JP2008155987A - インクジェット記録媒体用包装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット記録媒体を出し入れする開口部の接着強度を保ちながらバンディングの発生を抑え、染料インクの自然経時褪色、連続搬送(例えば重送頻度の低減)及び画像品質(例えばインク吸収性)を良好に維持する。
【解決手段】インクジェット記録媒体を収納し、該インクジェット記録媒体を取り出し可能な開口部を有する本体部と開口部を閉塞する蓋部とを繰り返し貼付可能な自己粘着層がオレフィン系エラストマーを含んでいる。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット法により吐出されたインクで記録するインクジェット記録媒体を包装する包装材に関する。
近年、情報産業の急速な発展に伴なって種々の情報処理システムが開発され、その情報システムに適した記録方法及び装置も多様である。種々ある記録方法のうち、インクジェット記録方法は、多種の記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価であること、コンパクトであること、静粛性に優れること等の点から広く用いられている。
インクジェット記録方法による記録に用いる記録材料として、例えば、支持体上に、シリカ等の無機微粒子、PVA等の水溶性樹脂、及び該水溶性樹脂の硬化剤等を含有する液を塗布し乾燥させて、外部から付与されたインク滴を受容して文字や図形等を記録するインク受容層が形成されたもの等が知られている。インクジェット記録材料の製品形態は、数m〜数十mの長尺のロール状形態、あるいはシート物を数十枚〜百枚程度堆積したシート堆積状の形態が一般的である。
このような記録材料は、未使用時の保存、運搬等の際の材料保護、装飾などのために、シート堆積状にする場合は記録材料を複数枚重ねた状態で、一般にはポリプロピレン等の樹脂フィルムを用いた包装材に収納されて提供される。
包装された記録材料は、使用時に包装材の開口部から必要な枚数だけを取り出し、その後再び、開口を閉塞することにより、残った記録材料は汚れや損傷を受けないように保存され、持ち運びすることができる。そのため、開口部の開閉を複数回繰り返し行なえる構成となっている。
具体的には、例えば、記録材料を収納する本体部と本体部から記録材料を取り出す開口部を閉塞するための蓋部との一方又は両方に、アクリレート等の粘着性の材料を付設し、蓋部と本体部との間の接着(開口部を閉塞)及び剥離(開口部を開口)を複数回繰り返し行なえる包装材料用の粘着材が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。
一般にインクジェット記録用の材料は、紙基材上にシリカ等の無機微粒子を含むインク受容層が形成されており、一般紙より重量があることから、流通時や店頭での吊り下げ時に包装材が開口しないように、蓋部の本体部への接着(閉塞)及び剥離(開口)を複数回繰り返し行なうための粘着性の材料として、粘着力の比較的強いポリ−2−エチルヘキシルアクリレート等の材料が用いられている。
上記に関連して、再貼着や再剥離が可能なように、任意の粘着剤あるいはアクリル系の再剥離性粘着剤を有する再剥離性粘着テープを用いた例がある(例えば、特許文献2〜3参照)。
特開平7−138545公報 実開平5−95864号公報 特開平6−263168号公報
ところが、ポリ−2−エチルヘキシルアクリレート等の粘着材料は接着力が高すぎ、インクジェット記録媒体を包装材から出し入れする場合に、インクジェット記録媒体と接着しやすく、インク受容層に接着したときにはインク受容層が剥がれてしまうことがある。
インク受容層が剥がれないまでも、インク受容層上に粘着材料が付着して残ってしまうと、インクがインク受容層中に染み込みにくくあるいは一様に染み込まず、記録された画像の品質を損なう一因となる。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、インクジェット記録媒体を出し入れする開口部の接着強度を保ちながら、粘着材料のインク受容層への付着、および粘着材料のインク吸収層への付着による染料インク印画後の経時褪色、ひいてはバンディングの発生が抑えられ、記録時の連続搬送(例えば重送頻度の低減)及び画像品質(例えばインク吸収性)を良好に維持することが可能なインクジェット記録媒体用包装材を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> インクジェット記録媒体を収納し、該インクジェット記録媒体を取り出し可能な開口部を有する本体部と前記開口部を閉塞する蓋部との貼着及び剥離を繰り返し行なえる自己粘着層を有し、前記自己粘着層がオレフィン系エラストマーを含むインクジェット記録媒体用包装材である。
<2> 前記自己粘着層が、架橋剤を更に含むことを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録媒体用包装材である。
<3> 前記自己粘着層が、可塑剤を更に含むことを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録媒体用包装材である。
本発明によれば、インクジェット記録媒体を出し入れする開口部の接着強度を保ちながら、粘着材料のインク受容層への付着、および粘着材料のインク吸収層への付着による染料インク印画後の経時褪色、ひいてはバンディングの発生が抑えられ、記録時の連続搬送(例えば重送頻度の低減)及び画像品質(例えばインク吸収性)を良好に維持することが可能なインクジェット記録媒体用包装材を提供することができる。
以下、本発明のインクジェット記録媒体用包装材について詳細に説明する。
本発明のインクジェット記録媒体用包装材は、インクジェット記録媒体を収納し、該インクジェット記録媒体を取り出し可能な開口部を有する本体部と開口部を閉塞する蓋部とを繰り返し貼着可能な自己粘着層を設け、自己粘着層をオレフィン系エラストマーを用いて構成したものである。
本発明においては、本体部のインクジェット記録媒体の出し入れを行なう開口部を閉塞するために、包装材の本体部と蓋部とを接着する自己粘着層に粘着材料としてオレフィン系エラストマーを用いることで、運搬や取り扱い時に必要な接着力を保ちしながらインク受容層に付着しにくい性状が得られ、インク受容層に自己粘着層が触れた場合に粘着材料がインク受容層に転写したり、インク受容層の剥離が防止されるので、画像記録した際のバンディングの発生を防止できる。また、記録時の連続搬送(例えば重送頻度の低減)及び記録される画像の品質(特にインク吸収性)を良好に維持することが可能である。更に、極性の低い粘着材がインク受容層に転写した場合は、染料インクの会合を抑制する場合があり、染料インクの経時褪色を促進するので、粘着材のインク受容層への転写が防止されると、染料インクの経時褪色を防止できる。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るインクジェット記録媒体用包装材は、ポリプロピレンを用いた包装材本体部11と、包装材本体部11の端部に部分的に付設されたEt−Pr自己粘着層12とを備えている。
