
yolk
containing food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007035913A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4680212B2 (ja
Inventor
Shigeru Kawai
滋 河合
Nobuteru Ishizuka
信輝 石塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2007035913A priority Critical patent/JP4680212B2/ja
Publication of JP2008199900A publication Critical patent/JP2008199900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4680212B2 publication Critical patent/JP4680212B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Abstract

【課題】 レトルト処理されても卵黄が凝集して塊状となることがなく、滑らかな食感用を有する卵黄含有食品用原料の製造方法、それにより製造された卵黄含有食品用原料、並びに当該卵黄含有食品用原料を用いたレトルトソースを提供する。
【解決手段】 卵黄、増粘多糖類、デキストリン及び水を含有する懸濁液を加熱、凝固させた後、微細化処理する卵黄含有食品用原料の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、卵黄含有食品用原料の製造方法及びその方法により製造された卵黄含有食品用原料、並びに当該卵黄含有食品用原料を用いて製造された食品、更にレトルトソースに関する。
近年、予め調理されており、茹でた麺に和えるだけで食することのできるタイプ、及び予め調理されており、加熱した後、茹でた麺に和えて食することのできるタイプのパスタソースが開発され上市されている。このような調理済みパスタソースは、保存性等の観点からレトルト処理されているものがほとんどであるが、カルボナーラソースのように原料に卵黄等の蛋白質が含まれるものは、その処理過程で蛋白質が凝集して塊状となり、食感が著しく損なわれるという欠点があった。
これらの欠点を改良する技術として、卵黄に糖アルコールを配合する方法(特許文献1参照)、トリプシン処理した卵黄を用いる方法(特許文献2参照)、特定のpHに調整した液卵を加熱処理後微細化処理する方法(特許文献3参照)、卵黄に澱粉及び水を加えて得た懸濁液を加熱して凝固せしめた後、微細化処理する方法(特許文献4参照)、卵黄と食塩を含む水分散液を加熱した後、均質化処理する方法(特許文献5参照)等が知られている。
特開平10−257871号公報 特開平4−287666号公報 特開昭58−111663号公報 特開平10−191936号公報 特開2002−355011号公報
前記従来の方法においては、配合物等による風味の変化が生じたり、pH調整や特殊な加熱工程を必要とする等の問題があり、また効果として不十分であるという課題が残っている。
従って、本発明の目的は、レトルト処理されても卵黄が凝集して塊状となることがなく、滑らかな食感を有する卵黄含有食品用原料の製造方法、それにより製造された卵黄含有食品用原料、並びに当該卵黄含有食品用原料を用いたレトルトソースを提供することにある。
そこで本発明者は、当該目的を達成すべく検討した結果、卵黄と増粘多糖類、デキストリン及び水を混合して懸濁液とし、一旦加熱処理した後に微細化処理することにより、加圧加熱殺菌等の再加熱処理によっても凝集しないことを見い出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、卵黄、増粘多糖類、デキストリン及び水を含有する懸濁液を加熱、凝固させた後、微細化処理する卵黄含有食品用原料の製造方法を提供するものである。
本発明の方法により製造された卵黄含有食品用原料を用いれば、レトルトソースとした場合でも、卵黄の加熱凝固物に由来するざらついた食感がなく滑らかな食感で、もたつき感のないものとすることができる。
本発明において使用する卵黄は、通常の液状卵黄であれば良いが、原料として用いる場合には凍結卵黄、加塩卵黄、加糖卵黄を用いても良い。
本発明の方法に用いる増粘多糖類としては、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム等が挙げられるが、製造される卵黄含有食品用原料の滑らかな食感、もたつき感のなさ、麺との絡みの点からキサンタンガムを用いることが好ましい。増粘多糖類の配合量は、卵黄100質量部(以下、単に「部」と記載する)に対して0.1〜2部、更に0.4〜1.2部、特に0.6〜1部であることが、滑らかな食感、もたつき感のなさを付与する点から好ましい。
