JP2008175617A - 試験装置 - Google Patents

試験装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008175617A
JP2008175617A JP2007007966A JP2007007966A JP2008175617A JP 2008175617 A JP2008175617 A JP 2008175617A JP 2007007966 A JP2007007966 A JP 2007007966A JP 2007007966 A JP2007007966 A JP 2007007966A JP 2008175617 A JP2008175617 A JP 2008175617A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
failure
operation state
control device
unit
state information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007007966A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Uenishi
明 上西
Yoshitsugu Kuwamoto
芳嗣 桑本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2007007966A priority Critical patent/JP2008175617A/ja
Publication of JP2008175617A publication Critical patent/JP2008175617A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】電気車制御装置の故障に関する動作検証を迅速かつ容易に行なう試験装置を得ること。
【解決手段】電気車を制御する制御装置10の動作試験を行なう試験装置において、制御装置10の動作状態のうち、制御装置10の故障発生を検知した時点の前後一定期間の動作状態を動作状態情報として記憶しておく動作状態情報記憶部32と、動作状態情報記憶部32から動作状態情報を読み出して再生する入力信号再生部33と、再生した動作状態情報に基づいて、制御装置10を動作させる動作信号を生成するとともに、生成した動作信号を故障発生が検知された制御装置10に送信して制御装置10に故障発生時の動作状態を再現させる等価信号発生部34と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電気車制御装置の動作検証を行なう試験装置に関するものである。
近年、電気車の制御を行なう電気車制御装置では、電子制御化と高機能化が進んでおり、その構成や動作が複雑化している。このような電気車制御装置に故障が発生した際には、迅速な故障原因の究明と故障発生部位の特定が必要となる。ところが、電気車制御装置の構成や動作の複雑化に伴い、電気車制御装置で発生する故障状態は多岐に亘っており、故障原因や故障部位の特定が困難となっている。また、電気車を特定の運転条件で動作させる時にのみ、電気車制御装置に故障が発生する場合もあり、このような場合には故障状況の再現すら困難な場合もある。したがって、構成や動作が複雑化した電気車制御装置に対しても、迅速に故障原因や故障発生部位を究明することのできる技術の開発が進められている。
特許文献1に記載の列車状態監視装置は、各列車に搭載されているモニタ端末装置からの情報により故障の発生を検知すると、故障内容の解析に必要な情報を送るようにモニタ端末装置に要求し、この要求により送られてきた情報を故障情報のファイルとして格納している。そして、故障内容の解析に必要な知識(発生した故障と故障原因の因果関係)を予め格納してあるファイルと、故障情報のファイルとを用いて、故障内容を解析し検修項目を特定している。
特開平6−245302号公報
しかしながら、上記従来の技術では、高度化、高機能化した電気車制御装置の全ての故障モードを網羅してファイルに格納しておくことは困難であるといった問題があった。また、故障モードを予めファイルに格納しておく必要があるため、故障原因の究明までの作業が煩雑になるととともに、予めファイルに格納されていない故障モードに対しては、故障原因と故障発生部位の究明ができないといった問題があった。