JP2008163851A - 内燃機関の制御システムおよび制御方法 - Google Patents

内燃機関の制御システムおよび制御方法 Download PDF

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【課題】本発明は、内燃機関の制御に係る複数の制御をより好適に実行することを課題とする。
【解決手段】内燃機関の制御に係る複数の制御のそれぞれに対応して設けられた制御毎判定手段によって各制御の実行条件のうち所定条件以外の条件が成立したか否かを判別し、所定条件が成立したか否かを制御毎判定手段とは別に設けられた所定条件判定手段によって判別する。そして、所定条件判定手段によって所定条件が成立したと判定されたときに、全ての実行条件が成立した制御を優先順位に従って実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の制御システムおよび制御方法に関する。
内燃機関の制御システムにおいては、内燃機関の制御に係る複数の制御の実行条件が同時に成立した状態となる場合がある。特許文献1には、このような場合において、複数の制御に対して優先順位を予め設定しておき、この優先順位に従って各制御を実行する技術が開示されている。
この特許文献1のように、予め設定された優先順位に従って複数の制御が実行される場合、優先順位の低い制御が実行されているときに優先順位の高い制御の実行条件が成立すると、優先順位の低い制御の実行を途中で停止して優先順位の高い制御が実行されることになる。このようなことを防ぐために、優先順位の低い制御が実行されているときに優先順位の高い制御の実行条件が成立した場合であっても、優先順位の低い制御が完了するまではその制御の実行を途中で停止することなく継続する技術が知られている。この場合、先に実行されていた優先順位の低い制御が完了した後で優先順位の高い制御が実行される。
また、特許文献2には、EGRの実行条件と蒸発燃料のパージの実行条件とが同時に成立した状態となった場合において、EGRが実行されているときに蒸発燃料のパージの実行条件が成立したときはEGRの実行が停止してから蒸発燃料のパージを実行し、蒸発燃料のパージが実行されているときにEGRの実行条件が成立したときは蒸発燃料のパージの実行が停止してからEGRを実行する技術が開示されている。
特開2003−345404号公報 特開平9−310643号公報 特表2004−508486号公報
内燃機関の制御に係る複数の制御においては、各制御の実行条件が成立したか否かの判別を行う間隔(以下、判別間隔と称する)が制御毎に設定されている。判別間隔が短い制御は、その制御の実行条件が成立したことが判定され易いため、判別間隔が長い制御に比べて実行され易くなる。
ここで、第一の制御が優先順位は高く且つ判別間隔は長い制御であり、第二の制御が優先順位は低く且つ判別間隔は短い制御であるとする。このような場合において、優先順位の低い制御であっても一旦実行されたらその実行中に優先順位の高い制御の実行条件が成立しても該優先順位の高い制御をすぐには実行せずに優先順位の低い制御の実行を継続するようにしていると、第二の制御が第一の制御より優先順位が高くても、第一の制御が先に実行され易いために第二の制御が実行され難くなる虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、内燃機関の制御に係る複数の制御をより好適に実行することが可能な技術を提供することを目的とする。
第一の発明は、内燃機関の制御に係る複数の制御のそれぞれに対応して設けられた制御毎判定手段によって各制御の実行条件のうち所定条件以外の条件が成立したか否かを判別
し、所定条件が成立したか否かを制御毎判定手段とは別に設けられた所定条件判定手段によって判別する。そして、所定条件判定手段によって所定条件が成立したと判定されたときに、全ての実行条件が成立した制御を優先順位に従って実行する。
より詳しくは、第一の発明に係る内燃機関の制御システムは、
所定条件が実行条件に含まれている複数の制御を実行する内燃機関の制御システムであって、
制御毎に対応して設けられており各制御の実行条件のうち前記所定条件以外の条件が成立したか否かを判別する制御毎判定手段と、
該制御毎判定手段とは別に設けられており前記所定条件が成立したか否かを判別する所定条件判定手段と、
各制御の優先順位を設定する順位設定手段と、を備え、
各制御毎判定手段によって各制御の実行条件のうち前記所定条件以外の条件が成立したか否かを判別し、前記所定条件判定手段によって前記所定条件が成立したか否かを判別し、前記所定条件が成立したと判定されたときに、全ての実行条件が成立した複数の制御の優先順位を前記順位設定手段によって設定し、全ての実行条件が成立した制御を設定された優先順位に従って実行することを特徴とする。
内燃機関の制御に係る複数の制御にはそれぞれに実行条件が設定されている。そして、複数の制御の実行条件に同一の所定条件が含まれている場合がある。ここで、所定条件は、予め実験等によって定められており、内燃機関の運転状態が特定の運転状態であることや内燃機関を搭載した車両の状態が特定の状態であること等であってもよい。
本発明では、制御毎に対応して設けられた制御毎判定手段によって各制御の実行条件のうち所定条件以外の条件が成立したか否かを判別する。そして、所定条件が成立したか否かについては複数の制御毎判定手段とは別に設けられた所定条件判定手段によって判別する。
