JP2008180226A - 高効率および環境保護の燃料エコノマイザ - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料エコノマイザにおいて閉じられた磁気回路を形成しうる叙上の構成を改善し、磁場の強さを増加させ、かつ燃料の高燃焼効率がえられ、エンジンの出力が高められて燃料の節約と排気ガスの清浄化とを実現する。
【解決手段】内燃エンジンのための磁化燃料エコノマイザは、互いに対向した磁極を備え、かつ幅0.5mmないし2.0mmの燃料通過ギャップを形成するために離間された2つの永久磁石を磁化キャビティー内に設けており、エコノマイザのスルーと連通し磁化キャビティーに平行な磁気フィルターキャビティーを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃エンジンに関する。さらに詳しくは、自動車の燃料エンジンのための磁化燃料節約装置に関する。燃焼を改善するために燃料消費を低減するために、燃料磁化の方法がある。この方法は、充分に燃焼する燃料をもたらし、燃料の節約を実現する燃料の分散特性および霧化レベルを改善しうるように、燃料を燃料磁化装置を経て流している。
実用新案第ZL92206719.8号公報は、図1に示されるような2重キャビティー磁化燃料エコノマイザを開示している。この燃料エコノマイザは、燃料エコノマイザのアルミニウム合金ハウジングの長手方向に沿ってスルーキャビティー(through cavity)を有している。このスルーキャビティーは、それぞれにねじが刻設されたコネクションによってチューブコネクタと連結する2つの端部を有している。磁化キャビティー内の2つの円筒状永久磁石と垂直方向に接続された磁化キャビティーがハウジング内に配列されている。加えて、ハウジング内には円筒状の永久磁石を備えた磁性フィルターキャビティーが存在している。2つの永久磁石が、磁化キャビティー内にN極を互いに対向させて入れられた後、磁化キャビティーの上端は円筒状のブロックによってシールされる。この実用新案の利点は、永久磁石が高い磁気エネルギーを生成し、高い固有保持力を有することであり、これにより燃料を充分に燃焼させ、静的な電場によって重ね合わされることなく強い磁気効果を形成してエンジンの出力を増加させている。一酸化炭素および炭化水素の含有量が減少し、このキャビティー内の磁石の吸引により磁性フィルターキャビティー内では燃料中の鉄などの磁性材料がさほど蓄積されないことである。
しかしながら、この実用新案のばあい、かかる永久磁石の配列は磁場の強さに影響を及ぼす閉じられた磁気回路を形成できない。それゆえ、燃料のための磁化を改善するように磁場の強さをさらに増加させる必要がある。
本発明の目的は、燃料エコノマイザにおいて閉じられた磁気回路を形成しうる叙上の構成を改善し、磁場の強さを増加させ、かつ燃料の高燃焼効率がえられ、エンジンの出力が高められて燃料の節約と排気ガスの清浄化とを実現することである。同時に、磁気フィルターキャビティーの磁場の強さが充分増加されて、燃料中に浮遊する鉄などの磁性材料がこのキャビティー上で完全に吸引されることができ、かつキャビティーを再び閉塞しないことである。
本発明は、内燃エンジンのための磁化燃料エコノマイザを提供しており、当該内燃エンジンは、2つの端部を備えた長手方向のスルーキャビティーを有するハウジングであって、該2つの端部がそれぞれ密閉処理されてなるハウジングと、燃料供給パイプと連通され、フレア加工された流路を有するチューブコネクタと、磁化キャビティーとを含み、磁化キャビティーが前記スルーキャビティーに対して直角方向を向き、互いに対向した磁極を有する2つの永久磁石が設けられ、該2つの永久磁石の間隔が0.5〜2.0mmの燃料通過ギャップを形成しており、当該内燃エンジンが、さらに前記スルーキャビティーと連通し、磁気フィルターキャビティー内の永久磁石を備えた磁気キャビティーに平行になるように配列された磁気フィルターキャビティーを有し、前記磁化キャビティー内の2つの永久磁石の対向する磁極の他端にそれぞれ閉じられた磁気回路を形成するための磁気回路シートが設けられ、前記磁気フィルターキャビティー内の永久磁石の一端に磁気回路シートが設けられ、永久磁石の他端が磁気フィルターキャビティー底面上に設けられた磁気回路シートと対向し、閉じられた磁気回路を形成し、永久磁石と磁気回路シートとのあいだで固定された燃料通過ギャップを形成していることを特徴としている。
