JP2008159701A - ダイシング用基体フイルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多層ダイシング用基体フイルムであって、第1層はスチレン−ブタジエン共重合体(SEBS)30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂(PP)20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)10〜100重量部を含み、第2層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含み、上記第1層及び第2層を積層したことを特徴とする多層ダイシング用基体フイルム。
【選択図】なし
Description
本発明のダイシング用基体フイルムは、少なくとも2層からなる多層ダイシング用基体フイルムであって、主として次の2層及び3層のものが挙げられる。
(1)2層ダイシング用基体フイルム
本発明の2層ダイシング用基体フイルムは、第1層はスチレン−ブタジエン共重合体(以下「SEBS」とも表記する)30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂(以下「PP」とも表記する)20〜70重量%とからなる樹脂組成物、及び該樹脂組成物100重量部に対しオレフィン系熱可塑性エラストマー(以下「TPO」とも表記する)を10〜100重量部を含み、第2層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含み、上記第1層及び第2層を積層したことを特徴とする。
第1層はスチレン−ブタジエン共重合体30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂20〜70重量%とを含む樹脂組成物100重量部、及びオレフィン系熱可塑性エラストマー(以下「TPO」とも表記する)10〜100重量部を含んでいる。
(B)成分:プロピレンとエチレンとを必須成分とする、プロピレンと炭素数2〜8の他のα−オレフィンとの共重合体からなる、共重合体成分;組成物全体に対して50〜90重量%。
第2層で用いられるゴム弾性を有する熱可塑性樹脂は、エキスパンドリングと接して一様にエキスパンドされる。該ゴム弾性を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン若しくは超低密度ポリエチレンであってα−オレフィンがプロピレン、ブテン−1、オクテン−1、4メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1である樹脂、スチレン系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルメタクリレート共重合体又はこれらの樹脂の混合物が挙げられる。これらのうち、EMA,EMAA又はEMMAが好ましく、EMAが特に好ましい。
本発明の3層ダイシング用基体フイルムは、第1層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、第2層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、第1層及び/又は第2層には前記各層の樹脂組成物100重量部に対しTPOを10〜100重量部を含み、第3層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含み、上記第1層〜第3層をこの順で積層したことを特徴とする。
第1層及び第2層は、それぞれSEBS30〜80重量%とPP 20〜70重量%とを含む樹脂組成物を含んでいる。第1層及び第2層で用いられるSEBS及びPPは、上記(1)2層ダイシング用基体フイルムの項で記載したものを用いることができ、第1層と第2層で同一であっても異なっていてもよい。
第3層で用いられるゴム弾性を有する熱可塑性樹脂は、上記(1)2層ダイシング用基体フイルムの第2層の項で記載したものを用いることができる。そのうち、EMA,EMAA又はEMMAが好ましく、EMAが特に好ましい。
上記により得られる多層ダイシング用基体フイルムは、そのフイルム上に公知の粘着剤をコートして粘着剤層が形成され、さらに該粘着剤層上に離型層が形成されて、ダイシングフイルムが製造される。多層ダイシング用基体フイルムの第1層上に、粘着剤層及び離型フイルムが形成される。
PP:ポリプロピレン系樹脂(サンアロマー社製 PC412)
P230:親水性PO系帯電防止剤(三洋化成社製 ペレスタット230)
TPO:オレフィン系熱可塑性エラストマー(日本ポリプロピレン社製 ニューコンNAR6)
EMA:エチレン−メチルアクリレート共重合体(アトフィナジャパン社製9MA)
SEBS 90重量%及びPP 10重量%をドライブレンドし、該ブレンド100重量部に対しTPOを10重量部添加した。これを第1層用樹脂とした。
表1に記載の配合量にて実施例1と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表1に記載の通り。
SEBS 90重量%及びPP 10重量%をドライブレンドし、該ブレンド100重量部に対しTPOを10重量部添加した。これを第1層用樹脂とした。
表2に記載の配合量にて実施例12と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表2に記載の通り。
SEBS 90重量%及びPP 10重量%をドライブレンドした。これを第1層用樹脂とした。
表3に記載の配合量にて実施例17と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表3に記載の通り。
SEBS 90重量%及びPP 10重量%をドライブレンドし、該ブレンド100重量部に対しTPOを10重量部添加した。これを第1層用樹脂とした。
表4に記載の配合量にて実施例22と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表4に記載の通り。
SEBS 90重量%及びPP 10重量%をドライブレンドした。これを第1層用樹脂とした。
表5に記載の配合量にて実施例27と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表5に記載の通り。
SEBS 20重量%及びPP 80重量%をドライブレンドした。これを第1層用樹脂とした。
表6に記載の配合量にて比較例1と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表6に記載の通り。
SEBS 20重量%及びPP 80重量%をドライブレンドし、該ブレンド100重量部に対しTPOを5重量部添加した。これを第1層用樹脂とした。
表7に記載の配合量にて比較例7と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表7に記載の通り。
SEBS 10重量%及びPP 90重量%をドライブレンドした。これを第1層用樹脂とした。
