JP3734436B2 - 液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶ディスプレー(タッチパネル等を含む)に適用できる液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物に関するものであり、特に、良好な経時安定性を有すると共に、現像した後の表面平坦性、耐熱性、耐溶剤性に優れており、更にアンダーカットが小さくて且つアルカリ性現像液を用いて現像ができる液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶ディスプレーの製造に際しては、二枚の基板の固定間隔を一定に保つためにガラスビーズまたはプラスチックビーズ等のスペーサービーズを基板間に散布させることが知られている。これらスペーサービーズは、ガラス基板上にランダムに散布されるため、常に赤(R)、緑(G)、青(B)の画素部位に偏る傾向があり、入射光が散乱を受け液晶ディスプレーのコントラストが低下するという問題があった。
【0003】
これらの問題を改良するため、スペーサーをフォトリソグラフィーにより形成する方法が提案されている。この方法によれば感光性樹脂スペーサーは基板上に現像した後ドット状やストライプ状スペーサーを形成して且つR、G、B画素以外の区域にも散布することができることから、上記の問題を解決できる。また、この方法によれば、セルギャップを感光性樹脂の塗布膜厚によりコントロールできるためセルギャップ幅のコントロールが容易で、高解析度の液晶ディスプレー(LCD)を得ることができる。
【0004】
液晶ディスプレーを製造する工程において、基板に感光性樹脂よりなるスペーサーを形成し、ラビングされた配向膜を備えるには、以下の三種類の方法がある。
【0005】
方法1.基板に感光性樹脂スペーサーを形成した後、配向膜を塗布してラビング処理を行う。
【0006】
方法2.配向膜を塗布、ラビングした後に感光性樹脂スペーサーを形成する。
【0007】
方法3.配向膜を塗布して感光性樹脂スペーサーを形成後、配向膜をラビングする。
【0008】
上記方法1、3においては感光性樹脂スペーサーを形成した後にラビングの工程を入るため、スペーサーがラビング処理により基体から剥がれて表示不良が生じやすい。上記2の方法では配向膜を塗布した後にスペーサーを形成するため、スペーサー形成過程で配向膜を溶解、膨潤させたり、配向膜上に残留物があったりすると液晶配向性に異常が生じる。また前述の製造プロセスにおいてはスペーサーの表面平坦性が悪く、アンダーカットが大きくなり、耐熱性および耐溶剤性が悪くてスペーサーの変形を起こし易く、ディスプレーの表示不良という欠点が生じる。一方、感光性樹脂組成物の経時安定性が良くないため粘度増加が起こりやすく、生産に不便を与えることもあり、解決すべき課題でもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、良好な経時安定性を持つと共に、現像した後の表面平坦性、耐熱性、耐溶剤性に優れており、更にアンダーカットが小さくて且つアルカリ性現像液を用いて現像ができる液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶ディスプレー(LCD)のスペーサー用感光性樹脂組成物は、[A](a1)不飽和カルボン酸モノマーから誘導される構成単位が5質量%〜50質量%、(a2)エポキシ基含有不飽和モノマーから誘導される構成単位が10質量%〜70質量%、(a3)前記(a1)及び(a2)以外のオレフィン性不飽和モノマーから誘導される構成単位が0質量%〜70質量%からなる共重合体、[B]エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、[C]光重合開始剤、及び[D]溶剤を含有してなり、共重合体[A]の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した分子量800〜2,000,000の範囲の重合体の積分総面積を100質量%とした時、分子量800〜7,000の範囲の重合体が前記積分総面積の10質量%〜23質量%、分子量70,000以上の重合体が前記積分総面積の5質量%以下を占めることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の感光性樹脂組成物について詳しく述べる。
【0012】
〈共重合体[A]〉
本発明に用いられる共重合体[A]は、構成単位(a1)を形成する不飽和カルボン酸モノマー、構成単位(a2)を形成するエポキシ基含有不飽和モノマー及び必要に応じて構成単位(a3)を形成するオレフィン性不飽和モノマーを溶剤中で重合開始剤の存在下にラジカル重合することによって製造することができる。
【0013】
この共重合体[A]は、不飽和カルボン酸モノマーから誘導される構成単位(a1)を5質量%〜50質量%、好ましくは15質量%〜40質量%含有している。この構成単位(a1)の含有量が5質量%未満であると、共重合体[A]はアルカリ水溶液に溶解しにくくなり、感光性樹脂組成物の現像性が悪くなる。一方この構成単位(a1)が50質量%を超えて含有されると、共重合体[A]はアルカリ水溶液に対する溶解性が大きくなりすぎて、現像性が悪くなる。
【0014】
構成単位(a1)を形成する不飽和カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−クロロアクリル酸、エチルアクリル酸および桂皮酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸(無水物)類;または三価以上の不飽和カルボン酸(無水物)等が挙げられる。これらの中でアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。これらの不飽和カルボン酸系モノマーは単独で或いは組み合わせて用いられる。
