JP2003248102A - 多層構造の反射防止膜 - Google Patents

多層構造の反射防止膜

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JP2003248102A
JP2003248102A JP2002048436A JP2002048436A JP2003248102A JP 2003248102 A JP2003248102 A JP 2003248102A JP 2002048436 A JP2002048436 A JP 2002048436A JP 2002048436 A JP2002048436 A JP 2002048436A JP 2003248102 A JP2003248102 A JP 2003248102A
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film
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antireflection film
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JP2002048436A
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Hiroyuki Kamibayashi
浩行 上林
Mutsutomo Shirai
睦智 白井
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射防止特性を良好に維持しながら、優れた
耐擦傷性を持たせることができるようにする。 【解決手段】 透明なプラスチックの基板1上に、これ
を保護するためのハードコート層2を設け、この上に多
層構造の反射防止膜5を形成し、さらに、その上に、撥
水性を良好にするために、撥水膜6を形成する。この撥
水膜6は、薄い炭素薄膜を介して形成するようにしても
よい。反射防止膜5は、下層側から、高屈折率の誘電体
層3a,低屈折率の誘電体層3b,高屈折率の誘電体層
3c,低屈折率の誘電体層3dが積層されてなり、か
つ、高屈折率の誘電体層3a,3cは互いに膜厚が異な
り、また、低屈折率の誘電体層3b,3dも互いに膜厚
が異なっている。そして、高屈折率の誘電体層3cは、
これと同程度の屈折率の炭素薄膜5とともに、所定膜厚
の高屈折率層をなしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスやプラスチ
ックなどの透明な光学基材などに設けられる反射防止膜
に係り、特に、複数の透明な誘電体層の積層体からなる
多層構造の反射防止膜に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、陰極線管表示装置でのガラス製の
表示画面や液晶表示パネル,プラズマディスプレイパネ
ルなどでのプラスチック製の基板などの透明な光学基材
は勿論のこと、眼鏡レンズやプリズムといったガラスも
しくはプラスチック製の光学基材においても、外光の反
射を防止するための手段が講じられている。特に、陰極
線管表示装置や液晶表示装置,プラズマディスプレイと
いった表示装置では、外光の反射によって表示画像が見
えにくくなったり、表示画面にゴースト現象が現われた
りするものであり、これを防止するために、反射防止手
段が設けられている。
【0003】かかる反射防止手段としては、陰極線管表
示装置での陰極線管画面や眼鏡などのガラス製基材に反
射防止フィルムを貼り付ける方法も知られているが、ま
た、透明な誘電体層が多層積層された積層体構造をなす
反射防止膜も知られている。かかる反射防止膜は、ガラ
スの光学基材に対しては、それに直接形成されるが、透
明なプラスチックの光学基材(以下、プラスチック基材
という)に対しては、通常、このプラスチック基材の表
面にハードコート膜を形成し、その上に反射防止膜を形
成する。プラスチック基材は外部からの衝撃に対して強
