JP3213267B2 - 包装用フィルムの製造法 - Google Patents

包装用フィルムの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、包装用フィルムの製造
法に関するものである。特に、コンピュータでデザイン
した包装用フィルムの原図を用いて、包装用フィルムを
試作、又は少量生産するのに適した製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、包装用フィルムは、デザイン原
図を色分解した後、製版し、グラビア印刷することによ
り製造する。このため従来の方法では、包装用フィルム
の多品種少量生産及び試作は、時間及びコストがかかり
過ぎて困難であった。特に、市販製品に用いる包装用フ
ィルム及び該フィルムを用いた包装材の少量試作は、費
用的に困難である場合、これに代わり紙などに印刷した
包装デザイン原図から包装材の試作品を製造していた
が、実際に使用される包装用フィルムとは光沢やイメー
ジが異なり正確に評価することは難しかった。一方、水
性インクが表面に定着し、インクジェット印刷などで容
易に印刷できる印刷用フィルムも色々と開発されてき
た。例えば、特開平02-276670 号公報は、アルミナゲル
を表面に被覆することにより、インクジェット印刷を可
能したフィルムを開示している。しかし、このフィルム
はアルミナゲルがフィルムの透明性を低下させるので包
装用フィルムとして使用するには困難なものであった。
【0003】また、特開平08-039925 号公報及び特開平
08-309941 号公報は、透明基材の上にポリビニルアルコ
ールを含むインク受容層を有するオーバーヘッドプロジ
ェクター(OHP)用のシート、及び該シートの表面に
水性インクで直接インクジェット印刷できることを開示
している。しかし、市販用包装材が、包装用フィルムの
印刷された面にシーラントを積層して光沢及び印刷の耐
久性を向上させるのに対し、該OHP用のシートは、表
面にデザインが印刷されるだけなので包装材料に使用す
ると流通過程で印刷が損傷を受けるという欠点があり、
また該OPHシートは硬く、厚いのでシーラントを積層
して市販用包装材にすることはできなかった。したがっ
て、インクジェット印刷等で簡単に印刷することがで
き、シーラントを積層して表面光沢及びに印刷の耐久性
を向上させることができる薄いフィルムの製造が望まれ
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】コンピュータでデザイ
ンした原画をインクジェット印刷等で簡単に印刷する包
装用フィルムの製造法、特にシーラントを積層して表面
光沢及びに印刷の耐久性を向上させることができる薄い
包装用フィルムの製造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために研究を行った。その結果、極性溶媒イ
ンク受容層を有するフィルムを用いればインクジェット
印刷で、コンピュータデザインの包装用フィルムを得る
ことができるが、一方、インクジェット印刷できるよう
なシートでは、厚い上に硬過ぎて、シーラントを積層し
た包装材を製造できないという問題に行き付いた。本発
明者らはさらに研究した結果、ポリビニルアルコールを
含むインク受容層、薄い透明基材層及び剥離性支持体か
らなる印刷用シートにインクジェット印刷を行うことに
より前記問題が解決できるという知見を得た。
【0006】したがって、本発明は、インク受容層、透
明基材層及び支持体からなる印刷用シートに、インクジ
ェット印刷を行い、(a) 該インク受容層上に、接着剤層
を有するシーラントを積層した後、又はインク受容層上
に接着剤層を形成し、シーラントを積層した後、前記支
持体を剥がす、又は(b) 前記支持体を剥がした後に、印
刷されたインク受容層上に、接着剤層を有するシーラン
トを積層するか、又はインク受容層上に接着剤層を形成
した後、シーラントを積層する包装用フィルムの製造法
であって、インク受容層がポリビニルアルコールを含
み、かつ透明基材層の厚さが8〜40μm であることを特
徴とする包装用フィルムの製造法を提供するものであ
る。次に本発明を詳細に説明する。
【0007】まず本発明のインク受容層について説明す
る。本発明のインク受容層は、前記透明基材層上に形成
されるポリビニルアルコールを主成分とする層である。
該インク受容層は、ポリビニルアルコールを主成分とす
ることにより、極性溶媒、特に水を含む水性溶媒を含む
インクを受容し、適切に保持することができる。当該イ
ンク受容層で用いるポリビニルアルコールは、ケン化度
が45〜99モル%、好ましくは60〜99モル%、特
に好ましくは80〜95%であり、重合度は100〜3
000、好ましくは500〜2000、特に好ましくは
1000〜2000とするのが適当である。このように