この場合、制御毎判定手段によって各制御の実行条件のうち所定条件以外の条件が成立したか否かを判別する判別間隔が制御毎に異なった間隔であっても、所定条件が成立したか否かについては単一の所定条件判定手段によって判別されるため、所定条件が成立したか否かを判別する判別間隔は一定の間隔となる。そのため、各制御においてその実行条件のうち所定条件以外の条件が成立したことが異なるタイミングで判定された場合であっても、各制御における全ての実行条件が成立したことが判定されるタイミングは同一となる。
そして、本発明では、全ての実行条件が成立したことが同一のタイミングで判定された複数の制御が順位設定手段によって設定された優先順位に従って実行される。従って、本発明によれば、複数の制御がより優先順位に従って実行され易くなる。即ち、内燃機関の制御に係る複数の制御をより好適に実行することが可能となる。
本発明において、複数の制御に、内燃機関の制御に係る学習制御が含まれている場合がある。この場合、前記学習制御の結果を記憶する記憶手段が設けられる。そして、該記憶手段に記憶された学習制御の結果に基づいて、内燃機関の制御に係る学習制御以外の制御の実行条件が成立したか否かが判別されたり学習制御以外の制御に係るパラメータが決定されたりする。
そこで、上記構成の場合、順位設定手段は、記憶手段に学習制御の結果が記憶されていない状態のときは学習制御の優先順位を他の制御の優先順位よりも高くしてもよい。
これにより、学習制御が実行されてその結果が記憶手段に記憶されてから、学習制御以外の制御が実行されることになる。そのため、学習制御以外の制御をより精度よく実行することが出来る。
また、本発明において、複数の制御には、内燃機関の排気通路に排気を浄化するために設けられた触媒の過昇温を抑制する過昇温抑制制御が含まれている場合がある。この場合、順位設定手段は、過昇温抑制制御の優先順位を他の制御の優先順位よりも高くしてもよい。
これによれば、触媒の過昇温を確実に抑制することが出来る。
また、本発明においては、各制御の実際の実行頻度を算出する実行頻度算出手段をさらに備えてもよい。そして、順位設定手段によって設定される各制御の優先順位を、実行頻度算出手段によって算出される各制御の実行頻度に基づいて補正してもよい。
この場合、ある制御の実際の実行頻度が基準となる実行頻度よりも過剰に少なくなる虞がある場合、その制御の優先順位を基準となる順位よりも高くする。これにより、ある特定の制御の実際の実行頻度が過剰に少なくなるのを抑制することが出来る。
本発明において、全ての実行条件が成立した複数の制御に、互いに同時に実行することが可能な制御が含まれている場合は、互いに同時に実行することが可能な制御うちの一の制御が優先順位に従って実行されたときに他の制御も優先順位に関わらず同時に実行されるようにしてもよい。
これにより、複数の制御を効率よく実行することが出来る。
第二の発明に係る内燃機関の制御方法は、
所定条件が実行条件に含まれている複数の制御を実行する内燃機関の制御方法において、
各制御の実行条件のうち前記所定条件以外の条件が成立したか否かを判別する工程と、
前記所定条件が成立したか否かを判別する工程と、
前記所定条件が成立したと判定されたときに、全ての実行条件が成立した複数の制御の優先順位を予め定められた各制御の優先順位に基づいて設定し、全ての実行条件が成立した制御を設定された優先順位に従って実行する工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、所定条件は、第一の発明と同様、予め実験等によって定められており、内燃機関の運転状態が特定の運転状態であることや内燃機関を搭載した車両の状態が特定の状態であること等であってもよい。
本発明によれば、複数の制御がより優先順位に従って実行され易くなる。即ち、内燃機関の制御に係る複数の制御をより好適に実行することが可能となる。
本発明によれば、内燃機関の制御に係る複数の制御をより好適に実行することが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の制御システムおよび制御方法の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<内燃機関およびその吸排気系の概略構成>
図1は、本実施例に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は4つの気筒2を有する車両駆動用のディーゼルエンジンである。各気筒2には該気筒2内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁3が設けられている。
内燃機関1には、インテークマニホールド5およびエキゾーストマニホールド7が接続されている。インテークマニホールド5には吸気通路4の一端が接続されている。エキゾーストマニホールド7には排気通路6の一端が接続されている。
吸気通路4にはターボチャージャ(過給機)8のコンプレッサ8aが設置されている。さらに、吸気通路4におけるコンプレッサ8aよりも上流側にはエアフローメータ19およびスロットル弁20が設けられている。
排気通路6にはターボチャージャ8のタービン8bが設置されている。排気通路6におけるタービン8bより上流側には、排気中に燃料を添加する燃料添加弁21が設けられている。また、排気通路6におけるタービン8bより下流側には、排気中のPMを捕集するパティキュレートフィルタ(以下、フィルタと称する)9が設けられている。該フィルタ9には吸蔵還元型NOx触媒(以下、NOx触媒と称する)14が担持されている。
さらに、排気通路6におけるタービン8bより下流側且つフィルタ9よりも上流側には排気の空燃比を検出する空燃比センサ15が設けられている。また、排気通路6にはフィルタ9の上流側と下流側との差圧を検出する差圧センサ18が設けられている。
