JP2008165213A - 反射防止フィルム及び表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有した視認性の優れた信頼性の高い反射防止フィルム、及び表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】隣接する複数の錐形状の凸部(以下、錐形凸部という)を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。かつ複数の錐形凸部は錐形凸部の屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜で覆われている。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射防止機能を有する反射防止フィルム及び表示装置に関する。
各種ディスプレイ(液晶ディスプレイ、エレクトロルミネセンス(Electro Luminescence、以下「EL」ともいう)ディスプレイなど)を有する表示装置において、外光の表面反射による景色の写り込みなどにより表示画面が見えにくくなり、視認性が低下してしまうことがある。これは表示装置の大型化や野外での使用に際し、特に顕著な問題となる。
このような外光の反射を防止するために表示装置の表示画面に反射防止膜を設ける方法が行われている。例えば、反射防止膜として、広く可視光の波長領域に対して有効であるように屈折率の異なる層を積層し多層構造とする方法がある(例えば、特許文献1参照。)。多層構造とすることによって、積層する層の界面での反射された外光が互いに干渉して相殺し合い反射防止効果が得られる。
また、反射防止構造体として、基板上に微細な円錐形状やピラミッド状の突起を配列し基板表面での反射率を減少させている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−248102号公報 特開2004−85831号公報
しかしながら上記のような多層構造では、層界面で反射された外光のうち相殺できなかった光は反射光として視認側に放射されてしまう。互いに外光が相殺するようにするには、積層する膜の材料の光学特性や膜厚等を精密に制御する必要があり、様々な角度から入射する外光全てに対して反射防止処理を施すことは困難であった。また、円錐形状やピラミッド状の反射防止構造体における反射防止機能であっても十分ではなかった。
以上のことより、従来の反射防止膜では機能に限界があり、より反射防止機能の高い反射防止膜、及びそのような反射防止機能を有する表示装置が求められている。
本発明は、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置、及びそのような表示装置の作製方法を提供することを目的とする。
本発明は、隣接する複数の錐形状の凸部(以下、錐形凸部という)を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。かつ複数の錐形凸部は錐形凸部の屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜で覆われていることを特徴とする。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平面部を有していても、平面部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
本発明において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚は薄い方が好ましい。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方が好ましく、反射防止機能も高めることができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。
本発明により、隣接する複数の錐形凸部を有する反射防止フィルム(基板)、及び表示装置を提供することができ、高い反射防止機能を付与することができる。
本発明は表示機能を有する装置である表示装置に用いることができ、本発明を用いる表示装置には、エレクトロルミネセンス(以下「EL」ともいう。)と呼ばれる発光を発現する有機物、無機物、若しくは有機物と無機物の混合物を含む層を、電極間に介在させた発光素子とTFTとが接続された発光表示装置や、液晶材料を有する液晶素子を表示素子として用いる液晶表示装置などがある。本発明において、表示装置とは、表示素子(液晶素子や発光素子など)を有する装置のことを言う。なお、基板上に液晶素子やEL素子などの表示素子を含む複数の画素やそれらの画素を駆動させる周辺駆動回路が形成された表示パネル本体のことでもよい。さらに、フレキシブルプリントサーキット(FPC)やプリント配線基盤(PWB)が取り付けられたもの(ICや抵抗素子や容量素子やインダクタやトランジスタなど)も含んでもよい。さらに、偏光板や位相差板などの光学シートを含んでいても良い。さらに、バックライト(導光板やプリズムシートや拡散シートや反射シートや光源(LEDや冷陰極管など)を含んでいても良い)を含んでいても良い。
なお、表示素子や表示装置は、様々な形態を用いたり、様々な素子を有することが出来る。例えば、EL素子(有機EL素子、無機EL素子又は有機物及び無機物を含むEL素子)、液晶素子、電子インクなど、電気的作用によりコントラストが変化する表示媒体を適用することができる。なお、EL素子を用いた表示装置としてはELディスプレイ、液晶素子を用いた表示装置としては液晶ディスプレイ、透過型液晶ディスプレイ、半透過型液晶ディスプレイ、反射型液晶ディスプレイ、電子インクを用いた表示装置としては電子ペーパーがある。
本発明の反射防止フィルムの一形態は、間隔を有して隣接する複数の錐形凸部を有し、複数の錐形凸部は被膜で覆われており、被膜の屈折率は錐形凸部の屈折率より高い。
本発明の反射防止フィルムの一形態は、複数の錐形凸部を有し、複数の錐形凸部は被膜で覆われており、被膜の屈折率は錐形凸部の屈折率より高く、一の錐形凸部において錐形を成す少なくとも一の底辺は、隣接する錐形凸部において錐形を成す一の底辺と間隔を有する。
本発明の表示装置の一形態は、間隔を有して隣接する複数の錐形凸部を表示画面上に有し、複数の錐形凸部は被膜で覆われており、被膜の屈折率は錐形凸部の屈折率より高い。
本発明の表示装置の一形態は、複数の錐形凸部を表示画面上に有し、複数の錐形凸部は被膜で覆われており、被膜の屈折率は錐形凸部の屈折率より高く、一の錐形凸部において錐形を成す少なくとも一の底辺は、隣接する錐形凸部において錐形を成す一の底辺と間隔を有する。
本発明の表示装置の一形態は、一対の基板と、一対の基板間に設けられた表示素子と、一対の基板のうち少なくとも一方は透光性基板であり、透光性基板の外側に、間隔を有して隣接する複数の錐形凸部を有し、複数の錐形凸部は被膜で覆われており、被膜の屈折率は錐形凸部の屈折率より高い。
本発明の表示装置の一形態は、一対の基板と、一対の基板間に設けられた表示素子と、一対の基板のうち少なくとも一方は透光性基板であり、透光性基板の外側に複数の錐形凸部を有し、複数の錐形凸部は被膜で覆われており、被膜の屈折率は錐形凸部の屈折率より高く、一の錐形凸部において錐形を成す少なくとも一の底辺は、隣接する錐形凸部において錐形を成す一の底辺と間隔を有する。
また、錐形凸部は均一な屈折率でなく、表面から表示画面側に向かって屈折率が変化する材料で形成することができる。複数の凸部において表示画面側の基板側に近づくにつれ基板と同等な屈折率を有する材料で形成し、凸部内部を進行し、基板に入射する光の凸部と基板との界面での反射を軽減する構成とすることができる。
本発明の反射防止フィルム及び表示装置は、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり反射防止フィルム及び表示装置に入射する外光のうち、反射防止フィルム及び表示装置に入射する回数が増加するので、反射防止フィルム及び表示装置に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平坦部を有していても、平坦部による視認側への光の反射を防止することができる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。
本発明は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた反射防止フィルム、及び表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした反射防止フィルムの一例について説明する。
図1に本発明を用いた反射防止フィルムの上面図及び断面図を示す。図1において表示装置450上に複数の凸部451、及び被膜452が設けられている。図1(A)は本実施の形態の表示装置の上面図であり、図1(B)は図1(A)の線A−Bにおける断面図である。また図1(C)は図1(B)の拡大図である。図1(A)(B)に示すように、凸部451は表示画面上に間隔を有し隣接して設けられており、錐形凸部間には入射する外光に対して平面(表示画面と平行な面)が存在する。
図1(C)において、錐形凸部の高さH1は錐形凸部の底面より頂部までの高さであり、被膜の頂部と錐形凸部の頂部の高さの差dを錐形凸部の高さH1に加えると被膜に覆われた錐形凸部の高さH2という。また、錐形凸部底面の幅L1(本実施の形態においては円錐形状の錐形凸部なので底面は円となり直径となる)、錐形凸部の幅L1に底面に接する被膜部分も加えると被膜に覆われた錐形凸部の幅L2という。同様に錐形凸部の底面に対する斜辺の角度θ1、被膜に覆われた錐形凸部の底面に対する斜辺の角度θ2という。
本発明は、隣接する複数の錐形状の凸部(以下、錐形凸部という)を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。かつ複数の錐形凸部は錐形凸部の屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜で覆われていることを特徴とする。
本発明を適用した本実施の形態の複数の錐形凸部における反射防止機能を図25を用いて説明する。図25に、表示画面410上に間隔を有して隣接する錐形凸部411a、411b、411c、被膜414a、414b、414cが示されている。外光412aは被膜414cで覆われた錐形凸部411cに入射し、一部が透過光413aとなって透過し、他は被膜414cで覆われた錐形凸部411c界面で反射光412bとなって反射される。反射光412bは隣接する被膜414bで覆われた錐形凸部411bに再び入射し、一部が透過光413bとなって透過し、他は被膜414bで覆われた錐形凸部411b界面で反射光412cとなって反射される。反射光412cは再び隣接する被膜414cで覆われた錐形凸部411cに入射し、一部が透過光413cとなって透過し、他は被膜414cで覆われた錐形凸部411c界面で反射光412dとなって反射される。反射光412dも再び隣接する錐形凸部411bに入射し、一部が透過光413dとなって透過し、他は被膜414bで覆われた錐形凸部411b界面で反射光412eとなって反射される。図25においては、まず、錐形凸部の形状のみによる反射防止機能を説明し、被膜と錐形凸部との界面における光の屈折や、反射の効果は省略する。しかし、被膜と錐形凸部との界面においても入射する光は、一部は透過光となって界面を透過し、他は反射光となって反射する。
このように本実施の形態の反射防止フィルムは、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり錐形凸部に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加するので、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
さらに本実施の形態では、錐形凸部は、錐形凸部より屈折率の高い被膜で覆われている。被膜による効果を図27及び図28を用いて説明する。
図28は比較例であり、被膜で覆わない錐形凸部の例である。外光3020は錐形凸部3023に入射し、錐形凸部3023内部を透過光3021aとして進行する。透過光3021aは再び錐形凸部3023界面で一部が透過光3022となり錐形凸部3023外部へ透過し、他は反射光3021bとなり錐形凸部3023内に進行する。
図27は本発明を適用した被膜3002で覆われた錐形凸部3001に外光3010を入射したモデルである。外光3010は被膜3002及び錐形凸部3001内に進行する光3011と再び被膜3002及び錐形凸部3001外へ射出する光3012となる。図27(A)において領域3003の拡大図を図27(B)に示す。図27(B)において外光3010の透過光である光3011aは被膜3002界面において屈折し、錐形凸部3001へ入射する。なお、被膜及び空気界面においても光は、一部反射し反射光となり、他は透過し透過光となる。光3011aは被膜3002及び錐形凸部3001界面で屈折し光3011bとなる。光3011bは再び錐形凸部3001及び被膜3002界面にて屈折し光3011cとなり被膜3002及び空気界面へ入射する。この被膜3002及び空気界面において一部は透過光となって被膜3002外部へ射出し光3012となり、他は反射光3011dとなって再び錐形凸部3001へ入射する。
図28の比較例のモデルと本実施の形態における図27のモデルにおいて光学計算を行う。錐形凸部表面での反射する光線本数と錐形凸部外に漏れる光線本数をカウントするためモニタを設置し、円錐内に閉じ込められた光線本数を計算する。図30及び図31に、幾何光学に基づいた光線追跡シミュレータLightTools(Rsoft Design Group株式会社製)の結果を示す。図30は比較例の屈折率1.35の円錐形状の錐形凸部、図31は屈折率1.35の円錐形状の錐形凸部に屈折率1.9の材料で被膜された円錐形状の錐形凸部を示す。比較例において錐形凸部は、高さ1500nm、幅150nmであり、本発明を用いた図31のモデルは、内部の錐形凸部においては高さH1は1500nm、幅L1は150nmであるが被膜部分も併せると高さH2は1540nm、幅L2は154nmである。
図30のように、錐形凸部のみだと、入射された光(光線本数500)は、錐形凸部内に入り、光は錐形凸部界面で全反射が起き難いため、光(光線本数468)は再び外部へと射出する。隣接する複数の錐形凸部において錐形凸部を透過した光が最終的に平坦部まで到達し、視認側への反射を増加させる原因になりうる。
一方、図31のように、被膜を有する錐形凸部表面では、入射された光(光線本数500)は、被膜界面で一部光(光線本数64)が反射するものの、一部は透過光となって錐形凸部を進行し、被膜と外部との界面で錐形凸部内部への反射が生じ、光(光線本数337)が外部へ射出する。従って、図30の比較例においては入射光線本数500に対して比較例の構造だと錐形凸部内に閉じこめられる光線本数は光線本数32となり、図31の本発明を用いた構造だと錐形凸部内に閉じこめられる光線本数は光線本数99となることから、高屈折率材料の被膜は錐形凸部内部へ光を閉じこめる効果あることが分かる。
また、錐形凸部のみの比較例と同様の構造(錐形凸部の高さは750nm、幅150nm)において錐形凸部の屈折率を1.492とし、入射光線本数を10000とした場合、錐形凸部を透過し、再び錐形凸部と外部界面で外部へ射出する光線本数は光線本数5784である。一方、被膜に覆われた錐形凸部の構造(内部の錐形凸部においては高さH1は680nm、幅L1は136nmであるが被膜部分も併せると高さH2は750nm、幅L2は150nm)において、被膜の屈折率を1.9、錐形凸部の屈折率を1.492とし、入射光線本数を10000とした場合、再び錐形凸部と外部界面で外部へ射出する光線本数は光線本数4985である。このことからも錐形凸部をより高屈折率の被膜で覆うことで錐形凸部内に光を閉じこめる効果があることが確認できる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜3002により錐形凸部3001の表面を覆うことにより、錐形凸部3001外へ射出する光において、被膜3002と空気界面で錐形凸部3001内に反射する光が増加する。さらに、被膜3002と錐形凸部3001界面での光の屈折により、錐形凸部3001内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部3001内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜3002で覆うことにより、錐形凸部3001内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部3001外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平坦部を有していても、平坦部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方好ましく、反射防止機能も高めることができる。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。被膜として用いることのできる材料としては、可視光における透光性が高く導電性の酸化チタン、物理的強度が高い窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム、かつ熱伝導性が高い窒化アルミニウムなどを用いることができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、前記錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。錐形凸部の形状の例を図2(A)乃至(C)に示す。図2(A)は、表示画面460上に被膜462に覆われた錐形凸部461であり、被膜462に覆われた錐形凸部461は円錐形のように先がとがっている形状ではなく、上面と底面を有する形状である。よって底面と垂直な面における断面図では、台形の形状となる。本発明では、下底面から上底面までを高さHとする。
図2(B)は表示装置470上に、先端が丸い錐形凸部471が設けられ、被膜472で覆われている例である。このように錐形凸部は先端が丸く曲率を有する形状でもよく、この場合、錐形凸部の高さHは、底面より先端部の最も高い位置までとする。
図2(C)は表示装置480上に、複数の角度θ1及びθ2を有する錐形凸部481が設けられ、被膜482で覆われている例である。このように錐形凸部は、柱状の形状に錐状の形状が積層されるような形状でもよい。この場合側面と底面の角度はθ1及びθ2と異なることになる。図2(C)のような錐形凸部481の場合、高さHは凸部側面が斜行する円錐形状の部分の高さとする。
図3(A)乃至(C)に被膜で覆われた複数の錐形凸部の他の形状及び配置の例を示す。図3(A2)乃至(C2)は上面図であり、図3(A1)は図3(A2)線X1−Y1の断面図、図3(B1)は図3(B2)線X2−Y2の断面図、図3(C1)は図3(C2)線X3−Y3の断面図である。
図3(A1)及び(A2)は、表示装置465の表示画面上には複数の錐形凸部466a乃至466cが一定間隔を有して隣接し、かつ錐形凸部466a乃至466cは被膜467a乃至467cで覆われている例である。このように表示画面上で錐形凸部は必ずしも接している必要はない。本発明では、このように間隔を有して設けられている錐形凸部も、反射防止機能を有する部分の総称として反射防止フィルム(膜、基板)と呼ぶ。よって膜状に物理的に連続していなくても反射防止フィルム(膜、基板)と記す。錐形凸部466a乃至466cは底面が正方形の四角錐形状を有する例である。
図3(B1)及び(B2)は、表示装置475の表示画面上には複数の錐形凸部476a乃至476cがお互いに空間を有して隣接し、被膜477a乃至477cで覆われている例である。錐形凸部476a乃至476cは底面が正六角形の六角錐形状を有する例である。
図3(C1)及び(C2)は、表示装置485の表示画面上には複数の錐形凸部486が設けられ、被膜487a乃至487cで覆われている例である。図3(C1)及び(C2)のように、複数の錐形凸部486は一体の連続膜とし、膜(基板)上部の表面に錐形凸部を設ける構成でもよい。
本発明の反射防止フィルムは被膜に覆われた錐形凸部を有する構成であればよく、膜(基板)表面に直接錐形凸部を一体の連続構造として作り込んでもよく、例えば膜(基板)表面を加工し、錐形凸部を作り込んでもよいし、ナノインプリント等の印刷法で錐形凸部を有する形状に選択的に形成してもよい。また、錐形凸部を別工程で膜(基板)上に形成してもよい。
被膜に覆われた錐形凸部の形成方法の具体例を図35に示す。図35はナノインプリント法を用いた方法であり、錐形凸部の形状に成形された型(モールド)3300に離型膜3301を形成し、離型膜3301上に被膜となる薄膜3302を形成する。離型膜3301により、型3300より薄膜3302を基板3303に転移させるために設ける(図35(A)参照。)。基板3303に薄膜3302を接着し、基板3303に錐形凸部形状以外の薄膜3305及び離型膜3304を転移する(図35(B)参照。)。
インプリント用の錐形凸部材料の層3308に、型3300、離型膜3307、及び薄膜3306を印刷し、錐形凸部3309及び被膜3310a、3310b、3310cを形成する(図35(C)(D)参照。)。なお、離型膜3301は必須ではない。型3300から容易に剥離することが可能な材料で薄膜3306を形成する場合、離型膜を設けなくとも良い。
薄膜3306は、離型膜3307によって型3300より剥離し、被膜3310a、3310b、3310cとして錐形凸部3309を覆う。
複数の錐形凸部は一体の連続膜としてもよいし、複数の錐形凸部を基板上に設ける構成としてもよい。またあらかじめ基板に錐形凸部を作りこんでもよい。錐形凸部を設ける基板としては、ガラス基板や石英基板等も用いることができる。また可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなる、プラスチック基板の他、高温では可塑化されてプラスチックと同じような成型加工が出来、常温ではゴムのような弾性体の性質を示す高分子材料エラストマー等が挙げられる。また、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、無機蒸着フィルムを用いることもできる。複数の錐形凸部は基板を加工して作りこんでもよいし、成膜などによって基板上に形成してもよい。また、別工程で錐形凸部を形成し接着剤などで基板上に貼り付けてもよい。反射防止フィルムを他の表示装置の画面上に設ける場合も、粘着剤や接着剤等で貼り付けて設けることができる。このように、本発明の反射防止フィルムは複数の錐形凸部を有する様々な形状を適用して形成することができる。
被膜は、少なくとも錐形凸部に用いる材料より高い屈折率材料を用いればよい。従って、被膜に用いる材料は表示装置の表示画面を構成する基板、及び基板上に形成される錐形凸部の材料によって相対的に決定するので、適宜設定することができる。
また、錐形凸部は均一な屈折率でなく、表面から表示画面側に向かって屈折率が変化する材料で形成することができる。複数の凸部において表示画面側の基板側に近づくにつれ基板と同等な屈折率を有する材料で形成し、凸部内部を進行し、基板に入射する光の凸部と基板との界面での反射を軽減する構成とすることができる。
錐形凸部及び被膜を形成する材料としては珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物など表示画面表面を構成する基板の材料に応じて適宜設定すればよい。酸化物としては、酸化珪素(SiO)、ホウ酸(B)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(アルミナ)(Al)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)(As)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化バリウム(BaO)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。窒化物としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)などを用いることができる。フッ化物としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ランタン(LaF)などを用いることができる。前記珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物は単数及び複数種を含んでいてもよく、その混合比は各基板の成分比(組成割合)によって適宜設定すればよい。また、上記基板材料として述べた材料を用いることもできる。