さらに、電気車制御装置の機能の追加や変更が発生する度に、機能の追加や変更に応じてファイル内の知識データを追加、変更する必要が生じるといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電気車制御装置の故障に関する動作検証を迅速かつ容易に行なって、故障に関する検証を容易化する試験装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電気車を制御する制御装置の動作試験を行なう試験装置において、前記制御装置の動作状態のうち、前記制御装置の故障発生を検知した時点の前後一定期間の動作状態を動作状態情報として記憶しておく第1の記憶部と、前記第1の記憶部から前記動作状態情報を読み出して再生する再生部と、再生した前記動作状態情報に基づいて、前記制御装置を動作させる動作信号を生成するとともに、生成した動作信号を前記故障発生が検知された制御装置に送信して前記制御装置に故障発生時の動作状態を再現させる信号生成部と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、故障発生を検知した時点の前後一定期間の動作状態から制御装置を動作させる動作信号を生成し、生成した動作信号を故障発生が検知された制御装置に送信して制御装置に故障発生時の動作状態を再現させるので、電気車の制御装置の故障に関する動作検証を迅速かつ容易に行なうことが可能となるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかる試験装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態
図1は、本発明の実施の形態にかかる試験システムの構成を示す図である。試験システム101は、電気車1の制御装置10から制御装置10の動作に関する情報を受信して、この動作の情報から故障に関する情報(後述の動作状態情報)を抽出し、抽出した動作状態情報を用いて制御装置10の故障に関する動作検証(故障状態の再現)を行なうシステムである。
試験システム101は、故障情報記録装置2と試験装置3を備えている。故障情報記録装置2は、電気車1の制御装置10から動作状態情報を抽出する際に、電気車1の制御装置10と接続され、故障情報記録装置2と制御装置10とによって故障情報記録システム102(制御装置10の故障を検出して記録するシステム)を構成する。また、試験装置3は、動作状態情報を用いて制御装置10の故障に関する動作検証を行なう際に、電気車1の制御装置10に接続され、試験装置3と制御装置10によって動作検証システム103(故障が検出された制御装置10の動作検証を行なうシステム)を構成する。
つぎに、故障情報記録装置2と試験装置3の詳細な構成について説明する。図2は、試験システムの詳細な構成を示すブロック図である。同図において、制御装置10が試験システム101の保守対象である。制御装置10は、伝送インタフェース部11、入力部12、出力部13、動作制御部14を備えている。動作制御部14は、伝送インタフェース部11、入力部12、出力部13とそれぞれ接続している。
電気車1の走行中であって、制御装置10が故障情報記録装置2に動作状態情報を抽出される際に、伝送インタフェース部11が故障情報記録装置2に接続される。また、電気車1の走行中であって、制御装置10が試験装置3によって動作検証される際に、入力部12および出力部13が試験装置3に接続される。
制御装置10は、電気車1が走行する際に入力部12に運転指令等の入力情報が入力される。動作制御部14は、この入力情報に基づいた処理を行なって処理結果を出力情報として出力部13から出力させる。そして、電気車1では、この出力情報に基づいて、電気車1を動作させる。
伝送インタフェース部11は、動作状態情報を故障情報記録装置2に提供するため、電気車1の走行中に、入力部12に入力される運転指令等の入力情報、入力情報に対する処理結果として出力部13から出力される出力情報、制御装置10自身の内部状態に関する情報(内部状態情報)を、故障情報記録装置2へ送信する。伝送インタフェース部11は、これらの情報を動作状態情報として所定の周期(後述の状態情報記録周期)で故障情報記録装置2へ送信する。
故障情報記録装置2は、制御装置10の動作状態情報を抽出して記憶する装置であり、伝送入力I/F部21、故障登録処理部22、故障検知部23、動作状態一時記録部(第2の記憶部)24a、動作状態情報記憶部(第1の記憶部)24b、伝送出力I/F部25を備えている。
伝送入力I/F部21は、故障登録処理部22および故障検知部23に接続し、故障登録処理部22と故障検知部23とが接続している。また、故障登録処理部22は、動作状態一時記録部24aと接続し、動作状態一時記録部24aが動作状態情報記憶部24bに接続している。さらに、動作状態情報記憶部24bが伝送出力I/F部25に接続している。伝送入力I/F部21は、制御装置10(伝送インタフェース部11)から送られる動作状態情報を受信して、故障登録処理部22と故障検知部23に入力する。
故障検知部23は、入力I/F部21から入力された制御装置10の動作状態情報に基づいて、制御装置10の故障の発生を検知する。故障検知部23は、制御装置10の故障の発生を検知すると、故障を検知したことを故障登録処理部22に通知する。