度が不足し、また、反射防止膜も、誘電体層からなるも
のであるから、外部からの衝撃に対して強度が充分でな
いため、プラスチック基材に直接かかる反射防止膜を形
成したのでは、外部の衝撃に対してプラスチック基材を
保護することができない。上記のハードコート膜は、か
かる問題を解消するためのものである。
【0004】かかる反射防止膜の一従来例が特開平8ー
262203号公報に開示されており、これを図4によ
って説明する。
【0005】この従来例は反射防止膜の表面強度を高め
るようにしたものであって、図4において、透明絶縁基
板10上に反射防止膜12が形成され、この反射防止膜
12上に反射防止膜の表面強度を高めるためのダイヤモ
ンド型構造の非晶質炭素(DLC:Diamond Like Carbon)
の薄膜層(以下、単に炭素薄膜という)13を設けたも
のである。
【0006】ここでは、反射防止膜12は4つの誘電体
層11a,11b,11c,11dが積層されてなり、
下層側の2つの誘電体層11a,11bでは、上側の誘
電体層11bの方が、下側の誘電体層11aに比べ、厚
い膜厚であって、かつ屈折率は小さい。この関係は、上
層側の2つの誘電体層11c,11dについても同様で
ある。また、下から奇数番目の誘電体層11a,11c
では、上層の方が厚い膜厚で、かつ屈折率は等しく、下
から偶数番目の誘電体層11b,11dについても、同
様であるが、下から奇数番目の誘電体層11a,11c
よりも屈折率が小さい。つまり、屈折率が大きい誘電体
層(高屈折率層)と屈折率が小さい誘電体層(低屈折率
層)とが交互に配置されるように積層されている。さら
に、炭素薄膜13の膜厚を誘電体層11a〜11dの膜
厚よりも小さく設定する。
【0007】このような膜厚,屈折率の関係を持たせな
がら、これら膜厚,屈折率の値を適宜設定することによ
り、炭素薄膜13の表面や炭素薄膜13,誘電体層11
aの境界面,反射防止膜12内の各誘電体層の境界面と
いったように、数多くの反射面を形成し(ここで、上記
のように、屈折率がことなる誘電体層を交互に積層する
ことにより、かかる反射面が多数得られるようにしてい
る)、これらで反射された外光が互いに干渉して相殺し
合い、反射防止効果が得られることになる。また、各誘
電体層の膜厚を異ならせることにより、夫々の誘電体層
での光路長(=膜厚×屈折率)を異ならせ、広い波長範
囲でかかる干渉が生ずるようにしている。そして、以上
のように、各誘電体層の厚みを異ならせたり、屈折率を
異ならせることにより、外光の広い波長範囲で反射防止
効果が得られる。
【0008】なお、この従来例において、透明絶縁基板
10はポリマ材料やガラス材料からなるものであり、誘
電体層11a〜11dには、SiO2,TiO2,ZrO
2,MgF2,CeF3,Al23,SiO,CeO2など
の材料が用いられ、また、誘電炭層11a〜11dは真
空蒸着法,イオンめっき法,スパッタリング方のいずれ
かで形成され、炭素薄膜13はイオンビーム蒸着法,プ
ラズマ蒸着法,スパッタリング法,レーザすりへり法の
いずれかで形成される。
【0009】反射防止膜の他の従来例が特開平9ー25
8004号公報に開示されている。これは、眼鏡レンズ
やディスプレイなどに設けられるものであって、以下、
図5により、これを説明する。
【0010】同図において、ガラスあるいはプラスチッ
クなど透明な基板20上に反射防止膜22が設けられ、
この反射防止膜22の上に、中間層23を介して撥水層
24が設けられている。反射防止膜22は先の従来例と
同様の材料の誘電体層21a,21b,21c,21d
が積層されてなる。撥水層24は反射防止膜22に水を
はじく特性、即ち、撥水性を持たせるために設けられた
ものであり、また、中間層23は撥水層24と反射防止
膜22の最上層の誘電体層21dとの結合を良好にし、
撥水層24が反射防止膜22から容易に剥離されないよ
うにするためのものである。
【0011】ここで、反射防止膜22では、下層側から
1層目と3層目の誘電体層21a,21cはTiOX