複数の錐形凸部及び被膜はスパッタリング法、真空蒸着法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)により薄膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法、刷毛塗り法、スプレー法、フローコート法などを用いることもできる。また、インプリント技術、nmレベルの立体構造物を転写技術で形成できるナノインプリント技術を用いることもができる。インプリント、ナノインプリントは、フォトリソグラフィー工程を用いずに微細な立体構造物を形成できる技術である。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた反射防止フィルム(基板)、及び表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした表示装置の一例について説明する。より具体的には、表示装置の構成がパッシブマトリクス型の場合に関して示す。
表示装置は、基板759上に、第1の方向に延びた第1の電極層751a、第1の電極層751b、第1の電極層751c、第1の電極層751a、第1の電極層751b及び第1の電極層751cを覆って設けられた電界発光層752と、第1の方向と垂直な第2の方向に延びた第2の電極層753a、第2の電極層753b、第2の電極層753aとを有している(図5(A)(B)参照。)。第1の電極層751a、第1の電極層751b、第1の電極層751cと第2の電極層753a、第2の電極層753b、第2の電極層753cとの間に電界発光層752が設けられており、表示素子785を有している。また、第2の電極層753a、第2の電極層753b、第2の電極層753cを覆うように、保護膜として機能する絶縁層754を設けている(図5(A)(B)参照。)。なお、隣接する各々の発光素子間において横方向への電界の影響が懸念される場合は、各発光素子に設けられた電界発光層752を分離してもよい。
図5(C)は、図5(B)の変形例であり、第1の電極層791a、第1の電極層791b、第1の電極層791c、電界発光層792、第2の電極層793b、保護層である絶縁層794が、基板799に設けられている。図5(C)の第1の電極層791a、第1の電極層791b、第1の電極層791cのように、第1の電極層は、テーパーを有する形状でもよく、曲率半径が連続的に変化する形状でもよい。第1の電極層791a、第1の電極層791b、第1の電極層791cのような形状は、液滴吐出法などを用いて形成することができる。このような曲率を有する曲面であると、積層する絶縁層や導電層のカバレッジがよい。
また、第1の電極層の端部を覆うように隔壁(絶縁層)を形成してもよい。隔壁(絶縁層)は、他の発光素子間を隔てる壁のような役目を果たす。図6(A)、(B)に第1の電極層の端部を隔壁(絶縁層)で覆う構造を示す。
図6(A)に示す発光素子の一例は、隔壁(絶縁層)775が、第1の電極層771a、第1の電極層771b、第1の電極層771cの端部を覆うようにテーパーを有する形状で形成されている。基板779に接して設けられた第1の電極層771a、第1の電極層771b、第1の電極層771c上に、隔壁(絶縁層)775を形成し、電界発光層772、第2の電極層773b、絶縁層774、絶縁層776、基板778が設けられている。
図6(B)に示す発光素子の一例は、隔壁(絶縁層)765が曲率を有し、その曲率半径が連続的に変化する形状である。第1の電極層761a、第1の電極層761b、第1の電極層761c、電界発光層762、第2の電極層763b、絶縁層764、保護層768が互いに接して設けられている。
図4は、本発明を用いた本実施の形態を適用したパッシブマトリクス型の液晶表示装置を示す。図4において、第1の画素電極層1701a、1701b、1701c、配向膜として機能する絶縁層1712が設けられた基板1700と、配向膜として機能する絶縁層1704、対向電極層1705、カラーフィルタとして機能する着色層1706、偏光板1714が設けられた基板1710とが液晶層1703を挟持して対向している。なお、図4の液晶表示装置は液晶表示素子である表示素子1713を有している。
本実施の形態は、隣接する複数の錐形凸部を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。本実施の形態において図4、図5(A)乃至(C)、図6(A)(B)に示すように、表示画面視認側である基板758、798、778、769、1710表面に錐形凸部757、797、777、767、1707が設けられている。かつ複数の錐形凸部757、797、777、767、1707は錐形凸部757、797、777、767、1707の屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜756、796、781、766、1708で覆われている。
本発明の反射防止フィルムは被膜に覆われた錐形凸部を有する構成であればよく、膜(基板)表面に直接錐形凸部を一体の連続構造として作り込んでもよく、例えば膜(基板)表面を加工し、錐形凸部を作り込んでもよいし、ナノインプリント等の印刷法で錐形凸部を有する形状に選択的に形成してもよい。また、錐形凸部を別工程で膜(基板)上に形成してもよい。
複数の錐形凸部は一体の連続膜としてもよいし、複数の錐形凸部を充填するように並べて基板上に設ける構成としてもよい。またあらかじめ基板に錐形凸部を作りこんでもよい。図6(A)は、基板778表面に複数の錐形凸部777が一体の連続構造として設けられた例である。
本実施の形態の表示装置は、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり錐形凸部に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加するので、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平面部を有していても、平面部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
本発明において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚は薄い方が好ましい。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方が好ましく、反射防止機能も高めることができる。円錐形状のように錐形凸部間に平面部を有する構造であっても、被膜による錐形凸部内への光の閉じこめ効果によって平坦部に入射する光が軽減され、視認側への反射をより防止することができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。被膜として用いることのできる材料としては、可視光における透光性が高く導電性の酸化チタン、物理的強度が高い窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム、かつ熱伝導性が高い窒化アルミニウムなどを用いることができる。
本実施の形態の複数の錐形凸部757、797、777、767、1707は隣接する複数の錐形凸部の頂部と等間隔で設けられているため、断面図においては二等辺三角形となっている。
被膜は、少なくとも錐形凸部に用いる材料より高い屈折率材料を用いればよい。従って、被膜に用いる材料は表示装置の表示画面を構成する基板、及び基板上に形成される錐形凸部の材料によって相対的に決定するので、適宜設定することができる。
錐形凸部及び被膜を形成する材料としては珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物など表示画面表面を構成する基板の材料に応じて適宜設定すればよい。酸化物としては、酸化珪素(SiO)、ホウ酸(B)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(アルミナ)(Al)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)(As)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化バリウム(BaO)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。窒化物としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)などを用いることができる。フッ化物としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ランタン(LaF)などを用いることができる。前記珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物は単数及び複数種を含んでいてもよく、その混合比は各基板の成分比(組成割合)によって適宜設定すればよい。
複数の錐形凸部及び被膜はスパッタリング法、真空蒸着法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)により薄膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法、刷毛塗り法、スプレー法、フローコート法などを用いることもできる。また、インプリント技術、nmレベルの立体構造物を転写技術で形成できるナノインプリント技術を用いることもができる。インプリント、ナノインプリントは、フォトリソグラフィー工程を用いずに微細な立体構造物を形成できる技術である。
基板758、759、769、778、779、798、799、1700、1710としては、ガラス基板や石英基板等を用いることができる。また可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなる、プラスチック基板の他、高温では可塑化されてプラスチックと同じような成型加工が出来、常温ではゴムのような弾性体の性質を示す高分子材料エラストマー等が挙げられる。また、フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
隔壁(絶縁層)765、隔壁(絶縁層)775としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリーレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いてもよい。作製法としては、プラズマCVD法や熱CVD法などの気相成長法やスパッタリング法を用いることができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)を用いることもできる。塗布法で得られる膜やSOG膜なども用いることができる。
また、液滴吐出法により、導電層、絶縁層などを、組成物を吐出し形成した後、その平坦性を高めるために表面を圧力によってプレスして平坦化してもよい。プレスの方法としては、ローラー状のものを表面に走査することによって、凹凸を軽減する、平坦な板状な物で表面をプレスするなどがある。プレスする時に、加熱工程を行っても良い。また溶剤等によって表面を軟化、または融解させエアナイフで表面の凹凸部を除去しても良い。また、CMP法を用いて研磨しても良い。この工程は、液滴吐出法によって凹凸が生じる場合に、その表面の平坦化する場合適用することができる。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした表示装置の一例について説明する。本実施の形態では、上記実施の形態2とは異なる構成を有する表示装置について説明する。具体的には、表示装置の構成がアクティブマトリクス型の場合に関して示す。
表示装置の上面図を図26(A)に、図26(A)における線E−Fの断面図を図26(B)に示す。また、図26(A)には、電界発光層532、第2の電極層533及び絶縁層534は省略され図示されていないが、図26(B)で示すようにそれぞれ設けられている。
下地膜として絶縁層523が設けられた基板520上に、第1の方向に延びた第1の配線と、第1の方向と垂直な第2の方向に延びた第2の配線とがマトリクス状に設けられている。また、第1の配線はトランジスタ521のソース電極又はドレイン電極に接続されており、第2の配線はトランジスタ521のゲート電極に接続されている。さらに、第1の配線と接続されていないトランジスタ521のソース電極またはドレイン電極である配線層525bに、第1の電極層531が接続され、第1の電極層531、電界発光層532、第2の電極層533の積層構造によって発光素子530が設けられている。隣接する各々の発光素子の間に隔壁(絶縁層)528を設けて、第1の電極層と隔壁(絶縁層)528上に電界発光層532および第2の電極層533を積層して設けている。第2の電極層533上に保護層となる絶縁層534、封止基板である基板538を有している。また、トランジスタ521として、逆スタガ型薄膜トランジスタを用いている(図26参照。)。発光素子530より放射される光は基板538側より取り出される。よって視認側の基板538表面には本実施の形態の複数の錐形凸部529、錐形凸部529を覆う被膜536を有している。
本実施の形態における図26では、トランジスタ521はチャネルエッチ型逆スタガトランジスタの例を示す。図26において、トランジスタ521は、ゲート電極層502、ゲート絶縁層526、半導体層504、一導電型を有する半導体層503a、503b、ソース電極層又はドレイン電極層である配線層525a、525bを含む。
半導体層を形成する材料は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法やスパッタリング法で作製される非晶質半導体(以下「アモルファス半導体:AS」ともいう。)、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体、或いはセミアモルファス(微結晶若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「SAS」ともいう。)半導体などを用いることができる。
SASは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいる。SASは、珪素を含む気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪素を含む気体としては、SiH、その他にもSi、SiHCl、SiHCl、SiCl、SiFなどを用いることが可能である。またF、GeFを混合させても良い。この珪素を含む気体をH、又は、HとHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。また、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで安定性が増し良好なSASが得られる。また半導体膜としてフッ素系ガスより形成されるSAS層に水素系ガスより形成されるSAS層を積層してもよい。
非晶質半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体としては代表的にはポリシリコンなどがあげられる。ポリシリコン(多結晶シリコン)には、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを用いて非晶質半導体を結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、前述したように、セミアモルファス半導体又は半導体膜の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
半導体膜に、結晶性半導体膜を用いる場合、その結晶性半導体膜の作製方法は、公知の方法(レーザ結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの結晶化を助長する元素を用いた熱結晶化法等)を用いれば良い。また、SASである微結晶半導体をレーザ照射して結晶化し、結晶性を高めることもできる。結晶化を助長する元素を導入しない場合は、非晶質半導体膜にレーザ光を照射する前に、窒素雰囲気下500℃で1時間加熱することによって非晶質半導体膜の含有水素濃度を1×1020atoms/cm以下にまで放出させる。これは水素を多く含んだ非晶質半導体膜にレーザ光を照射すると非晶質半導体膜が破壊されてしまうからである。結晶化のための加熱処理は、加熱炉、レーザ照射、若しくはランプから発する光の照射(ランプアニールともいう)などを用いることができる。加熱方法としてGRTA(Gas Rapid Thermal Anneal)法、LRTA(Lamp Rapid Thermal Anneal)法等のRTA法がある。GRTAとは高温のガスを用いて加熱処理を行う方法であり、LRTAとはランプ光により加熱処理を行う方法である。
また、非晶質半導体層を結晶化し、結晶性半導体層を形成する結晶化工程で、非晶質半導体層に結晶化を促進する元素(触媒元素、金属元素とも示す)を添加し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)により結晶化を行ってもよい。結晶化を助長する元素としては、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスニウム(Os)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、銅(Cu)及び金(Au)から選ばれた一種又は複数種類を用いることができる。
非晶質半導体膜への金属元素の導入の仕方としては、当該金属元素を非晶質半導体膜の表面又はその内部に存在させ得る手法であれば特に限定はなく、例えばスパッタ法、CVD法、プラズマ処理法(プラズマCVD法も含む)、吸着法、金属塩の溶液を塗布する方法を使用することができる。このうち溶液を用いる方法は簡便であり、金属元素の濃度調整が容易であるという点で有用である。また、このとき非晶質半導体膜の表面のぬれ性を改善し、非晶質半導体膜の表面全体に水溶液を行き渡らせるため、酸素雰囲気中でのUV光の照射、熱酸化法、ヒドロキシラジカルを含むオゾン水又は過酸化水素による処理等により、酸化膜を成膜することが望ましい。
結晶化を促進する元素を結晶性半導体層から除去、又は軽減するため、結晶性半導体層に接して、不純物元素を含む半導体層を形成し、ゲッタリングシンクとして機能させる。不純物元素としては、n型を付与する不純物元素、p型を付与する不純物元素や希ガス元素などを用いることができ、例えばリン(P)、窒素(N)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ボロン(B)、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、Kr(クリプトン)、Xe(キセノン)から選ばれた一種または複数種を用いることができる。結晶化を促進する元素を含む結晶性半導体層に、希ガス元素を含む半導体層を形成し、熱処理(550℃〜750℃で3分〜24時間)を行う。結晶性半導体層中に含まれる結晶化を促進する元素は、希ガス元素を含む半導体層中に移動し、結晶性半導体層中の結晶化を促進する元素は除去、又は軽減される。その後、ゲッタリングシンクとなった希ガス元素を含む半導体層を除去する。
レーザと、半導体膜とを相対的に走査することにより、レーザ照射を行うことができる。またレーザ照射において、ビームを精度よく重ね合わせたり、レーザ照射開始位置やレーザ照射終了位置を制御するため、マーカーを形成することもできる。マーカーは非晶質半導体膜と同時に、基板上へ形成すればよい。
レーザ照射を用いる場合、連続発振型のレーザビーム(CW(CW:continuous−wave)レーザビーム)やパルス発振型のレーザビーム(パルスレーザビーム)を用いることができる。ここで用いることができるレーザビームは、Arレーザ、Krレーザ、エキシマレーザなどの気体レーザ、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、銅蒸気レーザまたは金蒸気レーザのうち一種または複数種から発振されるものを用いることができる。このようなレーザビームの基本波、及びこれらの基本波の第2高調波から第4高調波のレーザビームを照射することで、大粒径の結晶を得ることができる。例えば、Nd:YVOレーザ(基本波1064nm)の第2高調波(532nm)や第3高調波(355nm)を用いることができる。このレーザは、CWで射出することも、パルス発振で射出することも可能である。CWで射出する場合は、レーザのパワー密度を0.01〜100MW/cm程度(好ましくは0.1〜10MW/cm)が必要である。そして、走査速度を10〜2000cm/sec程度として照射する。
なお、単結晶のYAG、YVO、フォルステライト(MgSiO)、YAlO、GdVO、若しくは多結晶(セラミック)のYAG、Y、YVO、YAlO、GdVOに、ドーパントとしてNd、Yb、Cr、Ti、Ho、Er、Tm、Taのうち1種または複数種添加されているものを媒質とするレーザ、Arイオンレーザ、またはTi:サファイアレーザは、連続発振をさせることが可能であり、Qスイッチ動作やモード同期などを行うことによって10MHz以上の発振周波数でパルス発振をさせることも可能である。10MHz以上の発振周波数でレーザビームを発振させると、半導体膜がレーザによって溶融してから固化するまでの間に、次のパルスが半導体膜に照射される。従って、発振周波数が低いパルスレーザを用いる場合と異なり、半導体膜中において固液界面を連続的に移動させることができるため、走査方向に向かって連続的に成長した結晶粒を得ることができる。
媒質としてセラミック(多結晶)を用いると、短時間かつ低コストで自由な形状に媒質を形成することが可能である。単結晶を用いる場合、通常、直径数mm、長さ数十mmの円柱状の媒質が用いられているが、セラミックを用いる場合はさらに大きいものを作ることが可能である。
発光に直接寄与する媒質中のNd、Ybなどのドーパントの濃度は、単結晶中でも多結晶中でも大きくは変えられないため、濃度を増加させることによるレーザの出力向上にはある程度限界がある。しかしながら、セラミックの場合、単結晶と比較して媒質の大きさを著しく大きくすることができるため大幅な出力向上ができうる。
さらに、セラミックの場合では、平行六面体形状や直方体形状の媒質を容易に形成することが可能である。このような形状の媒質を用いて、発振光を媒質の内部でジグザグに進行させると、発振光路を長くとることができる。そのため、増幅が大きくなり、大出力で発振させることが可能になる。また、このような形状の媒質から射出されるレーザビームは射出時の断面形状が四角形状であるため、丸状のビームと比較すると、線状ビームに整形するのに有利である。このように射出されたレーザビームを、光学系を用いて整形することによって、短辺の長さ1mm以下、長辺の長さ数mm〜数mの線状ビームを容易に得ることが可能となる。また、励起光を媒質に均一に照射することにより、線状ビームは長辺方向にエネルギー分布の均一なものとなる。またさらにレーザは、半導体膜に対して入射角θ(0<θ<90度)を持たせて照射させるとよい。レーザの干渉を防止することができるからである。
この線状ビームを半導体膜に照射することによって、半導体膜の全面をより均一にアニールすることが可能になる。線状ビームの両端まで均一なアニールが必要な場合は、スリットを用いて、エネルギーの減衰部を遮光するなどの工夫が必要となる。
このようにして得られた強度が均一な線状ビームを用いて半導体膜をアニールし、この半導体膜を用いて表示装置を作製すると、その表示装置の特性は、良好かつ均一である。
また、希ガスや窒素などの不活性ガス雰囲気中でレーザ光を照射するようにしても良い。これにより、レーザ光の照射により半導体表面の荒れを抑えることができ、界面準位密度のばらつきによって生じるトランジスタのしきい値電圧のばらつきを抑えることができる。
非晶質半導体膜の結晶化は、熱処理とレーザ光照射による結晶化を組み合わせてもよく、熱処理やレーザ光照射を単独で、複数回行っても良い。
ゲート電極層は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等の手法により形成することができる。ゲート電極層はタンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)から選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また、ゲート電極層としてリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。また、ゲート電極層は単層でも積層でもよい。
本実施の形態ではゲート電極層をテーパー形状を有する様に形成するが、本発明はそれに限定されず、ゲート電極層を積層構造にして、一層のみがテーパー形状を有し、他方は異方性エッチングによって垂直な側面を有していてもよい。テーパー角度も積層するゲート電極層間で異なっていても良いし、同一でもよい。テーパー形状を有することによって、その上に積層する膜の被覆性が向上し、欠陥が軽減されるので信頼性が向上する。
