JP4480990B2 - カラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法 - Google Patents

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本発明は液晶ディスプレイ用大型基板に塗布する際に、流延塗布法を採用して好適に塗布することのできる液晶ディスプレイ用感光性樹脂組成物に関するものであり、特に、線状残痕(水平線状残痕及び垂直線状残痕を含む)、雲状残痕を生じることなく、基板内部の塗布均一性に優れており、基板周辺の膜厚偏差が低くて、且つアルカリ性現像液を用いて現像することができるカラーフィルター用感光性樹脂組成物に関するものである。
現在のカラーフィルター製造方法は、コストや品質を考慮して、染料法、印刷法、電着法及び顔料分散法の四種が主に用いられている。その中で顔料分散法によるカラーフィルターの製造方法は、ガラス基板表面の画素パターンを形成する部分を区画するように遮光層(又は遮光膜)を形成し、この基板上に、赤、青、緑の三原色の有機又は無機顔料が分散された感光性樹脂の液状組成物を塗布したのち、プリベーク、紫外線照射および現像処理を行うことにより、赤色、緑色および青色の三原色の画素アレイが同一基板上に形成されたカラーフィルタを得るものである。上記の顔料分散法用感光性組成物をガラス基板に塗布する際には、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布法を採用することができる。顔料分散法によって作製されたカラーフィルターは高い精密度や比較的優れた耐光性及び耐熱性を具えているので、現在ではカラーフィルター製造の主流となっている。
一方、液晶ディスプレイの製造において、基板サイズの大型化は必然の傾向であって、最初の320mm×400mmの第一世代基板から、370mm×470mmの第二世代基板、550mm×650mmの第三世代基板を経て、近年では、680mm×880mm〜730mm×920mmの第四世代基板が開発されるに至っている。基板サイズの大型化の目的としては、大型ディスプレイのニーズへの対応、製造コストの低減化等が挙げられる。今後、基板サイズの大型化に関する動向は、少なくとも一辺の長さが1000mm以上となる第五世代以上の基板に向かっており、かかる基板としては、例えば960mm×1100mm、1100mm×1250mm、1100mm×1300mm、1500mm×1800mm、1800mm×2000mm等が挙げられる。
基板のサイズが550mm×650mmの場合、感光性樹脂材料の塗布方式は回転塗布(Spin coating)が主流である。回転塗布の利点は膜厚の制御がし易いことであるが、一方、欠点としては感光性樹脂材料の利用効率が極めて低く、約90%以上の感光性樹脂材料が基板外に放出されること、且つ、感光性樹脂材料の利用効率が低減されるだけでなく基板上の膜厚精度も悪くなることが挙げられる。また、ガラス基板に回転塗布によりレジストを塗布する方法においては、遠心力によりレジストが拡散し、基板等の基材中心部は均一な膜厚が得られるが、基材の周辺部においては中心部に比ベて、厚膜になる傾向がある。また、基板の周辺部の不要なレジスト分を除去するために、洗浄装置を通して洗浄除去液等を用いる必要がある。依って、ガラス基板に回転塗布によりレジストを塗布する方法では、洗浄設備及び洗浄液等のコストが増えると同時に製造プロセスが繁雑で、稼働率が悪くなるという欠点がある。
基板サイズが730mm×920mm以上の場合には、感光性樹脂材料の使用量を節約するために、感光性樹脂材料の塗布方式は、回転塗布法から流延・回転塗布法(slit‐spin coating)に変更される。この方法では感光性樹脂材料を流延塗布法で基板に塗布し、次いで、基板を回転して感光性樹脂材料を基板上に均一に分布することができる。この流延・回転塗布方式の利点は、感光性樹脂材料の使用量が大幅に低減されて、材料の利用効率は約20%になる点であるが(回転塗布法において、材料の利用効率は約10%である)、基板の周辺部の不要のレジスト分を除去することができないため、洗浄設備及び洗浄液等のコストも増えるという欠点もある。
今後、基板サイズが大型化し、少なくとも一辺の長さが1000mm以上となった時には、感光性樹脂材料の使用効率を改良するために、感光性樹脂材料の塗布方式は“非回転塗布”の方式が使用されることが確実視されており、例えば、回転塗布を使わない流延塗布という方法(以下は流延塗布法と称す)の使用が検討されている。例えば非特許文献1には、流延塗布法を用いて基板の大型化に対応した第五世代のカラーフィルターの製造についての技術が述べられている。また、非特許文献2には、流延塗布装置を液晶ディスプレイ製造技術に応用したことが述べられている。
上述の流延塗布は回転塗布と異なり、感光性樹脂材料の利用効率が100%で、感光性樹脂材料の費用が大幅に低減されると共に、基板の周辺部の不要のレジスト分がなくなり、洗浄設備及び洗浄液等のコストが増えるという欠点が改良される。その結果、製造コストを有効に削減することができる。
しかし、流延塗布法を使用した場合には、線状残痕、雲状残痕が生じ易く、また基板内部の塗布均一性が悪くなって、基板周辺の膜厚偏差が高いという問題があることから、特に最近のテレビ、パソコン等の大型画面化の伴い画面全体の均一性を確保するということが困難になってきた。
株式会社テクノタイムズ社発行、2002年11月号の「月刊ディスプレイ」第36頁 工業調査会発行、2002年6月号別冊「電子材料」(日本語版)第107頁
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、感光性樹脂材料の利用効率を高める等により製造コストの増大を抑え、液晶ディスプレイ用大型基板に塗布する際に、線状残痕、雲状残痕を生じることなく、基板内部の塗布均一性に優れており、基板周辺の膜厚偏差が低くて、且つアルカリ性現像液を用いて現像ができるカラーフィルター用感光性樹脂組成物を提供することにある。
上記課題は、本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物により解決される。