らなり、2層目と4層目の誘電体層21b,21dはS
iOXからなる。そして、撥水層24は水接触角が大き
いベヘン酸からなるものであって、中間層23の材料と
してはSiOXとベヘン酸とで化学反応を生ずるAl,
Ti,Siなどのうちのいずれかが用いられる。かかる
化学反応により、撥水層24と中間層23とが、誘電体
層21dと中間層23とが夫々強固に結合され、撥水層
24が剥がれにくくなるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
8ー262203号公報(以下、公知文献1という)に
開示されている従来例では、図4において、反射防止層
12の上に炭素薄膜13を形成してこの反射防止層12
の表面強度を高めるものであるが、この表面強度を充分
に高めるためには、この炭素薄膜13の膜厚をある程度
厚くしなければならない(公知文献1では、70Åとし
ている)。しかし、このように炭素薄膜13の膜厚を厚
くすると、これが反射防止層12の1つの屈折率層とし
て作用し、反射防止層12の反射特性に悪影響を及ぼす
ことになる。
【0013】即ち、第1の従来例では、反射防止層12
の最上位層11dが低屈折率層であり、この上に形成さ
れる炭素薄膜13は高屈折率の層であって、その膜厚を
ある程度厚くすると、反射防止層12での高屈折率層と
して作用する。良好な反射防止特性が得られるようにす
るために、誘電体層11a〜11dの膜厚を夫々所定に
設定するのであるが、さらに、炭素薄膜13が高屈折率
層として作用すると、これが反射防止膜12の特性に影
響して、良好な反射防止特性が得られないことになる。
【0014】また、上記特開平9ー258004号(以
下、公知文献2という)に記載の従来例では、図5にお
いて、反射防止膜22の上に中間層23を介して撥水層
24を設けるものであるから、撥水層24が剥がれにく
くすることはできるものの、反射防止膜22の表面強度
を高め、優れた耐擦傷性を持たせるようにすることは配
慮されていない。また、仮に上記の公知文献1の記載の
方法を適用するにしても、反射防止膜22の表面に撥水
層24を設けているので、かかる公知文献1の記載の方
法を適用することはできない。
【0015】本発明の目的は、かかる問題を解消し、反
射防止特性を良好に維持しながら、優れた耐擦傷性を持
たせることができるようにした多層構造の反射防止膜を
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、透明な光学部材の表面に設けられ、複
数の誘電体層の積層体からなる多層構造の反射防止膜で
あって、積層体内の誘電体層間に透明な炭素薄膜を設け
た構成とするものである。
【0017】また、本発明は、透明な光学部材の表面に
設けられ、高屈折率の層と低屈折率の層とが対をなし
て、かかる屈折率層の対が複数積層された積層体からな
る多層構造の反射防止膜であって、積層体での少なくと
も1つの対での低屈折率の層を誘電体層のみの構成と
し、この対での高屈折率の層を誘電体層と透明な炭素薄
膜とを積層した構成とし、この対以外の対での高屈折率
の層及び低屈折率の層をともに誘電体層でのみ構成した
ものである。
【0018】さらに、積層体上に、積層体内での誘電体
層よりも薄い膜厚の炭素薄膜を介して、炭素薄膜と化学
反応して結合する撥水層を設けた構成とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明する。
【0020】図1は本発明による多層構造の反射防止膜
の第1の実施形態を示す断面構成図であって、1は透明
基板、2はハードコート層、3a〜3dは誘電体層、4
は炭素薄膜、5はこの実施形態の多層構造の反射防止膜
(以下、単に反射防止膜という)、6は撥水層である。
【0021】同図において、透明基板1は、ガラス基板
やPMMA,ポリカーボネート,アクリロニトリルスチ
レン樹脂,環状オレフィン系樹脂などのプラスチック基
板であるが、ここでは、プラスチック基板として説明す
る。なお、このプラスチック基板1は、液晶表示パネル