包装材本体部11は、図1に示すように、インクジェット記録媒体の収納が可能なように内部中空の袋状になっており、その一端が開口し、開口された開口部13より、収納されているインクジェット記録媒体20の取り出し又は再収納が可能なようになっている。なお、一端を開口可能に構成するのみならず、他端にも開口部を形成して両側からインクジェット記録媒体の取り出し又は再収納を行なえるようにしてもよい。
また、包装材本体部11の開口側である一端は、図1のように、開口部13を閉塞するための蓋部14を設けるために、一部分が他の部分に対して距離aだけ突出した凸形状に構成されている。凸形状に突出した突出部である一部分からなる蓋部14は、その端部が該一部分以外の他の部分と重なる位置まで曲げられることにより、開口部13を閉塞することができる。
Et−Pr自己粘着層12は、上記の他の部分において、端部から距離bの位置に付設されている。このEt−Pr自己粘着層12と接し得るように蓋部14を曲げ、蓋部14をEt−Pr自己粘着層12上に押圧することにより、Et−Pr自己粘着層12の粘着力により蓋部14と包装材本体部11とを接着することができ、開口部13を閉塞した状態で固定することができる。
Et−Pr自己粘着層12は粘着性を有しており、接着された蓋部は剥離が可能であると共に、蓋部の接着及び剥離は複数回繰り返し行なうことができる。
ここで、「自己粘着」とは、圧力や熱あるいは機械的手段を与えることなく、被着面への貼り付けを行なうことができる性質をいう。
本実施形態のEt−Pr自己粘着層12は、タフマーP028G(三井化学(株)製;ポリエチレン/ポリプロピレン共重合体)を、包装材本体部の突出部でない他の部分の端部に沿ってライン状に厚み40μmにて付設したものである。付設は、液状ないし粘性の高い状態で塗布等することにより行なうことができる。
自己粘着層は、ポリエチレン/ポリプロピレン共重合体(ここではタフマーP028G)のほか、粘着力や包装材料の種類、その他場合に応じて、オレフィン系エラストマーの群から任意に選択して構成することができる。
本発明では、自己粘着層の粘着成分として特にオレフィン系エラストマーを選択することにより、流通時や店頭での吊り下げ時に包装材が開口する等の支障を来さない程度に所望の粘着性を保ち、蓋部の本体部への再接着(開口部の閉塞)及び再剥離(開口)を複数回繰り返し行なえるだけでなく、例えば取り出したインクジェット記録媒体のインク受容層が自己粘着層に接しあるいは押圧された場合でも粘着成分のインク受容層への付着を回避できる。これにより、バンディングの発生が効果的に抑えられ、しかも例えば記録時の重送頻度が低減するなど連続搬送性能が良好になり、付着でインク吸収性も損なわれず画像品質の良好な画像の記録を安定に行なえる。更に、粘着成分のインク受容層への付着を回避することにより、染料インクを印画した場合でも、染料インクの受像層中での会合を抑制することなく、自然経時褪色を抑えることが可能である。
エラストマーは、熱可塑性エラストマーとゴムとに分類できるが、本発明のオレフィン系エラストマーにはいずれも使用可能である。自己粘着力の経時安定性の観点からは、ゴムが好ましい。
前記熱可塑性エラストマーとしては、密度の低い(例えば0.91以下)ポリエチレン/α−オレフィン系の共重合体などが挙げられる。市販品としては、三井化学(株)製のタフマーシリーズ、三菱化学(株)製のカーネルシリーズ、ダウケミカル日本(株)製のエリートシリーズ、アフィニティシリーズ等が挙げられる。
これらのうち、メタロセン触媒などのシングルサイト触媒で重合されたものは低分子量成分が少なくなることからより好ましい。
前記熱可塑性エラストマーの具体例としては、上記のポリエチレン/ポリプロピレン共重合体以外に、例えば、1−ブテン/エチレンコポリマー〔例えば、三井化学(株)製のタフマー(登録商標)X611、A4085、A4090など〕、エチレン/酢酸ビニル共重合体〔例えば、三井・デュポンポリケミカル(株)製のEVAFLEX(登録商標)シリーズ(例:EV−420、EV−260、V577、P1207)など〕、エチレン/α−オレフィン共重合体〔α−オレフィンには1−ブテン、プロピレンが含まれる(以下同様);例えば市販品では、三井化学(株)製のタフマー(登録商標)Aシリーズ(例:A4070、A20090等)、同Pシリーズ(例:P0680、0880等)〕、プロピレン/α−オレフィン共重合体〔例えば市販品では、三井化学(株)製のタフマー(登録商標)XRシリーズ(例:XR110T等)、同Sシリーズ(例:タフマーS4030等)、タフマーXMなど〕、などを挙げることができる。
前記ゴムとしては、水素添加された水添スチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン・ブタジエンエラストマー)などが挙げられる。自己粘着性の観点からは、特開2004−217749号公報の段落[0009]〜[0011]に記載のカルボン酸変性のゴムが好ましい。
前記ゴムの具体例としては、マレイン酸変性スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体〔マレイン酸変性SEBS;例えば、旭化成ケミカルズ(株)製のタフテック(登録商標)シリーズ(例:タフテックM1911、M1913、M1943等)〕、タフテックP,Mなどを挙げることができる。
上記したオレフィン系エラストマーの中では、接着強度を保ちながら、粘着材料のインク受容層への付着防止、ひいてはバンディングの発生防止の点で、マレイン酸変性SEBS、市販品では特にタフテックM1911が好ましい。
自己粘着層は、粘着性を調整する目的で、上記のオレフィン系エラストマーと共に、更に架橋剤を用いることができる。架橋剤としては、その種類に特に制限はなく、オレフィン系エラストマーの種類などを考慮して、適宜選択することができる。
前記架橋剤としては、例えば、イソシアネート、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シラン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ、市販品としては、例えば日本ポリウレタン工業(株)製のコロネートHL(ヘキサメチレンジイソシアネート−ビュレット型)を用いることができる。
オレフィン系エラストマー(x)と架橋剤(y)との質量比(x:y)は、特に制限はなく、例えば100:1〜2:1の範囲が好ましく、自己粘着層の蓋部(包装材本体部)に対する接着性が良好である点で、より好ましくは100:1〜4:1であり、最も好ましくは50:1〜12:1である。