ソース電極層又はドレイン電極層は、PVD法、CVD法、蒸着法等により導電膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、液滴吐出法、印刷法、ディスペンサ法、電解メッキ法等により、所定の場所に選択的に導電層を形成することができる。更にはリフロー法、ダマシン法を用いても良い。ソース電極層又はドレイン電極層の材料は金属などの導電性材料を用いることができ、具体的にはAg、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Zr、Ba、Si、Geなどの材料、又は上記材料の合金、若しくはその窒化物を用いて形成する。また、これらの積層構造としても良い。
絶縁層523、526、527、534としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸窒化アルミニウムその他の無機絶縁性材料、又はアクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。また、ベンゾシクロブテン、フッ化アリーレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いてもよい。作製法としては、プラズマCVD法や熱CVD法などの気相成長法やスパッタリング法を用いることができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)を用いることもできる。塗布法で得られる膜やSOG膜なども用いることができる。
本実施の形態に限定されず、薄膜トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、二つ形成されるダブルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、周辺駆動回路領域の薄膜トランジスタも、シングルゲート構造、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
なお、本実施の形態で示した薄膜トランジスタの作製方法に限らず、トップゲート型(例えば順スタガ型、コプラナ型)、ボトムゲート型(例えば、逆コプラナ型)、あるいはチャネル領域の上下にゲート絶縁膜を介して配置された2つのゲート電極層を有する、デュアルゲート型やその他の構造においても適用できる。
図7(A)(B)は、本発明を用いた本実施の形態を適用したアクティブマトリクス型の液晶表示装置を示す。図7において、基板550上にマルチゲート構造のトランジスタ551及び画素電極層560、配向膜として機能する絶縁層561が設けられた基板550と、配向膜として機能する絶縁層563、対向電極層である導電層564、カラーフィルタとして機能する着色層565、偏光子(偏光板ともいう)556が設けられた基板568とが液晶層562を挟持して対向している。視認側の基板568表面には本実施の形態における複数の錐形凸部567、錐形凸部567を覆う被膜566を有している。
トランジスタ551はマルチゲート型のチャネルエッチ型逆スタガトランジスタの例を示す。図7において、トランジスタ551は、ゲート電極層552a、552b、ゲート絶縁層558、半導体層554、一導電型を有する半導体層553a、553b、553c、ソース電極層又はドレイン電極層である配線層555a、555b、555cを含む。トランジスタ551上には絶縁層557が設けられている。
また、図7(A)の表示装置では、基板568の外側に複数の錐形凸部567を設け、内側に偏光子556、着色層565、導電層564という順に設ける例を示すが、図7(B)のように偏光子569は基板568の外側(視認側)に設けてもよく、その場合、偏光子569表面に複数の錐形凸部567を設ければよい。また、偏光子と着色層の積層構造も図7(A)に限定されず、偏光子及び着色層の材料や作製工程条件によって適宜設定すればよい。
図13は、本発明を適用した本実施の形態のアクティブマトリクス型の電子ペーパーを示す。図13ではアクティブマトリクス型を示すが、本発明はパッシブマトリクス型にも適用することができる。
図7では、表示素子として液晶表示素子を用いて例を示したが、ツイストボール表示方式を用いた表示装置を用いてもよい。ツイストボール表示方式とは、白と黒に塗り分けられた球形粒子を第1の電極層及び第2の電極層の間に配置し、第1の電極層及び第2の電極層に電位差を生じさせて球形粒子の向きを制御することにより、表示を行う方法である。
トランジスタ581は逆コプラナ型の薄膜トランジスタであり、ゲート電極層582、ゲート絶縁層584、配線層585a、配線層585b、半導体層586を含む。また配線層585bは第1の電極層587aは絶縁層598に形成する開口で接しており電気的に接続している。第1の電極層587a、587bと第2の電極層588との間には黒色領域590a及び白色領域590bを有し、周りに液体で満たされているキャビティ594を含む球形粒子589が設けられており、球形粒子589の周囲は樹脂等の充填材595で充填されている(図13参照。)。視認側の基板599表面には本実施の形態における複数の錐形凸部597、錐形凸部597を覆う被膜596を有している。
また、ツイストボールの代わりに、電気泳動素子を用いることも可能である。透明な液体と、正に帯電した白い微粒子と負に帯電した黒い微粒子とを封入した直径10μm〜200μm程度のマイクロカプセルを用いる。第1の電極層と第2の電極層との間に設けられるマイクロカプセルは、第1の電極層と第2の電極層によって、電場が与えられると、白い微粒子と、黒い微粒子が逆の方向に移動し、白または黒を表示することができる。この原理を応用した表示素子が電気泳動表示素子であり、一般的に電子ペーパーとよばれている。電気泳動表示素子は、液晶表示素子に比べて反射率が高いため、補助ライトは不要であり、また消費電力が小さく、薄暗い場所でも表示部を認識することが可能である。また、表示部に電源が供給されない場合であっても、一度表示した像を保持することが可能であるため、電波発信源から表示機能付き半導体装置を遠ざけた場合であっても、表示された像を保存しておくことが可能となる。
トランジスタはスイッチング素子として機能し得るものであれば、どのような構成で設けてもよい。半導体層も非晶質半導体、結晶性半導体、多結晶半導体、微結晶半導体など様々な半導体を用いることができ、有機化合物を用いて有機トランジスタを形成してもよい。
本実施の形態は、隣接する複数の錐形凸部を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。本実施の形態において図7、図13、図26に示すように、表示画面視認側である基板568、599、538表面に錐形凸部567、597、529が設けられている。かつ複数の錐形凸部567、597、529は錐形凸部567、597、529の屈折率よりそれぞれ高い屈折率を有する材料で形成される被膜566、596、536で覆われている。
本発明の表示装置は被膜に覆われた錐形凸部を有する構成であればよく、膜(基板)表面に直接錐形凸部を一体の連続構造として作り込んでもよく、例えば膜(基板)表面を加工し、錐形凸部を作り込んでもよいし、ナノインプリント等の印刷法で錐形凸部を有する形状に選択的に形成してもよい。また、錐形凸部を別工程で膜(基板)上に形成してもよい。
複数の錐形凸部は一体の連続膜としてもよいし、複数の錐形凸部を並べて基板上に設ける構成としてもよい。
本実施の形態の表示装置は、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり錐形凸部に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加するので、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平面部を有していても、平面部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
本発明において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚は薄い方が好ましい。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方が好ましく、反射防止機能も高めることができる。円錐形状のように錐形凸部間に平面部を有する構造であっても、被膜による錐形凸部内への光の閉じこめ効果によって平坦部に入射する光が軽減され、視認側への反射をより防止することができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。被膜として用いることのできる材料としては、可視光における透光性が高く導電性の酸化チタン、物理的強度が高い窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム、かつ熱伝導性が高い窒化アルミニウムなどを用いることができる。
被膜は、少なくとも錐形凸部に用いる材料より高い屈折率材料を用いればよい。従って、被膜に用いる材料は表示装置の表示画面を構成する基板、及び基板上に形成される錐形凸部の材料によって相対的に決定するので、適宜設定することができる。
錐形凸部及び被膜を形成する材料としては珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物など表示画面表面を構成する基板の材料に応じて適宜設定すればよい。酸化物としては、酸化珪素(SiO)、ホウ酸(B)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(アルミナ)(Al)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)(As)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化バリウム(BaO)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。窒化物としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)などを用いることができる。フッ化物としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ランタン(LaF)などを用いることができる。前記珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物は単数及び複数種を含んでいてもよく、その混合比は各基板の成分比(組成割合)によって適宜設定すればよい。
複数の錐形凸部及び被膜はスパッタリング法、真空蒸着法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)により薄膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法、刷毛塗り法、スプレー法、フローコート法などを用いることもできる。また、インプリント技術、nmレベルの立体構造物を転写技術で形成できるナノインプリント技術を用いることもができる。インプリント、ナノインプリントは、フォトリソグラフィー工程を用いずに微細な立体構造物を形成できる技術である。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした表示装置の例について説明する。詳しくは表示素子に液晶表示素子を用いる液晶表示装置について説明する。
図8(A)は、複数の錐形凸部を有する液晶表示装置の上面図であり、図8(B)は図8(A)線C−Dにおける断面図である。図8(A)の上面図では複数の錐形凸部は省略している。
図8(A)で示すように、画素領域606、走査線駆動回路領域である駆動回路領域608a、走査線駆動回路領域である駆動回路領域608bが、シール材692によって、基板600と対向基板695との間に封止され、基板600上にICドライバによって形成された信号線駆動回路領域である駆動回路領域607が設けられている。画素領域606にはトランジスタ622及び容量素子623が設けられ、駆動回路領域608bにはトランジスタ620及びトランジスタ621を有する駆動回路が設けられている。なお、602は外部端子接続領域であり、603は配線領域である。基板600には、上記実施の形態と同様の絶縁基板を適用することができる。また一般的に合成樹脂からなる基板は、他の基板と比較して耐熱温度が低いことが懸念されるが、耐熱性の高い基板を用いた作製工程の後、転置することによっても採用することが可能となる。
画素領域606には、下地膜604a、下地膜604bを介してスイッチング素子となるトランジスタ622が設けられている。本実施の形態では、トランジスタ622にマルチゲート型薄膜トランジスタ(TFT)を用い、ソース領域及びドレイン領域として機能する不純物領域を有する半導体層、ゲート絶縁層、2層の積層構造であるゲート電極層、ソース電極層及びドレイン電極層を有し、ソース電極層又はドレイン電極層は、半導体層の不純物領域と画素電極層630に接して電気的に接続している。薄膜トランジスタは、多くの方法で作製することができる。例えば、活性層として、結晶性半導体膜を適用する。結晶性半導体膜上には、ゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられる。該ゲート電極を用いて該活性層へ不純物元素を添加することができる。このようにゲート電極を用いた不純物元素の添加により、不純物元素添加のためのマスクを形成する必要はない。ゲート電極は、単層構造、又は積層構造を有することができる。不純物領域は、その濃度を制御することにより高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域とすることができる。このように低濃度不純物領域を有する薄膜トランジスタを、LDD(Lightly doped drain)構造と呼ぶ。また低濃度不純物領域は、ゲート電極と重なるように形成することができ、このような薄膜トランジスタを、GOLD(Gate Overlapped LDD)構造と呼ぶ。また薄膜トランジスタの極性は、不純物領域にリン(P)等を用いることによりn型とする。p型とする場合は、ボロン(B)等を添加すればよい。その後、ゲート電極等を覆う絶縁膜611及び絶縁膜612を形成する。絶縁膜611(及び絶縁膜612)に混入された水素元素により、結晶性半導体膜のダングリングボンドを終端することができる。
さらに平坦性を高めるため、層間絶縁膜として絶縁膜615、絶縁膜616を形成してもよい。絶縁膜615、絶縁膜616には、有機材料、又は無機材料、若しくはそれらの積層構造を用いることができる。例えば酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、ポリシラザン、窒素含有炭素(CN)、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機絶縁性材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、シロキサン樹脂などを用いることができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
る。
また結晶性半導体膜を用いることにより、画素領域と駆動回路領域を同一基板上に一体形成することができる。その場合、画素領域のトランジスタと、駆動回路領域608bのトランジスタとは同時に形成される。駆動回路領域608bに用いるトランジスタは、CMOS回路を構成する。CMOS回路を構成する薄膜トランジスタは、GOLD構造であるが、トランジスタ622のようなLDD構造を用いることもできる。
本実施の形態に限定されず、画素領域の薄膜トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、二つ形成されるダブルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、周辺駆動回路領域の薄膜トランジスタも、シングルゲート構造、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
なお、本実施の形態で示した薄膜トランジスタの作製方法に限らず、トップゲート型(例えば順スタガ型)、ボトムゲート型(例えば、逆スタガ型)、あるいはチャネル領域の上下にゲート絶縁膜を介して配置された2つのゲート電極層を有する、デュアルゲート型やその他の構造においても適用できる。
次に、画素電極層630及び絶縁膜616を覆うように、印刷法や液滴吐出法により、配向膜と呼ばれる絶縁層631を形成する。なお、絶縁層631は、スクリーン印刷法やオフセット印刷法を用いれば、選択的に形成することができる。その後、ラビング処理を行う。このラビング処理は液晶のモード、例えばVAモードのときには処理を行わないときがある。配向膜として機能する絶縁層633も絶縁層631と同様である。続いて、シール材692を液滴吐出法により画素を形成した周辺の領域に形成する。
その後、配向膜として機能する絶縁層633、対向電極として機能する導電層634、カラーフィルタとして機能する着色層635、偏光子641(偏光板ともいう)、及び被膜643で覆われた錐形凸部642が設けられた対向基板695と、TFT基板である基板600とをスペーサ637を介して貼り合わせ、その空隙に液晶層632を設ける。本実施の形態の液晶表示装置は透過型であるため、基板600の素子を有する面と反対側にも偏光子(偏光板)644を設ける。偏光子は、接着層によって基板に設けることができる。シール材にはフィラーが混入されていても良く、さらに対向基板695には、遮蔽膜(ブラックマトリクス)などが形成されていても良い。なお、カラーフィルタ等は、液晶表示装置をフルカラー表示とする場合、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を呈する材料から形成すればよく、モノカラー表示とする場合、着色層を無くす、もしくは少なくとも一つの色を呈する材料から形成すればよい。
また、図8の表示装置では、対向基板695の外側に錐形凸部642を設け、内側に偏光子641、着色層635、導電層634という順に設ける例を示すが、偏光子は対向基板695の外側(視認側)に設けてもよく、その場合、偏光子(偏光板)表面に反射防止機能を有する錐形凸部を設ければよい。また、偏光子と着色層の積層構造も図8に限定されず、偏光子及び着色層の材料や作製工程条件によって適宜設定すればよい。
なお、バックライトにRGBの発光ダイオード(LED)等を配置し、時分割によりカラー表示する継時加法混色法(フィールドシーケンシャル法)を採用するときには、カラーフィルタを設けない場合がある。ブラックマトリクスは、トランジスタやCMOS回路の配線による外光の反射を低減するため、トランジスタやCMOS回路と重なるように設けるとよい。なお、ブラックマトリクスは、容量素子に重なるように形成してもよい。容量素子を構成する金属膜による反射を防止することができるからである。
液晶層を形成する方法として、ディスペンサ式(滴下式)や、素子を有する基板600と対向基板695とを貼り合わせてから毛細管現象を用いて液晶を注入する注入法を用いることができる。滴下法は、注入法を適用しづらい大型基板を扱うときに適用するとよい。
スペーサは数μmの粒子を散布して設ける方法でも良いが、本実施の形態では基板全面に樹脂膜を形成した後これをエッチング加工して形成する方法を採用した。このようなスペーサの材料を、スピナーで塗布した後、露光と現像処理によって所定のパターンに形成する。さらにクリーンオーブンなどで150〜200℃で加熱して硬化させる。このようにして作製されるスペーサは露光と現像処理の条件によって形状を異ならせることができるが、好ましくは、スペーサの形状は柱状で頂部が平坦な形状となるようにすると、対向側の基板を合わせたときに液晶表示装置としての機械的な強度を確保することができる。スペーサの形状は円錐状、角錐状なども用いることができ、特別な限定はない。
続いて、画素領域と電気的に接続されている端子電極層678に、異方性導電体層696を介して、接続用の配線基板であるFPC694を設ける。FPC694は、外部からの信号や電位を伝達する役目を担う。上記工程を経て、表示機能を有する液晶表示装置を作製することができる。
なおトランジスタが有する配線、ゲート電極層、画素電極層630、対向電極層である導電層634は、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属又はその合金、若しくはその金属窒化物から選ぶことができる。
偏光板と、液晶層との間に位相差板を有した状態で積層してもよい。
本実施の形態は、隣接する複数の錐形凸部を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。本実施の形態において図8に示すように、表示画面視認側である対向基板695表面に錐形凸部642が設けられている。かつ複数の錐形凸部642は錐形凸部642の屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜643で覆われている。
本実施の形態の表示装置は、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり錐形凸部に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加するので、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平面部を有していても、平面部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
本発明において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚は薄い方が好ましい。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方が好ましく、反射防止機能も高めることができる。円錐形状のように錐形凸部間に平面部を有する構造であっても、被膜による錐形凸部内への光の閉じこめ効果によって平坦部に入射する光が軽減され、視認側への反射をより防止することができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。被膜として用いることのできる材料としては、可視光における透光性が高く導電性の酸化チタン、物理的強度が高い窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム、かつ熱伝導性が高い窒化アルミニウムなどを用いることができる。
本発明により、隣接する複数の錐形凸部を有する反射防止フィルム(基板)、及び表示装置を提供することができ、高い反射防止機能を付与することができる。
本発明の反射防止フィルムは被膜に覆われた錐形凸部を有する構成であればよく、膜(基板)表面に直接錐形凸部を一体の連続構造として作り込んでもよく、例えば膜(基板)表面を加工し、錐形凸部を作り込んでもよいし、ナノインプリント等の印刷法で錐形凸部を有する形状に選択的に形成してもよい。また、錐形凸部を別工程で膜(基板)上に形成してもよい。
複数の錐形凸部は一体の連続膜としてもよいし、複数の錐形凸部を並べて基板上に設ける構成としてもよい。
被膜は、少なくとも錐形凸部に用いる材料より高い屈折率材料を用いればよい。従って、被膜に用いる材料は表示装置の表示画面を構成する基板、及び基板上に形成される錐形凸部の材料によって相対的に決定するので、適宜設定することができる。
錐形凸部及び被膜を形成する材料としては珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物など表示画面表面を構成する基板の材料に応じて適宜設定すればよい。酸化物としては、酸化珪素(SiO)、ホウ酸(B)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(アルミナ)(Al)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)(As)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化バリウム(BaO)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。窒化物としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)などを用いることができる。フッ化物としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ランタン(LaF)などを用いることができる。前記珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物は単数及び複数種を含んでいてもよく、その混合比は各基板の成分比(組成割合)によって適宜設定すればよい。