ケン化度を限定するのは、ケン化度が45モル%未満で
はブロッキングが起こり易くなり、ケン化度が100モ
ル%、すなわち完全ケン化物では、分子の結晶化が起こ
り過ぎインク分子との結合が起こり難くなって、インク
の吸収性が悪くなるからである。また、重合度を前記の
ように限定するのは、重合度が100未満ではブロッキ
ングが起こり易くなり、重合度が3000を超えるとイ
ンクの吸収性が悪くなるからである。
【0008】本発明ではポリビニルアルコールとしてカ
チオン付加変性ポリビニルアルコールを用いることがで
きる。カチオン付加変性されたポリビニルアルコールを
用いると、水溶性有機溶剤が比較的多く添加されたイン
ク組成物によって、印刷された場合であっても滲みを有
効に抑制することができ、また、カチオン付加変性ポリ
ビニルアルコールの使用は、印字の定着性を向上させ、
さらに印字物の保存性を改善する。また、本発明では、
このカチオン付加変性ポリビニルアルコールとカチオン
付加されていないポリビニルアルコールとを混合して使
用するのが好ましい。混合によって、印字の定着性およ
び印字物の保存性をより改善することができるからであ
る。混合割合は、カチオン付加されていないポリビニル
アルコール:カチオン付加変性ポリビニルアルコールの
重量比で1:0.5〜1.5程度、好ましくは1:0.8〜1.
2程度である。
【0009】本発明で用いることができるポリビニルア
ルコールの具体例を挙げると、ゴーセノール(日本合成
化学社製)、ポバール(クラレ社製)などがある。該イ
ンク受容層において、前記ポリビニルアルコールの添加
量は、インク受容層の固形分比で5〜100重量%、好
ましくは5〜20重量%程度、より好ましくは8〜15
重量%とするのが適当である。本発明では、このインク
受容層に、前記ポリビニルアルコールの添加の効果を損
なわない範囲で他の成分を加えることができる。例え
ば、水溶性樹脂であって、その好ましい具体例を挙げる
と、ポリビニルピロリドン等のビニル系水溶性高分子樹
脂、ポリアクリル酸系高分子樹脂、メチルセルロース、
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース等のセルロース系水溶性高分子
樹脂、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、
ポリウレタン等の合成水溶性高分子樹脂がある。
【0010】また、該インク受容層にコロイダルシリカ
を加えることができる。このコロイダルシリカの添加に
より、コロイダルシリカ自身のSiOH基や吸着水で記録ド
ットの真円性を低下させることなく、インクとインク受
容層との濡れ性を向上させることができる。また、コロ
イダルシリカの添加によって、インク受容層に帯電防止
性を付与する利点も得られる。本発明で用いるコロイダ
ルシリカは、平均粒径1〜100nm、好ましくは10〜
30nm程度のものが適当であり、その添加は、インク受
容層の固形分基準で5〜15重量%、好ましくは8〜1
3重量%とするのが適当である。なお本発明で用いるコ
ロイダルシリカの具体例を挙げるとスノーテックス(日
産化学工業社製)、AEROSIL(日本アエロジル社
製)などがある。さらに、該インク受容層に耐ブロッキ
ング性を向上させるため、カオリン、タルク、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシ
ウム、水酸化マグネシウム、シリカ、アルミナ、炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム等の無機粉体やシリコ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂等のプ
ラスチックピグメントを加えることができる。
【0011】また、該インク受容層に架橋型有機微粒子
この微粒子の存在により加えてもよい。フィルムの透過
性を低下させず、耐ブロッキング性能を高めることがで
きるので有利である。この有機微粒子は、粒度分布がシ
ャープで平均粒径5から20μm 程度のものが好まし
い。この架橋型有機微粒子は、物理的または化学的に架
橋された高分子化合物からなるものであると好ましい。
その具体例を挙げると、テクポリマー(積水化成品株式
会社製)、フアインパール(住友化学工業株式会社製)
などがある。また該インク受容層には、界面活性剤を加
えることができる。その理由は、そのインク受容層の平
滑性を(レベリング)を向上させるためである。界面活
性剤としては、HLBの低いものが好ましく、例えば、
フッ素系あるいはフッ素−シリコン系界面活性剤を挙げ
ることができる。フッ素系界面活性剤としては、Chiba
社製 Lodyne 、Du Pont 社製 Zonyl、ICI社製 Monfl
orがある。フッ素−シリコン系界面活性剤として、パー
