JP2008168225A - スリット塗布方法及び装置、並びにカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を固定しておき、塗布ヘッドを移動させるスリット塗布方法であっても、基板の表面状態の影響を受けることなく、高い塗布速度でも塗布液を基板の表面に均一かつ安定に塗布する。
【解決手段】
塗布ヘッド22のスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板16表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、塗布ヘッド22を走行させて基板16表面にビードを介して塗布液を塗布するスリット塗布方法において、基板16を、テーブル14上の凹部に基板16とテーブル14との面が面一になるように嵌め込んで保持する基板保持工程と、塗布ヘッド22を基板16の一端側から他端側に走行させて塗布液を塗布すると共に、塗布ヘッド22と一体走行する減圧チャンバ68によりビードの塗布ヘッド22走行方向前方を減圧する減圧塗布工程と、を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スリット塗布方法及び装置、並びにカラーフィルタの製造方法に係り、特に、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の画像表示装置に用いられる基板や半導体ウエハ上に各種塗布液を均一な薄膜状態で塗布する技術に関する。
近年、光学フィルムの需要が増加しつつある。この光学フィルムとしては、例えば、各種画像表示装置の表示部として用いられるカラーフィルタがある。カラーフィルタを製造するには、ガラス製等の平板状の透明基板上に、カラーレジスト、ブラックマトリクス用レジスト、配向制御突起用レジスト、その他フォトレジスト液等の各種塗布液を塗布するが、この塗布方法としては、スリットコート塗布方法、スピンコート塗布方法等が採用されている。
たとえば、特許文献1に示すようなスリットコート塗布方法は、所望の塗布面の形成に要する吐出流体量を必要量の1.1倍以下に抑えることができるため、スピンコート塗布方法よりも塗布液の無駄を大幅に削減できるというメリットがある。
また、特許文献2には、連続的に走行する帯状フィルムにスライド型ダイコータにより塗布液を塗布する際、スライド型ダイコータと帯状フィルムとの間に減圧室を設けることにより、塗布液ビードを安定に形成する方法が提案されている。
特開2000−126664号公報 特開2006−187723号公報
しかしながら、基板を固定しておき、塗布ヘッドを移動させるスリット塗布方法では、スリット状の開口部を有する塗布ヘッドから供給される塗布液が基板上で液切れし易い(塗布方向に平行又は直交する方向に筋状の未塗布部が発生する現象)という問題があった。特に、カラーフィルタの場合、カラーレジストを塗布する前に基板表面をUV照射、超純水等で洗浄したり、既にカラーレジスト層を塗布した上に別の色のカラーレジストを塗布したりするため、基板の表面状態が均一でない場合が多い。このため、塗布液を基板表面上に液切れを起こすことなく、安定かつ均一に塗布することは困難であった。
この液切れを防止する方法としては、カラーレジストの固形分濃度を従来の20〜30%から10〜20%へ低減する方法があるが、粘度が低くなり過ぎてしまうため、基板の端部でカラーレジストが基板の裏側へ流れ込む等の不具合が生じる。
また、近年、画像表示装置用の基板の大型化が進んでおり、G5、G6、G7、G8及びG9サイズの基板が実用化されるに伴い、スリット塗布装置にも大型基板への対応が求められている。しかしながら、基板が大型化すると1バッチの塗布に要する時間(タクトタイム)も長くなり、塗布速度を大きくしてタクトタイムを短縮しようとしても、上記の液切れが発生することが問題であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、基板を固定しておき、塗布ヘッドを移動させるスリット塗布方法であっても、基板の表面状態の影響を受けることなく、高い塗布速度でも塗布液を基板の表面に均一かつ安定に塗布できるスリット塗布方法及び装置、並びにカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に前記ビードを介して塗布液を塗布するスリット塗布方法において、前記基板を、基板保持盤上の凹部に前記基板と前記基板保持盤との面が面一になるように嵌め込んで保持する基板保持工程と、前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させて塗布液を塗布すると共に、前記塗布ヘッドと一体走行する減圧チャンバにより前記ビードの塗布ヘッド走行方向前方を減圧する減圧塗布工程と、を備えたことを特徴とするスリット塗布方法を提供する。
請求項1によれば、減圧塗布工程において、基板保持盤上に保持された基板表面に、塗布ヘッドを基板の一端側から他端側に走行させて塗布液を塗布すると共に、塗布ヘッドと一体走行する減圧チャンバによりビードの塗布ヘッド走行方向前方を減圧するようにした。これにより、基板を固定して塗布ヘッドを走行させるスリット塗布であっても、ビードを安定形成することができる。したがって、基板の表面状態、例えば基板表面の濡れ性が低く塗布液が弾かれ易いような表面状態や、基板表面に既に別の塗布液が塗布されている表面状態であっても、塗布液を安定かつ均一に、しかも高速で塗布することができる。
また、減圧チャンバによりビードの塗布ヘッド走行方向前方を減圧する場合、塗布終端位置では、減圧チャンバが基板表面から基板保持盤表面にはみ出すことになる。この場合でも、基板保持工程において、基板を、基板保持盤上の凹部に基板と基板保持盤との面が面一になるように嵌め込んで保持するようにしたので、基板と基板保持盤との境に段差が形成されない。これにより、減圧チャンバによる減圧変動が発生せず、塗布終端位置まで塗布液を安定且つ均一に塗布することができる。
請求項2は請求項1において、前記減圧チャンバは、該減圧チャンバの内部と外部との圧力差が1〜1000mmHOになるように減圧することを特徴とする。
なお、上記圧力差は、1〜300mmHOであることがより好ましく、2〜150mmHOであることが更に好ましく、5〜100mmHOであることが特に好ましい。
本発明の請求項3は前記目的を達成するために、塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に塗布液を前記ビードを介して塗布するスリット塗布方法において、前記基板を、基板保持盤上の凹部に前記基板と前記基板保持盤との面が面一になるように嵌め込んで保持する基板保持工程と、前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させて塗布液を塗布すると共に、前記塗布ヘッドと一体走行する加圧チャンバにより前記ビードの塗布ヘッド走行方向後方を加圧する加圧塗布工程と、を備えたことを特徴とするスリット塗布方法を提供する。
請求項3は請求項1と基本的な構成は同じであるが、減圧チャンバの代わりに加圧チャンバにより、ビードの塗布ヘッド走行方向後方を加圧するようにしたものである。この場合にも、基板を固定して塗布ヘッドを走行させるスリット塗布であっても、ビードを安定形成することができる。したがって、基板の表面状態、例えば基板表面の濡れ性が低く塗布液が弾かれ易いような表面状態や、基板表面に既に別の塗布液が塗布されている表面状態であっても、塗布液を安定かつ均一に、しかも高速で塗布することができる。
また、加圧チャンバによりビードの塗布ヘッド走行方向後方を加圧する場合、塗布始端位置では、加圧チャンバが基板表面から基板保持盤表面にはみ出た状態で塗布を開始することになる。この場合にも、基板保持工程において、基板を、基板保持盤上の凹部に基板と基板保持盤との面が面一になるように嵌め込んで保持するようにしたので、基板と基板保持盤との境に段差が形成されない。これにより、加圧チャンバによる加圧変動が発生しないので、塗布始端位置から塗布液を安定かつ均一に塗布することができる。
請求項4は請求項3において、前記加圧チャンバは、該加圧チャンバの内部と外部との圧力差が1〜1000mmHOになるように加圧することを特徴とする。
なお、上記圧力差は、1〜300mmHOであることがより好ましく、2〜150mmHOであることが更に好ましく、5〜100mmHOであることが特に好ましい。
本発明の請求項5は前記目的を達成するために、塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に塗布液を前記ビードを介して塗布するスリット塗布装置において、前記基板を該基板との面が面一になるように嵌め込む凹部を備えた基板保持盤と、前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させる走行手段と、前記塗布ヘッドに一体形成され、前記ビードの塗布ヘッド走行方向前方を減圧する減圧チャンバと、前記減圧チャンバの減圧度を調整する減圧調整手段と、を備えたことを特徴とするスリット塗布装置を提供する。