自己粘着層には、粘着性を調整する目的で、上記のオレフィン系エラストマーと共に、更に可塑剤を用いることができる。
可塑剤としては、その種類に特に制限はなく、オレフィン系エラストマーがポリスチレン相とゴム相とを有する場合に、ゴム相に対する親和性が高いがポリスチレン相に対する親和性が低い、高分子量の化合物が適当である。例えば、ナフテンオイル、又は流動パラフィンが挙げられる。
前記ナフテンオイルとしては、例えば、その引火点が例えば100〜300℃であるものが好ましく、より好ましくは150〜280℃のものである。また、ナフテンオイルは、その流動点が、−30〜−5℃であるものが好ましく、より好ましくは−25〜−10℃のものであり、その比重は0.83〜0.87であるものが好ましく、より好ましくは0.837〜0.868のものである。更に、ナフテンオイルは、その炭素数が3〜8であるものが好ましく、より好ましくは5〜6のものである。
前記流動パラフィンとしては、例えば、その引火点が100〜300℃であるものが好ましく、より好ましくは150〜280℃のものである。また、流動パラフィンは、その流動点が−30〜−5℃であるものが好ましく、より好ましくは−25〜−10℃のものであり、その比重は0.89〜0.91であるものが好ましく、より好ましくは0.8917〜0.9065のものである。更に、流動パラフィンは、その炭素数が例えば20〜35であるものが好ましく、より好ましくは21〜33のものである。
前記ナフテンオイル及び前記流動パラフィンは、いずれか一方を単独で用いてもよいし、これらを組み合せて用いてもよい。
また、自己粘着層は、他の添加剤、例えば、帯電防止剤などを含んでいてもよい。帯電防止剤としては、例えば、日本油脂(株)製のエレガン264waxなどを用いることができ、その含有量は、自己粘着層の質量に対して0.1〜3.6質量%が好ましく、より好ましくは0.6〜1.8質量%である。前記割合であると、いわゆる「ゆずはだ」を良好に防止できる。
上記のうち、自己粘着層は、接着強度を保ちながら、粘着材料のインク受容層への付着、ひいてはバンディングの発生を防止する観点から、マレイン酸変性SEBS(オレフィン系エラストマー)とヘキサメチレンジイソシアネート(架橋剤)と炭素数6であるナフテンオイル(可塑剤)とを含有する場合が特に好ましい。
自己粘着層の厚みとしては、蓋部との接着性を所望の程度に得られる範囲で任意に選択することができるが、一般には1〜50μmである。
本実施形態では、Et−Pr自己粘着層12は、包装材本体部11の短尺の他の部分においてのみ付設するようにしたが、更に長尺の蓋部14に併せて付設してもよい。
包装材本体部11を構成する材料については、ポリプロピレンのほか、各種密度のポリエチレン樹脂、各種密度のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂、高分子量ポリエチレン樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、プロピレン・α−オレフィン共重合体樹脂、各種ポリエステル樹脂、各種ポリアミド樹脂、各種エチレン共重合体樹脂、各種熱可塑性エラストマー、ポリアクリルニトリル樹脂等の熱可塑性樹脂の単独及びこれらの2種以上の混合樹脂又はポリマーアロイ又は変性樹脂などの公知の素材を選択することができる。中でも、安全性の観点から、塩化ビニル系以外のポリオレフィン、ポリエステル等を用いることが好ましい。
前記ポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン等が好適に挙げられ、前記ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタエレート、ポリエチレンナフタレート等が好適に挙げられる。
包装材本体部は、各種フィルム層が積層されたものであってもよい。この場合の積層は、共押出しにより積層するインフレーション法によるものであっても、別工程でそれぞれ作製した複数のフレキシブルシートを、接着剤を介して積層したものであってもよい。前記インフレーション法による場合は、2層共押出しであっても、3層共押出しであってもよい。
前記フレキシブルシートとしては、各種の熱可塑性樹脂フィルム、例えば、各種ポリエチレン樹脂、各種エチレン共重合体樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、各種プロピレン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、各種ポリアミド樹脂、ポリアクリルニトリル樹脂、エチレン・ビニルアルコール共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、各種ポリエステル樹脂(PET樹脂、PBT樹脂、A−PET樹脂、PEN樹脂等)等の単独樹脂フィルム及びこれら2種以上の混合又はポリマーアロイ又は変性樹脂フィルム、さらに、これらの各種の熱可塑性樹脂フィルムの一軸又は二軸延伸(分子配向も含む)フィルム等が挙げられる。また、トリアセテートフィルム、セロファン、再生セルロースフィルム、紙、合成紙、不織布、上記各種の熱可塑性樹脂フィルムに無機物質を蒸着加工した無機物質蒸着加工フィルムが挙げられる。
フレキシブルシート層の厚さは、延伸されていないフィルムでは5〜500μmが好ましく、6〜400μmがより好ましくは、7〜300μmが最も好ましい。フレキシブルシート層が一軸又は二軸延伸熱可塑性樹脂フィルムの場合は、5〜70μmが好ましく、7〜50μmがより好ましく、9〜30μmが最も好ましい。
また、フレキシブルシートのヤング率は、50kg/mm以上が好ましく、70kg/mm以上がより好ましく、90kg/mm以上が特に好ましく、100kg/mm以上が最も好ましい。
前記無機物質蒸着加工フィルムの蒸着膜としては、アルミニウム蒸着膜、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化イソジュウム、酸化マグネシウム等の1種又は2種以上を混合した蒸着膜がある。透明無機蒸着膜としては、酸化珪素と酸化アルミニウムの単独又は複合蒸着膜が蒸着適性、品質、コスト、写真性の点から特に好ましい。
この蒸着膜の厚さは、50〜3,000Åであることが好ましく、100〜2,000Åであることがより好ましく、200〜1,500Åが特に好ましく、400〜1,000Åであることが最も好ましい。厚さが前記範囲内であると、防湿性及び酸素バリヤ性を確保することができ、基材の熱劣化、熱収縮の発生防止、並びに品質、コスト、生産性に優れる。
前記接着剤は、公知の接着剤を必要に合わせて用いることができる。
