JP2006328162A - フイルム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ポリ塩化ビニル(PVC)に代替し得る、優れた透明性、真空成形性等とを同時に満足し得るフイルム材料を提供する。
【解決手段】(i)スチレン系エラストマー樹脂80〜20重量%、並びに(ii)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含む層を有するフイルムに関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ塩化ビニル(PVC)に代替し得るスチレン系フイルムに関する。
近年、環境問題への関心の高まりから、種々の分野において脱ハロゲン化が技術課題となっている。特にポリ塩化ビニル 系樹脂については、高濃度の可塑剤による汚染や、燃焼時のダイオキシン発生の懸念があり、このため、ポリプロピレン系材料等のポリオレフィン系材料を代替品として用いることが検討されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、ポリ塩化ビニル 系樹脂の持つ、優れた透明性、真空成形性等とを同時に満足するポリオレフィン系材料の開発は難しく、そのような材料の出現が望まれてきた。
特開2000-343654号公報
本発明は、ポリ塩化ビニル(PVC)に代替し得る、優れた透明性と真空成形性等とを同時に満足し得るフイルム材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、スチレン系エラストマー樹脂80〜20重量%、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含むフイルムが、ポリ塩化ビニル(PVC)に匹敵する、優れた透明性、真空成形性等を有することを見出した。かかる知見に基づき、さらに研究を重ねて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記のフイルムを提供する。
項1.(i)スチレン系エラストマー樹脂80〜20重量%、並びに(ii)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含む層を有するフイルム。
項2.前記スチレン系エラストマー樹脂が、スチレン系単量体とジエン系単量体とのランダム共重合樹脂の水添樹脂、及び/又は、スチレン系単量体とジエン系単量体とのブロック共重合樹脂の水添樹脂である項1に記戴のフイルム。
項3.さらにフイルム全重量に対して0.05〜30重量%の帯電防止剤を含有する項2に記載のフイルム。
項4.前記帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド又は親水性ポリオレフィンである項5に記載のフイルム。
項5.さらにフイルムの最外層上に粘着剤層を有する項1〜4のいずれかに記載のフイルム。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のフイルムは、(i)スチレン系エラストマー樹脂(以下、SE樹脂と呼ぶ)80〜20重量%、並びに(ii)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂(以下、MBS3元樹脂と呼ぶ)、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂(以下、MS2元樹脂と呼ぶ)からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含むフイルムである。つまり、本発明のフイルムは、上記のブレンド樹脂フイルムを含む単層或いは2層以上のフイルムである。
なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とは、メタアクリル酸アルキルエステル系単量体又はアクリル酸アルキルエステル系単量体を意味する。
本発明のフイルムは、PVCのように燃焼処理時に有害物質の発生がなく、しかもPVCが有する、優れた透明性、真空成形性等を備えたフイルムである。
本発明のフイルムの透明性(ヘイズ値;JIS−Z−8741)は、5〜40%程度、好ましくは10〜30%程度である。また、100℃に予備加熱した後に真空成形した場合に、厚みが均一に成形できしかも成形不足や破れなどが発生しない。
本発明のフイルムの一態様として、(i)SE樹脂80〜20重量%、並びに(ii)MBS3元樹脂及びMS2元樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含む層(A)の単層フイルムが挙げられる。
SE樹脂
本発明のフイルムで使用するSE樹脂は、フイルムに必要な柔軟性(弾性)を付与する機能を有している。SE樹脂は、スチレン系単量体とジエン系単量体からなる共重合体、或いはその水素添加物である。SE樹脂は、弾性を有する軟質の熱可塑性樹脂(熱可塑性エラストマー)であり、それ自身フイルム成形も可能である。