やプラズマディスプレイパネルなど表示パネルの基板と
するが、プラスチック性の眼鏡レンズやプリズムなどの
光学基材であってもよい。
【0022】この透明基板1上に、ハードコート層2を
介して、反射防止膜5が設けられている。この反射防止
膜5は複数の誘電体層3a〜3dと炭素薄膜4とが積層
されてなる積層体の多層構造をなしており、この反射防
止膜5の最上位層である誘電体層3d上に撥水層6が設
けられている。
【0023】ハードコート層2は、プラスチック基板で
ある透明基板1の表面強度を高めるとともに、この透明
基板1と反射防止膜5の最下位層である誘電体層3aと
の密着性を高めるために設けられている。
【0024】反射防止膜5は、上下する2つの層を対と
し、かかる対の一方の層(ここでは、下側の層)を屈折
率が高い高屈折率層、他方の層(ここでは、上側の層)
を屈折率が低い低屈折率層として、かかる対を多層積層
したものである。そこで、反射防止膜5では、誘電体層
3a,3bが1つの対をなし、誘電体層3c,3dも1
つの対をなしていて、これら対での誘電体層3a,3c
が高屈折率層、誘電体層3b,3dが低屈折率層をなし
ている。
【0025】また、この反射防止膜5では、高屈折率
層,低屈折率層毎に、上層になる程、誘電体層の膜厚が
厚くなるようにしている。従って、高屈折率層につい
て、上層側の誘電体層3cは、下層側の誘電体層3aよ
りも厚い膜であり、低屈折率層について、上層側の誘電
体層3dは、下層側の誘電体層3bよりも厚い膜であ
る。
【0026】高屈折率層3a,3cの誘電体層材料とし
ては、屈折率が、例えば、1.8〜2.3程度のものが
使用され、低屈折率層3b,3dの誘電体層材料として
は、屈折率が、例えば、1.3〜1.5程度のものが使
用される。かかる誘電体層材料としては、TiOX,S
iOX,AlYX,TaOX,ZrOX,ITO,SiN
などの公知の材料を用いることができる。
【0027】炭素薄膜4は上記のDLC(Diamond Like
Carbon)からなるものであって、その屈折率は1.8
〜2.3であり、高屈折率層をなす誘電体層3a,3c
の屈折率と同程度である。そこで、この実施形態では、
この炭素薄膜4を反射防止膜5での高屈折率層の一部と
して用い、これにより、反射防止膜5の耐擦傷性を高め
るようにするものである。具体的には、誘電体層3cの
下側にこの炭素薄膜4を設け、これら誘電体層3cと炭
素薄膜4とで所定の膜厚の1つの高屈折率層が形成され
るようにしている。
【0028】撥水層6としては、撥水性や撥油性,防汚
性を持たせるために採用されている、例えば、フッ素化
合物などを用い、反射防止機能に影響しない程度の薄い
膜厚とする。
【0029】このように、炭素薄膜4と高屈折率層をな
す誘電体層3cとは同程度の屈折率を有するものであっ
て、これら炭素薄膜4と誘電体層3cとの境界面でほと
んど反射が生ずることがないから、かかる炭素薄膜4を
設けても、可視光領域(400〜700nm)で優れた
反射防止性能が得られ、反射防止特性が低下することが
ない。
【0030】また、このように、反射防止膜5内にかか
る炭素薄膜4を設けることにより、表面に撥水層6を形
成した反射防止膜5の耐衝撃性,耐擦傷性が大幅に改善
されるし、さらに、炭素薄膜4は優れた気体遮断性を有
するから、大気からの、あるいはハードコート層2側か
らの気体や水分の侵入を防ぐことができる。
【0031】図2は本発明による多層構造の反射防止膜
の第2の実施形態を示す断面構成図であって、7は炭素
薄膜であり、図1に対応する部分には同一符号を付けて
重複する説明を省略する。
【0032】同図において、この第2の実施形態では、
撥水層6を中間層としての炭素薄膜7を介して反射防止
膜5上に形成したものであり、これ以外の構成は図1に
示した実施形態と同様である。
【0033】ここで、かかる炭素薄膜7は、反射防止膜
5における炭素薄膜4と同様のDLCからなるが、反射
防止機能に影響を与えない程度の薄い膜厚で形成され