故障登録処理部22は、伝送入力I/F部21から入力された制御装置10の動作状態情報を、動作状態一時記録部24a内の記録ファイルに書込む処理を行う。故障登録処理部22は、所定の周期(以下、状態情報記録周期という)毎の動作状態情報を動作状態一時記録部24a内に書き込む処理を繰り返す。故障登録処理部22は、制御装置10の故障を故障検知部23から通知されると、状態情報記録周期に関わらず、故障の通知を受けてから所定の時間が経過するまでの間、動作状態情報の取得を継続し、動作状態一時記録部24aに記録させておいた状態情報記録周期毎の動作状態情報とともに、継続して取得した動作状態情報を動作状態一時記録部24aに記録させる。そして、故障登録処理部22は、この動作状態一時記録部24aに記録した動作状態情報(故障発生時の動作状態情報)を動作状態情報記憶部24bに転送させて動作状態情報記憶部24bに記憶させる。
動作状態一時記録部24aから動作状態情報記憶部24bへは、故障の通知を受ける前の所定周期数分の状態情報記録周期と、故障の通知を受けた後の所定周期数分の状態情報記録周期(継続して取得した動作状態情報)を転送し、故障発生時の動作状態情報として動作状態情報記憶部24bに記憶させる。
動作状態一時記録部24aは、故障登録処理部22によって取得された状態情報記録周期毎の動作状態情報を一時的に記録するメモリなどを有している。動作状態情報記憶部24bは、動作状態一時記録部24aに記録された動作状態情報を記憶するメモリなどを有している。伝送出力I/F部25は、動作状態情報記憶部24bが記憶する動作状態情報(故障発生時の動作状態情報)を、試験装置3へ送信する。
試験装置3は、制御装置10に故障発生時の動作状態を再現させる装置(制御装置10の動作試験を行なう装置)であり、伝送入力I/F部31、動作状態情報記憶部(第1の記憶部)32、入力信号再生部(再生部)33、等価信号発生部(信号生成部)34、表示部35、モニタ部36を備えている。
伝送入力I/F部31が動作状態情報記憶部32に接続し、動作状態情報記憶部32が入力信号再生部33に接続している。また、入力信号再生部33が等価信号発生部34に接続し、表示部35がモニタ部36に接続している。また、試験装置3が動作検証を行なう際には、等価信号発生部34が制御装置10の入力部12に接続され、モニタ部36が制御装置10の出力部13に接続される。
伝送入力I/F部31は、故障情報記録装置2の伝送出力I/F部25から送られる動作状態情報(故障発生時の動作状態情報)を受信して、動作状態情報記憶部32に記憶させる。
動作状態情報記憶部32は、動作状態情報を記憶するメモリなどを有している。動作状態情報記憶部32は、故障情報記録装置2の動作状態情報記憶部24bが記憶する動作状態情報を、伝送出力I/F部25、伝送入力I/F部31を介して読み込み記憶する。
入力信号再生部33は、動作状態情報記憶部32が記憶する動作状態情報から制御装置10への入力信号(情報)を取出して等価信号発生部34に入力する。等価信号発生部34は、入力信号再生部33からの入力信号を制御装置10の入力部12に応じた信号形式(等価信号)(動作信号)に変換して入力部12へ送る。
モニタ部36は、制御装置10からの出力信号(等価信号に対する出力信号)を入力し、この出力信号を表示部35への情報(制御装置10の動作状態を示す情報)に変換する。表示部35は、液晶モニタなどの情報表示機能を有しており、モニタ部36からの情報を、故障の試験者が故障の判断をしやすい情報(制御装置10の動作状態を示す情報)として表示する。
つぎに、試験システム101の動作手順について説明する。ここでは、まず故障情報記録システム102の動作手順として、故障情報記録装置2が電気車1の制御装置10から動作状態情報を抽出する際の動作手順について説明し、その後、動作検証システム103の動作手順として、試験装置3が動作状態情報を用いて制御装置10の故障に関する動作検証を行なう際の動作手順について説明する。
図3は、故障情報記録装置の動作手順を示すフローチャートである。電気車1の制御装置10(動作制御部14)は、電気車1が走行中、入力部12から入力される運転指令等に応じた処理を行い処理結果を出力部13から出力し車両の安定走行を行なわせる。そして、電気車1の走行を行なっている間、入力部12に入力される運転指令等の入力情報、動作制御部14の処理結果として出力部13に出力する値(出力情報)、制御装置10(動作制御部14)自身の内部状態情報を、動作状態情報として故障情報記録装置2へ送信する。ここでは、伝送インタフェース部11から故障情報記録装置2へ、所定の周期(状態情報記録周期)で動作状態情報を送信する。すなわち、伝送インタフェース部11から故障情報記録装置2へは、1周期毎の情報として動作状態情報が送信される。
故障情報記録装置2は、制御装置10から伝送されてくる動作状態情報を伝送入力I/F部21で受信する(ステップS10)。伝送入力I/F部21は、受信した動作状態情報を故障登録処理部22と故障検知部23に入力する。
故障登録処理部22は、状態情報記録周期(例えば50ms毎の一定周期)で受信する動作状態情報を、状態情報記録周期毎に動作状態一時記録部24aに記録させる。故障登録処理部22は、状態情報記録周期で受信する動作状態情報を動作状態一時記録部24a内に書き込む処理を繰り返す(ステップS20)。