即ち本発明は、流延塗布法により液晶ディスプレイ用大型基板に塗布される感光性樹脂組成物であって、該感光性樹脂組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)溶剤、及び(E)着色剤を含有し、25℃における粘度が2.0〜5.0cpsの範囲にあり、固形分の含量が10〜18重量%で、且つ、該感光性樹脂組成物は、液晶ディスプレイ用大型基板との接触角が25度以下であるカラーフィルタ用感光性樹脂組成物である。
また本発明では、(A)アルカリ可溶性樹脂、(B)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)溶剤及び(E)着色剤を含有するカラーフィルタ用感光性樹脂組成物であって、該感光性樹脂組成物は、25℃における粘度が2.0〜5.0cpsの範囲にあり、固形分の含量が10〜18重量%で、該感光性樹脂組成物を液晶ディスプレイ用基板に塗布した時の感光性樹脂組成物と液晶ディスプレイ用大型基板との接触角が25度以下であるカラーフィルタ用感光性樹脂組成物も提供し、上記課題を解決する。
本発明によれば、感光性樹脂材料を液晶ディスプレイ用大型基板に塗布する際、その利用効率を高め且つ製造コストの増大を抑えながらも、線状残痕、雲状残痕を生じることなく、基板内部の塗布均一性に優れており、基板周辺の膜厚偏差が低くて、且つアルカリ性現像液を用いて現像ができるカラーフィルター用感光性樹脂組成物を提供することができる。更に本発明により、大型化された基板の生産効率を第四世代の基板に比べて約2倍とすることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(A)アルカリ可溶性樹脂
本発明のアルカリ可溶性樹脂(A)はアルカリ性水溶液に可溶である樹脂を指し、例えばカルボキシル基を有する共重合体、フェノール−ノボラック樹脂等が挙げられる。
本発明における好ましいアルカリ可溶性樹脂は、カルボキシル基を含有する樹脂であり、特に、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー5〜50重量部と他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマー95〜50重量部との共重合体(以下、単に「カルボキシル基含有共重合体」という。)が好ましい。
上記のカルボキシル基含有不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロロアクリル酸、エチルアクリル酸及び桂皮酸等の不飽和モノカルボン酸類、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸及びシトラコン酸無水物等の不飽和ジカルボン酸(無水物)類、3価以上の不飽和多価カルボン酸(無水物)類等が挙げられる。これらのカルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル化合物;メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、テトラデシルメタクリレート、ヘキサデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ドコシルメタクリレート、エイコシルメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類;アミノエチルアクリレート、アミノエチルメタクリレート、アミノプロピルアクリレート、アミノプロピルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル類:グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル、メタクリルグリシジルエーテル等の不飽和エーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド、α-クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、マレイミド等の不飽和アミド或いは不飽和マレイミド類:1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ−n−ブチルアクリレート、ポリ−n−ブチルメタクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖末端にモノアクリロイル基あるいはモノメタクリロイル基を有するマクロモノマー類等を挙げることができる。これらの他の不飽和モノマーは、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前述のカルボキシル基含有共重合体としては、特に、(i)アクリル酸及び/又はメタクリル酸を含有するカルボキシル基含有不飽和モノマーと、(ii)メチルアクリレート、メチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、スチレンの群から選ばれる少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーとの共重合体が好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(A)の製造に使用される溶媒としては、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル、メチルエチルケトン及びアセトンを挙げることができる。これらの溶媒のうち、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル等が好ましい。前記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