複数の錐形凸部及び被膜はスパッタリング法、真空蒸着法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)により薄膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法、刷毛塗り法、スプレー法、フローコート法などを用いることもできる。また、インプリント技術、nmレベルの立体構造物を転写技術で形成できるナノインプリント技術を用いることもができる。インプリント、ナノインプリントは、フォトリソグラフィー工程を用いずに微細な立体構造物を形成できる技術である。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした表示装置の例について説明する。詳しくは表示素子に発光素子を用いる発光表示装置について説明する。本実施の形態における表示装置の作製方法を、図9、図12を用いて詳細に説明する。
絶縁表面を有する基板100の上に下地膜として、下地膜101a、101bを形成する。本実施の形態では、窒化酸化珪素膜を用いて下地膜101aを10〜200nm(好ましくは50〜150nm)形成し、酸化窒化珪素膜を用いて下地膜101bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)積層する。本実施の形態では、プラズマCVD法を用いて下地膜101a、下地膜101bを形成する。
下地膜の材料は、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの誘導体、又はポリイミド(polyimide)、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いてもよい。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリーレンエーテル、ポリイミドなどの有機材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いてもよい。また、オキサゾール樹脂を用いることもでき、例えば光硬化型ポリベンゾオキサゾールなどを用いることができる。
下地膜は、スパッタリング法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)などを用いて形成することができる。また、液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。
基板100としてはガラス基板、石英基板などを用いることができる。また、本実施の形態の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよいし、フィルムのような可撓性基板を用いても良い。プラスチック基板としてはPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルフォン)からなる基板、可撓性基板としてはアクリル等の合成樹脂を用いることができる。本実施の形態で作製する表示装置は、基板100を通過させて発光素子よりの光を取り出す構成であるので、基板100は透光性を有する必要がある。
下地膜としては、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素などを用いることができ、単層でも2層、3層といった積層構造でもよい。
次いで、下地膜上に半導体膜を形成する。半導体膜は25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで各種手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜すればよい。本実施の形態では、非晶質半導体膜を、レーザ結晶化し、結晶性半導体膜とするものを用いるのが好ましい。
このようにして得られた半導体膜に対して、薄膜トランジスタのしきい値電圧を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよい。この不純物元素のドーピングは、結晶化工程の前の非晶質半導体膜に行ってもよい。非晶質半導体膜の状態で不純物元素をドーピングすると、その後の結晶化のための加熱処理によって、不純物の活性化も行うことができる。また、ドーピングの際に生じる欠陥等も改善することができる。
次に結晶性半導体膜を、所望な形状にエッチング加工し、半導体層を形成する。
エッチング加工は、プラズマエッチング(ドライエッチング)又はウエットエッチングのどちらを採用しても良いが、大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF、NFなどのフッ素系、又はCl、BClなどの塩素系のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
本発明において、配線層若しくは電極層を形成する導電層や、所定のパターンを形成するためのマスク層などを、液滴吐出法のような選択的にパターンを形成できる方法により形成してもよい。液滴吐出(噴出)法(その方式によっては、インクジェット法とも呼ばれる。)は、特定の目的に調合された組成物の液滴を選択的に吐出(噴出)して所定のパターン(導電層や絶縁層など)を形成することができる。この際、被形成領域にぬれ性や密着性を制御する処理を行ってもよい。また、パターンが転写、または描写できる方法、例えば印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、ディスペンサ法、刷毛塗り法、スプレー法、フローコート法なども用いることができる。
本実施の形態において、用いるマスクは、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂材料を用いる。また、ベンゾシクロブテン、パリレン、フッ化アリーレンエーテル、透光性を有するポリイミドなどの有機材料、シロキサン系ポリマー等の重合によってできた化合物材料、水溶性ホモポリマーと水溶性共重合体を含む組成物材料等を用いることもできる。或いは、感光剤を含む市販のレジスト材料を用いてもよく、ポジ型レジスト、ネガ型レジストなどを用いてもよい。液滴吐出法を用いる場合、いずれの材料を用いるとしても、その表面張力と粘度は、溶媒の濃度を調整する、界面活性剤等を加えるなどを行い適宜調整する。
半導体層を覆うゲート絶縁層107を形成する。ゲート絶縁層はプラズマCVD法またはスパッタ法などを用い、厚さを10〜150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。ゲート絶縁層としては、窒化珪素、酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素に代表される珪素の酸化物材料又は窒化物材料等の公知の材料で形成すればよく、積層でも単層でもよい。また、ゲート絶縁層は窒化珪素膜、酸化珪素膜、窒化珪素膜の3層の積層、酸化窒化珪素膜の単層、2層からなる積層でも良い。
次いで、ゲート絶縁層107上にゲート電極層を形成する。ゲート電極層は、スパッタリング法、蒸着法、CVD法等の手法により形成することができる。ゲート電極層はタンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)から選ばれた元素、又は前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料で形成すればよい。また、ゲート電極層としてリン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコン膜に代表される半導体膜や、AgPdCu合金を用いてもよい。また、ゲート電極層は単層でも積層でもよい。
本実施の形態ではゲート電極層をテーパー形状を有する様に形成するが、本発明はそれに限定されず、ゲート電極層を積層構造にして、一層のみがテーパー形状を有し、他方は異方性エッチングによって垂直な側面を有していてもよい。本実施の形態のように、テーパー角度も積層するゲート電極層間で異なっていても良いし、同一でもよい。テーパー形状を有することによって、その上に積層する膜の被覆性が向上し、欠陥が軽減されるので信頼性が向上する。
ゲート電極層を形成する際のエッチング工程によって、ゲート絶縁層107は多少エッチングされ、膜厚が減る(いわゆる膜減り)ことがある。
半導体層に不純物元素を添加し、不純物領域を形成する。不純物領域は、その濃度を制御することにより高濃度不純物領域及び低濃度不純物領域とすることができる。低濃度不純物領域を有する薄膜トランジスタを、LDD(Lighty doped drain)構造と呼ぶ。また低濃度不純物領域は、ゲート電極と重なるように形成することができ、このような薄膜トランジスタを、GOLD(Gate Overlapped LDD)構造と呼ぶ。また薄膜トランジスタの極性は、不純物領域にリン(P)等を用いることによりn型とする。p型とする場合は、ボロン(B)等を添加すればよい。
本実施の形態では、不純物領域がゲート絶縁層を介してゲート電極層と重なる領域をLov領域と示し、不純物領域がゲート絶縁層を介してゲート電極層と重ならない領域をLoff領域と示す。図9では、不純物領域においてハッチングと白地で示されているが、これは、白地部分に不純物元素が添加されていないということを示すのではなく、この領域の不純物元素の濃度分布がマスクやドーピング条件を反映していることを直感的に理解できるようにしたためである。なお、このことは本明細書の他の図面においても同様である。
不純物元素を活性化するために加熱処理、強光の照射、又はレーザ光の照射を行ってもよい。活性化と同時にゲート絶縁層へのプラズマダメージやゲート絶縁層と半導体層との界面へのプラズマダメージを回復することができる。
次いで、ゲート電極層、ゲート絶縁層を覆う第1の層間絶縁層を形成する。本実施の形態では、絶縁膜167と絶縁膜168との積層構造とする。絶縁膜167及び絶縁膜168は、スパッタ法、またはプラズマCVDを用いた窒化珪素膜、窒化酸化珪素膜、酸化窒化珪素膜、酸化珪素膜などを用いることができ、他の珪素を含む絶縁膜を単層または3層以上の積層構造として用いても良い。
さらに、窒素雰囲気中で、300〜550℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を行う。好ましくは、400〜500℃で行う。この工程は層間絶縁層である絶縁膜167に含まれる水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。本実施の形態では、410度(℃)で加熱処理を行う。
絶縁膜167、絶縁膜168としては他に窒化アルミニウム(AlN)、酸化窒化アルミニウム(AlON)、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウム(AlNO)または酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素(CN)、ポリシラザン、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、シロキサンを含む材料を用いてもよい。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機材料としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテンを用いることができる。また、オキサゾール樹脂を用いることもでき、例えば光硬化型ポリベンゾオキサゾールなどを用いることができる。
次いで、レジストからなるマスクを用いて絶縁膜167、絶縁膜168、ゲート絶縁層107に半導体層に達するコンタクトホール(開口)を形成する。開口を覆うように導電膜を形成し、導電膜をエッチングして各ソース領域又はドレイン領域の一部とそれぞれ電気的に接続するソース電極層又はドレイン電極層を形成する。ソース電極層又はドレイン電極層は、PVD法、CVD法、蒸着法等により導電膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、液滴吐出法、印刷法、ディスペンサ法、電解メッキ法等により、所定の場所に選択的に導電層を形成することができる。更にはリフロー法、ダマシン法を用いても良い。ソース電極層又はドレイン電極層の材料は、Ag、Au、Cu、Ni、Pt、Pd、Ir、Rh、W、Al、Ta、Mo、Cd、Zn、Fe、Ti、Zr、Ba等の金属、Si、Ge、又はその合金、若しくはその金属窒化物を用いて形成する。また、これらの積層構造としても良い。
以上の工程で周辺駆動回路領域204にLov領域にp型不純物領域を有するpチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ285、Lov領域にnチャネル型不純物領域を有するnチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ275を、画素領域206にLoff領域にn型不純物領域を有するマルチチャネル型のnチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ265、Lov領域にp型不純物領域を有するpチャネル型薄膜トランジスタである薄膜トランジスタ245を有するアクティブマトリクス基板を作製することができる。
本実施の形態に限定されず、薄膜トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、二つ形成されるダブルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、周辺駆動回路領域の薄膜トランジスタも、シングルゲート構造、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
次に第2の層間絶縁層として絶縁膜181を形成する。図9において、スクライブによる切り離しのための切り離し領域201、FPCの貼り付け部である外部端子接続領域202、周辺部の引き回し配線領域である配線領域203、周辺駆動回路領域204、画素領域206である。配線領域203には配線179a、配線179bが設けられ、外部端子接続領域202には、外部端子と接続する端子電極層178が設けられている。
絶縁膜181としては酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム(AlN)、窒素を含む酸化アルミニウム(酸化窒化アルミニウムともいう)(AlON)、酸素を含む窒化酸化アルミニウム(窒化酸化アルミニウムともいう)(AlNO)、酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素(CN)、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、シロキサン樹脂を用いてもよい。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機絶縁性材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、その他低誘電率材料を用いることができる。また、オキサゾール樹脂を用いることもでき、例えば光硬化型ポリベンゾオキサゾールなどを用いることができる。平坦化のために設ける層間絶縁層としては、耐熱性および絶縁性が高く、且つ、平坦化率の高いものが要求されるので、絶縁膜181の形成方法としては、スピンコート法で代表される塗布法を用いると好ましい。
絶縁膜181は、その他ディップ法、スプレー塗布、ドクターナイフ、ロールコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、CVD法、蒸着法等を採用することができる。液滴吐出法により絶縁膜181を形成してもよい。液滴吐出法を用いた場合には材料液を節約することができる。また、液滴吐出法のようにパターンが転写、または描写できる方法、例えば印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、ディスペンサ法、刷毛塗り法、スプレー法、フローコート法なども用いることができる。
画素領域206の絶縁膜181に微細な開口、つまりコンタクトホールを形成する。
次に、ソース電極層又はドレイン電極層と接するように、第1の電極層185(画素電極層ともいう。)を形成する。第1の電極層185は陽極、または陰極として機能し、Ti、Ni、W、Cr、Pt、Zn、Sn、In、またはMoから選ばれた元素、または窒化チタン、TiSi、WSi、窒化タングステン、WSi、NbNなどの前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料を主成分とする膜またはそれらの積層膜を総膜厚100nm〜800nmの範囲で用いればよい。
本実施の形態では、表示素子として発光素子を用い、発光素子からの光を第1の電極層185側から取り出す構造のため、第1の電極層185が透光性を有する。第1の電極層185として、透明導電膜を形成し、所望の形状にエッチングすることで第1の電極層185を形成する。
本発明においては、透光性電極層である第1の電極層185に、具体的には透光性を有する導電性材料からなる透明導電膜を用いればよく、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。勿論、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)なども用いることができる。
また、透光性を有さない金属膜のような材料であっても膜厚を薄く(好ましくは、5nm〜30nm程度の厚さ)して光を透過可能な状態としておくことで、第1の電極層185から光を放射することが可能となる。また、第1の電極層185に用いることのできる金属薄膜としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる導電膜などを用いることができる。
第1の電極層185は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、印刷法、ディスペンサ法または液滴吐出法などを用いて形成することができる。本実施の形態では、第1の電極層185として、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物を用いてスパッタリング法によって作製する。第1の電極層185は、好ましくは総膜厚100nm〜800nmの範囲で用いればよい。
第1の電極層185は、その表面が平坦化されるように、CMP法、ポリビニルアルコール系の多孔質体で拭浄し、研磨しても良い。またCMP法を用いた研磨後に、第1の電極層185の表面に紫外線照射、酸素プラズマ処理などを行ってもよい。
第1の電極層185を形成後、加熱処理を行ってもよい。この加熱処理により、第1の電極層185中に含まれる水分は放出される。よって、第1の電極層185は脱ガスなどを生じないため、第1の電極層上に水分によって劣化しやすい発光材料を形成しても、発光材料は劣化せず、信頼性の高い表示装置を作製することができる。
次に、第1の電極層185の端部、ソース電極層又はドレイン電極層を覆う絶縁層186(隔壁、障壁などと呼ばれる)を形成する。
絶縁層186としては酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素などを用いることができ、単層でも2層、3層といった積層構造でもよい。また、絶縁層186の他の材料として、窒化アルミニウム、酸素含有量が窒素含有量よりも多い酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素、ポリシラザン、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。シロキサンを含む材料を用いてもよい。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機絶縁性材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、ポリシラザンを用いることができる。また、オキサゾール樹脂を用いることもでき、例えば光硬化型ポリベンゾオキサゾールなどを用いることができる。
絶縁層186は、スパッタリング法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)、また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、ディスペンサ法、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法などを用いることもできる。
所望の形状に加工するエッチング加工は、プラズマエッチング(ドライエッチング)又はウエットエッチングのどちらを採用しても良い。大面積基板を処理するにはプラズマエッチングが適している。エッチングガスとしては、CF、NFなどのフッ素系のガス、又はCl、BClなどの塩素系のガスを用い、HeやArなどの不活性ガスを適宜加えても良い。また、大気圧放電のエッチング加工を適用すれば、局所的な放電加工も可能であり、基板の全面にマスク層を形成する必要はない。
図9(A)に示す接続領域205において、第2の電極層と同工程、同材料で形成される配線層はゲート電極層と同工程、同材料で形成される配線層と電気的に接続する。
第1の電極層185の上には発光層188が形成される。なお、図9では一画素しか図示していないが、本実施の形態ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した電界電極層を作り分けている。
次に、発光層188の上に導電膜からなる第2の電極層189が設けられる。第2の電極層189としては、Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金や化合物MgAg、MgIn、AlLi、CaF、または窒化カルシウムを用いればよい。こうして第1の電極層185、発光層188及び第2の電極層189からなる発光素子190が形成される(図9(B)参照。)。
図9に示した本実施の形態の表示装置において、発光素子190から発した光は、第1の電極層185側から、図9(B)中の矢印の方向に透過して射出される。
本実施の形態では、第2の電極層189上にパッシベーション膜(保護膜)として絶縁層を設けてもよい。このように第2の電極層189を覆うようにしてパッシベーション膜を設けることは有効である。パッシベーション膜としては、窒化珪素、酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、窒素含有炭素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層を用いることができる。又はシロキサン樹脂を用いてもよい。
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い発光層188の上方にも容易に成膜することができる。DLC膜は、プラズマCVD法(代表的には、RFプラズマCVD法、マイクロ波CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)CVD法、熱フィラメントCVD法など)、燃焼炎法、スパッタ法、イオンビーム蒸着法、レーザ蒸着法などで形成することができる。成膜に用いる反応ガスは、水素ガスと、炭化水素系のガス(例えばCH、C、Cなど)とを用い、グロー放電によりイオン化し、負の自己バイアスがかかったカソードにイオンを加速衝突させて成膜する。また、CN膜は反応ガスとしてCガスとNガスとを用いて形成すればよい。DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、発光層188の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に発光層188が酸化するといった問題を防止できる。
このように発光素子190が形成された基板100と、封止基板195とをシール材192によって固着し、発光素子を封止する(図9参照。)。シール材192としては、代表的には可視光硬化性、紫外線硬化性または熱硬化性の樹脂を用いるのが好ましい。例えば、ビスフェノールA型液状樹脂、ビスフェノールA型固形樹脂、含ブロムエポキシ樹脂、ビスフェノールF型樹脂、ビスフェノールAD型樹脂、フェノール型樹脂、クレゾール型樹脂、ノボラック型樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、エピビス型エポキシ樹脂、グリシジルエステル樹脂、グリジシルアミン系樹脂、複素環式エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂を用いることができる。なお、シール材で囲まれた領域には充填材193を充填してもよく、窒素雰囲気下で封止することによって、窒素等を封入してもよい。本実施の形態は、下面射出型のため、充填材193は透光性を有する必要はないが、充填材193を透過して光を取り出す構造の場合は、透光性を有する必要がある。代表的には可視光硬化、紫外線硬化または熱硬化のエポキシ樹脂を用いればよい。以上の工程において、本実施の形態における、発光素子を用いた表示機能を有する表示装置が完成する。また充填材は、液状の状態で滴下し、表示装置内に充填することもできる。充填剤として、乾燥剤などの吸湿性を含む物質を用いると、さらなる吸水効果が得られ、素子の劣化を防ぐことができる。