故障検知部23は、入力I/F部21から入力された制御装置10の動作状態情報に基づいて、制御装置10の故障の発生を監視し、故障を検知したか否かの判断を行なう(ステップS30)。故障登録処理部22は、故障検知部23から制御装置10の故障が発生したことを示す通知(故障検知信号)を受けていなければ(ステップS30、No)、故障検知部23から故障発生の通知を受けるまで、動作状態情報を状態情報記録周期で受信し、状態情報記録周期毎に動作状態一時記録部24a内に書き込む処理を繰り返す(ステップS10,S20)。
一方、故障検知部23は、制御装置10の故障の発生を検知すると(ステップS30、Yes)、故障検知信号を故障登録処理部22に送信する。故障登録処理部22は、故障検知部23から故障検知信号を受けると、故障登録処理部22が故障検知信号を受信してから所定の時間が経過するまでの間、状態情報記録周期毎の動作状態情報の取得を継続する。そして、動作状態一時記録部24aに記録させておいた状態情報記録周期毎の動作状態情報とともに、継続して取得した動作状態情報を動作状態一時記録部24aに記録させる(ステップS40)。
そして、故障登録処理部22は、故障検知部23から故障検知信号を受取った後、一定時間の経過後に動作状態情報の記録を中断する。この動作により、制御装置10の動作状態情報として、故障発生(故障検知時点)の前後一定期間分を動作状態一時記録部24aに記録できる。
この後、動作状態一時記録部24aに記録した動作状態情報を、故障登録処理部22からの指示に基づいて、動作状態情報記憶部24bに転送し記憶させる。具体的には、動作状態一時記録部24aから動作状態情報記憶部24bへ、故障の通知を受ける前の所定周期数分の状態情報記録周期と、故障の通知を受けた後の所定周期数分の状態情報記録周期(継続して取得した動作状態情報)を転送し、故障発生時の動作状態情報として動作状態情報記憶部24bに記憶させる(ステップS50)。
動作状態情報の転送が完了したあと、故障登録処理部22は、再び次の故障発生時の動作状態情報の記録のため、一定周期で受信する動作状態情報の動作状態一時記録部24aへの記録処理を再開する。
この後、故障情報記録装置2は、電気車1の動作(走行)が停止したか否かを確認する(ステップS60)。そして、電気車1の動作が停止していなければ(ステップS60、No)、電気車1が停止するまで、ステップS10〜S60の処理を繰り返す。
図4は、試験装置の動作手順を示すフローチャートである。試験装置3は、動作状態情報を用いて制御装置10の故障に関する動作検証を行なう際に、電気車1の制御装置10(故障が発生した制御装置10)に接続される。
伝送入力I/F部31は、故障情報記録装置2の動作状態情報記憶部24bが記憶する動作状態情報(故障発生時の動作状態情報)を、伝送出力I/F部25を介して受信する(ステップS110)。この動作状態情報は、動作状態情報記憶部32に記憶させる。これにより、試験装置3は、故障発生時の動作状態情報を故障情報記録装置2から容易に取得することが可能となる。
入力信号再生部33は、動作状態情報記憶部32が記憶する動作状態情報を読み出して、動作状態情報に含まれる電気信号を信号別に分離し(ステップS120)、制御装置10への入力信号として等価信号発生部34に入力する。ここでの入力信号再生部33は、動作状態情報の読出周期を故障情報記録装置2が動作状態情報を記録した状態情報記録周期(例えば50ms周期などの一定周期)と同じ周期とする。すなわち、入力信号再生部33は、状態情報記録周期毎に動作状態情報を読み出して、状態情報記録周期毎の動作状態情報に含まれる電気信号を信号別に分離する。
等価信号発生部34は、入力信号再生部33からの入力信号を制御装置10の入力部12に応じた信号形式に変換する(ステップS130)。換言すると、等価信号発生部34は、入力信号再生部33から受取った各電気信号を被試験物である制御装置10(故障を内包する制御装置10)への入力信号に適合した形態の信号(等価信号)に変換する。そして、等価信号発生部34は、変換した信号を制御装置10に送る(ステップS140)。
故障を内包する制御装置10は、試験装置3の等価信号発生部34からの信号を受けると、この信号に基づいた所定の動作(故障を再現させる動作)を開始する。試験装置3は、引続き動作状態情報記憶部32に格納された動作状態情報を入力信号再生部33で読出して分離し、等価信号発生部34で変換して制御装置10への出力を継続する。
試験装置3では、制御装置10に故障(異常)を再現させる動作を行なわせる間、動作状態情報記憶部32に格納された動作状態情報を入力信号再生部33で読出して分離し、等価信号発生部34で変換して制御装置10への出力する処理を繰り返す。
動作状態情報に応じた制御装置10の再生動作(故障の再現動作)を、動作状態情報記憶部32に記憶しておいた情報量(所定周期数分の状態情報記録周期)分だけ継続すると、故障を内包する制御装置10は故障発生時の前後所定期間の動作を行うことができる。したがって、制御装置10は、故障検知部23が故障を検知した時点での電気車1の故障状態(走行時に発生した故障の状態)と同じ出力信号を出すこととなる。