この接着剤としては、各種ポリエチレン(LDPE、L−LDPE、MDPE、HDPE)樹脂、各種ポリプロピレン樹脂、等のポリオレフィン系熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂等のエチレン共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、酸変性エチレン共重合体樹脂等の特殊な熱可塑性樹脂の熱溶融型接着剤(エクストルージョンラミネート型接着剤)がある。
そのほか、熱溶融型ゴム系接着剤があり、溶液状接着剤としては、ウェットラミネート用接着剤があり、エマルジョン型、ラテックス型の接着剤である。前記エマルジョン型の接着剤の代表例としては、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−エチレン共重合物、酢酸ビニルとアクリル酸エステル共重合物、酢酸ビニルとマレイン酸エステル共重合物、アクリル共重合物、エチレン−アクリル酸共重合物等が挙げられる。前記ラテックス型の接着剤の代表例としては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等のゴムラテックスが挙げられる。
また、ドライラミネート用接着剤としては、「プラスチックフィルム・レジン材料総覧 '95」(加工技術研究会、859〜862頁、1995年10月30日発行)等に記載のように、二液硬化型、溶剤型、無溶剤型、水性型、二液溶剤型、一液無溶剤型、二液無溶剤型、エマルジョン型等があり、アクリル系接着剤、ポリエーテル系接着剤、ポリエーテル系とポリウレタン系の混合接着剤、ポリエステル系とポリウレタン系の混合接着剤、ポリエステル系とイソシアネート系の混合接着剤、芳香族ポリエステル系接着剤、脂肪族ポリエステル系接着剤、芳香族ポリエーテル系接着剤、脂肪族ポリエーテル系接着剤、ポリエステル系接着剤、イソシアネート系接着剤、ポリウレタン系接着剤等が挙げられる。これらの中では、二液溶剤型のポリウレタン系接着剤が特に好ましい。
接着剤の乾燥厚みは、0.5〜8μmが好ましく、より好ましくは1〜5μmである。
そのほか、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・α−オレフィン共重合体樹脂、粘着付与樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂等をブレンドしたホットメルトラミネート型接着剤、感圧型接着剤、感熱型接着剤等公知の接着剤を用いることができる。
接着剤として、エクストルージョンラミネート用ポリオレフィン型接着剤も好ましい。
このエクストルージョンラミネート用ポリオレフィン型接着剤は、具体的には、各種密度のホモポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、及びエチレン共重合体(EVA樹脂、EEA樹脂、EAA樹脂等)樹脂のほか、L−LDPE樹脂のように、エチレンに一部他のモノマー(α−オレフィン)を共重合させたもの、Dupont社製の「サーリン」、三井ポリケミカル社製の「ハイラミン」等のアイオノマー樹脂(イオン性共重合体)や三井石油化学(株)製の「アドマー」等の酸変性ポリオレフィン樹脂等の単独及び2種以上のブレンド樹脂等が挙げられる。その他、紫外線硬化型接着剤等も挙げることができる。
特に、安価でラミネート適性に優れる点で、LDPE樹脂、L−LDPE樹脂又はLDPE樹脂とL−LDPE樹脂のブレンド樹脂が好ましい。接着強度を向上させる場合は、酸変性ポリオレフィン樹脂を1〜50質量%ブレンドして用いることが好ましい。また、ラミネート適性に優れる点で、前記樹脂を2種以上ブレンドして各樹脂の欠点をカバーしたブレンド樹脂が特に好ましい。特にLDPE樹脂又はL−LDPE樹脂と酸変性ポリオレフィン樹脂を適当量の比率でブレンドすると任意の接着強度とすることができる点で好ましい。
積層した場合の層間剥離強度を350g/15mm幅以上、特に好ましくは500g/15mm幅以上にして易開封性を良化させるためには、前記無溶剤型接着剤、ドライラミネート接着剤又は酸変性ポリオレフィン樹脂を5質量%以上含むエクストルージョンラミネート用ポリオレフィン型接着剤が特に好ましい。
ドライラミネート用接着剤の特徴をまとめると下記の通りである。
1)溶剤に溶かして使用するのでシート等の基材に対して濡れがよい。
2)紙、熱可塑性樹脂フィルム、不織布、合成紙、セロハン等種々の材料に使用できる。
3)安定した反応と強い接着力が得られる。
4)剥離強度を400g/15mm巾以上に大きくできるので易開封性が良好である。
5)耐熱性に優れる。
6)反応型なので、主材/硬化剤、及び溶剤との混合後はポットライフ(可能使用時間)がある。
7)固形分塗布量が0.5〜10g/m、好ましくは1〜8g/m、特に好ましくは1.5〜6g/mと薄層化が可能である。
8)塗布方式としてグラビア方式(スムージングバー併用)を用い、塗布量を精度よくコントロール可能である。但し、完全硬化するまでに30〜65℃で1〜5日間のエージングが必要である。
また、前記ドライラミネート用接着剤のうち、1液型のノンソルベントタイプのドライラミネート用接着剤も好ましい。このドライラミネート用接着剤は、ポリウレタン系接着剤を主成分とするもので、塗布量を最低限にするために3000cps以下の低粘度にする必要から、60〜110℃に加温するホットメルトタイプの一種である。また、低分子量化と低塗布量化が必要である。また、ドライラミネート法より高速化が可能であり、乾燥が簡単(場合により不要)で、塗布量も5g/m以下、好ましくは3g/m以下、特に好ましくは0.3〜2g/m、最も好ましくは0.5〜1.5g/mと非常に少量になり、塗布量のコントロール精度が要求されるので、3本ロール以上、好ましくは4本ロール以上の多段ロール塗布方式を用いることが好ましい。
また、本実施形態では、包装材本体部11の表面に直接、オレフィン系エラストマーを付してEt−Pr自己粘着層を設けるようにしたが、包装材本体部11の材質や表面性状、オレフィン系エラストマーの種類などによっては、包装材本体部11上に支持材を設けておき、この支持材上にオレフィン系エラストマーを付し、支持材を介して自己粘着層を付設するようにしてもよい。
この場合の支持材としては、制限はないが、例えばプラスチックフィルムが好適である。プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル又は紙類などを用いることができ、特にPETが好ましい。市販品として、例えば、東レ(株)製のルミラー50T60(易接着処理なし)やユニチカ(株)製のエンブレット38SC(片面コロナ処理PET)等が挙げられる。
支持材の厚みは、任意に選択できるが、例えば、10〜350μmの範囲が好ましく、より好ましくは25〜70μmの範囲である。