【0015】
また共重合体[A]は、エポキシ基含有不飽和モノマーから誘導される構成単位(a2)を10質量%〜70質量%、好ましくは20質量%〜50質量%含有している。この構成単位(a2)の含有量が10質量%未満であると、スペーサーの耐熱性および耐溶剤性が悪くなる。一方この構成単位(a2)が70質量%を超えて含有されるとアルカリ水溶液に溶解しにくくなって現像性が悪くなる。
【0016】
構成単位(a2)を形成するエポキシ基含有不飽和モノマーとしては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α-エチルアクリル酸グリシジル、アクリル酸-3,4-エポキシブチル、メタクリル酸-6,7-エポキシヘプチル、α-エチルアクリル酸-6,7-エポキシヘプチル、o-ビニルベンジルグリシジルエーテル、m-ビニルベンジルグリシジルエーテルp-ビニルベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらの中で好ましくはメタクリル酸グリシジル、メタクリル酸-6,7-エポキシヘプチル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビニルベンジルグリシジルエーテル及びp−ビニルベンジルグリシジルエーテルである。
【0017】
更に共重合体[A]は、前記(a1)及び(a2)以外のオレフィン性不飽和モノマーから誘導される構成単位(a3)を0質量%〜70質量%、好ましくは10質量%〜60質量%、特に好ましくは15質量%〜50質量%含有している。この構成単位(a3)の含有量が70質量%を超えるとアルカリ水溶液に溶解しにくくなり、現像性が悪くなる。
【0018】
構成単位(a3)を形成するオレフィン性不飽和モノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート等のメタクリル酸アルキルエステル;メチルアクリレート、イソプロピルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシルメタクリレート、2-メチルシクロヘキシルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルメタクリレート、イソボロニルメタクリレート等のメタクリル酸環状アルキルエステル;シクロヘキシルアクリレート、2-メチルシクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート等のアクリル酸環状アルキルエステル;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシアルキルエステル;またはスチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン等が挙げられる。これらの中でスチレン、t−ブチルメタクリレート、ジシクロペンタニルメタクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチルアクリレート、p−メトキシスチレンが好ましい。それらの不飽和モノマーは単独で或いは組み合わせて用いられる。
【0019】
共重合体[A]の製造に使用される溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、メチルエチルケトン及びアセトンが挙げられる。これらの中でジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートが好ましい。これらの溶剤は単独でまたは併用して用いられる。
【0020】
共重合体[A]の製造に使用される重合開始剤は一般的なラジカル重合開始剤であり、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ系化合物、ベンゾイルペルオキシド等の過酸化物が挙げられる。
【0021】
本発明の共重合体[A]は特定の分子量分布を有する。すなわち、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で共重合体[A]の分子量分布を測定し、分子量が800〜2,000,000の範囲の重合体の積分総面積を100質量%とした時、分子量800〜7,000の範囲の重合体が前記積分総面積の10質量%〜23質量%、好ましくは13質量%〜20質量%を占める。分子量800〜7,000の範囲の重合体が積分総面積の10質量%未満の場合は、樹脂組成物の経時安定性が悪くなり、一方23質量%を超えると樹脂組成物の耐熱性および耐溶剤性が悪くなる。また分子量が70,000以上の重合体が前記積分総面積の5質量%以下、好ましくは3質量%以下を占める。分子量が70,000以上の重合体が積分総面積の5質量%を超えると樹脂組成物の経時安定性が悪くなり、現像性も悪くなる。
【0022】
〈エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物[B]〉
本発明で使用されるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物[B]は、100質量部の共重合体[A]を基準にして、5〜220質量部、更に50〜140質量部配合されることが好ましい。
【0023】
かかるエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物[B]としては、エチレン性不飽和基を1個有するエチレン性不飽和化合物として、例えばアクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7-アミノ-3,7-ジメチルオクチル(メタ)アクリレ−ト、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、tert-オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、テトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2-テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2-テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2-トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N-ビニルピロリドン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレートが挙げられる。またエチレン性不飽和基を2個以上有するエチレン性不飽和化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド(以下、「EO」と略記する。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド(以下、「PO」と略記する。)変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、PO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエーテルの(メタ)アクリレート等などが挙げられる。
【0024】
上記エチレン性不飽和化合物のうち、特に好ましいものとしてはトリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクロン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレートが挙げられる。
【0025】
〈光重合開始剤[C]〉
本発明で使用される光重合開始剤[C]は、100質量部のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物[B]を基準にして、0.02〜60質量部、更に0.5〜30質量部配合されるのが好ましい。
【0026】
かかる光重合開始剤[C]としては、アセトフェノン系化合物とビイミダゾール系化合物との併用からなり、そのうち、アセトフェノン系化合物としては、例えばp−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α'−ジメトキシアゾキシアセトフェノン、2,2'−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェノール〕、2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノンが挙げられる。またビイミダゾール系化合物としては、例えば2-(o−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5,−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられる。これらの中で2−ベンジル−2−N,N−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−(2−クロルフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体を併用した光重合開始剤の効果が比較的好ましい。
【0027】
本発明の感光性樹脂組成物は更にベンゾフェノン系化合物の光重合開始剤を添加してもよく、かかるベンゾフェノン系化合物の光重合開始剤として具体的には、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルフォン、ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどがある。その他に、ベンジル、アセチル等のα−ジケトン類、ベンゾインなどのアシロイン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類、2,4,6−トリメチル-ベンゾイルジフェニルホスフィン酸化物、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルベンジルホスフィン酸化物等のアシルホスフィン酸化物類、アントラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類、塩化フェナシル、トリブロムメチルフェニルスルフォン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物、ジ−t−ブチルパーオキシド等の過酸化物がある。これらの中でベンゾフェノン系化合物が好ましく、特に4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンの効果が最も優れている。
【0028】
〈溶剤[D]〉
本発明で使用される溶剤[D]は、100質量部の共重合体[A]を基準にして、50〜4,000質量部、更に150〜3,000質量部配合されるのが好ましい。
【0029】
この溶剤[D]は、流動性及び粘度を調整することを主な目的として使用されるものであり、他の有機成分を完全に溶解できて、且つその揮発性は、常圧下でわずかの熱エネルギーにより分散液から蒸発するほど高いものが望ましい。従って、常圧下での沸点が150℃よりも低い溶剤が最もよく使用される。もしも有機溶媒の選択が不当であると、感光性樹脂組成物の経時安定性が悪くなる。
【0030】
かかる溶剤[D]としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系;メタノール、エタノール等のアルコール系;エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート等のエステル類;メチルエチルケトン及びアセトン等のケトン類が挙げられる。これらの中でジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートの単独或いは両者を併用すると、感光性樹脂組成物の経時安定性の観点から最も好ましいものとなる。