本実施例に係るターボチャージャ8は過給圧を可変とするターボチャージャである。タービン8b内においては、羽形状のノズルベーン22がタービンホイールの円周方向に複数取り付けられている。このノズルベーン22が開閉駆動されることにより、タービンホイールに吹き付けられる排気の流速が変化し、コンプレッサホイールの回転数が変化する。その結果、コンプレッサ8aより下流側の吸気通路2への過給圧が変化する。
本実施例に係る内燃機関1は排気の一部をEGRガスとして吸気系に導入するEGR装置11を備えている。該EGR装置11は、一端がエキゾーストマニホールド7に接続され他端がインテークマニホールド5に接続されたEGR通路12を備えている。該EGR通路12を介してEGRガスがエキゾーストマニホールド7からインテークマニホールド5に導入される。また、EGR通路12には、インテークマニホールド5に導入されるEGRガス量を制御するEGR弁13が設けられている。
内燃機関1には電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。ECU10には、エアフローメータ19および空燃比センサ15、差圧センサ18、クランクポジションセンサ16が電気的に接続されている。クランクポジションセンサ16は内燃機関1のクランク角を検出する。そして、上記各センサの出力信号がECU10に入力される。
また、ECU10には、燃料噴射弁3およびスロットル弁20、燃料添加弁21、ノズルベーン22、EGR弁13が電気的に接続されている。そして、ECU10によってこれらが制御される。
本実施例においては、燃料添加弁21から還元剤として燃料を添加することで、NOx触媒14に吸蔵されたNOxを還元するNOx還元制御、および、NOx触媒14に吸蔵されたSOxを還元するSOx被毒再生制御、フィルタ9に捕集されたPMを酸化させて
除去するフィルタ再生制御が行われる。
<減速運転中に実行する制御>
内燃機関1の運転状態が減速運転状態となると、燃料噴射弁3からの燃料噴射が停止される、所謂フューエルカット制御が行われた状態となる。フューエルカット制御が行われているときは、スロットル弁20およびEGR弁13、ノズルベーン22の開度等を変化させても内燃機関1のトルクに与える影響は小さい。そこで、本実施例においては、内燃機関1の運転状態が減速運転状態のときに、スロットル弁20および/またはEGR弁13、ノズルベーン22の開度を制御することが必要となる複数の制御を実行する場合がある。
図2は、本実施例において、内燃機関1の運転状態が減速運転状態のときに実行される制御の一部を示したものである。つまり、図2に示す各制御の実行条件には、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であるという条件(以下、この条件を単に減速状態と称する)が含まれている。さらに、各制御の実行条件には減速状態以外の条件が制御毎に設定されている(以下、制御毎に設定された減速状態以外の条件を制御毎条件と称する)。尚、本実施例においては、減速状態が本発明に係る所定条件に相当し、制御毎実行条件が本発明に係る所定条件以外の条件に相当する。
また、図2は、各制御の実行時におけるスロットル弁20およびEGR弁13、ノズルベーン22の開度を示している。さらに、図2は、後述する優先順位テーブルおよび同時実行テーブルを示している。
以下、図2に示す各制御について説明する。触媒過昇温抑制制御はフィルタ9に担持されたNOx触媒14の過昇温を抑制するための制御である。該触媒過昇温制御の制御毎実行条件は、フィルタ再生制御の実行直前または直後であり且つ内燃機関1が搭載された車両の前回の実行時からの走行距離が第一所定距離となることである。つまり、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つフィルタ再生制御の実行直前または直後のときにおいて車両の走行距離が第一所定距離に達する毎に触媒過昇温抑制制御の実行要求が出される。触媒過昇温抑制制御においては、スロットル弁20が全開に制御されると共にEGR弁13が全閉に制御される。これにより、NOx触媒14を流れる排気の流量が増加し排気による持ち去り熱量が増加するため、NOx触媒14の過昇温が抑制される。尚、触媒過昇温抑制制御においては、ノズルベーン22の開度は制御実行時の成行きの開度に制御される。
ΔGN方式PM詰まり検出制御はフィルタ9におけるPM詰まりを検出するための制御である。該ΔGN方式PM詰まり検出制御の制御毎実行条件は、NOx還元制御の実行時であり且つ前回の実行時からの経過時間が第一所定時間となること、または、SOx被毒再生制御またはフィルタ再生制御の実行時であり且つ前回の実行時からの経過時間が第二所定時間となることである。つまり、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つNOx還元制御の実行時において第一所定時間が経過する毎に、および、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つSOx被毒再生制御またはフィルタ再生制御の実行時において第二所定時間が経過する毎に、ΔGN方式PM詰まり検出制御の実行要求が出される。ΔGN方式PM詰まり検出制御においては、スロットル弁20およびEGR弁13、ノズルベーン22が全開に制御される。そして、このときにエアフローメータ19によって検出される吸入空気量の変化に基づいてフィルタ9においてPM詰まりが生じたか否かを判別する。
差圧方式PM詰まり検出制御は、ΔGN方式PM詰まり検出制御と同様、フィルタ9におけるPM詰まりを検出するための制御である。該差圧方式PM詰まり検出制御の制御毎