る。また、炭素薄膜7は、反射防止膜5の誘電体層3d
として、上記の材料を用いた場合、かかる誘電体層3d
と化学反応し、また、撥水層6として、上記のように、
フッ素化合物などの既に知られている材料を用いた場
合、かかる撥水層6と化学反応する。このようなフッ素
化合物などの既に知られている撥水層の材料は、低表面
エネルギ物質であるため、かかる材料による撥水層6を
直接誘電体層3d上に形成すると、これら間で弱い電気
結合が生じ、これによってこれらが結合されるものであ
るから、機械的摩擦によって撥水層6の剥がれが生ずる
が、この第2の実施形態のように炭素薄膜7を介して撥
水層6を設けると、上記の化学反応によって誘電体層3
dと撥水層6とを密着することになり、撥水層6が反射
防止膜5から非常に剥がれにくいものとなる。
【0034】このようにして、この第2の実施形態で
は、先の第1の実施形態と同様の効果が得られるととも
に、さらに、撥水層が剥がれにくいものとなるので、撥
水性や撥油性,防汚性が優れて反射特性を良好に維持す
ることができるという効果も得られる。
【0035】なお、以上の実施形態は、基板1を透明
な、あるいは着色された透光性のブラスチック基材とす
るものであったが、陰極線管の画面やガラス眼鏡などの
同様のガラス基材であってもよい。但し、この場合に
は、図1,図2におけるハードコート層2は必ずしも必
要ない。
【0036】次に、以上の実施形態の実施例について説
明する。
【0037】〔実施例1〕基板1として、厚さ1.2m
m、長さ40mm、幅20mm、屈折率1.53の環状
オレフィン系樹脂基板を用い、その表面にスピンコート
法によって屈折率1.5、厚さ3.5μmのハードコー
ト層2を形成した後、このハードコート層2の上に高屈
折率層としての誘電体層3a,3cと低屈折率層として
の誘電体層3b,3dとを交互に形成し、この形成過程
の途中の誘電体層3bの上に高屈折率の炭素薄膜4を形
成して、多層構造の反射防止膜5を得た。そして、この
反射防止膜5の最上部の誘電体層3dの上に屈折率1.
43の撥水層6を形成し、図1に示す構造の実施例1を
得た。
【0038】ここで、高屈折率層としての誘電体層3
a,3cには、SiN(屈折率=1.95)を使用し、
低屈折率層としての誘電体層3b,3dには、SiO
2(屈折率=1.45)を使用し、炭素薄膜4としてはD
LC(屈折率=1.8〜2.3、ここでは、1.9とす
る)を使用し、夫々DCマグネトロンスタッパ装置を用
いて次のように形成した。
【0039】 誘電体層3a,3cとしてのSiN膜
は、DCマグネトロンスパッタ装置において、ターゲッ
トとしてシリコンターゲットを用い、Arガスを200scc
m(standard cc/min:規定された環境での1分間当たり
の流量(cc=cm2)であって、この規定された環境
とは、大気圧で0℃や25℃などの指定された温度の環
境)で流しながら、このArガス中にN2ガスを混入
し、電力2.0kWで成膜する反応性スパッタ法で形成し
た。ここで、誘電体層3aの膜厚を225Å、誘電体層
3cの膜厚を524Åとした。
【0040】 誘電体層3b,3dとしてのSiO2
は、DCマグネトロンスパッタ装置において、ターゲッ
トとしてシリコンターゲットを用い、Arガスを200scc
mで流しながら、このArガス中にO2ガスを混入し、電
力2.0kWで成膜する反応性スパッタ法で形成した。こ
こで、誘電体層3bの膜厚を213Å、誘電体層3dの
膜厚を931Åとした。
【0041】 炭素薄膜4は、DCマグネトロンスパ
ッタ装置において、ターゲットとしてカーボンターゲッ
トを用い、Arガスを200sccmで流すことにより、厚さ
400Åに成膜した。
【0042】撥水層6は、プラズマCVD法を用いてフ
ッ素化合物の膜として形成したものであり、反射防止膜
5の反射防止特性に影響しない程度の50Åの膜厚に形
成した。
【0043】〔実施例2〕上記実施例1と同様にして、
実施例1と同様の基板1上に実施例1と同様のハードコ
ート層2を、さらにその上に反射防止膜5を夫々形成し