本発明の請求項6は前記目的を達成するために、塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に塗布液を前記ビードを介して塗布するスリット塗布装置において、前記基板を該基板との面が面一になるように嵌め込む凹部を備えた基板保持盤と、前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させる走行手段と、前記塗布ヘッドに一体形成され、前記ビードの塗布ヘッド走行方向後方を加圧する加圧チャンバと、前記加圧チャンバの加圧度を調整する加圧調整手段と、を備えたことを特徴とするスリット塗布装置を提供する。
本発明の請求項7は前記目的を達成するために、板状で平坦な透明基板表面に黒、赤、青、緑のカラーパターンのうちの少なくとも1色を形成したカラーフィルタの製造方法において、前記透明基板表面にUV照射して該表面の有機物を分解するUV照射工程と、前記UV照射した透明基板表面を超純水で洗浄する湿式洗浄工程と、前記湿式洗浄した透明基板表面にカラーレジストの塗布液を、請求項1〜4の何れか1のスリット塗布方法により塗布する塗布工程と、前記塗布したカラーレジストに露光及び現像を行う露光・現像工程と、の各工程を少なくとも備え、前記塗布工程から前記露光・現像工程までを前記黒、赤、青、緑のカラーレジストごとに行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明の請求項7によれば、このような透明基板の表面状態であっても、本発明のスリット塗布方法により塗布するようにしたので、塗布液を安定且つ均一にしかも高速で塗布することができる。したがって、近年の画像表示装置の大型化に対応した大面積のカラーフィルタであっても、白欠陥や色の脱落等の品質不良のない高品質なカラーフィルタを短いタクトタイムで製造することができる。
さらに、透明基板の表面に多少有機物が残存していたり、湿式洗浄が不十分であったりしても本発明のスリット塗布方法により安定かつ均一な塗布が行えるので、UV照射工程や湿式洗浄工程における実施精度を軽減できる効果がある。このこともカラーフィルタを短いタクトタイムで製造することに寄与する。
本発明によれば、基板を固定しておき、塗布ヘッドを移動させるスリット塗布方法であっても、基板の表面状態の影響を受けることなく、高い塗布速度でも塗布液を基板の表面に均一かつ安定に塗布できる。
以下添付図面に従って、本発明に係るスリット塗布方法及び装置、並びにカラーフィルタの製造方法の好ましい実施の形態について説明する。
まず、カラーフィルタの製造工程について説明する。図1は、カラーフィルタの製造工程の流れを説明するフローチャートである。
図1に示すように、本発明におけるカラーフィルタの製造工程は、ガラス基板の表面を洗浄する基板洗浄工程1及び2と、洗浄した基板表面にブラックマトリクスやカラーレジスト層を塗布形成する塗布形成工程と、該ブラックマトリクスやカラーレジスト層中の溶媒を除去するプリベーク工程と、露光・現像工程と、ベーク工程と、残渣除去工程と、を備えている。なお、必要に応じてその他の工程を備えるようにしてもよい。
基板洗浄工程1では、ガラス基板表面をUV照射することにより、基板表面の有機物を分解する。UV照射は、公知の各種UVランプが使用でき、中でも、172nmエキシマ光(例えば、ウシオ電機株式会社製、エキシマVUV/O3洗浄装置)にて、5秒〜120秒間照射する条件で行うのが好ましい。
基板洗浄工程2では、前記UV照射した基板表面に純水シャワー等により超純水を噴き付けた後、エアナイフ等で水切りし、UV照射により分解された有機物等の残渣やパーティクル汚れを除去する。その後、基板表面に付着した水を除去するために、例えば、基板をホットプレート上に置いて乾燥させた後、クリーンエア下で冷却する。
塗布形成工程では、UV照射及び超純水により洗浄した後、乾燥させた基板表面上に、ブラックマトリクスや、R(赤)、G(緑)、B(青)の各種カラーレジストを塗布する。本発明では、カラーレジストの塗布方法として、高い塗布速度で大面積を塗布できるスリット塗布方法を採用する。
カラーレジストのウェット膜厚は、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましい。カラーレジストを塗布した後、真空(減圧)乾燥させることにより塗布膜中の溶剤成分を除去する。また、後述の露光感度を向上させるために、カラーレジスト層の上に酸素遮断層を形成してもよい。酸素遮断層の膜厚としては、0.5〜3.0μmが一般的に好ましく、カラーレジスト層を乾燥させた後に、塗布により形成される。カラーレジストや酸素遮断層の組成については、後述する。
プリベーク工程では、基板をホットプレート上に非接触又は接触させた状態で置き、ブラックマトリクスやカラーレジスト層(以下、カラーレジスト層等という)中の溶剤を除去する。
露光工程では、塗布形成したカラーレジスト層等に所望のパターンを有する露光マスクを介して露光する。露光の光源は、感光層を硬化しうる波長域の光を照射できるものであれば適宜選定して使用できる。具体的には、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。露光量としては、5〜150J/cm程度であるのが好ましく、10〜100J/cm程度であるのがより好ましい。
現像工程では、カラーレジスト層等の非照射部の不要部分を除去する。現像液としては、特に制約はなく、特開平5−72724号公報に記載のものなど、公知の現像液を使用することができる。なお、現像液はカラーレジスト層等が溶解型の現像挙動をするものが好ましく、例えば、pKa=7〜13の化合物を0.05〜5mol/Lの濃度で含むものが好ましい。
現像の方式としては、パドル現像、シャワー現像、シャワー&スピン現像、ディプ現像等、公知の方法を用いることができる。ここで、シャワー現像とは、露光後の樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去する方法である。
残渣除去工程では、露光・現像工程において生じた残渣を純水や洗浄水を噴き付けることにより除去する。
ベーク工程では、熱処理を行うことによりカラーレジスト層等をより硬化させる。また、ベークを行うことにより、カラーレジスト層等の収縮、適度な流動によってカラーレジスト層等の形状を適度になだらかにする。ベークの温度は、200〜300℃が好ましく、220℃〜260℃がより好ましい。ベークの時間は、10〜120分が好ましく、20〜70分がより好ましい。
上記塗布工程からベーク工程を塗布液ごとに繰り返すことにより、基板上にブラックマトリクス、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラーマトリクスを有するカラーフィルタを製造することができる。
本発明では、塗布形成工程において、塗布ヘッドを走行させるスリット塗布方法によりブラックマトリクスやカラーレジストを基板上に塗布する。このとき、塗布ヘッドを基板に対して走行させるため、塗布ヘッドの基板に対する位置精度が低いと、塗り始め部分で塗布ムラが発生する。また、塗布形成工程の前に基板洗浄工程1、2において基板の表面を洗浄したり、既に異なるカラーレジストを形成したりするため、基板の表面状態にムラが生じていることが多い。このような基板の表面状態にムラがある場合でも、未塗布部や液切れの発生を抑制する必要がある。
そこで、本発明では、スリット塗布装置に減圧チャンバ又は加圧チャンバを設け、塗布液ビードを安定に形成させ、塗布するように構成したことがポイントである。
以下、本発明に係るスリット塗布装置の構成について説明する。
図2は、本発明に係るスリット塗布装置10の概略構成を説明する斜視図である。図2に示すように、本発明に係るスリット塗布装置10は、基台12上の中央部寄りにテーブル14(基板保持盤)が設置され、該テーブル14の上面には、塗布対象物となる基板16を保持するための図示しない凹部が形成されている。基板16は、基台12の前後方向(図2において左下と右上とを結ぶ方向)に沿って長い矩形形状をなしており、上記凹部に基板16の上面とテーブル14の上面とが面一となるように嵌め込まれている。これにより、基板16がテーブル14に保持されるようになっている(図7参照)。
基台12の両側縁には、直角に起立した側壁12a、12bがそれぞれ形成されており、これらの側壁12a、12bの上面にレール18a、18bが敷設され、これらのレール18a、18bにガイドされながら、塗布機構部20が走行できるようになっている。そして、塗布機構部20に昇降自在に備えられている塗布ヘッド22の下端ノズル部から吐出される塗布液が、塗布機構部20及び塗布ヘッド22の走行とともに、基板16の表面上に、その塗布始端部から終端部に至るまで満遍なく、一様な膜厚、膜質で塗布されるようになっている。
塗布ヘッド22の下端ノズル部は、基板16の幅(塗布ヘッド22の走行方向と直交する方向における基板16の長さ)に略等しい長さを有する細長いノズル部からなり、この細長ノズル部から塗布液が一様に吐出される。また、下端ノズル部の移動方向の前方には、吐出される塗布液を減圧することにより、基板16と下端ノズル部との間に幅方向に均一な塗布液ビードを形成するための減圧チャンバ68が設けられる(図5参照)。塗布ヘッド22の構造については、後で詳細に説明する。
塗布機構部20は、左右一対の移動台24a、24bを備えており、これらの移動台24a、24b間にヘッド保持フレーム26が昇降自在に渡架されており、このヘッド保持フレーム26に塗布ヘッド22が取り付けられている。したがって、塗布ヘッド22は、ヘッド保持フレーム26が昇降することにより、該ヘッド保持フレーム26と一体になって昇降する。ヘッド保持フレーム26は、移動台24a、24bに固設された昇降シリンダ28a、28bに連結され、これらの昇降シリンダ28a、28bが昇降することにより昇降する。