条件はΔGN方式PM詰まり検出制御と同様である。そのため、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つNOx還元制御の実行時において第一所定時間が経過する毎に、および、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つSOx被毒再生制御またはフィルタ再生制御の実行時において第二所定時間が経過する毎に、差圧方式PM詰まり検出制御の実行要求が出される。差圧方式PM詰まり検出制御においては、スロットル弁20が全開に制御されると共にEGR弁13が全閉に制御され、ノズルベーン22の開度は制御実行時の成行きの開度に制御される。そして、このときに差圧センサ18によって検出されるフィルタ9前後の差圧に基づいてフィルタ9においてPM詰まりが生じたか否かを判別する。
EGR弁故障検出制御はEGR弁13の故障を検出するための制御である。該EGR弁故障検出制御の制御毎実行条件は、内燃機関1の始動後に該EGR故障制御が実行されていないことである。つまり、EGR弁故障検出制御は内燃機関1の駆動毎に一回実行されるものであって、内燃機関1の運転状態が減速運転状態となったときに内燃機関1が始動してからEGR弁故障検出制御が未だに実行されていないときにその実行要求が出される。EGR弁故障検出制御においては、スロットル弁20の開度は制御実行時の成行きの開度に制御され、ノズルベーン22の開度は前回の制御実行時の開度と同一の開度に制御される。そして、このときに、ECU10からEGR弁13を成行きの開度から全閉に制御するよう指令を出し、このときの吸入空気量の変化に基づいてEGR弁13が故障しているか否かを判別する。
空燃比センサ大気学習制御は空燃比センサ15の校正を行うための制御である。該空燃比センサ大気学習制御の制御毎実行条件は、内燃機関1の始動後に該空燃比センサ大気学習制御が実行されていないことである。つまり、空燃比センサ大気学習制御は内燃機関1の駆動毎に一回実行されるものであって、内燃機関1の運転状態が減速運転状態となったときに内燃機関1が始動してから空燃比センサ大気学習制御が未だに実行されていないときにその実行要求が出される。空燃比センサ大気学習制御においては、スロットル弁20およびEGR弁13、ノズルベーン22の開度は制御実行時の成行きの開度に制御される。そして、このときの空燃比センサ15の出力値を基準値として該空燃比センサ15を校正する。
微小噴射量学習制御は内燃機関1の燃料噴射系の校正を行うための制御である。該微小噴射量学習制御の制御毎実行条件は、内燃機関1が搭載された車両の前回の実行時からの走行距離が第二所定距離となることである。つまり、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つ微小噴射量学習制御を前回実行したときからの車両の走行距離が第二所定距離以上であるときに微小噴射量学習制御の実行要求が出される。微小噴射量学習制御においては、スロットル弁20およびノズルベーン22が予め定められた所定開度に制御され、EGR弁13が全閉に制御される。このときに、燃料噴射弁3に対して微小の燃料を噴射するよう指令を出し、このときの内燃機関1の回転数の変化に基づいて実際に噴射された燃料量を算出する。この算出値に基づいて燃料噴射系を校正する。
パルサ誤差学習制御はクランクポジションセンサ16の校正を行うための制御である。該パルサ誤差学習制御の制御毎実行条件は、内燃機関1が搭載された車両の前回の実行時からの走行距離が第三所定距離となることである。つまり、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であり且つパルサ誤差学習制御を前回実行したときからの車両の走行距離が第二所定距離以上であるときにパルサ誤差学習制御の実行要求が出される。パルサ誤差学習制御においては、スロットル弁20が全開に制御されると共にEGR弁13が全閉に制御され、ノズルベーン22の開度は制御実行時の成行きの開度に制御される。そして、このときのクランクポジションセンサ16の実際の出力間隔と設計値とを比較することでクランクポジションセンサ16を校正する。
空燃比センサ大気学習制御および微小噴射量学習制御、パルサ誤差学習制御のような学習制御が実行されるとその結果がECU10に記憶される。
尚、減速状態が成立したときに実行される制御は図2に示す制御に限られるものではない。また、学習制御も図2に示す学習制御に限られるものではない。
<優先順位テーブル、同時実行テーブル>
本実施例のように、減速状態が実行条件に含まれている制御が複数ある場合、内燃機関1の運転状態が減速運転状態であるときに複数の制御の実行条件が成立する場合がある。そこで、本実施例では、図2に示すような各制御の優先順位を設定するための優先順位テーブルがECU10に記憶されている。
上述したように、本実施例においては各学習制御が実行されるとその結果がECU10に記憶される。しかしながら、内燃機関1およびECU10が車両に搭載されてから1度も学習制御が実行されていない場合や、バッテリーの交換等によりECU10に記憶されていた学習制御の結果がクリアになった場合は、学習制御の結果がECU10に記憶されていない状態となっている。
図2に示す優先順位テーブルAは、全ての学習制御の結果がECU10に記憶されている場合の各制御の優先順位を設定するテーブルである。この優先順位テーブルAにおいては、触媒過昇温抑制制御の優先順位が最も高くなっている。これにより、触媒過昇温抑制制御の実行要求と他の制御の実行要求とが同時に出された場合、触媒過昇温抑制制御が優先して実行されることになる。そのため、NOx触媒14の過昇温を確実に抑制することが可能となる。