表8に記載の配合量にて比較例9と同様に処理して多層フイルムを得た。各フイルムの厚さは表8に記載の通り。
上記実施例1〜31及び比較例1〜12で得られたフイルムの一部を直径180mmの大きさの円形にカットして測定用試料とし、研削装置(株式会社ディスコ製 AUTOMATIC DICING SAW DAD-2H/6)にセットし、以下の条件で基体フイルムへの切削を行い、次に試料を研削装置から取り外し、クリーンブース内で24時間常温乾燥させた後、株式会社キーエンス製デジタルマイクロスコープ(VHX−100)を用いて、倍率100倍で切削屑の有無の評価を行った。
(切削条件1)
回転数:30000rpm
速度:80mm/sec
カットモード:10mm□のフルオートダイシング
カット深さ:100μm
ブレード:株式会社ディスコ製 B1A801 SDC 400N50M51(外径56mm×厚み0.2mm×内径40mm)
水量:1.2L/min
Claims (12)
- 多層ダイシング用基体フイルムであって、第1層はスチレン−ブタジエン共重合体(SEBS)30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂(PP)20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)10〜100重量部を含み、第2層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含み、上記第1層及び第2層を積層したことを特徴とする多層ダイシング用基体フイルム。
- 第2層が前記ゴム弾性を有する熱可塑性樹脂100重量部に対しさらに帯電防止剤10〜45重量部を含む請求項1に記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 前記帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド樹脂及び/又は親水性ポリオレフィン樹脂である請求項2に記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 多層ダイシング用基体フイルムであって、第1層はスチレン−ブタジエン共重合体(SEBS)30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂(PP)20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、第2層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、第1層及び/又は第2層には前記各層の樹脂組成物100重量部に対しオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を10〜100重量部を含み、第3層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含み、上記第1層〜第3層をこの順で積層したことを特徴とする多層ダイシング用基体フイルム。
- 多層ダイシング用基体フイルムであって、第1層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びTPO 10〜100重量部を含み、第2層はSEBS30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、第3層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含む請求項4に記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 多層ダイシング用基体フイルムであって、第1層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含み、第2層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びTPO 10〜100重量部を含み、第3層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含む請求項4に記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 多層ダイシング用基体フイルムであって、第1層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びTPO 10〜100重量部を含み、第2層はSEBS 30〜80重量%とPP 20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びTPO 10〜100重量部を含み、第3層はゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含む請求項4に記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 第3層が前記ゴム弾性を有する熱可塑性樹脂100重量部に対しさらに帯電防止剤10〜45重量部を含む請求項4〜7のいずれかに記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 前記帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド樹脂及び/又は親水性ポリオレフィン樹脂である請求項8に記載の多層ダイシング用基体フイルム。
- 前記請求項1〜9のいずれかに記載のダイシング用基体フイルムの第1層上にさらに粘着剤層及び離型フイルムを有する多層ダイシングフイルム。
- 多層ダイシング用基体フイルムの製造方法であって、スチレン−ブタジエン共重合体(SEBS)30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂(PP)20〜70重量%とからなる樹脂組成物100重量部及びオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)10〜100重量部を含む第1層用樹脂、ゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含む第2層用樹脂を、多層共押出成形することを特徴とする製造方法。
- 多層ダイシング用基体フイルムの製造方法であって、スチレン−ブタジエン共重合体(SEBS)30〜80重量%とポリプロピレン系樹脂(PP)20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含む第1層用樹脂、SEBS30〜80重量%とPP20〜70重量%とからなる樹脂組成物を含む第2層用樹脂、さらに第1層用樹脂及び/又は第2層用樹脂には前記各層の樹脂組成物100重量部に対しオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)を10〜100重量部を含み、ゴム弾性を有する熱可塑性樹脂を含む第3層用樹脂を、この順で多層共押出成形することを特徴とする製造方法。
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