移動台24a、24bの下部には、リニア駆動部30a、30bが取り付けられている(リニア駆動部30aは図示されず)。これらのリニア駆動部30a、30bには、可動ケーブル32を介して電力が供給される。そこで、今、これらのリニア駆動部30a、30bに可動ケーブル32を介して電力が供給されると、詳細には図示されないが、リニア駆動部30a、30bに設けられている電磁コイルにより励磁される電磁石と基台12の両側壁12a、12bの上面にレール18a、18bと平行に敷設された永久磁石34a、34bとの間で吸引、反発作用が生じて、移動台24a、24bの推進力が形成され、移動台24a、24bは、レール18a、18bにガイドされながら、励磁電流の向きに応じて前後いずれかの方向に走行を開始する。移動台24a、24bの下面には、リニアブッシュ36a、36bが固着されており、これらのリニアブッシュ36a、36bがレール18a、18bに嵌合してスライドすることにより、移動台24a、24bは、レール18a、18bにガイドされながら走行する(上記の移動台24a、24b、リニア駆動部30a、30b、レール18a、18b、リニアブッシュ36a、36b等はまとめて走行手段に相当する)。
基台12上のテーブル14より手前側(図2において左下方)には、塗布作業の待機時に、塗布ヘッド22をヘッド保持フレーム26に取り付けたままの状態で、塗布ヘッド22の下端ノズル部の洗浄や液切り等の作業を行なうための洗浄・待機ユニット38が設置されている。
また、基台12上の塗布終端側には、基板16と同じ厚さのエンドボード39が配置されている。図3は、図2の基台12の上方からみた模式図である。図3に示すように、エンドボード39の両端部には、位置合わせピン孔39aが形成されている。これにより、塗布終了時に、塗布機構部20を構成する減圧ブレード(後述の図5参照)が基板16上から外れた際に、減圧ブレードの待機場所を確保し、減圧チャンバ68(後述の図5参照)内の減圧を継続できるようになっている。
次に、塗布ヘッド22の構造について説明する。
図4は、塗布ヘッド22の構造を説明する分解斜視図である。塗布ヘッド22は、図4に示されるように、2つの分割ヘッド40、42とシム44とからなる。そして、これら2つの分割ヘッド40、42の間にシム44が挟み付けられることにより形成される。2つの分割ヘッド40、42は、それぞれ細長い直方体形状の金属(ステンレス)製ブロックからなり、互いに対向する側面寄りの下方部には、鋭角状に突出する歯先部40a、42aが形成されている。
シム44は、コの字形状に打ち抜きされた薄板からなり、そのコの字の凹部44aは、2つの分割ヘッド40、42の間にシム44が挟み付けられたとき、これら2つの分割ヘッド40、42の間にスリット状のスロット46(図5参照)を形成する。シム44の厚さは、このスロット46の隙間の大きさを決定する。本発明では、シム44の厚さは、50〜500μmであることが好ましい。また、凹部44aの長さは、このスロット46の長さを決定し、スロット46の長さは、基板16上における塗布液の塗布幅(基板16の幅方向における塗布長さ)を決定する。
一方の分割ヘッド40の上部には、その長さ方向(塗布ヘッド22の幅方向)の中央部に、塗布液を注入するための液注入口48が形成され、その長さ方向の両端部寄りに、空気抜き口50がそれぞれ形成されている。また、同じく一方の分割ヘッド40の中間部には、液注入口48から注入された液体を滞留させて幅方向に拡散させるためのリザーバ52が形成されている。このリザーバ52は、一方の分割ヘッド40の他方の分割ヘッド42に対向する側の側面において開口している。そして、これら液注入口48、空気抜き口50とリザーバ52とを連通させるための3個の通孔54が形成されている。リザーバ52は、スロット46に連通しており、リザーバ52内の液体は、スロット46により一定の厚みにされて、スロット46の下方の先端開口部から吐出される。このスロット46の先端開口部は、塗布ヘッド22の下端ノズル部のノズル口を形成する。
次に、塗布機構部20の構成について説明する。
図5は、塗布機構部20の概略構成を説明する断面模式図であり、図6は、塗布ヘッド22の温調手段を説明する模式図である。
図5に示すように、塗布ヘッド22は、コネクタ55と複数のボルト56を介して、塗布機構部20のヘッド保持フレーム26に着脱自在に取り付けられている。塗布ヘッド22を構成する一方の分割ヘッド40及び他方の分割ヘッド42の各外側面には、塗布ヘッド22の温調手段としてのウォータージャケット58a、58bが複数のボルト60により着脱自在かつ熱伝導可能に設けられている。このウォータージャケット58a、58bは、熱伝導性の良好なアルミ系材料からなり、図6に図示されるように、細長い板状の外形形状をなし、一方の分割ヘッド40及び他方の分割ヘッド42の各外側面を略覆う伝熱面積を有している。そして、その内部には、熱源温水が循環する通路62が形成されており、該通路62内を循環する熱源温水が、ウォータージャケット58a、58bの壁面を介した熱伝導により、塗布ヘッド22を加熱又は冷却し、該塗布ヘッド22を所定の温度に保ち、これにより、該塗布ヘッド22内の塗布直前の塗布液の温度を所定の温度に保持できるようになっている。
また、一方の分割ヘッド40、他方の分割ヘッド42の各外側面とウォータージャケット58a、58bとの間には、熱伝導性の良好な非耐蝕性の金属製又は樹脂製の放熱シート64が介設されている。これにより、ウォータージャケット58a、58bの壁面を介した両塗布ヘッド22への熱伝導が顕著にする。また、温水通路の内壁面には、テフロン(登録商標)・コーティングが施されており、該内壁面の電解腐食の防止が図られている。
ウォータージャケット58a、58b内の温水通路は温水配管系統に連結されており、温水配管系統の入口から供給される温水が、通路62内を流通することにより所定の温度に制御できるようになっている。
また、塗布ヘッド22には、該塗布ヘッド22の温度を検出するための温度検出手段(測温抵抗体)66が埋設されており、温水配管系統に接続された制御手段により、塗布ヘッド22の温度が所定の温度に制御できるようになっている。
また、ヘッド保持フレーム26の走行方向前方(図5では右方向)には、下端ノズル部と基板16との間に安定な塗布液ビードを形成するための減圧チャンバ68が設けられている。
減圧チャンバ68は、ヘッド保持フレーム26の走行方向前方に、減圧流路70aを有するブロック70を介して減圧ブレード72が一体的に形成されており、ヘッド保持フレーム26の下端部と塗布ヘッド22との隙間を塞ぐパッキン74が設けられている。また、減圧ブレード72の幅方向両端及び塗布ヘッド22の幅方向両端の側面(図5では手前側と奥側)を覆うサイドプレート76、76が設けられている。
減圧ブレード72は、減圧ブレードエッジ72aの基板16表面からの高さが、塗布ヘッド22の歯先部の基板16表面からの高さと略等しくなるように配置されている。この減圧ブレード72は、本来、減圧チャンバ68を形成するために設けられているが、塗布ヘッド22の歯先部40a、42aの保護機能を兼ねている。すなわち、塗布ヘッド22を移動させて塗布液を基板16表面上へ塗布する際、基板16上に大きな異物があると、まず減圧ブレード72に接触するため、塗布ヘッド22の歯先部40a、42aが損傷するのを抑制できる。
ブロック70内に設けられた減圧流路70aは減圧口78と連通しており、該減圧口78は、減圧ポンプ80と接続されている。これにより、塗布ヘッド22の走行方向前方に減圧空間68aを形成できるようになっている。減圧チャンバ68の減圧度は、減圧ポンプ80(減圧調節手段)によって調節できる。
減圧チャンバ68の減圧度は、1〜1000mmHOの範囲であることが好ましく、1〜300mmHOであることがより好ましく、2〜150mmHOであることが更に好ましく、5〜100mmHOであることが特に好ましい。
減圧ブレード72の内側面と塗布ヘッド22の移動方向端面との離間距離Lが広すぎると、エンドボード39(図2、3参照)の幅を大きくする必要がある。これは、スリット塗布装置全体としてデッドスペースが増加するだけでなく、塗布ヘッド22の移動振動による段ムラが生じ易いため好ましくない。一方、離間距離Lが狭すぎると圧力制御を精度よく行うことができず、塗布開始時に塗布ムラや筋が生じ易く好ましくない。したがって、上記離間距離Lは、5mm〜60mmであることが好ましく、10mm〜50mmであることがより好ましく、20mm〜40mmであることが更に好ましい。
次に、本発明に係るスリット塗布装置10の動作について図7及び図8を参照して説明する。
図7は、スリット塗布装置10の動作を説明する模式図であり、図8は、スリット塗布装置10の具体的な操作手順を説明するフローチャートである。
基板16への塗布開始時は、塗布ヘッド22は、基板16の前端(図2では左下端)上方の所定高さ位置にセットされている。
まず、塗布ヘッド22内のカラーレジストが固化した固化物を溶剤(MMPG−Ac(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)等)で洗浄する(ステップS1)。
次いで、塗布ヘッド22を基板16の移動方向端部まで移動させながら、塗布ヘッド22の走行方向前方に設置されたセンサにより基板16からの高さを確認する(ステップS2)。
次いで、塗布ヘッド22を洗浄・待機ユニット38の場所に戻し(ステップS3)、塗布液を供給し、ダミー吐出する(ステップS4)。これにより、塗布ヘッド22内から洗浄液を除去する。