また、支持材は、その少なくとも一方の表面、すなわち一方又は他方の表面、好ましくは一方の表面が、易接着処理(例えば、コロナ処理、プラズマ処理、ブラスト処理など)、好ましくはコロナ処理されていてもよい。
更に、支持材には、本発明の効果を損なわない範囲において、他の添加剤、例えば、顔料、染料、酸化防止剤、老化防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤及び/又は電磁波防止剤などを含ませることができる。
本発明のインクジェット記録媒体用包装材は、インクジェット記録媒体を収納するための包装材であり、図1に示すように少なくとも一端に設けられた開口部から収納されているインクジェット記録媒体の1枚もしくは複数枚を必要に応じて取り出し又は再収納する。収納されるインクジェット記録媒体は、支持体の少なくとも一方の側に少なくとも1層のインク受容層を有しており、このインク受容層に外部からインク滴を付与(ノズルで吐出等)することにより画像を記録することができる。
以下、インクジェット記録媒体について略説する。
本発明におけるインク受容層は、無機微粒子の少なくとも一種を含有し、無機微粒子を主成分として構成することができる。ここで、「無機微粒子を主成分として構成」とは、インク受容層を構成する全固形分に対して、無機微粒子を50質量%以上含有することを意味し、好ましくは60質量%以上、特に好ましくは65質量%以上含有することを意味する。
インク受容層中に含有する無機微粒子の合計の量(無機微粒子を主成分として構成されたインク受容層が2層以上の場合はその合計の量である)は、10〜50g/mの範囲が好ましく、15〜40g/mの範囲がより好ましい。
無機微粒子としては、その種類に特に制限はなく、光沢、インク吸収性の面で、気相法シリカ、アルミナ、又はアルミナ水和物が好ましい。これらの無機微粒子は単独で用いても組み合わせて用いてもよい。
また、インク受容層は1層構成であっても複数層の構成であってもよい。1層構成の場合、例えば気相法シリカ、アルミナ及びアルミナ水和物の中の1種を単独で含有する態様、あるいは複数種を併用する態様があり、いずれの態様であってもよい。インク受容層が複数層構成の場合は、例えば気相法シリカ、アルミナ及びアルミナ水和物の中の1種のみで複数層を構成する態様、異種をそれぞれ別々の層に含有する態様等があるが、具体的には、気相法シリカ含有の層とアルミナ又はアルミナ水和物含有の層との2層構成、又は粒子径が異なる気相法シリカをそれぞれ別々の層に含有する態様、等が挙げられる。
シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別される。気相法では、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、前記「気相法シリカ」は気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。これに対し、湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。
気相法シリカには、日本アエロジル(株)製のアエロジル、トクヤマ(株)製のQSタイプが市販されている。
気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散を行なったときにはインク受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性を得ることができる。受容層が透明であることは、フォト光沢紙等の用途に適用する場合でも高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
気相法シリカの平均一次粒子径は、5〜50nmが好ましく、より高い光沢を得るためには、5〜20nmでかつBET法による比表面積が90〜400m/gのものを用いるのが好ましい。BET法とは、気相吸着法による粉体の表面積測定法の一つであり、吸着等温線から1gの試料の持つ総表面積、すなわち比表面積を求める方法である。通常は吸着気体として窒素ガスが多く用いられ、吸着量を被吸着気体の圧又は容積の変化から測定する方法が最も多く用いられている。多分子吸着の等温線を表すのに最も著名なものは、Brunauer, Emmett, Tellerの式であってBET式と呼ばれ、表面積決定に広く用いられている。BET式に基づいて吸着量を求め、吸着分子1個が表面で占める面積を掛けて表面積が得られる。
前記アルミナとしては、酸化アルミニウムのγ型結晶であるγ−アルミナが好ましく、中でもδグループ結晶が好ましい。γ−アルミナは、一次粒子を10nm程度まで小さくすることが可能であるが、通常は数千から数万nmの二次粒子結晶を超音波や高圧ホモジナイザー、対向衝突型ジェット粉砕機等で50〜300nm程度まで粉砕したものが好ましい。
前記アルミナ水和物は、Al・nHO(n=1〜3)の構成式で表される。nが1の場合がベーマイト構造のアルミナ水和物を表し、nが1より大きく3未満の場合が擬ベーマイト構造のアルミナ水和物を表す。アルミニウムイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドの加水分解、アルミニウム塩のアルカリによる中和、アルミン酸塩の加水分解等の公知の製造方法により得られる。
アルミナ水和物の一次粒子の平均粒径は、5〜50nmが好ましく、より高い光沢を得るためには、5〜20nmでかつ平均アスペクト比(平均厚さに対する平均粒径の比)が2以上の平板状の粒子を用いるのが好ましい。
インク受容層は、被膜としての特性を維持するため、有機バインダーを含有することが好ましい。有機バインダーとしては、各種水溶性ポリマーあるいはポリマーラテックスが好ましく用いられる。水溶性ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、澱粉、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸エステル系等やそれらの誘導体が挙げられる。特に好ましい有機バインダーは、完全もしくは部分ケン化のポリビニルアルコール又はカチオン変性ポリビニルアルコールである。
ポリビニルアルコールの中でも特に好ましいのは、ケン化度が80%以上の部分もしくは完全ケン化したものである。平均重合度500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。
また、カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載の、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールである。