SE樹脂を構成するスチレン系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1,1−ジフェニルエチレン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチルスチレン等があげられ、これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。特にスチレンが好適である。
また、SE樹脂を構成するジエン系単量体は、1対の共役二重結合を有するジオレフィンであり、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどであるが、特に一般的なものとしては1,3−ブタジエン、イソプレンが挙げられる。これらは一種のみならず二種以上を使用してもよい。特にブタジエンが好適である。

SE樹脂におけるスチレン系単量体単位の含有量は、通常8〜75重量%、好ましくは10〜70重量%であり、また、ジエン系単量体単位の含有量は、通常25〜92重量%、好ましくは30〜90重量%である。スチレン系単量体単位の含有量は、紫外分光光度計又は核磁気共鳴装置(NMR)を用いて、ジエン系単量体単位の含有量は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定することができる。
SE樹脂の硬度(JIS K6253 デュロメータータイプA)は40〜90程度、好ましくは、50〜80程度である。その比重(ASTM D297)は0.85〜1.0程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は3〜6g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で−50〜30℃程度、好ましくは、−40〜20℃程度である。
SE樹脂の重量平均分子量(Mw)は、例えば、10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度であればよい。重量平均分子量は、市販の標準ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定できる。
本発明で使用するSE樹脂は、スチレン系単量体とジエン系単量体からなる共重合物を用いても良いが、ジエン系単量体由来の2重結合が残っているので、公知の方法により水素添加(例えば、ニッケル触媒等)して飽和にしておくのが良い。これにより、耐熱性、耐薬品性、耐久性等に優れたより安定な樹脂になるからである。そのSE樹脂の水添率は、共重合体中の共役ジエン化合物に基づく二重結合の85%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。この水添率は、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて測定できる。
本発明で使用するSE樹脂としては、スチレン系単量体とジエン系単量体からなるランダム共重合体の水素添加物(以下、「水添ランダム共重合体」とも呼ぶ)、スチレン系単量体とジエン系単量体からなるブロック共重合体の水素添加物(以下、「水添ブロック共重合体」とも呼ぶ)、或いはそれらをブレンドしたもの等が挙げられる。
水添ランダム共重合体の具体例としては、式:−CH(C)CH−で示されるスチレン系単量体単位と、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位と、式:−CH(C)CH−で示されるブチレン単位とがランダムに結合している水添ランダム共重合体が挙げられる。
上記の水添ランダム共重合体において、スチレン系単量体単位の含有量は60〜75重量%程度、好ましくは65〜70重量%程度である。また、ガラス転移温度(Tg)は0〜30℃程度、好ましくは10〜20℃程度である。また、重量平均分子量は10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度である。
式(I)で表されこの様な特性を有する水添ランダム共重合体は、例えば、特開2004−59741号公報に記載の方法により、或いはこれに準じて製造することができる。
一方、水添ブロック共重合体としては、該共重合体の一端又は両末端にスチレン系単量体由来のブロックセグメントを有しさらにジエン系単量体由来のブロックセグメントを有するもの、或いはこれらをブレンドしたもの等が挙げられる。
水添ブロック共重合体としては、例えば、該共重合体の一端に、式:−CH(C)CH−で示されるスチレン系単量体由来のブロックセグメントを有し、その中程に、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位、及び/又は、式:−CH(C)CH−で示されるブチレン単位を含むブロックセグメントを有し、該共重合体の他端に、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位を含むセグメントを有する水添ブロック共重合体が挙げられる。