この制御装置10からの出力信号は、モニタ部36を介して表示部35に入力される。そして、表示部35では、制御装置10からの出力信号を故障の試験者が故障の判断(故障原因や故障発生部位を究明)をしやすい情報として表示する(ステップS150)。
故障の試験者は、この表示部35に表示される情報に基づいて、制御装置10の内部回路の各部を調査することで、故障箇所の究明の特定ができるので故障原因の特定などが容易に行なえる。
なお、試験装置3から入力された信号による制御装置10の動作(故障の再現動作)において、1回の再現動作では故障の原因を特定できない場合も考えられる。このため、試験装置3が制御装置10の再現動作を複数回繰返し行なわせる機能を備える構成としてもよい。これにより、制御装置10は、故障発生時の動作状態を複数回繰返して再現することとなる。制御装置10が、繰返し再現動作を行なうことで、故障の原因を有する箇所を徐々に絞り込むことができるので、再現動作が1回の場合よりも故障箇所の特定が容易となる。
つぎに、制御装置の具体例として、制御装置がATS(Automatic Train Stop)制御装置である場合の試験システムの動作手順について説明する。図5は、ATS制御装置と接続した試験システムの構成を示すブロック図であり、図6は、故障が発生した際のATS制御装置の動作状態を示すチャート図である。
図5のATS制御装置40は、内部回路が二重系構成を有した制御装置である。なお、図5の各構成要素のうち図2に示した制御装置10と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。また、ここでのATS制御装置40では、動作制御部14の図示を省略している。
ATS制御装置40の入力部12には、入力信号として制限速度信号Sと、電気車1の速度信号Vと、運転手の操作スイッチ信号SWとが入力される。ATS制御装置40は、出力部13からブレーキ出力を発行していない場合には、継電器RYBを励磁するため、継電器RYBの接点は開いた状態(図5とは異なる状態)となっている。なお、図5では継電器RYBの接点が閉じた状態を示している。
電気車1の速度信号Vが制限速度信号Sを超えると継電器RYBの励磁が解かれ、継電器RYBの接点は図5に示すように閉じられてブレーキ出力BRが発行される。そして、電気車1のブレーキを働かせる指令が出力部13から出力される。
図6のチャート図では、制限速度信号Sが70km/hから50km/hに低下した後に、電気車1の速度信号Vが制限速度信号Sを超えていないにも係わらず継電器RYBの励磁が時点T0で解かれ、暫く経過した後の時点T1で回復するという故障現象が発生した場合の信号状態を示している。
ここでのATS制御装置40は内部が二重系構成(図示しない制御演算部を2系統備えた構成)となっている。この二重系構成においては、各制御演算部が入力部12から送られる同じ信号で動作し、それぞれの演算結果を出力部13に出力している。このため、ATS制御装置40が正常動作している場合は、各制御演算部が出力部13に出力する信号は全く同じ信号となる。一方、ATS制御装置40が故障している場合は、各制御演算部が出力部13に出力する信号が異なることとなる。本実施の形態では、ATS制御装置40の内部が二重系構成となっているので、故障状態を呈している時点T0(故障の発生点)から故障の回復した時点T1(故障の回復点)までの期間は二重系(制御演算部)の2つの出力に不一致が生じている。これにより、時点T0から時点T1では、電気車1の速度信号Vが制限速度信号Sを超えていないにも係わらず、故障検知信号FDは図6の状態(内部情報信号がON)となる。
ATS制御装置40では、図3のチャート図に示すブレーキ出力BRを除いた信号として、制限速度信号S、速度信号V、運転手の操作スイッチ信号SW(ここでは常にOFF)、および故障検知信号FDをそれぞれ数値化して故障情報記録装置2に、一定周期(状態情報記録周期)(例えば50ms周期)で送信する。
故障情報記録装置2では、制御装置であるATS制御装置40への入力信号(制限速度信号S、速度信号V、運転手の操作スイッチ信号SW)および内部状態信号(故障検知信号FD)を伝送入力I/F部21から受信し、故障登録処理部22がこれらの情報を動作状態情報として逐次、動作状態一時記録部24aに記録する。動作状態一時記録部24aは、所定時間分の動作状態情報を記録できる構成となっており、新たな動作状態情報(例えば50ms分)を記録する際に、最も古い動作状態情報(例えば50ms分)を消去し、上書きしていく。
故障情報記録装置2の故障検知部23は、ATS制御装置40から受信した内部状態情報の故障検知信号FDの信号が“ON”になった時に、ATS制御装置40の故障と判断する。そして、故障検知部23は、ブレーキ出力BRが出力された時点T0(故障検知信号FDがONとなった時点)からの一定時間である期間Tn2が経過するまで、ATS制御装置40の出力情報を記録させる指令を故障登録処理部22に指示する。