EL表示パネル内には素子の水分による劣化を防ぐため、乾燥剤が設置される。本実施の形態では、乾燥剤は、画素領域を取り囲むように封止基板に形成された凹部に設置され、薄型化を妨げない構成とする。また、ゲート配線層に対応する領域にも乾燥剤を形成し、吸水面積を広く取っているので、吸水効果が高い。また、直接発光しないゲート配線層上に乾燥剤を形成しているので、光取り出し効率を低下させることもない。
なお、本実施の形態では、ガラス基板で発光素子を封止した場合を示すが、封止の処理とは、発光素子を水分から保護するための処理であり、カバー材で機械的に封入する方法、熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂で封入する方法、金属酸化物や窒化物等のバリア能力が高い薄膜により封止する方法のいずれかを用いる。カバー材としては、ガラス、セラミックス、プラスチックもしくは金属を用いることができるが、カバー材側に光を放射させる場合は透光性でなければならない。また、カバー材と上記発光素子が形成された基板とは熱硬化性樹脂又は紫外光硬化性樹脂等のシール材を用いて貼り合わせられ、熱処理又は紫外光照射処理によって樹脂を硬化させて密閉空間を形成する。この密閉空間の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を設けることも有効である。この吸湿材は、シール材の上に接して設けても良いし、発光素子よりの光を妨げないような、隔壁の上や周辺部に設けても良い。さらに、カバー材と発光素子の形成された基板との空間を熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂で充填することも可能である。この場合、熱硬化性樹脂若しくは紫外光硬化性樹脂の中に酸化バリウムに代表される吸湿材を添加しておくことは有効である。
図12に、本実施の形態で作製する図9の表示装置において、ソース電極層又はドレイン電極層と第1の電極層が直接接して電気的な接続を行うのではなく、配線層を介して接続する例を示す。図12の表示装置において、発光素子を駆動する薄膜トランジスタのソース電極層又はドレイン電極層と、第1の電極層395とは配線層199を介して電気的に接続している。また、図12では、配線層199の上に第1の電極層395が一部積層するように接続しているが、先に第1の電極層395を形成し、その第1の電極層395上に接するように配線層199を形成する構成でもよい。
本実施の形態では、外部端子接続領域202において、端子電極層178に異方性導電層196によってFPC194を接続し、外部と電気的に接続する構造とする。また表示装置の上面図である図9(A)で示すように、本実施の形態において作製される表示装置は信号線駆動回路を有する周辺駆動回路領域204、周辺駆動回路領域209のほかに、走査線駆動回路を有する周辺駆動回路領域207、周辺駆動回路領域208が設けられている。
本実施の形態では、上記のような回路で形成するが、本発明はこれに限定されず、周辺駆動回路としてICチップを前述したCOG方式やTAB方式によって実装したものでもよい。また、ゲート線駆動回路、ソース線駆動回路は複数であっても単数であっても良い。
また、本発明の表示装置において、画面表示の駆動方法は特に限定されず、例えば、点順次駆動方法や線順次駆動方法や面順次駆動方法などを用いればよい。代表的には、線順次駆動方法とし、時分割階調駆動方法や面積階調駆動方法を適宜用いればよい。また、表示装置のソース線に入力する映像信号は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよく、適宜、映像信号に合わせて駆動回路などを設計すればよい。
本実施の形態は、隣接する複数の錐形凸部を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。図9及び図12に示す表示装置は下面放射型なので基板100から光が放射されるため、基板100側が視認側となる。よって基板100に透光性基板を用い、視認側にあたる外側に錐形凸部177が設けられている。かつ複数の錐形凸部177は錐形凸部177の屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜176で覆われている。
本実施の形態の表示装置は、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり錐形凸部に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加するので、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平面部を有していても、平面部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
本発明において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚は薄い方が好ましい。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方が好ましく、反射防止機能も高めることができる。円錐形状のように錐形凸部間に平面部を有する構造であっても、被膜による錐形凸部内への光の閉じこめ効果によって平坦部に入射する光が軽減され、視認側への反射をより防止することができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。被膜として用いることのできる材料としては、可視光における透光性が高く導電性の酸化チタン、物理的強度が高い窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム、かつ熱伝導性が高い窒化アルミニウムなどを用いることができる。
本発明により、隣接する複数の錐形凸部を有する反射防止フィルム(基板)、及び表示装置を提供することができ、高い反射防止機能を付与することができる。
本発明の反射防止フィルムは被膜に覆われた錐形凸部を有する構成であればよく、膜(基板)表面に直接錐形凸部を一体の連続構造として作り込んでもよく、例えば膜(基板)表面を加工し、錐形凸部を作り込んでもよいし、ナノインプリント等の印刷法で錐形凸部を有する形状に選択的に形成してもよい。また、錐形凸部を別工程で膜(基板)上に形成してもよい。
複数の錐形凸部は一体の連続膜としてもよいし、複数の錐形凸部を並べて基板上に設ける構成としてもよい。
被膜は、少なくとも錐形凸部に用いる材料より高い屈折率材料を用いればよい。従って、被膜に用いる材料は表示装置の表示画面を構成する基板、及び基板上に形成される錐形凸部の材料によって相対的に決定するので、適宜設定することができる。
錐形凸部及び被膜を形成する材料としては珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物など表示画面表面を構成する基板の材料に応じて適宜設定すればよい。酸化物としては、酸化珪素(SiO)、ホウ酸(B)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(アルミナ)(Al)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)(As)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化バリウム(BaO)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。窒化物としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)などを用いることができる。フッ化物としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ランタン(LaF)などを用いることができる。前記珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物は単数及び複数種を含んでいてもよく、その混合比は各基板の成分比(組成割合)によって適宜設定すればよい。
複数の錐形凸部及び被膜はスパッタリング法、真空蒸着法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)により薄膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。また、インプリント技術、nmレベルの立体構造物を転写技術で形成できるナノインプリント技術を用いることもができる。インプリント、ナノインプリントは、フォトリソグラフィー工程を用いずに微細な立体構造物を形成できる技術である。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本発明を適用して発光素子を有する表示装置を形成することができるが、該発光素子から発せられる光は、下面放射、上面放射、両面放射のいずれかを行う。本実施の形態では、両面放射型、上面放射型の例を、図11及び図10を用いて説明する。
図11に示す表示装置は、素子基板1600、薄膜トランジスタ1655、薄膜トランジスタ1665、薄膜トランジスタ1675、薄膜トランジスタ1685、第1の電極層1617、発光層1619、第2の電極層1620、充填材1622、シール材1632、絶縁膜1601a、絶縁膜1601b、ゲート絶縁層1610、絶縁膜1611、絶縁膜1612、絶縁層1614、封止基板1625、配線層1633、端子電極層1681、異方性導電層1682、FPC1683、錐形凸部1627a、1627b、被膜1628a、1628bによって構成されている。表示装置は、外部端子接続領域232、封止領域233、周辺駆動回路領域234、画素領域236を有している。充填材1622は、液状の組成物の状態で、滴下法によって形成することができる。滴下法によって充填材が形成された素子基板1600と封止基板1625を張り合わして発光表示装置を封止する。
図11の表示装置は、両面放射型であり、矢印の方向に素子基板1600側からも、封止基板1625側からも光を放射する構造である。よって、第1の電極層1617及び第2の電極層1620として透光性電極層を用いる。
本実施の形態においては、透光性電極層である第1の電極層1617及び第2の電極層1620に、具体的には透光性を有する導電性材料からなる透明導電膜を用いればよく、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。勿論、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)なども用いることができる。
また、透光性を有さない金属膜のような材料であっても膜厚を薄く(好ましくは、5nm〜30nm程度の厚さ)して光を透過可能な状態としておくことで、第1の電極層1617及び第2の電極層1620から光を放射することが可能となる。また、第1の電極層1617及び第2の電極層1620に用いることのできる金属薄膜としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる導電膜などを用いることができる。
以上のように、図11の表示装置は、発光素子1605より放射される光が、第1の電極層1617及び第2の電極層1620両方を通過して、両面から光を放射する構成となる。
図10の表示装置は、矢印の方向に上面射出する構造である。図10に示す表示装置は、素子基板1300、表示素子1305、薄膜トランジスタ1355、薄膜トランジスタ1365、薄膜トランジスタ1375、薄膜トランジスタ1385、配線層1324、第1の電極層1317、発光層1319、第2の電極層1320、保護膜1321、充填材1322、シール材1332、絶縁膜1301a、絶縁膜1301b、ゲート絶縁層1310、絶縁膜1311、絶縁膜1312、絶縁層1314、封止基板1325、配線層1333、端子電極層1381、異方性導電層1382、FPC1383によって構成されている。
図11及び図10における表示装置において、端子電極層に積層していた絶縁層はエッチングによって除去されている。このように端子電極層の周囲に透湿性を有する絶縁層を設けない構造であると信頼性がより向上する。図10において表示装置は、外部端子接続領域232、封止領域233、周辺駆動回路領域234、画素領域236を有している。図10の表示装置は、前述の図11で示した両面射出型の表示装置において、第1の電極層1317の下に、反射性を有する金属層である配線層1324を形成する。配線層1324の上に透明導電膜である第1の電極層1317を形成する。配線層1324としては、反射性を有すればよいので、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、銅、タンタル、モリブデン、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる導電膜などを用いればよい。好ましくは、可視光の領域で反射性が高い物質を用いることがよく、本実施の形態では、窒化チタン膜を用いる。また、第1の電極層1317にも導電膜を用いてもよく、その場合、反射性を有する配線層1324は設けなくてもよい。
第1の電極層1317及び第2の電極層1320に、具体的には透光性を有する導電性材料からなる透明導電膜を用いればよく、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。勿論、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)なども用いることができる。
また、透光性を有さない金属膜のような材料であっても膜厚を薄く(好ましくは、5nm〜30nm程度の厚さ)して光を透過可能な状態としておくことで、第2の電極層1320から光を放射することが可能となる。また、第2の電極層1320に用いることのできる金属薄膜としては、チタン、タングステン、ニッケル、金、白金、銀、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、およびそれらの合金からなる導電膜などを用いることができる。
発光素子を用いて形成する表示装置の画素は、単純マトリクス方式、若しくはアクティブマトリクス方式で駆動することができる。また、デジタル駆動、アナログ駆動どちらでも適用可能である。
封止基板にカラーフィルタ(着色層)を形成してもよい。カラーフィルタ(着色層)は、蒸着法や液滴吐出法によって形成することができ、カラーフィルタ(着色層)を用いると、高精細な表示を行うこともできる。カラーフィルタ(着色層)により、各RGBの発光スペクトルにおいてブロードなピークが鋭いピークになるように補正できるからである。
単色の発光を示す材料を形成し、カラーフィルタや色変換層を組み合わせることによりフルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタ(着色層)や色変換層は、例えば封止基板に形成し、素子基板へ張り合わせればよい。
もちろん単色発光の表示を行ってもよい。例えば、単色発光を用いてエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することができる。
本実施の形態は、隣接する複数の錐形凸部を具備することによって、表示画面表面側より外側(空気側)へ向かって錐形という物理的な形状によって屈折率を変化させ、光の反射を防止する。図11に示す表示装置は両面放射型なので素子基板1600及び封止基板1625両方から光が放射されるため、素子基板1600側も封止基板1625側も視認側となる。よって素子基板1600及び封止基板1625両方に透光性基板を用い、それぞれ視認側にあたる外側に錐形凸部1627a、1627bが設けられている。かつ複数の錐形凸部1627a、1627bはそれぞれ錐形凸部1627a、1627bの屈折率より高い屈折率を有する材料で形成される被膜1628a、1628bで覆われている。
本発明の表示装置は被膜に覆われた錐形凸部を有する構成であればよく、膜(基板)表面に直接錐形凸部を一体の連続構造として作り込んでもよく、例えば膜(基板)表面を加工し、錐形凸部を作り込んでもよいし、ナノインプリント等の印刷法で錐形凸部を有する形状に選択的に形成してもよい。また、錐形凸部を別工程で膜(基板)上に形成してもよい。
複数の錐形凸部は一体の連続膜としてもよいし、複数の錐形凸部を充填するように並べて基板上に設ける構成としてもよい。またあらかじめ基板に錐形凸部を作りこんでもよい。図10は、封止基板1325表面に複数の錐形凸部1327が一体の連続構造として設けられた例である。
本実施の形態の表示装置は、表面に複数の錐形凸部を有しており、外光の反射光は錐形凸部界面が表示画面と平行の面ではないので視認側に反射せず隣接する他の錐形凸部に反射する。入射した外光は錐形凸部に一部透過し反射光は隣接する錐形凸部にまた入射する。このように錐形凸部界面で反射された外光は隣接する他の錐形凸部に入射を繰り返す。
つまり錐形凸部に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加するので、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平面部を有していても、平面部による視認側への光の反射を防止することができる。平面部による外光の視認側への反射を軽減することができるため、錐形凸部の形状や、配置の設定、作製工程の選択の自由度が広がる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
本発明において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚は薄い方が好ましい。
錐形凸部は、円錐形状のように法線方向が無数にある側面を有する方が光を効率よく多方向に散乱することができる方が好ましく、反射防止機能も高めることができる。円錐形状のように錐形凸部間に平面部を有する構造であっても、被膜による錐形凸部内への光の閉じこめ効果によって平坦部に入射する光が軽減され、視認側への反射をより防止することができる。
錐形凸部は円錐形状、多角錐(三角錐、四角錐、五角錐、六角錐など)形状、針状、錐形凸部の先端が平面である断面が台形の形状、先端が丸いドーム状などでもよい。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。被膜として用いることのできる材料としては、可視光における透光性が高く導電性の酸化チタン、物理的強度が高い窒化珪素、酸化珪素、酸化アルミニウム、かつ熱伝導性が高い窒化アルミニウムなどを用いることができる。
被膜は、少なくとも錐形凸部に用いる材料より高い屈折率材料を用いればよい。従って、被膜に用いる材料は表示装置の表示画面を構成する基板、及び基板上に形成される錐形凸部の材料によって相対的に決定するので、適宜設定することができる。
錐形凸部及び被膜を形成する材料としては珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物など表示画面表面を構成する基板の材料に応じて適宜設定すればよい。酸化物としては、酸化珪素(SiO)、ホウ酸(B)、酸化ナトリウム(NaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミニウム(アルミナ)(Al)、酸化カリウム(KO)、酸化カルシウム(CaO)、三酸化二ヒ素(亜ヒ酸)(As)、酸化ストロンチウム(SrO)、酸化アンチモン(Sb)、酸化バリウム(BaO)、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合したIZO(indium zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物などを用いることができる。窒化物としては、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(SiN)などを用いることができる。フッ化物としては、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ランタン(LaF)などを用いることができる。前記珪素、窒素、フッ素、酸化物、窒化物、フッ化物は単数及び複数種を含んでいてもよく、その混合比は各基板の成分比(組成割合)によって適宜設定すればよい。
複数の錐形凸部及び被膜はスパッタリング法、真空蒸着法、PVD法(Physical Vapor Deposition)、減圧CVD法(LPCVD法)、またはプラズマCVD法等のCVD法(Chemical Vapor Deposition)により薄膜を成膜した後、所望の形状にエッチングして形成することができる。また、選択的にパターンを形成できる液滴吐出法や、パターンが転写または描写できる印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷などパターンが形成される方法)、その他スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。また、インプリント技術、nmレベルの立体構造物を転写技術で形成できるナノインプリント技術を用いることもができる。インプリント、ナノインプリントは、フォトリソグラフィー工程を用いずに微細な立体構造物を形成できる技術である。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした表示装置の例について説明する。詳しくは表示素子に発光素子を用いる発光表示装置について説明する。
本実施の形態では、本発明の表示装置の表示素子として適用することのできる発光素子の構成を、図22を用いて説明する。
図22は発光素子の素子構造であり、第1の電極層870と第2の電極層850との間に、有機化合物と無機化合物を混合してなる電界発光層860が挟持されている発光素子である。電界発光層860は、図示した通り、第1の層804、第2の層803、第3の層802から構成されており、特に第1の層804および第3の層802に大きな特徴を有する。
まず、第1の層804は、第2の層803にホールを輸送する機能を担う層であり、少なくとも第1の有機化合物と、第1の有機化合物に対して電子受容性を示す第1の無機化合物とを含む構成である。重要なのは、単に第1の有機化合物と第1の無機化合物が混ざり合っているのではなく、第1の無機化合物が第1の有機化合物に対して電子受容性を示す点である。このような構成とすることで、本来内在的なキャリアをほとんど有さない第1の有機化合物に多くのホールキャリアが発生し、極めて優れたホール注入性及びホール輸送性を示す。
したがって第1の層804は、無機化合物を混合することによって得られると考えられている効果(耐熱性の向上など)だけでなく、優れた導電性(第1の層804においては特に、ホール注入性および輸送性)をも得ることができる。このことは、互いに電子的な相互作用を及ぼさない有機化合物と無機化合物を単に混合した従来のホール輸送層では、得られない効果である。この効果により、従来よりも駆動電圧を低くすることができる。また、駆動電圧の上昇を招くことなく第1の層804を厚くすることができるため、ゴミ等に起因する素子の短絡も抑制することができる。
ところで、上述したように、第1の有機化合物にはホールキャリアが発生するため、第1の有機化合物としてはホール輸送性の有機化合物が好ましい。ホール輸送性の有機化合物としては、例えば、フタロシアニン(略称:HPc)、銅フタロシアニン(略称:CuPc)、バナジルフタロシアニン(略称:VOPc)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、1,3,5−トリス[N,N−ジ(m−トリル)アミノ]ベンゼン(略称:m−MTDAB)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)、4,4’−ビス{N−[4−ジ(m−トリル)アミノ]フェニル−N−フェニルアミノ}ビフェニル(略称:DNTPD)、4,4’,4’’−トリス(N−カルバゾリル)トリフェニルアミン(略称:TCTA)などが挙げられるが、これらに限定されることはない。また、上述した化合物の中でも、TDATA、MTDATA、m−MTDAB、TPD、NPB、DNTPD、TCTAなどに代表される芳香族アミン化合物は、ホールキャリアを発生しやすく、第1の有機化合物として好適な化合物群である。
一方、第1の無機化合物は、第1の有機化合物から電子を受け取りやすいものであれば何であってもよく、種々の金属酸化物または金属窒化物が可能であるが、周期表第4族乃至第12族のいずれかの遷移金属酸化物が電子受容性を示しやすく好適である。具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化レニウム、酸化ルテニウム、酸化亜鉛などが挙げられる。また、上述した金属酸化物の中でも、周期表第4族乃至第8族のいずれかの遷移金属酸化物は電子受容性の高いものが多く、好ましい一群である。特に酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化レニウムは真空蒸着が可能で扱いやすいため、好適である。