一方、図2に示す優先順位テーブルBは、学習制御の結果がECU10に記憶されていない状態のときの各制御の優先順位を設定するテーブルである。学習制御の結果がECU10に記憶されていない状態で学習制御以外の制御を実行した場合、その制御の精度が低下する虞がある。そのため、優先順位テーブルBにおいては、学習制御の優先順位がそれ以外の制御の優先順位よりも高くなっている。これにより、学習制御の結果がECU10に記憶されていないときは、学習制御の実行要求とそれ以外の制御の実行要求とが同時に出された場合、学習制御が優先して実行されることになる。その結果、学習制御が実行されて該学習制御の結果がECU10に記憶されてから、学習制御以外の制御が実行されることになる。そのため、学習制御以外の制御をより精度よく実行することが可能となる。
また、本実施例においては、図2に示すような同時実行テーブルがECU10に記憶されている。図2に示す制御のうち、触媒過昇温制御および差圧方式PM詰まり検出制御、パルサ誤差学習制御は同時に実行することが可能である。そこで、本実施例では、これらの制御のうちの二以上の制御が全ての実行条件が成立した制御に含まれている場合は、優先順位テーブルによって定められた順位に従ってそのうちの何れかの制御が実行されるときに他の制御も同時に実行する。
例えば、触媒過昇温抑制制御および差圧方式PM詰まり検出制御、EGR弁故障検出制御、空燃比センサ大気学習制御の実行条件が同時に成立し、且つ、優先順位テーブルAに基づいて優先順位が設定される場合、先ず触媒過昇温抑制制御が実行されることになるが、このときにEGR弁故障検出制御および空燃比センサ大気学習制御よりも優先順位が低い差圧方式PM詰まり検出制御を触媒過昇温抑制制御と同時に実行する。
このようにして複数の制御を同時することで、複数の制御をより効率よく実行すること
が可能となる。
<複数の制御の処理方法>
図2に示す各制御における制御毎実行条件が成立したか否かの判別を行う判別間隔は制御毎に予め設定されている(例えば、1サイクル毎、数秒毎等)。このような場合に、各制御において制御毎実行条件が成立したか否かを判別するのと同時に減速状態が成立したか否かについても判別するようにした場合、各制御の実行要求が制御毎に異なるタイミングで出されることになる。つまり、判別間隔が短い制御ほど、全ての実行条件が成立したと判定される頻度も多くなり易い。そのため、判別間隔が短い制御ほど実行され易くなる。
そして、このようなときに、例えば、一の制御が実行されているときに他の制御の全ての実行条件が成立した場合において、他の制御の優先順位が一の優先順位より高い場合であっても一の制御の実行を中断せずにその制御が完了してから他の制御を実行するとした場合、一の制御の判別間隔が他の制御の判別間隔よりも短いと一の制御の実行頻度が多くなり他の制御の実行頻度が少なくなる虞がある。つまり、優先順位が高い制御であっても判別間隔が長い場合はその制御が実行され難くなる。
そこで、本実施例においては、各制御における制御毎実行条件が成立したか否かの判別とは別のタイミングで減速状態が成立したか否かの判別を行う。ここで、本実施例に係る、減速状態が成立することが実行条件に含まれている複数の制御の処理方法について図3に基づいて説明する。図3は本実施例に係る複数の制御の処理工程を示すブロック図である。本実施例では、該ブロック図に示すような処理工程がECU10に予め記憶されている。
本実施例においては、図2に示すような各制御を実行するために各制御に対応して設けられた制御実行プログラム1001および減速状態が成立したか否かを判別すると共に各制御の優先順位を設定する減速マネージャ1002がECU10に予め記憶されている。
各制御実行プログラム1001には、制御毎実行条件が成立したか否かを判別する制御毎実行条件成立判定部1003が設けられている。そして、各制御実行プログラム1001が制御毎に定められた判別間隔で繰り返し実行される。つまり、各制御における制御毎実行条件が成立したか否かについて判別間隔が経過する毎に判別される。そして、その結果が各制御実行プログラム1001に対応して設けられた制御毎実行条件成立フラグ1004に出力される。尚、本実施例においては、制御毎実行条件成立判定部1003が本発明に係る制御毎判定手段に相当する。
制御毎実行条件成立フラグ1004は、制御毎実行条件が成立したことが入力された場合は減速マネージャ1002に対して“1”を出力し、制御毎実行条件が成立していないことが入力された場合は減速マネージャ1002に対して“0”を出力する。
また、制御実行プログラム1001のうち学習制御を実行する学習制御プログラムは、学習制御を実行すると各学習制御に対応して設けられた学習結果記憶部1006にその結果を出力する。ECU10が最初にONとなったときから学習制御が一度も実行されていない場合やバッテリーの交換等によって学習結果記憶部1006がクリアされた場合は学習結果記憶部1006に学習結果が記憶されていない状態となる。このように、学習結果記憶部1006に学習結果が記憶されていない状態のときに実行される学習制御を初回学習制御と称する。
初回学習制御の実行が完了すると、該初回学習制御を実行した学習制御プログラムはそ
の結果を学習結果記憶部1006に出力し記憶させると共に、初回学習完了フラグ1005に減速マネージャ1002に対して“1”を出力させる。また、学習制御プログラムは初回学習制御が完了するまでの間は減速マネージャ1002に対して“0”を出力させる。尚、本実施例においては、学習結果記憶部1006が本発明に係る記憶手段に相当する。
減速マネージャ1002には、減速状態成立判定部1007および減速状態成立フラグ1008、優先順位設定部1009が設けられている。さらに、減速マネージャ1002には、図2に示すような優先順位テーブル1010および同時実行テーブル1011が設けられている。