有機バインダーであるポリマーラテックスとしては、例えば、アクリル系ラテックスとして、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシアルキル基等のアクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステル類、アクリルニトリル、アクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸等の単独重合体又は共重合体、あるいは上記モノマーと、スチレンスルホン酸やビニルスルホン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、ビニルメチルエーテル、酢酸ビニル、スチレン、ジビニルベンゼン等との共重合体が挙げられる。また、オレフィン系ラテックスとして、ビニルモノマーとジオレフィン類のコポリマーとからなるポリマーが好ましく、ビニルモノマーとして、スチレン、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等が好ましく、ジオレフィン類として、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。
有機バインダーのインク受容層中における含有量としては、無機微粒子に対して、5〜35質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%の範囲が特に好ましい。
無機微粒子として気相法シリカを含有する場合には、併せてカチオン性化合物を含有するのが好ましい。インク受容層にカチオン性化合物を含有することによって、インク受容層のひび割れの防止及び耐水性の向上が図られる。
更に、カチオン性化合物を含有するインク受容層の上にコロイダルシリカとカチオン性化合物を含有する層を設けると、耐傷性、耐水性、インク吸収性が更に向上し、加えて2つの層の界面における凝集が防止され、塗布ムラや光沢ムラを解消できる。
また、無機微粒子としてアルミナあるいはアルミナ水和物を含有する場合には、カチオン性化合物を必ずしも併用する必要はなく、充分なひび割れ防止効果及び耐水性が得られる。
カチオン性化合物としては、カチオン性ポリマーあるいは水溶性の多価金属化合物が好ましい。カチオン性ポリマー及び水溶性の多価金属化合物は、一種単独で用い、あるいは二種以上を併用することができる。
前記カチオン性ポリマーとしては、4級アンモニウム基、ホスホニウム基、あるいは1〜3級アミンの酸付加物を有する水溶性カチオン性ポリマーが挙げられる。例えば、ポリエチレンイミン、ポリジアルキルジアリルアミン、ポリアリルアミン、アリキルアミンエピクロルヒドリン重縮合物、特開昭59−20696号、同59−33176号、同59−33177号、同59−155088号、同60−11389号、同60−49990号、同60−83882号、同60−109894号、同62−198493号、同63−49478号、同63−115780号、同63−280681号、特開平1−40371号、同6−234268号、同7−125411号、同10−193776号公報等に記載のカチオン性ポリマーが挙げられる。
カチオン性ポリマーの重量平均分子量は、10万以下が好ましく、より好ましくは5万以下である。下限は2千程度である。
カチオン性ポリマーを用いる場合の含有量は、無機微粒子に対して、1〜10質量%が好ましい。
前記水溶性の多価金属化合物における多価金属としては、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、チタン、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンが挙げられ、これらの金属の水溶性塩として用いることができる。具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム八水和物、オキシ塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、塩化チタン、硫酸チタン、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等が挙げられる。これらの中でも特に、アルミニウムあるいは周期表IVa族元素(ジルコニウム、チタン)の水溶性塩が好ましい。
本発明において、水溶性とは、常温常圧下で水に1質量%以上溶解することを意味する。
上記以外の水溶性アルミニウム化合物として、塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が好ましい。この化合物は、主成分が下記の式1、式2、又は式3で表され、例えば、[Al(OH)153+、[Al(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等の、塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含む水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
[Al(OH)Cl6−n ・・・式1
[Al(OH)AlCl ・・・式2
Al(OH)Cl(3n−m)(0<m<3n) ・・・式3
これらは、多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名称で水処理剤として、浅田化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名称で、また、(株)理研グリーンよりピュラケムWTの名称で、さらに他のメーカーからも同様の目的で市販されており、各種グレードのものを容易に入手できる。
本発明では、これらの市販品をそのまま使用してもよい。これらの塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物は、特公平3−24907、同平3−42591号公報にも記載されている。
水溶性の多価金属化合物のインク受容層中における含有量は、0.1g/m〜10g/mが好ましく、より好ましくは0.2g/m〜5g/mである。
インク受容層には、被膜の脆弱さを改善する目的で、各種油滴を含有してもよい。
油滴としては、室温における水に対する溶解性が0.01質量%以下の疎水性高沸点有機溶媒(例えば、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等)や、重合体粒子(例えば、スチレン、ブチルアクリレート、ジビニルベンゼン、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の重合性モノマーを一種以上重合させた粒子)が挙げられる。この油滴は、好ましくは親水性バインダーに対して10〜50質量%の範囲で用いることができる。
インク受容層には、有機バインダーと共に、該有機バインダーを硬化する硬膜剤を含有することが好ましい。