アルカリ可溶性樹脂(A)の製造には一般的なラジカル重合開始剤を使用することができ、例えば2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ系化合物、ベンゾイルペルオキシド等の過酸化物を使用することができる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂(A)の重量平均分子量は、一般に3,000〜50,000、好ましくは4,000〜40,000、更に好ましくは4,500〜35,000である。アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することにより、アルカリ可溶性樹脂(A)の分子量を制御することができる。
(B)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物
本発明におけるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)の使用量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは5〜220重量部、更に好ましくは50〜160重量部である。
本発明におけるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)は、重合可能なエチレン性不飽和結合を1個以上有するモノマーからなる。エチレン性不飽和基を1個有するエチレン性不飽和化合物としては、例えばアクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7-アミノ-3,7-ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、tert-オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、テトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2-テトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2-テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2-テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2-トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N-ビニルピロリドン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エチレン性不飽和基を2個以上有するエチレン性不飽和化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(以下、「EO」と略記する。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(以下、「PO」と略記する。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物のうち、特に好ましいものとしてはトリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレートが挙げられる。
(C)光重合開始剤
本発明における光重合開始剤(C)の使用量は、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)100重量部に対して、好ましくは5〜60重量部、更に好ましくは10〜30重量部である。
かかる光重合開始剤(C)としては、アセトフェノン系化合物とビイミダゾール系化合物から選択することができる。この内、アセトフェノン系化合物としては、例えばp−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α'−ジメトキシアゾキシアセトフェノン、2,2'−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェノール〕、2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノンが挙げられる。
またビイミダゾール系化合物としては、例えば2-(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5,−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。これらの中で2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−(2−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体を併用した光重合開始剤の効果が比較的好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は更にベンゾフェノン系化合物の光重合開始剤を添加してもよく、かかるベンゾフェノン系化合物の光重合開始剤として具体的には、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルフォン、ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。その他に、ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類、ベンゾイン等のアシロイン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、2,4,6−トリメチル-ベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルベンジルホスフィン酸化物等のアシルホスフィン酸化物類、アントラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類、塩化フェナシル、トリブロムメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物、ジ−t−ブチルパーオキシド等の過酸化物がある。これらの中でベンゾフェノン系化合物が好ましく、特に4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの効果が最も優れている。