減速状態成立判定部1007は、減速状態が成立したか否かを所定の減速判別間隔で判別する。つまり、減速状態成立判定部1007は減速状態が成立したか否かについて減速判別間隔が経過する毎に判別する。そして、その結果が減速状態成立フラグ1008に出力される。減速状態成立フラグ1008は、減速状態が成立したことが入力された場合は優先順位設定部1009に対して“1”を出力し、減速状態が成立していないことが入力された場合は優先順位設定部1009に対して“0”を出力する。尚、本実施例においては、減速状態成立判定部1007が所定条件判定手段に相当する。
減速状態成立判定部1007によって減速状態が成立したと判定された場合、即ち、減速状態成立フラグ1008から優先順位設定部1009に対して“1”が出力された場合、制御毎実行条件成立フラグ1004から“1”が出力されている制御の実行条件の全てが成立したと判断することが出来る。そして、減速状態成立フラグ1008から“1”が出力されると、制御毎実行条件成立フラグ1004から“1”が出力されていた制御(即ち、全ての実行条件が成立した制御)の優先順位が優先順位設定部1009によって設定される。
優先順位設定部1009は優先順位テーブル1010および同時実行テーブル1011に基づいて各制御の優先順位を設定する。尚、優先順位テーブル1010には図2に示すような優先順位テーブルAおよびYが設けられている。そして、全ての学習制御に対応する初回学習完了フラグ1005から“1”が出力されている場合は優先順位テーブルAが選択され、いずれかの学習制御に対応する初回学習完了フラグ1005から“0”が出力されている場合は優先順位テーブルBが選択される。そして、優先順位設定部1009は、選択された方の優先順位テーブルAまたはBに基づいて各制御の優先順位を設定する。さらに、同時実行テーブル1009には図2に示すような同時実行テーブルが設けられている。そして、同時実行テーブル1009において同時に実行することが可能なように定められている制御が全ての実行条件が成立した制御に含まれている場合は、優先順位設定部1009はそれらが同時に実行されるように設定する。尚、本実施例においては、優先順位設定部1009が、本発明に係る順位設定手段に相当する。
また、ECU10には、各制御実行プログラム1001に対応して実行許可フラグ1012が設けられている。制御実行プログラム1001は、対応する実行許可フラグ1012から“1”が出力されると、制御毎実行条件成立判定部1003における処理以降の処理を実行する。
減速マネージャ1002は、優先順位設定部1009において各制御の優先順位が設定されると、先ず最優先の制御を実行する制御実行プログラムに対応した実行許可フラグから“1”を出力させる。これにより、全ての実行条件が成立した制御のうち最優先の制御が実行される。尚、このとき、最優先の制御以外の制御を実行する制御実行プログラムに対しては実行許可フラグから“0”が出力される。また、最優先に設定された制御が複数
の場合(優先順位テーブルに基づいて設定された最優先の制御と同時実行可能な制御があった場合)、複数の実行許可フラグ1012からそれぞれに対応する制御実行プログラム1001に対して同時に“1”が出力される。
ECU10には、各制御実行プログラム1001に対応して実行完了フラグ1013が設けられている。制御実行プログラム1001は制御の実行が完了すると実行完了フラグ1013から“1”を出力させる。最優先の制御を実行する制御実行プログラムに対応する実行完了フラグから“1”が出力されると、減速マネージャ1002は、次に優先順位の高い制御を実行する制御実行プログラムに対応する実行許可フラグから“1”を出力させる。このような順に実行許可フラグ1012から“1”を出力させることで、減速状態が成立することによって全ての実行条件が成立した複数の制御が、優先順位設定部1009によって設定された優先順位に従って順番に実行される。
図4は、上述した処理方法によって複数の制御(ここでは、制御XおよびYとして表す)が実行される場合の各制御に対応するフラグの状態および各制御の実行タイミングを示すタイムチャートである。ここでは、制御Xの優先順位が制御Yの優先順位よりも高いものとする。また、制御Yの判別間隔が制御Xの判別間隔よりも短いものとする。
判別間隔の短い制御Yの制御毎実行条件が成立したと判定されるタイミングは制御Xの制御毎実行条件が成立したと判定されるタイミングよりも早くなる可能性が高い。図4においては、(a)のタイミングで制御Xの制御毎実行条件が成立したと判定され、該制御Xに対応する制御毎実行条件成立フラグが“1”を出力する。そして、(a)よりも遅い(b)のタイミングで制御Yの制御毎実行条件が成立したと判定され、該制御Yに対応する制御毎実行条件成立フラグが“1”を出力する。
このような場合において、仮に、各制御における制御毎実行条件が成立したか否かの判別と同様のタイミングで減速状態が成立したか否かの判別も行われるとすると、(a)のときに減速状態が成立していた場合は(a)のタイミングで制御Yの実行が許可されることになる。つまり、制御Xが実行される前に制御Yが実行されることになる。
しかしながら、本実施例においては、上述したように、減速マネージャ1002の減速状態成立判定部1007において、各制御における制御毎実行条件が成立したか否かの判別タイミングとは異なるタイミングで減速状態が成立したか否かの判別が行われる。図4においては、(c)のタイミングで減速状態が成立したか否かの判別が行われ、減速状態が成立したと判定される。これにより、(c)のタイミングで減速状態成立フラグ1008が“1”を出力する。