上記の水添ブロック共重合体において、スチレン系単量体単位の含有量は8〜50重量%程度、好ましくは10〜40重量%程度である。また、ガラス転移温度(Tg)は−50〜0℃程度、好ましくは−40〜−10℃程度である。また、重量平均分子量は10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度である。上記の様な特性を有する水添ブロック共重合体の具体例としては、SEBCが例示される。
或いは、水添ブロック共重合体として、例えば、該共重合体の両末端に、式:−CH(C)CH−で示されるスチレン系単量体由来のブロックセグメントを有し、その中程に、式:−CHCHCHCH−で示されるエチレン単位、及び/又は、式:−CH(C)CH−で示されるブチレン単位を含むブロックセグメントを有する水添ブロック共重合体が挙げられる。
上記の水添ブロック共重合体において、スチレン系単量体単位の含有量は8〜50重量%程度、好ましくは10〜40重量%程度である。また、ガラス転移温度(Tg)は−50〜0℃程度、好ましくは−40〜−10℃程度である。また、重量平均分子量は10万〜50万程度、好ましくは15万〜30万程度である。上記の様な特性を有する水添ブロック共重合体の具体例としては、SEBSが例示される。
SE樹脂のうち、水添ランダム共重合体は、水添ブロック共重合体ほど柔軟性は高くないが、フイルム同士のブロッキングの程度は、水添ランダム共重合体の方が水添ブロック共重合体より強くなる傾向がある。そのため、適度な柔軟性と耐ブロッキング性を併せ持つフイルムとするためには、水添ランダム共重合体と水添ブロック共重合体をブレンドした、ブレンドSE樹脂が好適である。
このブレンドSE樹脂における水添ランダム共重合体と水添ブロック共重合体の重量比は、例えば、水添ランダム共重合体が55〜80重量%程度、水添ブロック共重合体が45〜20重量%程度が好適である。
MS2元樹脂又はMBS3元樹脂
本発明のフイルムで使用するMS2元樹脂又はMBS3元樹脂は、該フィルムのブロッキングを抑制すると共に、適正な腰の硬さを与える役割を果たしている。
まず、MS2元樹脂は、アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との共重合体である。具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(MAA)系単量体単位35〜70重量%と、スチレン系単量体単位65〜30重量%とからなる共重合体である。ここで、MAA系単量体単位のアルキルエステルのアルキルは、一般に炭素数1〜5のアルキル(特に、メチル、エチル等)であり、炭素数が大きくなる程該硬度は低下する傾向にある。MAA系単量体単位の具体例としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル等が挙げられる。なお、スチレン系単量体は、上記のSE樹脂の原料として記載されたものを用いることができる。
MS2元樹脂は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメーター タイプD)は、60〜100程度、好ましくは、80〜90である。その比重(ASTM D297)は1.10〜1.13程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は0.8.4.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で85〜110℃程度、好ましくは、90〜105℃程度である。また、MBS3元樹脂の重量平均分子量(Mw)は10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
MBS3元樹脂は、上記したように(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体(特に、ブタジエン)とスチレン系単量体との共重合体である。MBS3元樹脂は、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(MAA)系単量体単位30〜62重量%と、ジエン系単量体単位3〜35重量%と、スチレン系単量体単位35〜67重量%とからなる共重合体である。ここで、MAA系単量体はMS2元樹脂で挙げたものが用いられる。なお、ジエン系単量体及びスチレン系単量体は、上記のSE樹脂の原料として記載されたものを用いることができる。
MBS3元樹脂は硬質樹脂であり、その硬度(JIS K6253 デュロメーター タイプD)は、20〜50程度、好ましくは、30〜40である。その比重(ASTM D297)は1.09〜1.11程度であり、MFR(ASTM D1238:230℃、21.2N)は2.0〜6.0g/10min程度であり、ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法(DSC法)により測定した値で80〜95℃程度、好ましくは、85〜90℃程度である。また、MBS3元樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10万〜40万程度、好ましくは10万〜20万程度である。測定は、GPC法による。