硬膜剤の具体的な例としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド系化合物、ジアセチル、クロルペンタンジオンのようなケトン化合物、ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5トリアジン、米国特許第3,288,775号明細書に記載のような反応性のハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、米国特許第3,635,718号明細書に記載のような反応性のオレフィンを持つ化合物、米国特許第2,732,316号明細書に記載のようなN−メチロール化合物、米国特許第3,103,437号明細書に記載のようなイソシアナート類、米国特許第3,017,280号、同2,983,611号等の明細書に記載のアジリジン化合物類、米国特許第3,100,704号明細書に記載のようなカルボジイミド系化合物類、米国特許第3,091,537号明細書に記載のようなエポキシ化合物、ムコクロル酸のようなハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサンのようなジオキサン誘導体、クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、ホウ酸及びホウ酸塩のような無機硬膜剤等がある。硬膜剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
中でも、特にホウ酸あるいはホウ酸塩が好ましい。
硬膜剤の添加量は、インク受容層を構成する有機バインダーに対して、0.1〜40質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜30質量%である。
インク受容層には、更に着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。
本発明のインクジェット記録媒体は、インク受容層上にコロイダルシリカ及びカチオン性化合物を含有するコロイダルシリカ層を設けてもよい。コロイダルシリカ層は、支持体から最も離れた最外層として設けられていることが好ましい。
コロイダルシリカ層をインク受容層上に設ける場合、インク受容層形成用の塗布液のpHは3.3〜6.0の範囲(特に3.5〜5.5の範囲)が好ましく、このインク受容層塗布液のpHとコロイダルシリカ層形成用の塗布液のpH(3.3〜6.0)とを合わせて組み合わせることで、更にインク吸収性、光沢性が向上し、均一な塗布面が得られる。
前記コロイダルシリカは、ケイ酸ナトリウムの酸などによる複分解やイオン交換樹脂層を通して得られるシリカゾルを加熱熟成して得られる二酸化珪素をコロイド状に水中に分散させたものであり、平均一次粒径が数nm〜100nm程度の湿式法合成シリカである。コロイダルシリカとしては、日産化学工業(株)製のスノーテックスST−20、同ST−30、同ST−40、同ST−C、同ST−N、同ST−20L、同ST−O、同ST−OL、同ST−S、同ST−XS、同ST−XL、同ST−YL、同ST−ZL、同ST−OZL、同ST−AK等が使用できる。
コロイダルシリカは、インク吸収性及び光沢の観点から、平均一次粒子径が30nm〜100nmの範囲のものが好ましい。更に平均一次粒子径の異なる2種以上のコロイダルシリカを併用することが好ましい。この場合、平均一次粒子径が30nm以上〜60nm未満のコロイダルシリカと平均一次粒子径が60nm以上〜100nm以下のコロイダルシリカを組み合わせるのが好ましく、コロイダルシリカの合計量に対する「平均一次粒子径が30nm以上〜60nm未満のコロイダルシリカ」の比は、60質量%以上が好ましい。
上記のコロイダルシリカの粒子形状としては、球状、鎖状(数珠状)等があるが、耐傷性及び光沢性の点で、球状のコロイダルシリカが好ましい。また、上記のコロイダルシリカは、アニオン性、ノニオン性、カチオン性があるが、コロイダルシリカ層の塗布液の安定性、特にポリビニルアルコールを有機バインダーとして含有する塗布液の安定性(塗布液の経時によるコロイダルシリカの凝集や分離)の点で、アニオン性が好ましい。
コロイダルシリカのコロイダルシリカ層中における固形分量は、0.1〜8.0g/mが好ましく、0.3〜5.0g/mがより好ましい。前記範囲内であると、インク吸収性を低下させずに、光沢性及び耐傷性をより向上させることができる。
前記カチオン性化合物としては、カチオン性ポリマーあるいは水溶性の多価金属化合物が好ましい。カチオン性ポリマー及び水溶性の多価金属化合物の詳細については、既述した通りである。コロイダルシリカ層に用いるカチオン性化合物としては、カチオン性ポリマーが好ましい。
カチオン性ポリマーの量は、コロイダルシリカに対して、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8.0質量%がより好ましい。
コロイダルシリカ層には、更に有機バインダーを含有することが好ましい。有機バインダーの量は、コロイダルシリカに対して、10質量%以下が好ましく、より好ましくは1〜7質量%である。下限は0.5質量%程度である。有機バインダーの量が前記範囲内であると、インク吸収性を低下させずに、耐傷性を更に向上させることができる。
有機バインダーは、インク受容層における有機バインダーと同様である。特に好ましい有機バインダーは、完全もしくは部分ケン化のポリビニルアルコール又はカチオン変性ポリビニルアルコールである。ポリビニルアルコールの中でも特に好ましくは、ケン化度が80%以上の部分もしくは完全ケン化したものである。平均重合度500〜5000のポリビニルアルコールが好ましい。
また、カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載の、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基をポリビニルアルコールの主鎖あるいは側鎖中に有するポリビニルアルコールが好ましい。
コロイダルシリカ層には、有機バインダーと共に硬膜剤を用いることができ、硬膜剤としては既述のインク受容層における硬膜剤が挙げられる。硬膜剤の中でも特に、ホウ酸あるいはホウ酸塩が好ましい。コロイダルシリカ層には、他に界面活性剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤等を含有することができる。
インク受容層及びコロイダルシリカ層を塗布形成する場合、塗布法としては、1層ごとに塗布する逐次塗布法(例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、リバースコーター等)、あるいは多層同時重層塗布法(例えば、スライドビードコーターやスライドカーテンコーター等)のいずれの方法であってもよく、多層同時重層塗布法が好ましい。