(c)のタイミングで減速状態成立フラグ1008から“1”を出力されることで、制御XおよびY両者の全ての実行条件が成立したと判断される。そこで、(c)のタイミングで、優先順位に従い、先ず制御Xの実行許可フラグが“1”を出力する。これにより、制御Xが実行される。
そして、(d)のタイミングで制御Xの実行が完了したと判定されると、制御Xの実行完了フラグから“1”が出力され、同時に、制御Yの実行許可フラグから“1”が出力される。これにより、制御Yが実行される。その後、(e)のタイミングで制御Yの実行が完了したと判定されると、制御Yの実行完了フラグか“1”が出力される。
以上のように、本実施例によれば、複数の制御それぞれの制御毎実行条件が成立したか否かの判別と減速状態が成立したか否かの判別を別々のタイミングで行うようにすることで、各制御における全ての条件が成立したことが判定されるタイミングを同一とすること
が出来る。その結果、減速状態が成立することが実行条件に含まれている複数の制御がより優先順位に従って実行され易くなる。
<触媒昇温制御の割り込み>
図2に示す優先順位テーブルAにおいては触媒昇温抑制制御を最優先の制御としている。本実施例においては、この触媒昇温抑制制御を優先順位テーブルから外してもよい。そして、触媒昇温抑制制御を実行する制御実行プログラムのみにおいて、制御毎実行条件が成立したか否かを判別すると同時に減速状態が成立したか否かについても判別するようにしてもよい。即ち、触媒昇温抑制制御における判別間隔でその制御毎実行条件が成立したか否かの判別および減速状態が成立したか否かの判別を実行してよい。
このような場合、減速状態が成立しており且つ触媒昇温抑制制御以外の制御が実行されているときに、触媒昇温抑制制御の実行プログラムにおいて触媒昇温抑制制御の制御毎実行条件および減速状態が成立したことと判定された場合は、先に実行されていた制御を中断して触媒昇温抑制制御を実行する。
これによれば、触媒昇温抑制制御の全ての実行条件が成立した場合は該触媒昇温抑制制御が最優先で実行されることになる。従って、NOx触媒14の過昇温を確実に抑制することが出来る。尚、この場合であっても、触媒昇温抑制制御と同時実行可能な制御が実行されているときに触媒昇温抑制制御の全ての実行条件が成立した場合、先に実行されていた制御の実行を継続したまま触媒昇温抑制制御を実行してもよい。
<優先順位の補正>
本実施例においては、図2の制御毎実行条件に示すように、各制御の実行頻度が予め定められている。この予め定められた実行頻度を基準実行頻度と称する。しかしながら、各制御の制御毎実行条件における実行頻度以外の条件が成立するタイミングによっては実際の実行頻度が基準実行頻度よりも少なくなる場合がある。また、優先順位の高い制御と同一のタイミングで実行条件が成立した優先順位の低い制御が、優先順位の高い制御が実行されることで実行されなかった場合も、優先順位の低い制御の実行頻度が基準頻度よりも少なくなる。
そこで、本実施例においては、ある特定の制御の実際の実行頻度が過剰に少なくなるのを抑制すべく優先順位の補正を行う。ここで、本実施例に係る優先順位を補正するためのルーチンについて、図5に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、所定の期間が経過する毎に繰り返し実行される。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS101において、各制御の実際の実行頻度Freを算出する。
次に、ECU10は、S102に進み、実際の実行頻度Freから各制御における実際の実行間隔(即ち、制御実行停止時から次回の制御実行開始時までの期間)Intを算出する。実際の実行頻度Freが少なくなるほど実際の実行間隔Intは長くなる。
次に、ECU10は、S103に進み、下記式(1)に基づいて各制御の実行間隔係数a(b、c・・・)を算出する。尚、下記式(1)において、Int0は、実行頻度が基準実行頻度である場合の実行間隔(以下、基準実行間隔称する)を表している。
a(b、c・・・)=Int/Int0・・・式(1)
上記式(1)によれば、実際の実行頻度が少ないほど、即ち、実際の実行間隔Intが長いほど、実行間隔係数 a(b、c・・・)は大きい値となる。ここで、優先順位がN
−1番目の制御の実行間隔係数をaとし、優先順位がN番目の制御の実行間隔係数をbとし、優先順位がN+1番目の制御の実行間隔係数をcとする(ただし、N>1)。
次に、ECU10は、S104に進み、実行間隔係数bが実行間隔係数aに所定値αを加算した値よりも大きいか否かを判別する。S104において、肯定判定された場合、ECU10はS105に進み、否定判定された場合、ECU10はS106に進む。
S105において、ECU10は、優先順位がN番目となっていた制御と優先順位がN−1番目となっていた制御との優先順位を入れ替える。即ち、優先順位がN番目となっていた制御の優先順位をN−1番目とし、優先順位がN−1番目となっていた制御の優先順位をN番目とする。その後、ECU10は本ルーチンの実行を終了する。
S106において、ECU10は、実行間隔係数bが実行間隔係数cに所定値γを減算した値よりも小さいか否かを判別する。S106において、肯定判定された場合、ECU10はS107に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を終了する。
S107において、ECU10は、優先順位がN番目となっていた制御と優先順位がN+1番目となっていた制御との優先順位を入れ替える。即ち、優先順位がN番目となっていた制御の優先順位をN+1番目とし、優先順位がN+1番目となっていた制御の優先順位をN番目とする。その後、ECU10は本ルーチンの実行を終了する。