本発明の方法に用いるデキストリンとしては、各種穀物由来のデンプンを酸またはアミラーゼで加水分解して得られたものを用いることができる。加水分解の度合いや構造により種々の分解物が挙げられるが、例えば、アミロデキストリン(可溶性デンプン)、エリトロデキストリン、アクロデキストリン、マルトデキストリン、シクロデキストリン等が挙げられる。中でも、DE(デンプンの分解率=グルコース相当質量/全固形分質量×100)が2〜10のものが好ましく、更に2〜5のものを用いることが、滑らかな食感、もたつき感のなさ、麺との絡みを付与する点から好ましい。デキストリンの配合量は、卵黄100部に対して5〜25部、更に7〜20部、特に9〜17部とすることが、滑らかな食感、もたつき感のなさを付与する点から好ましい。
本発明の方法に用いる水の配合量は、卵黄100部に対して300〜550部、更に340〜500部、特に390〜440部とすることが、滑らかな食感、もたつき感のなさを付与する点から好ましい。
本発明の方法においては、まず、卵黄、増粘多糖類、デキストリン及び水を含有する懸濁液とする。懸濁液とするには、どの様な方法でも配合物を分散させられれば良く、例えば、少量の調製であればホイッパー、ヘラなどで攪拌・分散させればよく、多量に調製する場合にはニーダー、ホモミキサーなどを用いることが例として挙げられる。
次に、前記懸濁液を加熱する。加熱は、当該懸濁液を攪拌しながら加熱し、卵黄を充分に凝固させれば良く、その熱源や加熱方法はどのような方法でも良い。加熱温度は80〜100℃とすることが好ましく、更に85〜95℃、特に90℃以上とすることが、卵黄を充分に凝固させる点から好ましい。卵黄が凝固するれ良く、例えば90℃程度の温度であれば、5〜20分、更に7〜15分とすることが、同様に卵黄を充分に凝固させる点から好ましい。
本発明の方法における微細化処理は、物理的処理を行うことが好ましく、例えばカッターミキサー、高速ミキサー、高圧ホモゲナイザー等の各種分散装置を用いる処理が挙げられるが、特に高圧ホモゲナイザーを用いることが充分に卵黄を微細化できる点から好ましい。高圧ホモゲナイザーの圧力は、100〜200kg/cm、更に140〜180kg/cmとすることが同様の点から好ましい。かかる微細化処理により、凝固した卵黄の平均粒子径は1〜100μmとすることが好ましく、更に5〜50μm、特に20〜30μmに破砕することが滑らかな食感、もたつき感のなさを付与する点から好ましい。
本発明の方法においては、懸濁液を調製する際に糖類を配合することが、滑らかな食感、もたつき感のなさ、麺との絡みを付与する点から好ましい。糖類としては、グルコース、マルトース、フラクトース、シュークロース、ラクトース、トレハロース、マルトトリオース、マルトテトラオース、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール等の単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、五糖類、六糖類等が例示されるが、特に単糖類、二糖類を用いることが、滑らかな食感、もたつき感のなさ、麺との絡みを付与する点から好ましい。糖類の配合量は、卵黄100部に対して50部以下、更に10〜40部、特に20〜35部とすることが、滑らかな食感、もたつき感のなさを付与する点から好ましい。
本発明の方法により製造された卵黄含有食品用原料は、様々な食品に使用することができる。例えば、グラタンソース、リゾット、シチュー、カレー、魚介類用ソース、肉類用ソース、野菜用ソース、デザート用ソース等が挙げられ、これら食品に滑らかな食感、もたつき感のなさ等を付与することができる。
本発明の方法により製造された卵黄含有食品用原料は、レトルトソース用として用いることができる。特に、加熱、加圧処理しても滑らかな食感、もたつき感のなさ等を維持するため、レトルト処理されるものに好適に用いることができる。中でも、本発明の方法により製造された卵黄含有食品用原料を用いて、レトルト処理されたパスタソースとすることが好ましい。
パスタソースとするには、パスタソース中に前記卵黄含有食品用原料を5〜50質量%(以下、単に「%」と記載する)、更に10〜40%、特に15〜30%含有させることが、滑らかな食感、もたつき感のなさ、麺との絡みを付与する点から好ましい。
パスタソースの他の原料としては、食用油脂を1%以上、20%未満配合することが好ましく、かつ当該食用油脂がジアシルグリセロールを含有することが好ましい。当該食用油脂は更に1〜15%、特に2〜10%とすることが、麺と和えた後にほぐれ易く、麺の食感をなめらかにし、冷めても麺の食感を維持する点から好ましい。食用油脂中のジアシルグリセロール含有量は、好ましくは5%以上、より好ましくは10〜90%、更に15〜90%、特に15〜88%であることが、麺と和えた後にほぐれ易く、麺の食感をなめらかにし、冷めても麺の食感を維持する点から好ましい。また、パスタソースの他の原料として、肉類、乳製品等を配合した場合には、当該素材由来の食用油脂も含まれることとなるが、その場合、パスタソース中の合計の油脂量を1〜20%、更に4〜16%、特に6〜14%とすることが、前記と同様の点から好ましい。