【0031】
本発明の液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物中に於ける未反応の不飽和カルボン酸モノマーの含有量は、質量基準で8000ppm以下であることが望ましく、更に望ましくは6000ppm以下、最も望ましくは3000ppm以下である。このモノマーの含有量が8000ppm以下であると表面平坦性が良く、現像した後にアンダーカットの欠点が改良される為である。
【0032】
本発明の液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物には塗布性を向上させるために界面活性剤を配合することができる。この界面活性剤は、100質量部の共重合体[A]を基準にして、好ましくは6質量部以下、より好ましくは3質量部以下で配合することができる。
【0033】
かかる界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアリールエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジアルキルエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類などが挙げられる。以下商品名で示せば、KP(信越化学工業社製)、ポリフロー(共栄社油脂化学工業製)、エフトップ(新秋田化成製)、メガファック(大日本インキ化学工業製)、フロラード(住友3M製)、アサヒガード、サーフロン(旭硝子製)などがある。それぞれの界面活性剤は単独または混合併用することができる。
【0034】
本発明の組成物には必要に応じて各種添加物、例えば充填剤、本発明共重合体[A]以外の高分子化合物、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤などを配合することができる。
【0035】
これらの添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ等の充填剤、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリフロロアルキルアクリレート等の共重合体[A]以外の高分子化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2-メトキシエトキシ)シラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤、2,2-チオビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチルフェノール等の酸化防止剤、2-(3-t-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、及びポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤が挙げられる。
【0036】
本発明の液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物は上記の成分[A]〜[C]を溶媒[D]と混合し、各種の混合機、分散機を用いて分散することにより調製することができる。
【0037】
得られた組成物を、基板に回転塗布、垂延塗布、ロール塗布などの塗布方法により塗布し、プレベークにより溶剤を除去することによって感光性樹脂組成物層が形成される。プレベークの条件は、各成分の種類、配合割合によっても異なるが、通常70℃〜90℃で1分〜15分間程度である。プレベークした後、感光性樹脂組成物層に所定のパターンマスクを介して露光し、例えば、23℃の現像液で通常、30秒〜5分現像することによって不要な部分を除去して所定パターンを形成する。この際に使われる光線としてはg線、h線、i線などの紫外線が好ましい。紫外線照射装置としては高圧水銀、メタルハライドランプを用いることができる。
【0038】
基板としては、例えば液晶ディスプレーなどに用いられる無アルカリ性ガラス、ソーダガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子などに用いられる光電変換素子基板、例えばシリコン基板等などが挙げられる。これらの基板は、一般的に各画素を隔離するブラックマトリックスが形成されている。
【0039】
また、現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、珪酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8-ジアザビシクロ-〔5,4,0〕-7-ウンデセン等のアルカリ性化合物を、濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%となるように溶解させたアルカリ性水溶液が使用される。なおこのようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合には、一般に現像後に水で洗浄し、更に圧縮空気や圧縮窒素で風乾させることによって、パターンが形成される。その後このパターンを、ホットプレート、オーブンなどの加熱装置により、所定温度、例えば150℃〜250℃で、所定時間、例えばホットプレート上なら5分〜60分間、オーブン中では30〜90分間加熱処理(ポストベーク)をすることにより目的とするスペーサーを得ることができる。
【0040】
【実施例】
(共重合体[A]の合成例)
合成例a