フルオロアルキル変性シリコンのエチレンオキサイド添
加物(信越シリコン社製)が使用できる。またこのイン
ク受容層は、その種々の特性を改善するために、pH調整
剤、防腐剤、防ばい剤、粘度調整剤、消泡剤、浸透剤等
が含んでいてもよい。
【0012】なお、このインク受容層の厚さは、3〜2
0μm 、好ましくは5〜15μm 、特に好ましくは7〜
10μm とするのが適当である。その理由は、インク受
容層の厚さを3μm より薄くするとインクの定着が悪く
なり印刷が滲んでしまうからであり、20μm より厚く
すると透明基材層との接着性が悪くなり剥れやすくなる
からである。なお、この場合、インク受容層中に含まれ
るポリビニルアルコールの量が1〜25g/m2、好まし
くは10〜22g/m2、特に好ましくは15〜20g/
m2となるようにするのが適当である。その理由は、前記
ポリビニルアルコール量が1g/m2未満では、充分なイ
ンク吸収能が発揮できないので、インク吐出量の多いイ
ンクジェット式プリンタに適用し難いからであり、25
g/m2を超えると塗工性が悪くなるからである。本発明
で用いる透明基材層は、包装用フィルムの用途によって
適宜選択することができ、透光性が優れていて特に限定
する必要はない。その具体例を挙げると、ポリテレフタ
ル酸エチレン(PET)などのポリエステル;ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリエス
テル;ポリイミド;ポリ塩化ビニルなどのポリビニル化
合物;ポリスチレン、ポリカーボネート、セロファン、
セルロイド、アセテートなどがある。
【0013】なお、透明基材層の厚さは、6〜45μm
、好ましくは8〜40μm 、特に好ましくは12〜3
0μm とするのが適当である。このように厚さを限定す
る理由は6μm 未満では包装用フィルムとして薄過ぎ、
45μm より厚くなるとインクジェット印刷に耐える強
度が出て、特に本発明の方法を適用する必要がないから
である。本発明で用いる支持体は本発明の印刷用シート
にインクジェット印刷に耐える強度を与えるものであれ
ば、特に制限する必要はない。その材質の例を挙げる
と、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポ
リイミド、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、セロファン、セルロイド、アセテートなどのプ
ラスチック、紙、板、ガラス、金属薄板などがある。
【0014】なお、支持体の厚さは、30〜200μm
、好ましくは50〜200μm 、特に好ましくは75
〜200μm が好ましい。このように厚さを限定する理
由は、印刷用シートの厚さをインクジェット印刷するう
えで50〜250μm とするのが好ましいので、この厚
さに合せるためである。本発明では、透明基材層と支持
体を中間工程で剥離する。したがって透明基材層と支持
体を剥離可能な状態で構成しなければならない。透明基
材層と支持体との接着手段は、インクジェット印刷後支
持体を速やかに剥すことができ、かつ汚れの残りにくい
ものであれば特に限定する必要はない。例えば、セロハ
ンテープ、両面テープなどのテープ類、タックオフ(フ
エキ株式会社)などの固形粘着剤、プリットのり(KO
KUYO社製)、スプレーのり55(住友3M社製)な
どの接着剤を用いることができる。本発明で用いるシー
ラントは、ヒートシールにより印刷されたインク受容層
・透明基材層と一体になり包装材料を形成するシートで
ある。したがって、その包装材の用途により材質及び厚
さが異る。
【0015】該シーラントの材質の例を挙げると、ポリ
塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、アイオノ
マー、エチレンビニルアセテートコポリマー、ポリエチ
レンテレフタレート、アクリル酸・エチレン共重合物、
メタクリル酸・エチレン共重合物、アクリル酸エチル・
エチレン共重合物、メタクリ酸メチル・エチレン共重合
物、アクリル酸メチル・エチレン共重合物などである、
また、紙やアルミ、バリア性のあるプラスチックフィル
ムとシーラントを任意で組み合わせたものを用いても良
い。その際のフィルムを積層する数は特に制限する必要
はない。また、シーラントの厚さは、通常20〜100
μm 、好ましくは20〜60μm とするのが適当であ
る。このように厚さを限定する理由は、20μm 未満で
は、ヒートシールの効果が十分に得られないからであ
り、100μm より厚いと試作フィルムが厚く、弾性の
強いものになってしまい、製袋し難くなってしまうから
である。本発明のインクジェット印刷で用いるインク組
成物は、極性溶媒、特に水性のインクジェット印刷用イ
ンク組成物であり、通常の組成であれば、特に限定する