パスタソースの粘度は、ソースの味の種類によっても異なるが、60℃における粘度として、カルボナーラタイプのソースであれば500〜10,000mPa・s 、更に1,000〜7,000mPa・s、特に1,400〜5,200mPa・sであることが、麺と和えた後にほぐれ易く、麺の食感をなめらかにし、冷めても麺の食感を維持する点から好ましい。同様にクリームソースであれば、10,000mPa・s 以下、更に500〜7,000mPa・s、特に1,000〜5,000mPa・sであることが、麺と和えた後にほぐれ易く、麺の食感をなめらかにし、冷めても麺の食感を維持する点から好ましい。上記粘度は、B型粘度計にて、ローターNo.3を用い、12rpmにて測定した数値である。
パスタソースに含まれる具材などの固形分の量は、パスタソースの味の種類に応じて適宜調節することができるが、一般的に、容器に充填された最終製品中の固形分の含有割合が約5〜50%程度の範囲になるようにするのが、容器への充填性及び味の点から好ましい。
パスタソースのpHは、パスタソースの味の種類に応じて適宜調節することができるが、例えばカルボナーラソースであれば、pHを4〜7程度に調整することが好ましく、更に4.5〜6.5、特に5〜6、殊更5.5〜5.9とすることが、麺と和えた後にほぐれ易く、麺の食感をなめらかにし、冷めても麺の食感を維持する点から好ましい。同様に、クリームソースであれば、pHを5〜6.5に、トマトクリームソースであれば、pHを4〜5.5とすることが麺と和えた後にほぐれ易く、麺の食感をなめらかにし、冷めても麺の食感を維持する点から好ましい。pHの調整は、有機酸及び/又はその塩、無機酸及び/又はその塩等のpH調整剤を使用して行うのが好ましい。pH調整剤として、例えば、フィチン酸、クエン酸、乳酸、グルコン酸、アジピン酸、酒石酸、リンゴ酸等の有機酸やその塩、リン酸塩等を挙げることができる。
また、パスタソースの味の種類として、カルボナーラソース、クリームソース、トマトクリームソース、チーズクリームソース等のソースを挙げることができる。
パスタソースには、粘度の調整及び糖質の添加の目的で、増粘性多糖類、卵黄以外のタンパク質を配合するのが好ましい。増粘性多糖類及びタンパク質としては、例えば、グァーガム、ローカストビーンガム、カラギナン、脱アシル型ジェランガム、ネイティブ型ジェランガム、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、アラビアガム、アルギン酸及びその塩、カードラン、プルラン、グルコマンナン、ペクチン、ゼラチン、寒天、タラガム、カラヤガム、トラガントガム、ファーセレラン、マクロホモプシスガム、CMC、微結晶セルロース、大豆多糖類等の多糖類;乳由来のタンパク質、大豆タンパク質、小麦タンパク質等が挙げられる。
具材として、例えば、トマト、ニンジン、じゃがいも、タマネギ、ピーマン、カリフラワー、ブロッコリー、タケノコなどの野菜類;シイタケ、シメジ、マッシュルーム、エリンギ、エノキダケ、マイタケ、キクラゲなどの各種キノコ類;トウモロコシやその他の穀類;グリンピースなどの豆類;コンブ、ワカメなどの海草類;アサリ、シジミ、ハマグリ、ホタテガイ、エビ、カニ、イカ、イワシ、マグロ、サケ、アジ、タイなどの魚介類;豚肉、牛肉、鶏肉などの畜肉、ハム、ベーコン、ソーセージなどの畜肉加工品、チーズなどの乳製品を使用することができる。
その他、パスタソースに使用できる食用油脂の原料を、例えば、マーガリン、バター等の形態としたもの;ショウガ、ニンニク、食塩、コショウ;ショ糖、異性化糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、転化糖、水飴、粉末水飴、還元麦芽水飴、トレハロース、パラチノース、D−キシロース、オリゴ糖等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ラクチトール、マルトデキストリン等の糖アルコール類;スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ソーマチン、ステビア抽出物に含まれるステビオサイド、サッカリンナトリウム、サッカリンカルシウム、サイクラメート及びその塩、アリテーム、ネオテームなどの高甘味度甘味料;牛乳、生乳、特別牛乳、生山羊牛、殺菌山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳及び加工乳などの動物性乳;豆乳などの植物性乳;濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、発酵乳(ヨーグルト製品を含む)、乳飲料及び乳酸菌飲料等の乳製品、全乳粉、脱脂粉乳、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳及び調製粉乳などの粉末乳製品;ワイン、ビール、日本酒、ブランデー、ケチャップ、マヨネーズ、ソース、食酢、ワインビネガー、果汁、香料、香味料、色素、酸化防止剤、日持ち向上剤、保存料などの食品或いは食品添加剤を適宜選択して使用することができる。