本発明のフイルムは、上記軟質系のSE樹脂と硬質系のMS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂とが所定割合でブレンドされた樹脂であることを特徴とし、そのブレンド割合は、SE樹脂を80〜20重量%、好ましくは60〜45重量%、MS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂を20〜80重量%、好ましくは45〜55重量%である。これにより、PVCに匹敵する、優れた透明性、真空成形性等が発揮される。
SE樹脂が80重量%を超え、MS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂が20重量%未満になると、特に適正な腰の硬さが低下したり、真空成形性に劣る傾向にある。逆にSE樹脂が20重量%を未満で、MS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂が80重量%を超えると、腰の硬さが強すぎる傾向にある。
また、SE樹脂とMS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂とは、いずれも非晶質であるため、結晶質であるポリプロピレン(PP)樹脂やポリエチレン(PE)樹脂に比べて、成形(特に、真空成形)し易いという特徴を有している。
特に、本発明のフイルムを、ブリスターパック等の剛性が必要とされる用途に用いる場合には、硬質樹脂であるMS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂を60重量%以上、特に65〜80重量%用いるのが好適であり、また、保護フイルム、床材等の柔軟性が必要とされる用途に用いる場合には、軟質樹脂であるSE樹脂を50重量%以上、特に60〜80重量%用いるのが好適である。
本発明のフイルムの全厚は、その用途に応じて適宜選択することができるが、ロ−ル状に巻くことができる程度であれば良く、例えば、約0.03〜3mm、好ましくは約0.04〜2mmが例示できる。
次に、本発明の単層フイルムの製造方法を説明する。SE樹脂80〜20重量%及びMS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂20〜80重量%をドライブレンド又は溶融混練して均一に混合分散する。次に、得られた混合物をスクリュー式押出機に供給し、200〜225℃で単層Tダイからフイルム状に押出し、これを50〜70℃の冷却ロ−ルに通しながら冷却して、実質的に無延伸、或いは縦方向及び又は横方向に延伸して引き取る。
多層フイルム
本発明のフイルムは、上記したような層(A)を有する単層フイルムだけでなく、他の層と積層されてなる多層フイルムとしても良い。
例えば、本発明の多層フイルムの態様として、前記層(A)と、(iii)SE樹脂100〜80重量%、並びに(iv)MBS3元樹脂及びMS2元樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂0〜20重量%からなるブレンド樹脂を含む層(B)とが積層されてなるフイルム、特に2層フイルムが挙げられる。
層(B)のブレンド樹脂は、SE樹脂を80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有し、また、MS2元樹脂及び/又はMBS3元樹脂を20重量%以下、好ましくは10重量%以下含有する。層(B)は、層(A)に比べ軟質系のSE樹脂の含有量が高いため、層(A)に積層してフイルムに柔軟性(弾性)、透明性を付与するものである。
本発明の2層(A)/(B)からなるフイルムの全厚は、前記単層の場合と同じ理由から、0.03〜3mm程度、好ましくは0.04〜2mm程度が例示できる。この中で各層(A)の厚さはそれぞれ0.001〜1.5mm程度、好ましくは0.003〜1mm程度であり、層(B)は0.027〜2mm程度、好ましくは0.029〜1.5mm程度である。
或いは、本発明の多層フイルムの他の態様として、前記層(A)と前記層(B)とが、(A)/(B)/(A)の順で積層されてなる3層フイルムが挙げられる。
本発明の3層(A)/(B)/(A)からなるフイルムの全厚は、前記単層の場合と同じ理由から、0.03〜3mm程度、好ましくは0.04〜2mm程度が例示できる。この中で各層(A)の厚さはそれぞれ0.001〜1mm程度、好ましくは約0.002〜0.8mm程度であり、層(B)は0.026〜1.4mm程度、好ましくは約0.028〜1mm程度である。
或いは、本発明の多層フイルムの他の態様として、前記した多層フイルムは、さらに耐ブロッキング性を向上させるために、その用途に応じて、最外層の片面或いは両面に耐ブロッキング層(C)を設けても良い。耐ブロッキング層としては、ポリエチレン系樹脂層、ポリプロピレン系樹脂層、ポリエステル系樹脂層などが例示される。