本ルーチンによれば、優先順位が隣り合う制御それぞれにおける実際の実行間隔Intの基準実行間隔Int0に対する割合に基づいて、それらの優先順位が入れ替えられる。即ち、ある制御の実際の実行頻度Freが減少し、実際の実行間隔Intが基準実行間隔Int0に対して過剰に長くなる虞がある場合、その制御の優先順位が高くなる。これにより、ある特定の制御の実際の実行頻度が過剰に少なくなるのを抑制するとことが出来る。
尚、内燃機関の制御システムにおいては、シフトチェンジ時に複数の制御が実行される場合がある。このような場合、減速状態成立という条件をシフトチェンジ実行という条件に代え、更に、図2に示す各制御をシフトチェン時に実行される制御に代えて、本実施例に係る複数の制御の処理方法を適用してもよい。
また、本発明に係る所定条件は減速状態やシフトチェンジに限られるものではなく、該所定条件をその他のものとした場合であっても本実施例に係る複数の制御の処理方法を適用することが出来る。
本発明の実施例に係る内燃機関およびその吸排気系の概略構成を示す図。 本発明の実施例に係る、内燃機関の運転状態が減速運転状態のときに実行される制御の一部を示した図。 本発明の実施例に係る、減速状態が成立することが実行条件に含まれている複数の制御の処理工程を示すブロック図。 本発明の実施例に係る、減速状態が成立することを実行条件として含んでいる複数の制御(制御XおよびY)が実行される場合の各制御に対応するフラグの状態および各制御の実行タイミングを示すタイムチャート。 本発明の実施例に係る優先順位を補正するためのルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
3・・・燃料噴射弁
4・・・吸気通路
5・・・インテークマニホールド
6・・・排気通路
7・・・エキゾーストマニホールド
8・・・ターボチャージャ
8a・・コンプレッサ
8b・・タービン
9・・・パティキュレートフィルタ
10・・ECU
11・・EGR装置
12・・EGR通路
13・・EGR弁
14・・吸蔵還元型NOx触媒
15・・空燃比センサ
16・・クランクポジションセンサ
18・・差圧センサ
19・・エアフローメータ
20・・スロットル弁
21・・燃料添加弁
22・・ノズルベーン

Claims (6)

  1. 所定条件が実行条件に含まれている複数の制御を実行する内燃機関の制御システムにおいて、
    制御毎に対応して設けられており各制御の実行条件のうち前記所定条件以外の条件が成立したか否かを判別する制御毎判定手段と、
    該制御毎判定手段とは別に設けられており前記所定条件が成立したか否かを判別する所定条件判定手段と、
    各制御の優先順位を設定する順位設定手段と、を備え、
    各制御毎判定手段によって各制御の実行条件のうち前記所定条件以外の条件が成立したか否かを判別し、前記所定条件判定手段によって前記所定条件が成立したか否かを判別し、前記所定条件が成立したと判定されたときに、全ての実行条件が成立した複数の制御の優先順位を前記順位設定手段によって設定し、全ての実行条件が成立した制御を設定された優先順位に従って実行することを特徴とする内燃機関の制御システム。
  2. 前記複数の制御に、前記内燃機関の制御に係る学習制御が含まれており、
    前記学習制御の結果を記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記順位設定手段は、前記記憶手段に前記学習制御の結果が記憶されていない状態のときは前記学習制御の優先順位を他の制御の優先順位よりも高くすることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御システム。
  3. 前記複数の制御に、前記内燃機関の排気通路に排気を浄化するために設けられた触媒の過昇温を抑制する過昇温抑制制御が含まれており、
    前記順位設定手段は、前記過昇温抑制制御の優先順位を他の制御の優先順位よりも高くすることを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御システム。
  4. 各制御の実際の実行頻度を算出する実行頻度算出手段をさらに備え、
    前記順位設定手段によって設定される各制御の優先順位を、前記実行頻度算出手段によって算出される各制御の実行頻度に基づいて補正することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御システム。
  5. 全ての実行条件が成立した複数の制御に、互いに同時に実行することが可能な制御が含まれている場合は、互いに同時に実行することが可能な制御うちの一の制御が優先順位に従って実行されたときに他の制御も優先順位に関わらず同時に実行することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の制御システム。
  6. 所定条件が実行条件に含まれている複数の制御を実行する内燃機関の制御方法において、
    各制御の実行条件のうち前記所定条件以外の条件が成立したか否かを判別する工程と、
    前記所定条件が成立したか否かを判別する工程と、
    前記所定条件が成立したと判定されたときに、全ての実行条件が成立した複数の制御の優先順位を予め定められた各制御の優先順位に基づいて設定し、全ての実行条件が成立した制御を設定された優先順位に従って実行する工程と、を含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
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