パスタソースは、例えば、前記材料を混合し、例えば、均質化、充填及び、殺菌することにより製造できる。充填する容器としては、ポリエチレンパウチ、アルミパウチ、プラカップ、ペットボトル、スチール缶、アルミ缶、瓶容器、紙容器等を使用することができる。
〔卵黄含有食品用原料の調製〕
実施例1
卵黄530g、デキストリン75g(松谷化学工業(株)、パインデックス#100、DE2〜5)、キサンタンガム4.2g(三栄源エフ・エフ・アイ(株)、ビストップD−3000)、砂糖160g、および、水2200gを寸胴鍋に入れ、攪拌して懸濁液とした後、攪拌しながら90℃以上になるまで加熱し、15分間保持し、卵黄タンパク質を熱変性、凝固させ、粗粒状の懸濁液とした。得られた懸濁液に水を加えて2969gとした後、高圧ホモゲナイザー(三和機械(株)、H−20型)により、160kg/cmの圧力条件にて微細化処理を行い、卵黄含有食品用原料を調製した。
実施例2
実施例1で使用した砂糖160gの代わりに食塩53gを用い、水を加えて2307gとした以外は、実施例1と同様に、加熱、凝固後、微細化処理を行い、卵黄含有食品用原料を調製した。
比較例1
卵黄530g、小麦澱粉132.5g、食塩53g、及び水1934.5gを寸胴鍋に入れ、水を加えて2650gとした以外は、実施例1と同様に、加熱、凝固後、微細化処理を行い、卵黄含有食品用原料を調製した。
比較例2
実施例1の配合からキサンタンガムを除き、水を加えて2965gとした以外は、実施例1と同様に、加熱、凝固後、微細化処理を行い、卵黄含有食品用原料を調製した。
〔パスタソースの調製〕
実施例3〜5、比較例3及び4
実施例1、2、比較例1及び2により得られた卵黄含有食品用原料を用いて、表1に示す原料を配合後、90℃まで加熱した。得られたソースを150gずつ耐熱性レトルトパウチに充填・密閉した後、125℃にて20分間加熱し、カルボナーラソースを調製し、それぞれパスタソースA〜D(実施例3、4、比較例3及び4)とした。また、パスタソースAの配合におけるナタネサラダ油に代えてジアシルグリセロール高含有油脂を用いて、同様にカルボナーラソースを調製し、パスタソースE(実施例5)とした。使用した食用油脂の組成を表2に示す。
Figure 2008199900
Figure 2008199900
〔茹でパスタの調製〕
ママースパゲティ1.6mm(日清フーズ(株))を7分間茹で、茹でたてのパスタを調製した。
〔パスタの調理〕
得られたパスタソースA〜Eを、レトルトパックのまま沸騰したお湯の中で5分間温めた後開封し、前記茹でたてのパスタにかけて和えた。
前記パスタの調理にて得られたパスタについて、パスタソースとパスタを和えてから3分後に、麺とソースの絡み具合、食感の滑らかさ、食感のもたつき感についての評価を行った。評価は5段階評価とし、10人のパネルにより行い、平均を求めた。各評価は次に示す基準に従って行った。結果を表3に示す。なお、本発明でいう「もたつき感」とは、「口に残り易く、しつこい物性」をいう。
〔麺とソースの絡み具合〕
5:とても良く絡んでいる
4:良く絡んでいる
3:やや絡んでいる
2:あまり絡んでいない
1:絡んでいない
〔食感の滑らかさ〕
5:とても滑らか
4:滑らか
3:やや滑らか
2:あまり滑らかではない
1:滑らかではない
〔食感のもたつき感〕
5:全くもたつかない
4:もたつかない
3:ややもたつく
2:もたつく
1:とてももたつく
Figure 2008199900
表3の結果から明らかな様に、本発明の卵黄含有食品用原料を用いて調製したパスタソースA及びBを和えたパスタは、卵黄の加熱凝固物に由来する、ざらついた食感がなく、もたつき感のない、滑らかな食感となることが分かった。また、実施例3と4の比較から、卵黄含有食品用原料を調製する際に、食塩を用いるよりも、砂糖を用いた場合の方が、より好ましい傾向があることも分かった。
比較例1の卵黄含有食品用原料を用いて調製したパスタソースCを和えたパスタは、滑らかな食感ではあるが、もたついた重い食感となることが分かった。比較例2の卵黄含有食品用原料を用いて調製したパスタソースDを和えたパスタは、もたつき感のない、滑らかな食感ではあるが、麺とソースのからみ具合が不充分となることが分かった。
食用油脂にジアシルグリセロール高含有油脂を用いて調製したパスタソースEを和えたパスタは、ナタネサラダ油を用いたものであるパスタソースAと同様に、卵黄の加熱凝固物に由来する、ざらついた食感がなく、もたつき感のない、滑らかな食感となることが分かった。