この多層フイルムの形態としては、例えば、(A)/(C)、(A)/(B)/(C)、(A)/(B)/(A)/(C)、(C)/(A)/(B)/(A)/(C)等が例示される。
次に、本発明の多層フイルムの製造方法を説明する。この場合は共押出成形法が好ましく採用される。
具体的には、各層を構成する樹脂組成物を溶融してTダイからフイルム状に同時押出しを行い、これを50〜70℃の冷却ロ−ルに通しながら冷却して、実質的に無延伸、或いは縦方向及び又は横方向に延伸して引き取ることにより、多層フイルムが製造される。
添加剤
また、前記した単層乃至多層のフイルムは、その用途に応じて、フイルムの透明性に悪影響を与えない範囲で、上記した層(A)、層(B)及び層(C)のいずれか、或いは全ての層に、例えば、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、着色剤、酸化防止剤、耐候剤等の添加剤を含んでいても良い。
前記した単層乃至多層のフイルムは、基本的には電気絶縁性である。そのため、例えば、保護フイルム、文具、包装材料等の用途に用いる場合は、低湿度下での作業や取り扱い方により発生するフイルムからの静電気を抑制する必要がある。
この静電気の発生を抑制するために、本発明フイルムには、帯電防止剤を含んでいても良い。上記した層(A)、層(B)及び層(C)のいずれか、或いは全ての層に帯電防止剤を含んでいても良い。帯電防止剤を含む場合、各層におけるその含有量は、各層の重量に対して0.05〜40重量%程度、好ましくは0.1〜30重量%程度であればよい。
帯電防止剤としては、アニオン系,カチオン系、ノニオン系等の公知の界面活性剤を選択できるが、とりわけ持続性,耐久性の点から、ポリエーテルエステルアミド樹脂(以下、PEEA樹脂と呼ぶ。)、親水性ポリオレフィン樹脂(以下、親水性PO樹脂と呼ぶ。)等のノニオン系界面活性剤が好適である。
前記PEEA樹脂は、親水性付与の主たるユニット成分であるポリエーテルエステルと、ポリアミドユニットとから構成されるポリマであり、市販されているか或いは公知の方法で容易に製造することができる。PEEA樹脂として、例えば、三洋化成工業(株)のペレスタットNC6321等が例示される。また、特開昭64−45429号公報、特開平6−287547号公報等にその製法が記載されており、これによれば、例えば、主鎖中にエーテル基を有するポリジオ−ル成分にジカルボン酸成分を反応させて末端エステルに変え、これにアミノカルボン酸又はラクタムを反応させて製造できる。PEEA樹脂は、前記いずれの層の樹脂とも相溶性が良く、ブリードアウトするような現象は一切ない。
親水性PO樹脂としては、例えば、親水性ポリエチレン(以下、親水性PE樹脂と呼ぶ。)又は親水性ポリプロピレン(以下、親水性PP樹脂と呼ぶ。)が例示される。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂は、基本的にはポリエチレン鎖又はポリプロピレン鎖とポリオキシアルキレン鎖とがブロック結合したものであり、高い除電作用が発揮され静電気の蓄積をなくす。この結合は、エステル基、アミド基、エーテル基、ウレタン基等によって行われている。前記各層の樹脂との相溶性の点から、この結合はエステル基又はエーテル基であるのが好ましい。
親水性PP樹脂として、例えば、三洋化成工業(株)社のペレスタット300等が例示される。
親水性PO樹脂又は親水性PE樹脂におけるポリエチレン鎖又はポリプロピレン鎖の分子量は、例えば1200〜6000程度である。この分子量範囲であると、ポリオキシアルキレン鎖にポリエチレン又はポリプロピレンをブロック結合させる前段階の、ポリエチレン又はポリプロピレンの酸変性化が容易であるためである。
また、親水性PO樹脂又は親水性PE樹脂におけるポリオキシアルキレン鎖の分子量は、耐熱性及び酸変性後のポリエチレン又はポリプロピレンとの反応性の点から、1000〜15000程度であるのが良い。なお、上記した分子量は、GPCを用いて測定した値である。
親水性PE樹脂又は親水性PP樹脂は、例えば、前記した分子量を有するポリエチレン又はポリプロピレンを酸変性し、これにポリアルキレングリコールを反応させて製造することができる。より詳細については、例えば、特開2001−278985号公報、特開2003−48990号公報に記載されている。
PEEA樹脂又は親水性PO樹脂は、上記したいずれかの層、或いは全ての層に含まれていても良く、各層におけるその含有量は、各層の重量に対して5〜40重量%程度、好ましくは10〜30重量%程度である。かかる範囲であれば、本発明のフイルムの特性を損なうことなく有効に半導電性が付与されるため、発生する静電気をすばやく徐電することができる。例えば、上記した範囲で本発明のフイルムに帯電防止剤を含有させた場合、表面抵抗率は、10〜1012Ω/□程度となる。
また、前記した単層乃至多層フイルムを、例えば、包装材料、文具,雑貨等の用途に用いる場合は、適度な滑性やアンチブロッキング性を有する必要がある。その場合、フイルムの最外層には、滑剤やアンチブロッキング剤を含有させても良い。