(D)溶剤
本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂は、その使用に際して、溶剤を配合して液状組成物として調製される。かかる溶剤は、前記(A)〜(C)成分を溶解できる必要がある。その溶剤(D)は、25℃における飽和蒸気圧が4.5mm-Hg以下、好ましくは4.0mmHg以下、更に好ましくは3.8 mmHg以下である。該溶剤の25℃における蒸気圧が4.5 mmHg以下であると感光性樹脂組成物を液晶ディスプレイ用大型基板に塗布した後に雲状残痕を生じにくい。
飽和蒸気圧の測定は、一般に公知の方法を使用できるが、本発明においてはトランスピレーション法(気体流通法)を用いることにより、当該溶剤(D)飽和蒸気圧をより正確に測定できる。
本発明における溶剤(D)の使用量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、通常、1,600〜3,300重量部、好ましくは1,700〜3,000重量部、更に好ましくは1,800〜2,700重量部である。
本発明の感光性樹脂組成物に使用される溶剤としては、エーテル類及びエステル類の溶剤を用いることができ、エーテル類としては、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。一方エステル類としては、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチルが挙げられる。これらの溶媒のうち、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3-エトキシプロピオン酸エチル等が好ましい。前記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(E)着色剤
本発明の着色剤(E)としては、従来公知の種々の無機顔料または有機顔料のような顔料等を用いることができる。無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物であり、具体的には鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン等の金属酸化物、及び上記金属の複合酸化物が挙げられる。
有機顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1, 3, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 20, 24, 31, 53, 55, 60, 61, 65, 71, 73, 74, 81, 83, 93, 95, 97, 98, 99, 100, 101, 104, 106, 108, 109, 110, 113, 114, 116, 117, 119, 120, 126, 127, 128, 129, 138, 139, 150, 151, 152, 153, 154, 155, 156, 166, 167, 168, 175
C.I. Pigment Orange 1, 5, 13, 14, 16, 17, 24, 34, 36, 38, 40, 43, 46, 49, 51, 61, 63, 64, 71, 73
C.I. Pigment Red 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 21, 22, 23, 30, 31, 32, 37, 38, 40, 41, 42, 48:1, 48:2, 48:3, 48:4, 49:1, 49:2, 50:1, 52:1, 53:1, 57, 57:1, 57:2, 58:2, 58:4, 60:1, 63:1, 63:2, 64:1, 81:1, 83, 88, 90:1, 97, 101, 102, 104, 105, 106, 108, 112, 113, 114, 122, 123, 144, 146, 149, 150, 151, 155 ,166, 168, 170, 171, 172, 174, 175, 176, 177, 178, 179, 180, 185, 187, 188, 190, 193, 194, 202, 206, 207, 208, 209, 215, 216, 220, 224, 226, 242, 243, 245, 254, 255, 264, 265
C.I. Pigment Violet 1, 19, 23, 29, 32, 36, 38, 39
C.I. Pigment Blue 1, 2, 15, 15:3, 15:4, 15:6, 16, 22, 60, 66
C.I. Pigment Green 7, 36, 37
C.I. Pigment Brown 23, 25, 28
C.I. Pigment Black 1, 7 等が挙げられる。
前記顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における着色剤(E)の使用量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは20〜500重量部、更に好ましくは50〜400重量部である。
本発明における着色剤は、所望により、分散剤とともに使用することができる。このような分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を挙げることができる。前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類のほか、以下商品名で、KP(信越化学工業社製)、SF−8427(東レ・ダウコーニング・シリコーン社)、ポリフロー(共栄社油脂化学工業社製)、エフトップ(トーケムプロダクツ社製)、メガファック(大日本インキ化学工業社製)、フロラード(住友スリーエム社製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物においては、その塗布性能を高めるためにも界面活性剤を使用することができる。界面活性剤の使用量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、通常、0〜6重量部、好ましくは0〜3重量部である。その界面活性剤の例は、前述の着色剤と共に使用し得る分散剤の項で述べた界面活性剤と同様である。