Claims (8)

  1. 卵黄、増粘多糖類、デキストリン及び水を含有する懸濁液を加熱、凝固させた後、微細化処理する卵黄含有食品用原料の製造方法。
  2. 前記増粘多糖類がキサンタンガムを含有する請求項1記載の卵黄含有食品用原料の製造方法。
  3. 前記デキストリンのDEが2〜10である請求項1又は2に記載の卵黄含有食品用原料の製造方法。
  4. 前記懸濁液が単糖及び/又は二糖類を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の卵黄含有食品用原料の製造方法。
  5. 前記微細化処理が高圧ホモゲナイザーを用いた物理的処理方法である請求項1〜4のいずれか1項に記載の卵黄含有食品用原料の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造された卵黄含有食品用原料。
  7. 請求項6記載の卵黄含有食品用原料を用いて製造された食品。
  8. 食品がレトルト処理されたレトルトソースである請求項7記載の食品。
JP2007035913A 2007-02-16 2007-02-16 卵黄含有食品用原料及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4680212B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007035913A JP4680212B2 (ja) 2007-02-16 2007-02-16 卵黄含有食品用原料及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007035913A JP4680212B2 (ja) 2007-02-16 2007-02-16 卵黄含有食品用原料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008199900A true JP2008199900A (ja) 2008-09-04
JP4680212B2 JP4680212B2 (ja) 2011-05-11