た。この第2の実施形態では、反射防止膜5の最上部の
誘電体層3dの上に、中間層としての屈折率1.9、厚
さ50Åの炭素薄膜7を介して、屈折率1.43、厚さ
50Åの撥水層6を形成し、図2に示す構造の実施例2
を得た。反射防止膜5や撥水層6の形成方法も、上記実
施例1と同様である。ここで、誘電体層3a〜3d、炭
素薄膜4の屈折率は実施例1の場合と同様であるが、夫
々の膜厚は、誘電体層3aが218Å、誘電体層3bが
218Å、誘電体層3cが536Å、誘電体層3dが8
10Å、炭素薄膜4が400Åとした。
【0044】誘電体層3dと撥水層6とを結合する中間
層の炭素薄膜7も、反射防止層5での炭素薄膜4と同様
の方法で形成するが、反射防止膜5の反射防止特性に影
響しない程度の50Åの膜厚に形成した。
【0045】〔比較例〕上記実施例1,2と比較するた
めの比較例を、図3に示すような構成で作成した。かか
る比較例は、基板1上にハードコート層2を形成し、こ
のハードコート層2上に誘電体層3a,3b,3c,3
dを積層して反射防止膜5を形成したものである。かか
る反射防止層5では、誘電体層3a,3b,3dは図1
及び図2での誘電体層3a,3b,3dと同様である
が、誘電体層3cは、これのみで図1及び図2での誘電
体層3c及び炭素薄膜4に対応する高屈折率層をなすも
のであって、その光路長(=膜厚×屈折率)が誘電体層
3c及び炭素薄膜4の光路長の合計と等しくなるように
膜厚に設定されている。
【0046】なお、この比較例では、最上層の誘電体層
3d上に撥水層を設けたものとしてもよいが、ここで
は、撥水層を設けていないものとする。
【0047】以上の実施例1,2と比較例とについて、
次のような試験を行なった。
【0048】擦傷性試験:これは、傷が付き易いかど
うかを試験するものである。その方法としては、加重2.
94N(ニュートン)で砂消しゴムを試験試料(即ち、上
記の実施例1,2及び比較例)に押しつけながら、この
砂消しゴムを移動距離17mm、移動測度3700mm/mi
nで往復運動させるものであり、試験試料に傷が付くま
での往復運動回数を調べるものである。
【0049】鉛筆硬度試験:これは、試験試料の表面
硬度を試験するものであり、その方法としては、試験試
料の表面に45゜傾けて置いた鉛筆に4.9Nの加重を加え
た状態として、この鉛筆を移動測度30mm/minで試
験試料の表面を所定回数擦ることにより、どの程度の硬
度の鉛筆で傷が付くかを調べるものである。
【0050】防汚性試験:これは、試験試料の表面の
濡れ具合を測定するものであり、その方法としては、こ
の表面に1.0ccの水滴を落とし、その水接触角を測
定するものである。この水接触角は0゜〜180゜であ
って、その値が小さいほど濡れ易く、撥水性が劣ること
になる。
【0051】反射率測定試験:波長550nmの光を
撥水層6側(比較例では、最上層の誘電体層3d側)か
ら照射し、同じ側に配置した分光光度計で反射率を測定
した。
【0052】以上の試験の結果を、次の表1に示す。
【表1】 表1で示されるように、比較例に比べ、実施例1,2で
は、擦傷性試験において、ほぼ1桁程度以上の往復回数
が得られた。最上層の誘電体層3dの上に炭素薄膜7を
介して撥水層6を設けた実施例2は勿論のこと、この誘
電体層3d上に直接撥水層6を設けた実施例1において
も、耐擦傷性に優れたものとなり、擦りに対して傷が付
きにくいものとなっている。また、この試験結果は、撥
水膜6が剥がれにくくなっていることも示している。
【0053】また、上記の鉛筆硬度試験によると、表面
強度は実施形態1,2と比較例とは同程度であり、さら
に詳しくみると、最上層の誘電体層3dの上に、膜厚が
薄いといっても、さらに、炭素薄膜7を設けている分、
実施例2の表面強度が実施例1や比較例と比べて優れて
いる。
【0054】さらに、上記の防汚性試験によると、実施
形態1,2は、比較例に比べて、水接触角が非常に大き
いことが明らかである。これは、比較例では、落とされ
た水滴が表面上で広がってしまうのに対し、実施例1,