窒素ガス雰囲気の下で、窒素ガス導入口、攪拌器、加熱器、冷却管および温度計を備えた1000mlの4ツ口フラスコに、メタクリル酸モノマー(MAA)45g、メタクリル酸グリシジルモノマー(GMA)37.5g、t-ブチルメタクリレートモノマー(TBMA)37.5g、スチレンモノマー(ST)26g及びジエチレングリコールジメチルエーテル(Diglyme)320gをフィードした。各モノマーのフィード方式は一括添加とした。この4ツ口フラスコの内容物が攪拌されている状態でオイルバスの温度を86℃まで上げて、しかる後に2,2’―アゾビス-2-メチルブチロニトリル(AMBN)4gを30gのジエチレングリコールジメチルエーテル(Diglyme)溶液に溶かし、該溶液の5等分の量を一時間ごとに4ツ口フラスコ内に添加した。溶液の温度を70℃に上昇させ、この温度を6時間保持し、重合完成後に、4ツ口フラスコから重合体を取出した。即ち、これで樹脂溶液aを得た。
【0041】
上記の樹脂溶液aの固体含有量は30質量%であった。その生成した樹脂溶液aの分子量分布をGPCによって測定した。その結果及び原料組成等を表1に示す。
【0042】
合成例b、c
合成例bでは重合開始剤のフィード量を変え、合成例cでは重合開始剤の種類を変えた以外は、合成例aと同様な操作方法により樹脂溶液b又はcを得て、その分子量分布を評価した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0043】
合成例d
各モノマーのフィード方式を連続添加方式とし、またオレフィン性不飽和モノマー(a3)の種類を変えた以外は、合成例aと同様な操作方法により樹脂溶液dを得て、その分子量分布を評価した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0044】
合成例e
反応温度を55℃まで下げ、オレフィン性不飽和モノマー(a3)の種類を変えた以外は、合成例dと同様な操作方法により樹脂溶液eを得て、その分子量分布を評価した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0045】
合成例f
重合開始剤のフィード量と種類を変え、反応温度を60℃に下げ、重合時間を5.5時間まで短縮した以外は、合成例aと同様な操作方法により樹脂溶液fを得て、その分子量分布を評価した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0046】
合成例g
重合開始剤のフィード量を変え、またフィード方式を一括添加とした。また、反応温度は最初65℃とし、直線的に最終温度の80℃まで昇温した。更に重合時間は5.5時間に短縮した。これら以外は、合成例aと同様な操作方法により樹脂溶液gを得て、その分子量分布を評価した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0047】
合成例h
重合開始剤のフィード量と種類を変え、重合時間は5時間に変えた以外は、合成例aと同様な操作方法により樹脂溶液hを得て、その分子量分布を評価した。重合開始剤は、AMBN1gを15gのジエチレングリコールジメチルエーテル溶液に溶かして重合の始めに一括で添加し、重合してから2時間の時点で重合開始剤2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)1gを15gのジエチレングリコールジメチルエーテル溶液に溶かして一括で添加した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0048】
合成例i、j
モノマー(a1)〜(a3)の比率を変えた以外は、合成例aと同様な操作方法により樹脂溶液i、jを得て、その分子量分布を評価した。製造条件及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
合成例k、l、m
モノマーa1〜a3の比率を変えた以外は、合成例dと同様な操作方法により樹脂溶液k、l、mを得て、その分子量分布を評価した。試験処方及び樹脂溶液の分子量分布の結果を表1に示す。
【0049】
なお、共重合体[A]の分子量分布は、以下の方法で測定した。
〈分子量分布の測定〉
ウォーターズ(Waters)社のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置を用いて下記の条件で測定した。
【0050】
カラム:KD−806M
検出器:Water RI-2410
移動相:THF(流速1.0c.c./min)
標準分子量のポリスチレンを測定基準とする。
【0051】
本発明の共重合体[A]における分子量800〜7,000の範囲の重合体と分子量70,000以上の重合体とが占める割合(質量%)はGPCによって測定した。分子量分布は、上記条件により得られたGPC測定チャートにおいて分子量800〜2,000,000の積分総面積を100%とし、その中で分子量800〜7,000の範囲と分子量70,000以上の積分面積が占める割合を測定することにより得た。
【0052】
【表1】
【0053】
表1中の省略記号は以下の通りである。
MAA:メタクリル酸
GMA:メタクリル酸グリシジル
TBMA:t−ブチルメタクリレート
DCPMA:ジシクロペンタニルメタクリレート
ST:スチレン
AMBN:2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル
ADVN:2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)
Diglyme:ジエチレングリコールジメチルエーテル。
【0054】
実施例1〜5及び比較例1〜8
(1)感光性樹脂組成物の調製
上述の合成例で得られた樹脂溶液[A](即ち、樹脂溶液a〜m)を使って、表2に示す成分[B]と成分[C]とを混合し、溶剤[D]に溶解させた後、感光性樹脂組成物の溶液を調製した。その感光性樹脂組成物中の未反応不飽和カルボン酸モノマー(メタクリル酸モノマー)の含有量はガスクロマトグラフ(GC)で分析を行った。得られた結果を表2に示す。