次いで、塗布ヘッド22を塗布開始位置に移動させ、塗布ヘッド22の塗布高さ(基板16上からの歯先部の高さ)を、1mmに設定する。これと同時に、減圧ポンプ80に通じる図示しないバルブが作動し、減圧チャンバ68の減圧を開始する(ステップS5)。
さらに、塗布ヘッド22の塗布高さ(基板16上からの歯先部の高さ)を150μmに設定した後、塗布ヘッド22へ塗布液の供給を開始する(ステップS6)。
次いで、塗布開始と同時に、塗布高さを200〜600μm(好ましくは300μm)まで上昇させ、リニア駆動部30a、30bを作動させて塗布機構部20を走行させることにより、塗布ヘッド22を50〜500mm/秒(好ましくは100mm/秒)で走行させながら塗布する(ステップS7)。また、塗布ヘッド22のウォータージャケット58a、58bに18〜33℃(好ましくは23℃)の水を循環させる。
図7に示すように、図示しない供給手段により供給された塗布液は、通孔54を介してリザーバ52に導入され、スロット46を通り、該スロット46の下方の先端開口部から塗布液が吐出される。また、減圧チャンバ68により減圧されるので、塗布液がスロット46の下方の先端開口部から幅方向に均一に吐出される。
塗布ヘッド22が基板16上を矢印の方向へ水平移動し、下方の先端開口部から吐出される塗布液を基板16上に塗布始端部から終端部に至るまで塗布しながら基板16の後端に向かって走行する。このとき、減圧チャンバ68により減圧されるので、塗布液が基板16上へ均一かつ安定に塗布される。
そして、塗布終端部において、塗布ヘッド22への塗布液の供給を停止し、塗布ヘッド22の高さを上昇させて液膜をカットする。
以上のように、塗布ヘッド22の先端開口部を減圧チャンバ68により減圧することにより、前工程の影響により基板の表面状態にムラがある場合でも、基板16上に安定かつ均一に塗布液を高速塗布することができる。
なお、本実施形態では、塗布ヘッド22の走行方向前方に減圧チャンバ68を設け、減圧にする例で説明したが、これに限定されない。図9は、本発明に係るスリット塗布装置の別態様を説明する模式図である。
図9に示すように、塗布ヘッド22の走行方向後方に加圧チャンバ82を設けて、塗布ヘッド22の先端開口部を加圧することもできる。加圧チャンバ82の主な構成は、図4において、減圧ポンプ80を加圧ポンプ84にし、更にヘッド保持フレーム26における減圧チャンバ68と塗布ヘッド22の取り付け位置を逆にした以外はほぼ同様に構成されるので、詳細な説明は省略する。なお、加圧チャンバ82には、加圧流路86aを介して加圧ポンプ84(加圧調節手段)と接続され、所定の加圧度に調節できるようになっている。
加圧チャンバ82の加圧度は、1〜1000mmHOの範囲であることが好ましく、1〜300mmHOであることがより好ましく、2〜150mmHOであることが更に好ましく、5〜100mmHOであることが特に好ましい。
以上、本発明に係るスリット塗布装置及び方法、並びにカラーフィルタの製造方法及び液晶表示装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、各種の態様が採り得る。
上記実施形態では、主に、分割ヘッド40、42とシム44からなる塗布ヘッド22を用いた例について説明したが、これに限定されず、例えば、マニホールドとこれに連通するスリットが形成された一般的なダイも採用できる。
上記実施形態では、塗布ヘッド22の走行方向前方に減圧チャンバを設けた例、又は塗布ヘッド22の走行方向後方に加圧チャンバを設けた例について説明したが、塗布ヘッド22の走行方向前方、後方にそれぞれ減圧チャンバ、加圧チャンバの両方を設け、往復させるように構成することもできる。
本発明は、塗布膜の膜厚均一性が厳しく要求される製品一般に幅広く適用できるが、特に、液晶表示装置用の基板、中でもカラーフィルタ、スペーサ、ブラックマトリクスの製造に好ましく適用できる。
以下、カラーフィルタを構成する各種材料について説明する。
本発明で使用される基板としては、例えば、透明基板が挙げられ、表面に酸化ケイ素皮膜を有するソーダガラス板、低膨張ガラス、ノンアルカリガラス、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いはブラスチックフィルム等が挙げられる。液晶表示用基板としては、長辺の長さが300mm〜4000mmのものが好ましく、600mm〜3000mmのものがより好ましい。
本発明におけるカラーレジストは、感放射線性組成物であり、特に光による硬化に適しており、(A−1)着色剤、(B)高分子分散剤、(C)重合性化合物、(D)光重合開始剤、及び(E)溶剤を含有し、所望によりその他の成分を含んでいてもよい。
<(A−1)着色剤>
着色剤として使用される顔料は、無機顔料であっても、有機顔料であってもよく、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく粒子サイズの小さいものが好ましい。平均粒子サイズは、10〜100nmであることが好ましく、10〜50mmの範囲であることがより好ましい。カラーレジストは、後述する(B)高分子分散剤を含むため、着色剤のサイズが小さい場合であっても、顔料分散性、分散安定性が良好であり、薄くても色純度に優れる着色画素を形成することができる。
着色剤として使用される無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で表される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び前記金属の複合酸化物等を挙げることができる。
また、有機顔料としては、以下のものが使用できる。
黄色顔料として、例えば、C.I.ピグメントイエロー11,C.I.ピグメントイエロー24,C.I.ピグメントイエロー31,C.I.ピグメントイエロー53,C.I.ピグメントイエロー83,C.I.ピグメントイエロー93,C.I.ピグメントイエロー99,C.I.ピグメントイエロー108,C.I.ピグメントイエロー109,C.I.ピグメントイエロー110,C.I.ピグメントイエロー138,C.I.ピグメントイエロー139,C.I.ピグメントイエロー147,C.I.ピグメントイエロー150,C.I.ピグメントイエロー151,C.I.ピグメントイエロー154,C.I.ピグメントイエロー155,C.I.ピグメントイエロー167,C.I.ピグメントイエロー180,C.I.ピグメントイエロー185,C.I.ピグメントイエロー199,等が挙げられる。
オレンジ色顔料として、例えば、C.I.ピグメントオレンジ36,C.I.ピグメントオレンジ38,C.I.ピグメントオレンジ43,C.I.ピグメントオレンジ71等が挙げられる。
赤色顔料として、例えば、C.I.ピグメントレッド81,C.I.ピグメントレッド105,C.I.ピグメントレッド122,C.I.ピグメントレッド149,C.I.ピグメントレッド150,C.I.ピグメントレッド155,C.I.ピグメントレッド171,C.I.ピグメントレッド175,C.I.ピグメントレッド176,C.I.ピグメントレッド177,C.I.ピグメントレッド209,C.I.ピグメントレド220,C.I.ピグメントレッド224,C.I.ピグメントレッド242,C.I.ピグメントレッド254,C.I.ピグメントレッド255,C.I.ピグメントレッド264,C.I.ピグメントレッド270、等が挙げられる。
バイオレット顔料として、例えば、C.I.ピグメントバイオレット19,C.I.ピグメントバイオレット23,C.I.ピグメントバイオレット32,C.I.ピグメントバイオレット37,C.I.ピグメントバイオレット39,等が挙げられる。
青色顔料として、例えば、C.I.ピグメントブルー1,C.I.ピグメントブルー2,C.I.ピグメントブルー15,C.I.ピグメントブルー15:1,C.I.ピグメントブルー15:3,C.I.ピグメントブルー15:6,C.I.ピグメントブルー16,C.I.ピグメントブルー22,C.I.ピグメントブルー60,C.I.ピグメントブルー66、等が挙げられる。
緑色顔料として、例えば、C.I.ピグメントグリーン7,C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37,等が挙げられる。
ブラウン顔料として、例えば、C.I.ピグメントブラウン25,C.I.ピグメントブラウン28等が挙げられる。
黒色顔料として、例えば、C.I.ピグメントブラック1等が挙げられる。
カラーレジスト中における(A−1)着色剤(顔料)の含有量としては、カラーレジストの全固形分(質量)に対して、25〜75質量%が好ましく、32〜70質量%がより好ましい。(A−1)着色剤(顔料)の含有量が前記範囲内であると、色濃度が充分で優れた色特性を確保するのに有効である。
<(B)高分子分散剤>
高分子分散剤は、酸価20〜300mg/gであり、かつ重量平均分子量が3000〜100000の範囲にある樹脂である。このような特定の高分子分散剤を、以下、単に、「(B)分散樹脂」と称する場合がある。
(B)分散樹脂は、前記(A)着色剤として挙げた顔料の分散剤において、遮光剤(ブラックマトリックス形成用顔料)の分散剤として機能しうる化合物である。(B)分散樹脂は、前述のように、特定の酸価を有する必要があるため、酸性基を有する高分子化合物であることが好ましい。