多層同時重層塗布では、スライドビードコーターやスライドカーテンコーター等のコーターを用い、インク受容層及びコロイダルシリカ層の複数の塗布液を積層状態で支持体に塗布する。
インクジェット記録媒体を構成する支持体としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアサテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハン、セルロイド等のプラスチック樹脂フィルム、及び紙と樹脂フィルムを貼り合わせたもの、紙の少なくとも片面にポリオレフィン樹脂等の疎水性樹脂をラミネートしたポリオレフィン樹脂被覆紙等の耐水性支持体が好ましい。
耐水性支持体の厚みは、50〜300μmが好ましく、より好ましくは80〜260μmである。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(実施例1)
インクジェット記録媒体及びその包装材として、セイコーエプソン(株)製の「写真用紙クリスピア<高光沢>」を用意した。
次に、タフマーP028G(三井化学(株)製)13部をトルエン87部中にプロペラ攪拌機を使用して溶解した(固形分13%)。この溶液100部に対して、塗布時の帯電防止剤として、エレガン264wax(日本油脂(株)製、カチオン性帯電防止剤)0.13部を添加し、粘着材料を調製した。
得られた粘着材料をメイヤーバーにて、上記の「写真用紙クリスピア」の包装材(ポリプロピレン)の表面に塗工した。そして、120℃で40秒間乾燥させ、包装材上に厚み2μmの粘着層を設けた。
(実施例2)
実施例1において、粘着材料の調製に用いたタフマーP028GをタフマーX611(三井化学(株)製)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、粘着層を設けた。
(実施例3)
実施例1において、粘着材料の調製に用いたタフマーP028GをEV−420(三井・デュポンポリケミカル(株)製)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、粘着層を設けた。
(実施例4)
実施例1において、粘着材料の調製に用いたタフマーP028GをタフマーA4070(三井化学(株)製)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、粘着層を設けた。
(実施例5)
実施例1において、粘着材料の調製に用いたタフマーP028GをタフテックM1911(旭化成ケミカルズ(株)製)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、粘着層を設けた。
(実施例6)
実施例5の粘着材料の調製において、コロネートHL(日本ポリウレタン工業(株)製、ヘキサメチレンジイソシアネート ビュレット型;架橋剤)1.04部を更に添加したこと以外、実施例5と同様にして、粘着層を設けた。
(実施例7)
実施例6において、粘着材料の調製の際にナフテンオイル コスモスーパーフリーズ32(コスモ石油ルブリカンツ(株)製;可塑剤)5部を更に添加したこと以外、実施例6と同様にして、粘着層を設けた。
(比較例1)
比較用のインクジェット記録媒体及びその包装材として、セイコーエプソン(株)製の「写真用紙クリスピア<高光沢>」を用意した。
(評価)
上記のように設けた実施例の粘着層及び比較例の糊部分に対して、下記の評価を行なった。評価結果は下記表1に示す。
−1.インク受像層の汚れ−
「写真用紙クリスピア」の包装材上の粘着層又は糊部分に、5cm×5cmサイズに裁断した「写真用紙クリスピア」のサンプルを受像層表面が接するように重ねて置き、50g/0.01mの加重を掛けた状態で1時間放置した。放置後、ゆっくりとサンプルを剥がし、サンプルの受像層表面の状態を白色蛍光灯下で観察し、汚れ具合を下記の評価基準にしたがって評価した。
〈評価基準〉
◎:糊の痕が全く残っていなかった。
○:糊の痕が少し残っていた。
△:糊の痕がくっきりと残っていた。
×:受像層が剥がれた。
−2.バンディング−
「写真用紙クリスピア」の包装材の粘着層又は糊部分に、L版の「写真用紙クリスピア」を受像層非形成面(裏面)が接するように重ねて置き、50g/0.01mの加重を掛けて1時間放置した。放置後、セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンタA−950を用いて、このサンプルに黒色の均一画像を記録し、均一画像にてバンディングの評価を下記評価基準にしたがって行なった。
〈評価基準〉
◎:バンディングの発生は全くなく、均一な画像であった。
○:極僅かなバンディングの発生が確認されたが問題ない程度であった。
△:一定間隔にスジ状のバンディングが認められた。
×:画像の全体にスジ状のバンディングが認められた。
−3.耐ガス性−
前記「2.バンディング」の評価と同様に、「写真用紙クリスピア」の包装材の粘着層又は糊部分と「写真用紙クリスピア」の受像層とが接するように置いて放置した。そして、包装材の粘着層又は糊部分と受像層とが接したところを特開2003−1931号公報の段落[0129]に記載の方法と同様にして耐ガス性(画像残存率)を計測し、経時褪色の評価を行なった。
Figure 2008155987
前記表1に示すように、実施例では、インク受容層への汚れは認められず、バンディングの発生、染料インクの褪色も抑えられた。よって、実施例では、均一なインク吸収性が保たれ、品質の良好な画像を形成することができる。また、黒色の画像を記録した際に重送する等の支障もなく、連続搬送性も良好であった。
これに対し、比較に用いた「写真用紙クリスピア」では、受像層が剥がれてしまい、しかも画像の全体にスジ状のバンディングが発生し、染料インクの褪色も大きかった。
本発明の実施形態に係るインクジェット記録媒体用包装材を示す斜視図である。 図1のA−A'線断面図である。
符号の説明
11…包装材本体部
12…Et−Pr自己粘着層
13…開口部
14…蓋部

Claims (3)

  1. インクジェット記録媒体を収納し、該インクジェット記録媒体を取り出し可能な開口部を有する本体部と前記開口部を閉塞する蓋部との貼着及び剥離を繰り返し行なえる自己粘着層を有し、前記自己粘着層がオレフィン系エラストマーを含むインクジェット記録媒体用包装材。
  2. 前記自己粘着層が、架橋剤を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体用包装材。
  3. 前記自己粘着層が、可塑剤を更に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録媒体用包装材。
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