従来技術と比較して、本発明の磁気回路を有する構造の燃料エコノマイザの適用のゆえに、燃料エコノマイザにおいて閉じられた磁気回路を形成することができ、有用な磁場の強さと燃料の磁化効率とを高め、燃料の節約と排気ガスの清浄化の目的を実現することができる。
添付図面を参照しつつ本発明の実施例により本発明を以下に説明する。なお、いくつかの部分は同一の参照符号によって示されている。
図2に示されるように、ハウジングは参照符号1によって示されている。ハウジング1は長い環状のスルーキャビティーを有しており、キャビティーの2つの端部には内ねじが形成されている。ハウジング1上に磁気フィルターと磁化キャビティーが形成されており、この2つのキャビティーは長いキャビティーに対して垂直であり、かつ連通している。スルーキャビティーの2つの端部はそれぞれチューブコネクタ13および14とハーメチックに(hermetically)接続されている。チューブコネクタは、アルミニウム合金または真鍮からなる。チューブコネクタの内部流路は、一端が外向きにフレア状に膨脹しており、燃料エコノマイザと接続するように形成され、チューブコネクタの他の部分は、燃料供給パイプ、気化器または燃料噴射ポンプと連通された直管のように形成されている。
磁化キャビティーは、磁極が互いに対向して配置された2つの永久磁石3および4を備えた円形の穴である。永久磁石3および4のあいだで0.5〜2.0mmの幅を有する燃料通過ギャップが形成されており、永久磁石はN極およびN極、S極およびS極またはN極およびS極をたがいに対向してもよく、閉じられた磁気回路が形成されるように磁石3および4の対向した磁極の他端に配置された磁気回路シート7および8を有してもよい。
磁気フィルターキャビティーは、ハウジング1の長いスルーキャビティーおよびハウジング1の表面と連通された階段状の穴である。一端には磁気回路ホイート(wheet)が設けられ、他端は磁気フィルターキャビティーの下面に配置された磁気回路シート5と対向するように、永久磁石2が磁気フィルターキャビティー内に設けられ、閉じられた磁気回路を形成している。固定された燃料通過ギャップが永久磁石2と磁気回路シート5とのあいだに形成される。この実施例において、ギャップの幅は約1〜5mmであり、好ましくは2〜3mmである。磁気回路シート5は磁気フィルターキャビティーの底部側のハウジングの凹所内に取りつけられる。この取りつけはシュリンクフィット(shrink fit)および工業用ゼラチンの圧縮接合によって達成される。
前述のタイプの磁気回路シートが磁気キャビティーおよび磁気フィルターキャビティーに貼られているので、高い強さの磁場の閉じられた回路が形成され、燃料回路内の燃料の磁化効果を大いに高め、燃料節約と排気ガスの清浄化の顕著な効果を達成している。
この実施例において、永久磁石2、3および4はNF30の材料から直径および高さが6mm〜80mmの範囲内にある円筒状のボディー状に製造される。永久磁石の固有保持力は、18000〜20000エルステッドの範囲にある。従来技術によって磁化したのち、N極面の磁場の強さは4000〜5200ガウスの範囲である。
この実施例において、磁気回路シートは、直径が6〜80mmかつ厚さが0.3〜10mmの環状のディスクまたは円筒状の形状であり、工業的な純度のレベルがDT4である鉄またはシリコンスチール(silicon steel)のシートなどの磁気伝導性の材料から製造される。