なお、第1の層804は、上述した有機化合物と無機化合物の組み合わせを適用した層を、複数積層して形成していてもよい。また、他の有機化合物あるいは他の無機化合物をさらに含んでいてもよい。
次に、第3の層802について説明する。第3の層802は、第2の層803に電子を輸送する機能を担う層であり、少なくとも第3の有機化合物と、第3の有機化合物に対して電子供与性を示す第3の無機化合物とを含む構成である。重要なのは、単に第3の有機化合物と第3の無機化合物が混ざり合っているのではなく、第3の無機化合物が第3の有機化合物に対して電子供与性を示す点である。このような構成とすることで、本来内在的なキャリアをほとんど有さない第3の有機化合物に多くの電子キャリアが発生し、極めて優れた電子注入性及び電子輸送性を示す。
したがって第3の層802は、無機化合物を混合することによって得られると考えられている効果(耐熱性の向上など)だけでなく、優れた導電性(第3の層802においては特に、電子注入性および輸送性)をも得ることができる。このことは、互いに電子的な相互作用を及ぼさない有機化合物と無機化合物を単に混合した従来の電子輸送層では、得られない効果である。この効果により、従来よりも駆動電圧を低くすることができる。また、駆動電圧の上昇を招くことなく第3の層802を厚くすることができるため、ゴミ等に起因する素子の短絡も抑制することができる。
ところで、上述したように、第3の有機化合物には電子キャリアが発生するため、第3の有機化合物としては電子輸送性の有機化合物が好ましい。電子輸送性の有機化合物としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)、ビス[2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンズオキサゾラト]亜鉛(略称:Zn(BOX))、ビス[2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾチアゾラト]亜鉛(略称:Zn(BTZ))、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、2,2’,2’’−(1,3,5−ベンゼントリイル)−トリス(1−フェニル−1H−ベンゾイミダゾール)(略称:TPBI)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−ビフェニリル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)などが挙げられるが、これらに限定されることはない。また、上述した化合物の中でも、Alq、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX)、Zn(BTZ)などに代表される芳香環を含むキレート配位子を有するキレート金属錯体や、BPhen、BCPなどに代表されるフェナントロリン骨格を有する有機化合物や、PBD、OXD−7などに代表されるオキサジアゾール骨格を有する有機化合物は、電子キャリアを発生しやすく、第3の有機化合物として好適な化合物群である。
一方、第3の無機化合物は、第3の有機化合物に電子を与えやすいものであれば何であってもよく、種々の金属酸化物または金属窒化物が可能であるが、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、希土類金属酸化物、アルカリ金属窒化物、アルカリ土類金属窒化物、希土類金属窒化物が電子供与性を示しやすく好適である。具体的には、酸化リチウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化エルビウム、窒化リチウム、窒化マグネシウム、窒化カルシウム、窒化イットリウム、窒化ランタンなどが挙げられる。特に酸化リチウム、酸化バリウム、窒化リチウム、窒化マグネシウム、窒化カルシウムは真空蒸着が可能で扱いやすいため、好適である。
なお、第3の層802は、上述した有機化合物と無機化合物の組み合わせを適用した層を、複数積層して形成していてもよい。また、他の有機化合物あるいは他の無機化合物をさらに含んでいてもよい。
次に、第2の層803について説明する。第2の層803は発光機能を担う層であり、発光性の第2の有機化合物を含む。また、第2の無機化合物を含む構成であってもよい。第2の層803は、種々の発光性の有機化合物、無機化合物を用いて形成することができる。ただし、第2の層803は、第1の層804や第3の層802に比べて電流が流れにくいと考えられるため、その膜厚は10nm〜100nm程度が好ましい。
第2の有機化合物としては、発光性の有機化合物であれば特に限定されることはなく、例えば、9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン(略称:DNA)、9,10−ジ(2−ナフチル)−2−tert−ブチルアントラセン(略称:t−BuDNA)、4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)ビフェニル(略称:DPVBi)、クマリン30、クマリン6、クマリン545、クマリン545T、ペリレン、ルブレン、ペリフランテン、2,5,8,11−テトラ(tert−ブチル)ペリレン(略称:TBP)、9,10−ジフェニルアントラセン(略称:DPA)、5,12−ジフェニルテトラセン、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−[p−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−ピラン(略称:DCM1)、4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−[2−(ジュロリジン−9−イル)エテニル]−4H−ピラン(略称:DCM2)、4−(ジシアノメチレン)−2,6−ビス[p−(ジメチルアミノ)スチリル]−4H−ピラン(略称:BisDCM)等が挙げられる。また、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(ピコリナート)(略称:FIrpic)、ビス{2−[3’,5’−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ピリジナト−N,C2’}イリジウム(ピコリナート)(略称:Ir(CFppy)(pic))、トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス[2−(2’−チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(thp)(acac))、ビス(2−フェニルキノリナト−N,C2’)イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(pq)(acac))、ビス[2−(2’−ベンゾチエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(アセチルアセトナート)(略称:Ir(btp)(acac))などの燐光を放出できる化合物用いることもできる。
第2の層803を一重項励起発光材料の他、金属錯体などを含む三重項励起材料を用いても良い。例えば、赤色の発光性の画素、緑色の発光性の画素及び青色の発光性の画素のうち、輝度半減時間が比較的短い赤色の発光性の画素を三重項励起発光材料で形成し、他を一重項励起発光材料で形成する。三重項励起発光材料は発光効率が良いので、同じ輝度を得るのに消費電力が少なくて済むという特徴がある。すなわち、赤色画素に適用した場合、発光素子に流す電流量が少なくて済むので、信頼性を向上させることができる。低消費電力化として、赤色の発光性の画素と緑色の発光性の画素とを三重項励起発光材料で形成し、青色の発光性の画素を一重項励起発光材料で形成しても良い。人間の視感度が高い緑色の発光素子も三重項励起発光材料で形成することで、より低消費電力化を図ることができる。
また、第2の層803においては、上述した発光を示す第2の有機化合物だけでなく、さらに他の有機化合物が添加されていてもよい。添加できる有機化合物としては、例えば、先に述べたTDATA、MTDATA、m−MTDAB、TPD、NPB、DNTPD、TCTA、Alq、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX)、Zn(BTZ)、BPhen、BCP、PBD、OXD−7、TPBI、TAZ、p−EtTAZ、DNA、t−BuDNA、DPVBiなどの他、4,4’−ビス(N−カルバゾリル)ビフェニル(略称:CBP)、1,3,5−トリス[4−(N−カルバゾリル)フェニル]ベンゼン(略称:TCPB)などを用いることができるが、これらに限定されることはない。なお、このように第2の有機化合物以外に添加する有機化合物は、第2の有機化合物を効率良く発光させるため、第2の有機化合物の励起エネルギーよりも大きい励起エネルギーを有し、かつ第2の有機化合物よりも多く添加されていることが好ましい(それにより、第2の有機化合物の濃度消光を防ぐことができる)。あるいはまた、他の機能として、第2の有機化合物と共に発光を示してもよい(それにより、白色発光なども可能となる)。
第2の層803は、発光波長帯の異なる発光層を画素毎に形成して、カラー表示を行う構成としても良い。典型的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を形成する。この場合にも、画素の光放射側にその発光波長帯の光を透過するフィルターを設けた構成とすることで、色純度の向上や、画素部の鏡面化(映り込み)の防止を図ることができる。フィルターを設けることで、従来必要であるとされていた円偏光板などを省略することが可能となり、発光層から放射される光の損失を無くすことができる。さらに、斜方から画素部(表示画面)を見た場合に起こる色調の変化を低減することができる。
第2の層803で用いることのできる材料は低分子系有機発光材料でも高分子系有機発光材料でもよい。高分子系有機発光材料は低分子系に比べて物理的強度が高く、素子の耐久性が高い。また塗布により成膜することが可能であるので、素子の作製が比較的容易である。
発光色は、発光層を形成する材料で決まるため、これらを選択することで所望の発光を示す発光素子を形成することができる。発光層の形成に用いることができる高分子系の電界発光材料は、ポリパラフェニレンビニレン系、ポリパラフェニレン系、ポリチオフェン系、ポリフルオレン系が挙げられる。
ポリパラフェニレンビニレン系には、ポリ(パラフェニレンビニレン) [PPV] の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレンビニレン) [RO−PPV]、ポリ(2−(2’−エチル−ヘキソキシ)−5−メトキシ−1,4−フェニレンビニレン)[MEH−PPV]、ポリ(2−(ジアルコキシフェニル)−1,4−フェニレンビニレン)[ROPh−PPV]等が挙げられる。ポリパラフェニレン系には、ポリパラフェニレン[PPP]の誘導体、ポリ(2,5−ジアルコキシ−1,4−フェニレン)[RO−PPP]、ポリ(2,5−ジヘキソキシ−1,4−フェニレン)等が挙げられる。ポリチオフェン系には、ポリチオフェン[PT]の誘導体、ポリ(3−アルキルチオフェン)[PAT]、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)[PHT]、ポリ(3−シクロヘキシルチオフェン)[PCHT]、ポリ(3−シクロヘキシル−4−メチルチオフェン)[PCHMT]、ポリ(3,4−ジシクロヘキシルチオフェン)[PDCHT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−チオフェン][POPT]、ポリ[3−(4−オクチルフェニル)−2,2ビチオフェン][PTOPT]等が挙げられる。ポリフルオレン系には、ポリフルオレン[PF]の誘導体、ポリ(9,9−ジアルキルフルオレン)[PDAF]、ポリ(9,9−ジオクチルフルオレン)[PDOF]等が挙げられる。
前記第2の無機化合物としては、第2の有機化合物の発光を消光しにくい無機化合物であれば何であってもよく、種々の金属酸化物や金属窒化物を用いることができる。特に、周期表第13族または第14族の金属酸化物は、第2の有機化合物の発光を消光しにくいため好ましく、具体的には酸化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化ケイ素、酸化ゲルマニウムが好適である。ただし、これらに限定されることはない。
なお、第2の層803は、上述した有機化合物と無機化合物の組み合わせを適用した層を、複数積層して形成していてもよい。また、他の有機化合物あるいは他の無機化合物をさらに含んでいてもよい。発光層の層構造は変化しうるものであり、特定の電子注入領域や発光領域を備えていない代わりに、もっぱらこの目的用の電極層を備えたり、発光性の材料を分散させて備えたりする変形は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において許容されうるものである。
上記のような材料で形成した発光素子は、順方向にバイアスすることで発光する。発光素子を用いて形成する表示装置の画素は、単純マトリクス方式、若しくはアクティブマトリクス方式で駆動することができる。いずれにしても、個々の画素は、ある特定のタイミングで順方向バイアスを印加して発光させることとなるが、ある一定期間は非発光状態となっている。この非発光時間に逆方向のバイアスを印加することで発光素子の信頼性を向上させることができる。発光素子では、一定駆動条件下で発光強度が低下する劣化や、画素内で非発光領域が拡大して見かけ上輝度が低下する劣化モードがあるが、順方向及び逆方向にバイアスを印加する交流的な駆動を行うことで、劣化の進行を遅くすることができ、発光表示装置の信頼性を向上させることができる。また、デジタル駆動、アナログ駆動どちらでも適用可能である。
よって、封止基板にカラーフィルタ(着色層)を形成してもよい。カラーフィルタ(着色層)は、蒸着法や液滴吐出法によって形成することができ、カラーフィルタ(着色層)を用いると、高精細な表示を行うこともできる。カラーフィルタ(着色層)により、各RGBの発光スペクトルにおいてブロードなピークが鋭いピークになるように補正できるからである。
単色の発光を示す材料を形成し、カラーフィルタや色変換層を組み合わせることによりフルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタ(着色層)や色変換層は、例えば封止基板に形成し、素子基板へ張り合わせればよい。
もちろん単色発光の表示を行ってもよい。例えば、単色発光を用いてエリアカラータイプの表示装置を形成してもよい。エリアカラータイプは、パッシブマトリクス型の表示部が適しており、主に文字や記号を表示することができる。
第1の電極層870及び第2の電極層850は仕事関数を考慮して材料を選択する必要があり、そして第1の電極層870及び第2の電極層850は、画素構成によりいずれも陽極、又は陰極となりうる。駆動用薄膜トランジスタの極性がpチャネル型である場合、図22(A)のように第1の電極層870を陽極、第2の電極層850を陰極とするとよい。また、駆動用薄膜トランジスタの極性がnチャネル型である場合、図22(B)のように、第1の電極層870を陰極、第2の電極層850を陽極とすると好ましい。第1の電極層870および第2の電極層850に用いることのできる材料について述べる。第1の電極層870、第2の電極層850が陽極として機能する場合は仕事関数の大きい材料(具体的には4.5eV以上の材料)が好ましく、第1の電極層、第2の電極層850が陰極として機能する場合は仕事関数の小さい材料(具体的には3.5eV以下の材料)が好ましい。しかしながら、第1の層804のホール注入、ホール輸送特性や、第3の層802の電子注入性、電子輸送特性が優れているため、第1の電極層870、第2の電極層850共に、ほとんど仕事関数の制限を受けることなく、種々の材料を用いることができる。
図22(A)、(B)における発光素子は、第1の電極層870より光を取り出す構造のため、第2の電極層850は、必ずしも光透光性を有する必要はない。第2の電極層850としては、Ti、Ni、W、Cr、Pt、Zn、Sn、In、Ta、Al、Cu、Au、Ag、Mg、Ca、LiまたはMoから選ばれた元素、または窒化チタン、TiSi、WSi、窒化タングステン、WSi、NbNなどの前記元素を主成分とする合金材料もしくは化合物材料を主成分とする膜またはそれらの積層膜を総膜厚100nm〜800nmの範囲で用いればよい。
第2の電極層850は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、印刷法、ディスペンサ法または液滴吐出法などを用いて形成することができる。
また、第2の電極層850に第1の電極層870で用いる材料のような透光性を有する導電性材料を用いると、第2の電極層850からも光を取り出す構造となり、発光素子から放射される光は、第1の電極層870と第2の電極層850との両方より放射される両面放射構造とすることができる。
なお、第1の電極層870や第2の電極層850の種類を変えることで、本発明の発光素子は様々なバリエーションを有する。
図22(B)は、電界発光層860が、第1の電極層870側から第3の層802、第2の層803、第1の層804の順で構成されているケースである。
以上で述べたように、本発明の発光素子は、第1の電極層870と第2の電極層850との間に挟持された層が、有機化合物と無機化合物が複合された層を含む電界発光層860から成っている。そして、有機化合物と無機化合物を混合することにより、それぞれ単独では得られない高いキャリア注入性、キャリア輸送性という機能が得られる層(すなわち、第1の層804および第3の層802)が設けられている有機及び無機複合型の発光素子である。また、上記第1の層804、第3の層802は、第1の電極層870側に設けられる場合、特に有機化合物と無機化合物が複合された層である必要があり、第2の電極層850側に設けられる場合、有機化合物、無機化合物のみであってもよい。
なお、電界発光層860は有機化合物と無機化合物が混合された層であるが、その形成方法としては公知の種々の手法を用いることができる。例えば、有機化合物と無機化合物の両方を抵抗加熱により蒸発させ、共蒸着する手法が挙げられる。その他、有機化合物を抵抗加熱により蒸発させる一方で、無機化合物をエレクトロンビーム(EB)により蒸発させ、共蒸着してもよい。また、有機化合物を抵抗加熱により蒸発させると同時に、無機化合物をスパッタリングし、両方を同時に堆積する手法も挙げられる。その他、湿式法により成膜してもよい。
また、第1の電極層870および第2の電極層850に関しても同様に、抵抗加熱による蒸着法、EB蒸着法、スパッタリング、湿式法などを用いることができる。
図22(C)は、図22(A)において、第1の電極層870に反射性を有する電極層を用い、第2の電極層850に透光性を有する電極層を用いており、発光素子より放射された光は第1の電極層870で反射され、第2の電極層850を透過して放射される。同様に図22(D)は、図22(B)において、第1の電極層870に反射性を有する電極層を用い、第2の電極層850に透光性を有する電極層を用いており、発光素子より放射された光は第1の電極層870で反射され、第2の電極層850を透過して放射される。
本実施の形態における表示装置においても、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆う構造を、表示装置表示画面表面に設けるので、表示装置に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加し、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平坦部を有していても、平坦部による視認側への光の反射を防止することができる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至3、5、及び6と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、より外光の反射を軽減できる反射防止機能を有し優れた視認性を付与することを目的とした表示装置の例について説明する。詳しくは表示素子に発光素子を用いる発光表示装置について説明する。本実施の形態では、本発明の表示装置の表示素子として適用することのできる発光素子の構成を、図23及び図24を用いて説明する。
エレクトロルミネセンスを利用する発光素子は、発光材料が有機化合物であるか、無機化合物であるかによって区別され、一般的に、前者は有機EL素子、後者は無機EL素子と呼ばれている。
無機EL素子は、その素子構成により、分散型無機EL素子と薄膜型無機EL素子とに分類される。前者は、発光材料の粒子をバインダ中に分散させた電界発光層を有し、後者は、発光材料の薄膜からなる電界発光層を有している点に違いはあるが、高電界で加速された電子を必要とする点では共通である。なお、得られる発光のメカニズムとしては、ドナー準位とアクセプター準位を利用するドナー−アクセプター再結合型発光と、金属イオンの内殻電子遷移を利用する局在型発光とがある。一般的に、分散型無機EL素子ではドナー−アクセプター再結合型発光、薄膜型無機EL素子では局在型発光である場合が多い。
本発明で用いることのできる発光材料は、母体材料と発光中心となる不純物元素とで構成される。含有させる不純物元素を変化させることで、様々な色の発光を得ることができる。発光材料の作製方法としては、固相法や液相法(共沈法)などの様々な方法を用いることができる。また、噴霧熱分解法、複分解法、プレカーサーの熱分解反応による方法、逆ミセル法やこれらの方法と高温焼成を組み合わせた方法、凍結乾燥法などの液相法なども用いることができる。
固相法は、母体材料と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を秤量し、乳鉢で混合、電気炉で加熱、焼成を行い反応させ、母体材料に不純物元素を含有させる方法である。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。比較的高温での焼成を必要とするが、簡単な方法であるため、生産性がよく大量生産に適している。
液相法(共沈法)は、母体材料又は母体材料を含む化合物と、不純物元素又は不純物元素を含む化合物を溶液中で反応させ、乾燥させた後、焼成を行う方法である。発光材料の粒子が均一に分布し、粒径が小さく低い焼成温度でも反応が進むことができる。
発光材料に用いる母体材料としては、硫化物、酸化物、窒化物を用いることができる。硫化物としては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)、硫化カドミウム(CdS)、硫化カルシウム(CaS)、硫化イットリウム(Y)、硫化ガリウム(Ga)、硫化ストロンチウム(SrS)、硫化バリウム(BaS)等を用いることができる。また、酸化物としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、酸化イットリウム(Y)等を用いることができる。また、窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)等を用いることができる。さらに、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)等も用いることができ、硫化カルシウム−ガリウム(CaGa)、硫化ストロンチウム−ガリウム(SrGa)、硫化バリウム−ガリウム(BaGa)、等の3元系の混晶であってもよい。
局在型発光の発光中心として、マンガン(Mn)、銅(Cu)、サマリウム(Sm)、テルビウム(Tb)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、ユーロピウム(Eu)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)などを用いることができる。なお、フッ素(F)、塩素(Cl)などのハロゲン元素が添加されていてもよい。ハロゲン元素は電荷補償として機能することもできる。
一方、ドナー−アクセプター再結合型発光の発光中心として、ドナー準位を形成する第1の不純物元素及びアクセプター準位を形成する第2の不純物元素を含む発光材料を用いることができる。第1の不純物元素は、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、アルミニウム(Al)等を用いることができる。第2の不純物元素としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)等を用いることができる。