必要はない。本発明で用いるインク組成物は、基本的に
着色剤と、水と、有機溶剤とからなるものである。
【0016】該インク組成物に用いる有機溶剤の例を挙
げるとグリセリン、エチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,3プロパンジオー
ル、1,5ペンタンジオール等の高沸点低揮発性の多価ア
ルコール類、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテルおよびN−メチル
−2−ピロリドン、1,3ジメチル2イミダゾリジノン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の含窒素有機溶剤がある。さらに、ノズ
ルの目詰まり防止の観点から、尿素、糖類などの固体で
吸湿性の高い添加剤が添加されていてもよい。次に透明
基材層上にインク受容層を形成する工程を説明する。ま
ずインク受容層塗工液を調製する。その溶媒として、水
を単体で使用することもできるが、他の極性溶媒例え
ば、メタノール、エタノール、プロパノールなどの低級
アルキルアルコール、アセトンなどを加えてもよい。水
と低級アルコールの混合物を溶媒として用いる場合、そ
の混合比(重量比)を、1〜4:1、好ましくは2〜
4:1とするのが適当である。
【0017】またポリビニルアルコールを、塗工液の重
量を基準として、5〜20%、好ましくは、10〜20
%、特に好ましくは12〜17%とするのが適当であ
る。このように添加量を規定するのは、5%未満にする
と塗工量が増え乾燥時間が長くなるからであり、20%
より高くすると溶媒に溶け難くなるからである。さら
に、必要に応じて前記の水性樹脂などの添加物と適宜加
えることができる。この塗工液を、ロールコーター、ブ
レードコーター、バーコータにより、透明基材層上に塗
布する。この際、ポリビニルアルコールが透明基材層上
に1〜25g/m2、乾燥後の厚さが3〜20μm となる
ように塗工量を調節する。この塗工後、インク受容層を
常温で30〜60分間乾燥する。必要に応じて、加熱及
び送風により乾燥を行なってもよいが、温度を50℃以
下にするのが望ましい。急激な乾燥と熱でインク受容層
が収縮するおそれがあるからである。
【0018】本発明の実施態様を図1及び2に示した印
刷用シートと包装用フィルムとの関連で説明する。ま
で、フォトデザインソフトなどを用いて、パーソナルコ
ンピュータでデザイン原図を作成し、図1に示す印刷用
シート4のインク受容層1上にインクジェット印刷用プ
リンターを用いてデザイン原図を印刷する。次いで、図
2に示す接着剤層6を有するシーラント5を、インク受
容層1と接着剤層6が向い合うように積層し、次いで支
持体3を剥離する。図3に示されているように、印刷層
7はインク受容層1上に印刷されたデザインであり、イ
ンク受容層1と透明基材層2を通して矢印8の方向から
見ることができる。そして印刷層7は、透明基材層2に
より光沢を有すると同時にシーラント5により保護され
流通過程で損傷を受けることがなくなる。本発明によ
り、袋、ラベル、シュリンクラベル、パウチ、容器の蓋
材など、包装用プラスチックフィルムを用いるものは、
ほとんどすべて製造することができ、さらに、シール、
ステッカー、カードなどの製造にも応用することができ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明により、コンピュータでデザイン
した原画をインクジェット印刷等で簡単に印刷すること
ができる包装用フィルムを製造することができる。この
印刷された包装用フィルムは薄く柔軟であるから、印刷
面にシーラントを積層して光沢及びに印刷の耐久性を向
上させることができる。また、本発明はコンピュータか
ら直接印刷するので、製版過程がなく極めて簡易かつ経
済的であり、さらに容易にデザインを変更できるので少
量多品種生産に適しているだけでなく、包装材料の試作
時間を著しく短縮することができる。次に、本発明を実
施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、下記実施
例は本発明の保護範囲を何ら限定するものではないこと
を申し添えておく。
【0020】
【実施例】
1.デザイン原図の作成とその印刷 使用したコンピュータは、 Apple Power Macintosh 9
500/200であり、DTP用フォトデザインソフト
(Adobe Photoshop 4.0J)を用いてデザインを行なっ
た。また印刷に用いたインクジェット印刷プリンターは
Cannon BJC−455Jであった。スキャナーより取
り込んだラーメンの写真を下半分が赤色であるA4横サ
イズの台紙の中央下部に配し、その上部にラーメンのロ
ゴ、左右には原材料名と作り方の文書を配置した。 2.印刷用シートの製造 (1) インク受容層を形成する透明基材層と支持体の積層