本発明の組成物には、必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、本発明のアルカリ可溶性樹脂(A)以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、架橋剤および希釈剤等を配合することができる。本発明において、かかる添加物の使用量はアルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、通常、0〜10重量部、好ましくは0〜6重量部、更に好ましくは0〜3重量部である。
これら添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤、及びポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の、カルボキシル基含有アルカリ可溶性樹脂(A)以外の高分子化合物、及びビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤、及び2,2-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,6-ジ-t-ブチルフェノール等の酸化防止剤、及び2-(3-t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤、商品名エピコート1031S(ジャパンエポキシレジン社)等のエポキシ系化合物又は樹脂からなる架橋剤、商品名RE801、RE802(帝国インキ社)のような希釈剤を挙げることができる。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、25℃における粘度が2.0〜5.0cps、好ましくは2.0〜4.5cps、更に好ましくは2.5〜4.0cpsである。その粘度が2.0cps未満であると塗布後に雲状残痕を生じやすく、且つ基板内部の塗布均一性が悪くなる。一方その粘度が5.0cpsを超えると塗布後に線状残痕を生じやすい。上記感光性樹脂組成物の粘度の測定方法は、25℃の恒温下でE型回転粘度計にて回転数6rpmの条件で測定した。また、本発明の感光性樹脂組成物の粘度は、アルカリ可溶性樹脂(A)、溶剤(D)及び添加物の種類と使用量により調整又は制御することができる。
本発明のカラーフィルター用感光性樹脂組成物は、その固形分含量が、通常、10〜18重量%、好ましくは11〜17重量%、更に好ましくは12〜16重量%である。固形分含量が10重量%未満であると、塗布後に雲状残痕を生じやすく、且つ、基板内部の塗布均一性が悪くなる。固形分含量が18重量%を超えると、塗布後に線状残痕を生じやすい。本発明において、固形分の測定方法は加熱法で測定することができる。本発明において、固形分の含量は溶剤(D)、アルカリ可溶性樹脂(A)、エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)及び前記添加物の種類と使用量により、調整又は制御することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、液晶ディスプレイ用大型基板との接触角が、通常、25度以下、好ましくは5〜22度、更に好ましくは7〜20度である。その接触角が25度を超えると、基板内部の塗布均一性が悪くなり、且つ基板周辺の膜厚偏差が高くなる。特に当該接触角が5〜22度範囲内にあると、基板周辺の膜厚偏差現象(膜厚偏差が高くなる現象)が生じなくなる。この接触角は、液滴法(Sessile Drop法)により測定することができ、より具体的には、大型ガラス基板に感光性樹脂組成物を滴下し、滴下後、30秒後の角度を接触角計(協和界面科学株式会社製CA−VP150型接触角計)を用いることで測定することができる。本発明において、該接触角は、溶剤の選択、アルカリ可溶性樹脂(A)の種類、及び適当の界面活性剤又は希釈剤のような添加剤を添加することによって調整又は制御することができる。本発明において、かかる希釈剤を使用する場合には、その使用量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは6重量部以下、更に好ましくは3重量部以下である。
本発明の組成物は、上記成分(A)〜(C)及び (E)、さらに必要に応じて用いられるその他の界面活性剤、密着促進剤等の添加剤を、溶剤(D)と混合し、各種の混合機、分散機を使用して混合分散することによって調製することができる。得られた組成物を、大型基板に流延塗布によって塗布し、プレベークにより溶剤を除去することによって感光性樹脂組成物層を形成する。プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合によっても異なるが、通常70℃〜90℃で1分〜15分間程度である。プレベークした後、感光性樹脂組成物層に所定のパターンマスクを介して露光してから、例えば、23±2℃の現像液で通常は30秒〜5分現像して不要な部分を除去することにより、所定パターンを形成する。露光の際に使用される光線としてはg線、h線、i線等の紫外線が好ましい。紫外線照射装置としては高圧水銀灯、メタルハライドランプを用いることができる。
大型基板としては、例えば液晶ディスプレイ等に用いられる無アルカリ性ガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス及びこれらのガラスに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等が挙げられる。これらの基板は、一般的に各画素を隔離するブラックマトリックス(遮光膜)が形成されている。また、上記の大型基板とは、その基板の少なくとも一辺の長さが800mm或は800mm以上のものであって、好ましくは少なくとも一辺の長さが1000mm或は1000mm以上であり、これらの大型基板において、本発明に係るカラーフィルタ用感光性樹脂組成物は、より好適に使用することができる。但しこのことは、本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を、上記大型基板以外の基板、即ち、全ての一辺の長さが800mmを超えない基板に使用することを妨げるものではない。本発明のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物は、かかる全ての一辺の長さが800mmを超えない基板に使用する場合であっても、感光性樹脂材料の利用効率を高め且つ製造コストの増大を抑えながらも、線状残痕(水平及び垂直線状残痕を含む)、雲状残痕を生じさせることなく、基板内部の塗布均一性に優れ、基板周辺の膜厚偏差が低くて、且つ流延塗布法に適合することができる。
また、現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5,4,0〕-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解させたアルカリ性水溶液を使用することができる。なおこのようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に、現像後に水で洗浄し、更に圧縮空気や圧縮窒素で風乾することによって、パターンを形成することができる。その後このパターンを、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により、所定温度、例えば150℃〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5分〜60分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理(ポストベーク)をすることによって、目的とする画素パターンを得ることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
〔アルカリ可溶性樹脂(A)の合成例〕
<合成例a>
窒素ガス雰囲気の下で、窒素ガス導入口、攪拌器、加熱器、冷却管および温度計を備えた1000mlの4ツ口フラスコに、メタクリル酸モノマー(以下はMAAと称す)25重量部、ベンジルメタクリレート単量体(以下はBzMAと称す)50重量部、メチルアクリレート単量体(以下はMAと称す)25重量部及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(以下はPGMEAと称す)240重量部をフィードした。各モノマーのフィード方式は一括添加方式とした。この4ツ口フラスコの内容物が攪拌されている状態でオイルバスの温度を100℃まで上げた。そして2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル(AMBN)2.4重量部をジエチレングリコールジメチルエーテル(Diglyme)20重量部に溶かし、該溶液の5等分の量を一時間ごとに4ツ口フラスコ内に添加した。溶液の温度を100℃に上昇させ、この温度を6時間保持し、重合完成後に、4ツ口フラスコから重合体を取出して、溶剤を揮発し、樹脂重量平均分子量(Mw)が20,054であるアルカリ可溶性樹脂aを得た。
<合成例b〜e>
単量体の種類及び用量、重合開始剤の用量を変えた以外、合成例aと同様の操作方法によりアルカリ可溶性樹脂b〜eを得て、その分子量を評価した。製造条件及び得られた樹脂の重量平均分子量を表1に示す。
〔感光性樹脂組成物の調製〕
<実施例1〜8及び比較例1〜6>
上述の合成例a〜eで得られたアルカリ可溶性樹脂(A)100重量部(固形分)を使って、表2に示す成分、即ちエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物(B)と、光重合開始剤(C)と、着色剤(E)と、その他の添加剤とを混合し、溶剤(D)に溶解、混合させて、感光性樹脂組成物の溶液を調製した。
〔評価の方式〕
表2の各種感光性樹脂組成物を振動かき混ぜ機で混合して、しかる後に流延塗布により1100mm×960mmの大型ガラス基板に15μmの塗膜を塗布し、そして85℃で5分間プレベーキングした後、感光性樹脂組成物の塗膜を得て、その塗膜を以下の評価項目について評価し、その結果を表2に示した。そしてこの感光性樹脂組成物塗膜に、所定のパターンマスクを介して紫外線(露光機Canon PLA-501F)300mJ/cm2を照射して、23℃の現像液に2分間浸漬した後、純水でリンスした。これらの操作により、不要な部分は除去され、更に200℃で40分間ポストベークしてガラス基板上に画素パターンを得た。そして以下の評価項目に従って評価し、その結果を表3に示した。
〔評価項目〕
「粘度」 感光性樹脂組成物の粘度を25℃の恒温下でE型回転粘度計(東京精密社製)にて回転数6rpmの条件下で測定した。表2に示す値の単位はセンチポアズ(cps)である。。
「固形分」 感光性樹脂組成物5ccをアルミニウム盤に滴下し、220℃、30分間の乾燥処理をした。その乾燥前後の重量差により、固形分を計算した。表2に示す値の単位は重量%である。
「接触角」 液滴法により、感光性樹脂組成物を大型ガラス基板に滴下して、滴下30秒後の角度を接触角計(協和界面科学株式会社製CA−VP150型接触角計)を用いて測定した。表2に示す値の単位は度である。
「飽和蒸気圧」 トランスピレーション法(気体流通法)を用いて25℃にて測定した。表2に示す値の単位はmmHgである。
「線状残痕」 流延塗布法により、感光性樹脂組成物を1100mm×960mmの大型ガラス基板に塗布し、且つ85℃で5分間プレベーキングした後、感光性樹脂組成物の塗膜を得た。そして、ナトリウムランプを用いて、“線状残痕”の現象を目視で検査し、以下の基準に従って評価した。その結果を表3に示す。線状残痕は水平線状残痕及び垂直線状残痕を含んでおり、その形状は図1に示した様に現れる。
○:線状残痕無し
△:線状残痕が少しあるが顕著ではない
×:線状残痕有り
「雲状残痕」 流延塗布法により、感光性樹脂組成物を1100mm×960mmの大型ガラス基板に塗布し、且つ85℃で5分間プレベーキングした後、感光性樹脂組成物の塗膜を得た。そして、ナトリウムランプを用いて、“雲状残痕”の現象を目視で検査し、以下の基準に従って評価した。その結果を表3に示す。雲状残痕の形状は図1に示したように現れる。
○:雲状残痕無し
△:雲状残痕が少しあるが顕著ではない
×:雲状残痕有り
「基板内部の塗布均一性」 流延塗布法により、感光性樹脂組成物を1100mm×960mmの大型ガラス基板にを塗布し、且つ85℃で5分間プレベーキングした後、感光性樹脂組成物の塗膜を得た。Tencor社製のα−step型の針接触式測定器を用いて塗膜の膜厚を測定した。この膜厚の測定点を図2に示す。
そしてFT(avg)として、9つの測定点、即ち(x[mm],y[mm])が、(240,275),(480,275),(720,275),(240,550),(480,550),(720,550),(240,825),(480,825),(720,825)の位置における膜厚の平均値を得、FT(x,y)maxとして前記9つの測定点における膜厚の中の膜厚最大値を得、FT(x,y)minとして前記9つの測定点における膜厚の中の膜厚最小値を得て、これらの値に基づく下式の算定結果から、以下の基準により基板内部の塗膜均一性を評価した。その評価結果を表3に示す。
式1
Figure 0004480990

○:3%未満
△:3〜5%
×:5%を超える
「基板周辺の膜厚偏差」 前記「基板内部の塗布均一性」の評価と同じようにTencor社製のα−step型の針接触式測定器を用いて9つの測定点における膜厚の平均値(FT(avg))を得、またFT(edge)として、基板周辺(x[mm],y[mm])が (10,550)の位置における膜厚を得て、これらの値に基づく下式の算定結果として得られる値の絶対値から、以下の基準により基板周辺の膜厚偏差を評価した。その評価結果を表3に示す。
式2
Figure 0004480990

○:3%未満
△:3〜5%
×:5%を超える
Figure 0004480990
Figure 0004480990

B-1 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
B-2 ジペンタエリスリトールテトラアクリレート
B-3 PO変性グリセロールトリアクリレート
C-1 2-ベンジル-2-N,N,-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン
C-2 4,4’-ビス (ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
C-3 2,2’-ビス(2-クロロアミノ)-4,4’,5,5’-テトラフェニルビイミダゾール
E-1 Pigment Red CI254
E-2 Pigment Green G36
E-3 Pigment Blue B15:6
Diglyme ジエチレングリコールジメチルエーテル
PGMEA プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
EEP 3-エトキシプロピオン酸エチル
n-BA n-ブチルアセテート
界面活性剤-1 商品名フロラード(住友スリーエム社製)
界面活性剤-2 商品名SF-8427(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)
密着促進剤-1 3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
架橋剤-1 商品名1031S(ジャパンエポキシ社製)
希釈剤-1 商品名RE801(帝国インキ社製)
Figure 0004480990
線状残痕及び雲状残痕を示す略図 膜厚の測定点を示す略図

Claims (6)

  1. カラーフィルタ用感光性樹脂組成物を流延塗布法により液晶ディスプレイ用大型基板に塗布する方法であって、当該カラーフィルタ用感光性樹脂組成物は、
    (A)アルカリ可溶性樹脂、
    (B)エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、
    (C)光重合開始剤、
    (D)溶剤、及び
    (E)着色剤を含有し、
    25℃における粘度が2.0〜5.0cpsの範囲にあり、固形分の含量が10〜18重量%で、且つ、該感光性樹脂組成物は、液晶ディスプレイ用大型基板との接触角が7〜22度で、
    該液晶ディスプレイ用大型基板が、無アルカリ性ガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラスおよび石英ガラスからなる群から選ばれるものであるカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法。
  2. 前記溶剤(D)は、25℃における飽和蒸気圧が4.5mm-Hg以下である請求項1記載のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法。
  3. 前記アルカリ可溶性樹脂(A)は、1個又は1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーと他の共重合可能なエチレン性不飽和モノマーとの共重合体である請求項1記載のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法。
  4. 前記感光性樹脂組成物は、25℃における粘度が2.0〜4.5cpsの範囲にある請求項1記載のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法。
  5. 前記感光性樹脂組成物は、固形分の含量が11〜17重量%である請求項1記載のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法。
  6. 前記液晶ディスプレイ用大型基板は、その基板の少なくとも一辺の長さが800mm或は800mm以上である請求項1記載のカラーフィルタ用感光性樹脂組成物を塗布する方法。
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