ドナー−アクセプター再結合型発光の発光材料を固相法を用いて合成する場合、母体材料と、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物と、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物をそれぞれ秤量し、乳鉢で混合した後、電気炉で加熱、焼成を行う。母体材料としては、上述した母体材料を用いることができ、第1の不純物元素又は第1の不純物元素を含む化合物としては、例えば、フッ素(F)、塩素(Cl)、硫化アルミニウム(Al)等を用いることができ、第2の不純物元素又は第2の不純物元素を含む化合物としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、硫化銅(CuS)、硫化銀(AgS)等を用いることができる。焼成温度は、700〜1500℃が好ましい。温度が低すぎる場合は固相反応が進まず、温度が高すぎる場合は母体材料が分解してしまうからである。なお、粉末状態で焼成を行ってもよいが、ペレット状態で焼成を行うことが好ましい。
また、固相反応を利用する場合の不純物元素として、第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物を組み合わせて用いてもよい。この場合、不純物元素が拡散されやすく、固相反応が進みやすくなるため、均一な発光材料を得ることができる。さらに、余分な不純物元素が入らないため、純度の高い発光材料が得ることができる。第1の不純物元素と第2の不純物元素で構成される化合物としては、例えば、塩化銅(CuCl)、塩化銀(AgCl)等を用いることができる。
なお、これらの不純物元素の濃度は、母体材料に対して0.01〜10atom%であればよく、好ましくは0.05〜5atom%の範囲である。
薄膜型無機EL素子の場合、電界発光層は、上記発光材料を含む層であり、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着(EB蒸着)法等の真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長法(PVD)、有機金属CVD法、ハイドライド輸送減圧CVD法等の化学気相成長法(CVD)、原子層エピタキシ法(ALE)等を用いて形成することができる。
図23(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる薄膜型無機EL素子の一例を示す。図23(A)乃至(C)において、発光素子は、第1の電極層50、電界発光層52、第2の電極層53を含む。
図23(B)及び図23(C)に示す発光素子は、図23(A)の発光素子において、電極層と電界発光層間に絶縁層を設ける構造である。図23(B)に示す発光素子は、第1の電極層50と電界発光層52との間に絶縁層54を有し、図23(C)に示す発光素子は、第1の電極層50と電界発光層52との間に絶縁層54a、第2の電極層53と電界発光層52との間に絶縁層54bとを有している。このように絶縁層は電界発光層を挟持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。また絶縁層は単層でもよいし複数層からなる積層でもよい。
また、図23(B)では第1の電極層50に接するように絶縁層54が設けられているが、絶縁層と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層53に接するように絶縁層54を設けてもよい。
分散型無機EL素子の場合、粒子状の発光材料をバインダ中に分散させ膜状の電界発光層を形成する。発光材料の作製方法によって、十分に所望の大きさの粒子が得られない場合は、乳鉢等で粉砕などによって粒子状に加工すればよい。バインダとは、粒状の発光材料を分散した状態で固定し、電界発光層としての形状に保持するための物質である。発光材料は、バインダによって電界発光層中に均一に分散し固定される。
分散型無機EL素子の場合、電界発光層の形成方法は、選択的に電界発光層を形成できる液滴吐出法や、印刷法(スクリーン印刷やオフセット印刷など)、スピンコート法などの塗布法、ディッピング法、ディスペンサ法などを用いることもできる。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは、10〜1000nmの範囲である。また、発光材料及びバインダを含む電界発光層において、発光材料の割合は50wt%以上80wt%以下とするよい。
図24(A)乃至(C)に発光素子として用いることのできる分散型無機EL素子の一例を示す。図24(A)における発光素子は、第1の電極層60、電界発光層62、第2の電極層63の積層構造を有し、電界発光層62中にバインダによって保持された発光材料61を含む。
本実施の形態に用いることのできるバインダとしては、有機材料や無機材料を用いることができ、有機材料及び無機材料の混合材料を用いてもよい。有機材料としては、シアノエチルセルロース系樹脂のように、比較的誘電率の高いポリマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フッ化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。また、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾール(polybenzimidazole)などの耐熱性高分子、又はシロキサン樹脂を用いてもよい。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのビニル樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、オキサゾール樹脂(ポリベンゾオキサゾール)等の樹脂材料を用いてもよい。これらの樹脂に、チタン酸バリウム(BaTiO)やチタン酸ストロンチウム(SrTiO)などの高誘電率の微粒子を適度に混合して誘電率を調整することもできる。
バインダに含まれる無機材料としては、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸素及び窒素を含む珪素、窒化アルミニウム(AlN)、酸素及び窒素を含むアルミニウムまたは酸化アルミニウム(Al)、酸化チタン(TiO)、BaTiO、SrTiO、チタン酸鉛(PbTiO)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、ニオブ酸鉛(PbNbO)、酸化タンタル(Ta)、タンタル酸バリウム(BaTa)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、酸化イットリウム(Y)、酸化ジルコニウム(ZrO)、その他の無機材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。有機材料に、誘電率の高い無機材料を含ませる(添加等によって)ことによって、発光材料及びバインダよりなる電界発光層の誘電率をより制御することができ、より誘電率を大きくすることができる。バインダに無機材料と有機材料との混合層を用い、高い誘電率とすると、発光材料により大きい電荷を誘起することができる。
作製工程において、発光材料はバインダを含む溶液中に分散されるが本実施の形態に用いることのできるバインダを含む溶液の溶媒としては、バインダ材料が溶解し、電界発光層を形成する方法(種々のウエットプロセス)及び所望の膜厚に適した粘度の溶液を作製できるような溶媒を適宜選択すればよい。有機溶媒等を用いることができ、例えばバインダとしてシロキサン樹脂を用いる場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEAともいう)、3−メトシキ−3−メチル−1−ブタノール(MMBともいう)などを用いることができる。
図24(B)及び図24(C)に示す発光素子は、図24(A)の発光素子において、電極層と電界発光層間に絶縁層を設ける構造である。図24(B)に示す発光素子は、第1の電極層60と電界発光層62との間に絶縁層64を有し、図24(C)に示す発光素子は、第1の電極層60と電界発光層62との間に絶縁層64a、第2の電極層63と電界発光層62との間に絶縁層64bとを有している。このように絶縁層は電界発光層を挟持する一対の電極層のうち一方の間にのみ設けてもよいし、両方の間に設けてもよい。また絶縁層は単層でもよいし複数層からなる積層でもよい。
また、図24(B)では第1の電極層60に接するように絶縁層64が設けられているが、絶縁層と電界発光層の順番を逆にして、第2の電極層63に接するように絶縁層64を設けてもよい。
図23における絶縁層54、図24における絶縁層64のような絶縁層は、特に限定されることはないが、絶縁耐圧が高く、緻密な膜質であることが好ましく、さらには、誘電率が高いことが好ましい。例えば、酸化シリコン(SiO)、酸化イットリウム(Y)、酸化チタン(TiO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ハフニウム(HfO)、酸化タンタル(Ta)、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、チタン酸鉛(PbTiO)、窒化シリコン(Si)、酸化ジルコニウム(ZrO)等やこれらの混合膜又は2種以上の積層膜を用いることができる。これらの絶縁膜は、スパッタリング、蒸着、CVD等により成膜することができる。また、絶縁層はこれら絶縁材料の粒子をバインダ中に分散して成膜してもよい。バインダ材料は、電界発光層に含まれるバインダと同様な材料、方法を用いて形成すればよい。膜厚は特に限定されることはないが、好ましくは10〜1000nmの範囲である。
本実施の形態で示す発光素子は、電界発光層を挟持する一対の電極層間に電圧を印加することで発光が得られるが、直流駆動又は交流駆動のいずれにおいても動作することができる。
本実施の形態における表示装置においても、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆う構造を表示装置表示画面表面に設けるので、表示装置に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加し、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平坦部を有していても、平坦部による視認側への光の反射を防止することができる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至3、5、及び6と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、バックライトの構成について説明する。バックライトは光源を有するバックライトユニットとして表示装置に設けられ、バックライトユニットは効率よく光を散乱させるため、光源は反射板により囲まれている。
図16(A)に示すように、バックライトユニット352は、光源として冷陰極管401を用いることができる。また、冷陰極管401からの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ332を設けることができる。冷陰極管401は、大型表示装置に用いることが多い。これは冷陰極管からの輝度の強度のためである。そのため、冷陰極管を有するバックライトユニットは、パーソナルコンピュータのディスプレイに用いることができる。
図16(B)に示すように、バックライトユニット352は、光源として発光ダイオード(LED)402を用いることができる。例えば、白色に発する発光ダイオード(W)402を所定の間隔に配置する。また、発光ダイオード(W)402からの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ332を設けることができる。
また図16(C)に示すように、バックライトユニット352は、光源として各色RGBの発光ダイオード(LED)403、404、405を用いることができる。各色RGBの発光ダイオード(LED)403、404、405を用いることにより、白色を発する発光ダイオード(W)402のみと比較して、色再現性を高くすることができる。また、発光ダイオードからの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ332を設けることができる。
またさらに図16(D)に示すように、光源として各色RGBの発光ダイオード(LED)403、404、405を用いる場合、それらの数や配置を同じとする必要はない。例えば、発光強度の低い色(例えば緑)を複数配置してもよい。
さらに白色を発する発光ダイオード402と、各色RGBの発光ダイオード(LED)403、404、405とを組み合わせて用いてもよい。
なおRGBの発光ダイオードを有する場合、フィールドシーケンシャルモードを適用すると、時間に応じてRGBの発光ダイオードを順次点灯させることによりカラー表示を行うことができる。
発光ダイオードを用いると、輝度が高いため、大型表示装置に適する。また、RGB各色の色純度が良いため冷陰極管と比べて色再現性に優れており、配置面積を小さくすることができるため、小型表示装置に適応すると、狭額縁化を図ることができる。
また、光源を必ずしも図16に示すバックライトユニットとして配置する必要はない。例えば、大型表示装置に発光ダイオードを有するバックライトを搭載する場合、発光ダイオードは該基板の背面に配置することができる。このとき発光ダイオードは、所定の間隔を維持し、各色の発光ダイオードを順に配置させることができる。発光ダイオードの配置により、色再現性を高めることができる。
このようなバックライトを用いた表示装置に対し、表面に、複数の錐形凸部より高屈折率の被膜で覆われた錐形凸部を有することによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、本発明により高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。特に、発光ダイオードを有するバックライトは、大型表示装置に適しており、大型表示装置のコントラスト比を高めることにより、暗所でも質の高い映像を提供することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至4と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態10)
図15は、本発明を適用して作製されるEL表示モジュールを構成する一例を示している。図15において、基板2800上には、絶縁膜2815及び画素により構成された画素部が形成されている。基板2800及び封止基板2820は可撓性を有する基板を用いている。
図15では、画素部の外側であって、駆動回路と画素との間に、画素に形成されたものと同様なTFT又はそのTFTのゲートとソース若しくはドレインの一方とを接続してダイオードと同様に動作させた保護回路部2801が備えられている。駆動回路2809は、単結晶半導体で形成されたドライバIC、ガラス基板上に多結晶半導体膜で形成されたスティックドライバIC、若しくはSASで形成された駆動回路などが適用されている。
素子層を有する基板2800は、液滴吐出法で形成されたスペーサ2806a、スペーサ2806bを介して封止基板2820と固着されている。スペーサは、基板の厚さが薄く、また画素部の面積が大型化した場合にも、2枚の基板の間隔を一定に保つために設けておくことが好ましい。TFT2802、TFT2803とそれぞれ接続する発光素子2804、発光素子2805上であって、基板2800と封止基板2820との間にある空隙には透光性の樹脂材料を充填して固体化しても良いし、無水化した窒素若しくは不活性気体を充填させても良い。視認側である封止基板2820の外側に錐形凸部2827が設けられ、錐形凸部2827を覆う被膜2828が形成されている。
図15では発光素子2804、発光素子2805を上面放射型(トップエミッション型)の構成とした場合を示し、図中に示す矢印の方向に光を放射する構成としている。各画素は、画素を赤色、緑色、青色として発光色を異ならせておくことで、多色表示を行うことができる。また、このとき封止基板2820側に各色に対応した着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cを形成しておくことで、外部に放射される発光の色純度を高めることができる。また、画素を白色発光素子として着色層2807a、着色層2807b、着色層2807cと組み合わせても良い。
外部回路である駆動回路2809は、外部回路基板2811の一端に設けられた走査線若しくは信号線接続端子と、配線基板2810で接続される。また、基板2800に接して若しくは近接させて、熱を機器の外部へ伝えるために使われる、パイプ状の高効率な熱伝導デバイスであるヒートパイプ2813と放熱板2812を設け、放熱効果を高める構成としても良い。
なお、図15では、トップエミッションのELモジュールとしたが、発光素子の構成や外部回路基板の配置を変えてボトムエミッション構造、もちろん上面、下面両方から光が放射する両面放射構造としても良い。トップエミッション型の構成の場合、隔壁となる絶縁層を着色しブラックマトリクスとして用いてもよい。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、顔料系の黒色樹脂やカーボンブラック等を混合させて形成すればよく、その積層でもよい。
また、位相差板や偏光板を用いて、外部から入射する光の反射光を遮断するようにしてもよい。隔壁となる絶縁層を着色しブラックマトリクスとして用いてもよい。この隔壁は液滴吐出法により形成することができ、ポリイミドなどの樹脂材料に、カーボンブラック等を混合させてもよく、その積層でもよい。液滴吐出法によって、異なった材料を同領域に複数回吐出し、隔壁を形成してもよい。位相差板としてはλ/4板、λ/2板を用い、光を制御できるように設計すればよい。構成としては、順にTFT素子基板、発光素子、封止基板(封止材)、位相差板(λ/4、λ/2)、偏光板となり、発光素子から放射された光は、これらを通過し偏光板側より外部に放射される。この位相差板や偏光板は光が放射される側に設置すればよく、両面放射される両面放射型の表示装置であれば両方に設置することもできる。また、偏光板の外側に複数の錐形凸部を有していても良い。これにより、より高繊細で精密な画像を表示することができる。
また、本実施の形態は視認側の基板上に複数の錐形凸部充填するように設けるが、視認側と素子を介して反対側の封止構造において、画素部が形成された側にシール材や接着性の樹脂を用いて樹脂フィルムを貼り付けて封止構造を形成してもよい。樹脂による樹脂封止、プラスチックによるプラスチック封止、フィルムによるフィルム封止、など様々な封止方法を用いることができる。樹脂フィルムの表面には水蒸気の透過を防止するガスバリア膜を設けておくと良い。フィルム封止構造とすることで、さらなる薄型化及び軽量化を図ることができる。
本実施の形態における表示装置においても、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆う構造を表示装置表示画面表面に設けるので、表示装置に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加し、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平坦部を有していても、平坦部による視認側への光の反射を防止することができる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至3、5乃至8と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態11)
本実施の形態を図14(A)及び図14(B)を用いて説明する。図14(A)、図14(B)は、本発明を適用して作製されるTFT基板2600を用いて表示装置(液晶表示モジュール)を構成する一例を示している。
図14(A)は液晶表示モジュールの一例であり、TFT基板2600と対向基板2601がシール材2602により固着され、その間にTFT等を含む画素部2603、液晶層を含む表示素子2604、着色層2605、偏光板2606が設けられ表示領域を形成している。着色層2605はカラー表示を行う場合に必要であり、RGB方式の場合は、赤、緑、青の各色に対応した着色層が各画素に対応して設けられている。TFT基板2600の外側に偏光板2607と拡散板2613が配設されている。対向基板2601の内側に偏光板2606が配置され、外側に錐形凸部2626と被膜2627が配置されている。光源は冷陰極管2610と反射板2611により構成され、回路基板2612は、フレキシブル配線基板2609によりTFT基板2600と接続され、コントロール回路や電源回路などの外部回路が組みこまれている。また2608は駆動回路である。また偏光板と、液晶層との間に位相差板を有した状態で積層してもよい。本実施の形態では錐形凸部2626を覆って被膜2627が形成されている。
また、図14(A)の表示装置では、対向基板2601の外側に錐形凸部2626を設け、内側に偏光板2606、着色層2605という順に設ける例を示すが、偏光板2606は対向基板2601の外側(視認側)に設けてもよく、その場合、偏光板2606表面に錐形凸部2626を設ければよい。また、偏光板2606と着色層2605の積層構造も図14(A)に限定されず、偏光板2606及び着色層2605の材料や作製工程条件によって適宜設定すればよい。
液晶表示モジュールには、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モードなどを用いることができる。
図14(B)は図14(A)の液晶表示モジュールにOCBモードを適用した一例であり、FS−LCD(Field sequential−LCD)となっている。FS−LCDは、1フレーム期間に赤色発光と緑色発光と青色発光をそれぞれ行うものであり、時間分割を用いて画像を合成しカラー表示を行うことが可能である。また、各発光を発光ダイオードまたは冷陰極管等で行うので、カラーフィルタが不要である。よって、3原色のカラーフィルタを並べ、各色の表示領域を限定する必要がなく、どの領域でも3色全ての表示を行うことができる。一方、1フレーム期間に3色の発光を行うため、液晶の高速な応答が求められる。本発明を用いた本実施の形態の表示装置に、FS方式を用いたFLCモード、及びOCBモードを適用し、高性能で高画質な表示装置、また液晶テレビジョン装置を完成させることができる。
OCBモードの液晶層は、いわゆるπセル構造を有している。πセル構造とは、液晶分子のプレチルト角がアクティブマトリクス基板と対向基板との基板間の中心面に対して面対称の関係で配向された構造である。πセル構造の配向状態は、基板間に電圧が印加されていない時はスプレイ配向となり、電圧を印加するとベンド配向に移行する。このベンド配向が白表示となる。さらに電圧を印加するとベンド配向の液晶分子が両基板と垂直に配向し、光が透過しない状態となる。なお、OCBモードにすると、従来のTNモードより約10倍速い高速応答性を実現できる。
また、FS方式に対応するモードとして、高速動作が可能な強誘電性液晶(FLC:Ferroelectric Liquid Crystal)を用いたHV(Half V)−FLC、SS(Surface Stabilized)−FLCなども用いることができる。OCBモードは粘度の比較的低いネマチック液晶を用い、HV−FLC、SS−FLCには、強誘電相を有するスメクチック液晶を用いることができる。
また、液晶表示モジュールの高速光学応答速度は、液晶表示モジュールのセルギャップを狭くすることで高速化する。また液晶材料の粘度を下げることでも高速化できる。上記高速化は、TNモードの液晶表示モジュールの画素領域の画素ピッチが30μm以下の場合に、より効果的である。また、印加電圧を一瞬だけ高く(または低く)するオーバードライブ法により、より高速化が可能である。
図14(B)の液晶表示モジュールは透過型の液晶表示モジュールを示しており、光源として赤色光源2910a、緑色光源2910b、青色光源2910cが設けられている。光源は赤色光源2910a、緑色光源2910b、青色光源2910cのそれぞれオンオフを制御するために、制御部2912が設置されている。制御部2912によって、各色の発光は制御され、液晶に光は入射し、時間分割を用いて画像を合成し、カラー表示が行われる。
本実施の形態における表示装置においても、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆う構造を表示装置表示画面表面に設けるので、表示装置に入射する外光のうち、錐形凸部に入射する回数が増加し、錐形凸部に透過する量が増える。よって、視認側に反射する外光が軽減され、写り込みなどの視認性を低下させる原因を防ぐことができる。