体の製造 12μm 厚の透明基材層とするPET製シートを平面上
に広げ、続いて、支持体となるポリエステル製100μ
m 厚のOHPシートの片面の周にプリットのり(KOK
UYO)を薄く塗った。続いて両シートを貼り合せ、透
明基材層・支持体積層体を製造した。
【0021】(2) インク受容層形成用塗工液の調製 100mlビーカーに、蒸留水80mlとエタノール20ml
を入れ、マグネチックスターラーで攪拌し、ポリビニル
アルコール15gをゆっくりと約30秒かけて溶液に加
えた。その後常温で一晩攪拌し、溶液を吸引ろ過して不
純物を除去した。 (3) インク受容層の形成 印刷用シートの透明基材層が表に来るようにしてマスキ
ングテープを両端に貼りつけて平滑な面に固定した。続
いて、(2)で作った塗工液を、固定した印の端に垂ら
し(A4サイズ、約10ml)、アプリケーターで均一に
なるように塗布した。約30分放置して乾燥させ約3.5
μm の厚みのインク受容層を形成した。その後この工程
を、三回繰り返した。
【0022】(4) インクジェット印刷プリンターによる
印刷用シートへの印刷 前記インクジェット印刷用プリンターを使用して、印刷
用シート上に所定のデザインを高品位720×360dp
i で、フルカラーを選択して印刷した。印刷物を40℃
の恒温槽で一晩放置して乾燥させた。
【0023】(5) 包装用フィルムの作成 乾燥した印刷用シートから支持体を剥がし、インク受容
層と透明基材層の積層体の両端10cmをマスキングテー
プでドライラミネーションテスターに貼りつけておく。
この後ドライラミネーションテスターに貼り合わせるシ
ーラントをセットした。シーラントをラミネートする面
が上にくるようにして水平な面の上に置き、両端をマス
キングテープにて台に固定した。主剤と硬化剤と溶剤
(酢酸エチル)を18:18:51の比率で混合して接
着剤を作製し、この接着剤を台に固定したシーラント表
面に塗布した。インク受容層・透明基材層積層体の端を
圧着ロールの上手側のシーラントにマスキングテープで
固定しドライラミネーションテスターを運転した。この
時インク受容層・透明基材層積層体を引っ張ってしわの
ない状態を維持した。これらの操作により、透明基材層
−印刷面−インク受容層−シーラントからなる包装用フ
ィルムが得られた。当該包装用フィルムはオフセット印
刷で得られたものと同様、表面に光沢を有する裏印刷包
装用フィルムであった。この得られた包装用フィルムを
製袋したところ、品質のよい包装材が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる印刷用シートの断面図を示す。
【図2】本発明で用いる接着剤とシーラントの積層体の
断面図を示す。
【図3】本発明の方法で製造した包装用フィルムの断面
図を示す。
【符号の説明】
1 インク受容層 2 透明基材層 3 支持体 4 印刷用シート 5 シーラント 6 接着剤層 7 印刷面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−240196(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B41M 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク受容層、透明基材層及び支持体か
    らなる印刷用シートに、インクジェット印刷を行い、 (a) 該インク受容層上に、接着剤層を有するシーラント
    を積層した後、又はインク受容層上に接着剤層を形成
    し、シーラントを積層した後、支持体を剥がす、 又は (b) 支持体を剥がした後に、印刷されたインク受容層上
    に、接着剤層を有するシーラントを積層するか、又はイ
    ンク受容層上に接着剤層を形成した後、シーラントを積
    層する包装用フィルムの製造法であって、 インク受容層がポリビニルアルコールを含み、かつ透明
    基材層の厚さが8〜40μm であることを特徴とする包装
    用フィルムの製造法。
  2. 【請求項2】 前記ポリビニルアルコールが、ケン化度
    45〜99モル%、重合度が100 〜3000のポリビニルアルコ
    ールである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 インク受容層中に、ポリビニルアルコー
    ルが1〜25g/m2含まれている請求項1又は2記載の製造
    法。
  4. 【請求項4】 透明基材層が、ポリエスエル、ポリオレ
    フィン、ポリビニル化合物及びこれらの混合物からなる
    群から選ばれる、請求項1、2又は3記載の製造法。
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