燃料エンジンの作動中に、燃料は燃料供給パイプを経て2重キャビティーの磁化燃料エコノマイザ内を通過し、燃料が磁気フィルターキャビティーの底部の永久磁石2と磁気回路シートとのあいだで形成された燃料通過ギャップを経て流れる。燃料の流れによって通過される領域は突然変化する。燃料の流速は遅速から高速に突然変化し、燃料の流れは実質的に乱流である。乱流状態下の燃料の分子群の構造は、たがいに衝突および摩擦の状態にあり、分子のブラウン運動の影響下で相対的に安定した状態から準安定状態に変わる。磁気回路シート5および6を備えた磁気フィルターキャビティー内で永久磁石2によって形成された閉じられた磁気回路の磁化前の作用の下で、準安定状態下の分子群は部分的に分解される。燃料の微粒子は、微細化し、散乱する傾向があり、同時に燃料中に浮遊する鉄の磁性粒子は永久磁石2にすべて吸着され、燃料を清浄にする。前述の燃料通過ギャップから流し出された燃料はハウジングの長いスルーキャビティーを経て永久磁石3および4のあいだに形成され、磁極が互いに対向した燃料通過ギャップ内に移動する。このギャップ内の燃料が通過する面積は、小から大へと変化し、再び突然きわめて小さくなり、高速の乱流状態にあった燃料は再び磁気回路シート7および8と永久磁石3および4とによって形成された閉じられた磁気回路内の高密度の磁力によって集中的に影響を受け、準安定状態の分子群はさらに広範囲に分解され、燃料の粘度および密度は減少し、燃料粒子はより小さくなり容易に散乱され、燃料の霧化のレベルが高められ、燃料を酸素と結合するための条件が顕著に改善される。その結果、燃料はさらに充分に燃焼されるので、エンジンの出力は増加され、排気ガスが清浄化される。
アセンブリのあいだ、磁気回路シート7および8は、まず、永久磁石3および4の対向する極の他端に取りつけられ、しかるのちに、永久磁石3および4は磁化キャビティー内に配置され、丸いブロック10が磁化キャビティーに固定され、漏れを防止するための接着剤を介してシールされる。永久磁石3および4のあいだの燃料通過ギャップの幅は、0.5〜2.0mmの範囲である。チューブコネクタ13および14に取りつけると、磁気回路シート5は磁気フィルターキャビティー底部の凹所内にシュリンクフィットによって圧縮接合される。磁気回路シート5の直径は、永久磁石の直径より約1mm小さくなければならない。
つぎに永久磁石2が磁気フィルターキャビティー内に挿入され、極が磁気回路シート5と対向し、磁気回路シート5と磁極とのあいだの燃料通過ギャップの幅が好ましくは2〜3mmになるように段部が磁石2をある位置に制限する。最後にキャビティーカバー9を螺合して、カバーを接続する。
本発明の磁化燃料エコノマイザがエンジンに取りつけられるとき、接続位置がエンジンの種類によって僅かに異なる。ガソリンエンジンに取りつけられるとき、燃料入口がガソリンポンプの燃料供給パイプに接続され、燃料出口が気化器に接続される。なお、気化器に直接接続されるのが好ましい。ディーゼルエンジンに取りつけるとき、燃料入口はフィルターの燃料出口チューブと接続され、燃料出口は燃料噴射ポンプと接続される。なお、燃料噴射ポンプの燃料入口に直接されるのが好ましい。
図4および5は、それぞれ本発明の第2および第3実施例を示しており、いずれもマルチ燃料回路燃料エコノマイザであり、大型(large tonnage)自動車、トラクタ、機関車および船の内燃エンジンに適している。
図4は、垂直方向かつ互いに平行に配列された長いスルーキャビティーに配置され3または4以上の磁化キャビティーが設けられたマルチキャビティー磁化燃料エコノマイザを示している。これらのキャビティー内には磁気回路シートと共に多数の対の永久磁石が存在する。永久磁石および磁気回路シートの配列は、実施例1と同じである。多数の対の永久磁石を配置することは、磁化効果を増大し、燃料を繰り返し磁化するために用いられている。
図5はマルチ燃料回路磁化燃料エコノマイザを示している。エコノマイザのハウジング内の長手方向に沿って複数のスルーキャビティーが平行に配列されている。スルーキャビティーのそれぞれの端部は、燃料チューブの共通の入口および出口と接続されており、各スルーキャビティーは実施例2のように配列された磁気回路と共に多数の対の永久磁石を有している。この種の燃料エコノマイザは大型内燃エンジンにおける燃料の磁化のためには際立ったものである。
従来技術と比較すると、本発明の燃料エコノマイザはつぎの利点を有している。
1.工業的な純度の鉄またはシリコンスチールシートを貼りつけることによってこの燃料エコノマイザ内で閉じられた磁気回路が形成され、磁気フィルターキャビティー内の磁場の強さが50%増加して有用な磁場の強さを大いに高め、磁気フィルターキャビティー内で磁場の強さが10%を超えて増加している結果、燃料の磁化効果を大いに改善している。