故障登録処理部22は、時間Tn2を経過すると、出力情報の記録を中断し動作状態一時記録部24aに記録した動作状態情報を動作状態情報記憶部24bに転送する。動作状態一時記録部24aの記憶容量を、故障を検知した際の動作状態情報を記録できる大きさ((期間Tn1+期間Tn2)間の情報を記録できる大きさ)とすることで、故障発生の前後一定期間におけるATS制御装置40の入力情報および内部情報を記録することができる。
故障情報記録装置2は、試験装置3に接続しており、故障情報記録装置2の動作状態情報記憶部24bに記憶された動作状態情報を試験装置3に送信する。試験装置3は、故障情報記録装置2から送信された動作状態情報を動作状態情報記憶部32に転送し記憶させる。
試験装置3が故障を内包するATS制御装置40に接続された状態にある場合に、入力信号再生部33は、動作状態情報記憶部32が記憶している故障を内包するATS制御装置40の動作状態情報を、試験者からの操作指示に従って再生処理する。
試験装置3による動作状態情報の再生(故障動作の再現制御)は、以下に示す動作で行われる。すなわち、入力信号再生部33が、ATS制御装置40への入力信号である数値化された速度制限信号Sと、速度信号Vと、操作スイッチSWのそれぞれの情報(信号)を動作状態情報記憶部32から取り出す。そして、入力信号再生部33は、取り出した情報を、それぞれの情報に応じた電気信号に変換して、それぞれの情報に適した電気信号として出力する。例えば、速度信号Vを100km/hで10Vの電圧が出力される信号に変換するように入力信号再生部33を設定しておく。
入力信号再生部33から出力された電気信号は、等価信号発生部34に入力される。等価信号発生部34では、ATS制御装置40の動作に必要な信号形態に変換した信号を、制御装置10側へ出力する。例えば、速度信号Vは、入力された電圧レベルに合致した周波数を持つ交流信号として等価信号発生部34から制御装置10へ送られる。試験装置3では、入力信号再生部33が、動作状態情報記憶部32に記憶された動作状態情報を連続して読み出し、再生動作を行う。
試験装置3からATS制御装置40への動作状態情報の送信により、ATS制御装置40が再生動作を行なう際には、図6に示した入力信号と同じ入力信号がATS制御装置40に与えられることとなる。このため、ATS制御装置40の出力信号には、図6に示した出力信号と同じ出力信号が現れることとなる。これにより、試験装置3は、故障の発生した状態を制御装置10に忠実に再現させることができる。
なお、本実施の形態では、制御装置がATS制御装置40である場合について説明したが電気車1に搭載される制御装置であれば他の制御装置でも同様に故障時の動作状態を容易に再現できる。
また、本実施の形態では、故障情報記録装置2や試験装置3を、制御装置10とはそれぞれ独立した装置として説明したが、制御装置10が故障情報記録装置2や試験装置3を備える構成としてもよい。
また、故障情報記録装置2と試験装置3を1つの装置で構成してもよい。この場合、伝送出力I/F部25と伝送入力I/F部31は不要となる。また、動作状態情報記憶部24bと動作状態情報記憶部32は、同様の機能を有しているため1つの記憶手段にまとめてもよい。
また、本実施の形態では、故障情報記録装置2が1つの制御装置10から動作状態情報を取得する構成としたが、複数の制御装置から動作状態情報を取得してもよい。この場合、試験装置3において、各制御装置に応じた動作状態情報の動作を再現させる。
また、制御装置10と故障情報記録装置2との接続、故障情報記録装置2と試験装置の接続、試験装置3と制御装置10の接続は、それぞれ有線接続であってもよいし無線接続であってもよい。
このように実施の形態によれば、故障発生前後の一定期間の制御装置10の動作状態を記録し、記録しておいた動作状態情報を再生して故障を内包する制御装置10の入力信号として与えることで、故障発生時の状態を再現させることができる。このように、電気車1の制御装置10に対して故障時の動作状態を容易に再現させることができるので、特定の条件で発生する故障を再現でき、故障に関する動作検証を迅速かつ容易に行なうことが可能となる。したがって、電気車1の制御装置10の故障原因の特定を容易かつ迅速に実施することが可能となる。
以上のように、本発明にかかる試験装置は、電気車制御装置の動作検証に適している。
本発明の実施の形態にかかる試験システムの構成を示す図である。 試験システムの詳細な構成を示すブロック図である。 故障情報記録装置の動作手順を示すフローチャートである。 試験装置の動作手順を示すフローチャートである。 ATS制御装置と接続した試験システムの構成を示すブロック図である。 故障が発生した際のATS制御装置の動作状態を示すチャート図である。
符号の説明
1 電気車
2 故障情報記録装置
3 試験装置
10 制御装置
11 伝送インタフェース部
12 入力部
13 出力部
14 動作制御部
21,31 伝送入力I/F部
22 故障登録処理部
23 故障検知部