屈折率の高い材料から低い材料へ光が入射する場合、屈折率差が大きい方が光の全反射が生じやすい。屈折率の高い被膜により錐形凸部の表面を覆うことにより、錐形凸部外へ向かう光において、被膜と空気界面で錐形凸部内に反射する光が増加する。さらに、被膜と錐形凸部界面での光の屈折により、錐形凸部内における光の進行方向は底面と垂直な方向に近くなり、底面(表示画面)に入射するので錐形凸部内で反射回数が減少する。従って、高い屈折率を有する被膜で覆うことにより、錐形凸部内における光の閉じこめ効果が向上し、錐形凸部外への反射を軽減することができる。
錐形凸部外への反射が防止できるため、錐形凸部を間隔を有して隣接し錐形凸部間に平坦部を有していても、平坦部による視認側への光の反射を防止することができる。
また、屈折率差を有する錐形凸部と被膜を積層することにより、空気より被膜及び錐形凸部に入射する光は、空気と被膜界面における反射光と、被膜と錐形凸部との界面における反射光とにおいて光学干渉が生じて反射光が低減する効果もある。
また被膜で錐形凸部を覆うことにより、錐形凸部の物理的強度を高めることができ、信頼性が向上する。被膜の材料を選択して導電性を持たすことにより静電気防止機能を付与するなどの他の有用な機能を付与することができる。
本実施の形態は、表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによってより外光の反射を軽減できる高い反射防止機能を有した視認性の優れた表示装置を提供することができる。従って、より高画質及び高性能な表示装置を作製することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至4、及び9と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態12)
本発明によって形成される表示装置によって、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)を完成させることができる。図19はテレビジョン装置の主要な構成を示すブロック図を示している。
図17(A)は本発明に係る表示パネルの構成を示す上面図であり、絶縁表面を有する基板2700上に画素2702をマトリクス上に配列させた画素部2701、走査線側入力端子2703、信号線側入力端子2704が形成されている。画素数は種々の規格に従って設ければ良く、XGAであってRGBを用いたフルカラー表示であれば1024×768×3(RGB)、UXGAであってRGBを用いたフルカラー表示であれば1600×1200×3(RGB)、フルスペックハイビジョンに対応させ、RGBを用いたフルカラー表示であれば1920×1080×3(RGB)とすれば良い。
画素2702は、走査線側入力端子2703から延在する走査線と、信号線側入力端子2704から延在する信号線とが交差することで、マトリクス状に配設される。画素部2701の画素それぞれには、スイッチング素子とそれに接続する画素電極層が備えられている。スイッチング素子の代表的な一例はTFTであり、TFTのゲート電極層側が走査線と、ソース若しくはドレイン側が信号線と接続されることにより、個々の画素を外部から入力する信号によって独立して制御可能としている。
図17(A)は、走査線及び信号線へ入力する信号を、外付けの駆動回路により制御する表示パネルの構成を示しているが、図18(A)に示すように、COG(Chip on Glass)方式によりドライバIC2751を基板2700上に実装しても良い。また他の実装形態として、図18(B)に示すようなTAB(Tape Automated Bonding)方式を用いてもよい。ドライバICは単結晶半導体基板に形成されたものでも良いし、ガラス基板上にTFTで回路を形成したものであっても良い。図18において、ドライバIC2751は、FPC(Flexible printed circuit)2750と接続している。
また、画素に設けるTFTを結晶性を有する半導体で形成する場合には、図17(B)に示すように走査線側駆動回路3702を基板3700上に形成することもできる。図17(B)において、画素部3701は、信号線側入力端子3704と接続した図17(A)と同様に外付けの駆動回路により制御する。画素に設けるTFTを移動度の高い、多結晶(微結晶)半導体、単結晶半導体などで形成する場合は、図17(C)に示すように、画素部4701、走査線駆動回路4702と、信号線駆動回路4704を基板4700上に一体形成することもできる。
表示パネルには、図17(A)で示すような構成として、図19において、画素部901のみが形成されて走査線側駆動回路903と信号線側駆動回路902とが、図18(B)のようなTAB方式により実装される場合と、図18(A)のようなCOG方式により実装される場合と、図17(B)に示すようにTFTを形成し、画素部901と走査線側駆動回路903を基板上に形成し信号線側駆動回路902を別途ドライバICとして実装する場合、また図17(C)で示すように画素部901と信号線側駆動回路902と走査線側駆動回路903を基板上に一体形成する場合などがあるが、どのような形態としても良い。
図19において、その他の外部回路の構成として、映像信号の入力側では、チューナ904で受信した信号のうち、映像信号を増幅する映像信号増幅回路905と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路906と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路907などからなっている。コントロール回路907は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路908を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ904で受信した信号のうち、音声信号は、音声信号増幅回路909に送られ、その出力は音声信号処理回路910を経てスピーカー913に供給される。制御回路911は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部912から受け、チューナ904や音声信号処理回路910に信号を送出する。
これらの表示モジュールを、図20(A)、(B)に示すように、筐体に組みこんで、テレビジョン装置を完成させることができる。表示モジュールとして液晶表示モジュールを用いれば液晶テレビジョン装置、ELモジュールを用いればELテレビジョン装置を作製することができる。図20(A)において、表示モジュールにより主画面2003が形成され、その他付属設備としてスピーカー部2009、操作スイッチなどが備えられている。このように、本発明によりテレビジョン装置を完成させることができる。
筐体2001に表示用パネル2002が組みこまれ、受信機2005により一般のテレビ放送の受信をはじめ、モデム2004を介して有線又は無線による通信ネットワークに接続することにより一方向(送信者から受信者)又は双方向(送信者と受信者間、又は受信者間同士)の情報通信をすることもできる。テレビジョン装置の操作は、筐体に組みこまれたスイッチ又は別体のリモコン装置2006により行うことが可能であり、このリモコン装置にも出力する情報を表示する表示部2007が設けられていても良い。
また、テレビジョン装置にも、主画面2003の他にサブ画面2008を第2の表示用パネルで形成し、チャネルや音量などを表示する構成が付加されていても良い。この構成において、主画面2003及びサブ画面2008を本発明を用いた液晶表示用パネルで形成することができ、主画面2003を視野角の優れたEL表示用パネルで形成し、サブ画面を低消費電力で表示可能な液晶表示用パネルで形成しても良い。また、低消費電力化を優先させるためには、主画面2003を液晶表示用パネルで形成し、サブ画面をEL表示用パネルで形成し、サブ画面は点滅可能とする構成としても良い。本発明を用いると、このような大型基板を用いて、多くのTFTや電子部品を用いても、信頼性の高い表示装置とすることができる。
図20(B)は例えば20〜80インチの大型の表示部を有するテレビジョン装置であり、筐体2010、表示部2011、操作部であるリモコン装置2012、スピーカー部2013等を含む。本発明を用いた本実施の形態は、表示部2011の作製に適用される。図20(B)のテレビジョン装置は、壁かけ型となっており、設置するスペースを広く必要としない。
勿論、本発明はテレビジョン装置に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至11と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態13)
本発明に係る電子機器として、テレビジョン装置(単にテレビ、又はテレビジョン受信機ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ、携帯電話装置(単に携帯電話機、携帯電話ともよぶ)、PDA等の携帯情報端末、携帯型ゲーム機、コンピュータ用のモニタ、コンピュータ、カーオーディオ等の音響再生装置、家庭用ゲーム機等の記録媒体を備えた画像再生装置等が挙げられる。また、パチンコ機、スロットマシン、ピンボール機、大型ゲーム機など表示装置を有するあらゆる遊技機に適用することができる。その具体例について、図21を参照して説明する。
図21(A)に示す携帯情報端末機器は、本体9201、表示部9202等を含んでいる。表示部9202は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯情報端末機器を提供することができる。
図21(B)に示すデジタルビデオカメラは、表示部9701、表示部9702等を含んでいる。表示部9701は本発明の表示装置を適用することができる。その結果、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能なデジタルビデオカメラを提供することができる。
図21(C)に示す携帯電話機は、本体9101、表示部9102等を含んでいる。表示部9102は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯電話機を提供することができる。
図21(D)に示す携帯型のテレビジョン装置は、本体9301、表示部9302等を含んでいる。表示部9302は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯型のテレビジョン装置を提供することができる。またテレビジョン装置としては、携帯電話機などの携帯端末に搭載する小型のものから、持ち運びをすることができる中型のもの、また、大型のもの(例えば40インチ以上)まで、幅広いものに、本発明の表示装置を適用することができる。
図21(E)に示す携帯型のコンピュータは、本体9401、表示部9402等を含んでいる。表示部9402は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な携帯型のコンピュータを提供することができる。
図21(F)に示すスロットマシンは、本体9501、表示部9502等を含んでいる。表示部9502は、本発明の表示装置を適用することができる。その結果、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能なスロットマシンを提供することができる。
このように、本発明の表示装置により、視認性が優れた高画質な画像を表示することができる高性能な電子機器を提供することができる。
本実施の形態は、上記の実施の形態1乃至12と適宜組み合わせることができる。
本実施例では本発明を用いた反射防止モデルの光学計算の結果について説明する。また、比較例として錐形凸部のみのモデルについても光学計算を行った。本実施例では図29、及び図32乃至図34を用いて説明する。
円錐形状の錐形凸部(屈折率1.35)の比較例、及び被膜(屈折率1.9)で覆われた円錐形状の錐形凸部(屈折率1.35)(構造A1乃至A4という)において、光学計算を行った。比較例1において、錐形凸部の高さH1は1500nm、幅L1は300nmである。構造A1乃至A4において被膜及び錐形凸部の高さH2は1500nm、幅L2は300nmとしている。錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dは、構造A1では60nm、構造A2では45nm、構造A3では40nm、構造A4では35nmである。錐形凸部の幅L1は、錐形凸部の高さH1と底面における幅L1との比が常に5であるように変化させた。構造A1乃至A4において、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dに対応して錐形凸部H1の高さを変化させている。複数の被膜で覆われた錐形凸部は、一の錐形凸部に対して6つの錐形凸部が被膜を介して接するような、最も密に充填するように隣接している。
本実施例においての計算は、光デバイス用光学計算シミュレータDiffract MOD(Rsoft株式会社製)を用いた。反射率の計算を3次元で光学計算を行い計算する。比較例及び構造Aにおけるそれぞれ光の波長と反射率の関係を図29に示す。また計算条件として上述の計算シミュレータのパラメータであるHarmonicsはX、Y方向ともに3に設定した。また、錐形凸部の頂部の間隔をpとして上述の計算シミュレータのパラメータであるIndex Res.をX方向は√3×p/512、Y方向はp/512、Z方向はH2(被膜及び錐形凸部の高さ)/80で計算される数値に設定した。
図29において、比較例が菱形のドット、構造A1が四角形のドット、構造A2が三角形のドット、構造A3がばつ印のドット、構造A4が米印のドットでありそれぞれの波長と反射率の関係を示している。光学計算結果においても本発明を適用する構造A1乃至A4の被膜で覆われた錐形凸部のモデルが測定した波長380nm〜780nmにおいて、比較例よりも反射率が低く、反射が軽減できることが確認できる。また構造A1乃至A4において、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dを45nm(構造A2)、40nm(構造A3)、35nm(構造A4)とすると、より反射率を低く抑えられている。
次に、本発明を用いた被膜に覆われた錐形凸部モデルにおいて、錐形凸部の屈折率と被膜の屈折率差Δn及び錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dを変化させて、各波長に対する反射率の変化を計算した。錐形凸部の屈折率は1.49とし、被膜の屈折率を変化させて計算を行った。被膜及び錐形凸部の高さH2は1500nm、幅L2は300nmとし、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dに対応して錐形凸部H1の高さを変化させている。錐形凸部の幅L1は、錐形凸部の高さH1と底面における幅L1との比が常に5であるように変化させた。複数の被膜で覆われた錐形凸部は、円錐形状であり、一の錐形凸部に対して6つの錐形凸部が被膜を介して接するような、最も密に充填するように隣接している。
図32(A)乃至(C)に、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dを0nm(黒菱形のドット)、10nm(黒四角形のドット)、20nm(黒三角形のドット)、30nm(ばつ印のドット)、40nm(米印のドット)、50nm(黒丸印のドット)、60nm(十字印のドット)、70nm(白抜きの三角形のドット)、80nm(白抜きの丸印のドット)、90nm(白抜きの菱形のドット)、100nm(白抜きの四角形のドット)と変化させたときの、錐形凸部の屈折率と被膜の屈折率差Δnに対する反射率R(%)の変化を示す。
図33(A)乃至(C)に、錐形凸部の屈折率と被膜の屈折率差Δnを0.05(黒菱形のドット)、0.35(ばつ印のドット)、0.65(十字印のドット)、0.95(白抜きの菱形のドット)、1.15(黒三角形のドット)、1.45(黒丸印のドット)、1.75(白抜きの三角形のドット)、1.95(黒四角形のドット)、2.25(米印のドット)、2.55(白抜きの丸印のドット)と変化させたときの、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dに対する反射率R(%)の変化を示す。光の波長は可視光において青色を示す440nm(図32(A)図33(A))、緑色を示す550nm(図32(B)図33(B))、赤色を示す620nm(図32(C)図33(C))においてそれぞれ計算を行い、結果を示す。
図32(A)乃至(C)において、錐形凸部と被膜との屈折率差Δnが大きくなるにつれ、反射率も大きくなっており、この傾向は錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dが大きくなるにつれ顕著になる。図33(A)乃至(C)において、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dが大きくなるにつれ、反射率も大きくなっており、この傾向は錐形凸部と被膜との屈折率差Δnが大きくなるにつれ顕著になる。
図34(A)乃至(C)に、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差d、錐形凸部と被膜との屈折率差Δn、及び反射率の関係を示す。図34(A)乃至(C)においては、被膜を形成しない錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dの時の反射率を基準にして、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dの時の反射率より反射率が小さい場合は点のドットで、大きい場合は斜線で領域を塗りわけるように示してある。図34(A)は波長440nmの光において被膜無しの反射率0.021%を基準にグラフ化したものであり、図34(B)は波長550nmの光において被膜無しの反射率0.023%を基準にグラフ化したものであり、図34(C)は波長620nmの光において被膜無しの反射率0.027%を基準にグラフ化したものである。
図34(A)乃至(C)のグラフより、錐形凸部と被膜との屈折率差Δnが0.05以上0.65以下の場合、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dは100nm以下であると被膜を形成しない場合の基準の反射率より、反射率が低く抑えられるために好ましい。図34(A)乃至(C)のグラフより、錐形凸部と被膜との屈折率差Δnが0.65以上1.15以下の場合、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dは50nm以下であると被膜を形成しない場合の基準の反射率より、反射率が低く抑えられるために好ましい。また錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dは1nm以上が好ましい。
錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dは被膜の膜厚に依存し同様に変化するため、錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差dの傾向は被膜の膜厚の傾向とも言える。
以上において、被膜と錐形凸部との屈折率差が大きい場合、被膜の膜厚(錐形凸部の頂部と被膜の頂部との高さの差)は薄い方が好ましいことが確認できた。
従って本発明の表面に複数の錐形凸部を有し、かつ錐形凸部より屈折率の高い被膜で錐形凸部を覆うことによって、高い反射防止機能を有することが確認できた。
本発明の概念図である。 本発明の概念図である。 本発明の概念図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示装置を示した上面図及び断面図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示装置を示した上面図及び断面図である。 本発明の表示装置を示した上面図及び断面図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示装置を示した断面図である。 本発明の表示モジュールを示した断面図である。 本発明の表示モジュールを示した断面図である。 本発明の表示装置として用いることのできるバックライトである。 本発明の表示装置を示した上面図である。 本発明の表示装置を示した上面図である。 本発明が適用される電子機器の主要な構成を示すブロック図である。 本発明の電子機器を示した図である。 本発明の電子機器を示した図である。 本発明に適用できる発光素子の構成を示した断面図である。 本発明に適用できる発光素子の構成を示した断面図である。 本発明に適用できる発光素子の構成を示した断面図である。 本発明の概念図である。 本発明の表示装置を示した上面図及び断面図である。 本発明の概念図を示した断面図である。 比較例の実験モデルを示す図である。 実施例1の実験データを示す図である。 実施の形態1の実験データを示す図である。 実施の形態1の実験データを示す図である。 実施例1の実験データを示す図である。 実施例1の実験データを示す図である。 実施例1の実験データを示す図である。 本発明の被膜及び錐形凸部の作製方法を示す図である。

Claims (15)

  1. 間隔を有して隣接する複数の錐形凸部を有し、
    前記複数の錐形凸部は被膜で覆われており、
    前記被膜の屈折率は前記錐形凸部の屈折率より高いことを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 複数の錐形凸部を有し、
    前記複数の錐形凸部は被膜で覆われており、
    前記被膜の屈折率は前記錐形凸部の屈折率より高く、
    一の錐形凸部において錐形を成す少なくとも一の底辺は、隣接する錐形凸部において錐形を成す一の底辺と間隔を有することを特徴とする反射防止フィルム。
  3. 請求項1または請求項2において、前記錐形凸部の屈折率と前記被膜の屈折率の差は0.05以上0.65以下であり、
    前記錐形凸部の頂部と前記被膜の頂部との高さの差が100nm以下であることを特徴とする反射防止フィルム。
  4. 請求項1または請求項2において、前記錐形凸部の屈折率と前記被膜の屈折率の差は0.65以上1.15以下であり、
    前記錐形凸部の頂部と前記被膜の頂部との高さの差が50nm以下であることを特徴とする反射防止フィルム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、前記錐形凸部は円錐形状であることを特徴とする反射防止フィルム。
  6. 間隔を有して隣接する複数の錐形凸部を表示画面上に有し、
    前記複数の錐形凸部は被膜で覆われており、
    前記被膜の屈折率は前記錐形凸部の屈折率より高いことを特徴とする表示装置。
  7. 複数の錐形凸部を表示画面上に有し、
    前記複数の錐形凸部は被膜で覆われており、
    前記被膜の屈折率は前記錐形凸部の屈折率より高く、
    一の錐形凸部において錐形を成す少なくとも一の底辺は、隣接する錐形凸部において錐形を成す一の底辺と間隔を有することを特徴とする表示装置。
  8. 一対の基板と、一対の基板間に設けられた表示素子と、一対の基板のうち少なくとも一方は透光性基板であり、透光性基板の外側に、間隔を有して隣接する複数の錐形凸部を有し、
    前記複数の錐形凸部は被膜で覆われており、
    前記被膜の屈折率は前記錐形凸部の屈折率より高いことを特徴とする表示装置。
  9. 一対の基板と、一対の基板間に設けられた表示素子と、一対の基板のうち少なくとも一方は透光性基板であり、透光性基板の外側に複数の錐形凸部を有し、
    前記複数の錐形凸部は被膜で覆われており、
    前記被膜の屈折率は前記錐形凸部の屈折率より高く、
    一の錐形凸部において錐形を成す少なくとも一の底辺は、隣接する錐形凸部において錐形を成す一の底辺と間隔を有することを特徴とする表示装置。
  10. 請求項6乃至9のいずれか一項において、前記透光性基板及び前記複数の錐形凸部の間に偏光板を有することを特徴とする表示装置。
  11. 請求項6乃至10のいずれか一項において、前記表示素子は発光素子であることを特徴とする表示装置。
  12. 請求項6乃至10のいずれか一項において、前記表示素子は液晶表示素子であることを特徴とする表示装置。
  13. 請求項6乃至12のいずれか一項において、前記錐形凸部の屈折率と前記被膜の屈折率の差は0.05以上0.65以下であり、
    前記錐形凸部の頂部と前記被膜の頂部との高さの差が100nm以下であることを特徴とする表示装置。
  14. 請求項6乃至12のいずれか一項において、前記錐形凸部の屈折率と前記被膜の屈折率の差は0.65以上1.15以下であり、
    前記錐形凸部の頂部と前記被膜の頂部との高さの差が50nm以下であることを特徴とする表示装置。
  15. 請求項6乃至14のいずれか一項において、前記錐形凸部は円錐形状であることを特徴とする表示装置。
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