【0055】
なお、未反応のメタクリル酸モノマーの含有量は、以下の方法で測定した。
【0056】
〈未反応のメタクリル酸モノマーの含有量の測定〉
感光性樹脂組成物をテトラヒドロフランに溶かしてその溶液をヒューレット・パッカード社のガスクロマトグラフィー(シリーズ番号−5890A)で分析した。測定された数値の単位はppm(質量基準)である。
【0057】
【表2】
【0058】
表2中、共重合体[A]の樹脂溶液は、全て固形分濃度が30質量%であった。従って、4.2gの共重合体[A]の樹脂溶液は、1.26gの固形分を含む。
【0059】
また、表2中の省略記号は以下の通りである。
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
C-1:2-ベンジル−2−N,N-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン
C-2:4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
C-3:2-(2-クロロフェニル)-4,5-ジフェニルイミダゾール二量体
Diglyme:ジエチレングリコールジメチルエーテル。
【0060】
(2)評価
表2の各種感光性樹脂組成物を振動かき混ぜ機で混合して、しかる後に回転塗布によりガラス基板上に2μmの塗膜を塗布し、且つ85℃で5分間プレベーキングした。そしてこの感光性樹脂組成物層に、所定のパターンマスクを介して紫外線(露光機Canon PLA-501F)300mJ/cm2を照射して、23℃の現像液に2分間浸漬した後、純水でリンスした。これらの操作により、不要な部分は除去され、更に200℃で40分間ポストベークしてガラス基板上のスペーサー膜を得た。
【0061】
上記のスペーサー膜について以下の方法で、その経時安定性、現像性、アンダーカット、表面平坦性、耐熱性および耐薬品性を評価した。
【0062】
評価方式
1.経時安定性
感光性樹脂組成物を一週間放置してその粘度の変化を観察し、以下の基準で評価した。
◯:粘度の変化がない。
×:粘度の変化があり、ゲル化が起こる。
【0063】
2.現像性
ガラス基板上のパターニングの完全性を観察し、以下の基準で評価した。
◯:パターンの線幅が完璧。
△:パターンの線幅が不完全で、ささくれが少ない。
×:パターンの線幅が不完全で、ささくれが多い。
【0064】
3.アンダーカット
走査型電子顕微鏡(SEM)でそのガラス基板上のパターニングの縁辺を観察し、以下の基準で評価した。
○:アンダーカット無し。
△:アンダーカットあり。
【0065】
4.表面平坦性
Tencor社の膜厚測定装置(α−step500)でその表面状態をスキャニングし、その表面平坦性の変化に基づいて以下の基準で評価した。
○:表面平坦性の変化は20Å未満である。
△:表面平坦性の変化は20Å以上50Å未満である。
×:表面平坦性の変化は50Å以上である。
【0066】
5.耐熱性
上記のガラス基板上のスペーサーをTencor社の膜厚測定装置(α−step500)でその膜厚を測定し、しかる後に250℃に60分間放置した後、更にその膜厚を測定し、その膜厚の変化に基づいて以下の基準で評価した。
◯:膜厚の変化は1%未満である。
△:膜厚の変化は1%以上3%未満である。
×:膜厚の変化は3%以上である。
【0067】
6.耐溶剤性
上記のガラス基板上のスペーサーをTencor社の膜厚測定装置(α−step500)でその膜厚を測定し、続いて室温(23℃±2℃)でN−メチル2-ピロリドン(NMP)に30分間浸漬した後、更に120℃で30分間乾燥してその膜厚を測定し、その膜厚の変化に基ついて以下の基準で評価した。
◯:膜厚の変化は1%未満である。
△:膜厚の変化は1%以上〜3%未満である。
×:膜厚の変化は3%以上である。
【0068】
【表3】
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、良好な経時安定性を持つと共に、現像した後の表面平坦性、耐熱性、耐溶剤性に優れており、更にアンダーカットが小さくて且つアルカリ性現像液を用いて現像ができる液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物を提供することができる。
Claims (3)
- [A]:(a1)不飽和カルボン酸モノマーから誘導される構成単位5質量%〜50質量%、(a2)エポキシ基含有不飽和モノマーから誘導される構成単位10質量%〜70質量%、(a3)前記(a1)及び(a2)以外のオレフィン性不飽和モノマーから誘導される構成単位0質量%〜70質量%からなる共重合体、
[B]:エチレン性不飽和結合を有する重合性化合物、
[C]:光重合開始剤、並びに
[D]:溶剤
を含有してなり、
共重合体[A]の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した分子量800〜2,000,000の範囲の重合体の積分総面積を100質量%とした時、分子量800〜7,000の範囲の重合体が前記積分総面積の10質量%〜23質量%、分子量70,000以上の重合体が前記積分総面積の5質量%以下を占め、且つ、
未反応の不飽和カルボン酸モノマーの含有量が、質量基準で 8,000ppm 以下である、
ことを特徴とする液晶ディスプレーのスペーサー用感光性樹脂組成物。 - 未反応の不飽和カルボン酸モノマーの含有量が、質量基準で6,000ppm以下であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 前記共重合体[A]における構成単位(a3)の含有量が10質量%〜60質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
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