この高分子化合物の高分子骨格としては、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、アミド系ポリマー、エポキシ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、及びこれらの変性物、又は共重合体〔例えば、ポリエーテル/ポリウレタン共重合体、ポリエーテル/ビニルモノマーの重合体の共重合体など(ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよい。)を含む。〕からなる群より選択される少なくとも一種が好ましく、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体、エステル系ポリマー、エーテル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、及びこれらの変性物又は共重合体からなる群より選択される少なくとも一種がより好ましく、ビニルモノマーの重合体若しくは共重合体が特に好ましい。
また、上記のような高分子骨格に酸性基の導入する方法としては、例えば、上記の高分子骨格を重合する際に酸性基を含有するモノマーを共重合する方法や、また、上記の高分子骨格を重合後に高分子反応により導入する方法が挙げられる。
酸性基を含有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマ一、ビニル安息香酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(メタ)アクリロイルエチルエステル、或いは2−ヒドロキシエチルメタクリレート等のアルコール性水酸基含有モノマーと無水マレイン酸、無水フタル酸などの環状酸無水物等を反応させることにより得られるモノマー等が挙げられる。さらに、酸性基を有する高分子化合物は、更に、ビニルモノマー成分を共重合してなるものであってもよい。
前記ビニルモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類、ビニルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、イタコン酸ジエステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエーテル
類、ビニルアルコールのエステル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリル等が好ましい。
<(C)重合性化合物>
本発明で使用される重合性化合物は、少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する付加重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は、当該産業分野において広く知られるものであり、特に限定なく使用できる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマ一、又はそれらの混合物並びにそれらの共重合体等の化学的形態をもつ。モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応生成物、及び単官能若しくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応生成物等も好適に使用される。また、イソシアネート基や、エポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更にハロゲン基や、トシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例としては、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオリゴマ一、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート等がある。
メタクリル酸エステルとしては、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ビス〔p−(3一メタクリルオキシー2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジメチルメタン、ビス−〔p−(メタクリルオキシエトキシ)フェニル〕ジメチルメタン等がある。
イタコン酸エステルとしては、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコネート、1,3一ブタンジオールジイタコネート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、ソルビトールテトライタコネート等がある。クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等がある。
その他のエステルの例として、例えば、特公昭51−47334、時開昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59−5241、特開平226149記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
(C)重合性化合物の含有量は、カラーレジストの全固形分中、5〜50質量%であることが好ましく、7〜40質量%であることがより好ましく、10〜35質量%であることが更に好ましい。
<(D)光重合開始剤>
本発明で使用される光重合開始剤は、光により分解し、前記(C)重合性化合物の重合を開始、促進する化合物であり、波長300〜500nmの街域に吸収を有するものであることが好ましい。また、光重合開始剤は、単独又は2種以上を併用して用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、有機ハロゲン化化合物、オキシジアゾール化合物、カルポニル化合物、ケタール化合物、ベンゾイン化合物、アクリジン化合物、有機過酸化化合物、アゾ化合物、クマリン化合物、アジド化合物、メタロセン化合物、ヘキサアリールビイミグゾール化合物、有機ホウ酸化合物、ジスルホン酸化合物、オキシムエステル化合物、オニウム塩化合物、アシルホスフィン(オキシド)化合物が挙げられる。
有機ハロゲン化化合物としては、具体的には、若林等、「Bull Chem.SocJapan」42、2924(1969)、米国特許第3,905,815号明細書、特公昭46−4605号、特開昭48−36281号、特開昭55−32070号、特開昭60−239736号、特開昭61−169835号、特開昭61−169837号、特開昭62−58241号、特開昭62−212401号、特開昭63−70243号、特開昭63−298339号、M.P.Hutt“Journal of Heterocyclic Chemistry”1(No3),(1970)」筆に記載の化合物が挙げられ、特に、トリハロメチル基が置換したオキサゾール化合物、s−トリアジン化合物が挙げられる。
s−トリアジン化合物として、より好適には、少なくとも1つのモノ、ジ、又はトリハロゲン置換メチル基がs−トリアジン環に結合したs−トリアジン誘導体、具体的には、例えば、2,4,6−トリス(モノクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(ジクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−エポキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
オキシジアゾール化合物としては、2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(シアノスチリル)−1,3,4−オキソジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(ナフト−1−イル)−1,3,4−オキソジアゾール等が挙げられる。
カルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−プロモベンゾフェノン、2−カルポキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロへキシルフェニルケトン、α−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル−(p−イソプロピルフェニル)ケトン等のチオキサントン誘導体、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジエチルアミノ安息香酸エチル等の安息香酸エステル誘導体等を挙げることができる。
本発明に用いられる(D)光重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン系化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物、メタロセン化合物、オキシム系化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
カラーレジストに含有される(D)光重合開始剤の含有量は、カラーレジストの全固形分に対し0.1〜50質量%であることが好ましく、0.5〜30質量%であることがより好ましく、1〜20質量%であることが特に好ましい。この範囲で、良好な感度とパターン形成性が得られる。
<(E)溶剤>