24a 動作状態一時記録部(第2の記憶部)
24b 動作状態情報記憶部(第1の記憶部)
25 伝送出力I/F部
32 動作状態情報記憶部(第1の記憶部)
33 入力信号再生部(再生部)
34 等価信号発生部(信号生成部)
35 表示部
36 モニタ部
40 ATS制御装置
101 試験システム
102 故障情報記録システム
103 動作検証システム

Claims (4)

  1. 電気車を制御する制御装置の動作試験を行なう試験装置において、
    前記制御装置の動作状態のうち、前記制御装置の故障発生を検知した時点の前後一定期間の動作状態を動作状態情報として記憶しておく第1の記憶部と、
    前記第1の記憶部から前記動作状態情報を読み出して再生する再生部と、
    再生した前記動作状態情報に基づいて、前記制御装置を動作させる動作信号を生成するとともに、生成した動作信号を前記故障発生が検知された制御装置に送信して前記制御装置に故障発生時の動作状態を再現させる信号生成部と、
    を備えることを特徴とする試験装置。
  2. 前記制御装置から送られる動作状態情報を記憶しておく第2の記憶部と、
    前記制御装置から送られる動作状態情報から前記制御装置の故障発生を検知する故障検知部と、
    前記故障検知部が故障発生を検知する前の所定期間の間の動作状態情報および前記故障検知部が故障発生を検知した後の所定期間の間の動作状態情報を前記第2の記憶部から抽出して前記第1の記憶部に記憶させる故障登録処理部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記信号生成部は、生成した動作信号を前記故障発生が検知された制御装置に複数回繰返して送信し、前記制御装置に故障発生時の動作状態を複数回繰返して再現させることを特徴とする請求項1または2に記載の試験装置。
  4. 前記信号生成部から送信された動作信号に対して前記制御装置から出力される出力信号を受信するとともに、受信した出力信号を前記制御装置の動作状態を示す情報に変換するモニタ部と、
    前記モニタ部が変換した情報に基づいて前記制御装置の動作状態を表示する表示部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の試験装置。
JP2007007966A 2007-01-17 2007-01-17 試験装置 Pending JP2008175617A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007007966A JP2008175617A (ja) 2007-01-17 2007-01-17 試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007007966A JP2008175617A (ja) 2007-01-17 2007-01-17 試験装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008175617A true JP2008175617A (ja) 2008-07-31

Family

ID=39702752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007007966A Pending JP2008175617A (ja) 2007-01-17 2007-01-17 試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008175617A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107340762A (zh) * 2016-11-29 2017-11-10 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种整车异常功能检查方法及系统

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63221228A (ja) * 1987-03-10 1988-09-14 Mazda Motor Corp 車両制御装置の故障診断装置
JPH03246440A (ja) * 1990-02-26 1991-11-01 Nippondenso Co Ltd 車載用故障診断装置
JPH0767203A (ja) * 1993-08-27 1995-03-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ats速度照査装置
JPH09160602A (ja) * 1995-12-13 1997-06-20 Denso Corp 電子制御装置
JP2001154724A (ja) * 1999-08-31 2001-06-08 Alstom シミュレーションによって電子ユニットの動作を試験する方法と装置、および鉄道車両または電気車両に適合する電子ユニットを試験する設備
JP2006273112A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Nissan Motor Co Ltd 電子制御装置、故障診断テスタ、車両診断装置およびその方法
JP2006342713A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Fujitsu Ten Ltd 電子制御装置およびドライブレコーダの記憶方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63221228A (ja) * 1987-03-10 1988-09-14 Mazda Motor Corp 車両制御装置の故障診断装置
JPH03246440A (ja) * 1990-02-26 1991-11-01 Nippondenso Co Ltd 車載用故障診断装置
JPH0767203A (ja) * 1993-08-27 1995-03-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ats速度照査装置
JPH09160602A (ja) * 1995-12-13 1997-06-20 Denso Corp 電子制御装置
JP2001154724A (ja) * 1999-08-31 2001-06-08 Alstom シミュレーションによって電子ユニットの動作を試験する方法と装置、および鉄道車両または電気車両に適合する電子ユニットを試験する設備
JP2006273112A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Nissan Motor Co Ltd 電子制御装置、故障診断テスタ、車両診断装置およびその方法
JP2006342713A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Fujitsu Ten Ltd 電子制御装置およびドライブレコーダの記憶方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107340762A (zh) * 2016-11-29 2017-11-10 安徽江淮汽车集团股份有限公司 一种整车异常功能检查方法及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3063708B2 (ja) 無停止電源システム並びにこれに用いる被バックアップ装置及びコンピュータを被バックアップ装置として動作させるためのプログラムを記録した記録媒体
US7478273B2 (en) Computer system including active system and redundant system and state acquisition method
JP2007078689A (ja) システムオンチップの故障診断装置及び方法と故障診断の可能なシステムオンチップ
JP2005165653A (ja) 情報処理装置の障害情報採取システム
JP2006268208A (ja) 故障診断回路とこの故障診断回路を備えた情報処理装置、故障診断システム及び故障診断プログラム
JP2008175617A (ja) 試験装置
JP2006219092A (ja) 車両故障診断システム、車両故障診断方法、及び車両用故障診断装置
JP2005172629A (ja) 車両用補機診断システム
JP5492051B2 (ja) 鉄道車両の記録装置
CN116306429A (zh) 实现状态数据捕获的方法、装置、计算机存储介质及终端
JP5627320B2 (ja) 動画保存装置及び動画保存システム
JP5021516B2 (ja) 再生装置試験装置、及び再生装置試験方法
JP5226444B2 (ja) モニタリング装置
CN115269292A (zh) 一种计算机系统硬盘切换控制装置
JP4593301B2 (ja) エレベータの故障解析装置
JPH09305429A (ja) 装置診断システム
JP4909752B2 (ja) 受信機評価装置、受信機評価方法、プログラム
JPH08278924A (ja) アダプタ診断システム
JP2006058983A (ja) プロセスデータ収集装置
KR20070113041A (ko) 영상표시기기의 에러 검출장치 및 방법
JPH10177503A (ja) 装置診断制御方式
JP5029172B2 (ja) 半導体試験装置
JP4876639B2 (ja) 画像照合処理システム及びその障害時の環境再現方法
JPS6368923A (ja) フアイルバツクアツプ装置の試験方式
JPH1091543A (ja) 障害情報記録方法及び情報処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111018

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120731