JP2006268208A - 故障診断回路とこの故障診断回路を備えた情報処理装置、故障診断システム及び故障診断プログラム - Google Patents

故障診断回路とこの故障診断回路を備えた情報処理装置、故障診断システム及び故障診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 障害により交換された部品を把握して正確な保守作業が行える。
【解決手段】 故障診断回路20は、コンピュータ装置10の各部品10a〜10nが保有する部品識別情報を自動的に採取して、その部品情報を装置10の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出して部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路21と、装置10の障害発生時に、障害ログ情報を採取して、その障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して被疑部品情報を生成する被疑指摘回路22を有し、部品情報比較回路21は、構成部品の差分を検出すると、過去の障害発生情報を参照し、差分の検出時刻から所定の障害確認時間内に障害発生記録がある場合に、当該差分に係る構成部品に所定の障害対応フラグを設定して交換履歴情報に記録し、被疑指摘回路22が生成する被疑部品情報とともに保守端末30に出力する構成としてある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置の故障を自動診断する故障診断回路に関し、特に、コンピュータ装置自身が構成部品の交換履歴を記録し、障害発生時に被疑部品情報と共に過去の部品交換履歴情報を表示する機能を搭載することにより、正確かつ迅速な部品交換作業を可能にする故障診断回路とこの故障診断回路を備えた情報処理装置及び故障診断システムに関する。
一般に、コンピュータ装置では、障害発生時に障害データに基づき論理的に被疑と推定される部品を指摘する被疑指摘機能が備えられている(特許文献1)。
ところが、コンピュータ装置には多数の部品が備えられており、被疑指摘機能が指摘する被疑部品も数種類に及ぶことが多い。従って、被疑指摘機能により多数の部品が指摘されても、すべての部品を交換することは困難で、実際には、優先度の高い一部の被疑部品を交換することが一般的である。
その結果、実際に故障している部品が、被疑指摘機能で指摘される優先度の低い部品である場合などには、故障部品の除去に失敗することがある。
このような従来の被疑指摘機能においては、障害発生時に被疑指摘されながら交換されなかった部品が故障している可能があり、そのような部品については、再度障害が発生する。そこで、障害の再発時において、確実に故障部品を除去する必要があり、そのためには、過去に交換された部品について迅速かつ正確に把握する必要がある。
特に、繰り返し障害が発生した場合などには、交換する部品を特定するために、被疑指摘機能が指摘する被疑部品情報とともに、過去の障害対応時に交換した部品の履歴を正確に知る必要がある。
そこで、障害発生後に障害が回復した時点での構成部品の差分を自動で把握することで、差分にかかる部品を交換部品として把握する手法が知られている。
また、装置の電源ONの際に毎回部品の構成情報を読み込み、部品の差分情報を自動で把握する部品交換作業の履歴システムも提案されている(例えば、特許文献2)。
特開平10−177503号公報(第3−4頁、第1図) 特開2001−256080号公報(第3−4頁、第1図)
しかしながら、コンピュータ機器における障害は、固定的な障害状態に陥らず1回のみ単発で発生することも多いため、障害回復時に構成部品の差分をとる従来の手法では、単発障害のようなケースでは障害からの回復要因(交換部品の差分)が判断できないという問題があった。
また、コンピュータ機器の障害に対する部品交換では、複数の部品の組み込み/取り外しを交互に繰り返して、障害要因の切り分けを行うことが一般的であり、障害から回復した時点での部品構成がそのまま交換された部品とはならないという問題も存在した。
一方、装置の電源ON前後で構成部品情報の差分を把握して管理する方法では、標準作業(定期交換/増設)で交換した部品と障害発生を契機に交換した部品とを区別することができず、障害対応として交換した部品の履歴を正確に把握することができなかった。
このような問題から、従来の被疑指摘機能では、障害対応時に過去の部品交換履歴を正確かつ迅速に把握することが困難となり、作業時間の増大や、作業精度の低下などの課題があった。
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、コンピュータ装置自身に部品の交換履歴を正確に記録し、被疑部品指摘機能とともに過去の障害対応時に実施した部品交換履歴を表示する機能を持たせることにより、障害発生時に確実かつ迅速な部品交換作業を実現する故障診断回路の提供を目的とする。
特に、本発明は、部品の差分情報として、通常作業によって発生したものか障害対応によって発生したものかを明確に区別して、障害対応による部品差分情報を障害時の被疑部品情報と同時に表示することにより、過去の障害時に交換した部品を即座に判断することを可能とし、正確な保守作業を可能にする故障診断回路の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の故障診断回路は、請求項1に記載するように、情報処理装置を構成する各部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路と、情報処理装置の障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘回路とを備え、前記部品情報比較回路は、構成部品の差分を検出すると、過去の障害発生情報を参照し、差分の検出時刻から所定の障害確認時間内に障害発生記録がある場合に、当該差分に係る構成部品に所定の障害対応フラグを設定して交換履歴情報に記録する構成としてある。
そして、請求項2に記載するように、障害発生時に、前記被疑指摘回路で生成される被疑部品情報と、前記部品情報比較回路で記録された障害対応フラグが設定された構成部品情報を同時に出力する出力手段を備える構成としてある。
より具体的には、請求項3に記載するように、前記出力手段が、前記情報記録装置に接続される保守端末の表示手段からなる構成としてある。
このような構成からなる本発明の故障診断回路によれば、故障診断回路を構成する部品情報比較回路が、構成部品の差分情報を生成・記録する際に、過去の障害発生情報を参照することにより、差分に係る交換部品の情報として、交換が障害発生によるものか否かを示す障害対応フラグを設定できるようになっている。
これにより、構成部品の交換履歴情報には、部品交換が障害発生により行われたのか、障害とは関係のない通常の交換・増設等により行われたのかが示されることになる。
そして、このような障害対応フラグ付きの部品情報を被疑部品情報とともに出力・表示させることで、被疑部品の中から障害・故障が発生した可能性の高い部品を絞り込むことができ、正確な故障診断と、それに基づき保守作業が行えるようになり、信頼性の高い故障診断回路を実現することができる。
また、本発明の故障診断回路は、請求項4に記載するように、前記部品情報比較回路が、情報処理装置の各回の起動後、所定の正常性確認時間経過後に、情報処理装置を構成する各部位品の部品情報を採取する構成としてある。
特に、請求項5に記載するように、前記所定の正常性確認時間が任意に設定可能な構成とすることが好ましい。
このような構成からなる本発明の故障診断回路によれば、部品情報比較回路による構成部品情報の採取は、コンピュータ等の情報処理装置の起動後、動作が安定上となる所定の正常性確認時間の経過後に行われるようになっている。
これにより、コンピュータ装置の各部品が安定状態となった後に部品情報を採取・記録されるので、より正確に部品情報の記録とそれに基づく故障診断が行えるようになる。この所定の正常性確認時間としては、例えば起動後1時間等に設定することができる。
そして、このような正常性確認時間は任意に設定可能とすることができ、コンピュータ装置の使用環境や使用態様,使用時間帯等に応じて任意の時間を設定し、より使い易く汎用性,拡張性に優れた故障診断回路を提供することができる。
そして、以上のような故障診断回路を構成する本発明は、故障診断回路のみならず、故障診断回路を備えた情報処理装置や故障診断システム又は故障診断プログラムとしても実現可能である。
すなわち、本発明にかかる故障診断回路を備えた情報処理装置は、請求項6に記載するように、一又は二以上の構成部品を備える情報処理装置であって、前記一又は二以上の各構成部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路と、障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘回路とを有する故障診断回路を備え、この故障診断回路が、請求項1乃至5のいずれかに記載の故障診断回路からなる構成としてある。
また、本発明にかかる故障診断システムは、請求項7に記載するように、一又は二以上の構成部品を備える情報処理装置と、この情報処理装置に通信可能に接続される保守端末とを備え、前記情報処理装置が、前記一又は二以上の各構成部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路と、障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘回路とを有する故障診断回路を備え、この故障診断回路が、請求項1乃至5のいずれかに記載の故障診断回路からなる構成としてある。
さらに、本発明にかかる故障診断プログラムは、請求項8に記載するように、一又は二以上の構成部品を備える情報処理装置を構成するコンピュータを、情報処理装置を構成する各部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較手段、情報処理装置の障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘手段、として機能させるとともに、前記部品情報比較手段を、構成部品の差分を検出すると、過去の障害発生情報を参照し、差分の検出時刻から所定の障害確認時間内に障害発生記録がある場合に、当該差分に係る構成部品に所定の障害対応フラグを設定して交換履歴情報に記録する手段、として機能させるプログラムにより構成することができる。
このように本発明は、故障診断回路を備えた情報処理装置や、この情報処理装置を含む故障診断システム、情報処理装置にインストールされる故障診断プログラムとしても提供することができる。
これにより、本発明の故障診断システムを構成するパーソナルコンピュータ等の情報処理装置や保守端末等にプログラムをインストールすることによって本発明に係る故障診断回路及び故障診断システムを実現することができる。
このように、本発明は、記憶手段や読取手段を備えた様々な情報処理装置にプログラムをインストールすることによって実現することができ、汎用性,拡張性に優れた故障診断回路及び故障診断システムとして提供することができる。
以上のように、本発明の故障診断回路によれば、従来技術では被疑部品指摘機能が障害のデータから論理的に導き出した被疑部品情報のみを参考に部品交換を実施していたが、本発明により、過去の部品交換作業履歴を正確かつ迅速に把握することが可能となり、これらの情報を用いることにより精度の高い部品交換作業が実施できる効果が得られる。
以下、本発明に係る故障診断回路の好ましい実施形態について、図1〜図4を参照しつつ説明する。
ここで、以下に示す本実施形態の情報配信システムは、プログラム(ソフトウェア)の命令によりコンピュータで実行される処理,手段,機能によって実現される。プログラムは、コンピュータの各構成要素に指令を送り、以下に示すような所定の処理・機能を行わせる。すなわち、本実施形態の情報配信システムにおける各処理・手段は、プログラムとコンピュータとが協働した具体的手段によって実現される。
なお、プログラムの全部又は一部は、例えば、磁気ディスク,光ディスク,半導体メモリ,その他任意のコンピュータで読取り可能な記録媒体により提供され、記録媒体から読み出されたプログラムがコンピュータにインストールされて実行される。また、プログラムは、記録媒体を介さず、通信回線を通じて直接にコンピュータにロードし実行することもできる。
図1は、本発明の一実施形態に係る故障診断回路を備えた情報処理装置を含む故障診断システム全体の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施形態に係る故障診断回路20は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置10に備えられる回路であり、コンピュータ装置10を構成する各部品A10a,部品B10b・・・部品N10nと、バスを介して接続されている。
ここで、コンピュータ装置10としては、パーソナルコンピュータやワークステーション,サーバコンピュータ等の各種の情報処理装置が該当する。
また、各部品A10a,部品B10b・・・部品N10nとしては、コンピュータ装置10に備えられる各種の部品が該当し、例えば、CPUやメモリ,チップセット,マザーボード,ビデオカード,入出力インターフェース等があり、これらコンピュータ装置10を構成する全ての部品A〜部品Nは、それぞれ部品自身の識別情報を保持している。
そして、このようなコンピュータ装置10の構成部品の障害監視手段として、故障診断回路20が備えられている。
故障診断回路20は、部品情報比較回路21及び被疑指摘回路22を備えている。
部品情報比較回路21は、コンピュータ装置10が起動するたびに、前回起動時と部品構成に差分が無いかどうかを確認する機能とともに、過去の障害発生情報を参照して障害発生日時の近傍で発生している部品交換履歴に対して障害対応フラグを設定する機能を有する。
被疑指摘回路22は、障害発生時に障害データから論理的に導かれる被疑部品を特定する機能を有する。
具体的には、部品情報比較回路21は、コンピュータ装置10の各回の起動後、所定の正常性確認時間が経過するまで待ち合わせた後、コンピュータ装置10を構成する各部品10a〜10nが保有する部品識別情報を自動的に採取する。そして、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出することにより、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する(図3参照)。
ここで、本実施形態では、コンピュータ装置10の起動後、所定の正常性確認時間の経過後に部品情報を採取するようにしてある。このようにすることで、コンピュータ等の情報処理装置の起動後、各部品の動作が安定状態となった後に部品情報を採取・記録することができ、正確に部品情報の記録とそれに基づく故障診断が行えるようになる。この所定の正常性確認時間としては、例えば起動後1時間等に設定することができる。
そして、この正常性確認時間は任意に設定可能とすることができ、コンピュータ装置10の使用環境や使用態様,使用時間帯等に応じて任意の時間を設定できるようになっている。
さらに、部品情報比較回路21は、構成部品の差分を検出すると、過去の障害発生情報を参照し、差分の検出時刻から所定の障害確認時間内に障害発生記録がある場合に、当該差分に係る構成部品に所定の障害対応フラグを設定して交換履歴情報に記録するようになっている。
障害対応フラグは、過去の障害発生情報を参照して障害発生日時と部品の差分が発生した時刻が所定の障害確認時間に収まる場合には“1”が設定され、それ以外の場合には“0”が設定される。
この障害確認時間は、発生している部品交換が障害対応によるものであるかを判断するために設定するものであり、上述した所定の正常性確認時間と同様に、任意の時間を設定できる。
障害確認時間としては、障害発生から、部品交換処置及び正常性確認のための時間が必要であるので、障害確認時間はある程度長い時間に設定する必要があり、正常性確認時間よりも長い時間を設定する。例えば、正常性確認時間は1時間、障害確認時間は5時間と設定するようにする。
このようにして、障害対応フラグを設定することで、部品情報には、部品の差分が障害対応によるものか、それ以外の増設作業などによるものであるかが示されることになる(図3参照)。
被疑指摘回路22は、コンピュータ装置10の障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報として生成・出力するようになっている。
そして、コンピュータ装置10の障害発生時には、この被疑指摘回路22で生成される被疑部品情報と、部品情報比較回路21で生成・記録された障害対応フラグが設定された構成部品情報が同時に出力され、ディスプレイ等の出力手段を介して出力・表示されるようになっている(図4参照)。
本実施形態では、コンピュータ装置10に保守端末30が通信可能に接続されており、この保守端末30から被疑部品情報の表示を指示された場合に、故障診断回路20は、該当する障害の被疑部品情報とともに障害対応フラグが設定された部品交換履歴情報を出力し、保守端末30のディスプレイに表示するようになっている。
次に、以上のような構成からなる本実施形態の故障診断回路の動作について説明する。
図2は、本実施形態に係る故障診断回路の動作を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、故障診断回路20の部品情報比較回路21は、コンピュータ装置10のAC電源が投入された時点より起動する(図2のステップ201)。部品情報比較回路21は、起動後にコンピュータ装置10が起動するのを待ち(ステップ202)、さらに、任意で設定できる正常性確認時間だけコンピュータ装置10が正常に動作していることを待ち合わせる(ステップ203)。
その後に、コンピュータ装置10自身を構成する全部品10a〜10nが保有している部品識別情報を採取して記録する(ステップ204)。
採取・記録された部品情報は、コンピュータ装置10の前回起動時の部品情報と比較され(ステップ205)、一致した場合には処理は終了となり(ステップ206のYes)、コンピュータ装置10が再び起動されると、上述したステップ201からの処理が行われることになる。
一方、比較された部品情報が不一致の場合には(ステップ206のNo)、差分のあった部品の情報を記録するとともに、当該部品情報として現在時刻と障害対応フラグを記録する(ステップ207〜210)。
障害対応フラグは、過去の障害発生情報を参照して(ステップ207)、障害発生日時と部品の差分が発生した時刻が所定の障害確認時間に収まる場合には“1”が設定され(ステップ208)、それ以外の場合には“0”が設定される(ステップ209)。
以上により、障害フラグを含む部品の差分情報が部品交換履歴として記録され(ステップ210)、処理は終了となる。
図3に、本実施形態の部品情報比較回路21で生成・記録される部品交換履歴情報の表示例を示す。同図に示す例は、部品の交換履歴全てを表示した場合であり、まず、Case1は障害対応フラグ(Fail)が“0”となっていることから、障害対応ではなく通常作業によりCPU#3が増設(add)されたことが分かる。
Case2では、障害対応フラグに“1”が設定されていることから、障害対応により、SYSTEM-BD以下4点の部品を交換していると判断できる。
Case3では、障害対応フラグに“1”が設定されていることから、障害対応でIO#3が交換されていると判断することができる。
そして、このような部品交換履歴情報のうち、障害対応フラグが“1”に設定されているCaseが、後述するように、被疑指摘回路22による被疑部品情報を表示する際に同時に表示されるようになっている(図4参照)。
次に、以上のような故障診断回路20の、コンピュータ装置10に障害が発生した場合の動作について説明する。
コンピュータ装置10に障害が発生すると、まず、故障診断回路20の被疑指摘回路22は、障害発生時に障害ログを採取した後に、障害ログから論理的に導き出される被疑部品情報を生成・出力する。
一方、部品情報比較回路21には過去の部品交換履歴が記録されているので、障害発生時に保守員等が保守端末30から故障診断回路20に記録されている被疑部品情報を参照することができる。
そして、本実施形態では、被疑指摘回路22で生成された被疑部品情報に、部品交換履歴中に障害対応フラグが”1”に設定されている部品交換履歴(交換日時、交換部品)の情報を同時に表示する。
図4に、本実施形態に係る故障診断回路20で生成・表示される被疑部品情報及び障害対応フラグが設定された部品情報を同時に出力した表示例を示す。これは、同様の障害が1回目/2回目と繰り返し発生した場合である。
同図に示すように、2004年9月9日に起きた1回目の障害で交換した部品は、図3のcase2として障害対応フラグが“1”に設定されて記録されている。その後2004年10月19日に発生した2回目の障害時に、図4の右側に示すように被疑部品情報を表示させると、図3に示すcase2が自動的に表示され、保守員が意図せずとも過去の障害時の部品交換履歴を瞬時に参照することができる。
具体的には、図4左側の障害1回目の表示では、過去に障害対応フラグが“1”に設定された部品交換履歴が無い状態であり、この場合には、保守員は被疑部品情報(LOG ANALISYS RESULT)のみを参考に部品交換を行うことができる。
一方、図4右側は2回目の障害の表示では、被疑部品情報と並んで、過去の障害(1回目)で交換されている部品が表示される。
この場合には、被疑部品として列挙されている5つの部品のうち、前回の障害時に、SYSTEM-BD,CPU-BD#1,CPU#2,CPU#3の計4部品の交換を実施していることを確認することができる。その結果、被疑部品として残存している部品はIO#1のみであることを即座に判断することが可能になる。
障害が繰り返し発生する場合には、前回の障害時に被疑として疑われた部品のうち未交換であった部品が最も疑わしいと判断でき、図4の例では、IO#1がそれに該当する。すなわち、同一障害(被疑指摘部品が同一)の場合には、被疑部品を除去しそこねていたと判断することができる。
このようにして、保守員は過去に実際に交換された部品情報に基づいて、今回発生した障害に対する被疑指摘部品の中から交換対象として適切な部品を選択することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る故障診断回路によれば、故障診断回路20を構成する部品情報比較回路21が、構成部品の差分情報を生成・記録する際に、過去の障害発生情報を参照することにより、差分に係る交換部品の情報として、交換が障害発生によるものか否かを示す障害対応フラグを設定できるようになっている。これにより、構成部品の交換履歴情報には、部品交換が障害発生により行われたのか、障害とは関係のない通常の交換・増設等により行われたのかが示されることになる。
そして、このような障害対応フラグ付きの部品情報を、被疑指摘回路21で生成される被疑部品情報とともに出力・表示させることで、被疑部品の中から障害・故障が発生した可能性の高い部品を絞り込むことができ、正確な故障診断と、それに基づき保守作業が行えるようになり、信頼性の高い故障診断回路を実現することができる。
以上、本発明の故障診断回路について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る故障診断回路は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、障害対応フラグ付きの部品情報を含む被疑部品情報は、コンピュータ装置10に接続される保守端末30側で出力・表示されるようになっていたが、この出力情報は、保守端末30だけでなく、コンピュータ装置10に備えられるディスプレイ等に出力・表示することができ、また、コンピュータ装置10に接続される保守端末30以外の端末,装置で出力・表示させることができる。また、出力情報は、ディスプレイ等での表示だけでなく、適宜印刷・送信等できることは言うまでもない。
本発明の故障診断回路は、コンピュータ装置の障害発生時に、障害・故障が発生したと思われる被疑部品を自動的に特定・指摘する被疑指摘機能を備えたパーソナルコンピュータ等やその保守端末用の情報処理装置に好適に利用可能である。
本発明の一実施形態に係る故障診断回路を備えた情報処理装置を含む故障診断システム全体の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る故障診断回路の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る故障診断回路で生成・記録される部品交換履歴情報の表示例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る故障診断回路で生成される被疑部品情報及び障害対応フラグが設定された構成部品情報を同時に出力した表示例を示す図である。
符号の説明
10 コンピュータ装置
10a〜10n 部品A〜N
20 故障診断回路
21 部品情報比較回路
22 被疑指摘回路
30 保守端末

Claims (8)

  1. 情報処理装置を構成する各部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路と、
    情報処理装置の障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘回路と、を備え、
    前記部品情報比較回路は、
    構成部品の差分を検出すると、過去の障害発生情報を参照し、差分の検出時刻から所定の障害確認時間内に障害発生記録がある場合に、当該差分に係る構成部品に所定の障害対応フラグを設定して交換履歴情報に記録することを特徴とする故障診断回路。
  2. 障害発生時に、前記被疑指摘回路で生成される被疑部品情報と、前記部品情報比較回路で記録された障害対応フラグが設定された構成部品情報を同時に出力する出力手段を備える請求項1記載の故障診断回路。
  3. 前記出力手段が、前記情報記録装置に接続される保守端末の表示手段からなる請求項2記載の故障診断回路。
  4. 前記部品情報比較回路が、
    情報処理装置の各回の起動後、所定の正常性確認時間経過後に、情報処理装置を構成する各部位品の部品情報を採取する請求項1記載の故障診断回路。
  5. 前記所定の正常性確認時間が任意に設定可能な請求項記載の故障診断回路。
  6. 一又は二以上の構成部品を備える情報処理装置であって、
    前記一又は二以上の各構成部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路と、障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘回路と、を有する故障診断回路を備え、
    この故障診断回路が、請求項1乃至5のいずれかに記載の故障診断回路からなることを特徴とする情報処理装置。
  7. 一又は二以上の構成部品を備える情報処理装置と、この情報処理装置に通信可能に接続される保守端末と、を備え、
    前記情報処理装置が、前記一又は二以上の各構成部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較回路と、障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘回路と、を有する故障診断回路を備え、
    この故障診断回路が、請求項1乃至5のいずれかに記載の故障診断回路からなることを特徴とする故障診断システム。
  8. 一又は二以上の構成部品を備える情報処理装置を構成するコンピュータを、
    情報処理装置を構成する各部品が保有する部品識別情報を自動的に採取し、採取した部品情報を当該情報処理装置の前回起動時の部品情報と比較して構成部品の差分の有無を検出し、所定の部品交換履歴情報を生成・記録する部品情報比較手段、
    情報処理装置の障害発生時に、障害ログ情報を採取し、採取した障害ログ情報から論理的に導き出される被疑部品を特定して、所定の被疑部品情報を生成する被疑指摘手段、として機能させるとともに、
    前記部品情報比較手段を、
    構成部品の差分を検出すると、過去の障害発生情報を参照し、差分の検出時刻から所定の障害確認時間内に障害発生記録がある場合に、当該差分に係る構成部品に所定の障害対応フラグを設定して交換履歴情報に記録する手段、として機能させることを特徴とする故障診断プログラム。
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