本発明で使用される溶剤としては、以下のものが挙げられる。
エステル類、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、アルキルエステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、並びに3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等の3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸等の2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類、並びに、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、1,3−ブタンジオールジアセテート等;
エーテル類、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプチルエーテル、ジエチレングリコールモノプチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールn−プチルエーテルアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールn−プチルエーテルアセテート、トリプロピレングリコールモノn−プチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテルアセテート等;
ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−へブタノン、3−ヘプタノン等;
アルコール類、例えば、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノn-プロピルエーテル、プロピレングリコールモノn−ブチルエーテル等、
芳香族炭化水素類、例えばトルエン、キシレン等。
溶剤は、単独で用いる以外に2種以上を組み合わせて用いることもできる。
本発明における遮光部(ブラックマトリクス)は、(A−2)遮光剤、(B)高分子分散剤、(C)重合性化合物、(D)重合開始剤および(E)溶剤を含有し、遮光剤としてカーボンブラックを固形分換算で40〜80質量%、もしくは金属系微粒子を50〜90質量%含有するカラーフィルタ遮光部形成用硬化性組成物により形成される。
<(A−2)遮光剤>
(A−2)遮光剤としては、カーボンブラック、チタンブラック、金属微粒子、金属酸化物、硫化物の微粒子等が好ましく挙げられる。
これらは必要に応じて、単独又は複数種組み合わせて用いられる。例えば、カーボンブラック単独、金属微粒子単独、両者の組合せ、或いは、これらに、さらに、他の着色顔料やチタンカーボンを併用する態様などが挙げられる。遮光性やコストの観点から、カーボンブラックは遮光材料の一つとして好ましい。
カーボンブラックの例としては、ピグメント・ブラック7(カーボンブラック)が好ましい。カーボンブラックとしては、例えば、三菱化学社製のカーボンブラック#2400、#2350、#2300、#2200、#1000、♯980、♯970、#960、#950、#900、#850、MCF88、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA220、IL30B、IL31B、IL7B、IL11B、IL52B、#4000、#4010、♯55、#52、#50、#47、♯45、#44、#40、♯33、♯32、♯30、#20、#10、#5、CF9、#3050、♯3150、#3250、#3750、#3950、ダイヤブラックA、ダイヤブラックN220M、ダイヤブラックN234、ダイヤブラックI、ダイヤブラックLI、ダイヤブラックII、ダイヤブラックN339、ダイヤブラックSH、ダイヤブラックSHA、ダイヤブラックLH、ダイヤブラックH、ダイヤブラックHA、ダイヤブラックSF、ダイヤブラックN550M、ダイヤブラックE、ダイヤブラックG、ダイヤブラックR、ダイヤブラックN760M、ダイヤブラックLP等が挙げられる。カーボンブラックの単粒子の大きさは、10〜100nmが好ましく、10〜50nmがより好ましい。
チタンブラックの例としては、TiO、TiO、TiNやこれらの混合物が好ましい。市販品として、三菱マテリアルズ(株)製の(商品名)12Sや13Mが挙げられる。チタンブラックの平均粒径は10〜100nmが好ましい。
黒鉛の例としては、カラーフィルタ用の遮光材料として、長径が1μm以下の黒鉛が好ましい。これにより、遮光パターンの輪郭形状が均一になり、シャープネスが良好になる。また、長径が20nm以上500nm以下のものが更に好ましい。
その他、(B)高分子分散剤、(C)重合性化合物、(D)重合開始剤及び(E)溶剤については、前述したカラーレジストと同様のものを使用できる。
本発明における酸素遮断層は、水又はアルカリ水溶液に分散又は溶解するものであればよく、酸素透過性の低いものが好ましい。
酸素遮断層は、水又はアルカリ水溶液に分散、溶解可能な樹脂成分を主に構成され、必要に応じて、界面活性剤等の他の成分を含んでいてもよい。前記中間層を構成する樹脂成分としては、公知のものの中から適宜選択でき、例えば、特開昭46−2121号公報や特公昭56−40824号公報に記載の、ポリビニルエーテル/無水マレイン酸重合体、カルボキシアルキルセルロースの水溶性塩、水溶性セルロースエーテル類、カルボキシアルキル澱粉の水溶性塩、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、各種のポリアクリルアミド類、各種水溶性ポリアミド、ポリアクリル酸の水溶性塩、ゼラチン、エチレンオキサイド重合体、各種澱粉及びその類似物からなる群の水溶性塩、スチレン/マレイン酸の共重合体、マレイネート樹脂、及びこれらを2種以上組合せたもの等が挙げられる。
次に、本発明におけるカラーフィルタの応用例について説明する。
本発明におけるカラーフィルタは、液晶表示素子に適用できる。液晶表示素子は、互いに対向し合う側の表面に導電層が設けられた2枚の基板間に液晶層が狭持され、導電層と基板との間に、既述のカラーフィルタ層と、液晶層側に凸となるように形成される配向制御用突起とが備えられる。なお、配向制御用突起は、必ずしも設ける必要はない。また、導電層上にはこれらを覆って配向膜を形成することもできる。
液晶表示素子の基本的な構成態様としては、(1)薄膜トランジスタ(以下、「TFT」という。)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、カラーフィルタ及び対向電極(導電層)を備えるカラーフィルタ側基板とをスペーサを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの、(2)カラーフィルタが前記駆動側基板に直接形成されたカラーフィルタ一体型駆動基板と、対向電極(導電層)を備える対向基板とをスペーサを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成されるもの等が挙げられる。
導電層としては、例えば、ITO膜;Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、Mo等の金属膜;SiO等の金属酸化膜などが挙げられ、中でも透明性のものが好ましく、ITO膜が特に好ましい。前記駆動側基板、カラーフィルタ側基板、対向基板は、その基材として、例えば、ソーダガラス板、低膨張ガラス板、ノンアルカリガラス板、石英ガラス板等の公知のガラス板、或いはプラスチックフィルム等を用いて構成される。
TFT等の駆動素子と画素電極とが配列形成された駆動側基板としては、例えば、互いに垂直に交わってマトリックス状に配設されたデータバスライン及びゲートバスラインと接続されたTFT、及びTFTを介してデータバスラインと接続する導電層が設けられたものなどが挙げられる。
前記態様のいずれにおいても、液晶表示素子を構成する基板の両方に導電層が形成され、該両導電層間に電圧が印可され、その間に狭持される液晶材料がその電圧に応じて配向状態を変化させ表示を行う。したがって、既述した構造体は、いずれの導電層の内側(導電層と基板の間)にも所望の形状、形態で形成することができる。
構成態様(1)の一例として、図10を参照して説明する。
一方の基板110は、カラーフィルタ側基板である。基板102の液晶層104に対向する側の表面には、カラーフィルタ層106、等ピッチで形成された断面台形の配向制御用突起112及び共通電極をなすITO膜(導電層)108が形成されている。更に、ITO膜108上には、配向膜(図示せず)が設けられる。
他方の基板110は、TFTを備える駆動側基板である。基板103の液晶層104に対向する側の表面には、TFT(図示せず)、等ピッチで形成された断面台形の配向制御用突起112(図2では1個のみ示す)、及び、該TFTのドレイン電極と接合するITO膜(導電層)109が形成されている。基板120には、ゲート電極をなすゲートバスライン(図示せず)が複数本形成されており、該ゲートバスラインに直交して複数本のデータバスライン(図示せず)が平行に形成され、これらゲートバスラインとデータバスラインの交点に対応して複数個のTFTが配列されている。更に、TFT、ITO膜109上には、配向膜(図示せず)が設けられる。基板110及び基板120の間には、液晶材料を封入してなる液晶層104が狭持され、配向制御用突起112は導電層108,109の内側から液晶層104側に凸に突起し、該凸面に沿って液晶分子122が配向している。