Family

ID=39778032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007035913A Expired - Fee Related JP4680212B2 (ja) 2007-02-16 2007-02-16 卵黄含有食品用原料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4680212B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4436432B1 (ja) * 2009-03-30 2010-03-24 株式会社ミツカングループ本社 中性領域の卵黄含有液状調味料
JP2010192606A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Toshiba Lighting & Technology Corp 発光装置
JP2012039954A (ja) * 2010-08-19 2012-03-01 Q P Corp 乳化状パスタソース
JP2012090568A (ja) * 2010-10-27 2012-05-17 Nisshin Foods Kk 加熱殺菌済みクリームソース
JP2013039095A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Q P Corp クリームソース類
JP2013039096A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Q P Corp 液状組成物
KR20180063185A (ko) 2015-10-08 2018-06-11 산에이겐 에후.에후. 아이. 가부시키가이샤 식품 개질제

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01304847A (ja) * 1988-06-02 1989-12-08 House Food Ind Co Ltd 殺菌済カスタードソースの製造法
JPH08308486A (ja) * 1995-05-17 1996-11-26 Q P Corp 耐冷凍凝固卵
JP2000355011A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Taiheiyo Cement Corp 緑化兼地表面保護用の孔開きコンクリート版製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01304847A (ja) * 1988-06-02 1989-12-08 House Food Ind Co Ltd 殺菌済カスタードソースの製造法
JPH08308486A (ja) * 1995-05-17 1996-11-26 Q P Corp 耐冷凍凝固卵
JP2000355011A (ja) * 1999-06-15 2000-12-26 Taiheiyo Cement Corp 緑化兼地表面保護用の孔開きコンクリート版製造方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010192606A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Toshiba Lighting & Technology Corp 発光装置
JP4436432B1 (ja) * 2009-03-30 2010-03-24 株式会社ミツカングループ本社 中性領域の卵黄含有液状調味料
JP2010227070A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Mitsukan Group Honsha:Kk 中性領域の卵黄含有液状調味料
JP2012039954A (ja) * 2010-08-19 2012-03-01 Q P Corp 乳化状パスタソース
JP2012090568A (ja) * 2010-10-27 2012-05-17 Nisshin Foods Kk 加熱殺菌済みクリームソース
JP2013039095A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Q P Corp クリームソース類
JP2013039096A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Q P Corp 液状組成物
KR20180063185A (ko) 2015-10-08 2018-06-11 산에이겐 에후.에후. 아이. 가부시키가이샤 식품 개질제

Also Published As

Publication number Publication date
JP4680212B2 (ja) 2011-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4614821B2 (ja) 乳酸発酵卵白の製造方法及びそれを含有する食品組成物
JP4950105B2 (ja) 加工食品及び加工食品の食感改良方法
JP4680212B2 (ja) 卵黄含有食品用原料及びその製造方法
KR20180063185A (ko) 식품 개질제
JP5004750B2 (ja) 食感改良剤及びその製造方法
KR20230084132A (ko) 식품용 전분 조성물 및 그의 제조방법
JP6918453B2 (ja) 食品の離水抑制方法
JP5849009B2 (ja) 加熱調理済卵加工食品
JP4313107B2 (ja) 食品用静菌剤
JP2009219469A (ja) サラダの製造方法
JP2003102404A (ja) 食品の品質改良剤
JP2018029547A (ja) 食塩組成物
JP6510717B1 (ja) 加熱凝固卵白の製造方法
JP4972058B2 (ja) 容器詰めカルボナーラソースの製造方法
JPH11308971A (ja) 高粘性キサンタンガム含有食品
JP4326890B2 (ja) 液状スープ調製用ベース
JP4791510B2 (ja) 冷凍ソース
JP6081794B2 (ja) 即席スープ、およびその製造方法
JP5131862B2 (ja) おからペーストを使用した冷凍カルボナーラソース
WO2014046258A1 (ja) 容器入り液状又はペースト状又は冷凍食品組成物並びにその製造方法
JP2017038530A (ja) 耐熱性を有するゲル状食品
JP7450397B2 (ja) タンパク質凝固剤、タンパク質含有飲食品、タンパク質含有飲食品の物性改善剤、及びタンパク質含有飲食品の物性を改善する方法
JP2004105180A (ja) 卵加工食品
JP2005185178A (ja) パスタソース及びその製造方法
JP2008154551A (ja) パスタソース

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110201

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110202

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4680212

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees