JP2005255753A - 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ、および液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 粘度が4cP以下であり、かつ全硬化性樹脂組成物中に占める総固形分の割合が18重量%以下であり、好ましくは、シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を総固形分に対して0.05重量%以上0.25重量%以下含み、且つ、(A)硬化性樹脂組成物の表面張力(dyne/cm)と(B)溶媒成分単独での表面張力(dyne/cm)が下式(I)で表されることを特徴とするダイコート用硬化性樹脂組成物、及びこれを用いて製造されたカラーフィルター基板、及び液晶表示装置。
1≦{(B)−(A)}≦3 ………(I)
Description
以下に、顔料分散法の概要を説明する。通常、最初に、ガラス基板などの透明支持体上に、クロムや酸化クロムなどの金属遮光膜によりブラックマトリックスを形成し、次いで、例えば赤色の顔料を分散させた感光性樹脂組成物(カラーレジスト)をスピンコート法などにより全面に塗布し、マスクを介して露光する。露光後に現像を行うと、赤色の画素が得られる。青色、緑色の画素についても同様の手法によって、3色の画素が形成される。各画素間は、ブラックマトリックス部が凹(へこ)みとなるので、平滑化のために表面をエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂などの透明樹脂の保護膜で被覆するが、この保護膜は設けない場合もある。更に、保護膜上にスパッタリングや真空蒸着などで、ITO膜などの透明導電膜を形成する。また、最近では、ブラックマトリックスを形成する際にも、顔料分散法が採用されることが多い。具体的には、黒色顔料を分散させた感光性樹脂(ブラックレジスト)を塗布、露光、現像させて作成される。
長線上での経験的な設計に留まっており、薄膜ダイコートに特有の塗布筋や液切れ、塗布ムラの発生を防止する具体的な方法は認識されていなかった。
(2)上記(1)に記載の硬化性樹脂組成物であって、非イオン系界面活性剤を総固形分に対して0.05重量%以上0.25重量%以下含み、且つ、(A)硬化性樹脂組成物の表面張力(dyne/cm)と(B)該組成物に含まれる溶媒成分単独での表面
張力(dyne/cm)が下式(I)で表されることを特徴とするダイコート用硬化性樹脂組成
物。
(3)透明基板上に上記(1)又は(2)に記載の硬化性樹脂組成物をダイコート法により塗布する工程を含むカラーフィルターの製造方法。
(4)上記(3)に記載のカラーフィルターの製造方法であって、塗布膜厚が1.2μm以下であるカラーフィルター基板。
(5)上記(3)又は(4)に記載の方法により得られたカラーフィルター。
(6)上記(5)に記載のカラーフィルターを用いて形成された液晶表示装置。
[本発明の硬化性樹脂組成物]
[1]本発明の硬化性着色組成物の粘度
本発明の硬化性樹脂組成物の粘度は4cP以下であることが特徴である。粘度を本発明の範囲内とすることで、ダイコート塗布法において、塗布限界速度を上げた場合でも液切れがなく、また、ダイリップ先端の不均一に起因する塗布筋のないカラーフィルタを形成することが出来る。塗布限界速度とは、定常塗布部において液切れによるストライプ状の塗布膜形成とならずに一様な塗布が可能な上限の塗布速度をいい、通常、0.1m/秒、好ましくは0.2m/秒、更に好ましくは0.3m/秒である。
また、上記理由から、硬化性樹脂組成物の粘度は4cP以下であり、3.5cP以下であることが更に好ましい。また、通常、1.5cP以上であり、2cP以上であることが好ましく、2.5cP以上であることが更に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物の(A)硬化性樹脂組成物の表面張力(dyne/cm)と(B)
該組成物に含まれる溶媒成分単独での表面張力(dyne/cm)は下式(I)で表されるもの
であることが好ましい。
表面張力が上記範囲内にある硬化性樹脂組成物は界面活性剤が適度に表面張力勾配を緩和するので、塗布筋の発生防止に加え、ムラの平坦化を解消することが出来る。
[3]本発明の硬化性着色組成物の構成成分および組成
本発明に係る硬化性樹脂組成物は、色材{以下、単に(a)成分と略称する}、溶剤成分
{以下、単に(b)成分と略称する}、バインダ樹脂{以下、単に(c1)成分と略称する}お
よび/またはその単量体{以下、単に(c2)成分と略称する}などを含有し、要すればさらに、光重合開始剤系{以下、単に(d)成分と略称する}、(a)成分ないし(d)成分以外の他
の添加物{以下、単に(e)成分と略称する}などが含有していてもよい。
顔料、有機顔料のいずれでもよい。無機顔料としては、例えば、硫酸バリウム、硫酸鉛、酸化チタン、黄色鉛、ベンガラ、酸化クロム、カーボンブラックなどが挙げられる。
は、C.I.ピグメントイエロー1、3、4、5、6、12、13、14、16、17、18、20、24、55、65、73、74、81、83、86、87、93、94、95、97、98、100、101、108、109、110、113、116、117、120、123、125、128、129、133、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、156、166、168、169、170、171、172、173、175などである。
アゾ系染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー11、C.I.アシッドオレンジ7、C.I.アシッドレッド37、C.I.アシッドレッド180、C.I.アシッドブルー29、C.I.ダイレクトレッド28、C.I.ダイレクトレッド83、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトグリーン28、C.I.ダイレクトグリーン59、C.I.リアクティブイエロー2、C.I.リアクティブレッド17、C.I.リアクティブレッド120、C.I.リアクティブブラック5、C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.ディスパースレッド58、C.I.ディスパースブルー165、C.I.ベーシックブルー41、C.I.ベーシックレッド18、C.I.モルダントレッド7、C.I.モルダントイエロー5、C.I.モルダントブラック7など挙げられる。
この他、フタロシアニン系染料として、例えば、C.I.パッドブルー5などが、キノンイミン系染料として、例えば、C.I.ベーシックブルー3、C.I.ベーシックブルー9などが、キノリン系染料として、例えば、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.アシッドイエロー3、C.I.ディスパースイエロー64などが、ニトロ系染料として
、例えば、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドオレンジ3、C.I.ディスパースイエロー42などが挙げられる。
で選ぶものとする。この範囲の中では、10〜70重量%が好ましく、中でも20〜60重量%がより好ましい。
場合により配合した(d)成分および(e)成分などを溶解または分散させ、粘度を調節するように機能する。
(b)成分としては、グリコールエーテル類および/またはアルコキシエステル類が挙げ
られる。グリコールエーテル類の具体例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
ってもよい。
本発明に係る硬化性樹脂組成物全体に占める、(b)成分の含有量は、総固形分の割合(
濃度)に応じて、82重量%以上の範囲で適宜設定される。(b)成分の含有量が少なすぎ
ると、硬化性樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎて塗布用途に供するには不適当となる。(b)成分が多すぎると、(a)成分、(c)成分などが少なくなり過ぎて塗布膜を形成するには不
適当である。好ましい割合は、84〜98重量%の範囲であり、さらに好ましいのは84〜95重量%、中でも84〜90重量%の範囲が特に好ましい。
の硬化性組成物として使用する場合を例にして説明する。(c1)成分(バインダ樹脂)を単独で使用する場合は、目的とする画素画像の形成性や性能、採用したい製造方法などを考慮し、それに適した種類の(c1)成分を適宜選択する。(c1)成分を(c2)成分(単量体)と併用する場合は、カラーフィルタ用の硬化性樹脂組成物の改質、硬化後(特に光硬化後)の物性、例えば(b)成分との相溶性、硬化性樹脂組成物の基板上での皮膜形成性、基板との
接着性、塗布膜の現像性などが改善される。
、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類、(メタ)アクリル酸にε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラクトン類を付加させた化合物類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリルなどのアクリロニトリル類、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、Nーメタクリロイルモルホリン、N,Nージメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類、酢酸ビニル、バーサチック酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどの酸ビニル類などが挙げられる。
レン、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、メトキシフェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリルスルホアミドなどのフェニル基を有する単量体が挙げられる。(c12)単量体群としては、(メタ)アクリル酸、または、コハク酸(2−(メタ)
アクリロイロキシエチル)エステル、アジピン酸(2−アクリロイロキシエチル)エステル、フタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステル、ヘキサヒドロフタル酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステル、マレイン酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)エステルなどのカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。共重合体は、(c11)単量体群を10〜98モル%、好ましくは20〜8
0モル%、より好ましくは30〜70モル%とし、(c12)単量体群を2〜90モル%、好
ましくは20〜80モル%、より好ましくは30〜70モル%の割合とするのが好ましい。
(c1)成分の側鎖にエチレン性二重結合を導入する方法としては、例えば、特公昭50−34443号公報、特公昭50−34444号公報などに記載されている方法、すなわち、(1)アクリル系樹脂が有するカルボキシル基に、グリシジル基やエポキシシクロヘキシ
ル基と(メタ)アクリロイル基とを併せ持つ化合物を反応させる方法、(2)アクリル系樹
脂が有する水酸基にアクリル酸クロライドなどを反応させる方法、などが挙げられる。
ましくは5〜40モル%に、エチレン性二重結合を有する化合物を結合させる方法によるのが好ましい。また、カルボキシル基の好ましい含有量は、酸価として5〜200の範囲である。酸価が少なすぎるとアルカリ性現像液に不溶となり、また、酸価が多すぎると現像感度が低下することがあり、いずれも好ましくない。
上記(c1)成分の割合は、本発明に係る硬化性樹脂組成物における総固形分中、10〜80重量%の範囲で選ぶのが好ましく、中でも、20〜70重量%が特に好ましい。(a)成
分と(c1)成分との界面の親和性を改良する目的で、シランカップリング剤を配合することができる。シランカップリング剤の割合は、総固形分中の1〜10重量%の範囲で選ぶのが好ましい。
ようなエチレン性二重結合を有する化合物である。なお、本発明において「単量体」とは、いわゆる高分子物質に相対する意味であり、狭義の単量体の外に、二量体、三量体、オリゴマーなども含む意味である。
不飽和カルボン酸と多価カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られるエステル類は、必ずしも単一物である必要はなく、混合物であってもよい。代表例としては、アクリル酸、フタル酸およびエチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸およびジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、テレフタル酸およびペンタエリスリトールの縮合物、アクリル酸、アジピン酸、ブタンジオールおよびグリセ
リンの縮合物などが挙げられる。
上記(c2)成分の割合は、本発明に係る硬化性樹脂組成物における総固形分中、10〜80重量%の範囲で選ぶのが好ましい。中でも、20〜70重量%の範囲が特に好ましい。
する必要がある。なお、本発明において「(d)成分光重合開始剤系」とは、光重合開始剤
{以下、(d1)成分と略称する}に加速剤{以下、(d2)成分と略称する}、増感色素{以下、(d3)成分と略称する}などの付加剤が併用されている混合物を意味する。
合性層上よりパターンマスクを介して画像露光されるため、紫外光線〜可視光線に感度を発揮する化合物を意味し、画像露光に際しては、それに相当する露光光源を使用するのが好ましい。また、赤色、緑色、青色の各光重合性層においても、各色のパターンマスクを介した露光やその他の方法により、前記ブラックマトリクスパターン間に、赤色、緑色、青色の画素画像パターンを形成するため、ブラックマトリクスパターンの場合と同様、(d)成分としては、紫外光線〜可視光線に感度を発揮する化合物、中でも450nm以下、特
に400nm以下の波長に分光感度を発揮する化合物が好ましい。
開昭61−151197号公報などに記載されている、チタノセン化合物を含むメタロセン化合物や、特開平10−39503号公報に記載されているヘキサアリールビイミダゾール誘導体、ハロメチル−s−トリアジン誘導体、N−フェニルグリシン等のN−アリール−α−アミノ酸類、N−アリール−α−アミノ酸塩類、N−アリール−α−アミノ酸エステル類などのラジカル活性剤が挙げられる。
息香酸エチルエステルなどのN,N−ジアルキルアミノ安息香酸アルキルエステル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールなどの複素環を有するメルカプト化合物、および脂肪族多官能メルカプト化合物などが挙げられる。(d1)成分および(d2)成分は、それぞれ二種類以上の混合物であってもよい。
91年、3月1日号、vol.20、No.4)の第16〜26頁に記載されている、ジアルキ
ルアセトフェノン系、ベンゾイン、チオキサントン誘導体などの他、特開昭58−403023号公報、特公昭45−37377号公報などに記載されている、ヘキサアリールビイミダゾール系、S−トリハロメチルトリアジン系、特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報などに記載されている、チタノセンとキサンテン色素、アミノ基またはウレタン基を有する付加重合可能なエチレン性飽和二重結合含有化合物を組合せた系、などが挙げられる。
があり、反対に著しく高いと未露光部分の現像液に対する溶解性が低下し、現像不良の原因となることがあるので、本発明に係る硬化性樹脂組成物における総固形分中、0.1〜30重量%の範囲で選ぶのが好ましい。中でも0.5〜20重量%が好ましく、より好ましいのは0.7〜10重量%である。
じた(d3)成分(増感色素)を配合することができる。これら(d3)成分としては、特開平4−221958号公報、特開平4−219756号公報などに記載されているキサンテン色素、特開平3−239703号公報、特開平5−289335号公報などに記載されている複素環を有するクマリン色素、特開平3−239703号公報、特開平5−289335号公報などに記載されている3−ケトクマリン化合物、特開平6−19240号公報に記載されているピロメテン色素、その他、特開昭47−2528号公報、特開昭54−155292号公報、特公昭45−37377号公報、特開昭48−84183号公報、特開昭52−112681号公報、特開昭58−15503号公報、特開昭60−88005号公報、特開昭59−56403号公報、特開平2−69号公報、特開昭57−168088号公報、特開平5−107761号公報、特開平5−210240号公報、特開平4−288818号公報などに記載されているジアルキルアミノベンゼン骨格を有する色素などを挙げることができる。
本発明に係る硬化性樹脂組成物には、前記したとおり、必要に応じさらに、(e)成分[(a
)成分ないし(d)成分以外の成分}を配合できるが、(e)成分としては、熱重合防止剤{以
下、(e1)成分と略称する}、可塑剤{以下、(e2)成分と略称する}、分散剤{以下、(e3)成分と略称する}、分散助剤{以下、(e4)成分と略称する}、界面活性剤{以下、(e5)成分と略称する}、保存安定剤、表面保護剤、平滑剤、塗布助剤、密着向上剤、塗布性向上剤、現像改良剤、シランカップリング剤などを添加することができる。(e1)成分としては、例えば、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ピロガロール、カテコール、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、β−ナフトールなどが挙げられる。これら(e1)成分の配合量は、硬化性樹脂組成物中の総固形分に対し、0〜3重量%の範囲で選ぶのが好ましい。
次に、本発明に係るカラーフィルタ用硬化性樹脂組成物を調製する方法を説明する。まず、(a)成分と(b)成分とを各所定量秤量し、分散処理工程において、(b)成分に(a)成分を
分散させて液状の硬化性樹脂組成物(インク状物)とする。この分散処理工程では、ペイントコンディショナー、サンドグラインダー、ボールミル、ロールミル、ストーンミル、ジェットミル、ホモジナイザーなどを使用することができる。この分散処理により(a)成
分が微粒子化されるため、硬化性樹脂組成物の塗布特性が向上し、透過光の透過率が向上したカラーフィルタが得られる。
、(e4)成分]、およびサンドグラインダーの装置の大きさなどにより適正時間が異なるた
め、適宜調整する必要があるが、時間が短すぎると(a)成分が充分に微粒子化されないた
め光学特性が悪化し、時間が長すぎると(a)成分が過度に微粒子化されて粘度が増大し、
塗布筋が発生し易くなる傾向があるため、いずれも好ましくない。
類、(c1)成分量、(c1)成分量と(c2)成分量の比、(e3)成分の種類、(e4)成分の種類等によって、分散時間、(e3)成分量、(e4)成分量を適宜調整し、過度な分散を行うことなく、適度な分散状態を実現することが重要である。
本発明の第二発明に係るカラーフィルタは、透明基板上に、本発明の硬化性樹脂組成物により形成された画素またはブラックマトリックスを形成するものである。
カラーフィルタの透明基板としては、透明で適度の強度があれば、その材質は特に限定されるものではない。材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホンの熱可塑性樹脂製シート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂などの熱硬化性樹脂シート、または各種ガラスなどが挙げられる。この中でも、耐熱性の観点からガラス、耐熱性樹脂が好ましい。
、クロム化合物その他の遮光金属材料を用いて形成した金属ブラックマトリクス形成面上に、塗布、加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化の各処理を行って各色の画素画像を形成する。
これらの金属遮光膜は、一般にスパッタリング法によって形成され、ポジ型フォトレジストにより、膜状に所望のパターンを形成した後、クロムに対しては硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸とを混合したエッチング液を用い、その他の材料に対しては、材料に応じたエッチング液を用いて蝕刻され、最後にポジ型フォトレジストを専用の剥離剤で剥離することによって、ブラックマトリクスを形成することができる。
ダイコート法による塗布条件は、カラーフィルタ用硬化性樹脂組成物の組成や、製造するカラーフィルタの種類などによって適宜選択すればよい。例えば、ノズル先端のリップ幅は50〜500μmとし、ノズル先端と基板面との間隔は30〜300μmとするのが好ましい。塗布膜の厚さを調節するためには、リップの走行速度、およびリップからの液状の硬化性樹脂組成物の吐出量を調整すればよい。
機の性能などに応じて適宜選択することができる。乾燥時間は、(b)成分の種類、使用す
る乾燥機の性能などに応じて、通常は、40〜80℃の温度で15秒〜5分間の範囲で選
ばれ、好ましくは50〜70℃の温度で30秒〜3分間の範囲で選ばれる。
誘発して現像不良を生ずる場合がある。乾燥後のカラーフィルタ用硬化性樹脂組成物の塗布膜の厚さは、通常0.4μm以上、好ましくは0.6μm以上であり、通常1.2μm以下、好ましくは1.0μm以下である。なお、この塗布膜の乾燥工程では、温度を高めず、減圧チャンバー内で乾燥を行う、減圧乾燥法であってもよい。
現像処理の条件は特に制限はなく、通常、現像温度は10〜50℃の範囲、中でも15
〜45℃、特に好ましくは20〜40℃で、現像方法は、浸漬現像法、スプレー現像法、ブラシ現像法、超音波現像法などのいずれかの方法によることができる。
してのフタロシアニン系顔料、(c)成分としてのポリイミド系樹脂を含む硬化性樹脂組成
物を、基板に塗布し、エッチング法により画素画像を形成する方法によっても製造することができる。また、(2)フタロシアニン系顔料を含む硬化性樹脂組成物を着色インキとし
て用い、印刷機によって、透明基板上に直接画素画像を形成する方法や、(3)フタロシア
ニン系顔料を含む硬化性樹脂組成物を電着液として用い、基板をこの電着液に浸漬させ所定パターンにされたITO電極上に、着色膜を析出させる方法などが挙げられる。さらに、(4)フタロシアニン系顔料を含む硬化性樹脂組成物を塗布したフィルムを、透明基板に
張り付けて剥離し、画像露光、現像し画素画像を形成する方法や、(5)フタロシアニン系
顔料を含む硬化性樹脂組成物を着色インキ用い、インクジェットプリンターにより画素画像を形成する方法、などが挙げられる。カラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタ用硬化性樹脂組成物の組成に応じ、これに適した方法が採用される。
[実施例1]
顔料としてピグメントブルー15:6を10g、分散剤としてビック・ケミー社製byk−161を10g、分散助剤としてアビシア社製ソルスパース5000を1g、および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート35gとを混合した顔料分散液を作製した。また別途、バインダーとして下記式[1]で表される繰り返し単位を有するアクリル系樹脂4.0g、エチレン性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート4.0g、光重合開始剤として2−(2−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体0.4g、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.2g、2−メチルベンゾチアゾール0.4g、非イオン系界面活性剤として住友3M社製FC430を0.023g、溶剤としてプロプレングリコールモノメチルエーテルアセテート70gとを混合したクリアーレジストを作製した。両者をさらに混合し、攪拌均一化したのち、粒子径0.5mmのジルコニアビーズ300gを加え、ペイントコンディショナーで5時間振とうして分散処理した後、濾過して均一なカラーレジストを得た。このカラーレジストの固形分実測値は17.1%で、東京計器製E型粘度計による粘度測定値は3.3cPであった。また表面張力値を協和界面科学製界面張力計にて測定したとこ
ろ、25.8dyne/cmであった。なおプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
トを同様に測定したところ、27.4dyne/cmであった。
実施例1のクリアーレジスト作製において、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの添加量を80gとした以外は全く同様の手順でカラーレジストを作製した。このカラーレジストの固形分実測値は15.9%で、東京計器製E型粘度計による粘度測定値は2.9cPであった。また表面張力値を協和界面科学製界面張力計にて測定したと
ころ、25.9dyne/cmであった。
[比較例1]
実施例1のクリアーレジスト作製において、ペイントコンディショナーでの振とう時間を10時間として分散処理した以外は全く同様の手順でカラーレジストを作製した。このカラーレジストの固形分実測値は17.1%で、東京計器製E型粘度計による粘度測定値は4.5cPであった。また表面張力値を協和界面科学製界面張力計にて測定したところ
、25.9dyne/cmであった。
実施例1のクリアーレジスト作製において、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの添加量を55gとした以外は全く同様の手順でカラーレジストを作製した。このカラーレジストの固形分実測値は19.2%で、東京計器製E型粘度計による粘度測定値は4.8cPであった。また表面張力値を協和界面科学製界面張力計にて測定したと
ころ、25.6dyne/cmであった。
[比較例3]
比較例2のクリアーレジスト作製において、FC430の添加量を0.01gとした以外は全く同様の手順でカラーレジストを作製した。このカラーレジストの固形分実測値は19.2%で、東京計器製E型粘度計による粘度測定値は4.8cPであった。また表面
張力値を協和界面科学製界面張力計にて測定したところ、26.8dyne/cmであった。
比較例2のクリアーレジスト作製において、FC430の添加量を0.07gとした以外は全く同様の手順でカラーレジストを作製した。このカラーレジストの固形分実測値は19.2%で、東京計器製E型粘度計による粘度測定値は4.8cPであった。また表面
張力値を協和界面科学製界面張力計にて測定したところ、23.9dyne/cmであった。
[塗布例1]
カラーレジストを、スリットダイにより、塗布速度50mm/s、塗布ギャップ50μm、ウェットの塗布厚みが5μmの条件でガラス基板に枚葉塗布した。この時、それぞれの膜厚は表1の通りであった。また、これらの基板をNaランプにて観察し、以下の基準で目視評価を行ったところ、表1の結果となった。
○ :塗布筋なし、全面に均一な塗布膜を形成した。
△ :塗布筋が部分的に発生した。
× :塗布筋が全面に発生した。
××:横段状のムラが発生した。
[塗布例2]
カラーレジストを、スリットダイにより、塗布速度100mm/s、塗布ギャップ100μm、ウェットの塗布厚みが10μmの条件でガラス基板に枚葉塗布した。この時、それぞれの膜厚は表1の通りであった。また、これらの基板をNaランプで観察し、以下の基準で目視評価を行ったところ、表1の結果となった。
<評価基準>
○:塗布筋なし、全面に均一な塗布膜を形成した。
×:液切れが発生し、ストライプ状の塗布膜となった。
Claims (6)
- 粘度が4cP以下であり、かつ全硬化性樹脂組成物中に占める総固形分の割合が18重量%未満であることを特徴とするダイコート用硬化性樹脂組成物。
- 請求項1に記載の硬化性樹脂組成物であって、非イオン系界面活性剤を総固形分に対して0.05重量%以上0.25重量%以下含み、且つ、(A)硬化性樹脂組成物の表面張力(dyne/cm)と(B)該組成物に含まれる溶媒成分単独での表面張力(dyne/cm)が下式(I)で表されることを特徴とするダイコート用硬化性樹脂組成物。
1≦{(B)−(A)}≦3 ………(I) - 透明基板上に請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物をダイコート法により塗布する工程を含むカラーフィルターの製造方法。
- 請求項3に記載のカラーフィルターの製造方法であって、塗布膜厚が1.2μm以下であるカラーフィルターの製造方法。
- 請求項3又は4に記載の方法により得られたカラーフィルター。
- 請求項5に記載のカラーフィルターを用いて形成された液晶表示装置。
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