本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)黒色(K)レジストの調製
黒色(K)レジストは、まず表1に示す量のK顔料分散物1、MMPGACを秤量し、温度24℃(±2℃)で混合し、150rpmで10分間攪拌した。次いで、表1に示す量のメチルエチルケトン、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(BMGAC)、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスジエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン及び界面活性剤1を秤量し、温度25℃(±2℃)でこの順に添加し、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌した。なお、表1に記載の量は質量部である。また、表1に記載の各材料の組成は、以下のようになっている。
Figure 2008168225
(K顔料分散物1)
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) 13.1質量部
・分散剤1(下記化合物1) 0.65質量部
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72質量部
・MMPGAC 79.53質量部
Figure 2008168225
(バインダー2)
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比のランダム共重合物、分子量3.8万) 27質量部
・MMPGAC 73質量部
(DPHA液)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76質量部
・MMPGAC 24質量部
(界面活性剤1)
・下記化合物2 30質量部
・MEK 70質量部
Figure 2008168225
(2)赤色(R)レジストの調製
<混練分散処理>
下記RED組成Aの各成分をニーダーにて30分間混練した後、更に二本ロールにて高粘度分散処理を施し、分散物を得た。
(RED組成A)
・Pigment Red 254(商品名:Irgaphor Red B−CF、チバスペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 29質量部
・Pigment Yellow 139(商品名:Irgaphor Yellow 2R−CF、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製) 6質量部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、重量平均分子量Mw:10000)のMMPGAC溶液(固形分:50質量%) 22質量部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製) 2質量部
<微分散処理>
上記混練分散処理により得られた分散物に、下記RED組成Bの各成分を添加し、3000rpmの条件でホモジナイザーを用いて3時間撹拌した。得られた混合溶液を、0.3mmジルコニアビーズを用いたビーズ分散機(商品名:ディスパーマット、GETZMANN社製)にて4時間微分散処理を施した。
(RED組成B)
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/ 10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、重量平均分子量Mw:10000)のMMPGAC溶液(固形分:50質量%) 22質量部
・MMPGAC(沸点146℃)<その他の溶剤1> 200質量部
<高圧分散処理>
上記微分散処理により得られた混合溶液を減圧機構付高圧分散機(商品名:NANO−3000−10、日本ビーイーイー(株)製)を用いて、2000kg/cmの圧力下で流量500g/分で、分散処理を施した。該高圧分散処理を10回繰り返し、分散液を得た。
<赤色(R)レジストの調製>
上記高圧分散処理を10回繰り返して得られた分散液に、下記RED組成Cの各成分を添加し、撹拌混合して、赤色(R)レジストを調製した。
(RED組成C)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物) 23質量部
・4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン(光重合開始剤) 4質量部
・BMGAC(沸点186℃)<高沸点溶剤> 117質量部
・MEK(沸点80℃)<その他の溶剤2> 117質量部
・MMPGAC(沸点146℃)<その他の溶剤1> 126質量部
なお、本実施例で用いられる略号は以下の化合物を表す。
Figure 2008168225
(3)緑色(G)レジストの調製
実施例1において、RED組成A、B、Cをそれぞれ下記GREEN組成A、B、Cに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、緑色(G)レジストを調製した。
(GREEN組成A)
・Pigment Green 36(商品名:Rionol Green 6YK、東洋インキ製造(株)製) 28質量部
・Pigment Yellow 150(商品名:Bayplast Yellow 5GN 01 バイエル株式会社製) 14質量部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、重量平均分子量Mw:10000)のMMPGAC溶液(固形分:50質量%) 20質量部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製) 4質量部
(GREEN組成B)
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、重量平均分子量Mw:10000)のMMPGAC溶液(固形分:50質量%) 10質量部
・MMPGAC(沸点200℃未満の溶剤種;溶剤種1)<その他の溶剤1>
200質量部
(GREEN組成C)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物) 18質量部
・4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン(光重合開始剤) 4質量部
・1,3−BGDA(沸点232℃)(高沸点溶剤) 110質量部
・MEK(沸点80)(その他の溶剤2) 110質量部
・MMPGAC(沸点146℃)(その他の溶剤1) 110質量部
(4)青色(B)レジストの調製
実施例1において、RED組成A、B、Cをそれぞれ下記BLUE組成A、B、Cに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、青色(B)レジストを調製した。
(BLUE組成A)
・Pigment Blue 15:6(商品名:Rionol Blue ES、東洋インキ製造(株)製) 16質量部
・Pigment Violet 23(商品名:Hostaperm Violet RL−NF、クラリアントジャパン(株)製) 3質量部
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、重量平均分子量Mw:10000)のMMPGAC溶液(固形分:50質量%) 20質量部
・分散剤(商品名:Disperbyk−161、ビックケミー社製) 4質量部
(BLUE組成B)
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/エトキシメチルアクリレート(=75/15/10[質量比])共重合体(アルカリ可溶性樹脂、重量平均分子量Mw:10000)のMMPGAC溶液(固形分:50質量%) 10質量部
・MMPGAC(沸点200℃未満の溶剤種;溶剤種1)(その他の溶剤1)
200質量部
(BLUE組成C)
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合性化合物) 18質量部
・4−(o−ブロモ−p−N,N−(ジエトキシカルボニルアミノ)−フェニル)−2,6−ジ(クロロメチル)−s−トリアジン(光重合開始剤) 4質量部
・1,3−BGDA(沸点232℃)(高沸点溶剤) 80質量部
・MEK(沸点80)(その他の溶剤2) 80質量部
・MMPGAC(沸点146℃)(その他の溶剤1) 25質量部
(5)カラーフィルタの作製
(ブラック(K)画像の形成)
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置でクリーンエア下で60秒間洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で60秒間超音波洗浄した。その後、エアナイフを60秒間あてて水切りした後、該基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