2では、表面で玉状になることを示しており、水滴が内
部に滲み込んでいかないことになる。従って、実施例
1,2では、比較例に比べて、撥水性,撥油性,防汚性
に優れたものであるが、これは実施例1,2で撥水層6
を設けたことによるものである。従って、比較例におい
ても、撥水層を設けることにより、撥水性,撥油性,防
汚性に優れたものとなるが、上記の擦傷性試験の結果か
ら、耐擦傷性が劣るものであるから、この撥水層は剥が
れ易く、実施例1,2に比べて、優れた撥水性,撥油
性,防汚性を長く維持することはできない。
【0055】さらに、上記の反射率測定試験によると、
実施例1,2の反射率は比較例と変わりがない。このこ
とは、実施例1,2が反射防止膜内に炭素薄膜が設けら
れていても、これが反射特性に影響していないことを示
している。
【0056】なお、以上の実施形態では、反射防止膜5
として、高屈折率の誘電体層と低屈折率の誘電体層との
対が2つ積層された構造としたが、3以上の対が積層さ
れた構造としてもよいし、また、これに伴って、反射防
止膜内に2以上の層の炭素薄膜を高屈折率の誘電体層と
ともに設けるようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
炭素薄膜を高屈折率層として利用し、誘電体層の積層体
内に設けるものであるから、良好な反射防止特性を発揮
しながら、耐擦傷性を向上させることができる。
【0058】また、本発明によると、反射防止特性を低
下させることなく、撥水層を形成することができ、優れ
た撥水性,撥油性,防汚性をも実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による多層構造の反射防止膜の第1の実
施形態の構成を示す断面図である。
【図2】本発明による多層構造の反射防止膜の第2の実
施形態の構成を示す断面図である。
【図3】図1,図2に示す実施形態の具体的な実施例に
対する比較例の構成を示す断面図である。
【図4】従来の多層構造の反射防止膜の一例の構成を示
す断面図である。
【図5】従来の多層構造の反射防止膜の他の例の構成を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ハードコート層 3a〜3d 誘電体層 4 炭素薄膜 5 反射防止膜 6 撥水層 7 炭素薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA37X FB06 FD06 GA01 LA02 2K009 AA02 AA15 CC03 CC26 DD02 DD03 DD04 DD07 EE02 5C058 DA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な光学部材の表面に設けられ、複数
    の誘電体層の積層体からなる多層構造の反射防止膜であ
    って、 該積層体内の該誘電体層間に透明な炭素薄膜を設けたこ
    とを特徴とする多層構造の反射防止膜。
  2. 【請求項2】 透明な光学部材の表面に設けられ、高屈
    折率の層と低屈折率の層とが交互に複数層積層された積
    層体からなる多層構造の反射防止膜であって、 該積層体での少なくとも1つの対での低屈折率の層を誘
    電体層のみの構成とし、該対での高屈折率の層を誘電体
    層と透明な炭素薄膜とを積層した構成とし、該対以外の
    対での高屈折率の層及び低屈折率の層をともに誘電体層
    でのみ構成したことを特徴とする多層構造の反射防止
    膜。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記積層体上に、前記積層体内での前記誘電体層や前記
    炭素薄膜よりも薄い膜厚の炭素薄膜を介して、該炭素薄
    膜と化学反応して結合する撥水層を設けたことを特徴と
    する多層構造の反射防止膜。
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