かかる滑剤や、アンチブロッキング剤をフイルムの最外層の樹脂に含有させることにより、シーラント面にパウダーを散布することなく、シーラント押出工程、スリット工程、製袋工程、または内容物充填工程等において、シーラント面とフイルム面とのブロッキングを防止し、充填機械のロールやガイド、フォーマーと積層体のシーラント面とのスリップ性を向上させることができる。
滑剤としては、例えば、流動パラフィン、白色ワセリン、石油系ワックス、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、炭素数が8〜22の高級脂肪酸;、高級脂肪酸アルミニウム、高級脂肪酸カルシウム、高級脂肪酸マグネシウム、高級脂肪酸亜鉛、高級脂肪酸リチウムなどの高級脂肪酸の金属塩;炭素数が8〜18の直鎖脂肪族1価アルコールや;グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、トリエチレングリコールなどの脂肪族アルコール;炭素数が4〜22の高級脂肪酸と炭素数が8〜18の直鎖脂肪族1価アルコールとのエステル;アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジー2エチルーヘキシル、アゼライン酸−n−ヘキシル、エタンジオールモンタン酸エステル、ポリ(1,3ブタンジオールアジピン酸)エステル、アセチルリシノール酸メチル、ポリ(1,3ーブチレングリコール、1,4ーブチレングリコール、アジピン酸オクチルアルコール)エステル、糠ろうなどのアルコールと脂肪酸とのエステル;水添食用油脂、ひまし油、スパームアセチワックス、アセチル化モノグリセライドなどのグリセライド;炭素数が16〜18の例えばエチレンビスオレイルアマイドに代表されるエチレンビス脂肪酸アマイド、炭素数が8〜22の高級脂肪酸アマイド、ステアリルエルカアマイド、エルカ酸アマイド、オレイルパルミトアマイドなどの高級脂肪酸アマイド;メチルヒドロジエンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン油;ロジンやマレイン酸変性ロジンのグリセリンエステル;フッ素樹脂 エラストマー等が挙げられる。中でも、脂肪酸のアミド誘導体を主成分とする滑剤は、透明性が高く、良好な成形性を有するため好ましい。
本発明のフイルムの最外層における滑剤の含有量としては、最外層の重量に対して、0.01〜1重量%程度であればよい。
また、アンチブロッキング剤としては、無機化合物の微粒子、有機化合物の微粒子などを使用できるが、フイルムの透明性を損なわずに、良好な成形性を有するものが好ましい。
無機化合物の微粒子としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、シリカ、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛などの酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸リチウムなどの炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸バリウムなどの硫酸塩;ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸塩、ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩;カオリン、タルク、けいそう土などの無機化合物などが挙げられる。中でも、シリカ微粒子では、透明性を損なわずに、また、ブロッキングを防止できるため好ましい。
また、有機化合物の微粒子としては、例えば、高密度ポリエチレン、分子量が300000以上の超高分子ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアマイド、ポリエステル、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル系樹脂などの微粉末を単独あるいは上記の無機系の微粒子と混合して使用できる。
本発明のフイルムの最外層におけるアンチブロッキング剤の含有量は、最外層の重量に対して、0.01〜1重量%程度であればよい。
着色剤としては、一般的な有機及び無機顔料が挙げられ、通常の成形温度である150〜250℃程度で耐熱性を有するものであれば適宜選択可能であり、例えば、(ポリ)アゾ系、フタロシアニン系、スレン系、染料レーキ系、キナクリドン系、ジオキサジン系などの各種有機顔料、酸化チタンなどの酸化物系、クロム酸モリブデン酸系、硫化物・セレン化物系、フェロシアン化物系、炭酸カルシウム、カーボンブラックなどの各種無機顔料が挙げられる。本発明のフイルムの各層における着色剤の含有量は、各層の重量に対して、1〜30重量%程度であればよい。