該基板を冷却し23℃に温調後、上記表1の組成よりなる上記黒色(K)マトリクス用レジストK1を図2のスリット塗布装置10(減圧チャンバ68の減圧度は20mmHO)を用いて塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置:東京応化工業(株)製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性をなくした後、120℃3分間プリベークして膜厚2.0μmのブラックマトリクス層K1を得た。
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)で、基板とマスク(画像パターンを有する石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と該ブラックマトリクス層の間の距離を200μmに設定し、露光量300mJ/cmでパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、該ブラックマトリクス層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(KOH、ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製)を純水で100倍に希釈した液にて23℃で80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像し、パターニング画像を得た。引き続き、超純水を超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、更に超純水をシャワーノズルで両面から吹き付けて、付着している現像液や前記ブラックマトリクス層溶解物を除去し、エアナイフにて液切りを行い、ブラック(K)の画像を得た。引き続き、220℃で30分間熱処理した。熱処理後のブラック(K)の画像は高さ2.0μmであった。
(レッド(R)画素の形成)
前記ブラック(K)の画像を形成した基板に、実施例1で作製した赤色(R)レジストを用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みR画素を形成した。該熱処理済みR画素の膜厚は1.6μmであった。
(グリーン(G)画素の形成)
前記Kの画像とRの画素を形成した基板に、上記に記載の組成よりなる緑色(G)レジストを用い、前記ブラック(K)画像の形成と同様の工程で、熱処理済みG画素を形成した。該熱処理済みG画素の膜厚は1.6μmであった。
(ブルー(B)画素の形成)
このようにして、ブラック(K)、レッド(R)、及びグリーン(G)まで形成した基板について、以下のようにして、本発明に係る減圧チャンバ68の効果を確認した。
すなわち、上記組成の青色(B)レジストを用いて、スリット塗布装置30の減圧チャンバ68の減圧度を変えて塗布を行った。膜厚は1.6μmとした。なお、強制条件として、基板を予めベーク装置付近に4時間放置することにより、塗布液の液切れが発生しやすい表面状態にした。この結果を表3に示す。
Figure 2008168225
表3に示されるように、減圧チャンバ68により減圧した実施例1〜3では、塗布開始時から塗布終了に至るまで、筋状液切れの発生は少なく、特に減圧度が増すほど液切れは確実に発生しなくなることがわかった。
一方、減圧しなかった比較例1では、塗布開始時は問題なく塗れていたが、画素領域にさしかかると、筋状液切れが発生した。
以上のように、従来、上記筋状の液切れが発生した場合、UV照射洗浄を強化する方法や、カラーレジストの固形分濃度を低くする方法、塗布速度を下げる方法等が採られていた。しかし、UV照射洗浄の強化する方法や塗布速度を下げる方法では、処理効率を下げ、コストアップになっていた。また、カラーレジストの固形分濃度を低くする方法では、カラーレジストの使用量が多くなるためコストアップし、更に塗布後のハンドリング等でムラを発生しやすかった。
本発明では、減圧チャンバ68により減圧するという簡単な方法で、筋状液切れの本数を減らすことができる。本実施例では、実施例1、2では筋状液切れがゼロとはならなかったものの、低減することができるので、実際に1、2本程度故障が発生した場合は、実施例1、2でも充分な効果があるものと考えられる。また、筋状液切れが多く発生する場合でも、実施例3と同程度の減圧度にすることにより、筋状液切れを無くすことができることがわかった。
本発明におけるカラーマトリクスの形成工程の流れを説明するフローチャートである。 本発明に係るスリット塗布装置の概略構成を説明する斜視図である。 図2の基台の上面からみた模式図である。 図2の塗布ヘッドの構造を説明する分解斜視図である。 図2の塗布機構部の概略構成を説明する断面模式図である。 図5の塗布ヘッドの温調手段を説明する模式図である。 本発明に係るスリット塗布装置の動作を説明する模式図である。 本発明に係るスリット塗布装置の操作手順を説明するフローチャートである。 本発明に係るスリット塗布装置の別態様を説明する模式図である。 本発明における液晶表示素子の構成態様の一例を示す断面図である。
符号の説明
10…スリット塗布装置、12…基台、14…テーブル、16…基板、20…塗布機構部、22…塗布ヘッド、26…ヘッド保持フレーム、68…減圧チャンバ、70…ブロック、70a…減圧流路、72…減圧ブレード、74…パッキン、76…サイドプレート、78…減圧口、80…減圧ポンプ、82…加圧チャンバ、84…加圧ポンプ、86a…加圧流路、102…基板、104…液晶層、106…カラーフィルタ(層)、108…導電層

Claims (7)

  1. 塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に前記ビードを介して塗布液を塗布するスリット塗布方法において、
    前記基板を、基板保持盤上の凹部に前記基板と前記基板保持盤との面が面一になるように嵌め込んで保持する基板保持工程と、
    前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させて塗布液を塗布すると共に、前記塗布ヘッドと一体走行する減圧チャンバにより前記ビードの塗布ヘッド走行方向前方を減圧する減圧塗布工程と、
    を備えたことを特徴とするスリット塗布方法。
  2. 前記減圧チャンバは、該減圧チャンバの内部と外部との圧力差が1〜1000mmHOになるように減圧することを特徴とする請求項1に記載のスリット塗布方法。
  3. 塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に塗布液を前記ビードを介して塗布するスリット塗布方法において、
    前記基板を、基板保持盤上の凹部に前記基板と前記基板保持盤との面が面一になるように嵌め込んで保持する基板保持工程と、
    前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させて塗布液を塗布すると共に、前記塗布ヘッドと一体走行する加圧チャンバにより前記ビードの塗布ヘッド走行方向後方を加圧する加圧塗布工程と、
    を備えたことを特徴とするスリット塗布方法。
  4. 前記加圧チャンバは、該加圧チャンバの内部と外部との圧力差が1〜1000mmHOになるように加圧することを特徴とする請求項3に記載のスリット塗布方法。
  5. 塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に塗布液を前記ビードを介して塗布するスリット塗布装置において、
    前記基板を該基板との面が面一になるように嵌め込む凹部を備えた基板保持盤と、
    前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させる走行手段と、
    前記塗布ヘッドに一体形成され、前記ビードの塗布ヘッド走行方向前方を減圧する減圧チャンバと、
    前記減圧チャンバの減圧度を調整する減圧調整手段と、
    を備えたことを特徴とするスリット塗布装置。
  6. 塗布ヘッドのスリット先端から塗布液を流出させて板状の平坦な基板表面との隙間に塗布液のビードを形成すると共に、前記塗布ヘッドを走行させて前記基板表面に塗布液を前記ビードを介して塗布するスリット塗布装置において、
    前記基板を該基板との面が面一になるように嵌め込む凹部を備えた基板保持盤と、
    前記塗布ヘッドを前記基板の一端側から他端側に走行させる走行手段と、
    前記塗布ヘッドに一体形成され、前記ビードの塗布ヘッド走行方向後方を加圧する加圧チャンバと、
    前記加圧チャンバの加圧度を調整する加圧調整手段と、
    を備えたことを特徴とするスリット塗布装置。
  7. 板状で平坦な透明基板表面に黒、赤、青、緑のカラーパターンのうちの少なくとも1色を形成したカラーフィルタの製造方法において、
    前記透明基板表面にUV照射して該表面の有機物を分解するUV照射工程と、
    前記UV照射した透明基板表面を超純水で洗浄する湿式洗浄工程と、
    前記湿式洗浄した透明基板表面にカラーレジストの塗布液を、請求項1〜4の何れか1のスリット塗布方法により塗布する塗布工程と、
    前記塗布したカラーレジストに露光及び現像を行う露光・現像工程と、
    の各工程を少なくとも備え、
    前記塗布工程から前記露光・現像工程までを前記黒、赤、青、緑のカラーレジストごとに行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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