2.2または3段以上の強められた磁化プロセスを加えると、重ね合わせ効果(superposition effect)が得られ、高い磁気エネルギー生成と、永久磁石の高い磁場の強さの磁気的効果を燃料から引き出し、さらなる燃料の節約と有害物質の発生の減少とを引き出している。本発明の実験および実施によると、10%〜25%の燃料節約率が実現し、COおよびHCがそれぞれ20%〜80%減少した。なお、COは平均で35%、最大で80%減少し、HCは平均で30%、最大で80%減少し、煙濃度は20%以上減少した。
3.磁気フィルターキャビティーは有用な磁場の強さとして6000ガウスまで有しており、第1段の燃料を磁化するだけでなく、燃料中の鉄の磁性粒子を有効に吸着するために用いることができ、鉄の磁性物質と共に蓄積されないように磁気フィルターキャビティー内の永久磁石を有効に保護している。
本発明の実施例を添付図面を参照して説明した。本発明は種々の変更および修正を有しており、これらは本発明の精神および範囲に含まれるべきである。
従来技術の磁化燃料エコノマイザの断面図である。 本発明の燃料エコノマイザの断面図である。 本発明の磁化燃料エコノマイザの上面図である。 本発明の第2実施例の磁化燃料エコノマイザの断面図である。 本発明の第3実施例の磁化燃料エコノマイザの断面図である。

Claims (7)

  1. 長いスルーキャビティーを有し、該スルーキャビティーの2つの端部が、燃料供給パイプと連通しフレア加工された流路を有するチューブコネクタ13、14にハーメティックに設けられたハウジング1と、
    互いに対向した磁極を有する2つの永久磁石3、4が設けられた該スルーキャビティー内の磁化キャビティーと、
    該スルーキャビティーと連通し、磁気フィルターキャビティー内に永久磁石2を備えた磁気キャビティーに平行になるように配列された磁気フィルターキャビティーからなり、
    前記2つの永久磁石の間隔が0.5〜2.0mmの幅の燃料通過ギャップを形成し、前記磁化キャビティー内の2つの永久磁石の対向する磁極の他端にそれぞれ閉じられた磁気回路を形成するための磁気回路シート7、8が設けられ、
    前記磁気フィルターキャビティー内の永久磁石2の一端に磁気回路シート6が設けられ、
    永久磁石2の他端が磁気フィルターキャビティー底面上に設けられた磁気回路シート5と対向し、これによって閉じられた磁気回路を形成し、永久磁石と磁気回路シートとのあいだで固定されたギャップを形成し、閉じられた磁気回路を形成してなる内燃エンジンのための磁化燃料エコノマイザにおいて、
    前記永久磁石2、3、4が、18000〜20000エルステッドの範囲の固有保持力と、4000〜5200ガウスの範囲の極面磁場の強さとを有するNF30Hの材料からなる磁化燃料エコノマイザ。
  2. 前記磁化キャビティー内に設けられた2つの永久磁石3、4が、N極とN極、S極とS極またはN極とS極とが互いに対向する磁極を有し、前記磁気回路シート7、8が対向した磁極の他端に設けられてなる請求項1記載の磁化燃料エコノマイザ。
  3. 前記磁気フィルターキャビティー内の永久磁石2と、磁気フィルターキャビティーの底面の磁気回路シートとのあいだの燃料通過ギャップの幅が1mm〜5mmである請求項1記載の磁化燃料エコノマイザ。
  4. 前記磁気回路シート5、6、7、8が、直径が6mmから80mmであり、厚さが0.3mmから10mmの環状のディスクまたは円筒状の形状を有してなる請求項1記載の磁化燃料エコノマイザ。
  5. 前記磁気回路シートが工業的な純度の鉄DT4またはシリコンスチールのシートなどの磁気伝導性の材料から製造されうる請求項1記載の磁化燃料エコノマイザ。
  6. 前記燃料エコノマイザが、多数の永久磁石3、4の対を有するマルチキャビティー燃料エコノマイザである請求項1記載の磁化燃料エコノマイザ。
  7. 前記燃料エコノマイザが、複数のスルーキャビティーを有するマルチキャビティー燃料エコノマイザである請求項1記載の磁化燃料エコノマイザ。
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