また、フイルムが少なくとも内層、中間層及び外層を有する多層構造からなる場合は、着色剤を中間層に配合するのが、フイルムの成形加工時に着色剤が成形機内面に堆積し難くフイルムの外観が損なわれることがなく、またフイルムの色相が安定するので好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系、サルファイド系、リン系、イソシアヌレート系酸化防止剤等が挙げられる。中でも、フェノール系酸化防止剤が酸化防止効果に優れるので好ましく、更にフェノール系とリン系酸化防止剤を併用すると熱安定性が良好となるので特に好ましい。本発明のフイルムの各層における酸化防止剤の含有量は、各層の重量に対して、0.01〜1重量%程度であればよい。
耐候剤としては、紫外線吸収剤、光安定剤、消光剤などが知られており、これらの中でもヒンダードアミン系光安定剤が好適である。ヒンダードアミン系耐候剤としては、分子量が250以上のものが好ましく、4−位に置換基を有する2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン誘導体であり、その4−位の置換基としては、例えばカルボン酸残基、アルコキシ基、アルキルアミノ基等が挙げられる。またN−位にはアルキル基が置換していても良い。
また、前記した単層又は多層のフイルムは、その用途に応じて、最外層の片面又は両面(特に、層(A)面)上に公知の粘着剤をコートして粘着剤層(D)を形成してもよく、さらに該粘着剤層(D)上に離型層(E)を形成しても良い。これら粘着剤層(D)及び離型層(E)の形成方法は、公知の方法を用いることができる。
粘着剤層(D)で用いられる粘着剤成分としては、公知のものを用いることができる。
具体的には、粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤が挙げられる。その中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
例えば、粘着剤 がアクリル系粘着剤である場合、かかる粘着剤は、粘着性を与える主モノマー成分、接着性や凝集力を与えるコモノマー成分、架橋点や接着性改良のための官能基含有モノマー成分を主とする重合体または共重合体から構成することができる。
主モノマー成分としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸メトキシエチル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
コモノマー成分としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル等が挙げられる。
官能基含有モノマー成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマーや、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、N−メチロールアクリルアミド等のヒドロキシル基含有モノマー、アクリルアミド、メタクリルアミド、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
これらの各成分を含むことにより、粘着剤組成物の粘着力、凝集力が向上する。また、このようなアクリル系樹脂は、通常、分子中に不飽和結合を有しないため、光や酸素に対する安定性の向上を図ることができる。さらに、モノマーの種類や分子量を適宜選択することにより、用途に応じた品質、特性を備える粘着剤組成物を得ることができる。
このような粘着剤組成物には、架橋処理を施す架橋型および架橋処理を施さない非架橋型のいずれのものを用いてもよいが、架橋型のものがより好ましい。架橋型のものを用いると、凝集力のより優れた粘着剤層を形成することができる。架橋型粘着剤組成物に用いる架橋剤としては、エポキシ系化合物、イソシアナート化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化合物等が挙げられる。
本発明に用いられる粘着剤組成物中には、必要に応じて、帯電防止剤や、可塑剤、粘着付与剤、安定剤等の各種添加剤が含まれていてもよい。
また、離型剤層(E)に用いられる離型剤としては、例えば、ポリエチレン樹脂等のポリオレフィン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー、テトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、これらの混合物などが挙げられる。
本発明は、(i)SE樹脂80〜20重量%、並びに(ii)MBS3元樹脂及びMS2元樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含む層を有するスチレン系フイルムである。
このフイルムは、塩化ビニル樹脂を代替するのに最適であり、ポリ塩化ビニル(PVC)に匹敵する、優れた透明性、真空成形性等を有している。
そのため、本発明のフイルムは、ブリスターパック等の包装材料、保護フイルム等の粘着テープ、床材等の建築材料、自動車内外層、文具、雑貨、自動車用フロアマット、壁紙、建材用遮音シート、防音材、制振材、カーペット裏打ち材、防水シート、容器、電気及び電子機器部品、絶縁電線、ハウジングなどの家電部品、中空容器、各種工業材料等広い分野で使用することができる。
以下に、本発明を、実施例及び比較例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1(単層フイルム)
SE樹脂(スチレン/ブタジエン・ランダムエラストマ−の水添樹脂)(旭化成ケミカルズ株式会社製、品種SS9000、硬度JIS K6253 デュロメータータイプA:80、Tg:20℃、重量平均分子量:18万)50重量%と、MS2元樹脂(MMA/スチレン)(電気化学工業株式会社製、品種TX600S、硬度JIS K6253 デュロメータータイプD:82、Tg:99℃、重量平均分子量:14万)50重量%とをドライブレンドし、これをバレル温度180〜220℃のスクリュ−式押出機に供給して、220℃の単層Tダイから押出し、60℃冷却ロ−ルを通しながら冷却固化して、無延伸状態で巻き取った。
得られたフイルムの厚さは100μmで、この一部をカットして測定用サンプルとし、透明性、真空成形性を評価し表1にまとめた。
実施例2(3層フイルム)
実施例1と同じSE樹脂50重量%とMS2元樹脂50重量%とをドライブレンドした樹脂を層(A)用樹脂とした。また、実施例1と同じSE樹脂100重量%(単独)を層(B)用樹脂とした。
上記の各樹脂を使って、3層共押出し成形した。つまり、層(A)用樹脂は2台のスクリュ−式押出機に、層(B)用樹脂は1台のスクリュ−式押出機に各々供給して、3層Tダイから(A)/(B)/(A)となるように共押出しを行い、冷却して無延伸で引き取った。尚、この時の該押出機のバレル温度、Tダイ温度、冷却ロ−ル温度は実施例1と同じであった。
得られた3層フイルムの全厚は100μm、両外面の各層(A)はそれぞれ10μm、中間の層(B)は80μmであった。
比較例1
実施例1で使用したSE樹脂90重量%と同MS2元樹脂10重量%とのドライブレンド樹脂について、実施例1と同じ条件でフイルムを得た。得られたフイルムの厚さは100μmであった。
比較例2
実施例1で使用したSE樹脂10重量%と同MS2元樹脂90重量%とのドライブレンド樹脂について、実施例1と同じ条件でフイルムを得た。得られたフイルムの厚さは100μmであった。
比較例3
結晶性ポリプロピレン(三井石油化学工業株式会社製 F102W 密度=0.91、引張弾性率1600MPa)について、実施例1と同じ条件でフイルムを得た。得られたフイルムの厚さは100μmであった。
試験例1
実施例1〜2、比較例1〜3の各フイルムの一部をカットして測定用サンプルとし、透明性及び真空成形性を評価した。その結果を表1にまとめた。
以下の評価基準により評価した。
実施例及び比較例で得られたフイルムの、透明性及び真空成形性の評価は、次の様にして行った。
<透明性(Haze,%)>
JIS−Z−8741により測定した。20%以下を「○」とし、20%を越える場合を「×」とした。
<真空成形性>
山崎機械株式会社製真空成形機(TVF−Y−1)を使用した。直径107mm,深さ12mm,R=1mmの型を用い、100℃予備加熱後のフイルムを真空成形した(図1を参照)。厚みが均一のまま正常に成型できたものを「○」とし、成型不足、破れ又は厚み不均一となったものを「×」とした。
Figure 2006328162
表1で示すように、実施例1及び2のフイルムは、高い透明性、良好な真空成形性を有していることが分かった。
真空成形機の型の模式図である。 ブロッキング性の評価方法の模式図である。

Claims (5)

  1. (i)スチレン系エラストマー樹脂80〜20重量%、並びに(ii)(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とジエン系単量体とスチレン系単量体との3元共重合樹脂、及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル系単量体とスチレン系単量体との2元共重合樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂20〜80重量%からなるブレンド樹脂を含む層を有するフイルム。
  2. 前記スチレン系エラストマー樹脂が、スチレン系単量体とジエン系単量体とのランダム共重合樹脂の水添樹脂、及び/又は、スチレン系単量体とジエン系単量体とのブロック共重合樹脂の水添樹脂である請求項1に記戴のフイルム。
  3. さらにフイルム全重量に対して0.05〜30重量%の帯電防止剤を含有する請求項2に記載のフイルム。
  4. 前記帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド又は親水性ポリオレフィンである請求項5に記載のフイルム。
  5. さらにフイルムの最外層上に粘着剤層を有する請求項1〜4のいずれかに記載のフイルム。
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